今週の注目記事・第1位
「日大アメフト監督『14分の自供テープ』」(「週刊文春」5/31号)
同・第2位
「『タックル問題』どこ吹く風でアタタタタ、日大ドンが渦中にパチンコ三昧」(「週刊文春」5/31号)
同・第3位
「『内田監督』が1プレーで壊した日大『危機管理学部』」(「週刊新潮」5/31号)
同・第4位
「日本大学の解剖」(「週刊ポスト」6/8号)
同・第5位
「日大『悪質タックル』事件 核心証言、せんぶ書く!」(「週刊現代」6/9号)
同・第6位
「愛媛県知事中村時弘独占90分!」(「週刊現代」6/9号)
「『安倍よくないね!』<見え透いたウソ>に愛媛の怒り」(「週刊文春」5/31号)
同・第7位
「朝日新聞女性記者が上司から無理矢理キス!?」(「週刊文春」5/31号)
同・第8位
「三浦春馬、トップモデルと深夜のデート愛-人気俳優の初々しいプライベート」(「フライデー」6/8号)
同・第9位
「『西城秀樹』傷だらけのプライバシー」(「週刊新潮」5/31号)
同・第10位
「イギリス電『CA監禁凌辱』の男は開成出身」(「週刊新潮」5/31号)
同・第11位
「本音は会いたい大統領」(「AERA」6/4号)
同・第12位
「株主総会直前に大株主が本誌に宣言!『東芝・車谷会長の退陣を要求する』」(「週刊現代」6/9号)
同・第13位
「『中韓』もかくやの『本家』『元祖』大論争-カレーの自由軒に家系ラーメン」(「週刊新潮」5/31号)
同・第14位
「歯科医を疑え!」(「週刊現代」6/9号)
「10年前の歯科治療があなたの体を蝕んでいる!」(「週刊ポスト」6/8号)
【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!
先週は日大旋風が吹き荒れた。といってもいい話ではなく、呆れ果てたポン大の面々に日本中からブーイングが巻き起こったのだが。
その話はあとでするとして、現代とポストは期せずして歯科医問題を特集している。
ポストは巻頭で、手抜き銀歯や健全な歯まで削る、いい加減な神経治療では全身に細菌感染が広がるなど、10年前の歯科治療があなたの体を蝕んでいるという恐ろしい特集だが、今頃10年も前の歯の話をされてもなというのが、私の正直な感想である。
現代も、インプラントをすすめられたら、「インプラントを入れて5年後、10年後、他の歯はどうなりますか」と尋ねろ、とりあえず削りましょうといわれたら、「口腔内のデータをください、虫歯の原因、再発予防法を教えてください」と聞けという、ポストと同趣旨の、歯科医を信用してはならないという特集である。
私も、いくつかの歯医者にかかったが、確かに、歯科医には月とスッポンぐらいの力量の差があると思う。
こうした不易流行の問題をやるのはポストの得意手だが、現代までなぜと思わざるを得ない。
だが先日、現代の編集部員からこんな話を聞かされた。
「最近は、ポストに抜かれる週が多いんです。われわれも現代のほうが週刊誌らしいと思うのですが、売れ行きが悪いため、編集長は、ポストの健康ものや相続税特集など、そうした企画を取り入れてやる方向になってきました」
どちらも20万部そこそこの争いで、そこに最近は新潮が加わったという。文春も決してよくはなく、30万部そこそこだそうである。
スクープを飛ばしても部数には反映しない。それならポストのように、健康雑誌に特化した企画で、高齢者をターゲットにしたほうが、取材費はかからないし、効率的だというのだ。
困ったものだ。今のポストは、正直、私には読むところがない。
やはり月曜日に出るからには、今週はこういうテーマを知っておいた方が仕事にプラスになるよという特集が頭に欲しい。
いつ出てもいい、月刊誌や季刊雑誌のような特集では、何のための週刊誌か。
そう思うのだが、どうやらそういう方向にはなっていないようである。
お次は新潮の本家争いのお話。
文豪が愛したカレーの店の話もあるが、やはり面白いのは家系ラーメンの元祖争い。横浜の「吉村家」を元祖とするらしい。豚骨醤油スープに極太麺、チャーシュー、ほうれん草、海苔をのせる。
それに麺は、酒井製麺を使うのが前提なのに、最近雨後の筍のように出てくる家系ラーメンは、そんなことは無視して、自分たちの元締めになっている会社がつくる「工場スープ」を使い、少々の豚骨しか使っていなくて、あとは化学調味料でごまかすやり方に、吉村家は嘆く。
それに、まがい物を食べて、これが家系か、大したことはないといわれるのが悔しいともいっている。
私が昔からいっているように、ラーメンなんぞである。一番うまいラーメンは、私が高校生の時、学食で食べたラーメンライスである。
今の油ギトギト、むせるような煮干しの匂いのラーメンに辟易する。
たかがラーメン、御託はいい。腹が減った時、何でもない醤油ラーメンがたまらなく食べたくなる。値段は600円ぐらいだろう。
さて、東芝がまだ揺れている。一番利益を出す半導体メーカーを「日米韓連合」に2兆円で売却するが、そうなると、東芝の株を持っている海外の投資家たちは、株主へ利益を分配せよと声高に叫び始めている。
東芝の「外国人」株主の割合は、現代によると、71.62%にもなるそうである。
その中の香港の投資ファンド「アーガイル・ストリート・マネジメント」のキン・チャン最高投資責任者が現代のインタビューに答えている。
彼は、「今回の売却で、余剰金ができたのですから、株数を増資前の状態に減らし、一株当たりの価値を上げるべきです」と主張している。
だが、東芝の車谷会長兼CEOは、このカネはM&Aに当てるとしている。
そうしないなら、6月27日の株主総会で車谷を会長の座から引きずり下ろすと、チャンはすごむのである。
だが私には、利益が出れば株主を優遇せよという投資家たちのいい分には違和感がある。
東芝は、会社を切り売りし、社員も大幅に減らし、血を流して存続をしていくのだ。これからの厳しい船出に、投資家たちのわがままを聞く余裕はあるまい。
生き残れるのか、消えていくのか、これからが正念場である。もう少し長いスパンで、東芝を見てやってくれ。これがトップの本音であろう。
さて、6月12日にシンガポールで行われるはずだった米朝会談が中止になった。
トランプ大統領が金正恩に「この手紙をもって、双方にとっては良いことで、世界にとっては不利益ではあるが、シンガポールでの首脳会談は開かれないことをお知らせする」(朝日新聞5月25日付)と通告した。
「米メディアによると、ホワイトハウス高官は、24日に北朝鮮の崔善姫(チェソンヒ)外務次官が声明で、北朝鮮に強固な姿勢をとっていたペンス副大統領を『ダミー(まぬけ)』と批判したことが『とどめ』だったと打ち明けた」(同)
それまで会談に前向きだった金正恩だったが、5月8日に中国・大連を訪れて習近平と2回目の会談を行ってから、アメリカを批判し始め、「一方的に核放棄だけを強要しようとすれば、来たる朝米首脳会談に応じるか再考するほかない」と強硬姿勢に転じていた。
だが、先週のニューズウイーク日本版は「『交渉の達人』が世界を翻弄する」という大特集を組み、「正恩は合理的な考えの持ち主であるだけでなく、合意に前向きな手だれの交渉人」「(韓国からの=筆者注)米軍撤退要求の取り下げは政策の大転換を意味し、正恩が父親や祖父よりも現実を正しく理解している証拠」として、金正恩の交渉のやり方を褒めていた。
会談に成功すれば11月にある中間選挙への追い風になるばかりでなく、ノーベル平和賞もあり得るとの声まで上がり、引っ込みがつかなくなったトランプは何がなんでも、この「ディール」をまとめようとするのではないかと見ていたのである。
米朝関係の主導権を金正恩に握られたことにトランプが反発して、一度会談をご破算にすることで、主導権を取り戻そうとしたのかもしれない。
朝日新聞によると、書簡には「もし、あなたが心変わりをして、この最も重要な会談を望むというのなら、ためらわずに電話か手紙を送って欲しい」と綴り、対話路線に戻る可能性をほのめかしていた。
トランプの書簡に金正恩がどう対応するのか。
金正恩はすぐに動いた。韓国の文在寅大統領を招き、なんとしてでも米朝会談をやるという意思表示をし、トランプへの回答とした。
AERAも書いているように、本音ではトランプはやりたいのである。
だから強気に出てみて、妥協するとなったら、すぐ12日にやろうと動き出した。腹の底は見透かされているのである。
これでまた金正恩ペースになった首脳会談は、おそらく開かれるのであろうが、そうなれば強硬派のポンぺオ国務長官を斬るのではないか。
どちらにしても、南北朝鮮の蜜月は本物である。制裁解除、朝鮮戦争終結、南北統一へ動き始めるのだろう。
だが、まだまだ先は長い。まずは文在寅大統領と習近平主席の会談で、中韓関係を良好にする必要がある。日本だけはいつまでも蚊帳の外。安倍では外交さえ動かない。それがハッキリしたことだけは間違いない。
ところで、文藝春秋のお家騒動は、大山鳴動して鼠一匹で終わったようである。聞いた話だが、松井社長は会長にはならなかったが、松井社長が示した人事案が概ね通ったようである。どうやら事務系の人間が社長に就くようだが、出版社で編集経験がない社長というのは珍しいのではないか。
日本ではほとんど報じられなかったが、英国ロンドン在住の野村ホールディングスの現地法人「ノムラ・インターナショナル」の幹部だった荻原岳彦(40)に、ロンドンの裁判所が禁固11年という重い判決を下したと、新潮が報じている。
荻原は、2013年9月13日から4日間、自分のアパートに知人のCA(キャビンアテンダント)を監禁して、殴る蹴るの暴行を加えたうえ、レイプを繰り返していたという。
「しかも、CAをコントロールするための“服従リスト”なるものまで作成。それには“自分が寝る前に、セックスしたいか訊ねること”“先に寝ることは許されない”“朝食、昼食の用意をすること”などが記されていました」(ロンドン在住の日本人ジャーナリスト)
彼女は、体の傷を携帯で撮り、レイプされていた日付もメモして、監禁が解かれると、それを持って警察に駆け込んだそうである。
この荻原、開成高校から慶應を出ているが、高2の時、中学の同窓会で、いまハマっているのは、通学の電車で痴漢をすることだといい、うすら笑いを浮かべたと、同窓生が話している。生まれながらのレイプ体質だったようである。
歌手の西城秀樹が5月16日に亡くなった。私には「YOUNG MAN」のY.M.C.A.くらいしか印象にないが、享年63というのは若すぎる。
全身で歌い踊る姿は、どう見ても「元気印」人間だったように見えたが、40代後半から2度の脳梗塞を発症し、特に、2011年の2度目の脳梗塞は重く、リハビリも厳しいものだったようだが、週に4~5日、3時間のリハビリをやり続けた。
彼には、もう一度「YOUNG MAN」や「傷だらけのローラ」を歌って踊れるようになりたいという目標があり、最後のリハビリとなった4月25日も、いつも通り笑顔で帰っていったと、新潮でジャパンリハビリワークアウトの大明竜八総院長が話している。
だが、その晩意識を失い、病院に搬送されたが意識が戻らなかったという。
2001年に18歳年下の美紀夫人(45)と結婚し、3人の子どもがいる。
若い頃からトレーニングは欠かさなかったそうだが、一方で酒は飲み、たばこも1日3、4箱吸っていたそうである。
それに1984年には髄液が漏れて脳圧が下がる低髄液圧症候群という病気で入院し、一時は面会謝絶になるほどだったという。
それに糖尿病で、インシュリンで治療していた。コンサートで激しく動き、その後の打ち上げで爆食いすると、血糖値の上がり下がりの幅が大きくなりすぎるそうだ。
秀樹で忘れられないのは、私も好きだった12歳年上の十朱幸代と交際していることが話題になった時だった。私は激しく秀樹に嫉妬した。
新潮によれば、松田聖子がこっそり病院に見舞いにきたり、山口百恵からラブレターをもらったことがあったという。
4月14日、栃木県足利市で開かれた「同窓会コンサート」で5曲歌ったのが最後のステージになった。合掌。
フライデーから1本。人気俳優の三浦春馬(28)と、トップモデルの三吉彩花(21)の深夜のデート姿をとらえている。
バーで飲んで、2人は三浦のマンションへと消えたそうだ。これの見どころは、三吉の見事な美脚である。フライデーは「常人離れしたプロポーション」と書いているが、確かに、こんな女性が歩いていたら見とれてしまうだろう。一見の価値あり。
閑話休題。5月27日、競馬最大の祭典「ダービー」が東京競馬場で行われた。
皐月賞馬のエポカドーロが逃げて粘り、2冠馬かと思われたが、福永祐一が騎乗するワグネリアンが外から強襲してダービー馬の称号を勝ち取った。
福永の父親は、福永洋一といい、天才と謳われた名騎手であった。
1970年から9年連続でリーディングジョッキーになった。だが79年、祐一が2歳の時、落馬して重度の脳障害を負ってしまう。
たしか80年だったと記憶している。福永のリハビリ生活を私がいた婦人雑誌で取材したことがあった。
素晴らしい美人の奥さんに介護された、身体が麻痺して動けない話せない洋一の姿が、何ともいえなかった。
2度とターフには戻れない名騎手の周りで、走り回っていたのが幼い祐一だった。
あれから長い年月が経ち、母親が反対したにもかかわらず自分も騎手の道を選んだ祐一が、19度目の挑戦で、父親が果たせなかったダービージョッキーになった。
勝った瞬間、泣き暮れる祐一に、私ももらい泣きした。「親父はこの景色を見たかったんだろうな」。きついリハビリを長年やって、自分の生まれ故郷の「南国土佐を後にして」を口ずさめるようになったという父親に、息子はなんといったのだろう。
さて、他の新聞よりも朝日新聞が批判されることは多い。今月も新潮45が「朝日の論調ばかりが正義じゃない」という特集を組んでいる。
私は、長年朝日を読んできたが、朝日の論調が常に正義だとは思わないが、他紙ほど偏っていないとはいえるのではないか。
だがそうした朝日人の中にも、女性記者に無理やりキスをする輩がいると文春が報じている。
朝日の現役社員がこう告発している。
「財務省を担当する記者クラブ『財研』に所属し、福田次官問題も取材している女性記者のA子さんが最近、経済部の上司にセクハラをされたというのです」
A子が、3月下旬に経産省の前担当記者と現担当記者が集まった飲み会の席で、「歓送迎会の後、バーでBさんにキスされた」とこぼしたというのである。
その歓送迎会が開かれたのは3月20日。A子は幹事の一人で、二次会の後、そのBに誘われ2人でバーへ行ったという。
「そこで無理やりキスをされ、B氏はA子さんの自宅にまで上がりこもうとしてきたそうです」(朝日の中堅社員)
Bは、4月の人事で経済部次長から、社説も手掛ける論説委員に出世した40代後半の男で、部下の間では「パワハラ体質」としても知られていたというのだ。
A子からキス強要の件を聞いた同僚は、「会社に訴え出たほうがいい」と進言し、彼女は会社に話したという。
ところが、この件を聞きつけた丸山伸一経済部長が、なぜか「口外するな」とかん口令を敷いたというのである。
福田前財務省事務次官のセクハラ発言を厳しく批判していて、社内にはセクハラ防止規定があり、ハラスメント対応の専従チームを置いていると、「自社のセクハラ対策に胸を張っていた」(文春)朝日が、これでは安倍官邸と同じ「隠蔽体質」といわれても仕方なかろう。
当事者たちを取材すると、みな、広報に聞いてくれというだけ。ではその広報はというと、個別の案件については答えを控えるといいながら、「当事者の立場や心情に配慮し、保護を優先する観点から」質問に答えられない場合があることをご理解くださいと、何やら日大アメフト部の井上コーチのような答えを返してきたそうである。
Bのセクハラ行為を否定していないところを見ると、そうした事実はあったと考えていいのだろうが、朝日がこの対応とは情けない。
5月25日、10カ月にわたって不当に拘留されていた籠池夫妻が保釈された。
タイミングよく、森友問題の交渉記録は破棄していたと佐川理財局長(当時)がいい張っていた文書が国会に提出された。
前門の虎、後門の狼。安倍晋三・昭恵夫妻がどこで自分たちの嘘を認めるのか。それとも再び、解散総選挙に打って出るのか。総裁選までには「結論」が出そうである。
籠池夫妻以上に安倍首相が怖いのは、中村時弘愛媛県知事である。
中村知事が国会に提出した新文書には、2015年3月25日、安倍は加計孝太郎理事長と15分程度会い、今治市に設置する獣医学部の話を聞かされ、「そういう新しい獣医学部の考えはいいね」といったとある。
当然安倍は野党の質問に、そんな事実は確認できないと突っぱねたが、その後、周辺には「本当に会っていたらどうしようかね」と漏らしたと、文春が報じている。
その上、ついに加計学園側が自ら墓穴を掘るようなことをしたのである。
学園が、理事長は首相と会っていない。獣医学部の計画にいいねと言われてもいなかった。それなのに愛媛県には、面会したとウソの報告をした、学部設置への打開策を探るための作り話だったという文書を発表したのだ。
後で触れる、日大アメフト部の騒動とよく似た構造である。だが、向こうは一大学の醜聞だが、こっちは、加計学園という学校法人が、県をだまして獣医学部を認可させ、おまけに毎年30億円以上にもなる補助金までだまし取ったという「詐欺」事件である。
ゴメンナサイで済む話ではない。
安倍首相は、知らぬ存ぜぬで押し通そうとしているようだが、事ここに至っては、加計孝太郎理事長の証人喚問はさけられないはずである。
森友学園は、籠池が昭恵夫人の名を利用して、国有地を格安で払い下げてもらった。
加計孝太郎は、安倍の名前を使って県をだまし、獣医学部新設を容認させたのである。安倍はそれを知っていたはずである。何しろ加計孝太郎とは学生時代からの刎頚之友なのだから。
もし知らないで、加計が勝手にやったことなら、親友と呼ぶにはあまりにもお粗末な人間である。そんな人間を信用し、友と呼んでいたとすれば、安倍は自分の人を見る目のなさを恥じるべきであろう。
どちらにしても、この問題は、安倍が逃げ切ろうとした土壇場で、加計孝太郎自らが、安倍のためと思っていいだしたことが、安倍の墓穴まで掘ってしまった。
悪事というのは、思いがけないことから明るみに出るものである。もはや、将棋でいえば、安倍は詰んだ。
さっさと辞任して、山寺へでも行くがいい。
さて、こちらもウソにウソを重ね、ついには、大学全体の信用性を地に落してしまった人間たちの物語である。
これほど危機管理ができていない組織というのは、そう他にあるものではない。
監督、コーチから、相手をケガさせてこいと命令された選手は、自分のやったことの重大さを意識し、自らが会見を開き、記者たちの前で罪を認め、謝罪した。
天晴れ日大生! だが、次々に出てくる監督、コーチ、学長、おまけに元共同通信というアホな広報など、よくこれだけダメな奴らがこの大学にいたものだと、呆れ果てるしかない。
現代で、元山口組の顧問弁護士だった山之内幸夫が、「ヤクザの世界に似通った構図」だと喝破しているが、田中英壽理事長は、住吉会の二代目福田晴瞭会長や六代目山口組の司忍組長とも交友があり、理事長というより「組長」といった方がふさわしい人物のようである。
さしずめ内田前監督は若頭というところか。
ヤクザならヤクザらしく、堂々と自分の罪を認め、指でも詰めればいいのに、逃げるばかりで、ついには病院へ入ってしまった。
ポストによれば、日大の卒業生は100万人以上いて、日本人の1%にも達するほどの数を誇っている。
来年、創立130周年を迎える日大は、1889年に元長州藩士の司法大臣・山田顕義によって設立された「日本法律学校」だった。
日大は、東京商工リサーチによると、全国の社長の出身大学ではなんと第1位で、2万2,135人の社長を輩出しているそうである。
だが、東証1部に限ると、いきなり8位になる。
日大には芸術学部というのがあり、爆笑問題、宮藤官九郎、篠山紀信、林真理子、三谷幸喜、近藤サトなどを輩出してきている。
笑えるのは、新潮が報じているが、日大には2016年に日本初を謳って開校した「危機管理学部」があるというのである。
今回の騒動で、危機管理など皆無と思われたに違いない。
おそらく、古田体制崩壊以来、日大最大の危機に、やること為すことメディアの反発を買うのでは、この学部の廃止は避けられないのではないか。
更に笑えるのが、文春が、内田が監督辞任を発表した翌日、パチンコに興じている田中理事長の姿を撮り、グラビアに掲載しているのである。
フライデー真っ青のスクープ撮。さすが文春である。
日大というと、われわれの世代ですぐ思い出すのは、1960年代の「日大闘争」である。
東大闘争のほうが世に知られているかもしれないが、日大闘争こそが、全共闘闘争の原点であり、最大の学生運動であった。
「本当の意味で全共闘を作ったのは日大です。これは文句なしに本当に。単に日大全共闘というのは武装した右翼とのゲバルトに強かっただけじゃないです。
本当に、あのね、学生大衆の正義感と潜在能力を最大限発揮した、最大限組織した、ボク、あれは戦後最大の学生運動だと思います。今でも、あれ、考えるとナミダ出てきます」
2015年1月30日に開かれた「日大930の会公開座談会」で、東大紛争のリーダーだった山本義隆・元東大闘争全学共闘会議代表は「日大闘争」をこう評価した。
日大を私物化し、権勢をふるっていた古田重二良理事長に対して、22億円の使途不明金問題をきっかけに学生が決起し、1968年9月30日に開かれた日大両国講堂での全学集会で、古田を辞任に追い込んだのである。
古田は柔道部出身で、現在の田中英寿理事長は相撲部出身。ともにカネと強面を表面に出して学内を牛耳ってきた。その田中の後継者といわれているのが、今回、不祥事を起こした日大アメフト部の内田正人前監督である。
5月6日、日大対関西学院大の定期戦で、味方にパスを出した関学大のQB(クオーターバック)に、日大のDL(ディフェンスライン)が背後から激しいタックルをかけ、QBは全治3週間の大ケガを負った。
この危険なプレーを指示したのが内田監督ではないかといわれたが、否定したまま雲隠れし、試合から2週間後、ようやく関学大を訪れ謝罪した。
だが、タックルを指示したのかについては何もいわず、かえって関学大側の怒りを買ってしまったのである。
すると当のDL選手自身が会見を開き、コーチから「相手のQBを1プレー目で潰せば(試合に=筆者注)出してやる」「相手のQBがケガして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう」といわれ、本当にやらなくてはいけないのだと追い詰められ、あのプレーをしたと告白した。
私も仲間と居酒屋で飲みながらテレビを見ていたが、スポーツマンらしい潔さで、淀むことなく受け答えしている姿に、彼は真実を語っている、そう思った。
あわてた内田側は、翌日、急遽会見を開いた。だが、内田監督は「信じていただけないと思うが、私からの指示ではない」と再度否定した。
井上奨コーチも「監督から僕に『QBにけがさせてこい』という指示はなかった。私はDL選手に対して『QBを潰してこい』と言ったのは、真実です」と、監督を庇う発言に終始した。
この会見が単なる弁明のための会見だったことが明らかだったのは、これをセットした日大広報のバカな対応だった。記者が質問しているのに遮り、「これ以上続けても時間の無駄」だといい放ったのである。
そこで今週の第1位。文春は、試合後にマスコミの囲み取材で内田が語った本音を掲載しているのである。文春独自の取材ではない。
その時、どこかの社の人間が録音していたのを借りたか買ったかしたのであろう。
だが、さすが文春、目の付け所がいい。そこでは「内田が(反則を=筆者注)やれって言ったって(記事に書いても)、ホントいいですよ、全然」と「全面自供」(文春)している。
また、DL選手の反則プレーを「こんなこと言っちゃ悪いんだけど、よくやったと思いますよ。もっといじめますけどね。だけど、そうじゃなかったら、関学みたいなチームに勝てないでしょ。(中略)だから、そろそろ良くなるんじゃないですかね。法律的には良くないかもしれないけど、そうでしょ」
また「あれぐらいラフプレーにならないでしょ」とまでいっているのである。内田は会見で、DLが反則したプレーの瞬間は「見ていなかった」と答えている。こんな嘘が通ると思っているのだろうか。
会見が終わると、内田は体調が悪いと病院へ逃げ込んでしまった。なぜ、パワハラの権化といわれた日本レスリング協会の栄和人強化本部長も、今回の内田も、事が起きると自らは表に出ないで、こそこそと逃げ隠れしてしまうのであろう。
こんな連中にスポーツマンシップを語る資格など全くない。
文春はさらに、日大が全額出資している「株式会社日本大学事業部」という会社についても追及している。
主力業務は大学や病院などの施設の清掃、学内における自動販売機の設置などで、取締役に内田の名前もあるという。
ここは別名「日大相撲部」といわれていて、田中理事長率いる相撲部の関係者が複数採用されている。利益の大半は日大への寄付として処理されていて、「現体制の集金マシン」(文春)になっているそうである。
文春はうまい手を使ってスクープにこしらえあげたが、会見で、記者たちから、内田監督はあの時こういっていたではないかという質問がなぜ出なかったのであろう。
自分たちはしがらみがあって内田に突っ込めないから、文春さん、代わりにやってよということだったのではないか。府抜けは日大の上層部だけではない。
学生数7万人、国から92億6,000万円もの補助金を受けているマンモス大学が、この惨状である。日大の学生諸君、いまこそ第二の日大闘争を起こし、理事長たちには退陣してもらおうではないか。
【巻末付録】
今週はポストが頑張っている。まずは「村西とおると『ダイヤモンド映像』のナイスな時代」。AVの帝王といわれた村西が発掘した女優たち。黒木香、桜樹ルイ、田中露央沙など、やはりいいね。
袋とじは「職業・AV監督 鈴木リズ 初ヘア・ヌード『主演女優はワ・タ・シ』」。なかなかエロいヌードである。
「半分、エロい。」。田中真理、佳那晃子、濱田のり子など。濱田がいいね。
もう一つの袋とじは伝説の林檎ヌードの「麻田奈美から届いた手紙」。今は結婚して介護の日々だという麻田から、編集部に届いた手紙を掲載。
このヌードは、母親が勧めて撮らせたそうだ。この頃の自分のヌードを見て、「溌剌として初々しくて、自分でいうのもなんなんですが、かわいい娘ですね。あの頃の麻田奈美は私ではなく、別人だと思ってしまいます」。
こういう写真を残しておいたあなたは幸せ者だ。
ポストに比べた気合の入らない現代。「丸山桂里奈 また見せちゃいました」。「牧野紗弓 セクシー×デラックス」。袋とじは「トップアイドルのHカップ裸身を見よ 渡辺万美 圧巻のヘアヌード」。細身に似合わないすごいバスト。バストへチにはたまらないだろう。
というわけで、今週はポストの大勝。
(文=元木昌彦)