のんも復活! YouTube“ネトフリ化”でタレント、テレビはどうなる!?

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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白武 YouTubeはいま本当に過渡期にあって、急上昇に入ってくるチャンネルも1年前とぜんぜん変わってきている。前はバラエティ系のYouTuberさんがメインでしたけど、カジサックさんの成功もあり、タレントがどんどん参入してきたり、マンガも増えてきている。嵐さんに続いてジャニーズのほかのグループや、びっくりするアーティストの参戦もありえると思います。

長崎 その一方で、有料のオリジナルコンテンツがどんどん出てきていて、つい先日ものんさん脚本、撮影、編集、主演の映画『おちをつけなんせ』が配信されて大きな話題になりました。本編のほか、制作の過程を追ったドキュメンタリーも配信されていて、これがまた面白いです。のんさんのふわふわとした雰囲気からは考えられない、鬼気迫る表情で創作に取り組んでいる様子は必見です。また、はじめしゃちょーさんを筆頭に、人気YouTuber主演のドラマも続々制作されていて、たぶん来年あたりから映画なりドラマなりがボンボン出てくると思います。

白武 「YouTubeムービー」ではメジャー映画が300円から観られるようになったし、YouTube自体がオリジナルコンテンツを量産してNetflix化していく可能性もありますね。例えばスピルバーグといった巨匠のオリジナルコンテンツがここで観られるようになったりしたら、もうYouTubeを手放せないですよね。

長崎 もともと作品性のあるものとYouTubeの親和性はすごく高いはずなので、あとはどこが本格的に参入するのかって話ですね。ドラマも映画もバラエティも、全部YouTube化――そんな未来は、そう遠くない気がしますよね。

白武 5Gになれば、2時間の映画が3秒でダウンロードできると言います。今年からアメリカと韓国で5Gは始まっているので、それを踏まえて、日本にどう入ってくるか。

長崎 今後、タレントさんたちはテレビとYouTubeのすみ分けを明確にしていかなくてはいけなくなりますね。挑戦したいことと、認知度と金銭面。熱狂的なファンをつけるならYouTubeだし、巨大メディアであるテレビに出演するとつくのが“箔”。今、さまざまな芸能人YouTuberが誕生していますが、今ならまだ始める“早さ”も加点ポイントです。「●●がYouTubeデビュー」で記事になるので。

白武 カジサックさんやオリラジ中田さんの成功で、タレントがYouTubeを始めることに対してのハードルはめちゃくちゃ低くなってる。あとはネットの文脈を踏まえて、どう自分の才能を生かすのか。

長崎 そりゃそうだろって話かもしれませんが、いま絶対YouTubeやったら伸びると思うのは、バナナマンさんですね。YouTubeとの親和性めちゃくちゃ高いと思う。『バナナ炎』(TOKYO MX)のノープランロケ的な旅企画は鉄板だし、単独ライブの幕間でやってるチャレンジ系の企画もめちゃくちゃ面白い。コーラを2秒で飲むっていうのが332万回回ってるんですけど(公式の動画ではなく、勝手にアップロードされたもの)。熱狂的なファンが多数いる、企画がYouTubeとの親和性が高い、チャンネルのランニング性もある。成功しか見えないですね。くしくも、テレビのレギュラーが次々と終わったタイミングなので、ぜひ期待したい! あと単純にファンなので見てみたいです(笑)。

白武  ただ、タレントの場合は課題も多いですね。例えば芸人が自分たちのチャンネルでやろうってなったときに、事務所が「じゃあこのチームでやりましょう」って提案できるチームやスタッフがいないんですよ。だいたい今までだったら単独ライブを作っていたチームでYouTubeをやればいいってことなんですけど、YouTubeのノウハウがわかっているスタッフがいないとできない。現状は人材不足です。僕とか長崎くんとかが、たまたまテレビとYouTubeの谷間の世代なので、通訳者として呼ばれることも多くなってきました。今は、とにかくYouTubeっぽい編集ができる編集ディレクターの人材が足りていないです。

長崎 必ずしも超優秀なテレビディレクターが編集すれば面白くなるってわけではないですもんね。

白武 マナーが違うんでね。

長崎 だから、YouTubeもできるフリーのディレクターさんだったり、そういう人材を抱えている会社は、めちゃくちゃ儲かると思います。単価で言うと、ぶっちゃけ今はたぶんYouTubeのほうがいいんじゃないかな。僕ら放送作家の仕事も、タレントのYouTubeを担当する仕事が増えてくると思いますが、タレントがノウハウのない制作会社や放送作家に頼んで、テレビの感覚で企画編集をするのは本当にまずい。結果伸びなくて、全体的な見え方として芸能人はYouTubeで通用しないといったイメージを植えつけられると最悪ですよね。カジサックさんとオリラジの中田さんだけが特別っていう。

白武 確かに、それはちょっと困ってしまいますね。

長崎 タレントの格を下げることにもつながるし。仲のいい、気心の知れたディレクターとやりたいって気持ちはわかるんですけど、それだと数字はついてこないことが往々にしてある気がします。

白武 ただ、これまではカチッとしたテレビっぽい編集は嫌われる傾向にありましたが、もしかしたらYouTubeのお客さんがテレビっぽさやハイクオリティーを求めていく可能性もあるので、流れを読んで臨機応変に対応しないといけないですね。

長崎 いま企業がスポンサーになるチャンネルもボコボコ立ってきていて、“YouTubeを始めたいけど、どうやったらいいのかわからない”って、僕のところにも相談の話がきたりするんですけど、やっぱり演者とスタッフの間に温度差は感じますね。

白武 企業側も、YouTubeが広告ツールとして機能するという認識はあるけど、YouTubeの良いところを生かせていない。まだ使いこなせている人というのは少ないですね。チャンネルに人格を宿すということが、とにかく難しい。企業チャンネルの成功例って、まだあんまりないんですよ。何度も言ってますが、YouTubeは人についてくるメディアなんで、企業がポンと「番組作りました」っていっても、そこに人が見えない。お金をかけて作っても、数千回しか再生されないってザラにある。YouTubeは誰が出てるかも大事ですが、誰がつくっているのかというのが見えたほうがいいかもしれません。

長崎 あと、YouTubeで“番組”を作るのも難しいですね。人格がないので、そこに数字がついてくるかはわからない。

白武 たとえば特番とか、『ドキュメンタル』みたいに5本とかだったら熱狂を作れますが、レギュラーでずっとやるのはなかなか厳しい。

長崎 動画の出し方も重要。出すなら、5本一気出しがいい気がします。毎週固定曜日に投稿とかだと視聴者は待ってくれないし、Netflixみたいに時間ある時に一気に見切れちゃう感じで。

白武 今後の話でいうと、テレビがYouTubeに動画を落とすかどうかですね。いま、『ちびまる子ちゃん』や『ルパン三世』といった国民的アニメの昔の回はYouTubeでも見られるようになったし、民放各局はニュースの切り出しをそれぞれのYouTubeチャンネルに上げていて、N国の話題とか急上昇に入ることもある。ドラマでは、日テレの『3年A組』がYouTube限定動画を配信してバズっていました。とにかく今、YouTubeにはめちゃくちゃ人がいる状態なので、本当はなるべく落とせたらいいと思うんですけどね。

長崎 YouTubeに落とした結果、「3年A組ダンス」や『あなたの番です』の考察みたいに、連鎖的な爆発が起きれば最高ですね。ただ、テレビの広告モデルはYouTubeに落とす前提でできてないんで、それをガラッと変えようと思うと、いろんな交通整理が必要になってくる。

白武 そういう意味でも、TVerは革命ですね。若い子たちはテレビじゃなくてTVerを見ている人も多いですよね。TVerの使いやすさが、今後のテレビ界にとってとても重要だと思います。

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●しらたけ・ときお(@TOKIOCOM

▼放送作家▼1990年京都府生まれ▼「しもふりチューブ」毎日18時投稿▼担当番組:「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!絶対に笑ってはいけないシリーズ」「Aマッソのゲラニチョビ」「みんなのかが屋」▼お仕事と仲間を募集しております。お気軽にご連絡ください!【Mail】tokiocpu@gmail.com

●ながさき・しゅうせい(@shuuuuuusei

▼1991年生まれ神戸出身・放送作家▼芸人、テレビ制作会社勤務を経て放送作家に。テレビを中心に活動しながら、昨年「フワちゃんTV」(現在登録者数約31万人)/「フワちゃんFLIX」(現在登録者数約9万人) を開設▼担当番組:「ZIP!」「アオハル TV」「ドラえもん」「サムライバスターズ」「勝負の冬」など▼その他:広告案件、YouTubeチャンネルコンサルティング▼お仕事のご相談はMailかDMでどうぞ!【Mail】shusei6308@gmail.com

”大食いYouTuber”木下ゆうかに見る、女性YouTuberのキャリア問題

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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白武 テレビでもそうですけど、YouTubeでも恋愛と食は強いですね。カップルチャンネルだったり、料理チャンネルだったり……。食にもいろいろありますけど、大食いではやっぱり木下ゆうかさん。最初、YouTubeで大食いやって目立っていたのは木下さんしかいなかったし、めちゃくちゃ細くてかわいい女の子が何万カロリーもあるものをペロッと平らげる爽快感、というYouTubeでの大食いの見せ方を作ったと思います。

長崎 よく食べる女の子って、かわいく見えるじゃないですか? さらに木下さんは、博多弁なんですよ。男性目線でいうと、“よく食べる方言女子“は刺さる人が多いんじゃないですかね。あと、HIKAKINさんと並んで女性YouTuberの席に初めて座ったっていうのは一番デカいかもしれないですね。大食いっていう入り口にしろ、なんにしろ、女性のYouTuberもいるんだよ、っていうのを世間に認知させた。

白武 HIKAKINさんにも通じますけど、YouTube黎明期に動画を上げまくった人たちはやっぱりすごい。だって、これが職業になるとは誰も思ってなかったですから。僕も高校生くらいの時から普通にYouTubeをサイトとして使ってたけど、それが仕事になるとは思ってなかったし。ギャンブルですよね。僕らもYouTuberの先駆者になり得たけど、啓示を受けなかった。

長崎 ギャル曽根さんじゃないけど、キレイに食べるっていうのは木下さんの動画を見ていて気持ちいいところですね。『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の女王・赤阪(尊子)さんみたいに豪快さを見せるんじゃなくて、キレイにおいしく食べるっていう。一種の様式美ですよね。

白武 サムネのビジュアルショック、こんな子がこんな大量の焼きそばを食べるのか!? っていう作り方はうまいなと思います。「10000kcal」の文字と見たことないくらいでかいステーキのインパクトは、ついクリックしてしまいます。いろいろチャレンジしてますけど、韓国料理だったり、海外の料理はやっぱり人気ありますね。

長崎 YouTube全体で数カ月に1度、食ブームが来るんですよ。少し前だと、「バター1本入れてみた」系の料理動画とか、「チーズを絡めてみた」とか。

白武 ペヤングの時もあったね。新商品が出たり、テレビで紹介されたり、有名なYouTuberさんがやってたらマネして、そこからブームが一周するみたいな。YouTubeには、ネタを共有する文化があるので。

長崎 なぜ右に倣えで同じネタをやるかというと、関連に動画が上がるからなんですよね。ここに自分の動画が上がることが、新規流入のキモ。外から見ると、みんななんで同じ企画をやってるんだ? ってなると思うんですけど、バター1本の動画を見た人は関連動画に上がった似たような動画もクリックするから、回遊していくんですよ。“この人は、バターっていうお題でどういう動画を出してくるんだ?”とか。

白武 だから、YouTuberはネタパクってもいい、お互いさまですよねっていう、暗黙の了解がある。オリジネーター、フォーマットを生み出した人はすごいですけど、その人が絶対に評価されるわけではない。最初の人より、バズらせた人の勝ちですね。

長崎 もっと言うと、大食い系とかのブームになるネタって、海外の急上昇チャンネルから流れてきたりするケースもあります。UUUMとかは世界のYouTubeチャンネルの急上昇を毎日チェックしてるって聞きますけど、そういう各国の急上昇チャンネルから拾ってきたネタを、所属しているYouTuberにネタとしてオススメしてみたり。

白武 木下さんの話に戻ると、完全にアスリートですよね。5年間も毎日に近いペースで、大食い動画を上げ続けるって、やっぱりすごい。毎日やれば、それだけ接触回数が上がってファンがつきますけど、飽きられる人はすぐ飽きられちゃうっていう。

長崎 YouTuber魂を感じますよね。HIKAKINさんもいまだにほぼ毎日上げてるし、後輩たちに背中見せてる感じありますよね。“先輩がこんなに頑張ってるんだから、俺もサボれねぇ”ってなりますよね。ただ数字だけで見ると、その分、木下さんは今すごいつらい時期なんじゃないかなと思います。だって、登録者数が500万人いて1本の動画が30万前後しか回ってないってことは、470万人くらいはスルーしてるってことじゃないですか。

白武 どんどん新しくて面白いジャンルができ始めてるから、大食い以外のことも少しずつ試して、違う専門性を見つけられたらベストですね。

長崎 Vlog系企画に挑戦するってパターンもありですよね。例えば旅やキャンプに行って、そこで大食いする。その後にVlogにスライドしていくとか。大食い抜きで。

白武 HIKAKINさんだったらゲームもあるし、歌もあるし、商品紹介もあるし、猫動画もあるし、バラエティもあるし、いろんな幅、いろんな顔見せてくれるので飽きがこない。

長崎 木下さんに限らず、メイク系とかいま人気の女性YouTuberがこの先、どうなるんだろうっていう興味はありますね。男性の場合は、それこそHIKAKINさんみたいにハゲをネタにしたり、加齢に関係なくやっていけそうな気がしますが。年齢を重ねた女性YouTuberの中で正解を見つけたパイオオアニアが現れたら、またその下の世代たちも安心ですよね。

白武 人気YouTuberの引っ越しはひとつの”引き”になってるけど、例えば結婚、出産、離婚なんかのライフイベントも見せていくのか、家族化していくか。

長崎 「しばなん」さんみたいになるってこと?

白武 あるいは、キッズラインみたいにおもちゃで遊ぶ動画にシフトするとか。アメブロみたいに自分の人生を全部見せていくっていう。

長崎 アメブロ化ですね。なるほど、それはありえるかも。

(【5】へ続く)

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超人気YouTuberはじめしゃちょーが大企業広告に起用されるワケ

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白武 YouTubeって、以前は絶対に毎日アップするのが人気チャンネルの鉄則だったんですが、今はプロ化が進んで、クオリティ高くなっている分、毎日じゃなくてもファンがつくようになってきている。

長崎 面白いチャンネルがたくさんあるから、例えば3~4日更新がなくてもほかのチャンネルが補ってくれる。一部のトップクリエーターは別ですが、普通の人が毎日更新してたら、やっぱり頭おかしくなっちゃいますよね。精神衛生上、ほんとよくない。

白武 僕がやってる霜降り明星の「しもふりチューブ」は、一日にバーッと何本も撮って一気に編集するからまだ大丈夫ですけど、個人でやってる人はしんどいですよね。毎日更新しないといけないという強迫観念になってしまうと怖い。それで、HIKAKINさんとかたまに「更新頻度を下げよう」みたいなキャンペーンをやってて、すごくいいことだなと思います。

長崎 ただ、息を吸うように動画を編集して上げる人がいるのも事実で。一昨年ぐらいの「U-FES.」(UUUM のクリエイターが全員集まってやるイベント)終了後、みんなが打ち上げに行く中、最後まで現場に残ってたのは、はじめしゃちょーさんーだって聞きました。その日、「U-FES.」で撮った動画をその場でブワーって編集して、終わるまで打ち上げに行かなかったそうです。ストイックというか、もうそんなこと当然なんだと思います。

白武 僕もはじめしゃちょーさんとは一度、テレビの番組を一緒に作ったことがあって、その時にいろいろお話しさせてもらったんですけど、編集大好き人間なんですよ。出るのも楽しいけど、編集がめちゃくちゃ大好き。「睡眠時間を削ってでもやりたい」って言ってました。だから、性に合ってるんじゃないかな。イチローにとって素振りが努力だと思わないように、好きなものだったらとことん頑張れるというか。

長崎 はじめしゃちょーさんはHIKAKINさんと双璧をなす、YouTube界のトップスター。誰もが一度は心の中でやってみたいと思っている”悪ふざけ”をコツコツ毎日上げていて、「メントスで槍を作ってコーラにブッさす」や「スライムで風呂作ってみた」はその代表的な企画。見出しになるキャッチ―な一行をいまだに出せてるのがすごい。

白武 最近で言ったら「チクチクの栗を三十分間振り続けたらどうなるの?」「めちゃくちゃ風が強い中でスポーツするとどうなるの?」とか。サムネのビジュアルだけ見ても気になるし、一行聞いても気になるものを、ネタ切れせずにアイデア出し続けている。動画自体もカット割りが巧みで、視聴者を飽きさせない編集技術で魅了してくれる。はじめしゃちょーが発明した編集って、たくさんあると思います。

長崎 まれに風刺っぽいこともやるんですけど、「コメント欄のケンカを実写化してみた」っていうのがあって。アンチコメント書いてる人を擬人化して並べて、教育テレビみたいな感じで。そこそこの登録者数のYouTuberがやってたら「何言ってんの、コイツ?」ってなるけど、はじめしゃちょーさんだからこそ伝えられる、YouTubeにおけるマナーとかメッセージがある。

白武 視聴者からの質問にバーッと答えて面白く編集する、っていうフォーマットを編み出したのも、はじめしゃちょーさんじゃないですかね。質問に答えるだけだったらそれまでもあったんですけど、はじめしゃちょーさんが開発したフォーマット――質問で振ってすぐそれを実行して落とす――この構成をマネしてる人は多いですね。

長崎 たぶん撮りながら、めちゃくちゃ編集点を作ってると思います。ここで一回落として切って、ってやってる人の撮り方だと思います。撮影しながら編集している超人です。

白武 サブチャンネルの「はじめしゃちょーの畑」も人気で、「サイレント鬼ごっこ」とか、グループならではのゲームとかも生み出しています。

長崎 わちゃわちゃ感あふれる日常を映し出したホームビデオみたいな感じで、これまで個人で活動してきたはじめしゃちょーっぽくない一面を見られるのがいい。

白武 最近は、大企業のCMにも起用されてますね。メルカリの友達招待キャンペーンや、コカ・コーラ社のTEAM Coca-Cola アンバサダーにも選ばれて、好感度は抜群。もう悪いことできないですね(笑)。

長崎 いまや、芸能人とYouTuberの立場って完全に逆転してて、企業側にとってエンゲージが見えてるのは魅力的。例えば佐藤健さんって言わずと知れた人気俳優だけど、広告効果がどのくらいあるか、ぶっちゃけわかんないじゃないですか? でも、はじめしゃちょーさんなり、HIKAKINさんなりは、ファンが何人いて、どういう層に受けているのか、すべて数字が見えているから、データを前提にした上で起用できる。

白武 だから、ごまかしが利かないんですよ。人気タレントがSNSを始めて、思ったより数字が伸びないことがありますけど、そう簡単に100万人は突破できない。すべてが可視化されている。

長崎 今までテレビとかでぼかされてたものが、YouTube上では明確化されて数字として出てるんで、広告主としても安心感がありますよね。「視聴率○%です」って言われても、それを実際何人見ているのか、わからないじゃないですか?

白武 成績、点数が貼り出されてるみたいなもんなんで、ウソつけないんですよね。

長崎 チャンネル登録者数やフォロワー数は、タレントの戦闘力になってきているのかもしれません。

(【4】へ続く)

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HIKAKINはまだまだ伸びる!? テレビ出演、5G到来で最強YouTuberに!

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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白武 YouTubeの世界で触れざるを得ない、トップの座に座り続けているのがHIKAKINさん。誰よりも早くYouTubeを始めたってところが、本当にすごいですね。顔が面白くて、子どもでもわかる面白さを提供している。どんどん自分をYouTubeに最適化して、YouTube芸を開発しています。

長崎 この前も言ったけど、HIKAKINさんって本当に“顔”がすごい。ドラえもんみたいに子どもが見入っちゃう引力がある。顔の形が、子どもが安心して笑える黄金比なんじゃないかな? 誰か調べてみてほしい(笑)。老けても面白くなりそうだし、HIKAKINさんも自分の動画で言ってたけど、ちょっと髪の毛が薄くなってきてるんですよ。顔が面白くてハゲてるって、もうYouTube界の志村けんさんになるしかない(笑)。

白武 もともとはスーパーで働きながらYouTubeにボイパ動画を上げていたんですが、『スーパーマリオブラザーズ』のテーマソングが世界中で大ヒット。この動画がきっかけで、エアロスミスさんのライブにも出演しています。最近はテレビにもよく出演されますが、2年前ぐらいはYouTuberがテレビに出ると、「結局、テレビに行くのかよ」っていうネガティブな反応があった。それをHIKAKINさんが少しずつ打ち破って「HIKAKINすげー、『Mステ』出たよ」までになっていった。本当に謙虚で、テレビ1年生というスタンスで出ているから、芸能人からも視聴者からも好かれている印象です。

長崎 本当すごいですよね。テレビ番組に出演すれば、最初は絶対、ヤリが降ってくるわけじゃないですか。「YouTuberって楽して金稼げるんでしょ?」「金持ってるんでしょ?」って。だけど、「いえいえ、そんなことないですよ」って血まみれになりながら笑顔で返している。第一人者の宿命を背負って、覚悟を持ってテレビに出演されていたように思います。

白武 HIKAKINさんは用途別にチャンネルを複数運営していて、メインの「Hikakin TV」のほか、ヒューマンビートボックス動画「HIKAKIN」、ゲーム実況の動画「Hikakin Games」、ブログチャンネル「Hikakin Blog」の主に4つ。合計登録者数は1,300万人超と、前人未到レベル。HIKAKINさんの強みでいうと、住んでる家をどんどんグレードアップさせていって、「YouTuber=成功者」というイメージを定着させていったところですかね。現在進行形でYouTubeドリームを見せてくれている。

長崎 YouTubeで「24時間密着企画」を始めたのも、HIKAKINさんが最初かもしれないですね。自分でカメラ持って、1日のスケジュールを見せる動画。今は結構みんなポピュラーにやってるんですけど、当時謎に包まれていたYouTuberっていう職業の裏側が見られて、大人気企画になりましたね。先日もまた24時間企画をやってらしたんですが、「今日はね、オフなんですよ。割とプライベートな時間が多いかもしれないです」って、画面にタイムスケジュール出るんですけど、3時間しか休みがないんです(笑)。ラーメン食って、銀座で買い物する以外の時間、全部仕事していて。この人の中で、これがオフなんだなって。すげえなって。ドリームを見せつつ、ちゃんと尊敬できる一面も見えていました。

白武 HIKAKINさんの『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)は感動しましたね。プロフェッショナルとは「継続した人、かつその中でチャンスをつかんだ人。継続してるとチャンスが来るんで、その中で努力しているとチャンスをつかめる。継続です」って。毎日6時間くらいかけて編集をしていると。信じられないスピードで、ずっとマラソンをしている。

長崎 「ブンブンハローYouTube」っていう動画の初めにお決まりのあいさつを入れたり、最後に「チャンネル登録よろしくお願いします」って扉を付け始めたのも、HIKAKINさんじゃないかな? あらゆる面で、YouTubeのパイオニアなんです。

白武 再生回数とチャンネル登録者数で、HIKAKINさん、はじめしゃちょーさんを超えるいわゆるYouTuberさんは、もう出てこないんじゃないでしょうか。アイドルグループとか米津玄師さんとか、アーティストだったらあるかもしれないけど。バラエティーYouTuberの席はもう本当に埋まっているんで、よっぽどじゃないと、登録者数100万人も本当に難しい。

長崎 HIKAKINさんって、バラエティーYouTuberとして面白さが全然落ちてないし、テレビ進出もして、まだまだこれからもいくんじゃないかな。8月からは「ヒカキンアニメも始めて、400万回超再生されてる。そもそもYouTube自体が成熟したメディアじゃないですからね。「今さらYouTuberか」みたいな話たまに聞きますが、まだまだこれからですよ。

白武 5Gになったら、また様相がガラッと変わると思います。YouTubeもオリジナルの番組を作り始めたり 、はじめしゃちょーさんのようにドラマを作ったり。例えば、アメリカではすでにありますが、YouTubeチャンネルで紹介した商品を直接そのまま買えるシステムなんかも、近いうちに日本でも実現するかもしれない。まだまだ伸びるメディアだと思います。

長崎 YouTube自体の格が上がれば、自然とHIKAKINさんの評価も上がるというか。ドラマや、映画など、いろんなものがYouTubeに参入してきていて、先日は嵐さんがYouTubeチャンネルを開設。MVを公開し、チャンネル登録者数が1日で87万人突破して話題になりました。これから本当に外からもどんどん参入してくると思いますが、HIKAKINさんが常に先頭を走り続ける存在であることは、今後も変わりないと思います。

(【3】へ続く)

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HIKAKINはまだまだ伸びる!? テレビ出演、5G到来で最強YouTuberに!

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白武 YouTubeの世界で触れざるを得ない、トップの座に座り続けているのがHIKAKINさん。誰よりも早くYouTubeを始めたってところが、本当にすごいですね。顔が面白くて、子どもでもわかる面白さを提供している。どんどん自分をYouTubeに最適化して、YouTube芸を開発しています。

長崎 この前も言ったけど、HIKAKINさんって本当に“顔”がすごい。ドラえもんみたいに子どもが見入っちゃう引力がある。顔の形が、子どもが安心して笑える黄金比なんじゃないかな? 誰か調べてみてほしい(笑)。老けても面白くなりそうだし、HIKAKINさんも自分の動画で言ってたけど、ちょっと髪の毛が薄くなってきてるんですよ。顔が面白くてハゲてるって、もうYouTube界の志村けんさんになるしかない(笑)。

白武 もともとはスーパーで働きながらYouTubeにボイパ動画を上げていたんですが、『スーパーマリオブラザーズ』のテーマソングが世界中で大ヒット。この動画がきっかけで、エアロスミスさんのライブにも出演しています。最近はテレビにもよく出演されますが、2年前ぐらいはYouTuberがテレビに出ると、「結局、テレビに行くのかよ」っていうネガティブな反応があった。それをHIKAKINさんが少しずつ打ち破って「HIKAKINすげー、『Mステ』出たよ」までになっていった。本当に謙虚で、テレビ1年生というスタンスで出ているから、芸能人からも視聴者からも好かれている印象です。

長崎 本当すごいですよね。テレビ番組に出演すれば、最初は絶対、ヤリが降ってくるわけじゃないですか。「YouTuberって楽して金稼げるんでしょ?」「金持ってるんでしょ?」って。だけど、「いえいえ、そんなことないですよ」って血まみれになりながら笑顔で返している。第一人者の宿命を背負って、覚悟を持ってテレビに出演されていたように思います。

白武 HIKAKINさんは用途別にチャンネルを複数運営していて、メインの「Hikakin TV」のほか、ヒューマンビートボックス動画「HIKAKIN」、ゲーム実況の動画「Hikakin Games」、ブログチャンネル「Hikakin Blog」の主に4つ。合計登録者数は1,300万人超と、前人未到レベル。HIKAKINさんの強みでいうと、住んでる家をどんどんグレードアップさせていって、「YouTuber=成功者」というイメージを定着させていったところですかね。現在進行形でYouTubeドリームを見せてくれている。

長崎 YouTubeで「24時間密着企画」を始めたのも、HIKAKINさんが最初かもしれないですね。自分でカメラ持って、1日のスケジュールを見せる動画。今は結構みんなポピュラーにやってるんですけど、当時謎に包まれていたYouTuberっていう職業の裏側が見られて、大人気企画になりましたね。先日もまた24時間企画をやってらしたんですが、「今日はね、オフなんですよ。割とプライベートな時間が多いかもしれないです」って、画面にタイムスケジュール出るんですけど、3時間しか休みがないんです(笑)。ラーメン食って、銀座で買い物する以外の時間、全部仕事していて。この人の中で、これがオフなんだなって。すげえなって。ドリームを見せつつ、ちゃんと尊敬できる一面も見えていました。

白武 HIKAKINさんの『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)は感動しましたね。プロフェッショナルとは「継続した人、かつその中でチャンスをつかんだ人。継続してるとチャンスが来るんで、その中で努力しているとチャンスをつかめる。継続です」って。毎日6時間くらいかけて編集をしていると。信じられないスピードで、ずっとマラソンをしている。

長崎 「ブンブンハローYouTube」っていう動画の初めにお決まりのあいさつを入れたり、最後に「チャンネル登録よろしくお願いします」って扉を付け始めたのも、HIKAKINさんじゃないかな? あらゆる面で、YouTubeのパイオニアなんです。

白武 再生回数とチャンネル登録者数で、HIKAKINさん、はじめしゃちょーさんを超えるいわゆるYouTuberさんは、もう出てこないんじゃないでしょうか。アイドルグループとか米津玄師さんとか、アーティストだったらあるかもしれないけど。バラエティーYouTuberの席はもう本当に埋まっているんで、よっぽどじゃないと、登録者数100万人も本当に難しい。

長崎 HIKAKINさんって、バラエティーYouTuberとして面白さが全然落ちてないし、テレビ進出もして、まだまだこれからもいくんじゃないかな。8月からは「ヒカキンアニメも始めて、400万回超再生されてる。そもそもYouTube自体が成熟したメディアじゃないですからね。「今さらYouTuberか」みたいな話たまに聞きますが、まだまだこれからですよ。

白武 5Gになったら、また様相がガラッと変わると思います。YouTubeもオリジナルの番組を作り始めたり 、はじめしゃちょーさんのようにドラマを作ったり。例えば、アメリカではすでにありますが、YouTubeチャンネルで紹介した商品を直接そのまま買えるシステムなんかも、近いうちに日本でも実現するかもしれない。まだまだ伸びるメディアだと思います。

長崎 YouTube自体の格が上がれば、自然とHIKAKINさんの評価も上がるというか。ドラマや、映画など、いろんなものがYouTubeに参入してきていて、先日は嵐さんがYouTubeチャンネルを開設。MVを公開し、チャンネル登録者数が1日で87万人突破して話題になりました。これから本当に外からもどんどん参入してくると思いますが、HIKAKINさんが常に先頭を走り続ける存在であることは、今後も変わりないと思います。

(【3】へ続く)

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ラファエル&ヒカル、金持ちYouTuberの共通点と違い

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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長崎 ここ最近のYouTubeの話題といえば、嵐、のん、N国・立花氏などいろいろありますけど、オリラジの中田さんとラファエルさんのコラボ動画は面白かったですね。YouTubeやテレビの未来について話をしているんですが、2人とも割り切ったビジネス思考の持ち主で、そういった観点からトークが展開されている。中田さんはテレビとYouTube、両方の裏側をしってう、それを踏まえた上で「俺はこうなると思う」っていうメディアの未来の話をしていて。今って、テレビなのかYouTubeなのかって揺れてる時代だからこそ、間にいる人の意見って、すごく気になる。僕らのこの対談もそうですけどね(笑)。もちろん、中田さんたちに比べたら僕らは弱小作家なので全然大したことないんですが。

白武 ラファエルさんって、夜の仕事をしている女性やAV女優にインタビューして「いくら稼いでる?」とか、「男性関係どうなってる?」といった、AVの一歩手前みたいな動画だったり、怪しいお金事情に切り込むような動画を上げていたんですけど、今年1月、YouTubeのコミュニティガイド違反を理由にアカウントが停止され、動画が全部消えてしましました。そこからサブチャンをメインにして、ドッキリ系のネタにシフトされました。「ラファエルのランボルギーニ勝手に色変えてみた【ドッキリ】【Raphael】」「高級寿司屋で時価の商品頼んだら会計が100万だったドッキリ」とか。

長崎 もともと、ヒカルさんと共にマネー系企画のパイオニアでもありますね。「100万円渡して●●してみる」という企画だったり、「YouTuberといえばお金を持っている」というイメージをこの2人が広めたところがある気がします。刺激的なお金芸。

白武 ほかのYouTuberさんは踏み入らない、怪しいけどついつい見ちゃう、人の好奇心を刺激するネタを作るのがうまい。架空請求業者を撃退してみたり、法律のグレーゾーンに切り込んでみたり、1億円時計を購入してみたり。

長崎 Googleって、広告主に対して適しているかどうかって評価をするんですが、グレーな企画をしている分、攻めた企画を連発していた頃は、この2人はすこぶる評価悪かったんじゃないかな(笑)。だけど、動画の途中に差し込んでいる広告の量はハンパないし、それをスキップさせない編集の仕方しているから、Googleの収益評価が下がっていても収益に関係ない。何より、面白くてついつい見てしまうから再生回数が軒並み多い!

白武 ラファエルさんといえばお面がトレードマークですが、下世話なことをやってるけど表情が見えない、っていうのもいいですね。謎のマスクマンの顔を知りたいし、一発でビジュアルを覚えてしまう。一時期、お面つけたりメイクしたり、ラファエルさんのパチモンが大量発生してましたね(笑)。

長崎 見た目の老いを感じさせないという点でいうと一生、方向性を変えずにYouTuberできそうですよね。

長崎 一方、ヒカルさんは、ラファエルさんと攻めてるラインは似ていますけど、”社会の闇に切り込んでいる”感じがある。一番再生回数が多い動画でいうと、「当たりはなかった?祭りくじで悪事を働く 一部始終をban覚悟で完全公開します」っていうやつ。

白武 これは本当、YouTube界の歴史に残る名作。テレビマンたちも「この人すごい!」ってもれなく動画をチェックしてました。2年前なんで、テレビマンたちも「YouTuberってどんなもんじゃい」って感じだったんですけど、この動画には衝撃受けてましたね。

長崎 要は、祭りのくじを全部引いて、本当に当たりが出るかどうか検証するってやつなんですけど、テキ屋に単身で突っ込んでいくのはめちゃくちゃすごいですよね。YouTuberならではの芸ですよ。テレビだったら100%「やめろ!」って言われるじゃないですか、上の人に。コンプラ的なことや、揉め事を考慮して。

白武 覚悟がすごい。思いついても絶対にできないですね。あと、しゃべりがとてもうまくて、テンポがよくて聞きやすい。情報の伝達能力が高いので、そういう面でもYouTube向きですね。

長崎 ヒカルさんはこれ系のネタ、めちゃくちゃやってますね。「当たりはなんだ?1回3000円の闇ガチャ売り切れにして気になる中身を調査してみた」「ヤフオクで怪しすぎる10万の高額オリパを発見!全て落札して中身を査定してみた」とか。この芸って、無名YouTuberが売れたくて必死になってやりそうなことじゃないですか。だけど、少し前にもやってましたね。「お菓子とコーラだけで9万円請求?ぼったくりバーに潜入調査したら闇深すぎたから会話全て公開します」ってやつ。レコーダーを胸ポケットに入れて、バーに入っていって、店員との会話を録音して。

白武 すごい生々しかったね。

長崎 ラファエルさんとの違いでいうと、好奇心で企画をやってるのがラファエルさんだとしたら、ヒカルさんは割とダークヒーローというか。実は裏で誰かを救っている感がある。テキ屋しかり、ぼったくりバーしかり。危険を顧みず捨て身で突っ込む姿に、カリスマ性を感じてしまう。

白武 「祭りくじ」のあと、HIKAKINさんやはじめしゃちょーさんを抜いてトップYouTuberになるかってくらい勢いがあったけど、2017年の夏に“VALU騒動”(編註:個人が疑似株式を発行できるサービスVALUで、自身の株券の価値をつり上げ、YouTube史上でもかつてないほど大炎上した)が起きました。2カ月の休養を経て、ラファエルさんやシバターさんと”炎上軍”を結成してコラボ動画を上げたり、“金持ちYouTuber“というブランディングを確立して、見事に返り咲いた。そういうストーリーも、ファンに支持される一因なのかもしれない。

長崎 ヒカルさんって兵庫県の姫路出身なんですけど、地元を大切にしてる一面もある。地元のカードショップ「遊楽舎」のおっちゃんとのやりとりを見せたシリーズとか、大金はたいておばあちゃんの家をリノベーションしてあげるとか。実はあったかいんやで~っていう一面がある。

白武 「遊戯王」カードネタとか子どもにも刺さるネタもあったりするんで、そこのバランスもいいよね。懐かしいあのレアカードがいくらで売れるのか、ついつい見てしまいます。

長崎 HIKAKINさんが表でYouTube界を盛り上げるスーパーヒーローだとしたら、ヒカルさんは裏で社会やYouTubeを救う「ダークヒーロー」ですね。

(【2】に続く)

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●しらたけ・ときお(@TOKIOCOM

▼放送作家▼1990年京都府生まれ▼「しもふりチューブ」毎日18時投稿▼担当番組:「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!絶対に笑ってはいけないシリーズ」「Aマッソのゲラニチョビ」「みんなのかが屋」▼お仕事と仲間を募集しております。お気軽にご連絡ください!【Mail】tokiocpu@gmail.com

●ながさき・しゅうせい(@shuuuuuusei

▼1991年生まれ神戸出身・放送作家▼芸人、テレビ制作会社勤務を経て放送作家に。テレビを中心に活動しながら、昨年「フワちゃんTV」(現在登録者数約31万人)/「フワちゃんFLIX」(現在登録者数約9万人) を開設▼担当番組:「ZIP!」「アオハル TV」「ドラえもん」「サムライバスターズ」「勝負の冬」など▼その他:広告案件、YouTubeチャンネルコンサルティング▼お仕事のご相談はMailかDMでどうぞ!【Mail】shusei6308@gmail.com

ラファエル&ヒカル、金持ちYouTuberの共通点と違い

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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長崎 ここ最近のYouTubeの話題といえば、嵐、のん、N国・立花氏などいろいろありますけど、オリラジの中田さんとラファエルさんのコラボ動画は面白かったですね。YouTubeやテレビの未来について話をしているんですが、2人とも割り切ったビジネス思考の持ち主で、そういった観点からトークが展開されている。中田さんはテレビとYouTube、両方の裏側をしってう、それを踏まえた上で「俺はこうなると思う」っていうメディアの未来の話をしていて。今って、テレビなのかYouTubeなのかって揺れてる時代だからこそ、間にいる人の意見って、すごく気になる。僕らのこの対談もそうですけどね(笑)。もちろん、中田さんたちに比べたら僕らは弱小作家なので全然大したことないんですが。

白武 ラファエルさんって、夜の仕事をしている女性やAV女優にインタビューして「いくら稼いでる?」とか、「男性関係どうなってる?」といった、AVの一歩手前みたいな動画だったり、怪しいお金事情に切り込むような動画を上げていたんですけど、今年1月、YouTubeのコミュニティガイド違反を理由にアカウントが停止され、動画が全部消えてしましました。そこからサブチャンをメインにして、ドッキリ系のネタにシフトされました。「ラファエルのランボルギーニ勝手に色変えてみた【ドッキリ】【Raphael】」「高級寿司屋で時価の商品頼んだら会計が100万だったドッキリ」とか。

長崎 もともと、ヒカルさんと共にマネー系企画のパイオニアでもありますね。「100万円渡して●●してみる」という企画だったり、「YouTuberといえばお金を持っている」というイメージをこの2人が広めたところがある気がします。刺激的なお金芸。

白武 ほかのYouTuberさんは踏み入らない、怪しいけどついつい見ちゃう、人の好奇心を刺激するネタを作るのがうまい。架空請求業者を撃退してみたり、法律のグレーゾーンに切り込んでみたり、1億円時計を購入してみたり。

長崎 Googleって、広告主に対して適しているかどうかって評価をするんですが、グレーな企画をしている分、攻めた企画を連発していた頃は、この2人はすこぶる評価悪かったんじゃないかな(笑)。だけど、動画の途中に差し込んでいる広告の量はハンパないし、それをスキップさせない編集の仕方しているから、Googleの収益評価が下がっていても収益に関係ない。何より、面白くてついつい見てしまうから再生回数が軒並み多い!

白武 ラファエルさんといえばお面がトレードマークですが、下世話なことをやってるけど表情が見えない、っていうのもいいですね。謎のマスクマンの顔を知りたいし、一発でビジュアルを覚えてしまう。一時期、お面つけたりメイクしたり、ラファエルさんのパチモンが大量発生してましたね(笑)。

長崎 見た目の老いを感じさせないという点でいうと一生、方向性を変えずにYouTuberできそうですよね。

長崎 一方、ヒカルさんは、ラファエルさんと攻めてるラインは似ていますけど、”社会の闇に切り込んでいる”感じがある。一番再生回数が多い動画でいうと、「当たりはなかった?祭りくじで悪事を働く 一部始終をban覚悟で完全公開します」っていうやつ。

白武 これは本当、YouTube界の歴史に残る名作。テレビマンたちも「この人すごい!」ってもれなく動画をチェックしてました。2年前なんで、テレビマンたちも「YouTuberってどんなもんじゃい」って感じだったんですけど、この動画には衝撃受けてましたね。

長崎 要は、祭りのくじを全部引いて、本当に当たりが出るかどうか検証するってやつなんですけど、テキ屋に単身で突っ込んでいくのはめちゃくちゃすごいですよね。YouTuberならではの芸ですよ。テレビだったら100%「やめろ!」って言われるじゃないですか、上の人に。コンプラ的なことや、揉め事を考慮して。

白武 覚悟がすごい。思いついても絶対にできないですね。あと、しゃべりがとてもうまくて、テンポがよくて聞きやすい。情報の伝達能力が高いので、そういう面でもYouTube向きですね。

長崎 ヒカルさんはこれ系のネタ、めちゃくちゃやってますね。「当たりはなんだ?1回3000円の闇ガチャ売り切れにして気になる中身を調査してみた」「ヤフオクで怪しすぎる10万の高額オリパを発見!全て落札して中身を査定してみた」とか。この芸って、無名YouTuberが売れたくて必死になってやりそうなことじゃないですか。だけど、少し前にもやってましたね。「お菓子とコーラだけで9万円請求?ぼったくりバーに潜入調査したら闇深すぎたから会話全て公開します」ってやつ。レコーダーを胸ポケットに入れて、バーに入っていって、店員との会話を録音して。

白武 すごい生々しかったね。

長崎 ラファエルさんとの違いでいうと、好奇心で企画をやってるのがラファエルさんだとしたら、ヒカルさんは割とダークヒーローというか。実は裏で誰かを救っている感がある。テキ屋しかり、ぼったくりバーしかり。危険を顧みず捨て身で突っ込む姿に、カリスマ性を感じてしまう。

白武 「祭りくじ」のあと、HIKAKINさんやはじめしゃちょーさんを抜いてトップYouTuberになるかってくらい勢いがあったけど、2017年の夏に“VALU騒動”(編註:個人が疑似株式を発行できるサービスVALUで、自身の株券の価値をつり上げ、YouTube史上でもかつてないほど大炎上した)が起きました。2カ月の休養を経て、ラファエルさんやシバターさんと”炎上軍”を結成してコラボ動画を上げたり、“金持ちYouTuber“というブランディングを確立して、見事に返り咲いた。そういうストーリーも、ファンに支持される一因なのかもしれない。

長崎 ヒカルさんって兵庫県の姫路出身なんですけど、地元を大切にしてる一面もある。地元のカードショップ「遊楽舎」のおっちゃんとのやりとりを見せたシリーズとか、大金はたいておばあちゃんの家をリノベーションしてあげるとか。実はあったかいんやで~っていう一面がある。

白武 「遊戯王」カードネタとか子どもにも刺さるネタもあったりするんで、そこのバランスもいいよね。懐かしいあのレアカードがいくらで売れるのか、ついつい見てしまいます。

長崎 HIKAKINさんが表でYouTube界を盛り上げるスーパーヒーローだとしたら、ヒカルさんは裏で社会やYouTubeを救う「ダークヒーロー」ですね。

(【2】に続く)

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▼放送作家▼1990年京都府生まれ▼「しもふりチューブ」毎日18時投稿▼担当番組:「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!絶対に笑ってはいけないシリーズ」「Aマッソのゲラニチョビ」「みんなのかが屋」▼お仕事と仲間を募集しております。お気軽にご連絡ください!【Mail】tokiocpu@gmail.com

●ながさき・しゅうせい(@shuuuuuusei

▼1991年生まれ神戸出身・放送作家▼芸人、テレビ制作会社勤務を経て放送作家に。テレビを中心に活動しながら、昨年「フワちゃんTV」(現在登録者数約31万人)/「フワちゃんFLIX」(現在登録者数約9万人) を開設▼担当番組:「ZIP!」「アオハル TV」「ドラえもん」「サムライバスターズ」「勝負の冬」など▼その他:広告案件、YouTubeチャンネルコンサルティング▼お仕事のご相談はMailかDMでどうぞ!【Mail】shusei6308@gmail.com

生配信するだけで月30万円! YouTube「ゲーム実況」の世界

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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長崎 女優の本田翼さんが、ゲーム実況のYouTubeチャンネル「ほんだのばいく開設1周年を記念したイベントを10月22日に開催することを発表して話題になっていますが、たった2本しか動画を上げていないのに、登録者113万人という驚異的な数字を叩きだしています。ゲーム実況って強大なジャンルで、実はめちゃくちゃ稼げるらしいんですよ。

白武 人がゲームしている動画を見る文化が確実に根付いていて、しかもそれがYouTubeの主流になりつつある。単純にうまくなりたい人はもちろん、『バイオハザード』とか、自分ではプレイしないのに見てる人もいる。ドラマ見てるみたいな感じですよね。

長崎 ほんとスポーツみたい。野球やってなくても、野球中継でお気に入りの選手ができてしまうのと似ている気がします。「eスポーツ」はスポーツです。

 ちなみに先ほどの”ゲーム実況は稼げる”という話ですが、例えば登録者数が10万人で、再生回数が1動画当たり2,000~3,000くらいしかないとするじゃないですか。でも、1カ月で換算すると、サラリーマンの初任給くらいはもらえていたりする。理由は、YouTubeで生配信して、そこで「スーパーチャット」っていう投げ銭をしてもらっているんですよ。100円~5万円の範囲で投げ銭が可能で、クレジットカードとか電子マネー、スマホ決済で支払います(配信者の取り分は7割)。1回1時間くらい配信するんですけど、多ければ5~6万円くらい入ってくる。あとは視聴時間の長さとかも影響してたりするんですが。

白武 投げ銭したことある?

長崎 僕はないですね。たぶん、みんな「ブラボー!」のノリで投げ銭してますよね(笑)。ナイスプレイに衝動的に賛辞を送る感じで。

白武 かわいい女の子とかカッコいい男の人がやってる「SHOWROOM」で、恋人感覚で投げ銭するのはまだわかるけど、ゲーム実況に投げ銭するって、「やってくれてありがとう」ってことだよね、たぶん。

長崎 ちょっと口がうまい人になると、「昼飯、何しようかな?」とか言いながらゲームをするんですよ。そうすると、「これ、昼飯の足しに使ってください」って2,000~3,000円放り込んでくれる視聴者がいる。

白武 アメリカのYouTubeは生配信がもっと盛んだという話を聞きますけど、日本はまだ発達してませんね。来年からの5G導入でまた状況が一変するんじゃないかと思いますが。日本はスマホ決済に関してちょっと遅れてるので、そこも今後どれだけ浸透するかですね。コンテンツに対してお金を払う意識が低い日本人はタダが好きだし、若者がお金を持っていない。

長崎 でも、日本だって古くは江戸時代くらいから投げ銭文化はあるわけじゃないですか。歌舞伎のおひねりとか。対価としてお金を払う気持ち良さって、我々日本人にも潜在的にあるんじゃないですかね。あとは環境ですね。見る環境=5Gの導入、参加する環境=投げ銭の当然化が進めば、日本の生配信文化も加速するかも。

白武 ゲーム実況がすごいのは、編集しなくても画映えするものだから、生配信でも良質なコンテンツになる。しゃべりとプレイが上手な人は稼げると思います。海外のYouTuber番付のトップ10はほとんどゲーム実況じゃないかな。

長崎 日本のゲーム実況者だと、兄者弟者が一番人気ですね。あとはキヨとか。

白武 芸人とかでも、事務所を通さないでゲーム実況している“闇ゲーム実況者”がいると聞きますね。声で、一部の人は気づいていたりするみたい。事務所に報告すると、何割か取られちゃうから。

長崎 11月から日本以外の14カ国でゲームストリーミングサービス「Google Stadia」が始まるし、ますますゲーム実況は盛り上がってくるでしょうね(日本は2020年予定)。クラウドの中にゲームが入っていて、それを選んでやるっていう。PS4もSwitchも関係なく、スマホ・PC・テレビなどネットにつながるデバイスがあればゲームができる時代がもう目の前まで来ています。ゲーム機を買う必要がありません。YouTubeもGoogleの動画サービスだし、Googleがすごい!

白武 ますます、Googleのない世界が考えられなくなりますね。オンラインのモニターさえあれば、どこでもゲームができるようになる。PS4やSwitchっていうハードの概念がなくなるかもしれない。ソフトの時代になる。フジテレビの『テラスハウス』がNetflixで見られたり、『相席食堂』(朝日放送)がTVerでもAmazonプライムでも見られるように、面白いソフトはメディアやハードを問わないようになっていってますね。

長崎 視聴者としてはひとつに集約されていたほうがわかりやすいわけで、各プラットフォームの顧客獲得競争そのものがなくなってしまうのかもしれません。

(【完】/構成=編集部)

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▼放送作家▼1990年京都府生まれ▼「しもふりチューブ」毎日18時投稿▼担当番組:「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!絶対に笑ってはいけないシリーズ」「Aマッソのゲラニチョビ」「みんなのかが屋」▼お仕事と仲間を募集しております。お気軽にご連絡ください!【Mail】tokiocpu@gmail.com

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▼1991年生まれ神戸出身・放送作家▼芸人、テレビ制作会社勤務を経て放送作家に。テレビを中心に活動しながら、昨年「フワちゃんTV」(現在登録者数約31万人)/「フワちゃんFLIX」(現在登録者数約9万人) を開設▼担当番組:「ZIP!」「アオハル TV」「ドラえもん」「サムライバスターズ」「勝負の冬」など▼その他:広告案件、YouTubeチャンネルコンサルティング▼お仕事のご相談はMailかDMでどうぞ!【Mail】shusei6308@gmail.com

生配信するだけで月30万円! YouTube「ゲーム実況」の世界

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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長崎 女優の本田翼さんが、ゲーム実況のYouTubeチャンネル「ほんだのばいく開設1周年を記念したイベントを10月22日に開催することを発表して話題になっていますが、たった2本しか動画を上げていないのに、登録者113万人という驚異的な数字を叩きだしています。ゲーム実況って強大なジャンルで、実はめちゃくちゃ稼げるらしいんですよ。

白武 人がゲームしている動画を見る文化が確実に根付いていて、しかもそれがYouTubeの主流になりつつある。単純にうまくなりたい人はもちろん、『バイオハザード』とか、自分ではプレイしないのに見てる人もいる。ドラマ見てるみたいな感じですよね。

長崎 ほんとスポーツみたい。野球やってなくても、野球中継でお気に入りの選手ができてしまうのと似ている気がします。「eスポーツ」はスポーツです。

 ちなみに先ほどの”ゲーム実況は稼げる”という話ですが、例えば登録者数が10万人で、再生回数が1動画当たり2,000~3,000くらいしかないとするじゃないですか。でも、1カ月で換算すると、サラリーマンの初任給くらいはもらえていたりする。理由は、YouTubeで生配信して、そこで「スーパーチャット」っていう投げ銭をしてもらっているんですよ。100円~5万円の範囲で投げ銭が可能で、クレジットカードとか電子マネー、スマホ決済で支払います(配信者の取り分は7割)。1回1時間くらい配信するんですけど、多ければ5~6万円くらい入ってくる。あとは視聴時間の長さとかも影響してたりするんですが。

白武 投げ銭したことある?

長崎 僕はないですね。たぶん、みんな「ブラボー!」のノリで投げ銭してますよね(笑)。ナイスプレイに衝動的に賛辞を送る感じで。

白武 かわいい女の子とかカッコいい男の人がやってる「SHOWROOM」で、恋人感覚で投げ銭するのはまだわかるけど、ゲーム実況に投げ銭するって、「やってくれてありがとう」ってことだよね、たぶん。

長崎 ちょっと口がうまい人になると、「昼飯、何しようかな?」とか言いながらゲームをするんですよ。そうすると、「これ、昼飯の足しに使ってください」って2,000~3,000円放り込んでくれる視聴者がいる。

白武 アメリカのYouTubeは生配信がもっと盛んだという話を聞きますけど、日本はまだ発達してませんね。来年からの5G導入でまた状況が一変するんじゃないかと思いますが。日本はスマホ決済に関してちょっと遅れてるので、そこも今後どれだけ浸透するかですね。コンテンツに対してお金を払う意識が低い日本人はタダが好きだし、若者がお金を持っていない。

長崎 でも、日本だって古くは江戸時代くらいから投げ銭文化はあるわけじゃないですか。歌舞伎のおひねりとか。対価としてお金を払う気持ち良さって、我々日本人にも潜在的にあるんじゃないですかね。あとは環境ですね。見る環境=5Gの導入、参加する環境=投げ銭の当然化が進めば、日本の生配信文化も加速するかも。

白武 ゲーム実況がすごいのは、編集しなくても画映えするものだから、生配信でも良質なコンテンツになる。しゃべりとプレイが上手な人は稼げると思います。海外のYouTuber番付のトップ10はほとんどゲーム実況じゃないかな。

長崎 日本のゲーム実況者だと、兄者弟者が一番人気ですね。あとはキヨとか。

白武 芸人とかでも、事務所を通さないでゲーム実況している“闇ゲーム実況者”がいると聞きますね。声で、一部の人は気づいていたりするみたい。事務所に報告すると、何割か取られちゃうから。

長崎 11月から日本以外の14カ国でゲームストリーミングサービス「Google Stadia」が始まるし、ますますゲーム実況は盛り上がってくるでしょうね(日本は2020年予定)。クラウドの中にゲームが入っていて、それを選んでやるっていう。PS4もSwitchも関係なく、スマホ・PC・テレビなどネットにつながるデバイスがあればゲームができる時代がもう目の前まで来ています。ゲーム機を買う必要がありません。YouTubeもGoogleの動画サービスだし、Googleがすごい!

白武 ますます、Googleのない世界が考えられなくなりますね。オンラインのモニターさえあれば、どこでもゲームができるようになる。PS4やSwitchっていうハードの概念がなくなるかもしれない。ソフトの時代になる。フジテレビの『テラスハウス』がNetflixで見られたり、『相席食堂』(朝日放送)がTVerでもAmazonプライムでも見られるように、面白いソフトはメディアやハードを問わないようになっていってますね。

長崎 視聴者としてはひとつに集約されていたほうがわかりやすいわけで、各プラットフォームの顧客獲得競争そのものがなくなってしまうのかもしれません。

(【完】/構成=編集部)

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“YouTuber界のNHK” 水溜りボンドの、みんなが喜ぶツボを押さえる嗅覚

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

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白武 ネタのYouTubeといえば、水溜りボンドさんがこの前、鈴木おさむさんが書いたコントをやるって企画「お化けYouTuberレイくん」を配信してました。2人はもともと青山学院大学のお笑いサークル出身なので、お笑いがベースにある。そこを大事にしていて、YouTubeでコントに挑戦してるところがいいと思いました。

長崎 水溜りボンドさんは、「キングオブコント」で準々決勝にも進出した経歴を持つ、コントの実力者。賢くて面白くて、YouTubeでもスターになった超ハイブリッドコンビですよね。

白武 最近はYouTuberさんも、プロの力を借りる流れになっていますね。部屋の中でできることは結構やりきってる状態で、もっと違うことをしなきゃいけないって。「先行者にはなかなか勝てないから、どうしたらいいですか?」という相談をされたりします。芸能人も続々参入してきているし、誰が次の展開を見せられるのか? という段階に来ているんじゃないかな。

長崎 水溜りボンドさんをはじめ、2014年頃デビューしたYouTuber第2世代以降の人たちは、ある意味、大変ですよね。「やってみた」と言われる検証系企画を毎日投稿する消費スピードといったら、ハンパじゃないと思います。しかも、デビューしてから今まで、トップにいる人たちは、ほぼ減速していない。はっきり言って、毎日偉業を更新し続けていると思います。そんな中で、やっぱり目線なり、ジャンルを開拓するために企画のプロの力が必要となってきているわけです。

白武 水溜りボンドさんは青学在学中の4年前くらいから“自分ではやらないけど気になること”っていうコンセプトで毎日動画を上げています。ペアでやっているというのも、当時は珍しかったですね。水溜りボンドさんがやった実験をほかのYouTuberがマネするって流れも一時期あったくらいで。「電動ドリルで火おこしはできるのか」「ねるねるねるねを1万回混ぜるとガムになるらしい」とか、でんじろう先生と一緒に実験するとか。“実験といえば水溜りボンド”っていうイメージができましたね。

長崎 2人とも、みんなが好きなものを押さえるツボを心得ているというか。あるある偏差値が高い。あと”YouTuber界のNHK”って呼ばれてて、エグイ描写とか下ネタ、エロは禁止。クリーンでかつ友情が厚い。お互いのことを尊敬し合っているのがちゃんと動画から伝わってくるんです。とにかく友情がまぶしすぎる(笑)。いろんな意味で邪道っぽい見られ方をするYouTuberですが、その中でも企画も見え方も王道を行くのが水溜りボンドさん。視聴者みんなが、彼らのハッピーエンドを期待している。

白武 人が不快になるようなネタはやらないのも素敵ですね。食べ物を粗末にしたり、物を壊したりだとか。だから安心して見られるんです。対して、ちょっとヤンチャなグループが、以前紹介した東海オンエアさん(参照記事)。「牛丼食って1500メートル走ってゲロ吐く」みたいな、ちょっとジャッカスっぽいノリで。先日も、宿泊先のホテルの部屋をゴミだらけにして炎上してましたが……。水溜りさんが私立の賢い子たちだとしたら、東海オンエアさんは公立高校、みたいなイメージですかね。

長崎 いや、商業高校かもしれない(笑)。どちらも人気者には変わりありませんが。

白武 水溜りさんは7月に『オールナイトニッポン0』をやったり、彼らを特集した「Quick Japan」(太田出版)も好評だったと聞きます。トミーさんは「Quick Japan」で毎月、自分たちのブランディングについてコラムを書いているんですが、これも面白い。

長崎 無敵モードに入ってますね。もはや、YouTuberがメディアやカルチャー界全体を席巻しにいってますよ。

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