「ラスト1点」に釣られて買った、11万円の高級ダウンに思わぬ“宿命”――庶民をバカにするのもいい加減にせえ!


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 毎月散財している私ですが、一昨年まではジュエリー一点豪華主義だったため、給料のほとんどをジュエリーにつぎ込み、バッグも服もイオンかフリマアプリで見つけた中古というありさまだったんですよ。彼氏には「ちょっと……なにその腕。封印されてるの?」と心配されるくらい、じゃらじゃらとバングルやブレスレット、指輪をはめまくる一方、服は毛玉だらけだったのです。

 そんなある日のこと。

「見て! 0.7カラットのダイヤよ! ホーッホッホ」と彼氏に見せびらかしていると、彼氏がこんなことを言いやがりました。

「N子がつけてるとすごく安く見えるね……」

 ちょっ……おま、あたいを舐めたらあきまへんでッッ!!!!!!(このときはまだ預金があった)

 そんなわけで、私は服を買うと決意したのです。季節は10月後半。私が狙いを定めたのはダウンコート。だってこれからの季節、どこへ行くにもアウターを着ていくわけじゃないですか。中の洋服なんてほとんど関係なくなるのです。おしゃれなダウンさえあれば、あたしはもう舐められやしないッ!!

 10月にダウンを買おうとするなんて、どう考えても早すぎるだろうと思いましたが、もういてもたってもいられず仙台へ出かけ、おしゃれな女の聖地・PARCOに入っているブランドに片っ端から入り、ダウンコートを探しました。

 お、あったあった。イイ感じのダウン発見!

店員さん「ぜひ試着してみてください!」
私「あ、お願いします……!」

 しかし、大きく見えたそのダウンコートは着てみるとピッチピチでした。トレーナー1枚しか着ていないというのに、肩がもうパンパン。こんなほっそいダウンコートあるのかよ!! そのダウンコートはウエストがシェイプされており、確かにダウンなのにすっきりして見えました。藍色に金のファスナーもかっこよい。でも、まったく中に服が着こめないのがなあ……。

店員さん「お客様、タトラスのダウンコートは冬でもTシャツ1枚で過ごせるほど暖かいんです。中に着こむ必要はないと思いますよ!」

 そうかあ……。そういうもんなのか……? でも、ここは東北。冬場はマジで冷え込むのです。このコートを着ている間はよいとしても、お店に入ったら脱ぐ必要があるじゃないですか? そのときにTシャツ1枚っていうのはちょっと……。

私「すごく気に入ったんですけど、サイズが……。もっと大きいサイズはありますか?」
店員さん「そうですねえ……。もうダウンコートは終わりの時期なので、在庫があるかどうか……。お調べしますね」

 この一言に私は衝撃を受けました。なんとダウンコートというのは、8月の終わりくらいから出始めて、おしゃれさんは9月には買いにくるというのです。なんてこったい!!

 私が「まだまだだ」と思っていた10月後半には、サイズによっては欠品しているのだそうです。試着したダウンコートもサイズ「3」はSOLD OUT。一店舗だけ残っているものの、それは取り置きの商品だと言われました。うーむ、『商品がどこにもない』と言われると、めちゃくちゃ欲しくなってきたぞ……。

店員さん「お客様の体型なら『2』でもすっきり着られると思いますよ!」
私「そうですかねえ……」

 結局、決められず、うんうん唸っていると、ほかの店員さんが慌てた感じで駆け寄ってきました。

店員さんB「ありました、在庫! 店舗に問い合わせたら取り置きキャンセルになっていました!」

 この一言に私は店員さんと手を取り合って喜び、「店舗に届いたらすぐに配送しますね!」「はい!」なんてやりとりをしながらレジに向かいました。ああ、おしゃれの風はやっぱり私に吹いている! 神様がこのダウンコートを着てオシャレになれと言っているんだわ! すでに在庫1点のダウンコートに目をとめるなんて、私ったらお・め・が・た・か・い!

店員さん「11万5,500円でございます」

 ん……? 次の瞬間、私はレジに表示された金額を前に目がテンになりました。じゅういちまんごせんごひゃくえん、だと……?

私「…………」

 イオンなら5,000円くらいだが……? いや、デパートのダウンコートは、まさか5,000円ではないとは思っていましたよ。でも、5万円もあれば余裕で買えると思っていました。まさか10万越えだなんて……ウソやろ? でも、これだけ「『3』があれば欲しいんですけどね~」とごねにごねて問い合わせてもらって、散々喜んだ後に「やっぱいいです」なんて言うわけにいかず、心の中で嘔吐しながらカードを切りました……。タトラス……。おのれ、タトラス。あんた、高過ぎよぉ!! もう10年は着てやるんだから!!

 しかし、私とタトラスとの戦いはそこからが始まりだったのです。1カ月後、ルンルン気分でコートを着て、友だちと遊んでいた時のことでした。

友達「なんかすっごい白いの出てるけど……?」

 見ると、なんと私のコートが白い毛まみれになっている……!! 飼っている犬の毛かと思い、むしっていたら、どんどん出てくるのです……な、なんじゃこりゃあ!! なんとダウンコートの縫い目からダウンが出てきていました……!!

 慌てて、購入した先のトゥモローランドに電話をかけ、クレームを言うと、季節が終わった頃に持ってきてくれれば修理が可能か見る……とのこと。はああ?? どう考えても不良品だろ!! ちゃっちゃと交換せんかい~!!

 頭にきて、私は『ダウンコート 羽根が出る』で検索しまくりました。すると……

「ダウンジャケットは毛が出るもの」

 と書かれていました……。今まで、高級なダウンコートを着たことのないあたくし。安物のダウンコートと違い、高級なダウンコートは、羽毛が飛び出さないように特殊な縫製が施されているものの、糸より針穴の方が大きいため、その微妙な隙間から羽毛が飛び出すのだそうです。また、フェザーの先端が硬くとがっているため、服をつきやぶって出てきてしまうのだとか……。

 つまり、“お高いダウンコートは、多少の羽根が出るのは宿命”とのことでした。そんなの買うまで知らんかったわい!!

 そして月日は流れ――3月。日差しがぽかぽかと暖かくなり、因縁のダウンコートを着る機会も減ってきた私は、「誕生月50%オフ」というクリーニング店のハガキに釣られ、いそいそとダウンコートを持っていきました。

「アウターのクリーニング代は少々高いとは聞いているけれど、半額なら2,000円くらいのもんだろ~」とレジの計算を待っていると……。

「5,421円です!」

 だから、なんでだよおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!(藤原竜也風に)

 半額で5,000円ですよ、皆さん。てことはまともに払っていたら……1万円!? 庶民をバカにするのもいい加減にせえよ、タトラス!!!!!! 10年は使ってやろうと思いましたが、毎度クリーニング代で1万円持っていかれるのかと思うと、暗澹たる思いです……。高級な服はある意味、ジュエリーよりずっと高いよ、メンテナンス費用……。

100万円のネックレス欲しさに、年収を自供! 買い物狂い、担当からの連絡を待つ“ホス狂い”の気持ちを体感

 

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 前回、私はショッピングローンで、大好きなジュエリーショップ・アベリから100万円のネックレスを購入しようとしましたが、クレジットローン審査に落ちました。そこですべてが終わるかと思いきや……まだ話は終わらなかったのです……!!

 クレジットローンに落ちた私は、アベリの担当さんに無念の連絡をしました。

「すみません、せっかくご助言をいっぱいしていただきましたが、審査が連帯保証人を入れないと通せないとのことでした……。悲しいですが、来年のバースデー優待までお金を貯めたいと思います。またよろしくお願いいたします!」

 ポチポチとキーボードを指で弾き、送信。しかし、頭の中に湧き上がった「GINZA SIXを闊歩する私」のイメージはすぐには消えてくれませんでした。

 みなさんもこんな経験はない? 「今日は焼肉だ!」と決めた日には、昼間からもう口の中が焼肉を受け入れる態勢に入っちゃって、あとから「やっぱり寿司にしよう」と言われても、受け入れられない気持ち……。気がつくと、私はこんな文章を打っていました。

「ちなみに、今回24回払いでローンを申し込んだのですが、12回払いにした場合、連帯保証人がいなくても借りられる……ということはないでしょうか?」

 わーん、バカバカ、私のバカ!! 91万円(バースデー優待価格)を12回払いで返すってあんた、月々7万5,000円よ? 都心のマンションに住むOLかよ!! ほぼ家賃並みの価格じゃねーか!! しかも、お前、ほかにもローンがあるやろがい!

 すると、すぐにメッセージが返ってきました。

「ご連絡ありがとうございました。お問い合わせの件は一度オリコに確認してみます。いずれにせよ、オリコへ問い合わせるとともに手数料の見直しを相談いたします。そちらの結果が出ましたら一度ご相談いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ」

 なんと、24回払いの手数料の見直しをオリコさんに提案してくれるのだそう……。なんて優しいの……もう好きになっちゃうしかないじゃない……。

 このとき、私の中では新たな感情が芽生えていました。

 私、一度もホストクラブに行ったことがないのですが、ホストクラブにはまった女の人の本は大好きで、よく買っています。そこには、「お金を使っている以上、彼は私から離れられない。絶対に連絡をよこす。だから、私は彼とつながっていたいからお金を払うのだ」と書いてあって、その気持ちにめちゃくちゃ共感できるのです……。

 そう、私は大のアベリファン。「【AbHeri Online Shop】」というメールのタイトルを見ただけで、「ハアン!!」と心躍るのです。向こうからしたら、なんてことのない連絡――例えば、「こちらのネックレスの在庫はあります」みたいなメールも全部お気に入り保存してしまうほど……。

 ここで私がネックレスを買うのを諦めたら、もう彼(アベリさん)からの連絡はなくなってしまう……。それどころか、「こいつ、いろいろ聞いてきたくせに結局買わねーのかよ」と思われちゃうかもしれない……そんなのイヤよ!!

 もはやネックレスが欲しいのか、プライドを保ちたいのかよくわからん感情で、私はさらにメールを送りました。

「夜分遅くまでお仕事させてしまい、すみません! ありがとうございます。ちなみに私は年収ピー万と記載致しましたが、そちらは手取りの額で、また、ほかにピー万の預金があります。こちらは定期預金のため、崩せないので、頭金は用意できないのです……。その点と、12回払い変更の場合、どうかとお伝えしていただけますとありがたいです。家族には買い物は知られたくないので、連帯保証人はどうしても組めないので、だめでしたら、来年を待ちます。また結果が出ましたら、よろしくお願いいたします! どうぞ宜しくお願いいたします」

 ジュエリーショップに年収を事細かに暴露する女・千葉N子。しかも、定期預金は母からの生前贈与だから、これは逆立ちしても出せない額……。このお金に手を付けたらわたしゃ本当に終わりなんだよ……。もはや、どこからが恥ずかしいのかわからない展開になってきましたが、私の熱意が通じたのか、翌日、アベリさんからこんなメールが届きました。

「オリコより連絡がありまして、保証人なしで大丈夫との事です。なお、頂いた情報で審査が完了し、承認が取れたとの事でした。ショッピングローンのお申し込みを頂いたK18YGネックレス(811GU)は本日発送で手配させて頂きます」

 勝利―――――――ッ!!!!(91万800円のローン決定)

 ゼイゼイ……ハアハア……。口から血が出てるし、腹も痛いし、頭痛もするけど……なんとか勝ったわ……(一体、何に……?)。

 こうして私は、自分の恥部をさらした末に100万円のネックレスを購入しました……。え? そんな金、お前のどこにあるんだって?

 ふふふ……。私は2年で〇〇〇万円ジュエリーにぶっこんだ女だということをお忘れになって? あのときは、チキンだったからそのほとんどを中古で買っているのです。中古のジュエリーはもともと安値になっているから、それほど価格を下げずに売りさばけるというメリットがあるというわけ!! ハーッハッハッハッ!! というわけで、私は秘蔵の3カラットのパライバトルマリンを売り飛ばし、シャンデリアのように輝く、レーザーホールダイヤモンドネックレスの購入費用に充てたのでした。ハアハア……。

カードローンの審査で命拾い!?「バースデー優待」に釣られ、24回払いで100万円のネックレスを買おうと……

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 前回、私はアベリさんのネックレスを中古で購入したことにより、腹を切る思いでお揃いのブレスレットを注文した。しかし、散財の戦いはこれが序章だったのだ……!!

 これを書いている今、私はクレジットカード会社・オリコの担当さんからの連絡を待っているところです。はっきり言って、体調は最悪。心臓はバクバクと鳴り、指先は震えています。あんた……正気の沙汰じゃないよ。借金●00万円ある女が、さらに100万のショッピングローンを組もうとしているんだからさ……。

 事の発端は、フリマアプリで35万円のネックレスを20万円で購入したことでした。完璧主義の私はアベリさんでブレスレットも注文することに。そのとき、私は「バースデー優待」というものを知ったのです……。

担当さん「千葉さまは今月、お誕生月なのでバースデー優待が適用されます」
私「ほお? すると、おいくら割引されるのでしょうか?」
担当さん「10%です。さらにオンライン決済をしていただきますと、5%のポイント還元が受けられます」

 ぬあんだって~~~~!?!? てことは、あたくし、実質15%オフで商品が買えちゃうってこと!? それギャンブルで言ったら、勝ち確ってヤツじゃん! 買えば買うほどお得ってことでしょ!?

 この話にすっかり舞い上がってしまった私は、その日からアベリさんのオンラインページをストーカーのごとく見に行くヤバいヤツになりました。

「40万円くらいのヤツならローンでギリギリ買えるかな……」

 電卓をパチパチたたきながら考える私。しかし、そのとき、ふいに悪魔的な思考が舞い降りたのです。

「……待てよ。私のこういう買い方が、買い物中毒を引き起こしている原因なのではないだろうか……」

 映画『カイジ』で言っていた班長の言葉が蘇りました。

「フフ……、へただなあ、カイジくん。へたっぴさ! 欲望の解放のさせ方がへた。カイジくんが本当に欲しいのは……焼き鳥。だけど、それはあまりに値が張るから……こっちの、しょぼい柿ピーでごまかそうって言うんだ」

 そうよ……。私だって本当に欲しいのは……40万円のネックレスじゃないわ……。こっちの……101万2,000円のネックレスよ……。

 それはまるでシャンデリアのように輝く、レーザーホールダイヤモンドネックレスでした。すんげえ豪華。こんなシャンデリア、首からぶらさげてたら、たぶんみんな「すごいですねえ」と言ってくれると思う。私の行きつけの(田舎から上京したらとりあえず行く)銀座のGINZA SIXの売り場のお姉さんたちも、「この客は買う!」と踏んでくれそうだわ……。

 一度考えればそのことしか考えられなくなる私は、じっと手を見つめました。12回払いだと月々7.5万円くらい……。もうすでに4件、12カ月の分割払いを支払っている最中だから、7.5も加算するなんて正気の沙汰じゃない。……でも待てよ、年2回ボーナス払いで15万加算して、24回払いならどう……? それなら月々の支払いが2万くらいで済む……!! 見えた!! 勝ち筋が!!

私「クレジットカードローンに申し込みます!!」

 冷静に考えれば、91万円の借金(10%オフ価格)。しかし、私の頭の中には「10万円もお得に買えて、なおかつもう二度とネックレスを買う気が失せるほどのゴージャスなネックレスを買う」という気持ちしかありませんでした。だって、ねえよく考えてみて? このネックレスを買えば、もうジュエリーを買おうなんて気は起きないと思うの。だって、これ以上のネックレスなんてないもの!!

 しかし、鼻息荒く24回払いを選択した瞬間でした。「総お支払額」に私は目がテンになりました。

「ん……? 987,307円……?」

 そう、アベリさんのクレジットローンは、12カ月以上は金利がかかることをすっかり忘れていたのです。

「な、7万円も金利を支払わなきゃなんねえのかよお! バースデー優待分、ほぼ消えちゃうじゃんかよぉ!!」

 とはいえ、もう頭の中はネックレス一色。豪華なネックレスをつけてGINZA SIXを闊歩している私がはっきりと見えていました。GINZA SIX内のアベリさんのお店で、「これ買いましたの~!」「まあ、千葉さま! すごくお似合いですわ!」「おほほ。あら、今年もオパールのチェーンリングが出たのね」「そうなんです! 昨年もその前の年も、一点物のオパールを千葉さまが購入されたんですよね!」と、得意げに店員さんとのトークを楽しんでいます。そのときのオパールのリングのローンは、まだ終わっちゃいねーけどな!!

 私は意を決して24回払いを選択し、「審査中」の文字を祈るような目で見つめました。通ってしまったら、これからローン返済が始まる……。喉がカラカラになり、苦い唾が口の中にまとわりついてきます。ついに20分後。オリコから連絡が――

担当さん「連帯保証人様をご用意いただき、再審査とさせていただきます」
私「……………」

 その瞬間、私は真っ白に燃え尽きました。ああ、燃え尽きたよ。家族に100万のネックレスの連帯保証人を頼めるわけないよ……。もし娘がこんな強欲女だと63歳の禁欲主義の母に知れた日には、私はありとあらゆる身元を保証するものを取り上げられ、一生カードで買い物できない体にされてしまうでしょう。

 そんなわけで、私は一命を取り留める(?)ことになりました。てか私、シャンデリアみたいなネックレスを買って、どんな服に合わせる気だったんだ……?

メルカリで15万円得しようと思っただけなのに……一瞬の判断がすべてを狂わせる、フリマアプリに潜む “魔物”

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 ある日の夜、ゴロゴロしながらスマホをいじっていると、ピョコピョコ!! と通知が届きました。これは私が設定している「フリマアラート」。

 説明しよう。フリマアラートとは、便利なスマホアプリだ。ウォッチしたいブランド名やキーワードを入れておくと、その関連商品がメルカリやラクマなどのフリマサイトに出品された際に、いち早く教えてくれるのだ!

 私はジュエリーブランド・アベリさんの大ファンで、もはや「あ・べ・り」とタオルにひらがなで書かれたものでも欲しくなっちゃうほど、大好きなのです。いそいそとフリマアプリを覗きに行くと、アベリの「レーザーホールダイヤモンドネックレス」と「レーザーホールダイヤモンドブレスレット」が出品されていました。レーザーホールダイヤモンドは私の大好物!! プラチナで一式そろえたものの、イエローゴールドの金種でもう一式欲しいと思っていたところだったのです!

 ギュパーーーー!! エンジン全開ィィィィィィ!!!! と、買う気満々で説明文を読む私。なになに、「ネックレスはYG(イエローゴールド)でブレスレットはPG(ピンクゴールド)です」。……え。……え?

 商品の画像を見る限りは、同じような色味に見えましたが、どうやら金種が違うらしいのです。ネックレスは約35万円のものが20万円に。ブレスレットは約24万円のものが10万円で出品されていました。この値引き率はえぐい……。なんとしてでも買いたい……。でも、金種が違うってどうなんだ?

 いくら安いといえど、2つ購入すれば30万円。今月もしっかり買い物をしている私に余ったお金などないので、購入するなら12回払いかリボ払いです。どうしても欲しい商品ならそれでも全然いいのですが、手元に届いた時に、ブレスレットとネックレスで色味が違ったら買い直したくなりそうな気もします。そのとき、どちらかを売りに出した場合、出品手数料で2万円くらい損をするはず……。それは痛い。

 ウンウン唸っている間にも、どんどん「イイネ」がついていきます。早く決断しなきゃ……でも、なかなか踏ん切りがつかない……! そのうち、あっという間にブレスレットが売れてしまいました。残ったのは、もともとの希望だったイエローゴールドのネックレス。もう迷っている暇はありません。

「15万円分の幸せを手に入れるのはこの私よ!」

 こうして私は20万円でネックレスを手に入れたのです……(結局リボ払いで)。

 数日後、私の元へネックレスが送られてきました。ワクワクしながら開封すると……。……ん? YG……? ネックレスがピンクみを帯びていないか……? アベリさんの商品はたくさん持っている私。手持ちのイエローゴールドのロングネックレスやピアリング、リングとも比較したのですが、どう考えても色味がイエローよりも赤みがあるのです。ネックレスはきれいなんですが、どうもピンクゴールドみたい……。

 また、商品説明文には「1.0カラット」とありましたが、ネックレスの刻印には「0.7」と刻印されていました。これは……これは……私、騙された?

 しかし、ネックレスの写真は同じなので、たぶん出品者さんは勘違いをしたのだと思われます。どうしよう……。ここで思いっきり因縁をつければ返品も可能でしょう。しかし、これはこれで気に入ったんだよ私。ネックレスを首に付けてみると、とても可愛いんだもの……。私の脳内のせこい自分が、「ここで返品したら15万円損するのヨ!」と叫んでいます。うーん。返品、返品……。

 結局、私は「15万円得した」という魔力に逆らえず、返品するのをやめました。しかし、それを決めた瞬間、次なる問題が私の前に立ちはだかりました。

 心の中の私「お前が金種で悩まなければ、今ごろ10万円でブレスレットも買えたのだ!」

私「そ、そうだあああああ!!」

 その瞬間、私はスペシウム光線を受けたかのように胸を押さえて倒れました。完璧主義のワタクシ、ピンクゴールドのネックレスを手に入れたら、次は絶対お揃いのブレスレットが欲しくなるのです。イエローゴールドだったら、仕方なくブレスレットは新品で買おうと思っていたけど、ピンクゴールドだったのかよ!! だったらあのとき、ブレスレットも購入していれば、20万円も得したのにいいいい!!!!

 おえ、おえ、と吐きそうになりながら、フリマアプリを開き、次に私はブレスレットの購入者の特定に走りました。「そのブレスレット、15万円で売ってくれませんか……?」と姑息な取引を持ち掛けようと思ったのです。しかし、ブレスレットの買い手は、買い専(売り物は出していない)でした……。Oh、ジーザス。これじゃ、出品交渉もできねえよ……。

 “半額以下で買えたブレスレットを新品で買わねばならない”……。その後、暗澹たる思いでアベリさんに連絡しました。

私「あのう、ブレスレットのお値段はおいくらですか?」

アベリさん「27万6,100円でご用意が可能です」

私「……(ぐほお!!!! だからあのとき買えばよかったのに、私のバカバカバカ!!)。おほほ、いただきますわ」

 いやあ、フリマアプリには魔物が棲んどる。一瞬の判断がすべてを狂わすのよ……。ぶっちゃけ、もしフリマアプリでネックレスを買っていなかったら、ブレスレットも買っていなかったわけですからね。って、あれ? 今月もいつの間にか40万以上使っちゃったよ……。

メルカリで15万円得しようと思っただけなのに……一瞬の判断がすべてを狂わせる、フリマアプリに潜む “魔物”

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 ある日の夜、ゴロゴロしながらスマホをいじっていると、ピョコピョコ!! と通知が届きました。これは私が設定している「フリマアラート」。

 説明しよう。フリマアラートとは、便利なスマホアプリだ。ウォッチしたいブランド名やキーワードを入れておくと、その関連商品がメルカリやラクマなどのフリマサイトに出品された際に、いち早く教えてくれるのだ!

 私はジュエリーブランド・アベリさんの大ファンで、もはや「あ・べ・り」とタオルにひらがなで書かれたものでも欲しくなっちゃうほど、大好きなのです。いそいそとフリマアプリを覗きに行くと、アベリの「レーザーホールダイヤモンドネックレス」と「レーザーホールダイヤモンドブレスレット」が出品されていました。レーザーホールダイヤモンドは私の大好物!! プラチナで一式そろえたものの、イエローゴールドの金種でもう一式欲しいと思っていたところだったのです!

 ギュパーーーー!! エンジン全開ィィィィィィ!!!! と、買う気満々で説明文を読む私。なになに、「ネックレスはYG(イエローゴールド)でブレスレットはPG(ピンクゴールド)です」。……え。……え?

 商品の画像を見る限りは、同じような色味に見えましたが、どうやら金種が違うらしいのです。ネックレスは約35万円のものが20万円に。ブレスレットは約24万円のものが10万円で出品されていました。この値引き率はえぐい……。なんとしてでも買いたい……。でも、金種が違うってどうなんだ?

 いくら安いといえど、2つ購入すれば30万円。今月もしっかり買い物をしている私に余ったお金などないので、購入するなら12回払いかリボ払いです。どうしても欲しい商品ならそれでも全然いいのですが、手元に届いた時に、ブレスレットとネックレスで色味が違ったら買い直したくなりそうな気もします。そのとき、どちらかを売りに出した場合、出品手数料で2万円くらい損をするはず……。それは痛い。

 ウンウン唸っている間にも、どんどん「イイネ」がついていきます。早く決断しなきゃ……でも、なかなか踏ん切りがつかない……! そのうち、あっという間にブレスレットが売れてしまいました。残ったのは、もともとの希望だったイエローゴールドのネックレス。もう迷っている暇はありません。

「15万円分の幸せを手に入れるのはこの私よ!」

 こうして私は20万円でネックレスを手に入れたのです……(結局リボ払いで)。

 数日後、私の元へネックレスが送られてきました。ワクワクしながら開封すると……。……ん? YG……? ネックレスがピンクみを帯びていないか……? アベリさんの商品はたくさん持っている私。手持ちのイエローゴールドのロングネックレスやピアリング、リングとも比較したのですが、どう考えても色味がイエローよりも赤みがあるのです。ネックレスはきれいなんですが、どうもピンクゴールドみたい……。

 また、商品説明文には「1.0カラット」とありましたが、ネックレスの刻印には「0.7」と刻印されていました。これは……これは……私、騙された?

 しかし、ネックレスの写真は同じなので、たぶん出品者さんは勘違いをしたのだと思われます。どうしよう……。ここで思いっきり因縁をつければ返品も可能でしょう。しかし、これはこれで気に入ったんだよ私。ネックレスを首に付けてみると、とても可愛いんだもの……。私の脳内のせこい自分が、「ここで返品したら15万円損するのヨ!」と叫んでいます。うーん。返品、返品……。

 結局、私は「15万円得した」という魔力に逆らえず、返品するのをやめました。しかし、それを決めた瞬間、次なる問題が私の前に立ちはだかりました。

 心の中の私「お前が金種で悩まなければ、今ごろ10万円でブレスレットも買えたのだ!」

私「そ、そうだあああああ!!」

 その瞬間、私はスペシウム光線を受けたかのように胸を押さえて倒れました。完璧主義のワタクシ、ピンクゴールドのネックレスを手に入れたら、次は絶対お揃いのブレスレットが欲しくなるのです。イエローゴールドだったら、仕方なくブレスレットは新品で買おうと思っていたけど、ピンクゴールドだったのかよ!! だったらあのとき、ブレスレットも購入していれば、20万円も得したのにいいいい!!!!

 おえ、おえ、と吐きそうになりながら、フリマアプリを開き、次に私はブレスレットの購入者の特定に走りました。「そのブレスレット、15万円で売ってくれませんか……?」と姑息な取引を持ち掛けようと思ったのです。しかし、ブレスレットの買い手は、買い専(売り物は出していない)でした……。Oh、ジーザス。これじゃ、出品交渉もできねえよ……。

 “半額以下で買えたブレスレットを新品で買わねばならない”……。その後、暗澹たる思いでアベリさんに連絡しました。

私「あのう、ブレスレットのお値段はおいくらですか?」

アベリさん「27万6,100円でご用意が可能です」

私「……(ぐほお!!!! だからあのとき買えばよかったのに、私のバカバカバカ!!)。おほほ、いただきますわ」

 いやあ、フリマアプリには魔物が棲んどる。一瞬の判断がすべてを狂わすのよ……。ぶっちゃけ、もしフリマアプリでネックレスを買っていなかったら、ブレスレットも買っていなかったわけですからね。って、あれ? 今月もいつの間にか40万以上使っちゃったよ……。

7,980円の「ZARA」では物足りず!? 買い物狂い、ハイブランド「FOXEY」でコーヒーを出されてメロメロになる

買い物狂い、ファストファッション「ZARA」では物足りず!? 金欠時、ハイブランド「FOXEY」でコーヒーを出されてメロメロになるの画像1


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 あるとき、あまりにも金がないので、洋服代をケチろうと考えたんですよ。ファッション系YouTuberの動画を見ていると、大体、ZARAかGUかユニクロの購入品紹介なので、試しにZARAのお店に行ってみようかと出かけてみたんです。

 日曜日の昼間。店に入ると、特におしゃれさんでもない私は、入り口に呆然と立ち尽くしボッ立ちになりました。

「え……、どこから見て行けばいいの……?」

 店の中は人、人、人。そして商品、商品、商品……。売り場も広いし、どこから見たらいいのかわからん!! とりあえず、クールな顔でマネキンが着ているものを見つめてみました。

「ジャケット7,980円。おお、ジャケットにしては安い……。でも、試着室はどこ……?」

 ジャケットを羽織ってみたいものの、試着室がどこかわかりません。店員さんが近寄ってきてくれる気配はまったくないし……。10分くらい、ジャケットを持って店内をウロウロしましたが、ついに試着室を見つけることができず、私はまた呆然としました。

「なんて、大変なんだ、ZARAという店は。品物は豊富だし安いけど、試着室が1つもないとは……ええい、仕方あるまい」

 観念して、その場でコートを脱ぎ、片手にコートを持って足でバッグを挟んで、私はジャケットを羽織ってみました。ゼイゼイ……、ちょっと大きいかな……。もう1個小さいのにしないとだめかもしれない……。よし、片手で元に戻して、次のジャケットを……。

 そのときでした。後ろからZARAの店員さんが登場。

「あ、試着室はお2階にありますので、どうぞそちらをお使いください!」

 に、2階だあ~~~!?!?!? どうりで試着室がないわけだわ……。鏡を前にひとりファッションショーをやっている人間なんて私しかいないわけだ……。恥ずかしくなって慌ててジャケットを元に戻しました。

 その後、スキニーパンツを手に2階の試着室に入ったのですが、微妙にサイズが合わなくて、またもやパンツ1丁で悩む私……。また服を着て1階まで降りて、違うサイズのスキニーパンツを手にここに戻ってこなきゃいけないのか……。最初から何サイズも持って来ればよかったのね……。

「めちゃくちゃ欲しい!」と思うくらい一目ぼれしたパンツなら、それくらいの労力はいとわないのですが、いま手にしているパンツは可もなく不可もない商品……(ZARAさんすいません)。結局、めんどくさくなって店を出ました。

 あぁ……。長らくファストファッションのお店に入っていなかったけど、ああいう店って全部自分でやらなきゃならないんだなぁ……。服を選ぶのも自分だし、試着室に持っていくのも自分。買うか買わないか決めるのも自分。うーん、流されやすい私には『似合ってますよ、お客様!』の声が欲しいんだよなぁ……。

 そして、てくてく街を歩いていると、今度はFOXEYの路面店を発見。一度も入ったことがないお店でしたが、とにかくこのFOXEYって名前は、フリマアプリで『価格が高い順』にソートすると必ず出てくるのです。だから、私の中では超有名店。定価はいくらなんだろう? という興味が湧き起こり、ふらふら~っと店に入っていきました。

「いらっしゃいませ~!」

 店に入った瞬間、4人の店員さんが一斉に声をかけてくれました。おお、客は私1人……。私は「へへ、どうも……」などと言いながら、ふら~っと陳列されているスカートやトップスを見てみました。すると、店員さんがよどみない口調で説明をしてくれます。

「こちらは昨日入ってきたスカートで、素材は麻なので夏まで涼しくお使いになられますよ~。膝が隠れるフレアスカートなので、どんなトップスにもなじみます! 例えば、こちらのトップスにも合わせやすいですよ」

 ああ……、これよこれ! 特別扱いされてるこの感じ! 高いものを購入するときの店員さんの本気の接客が私にはたまらないの‼ そのとき、ふいに壁にかかっているジャケットが目に入りました。

「……………」

 すんげえきれい。マジできれい。光沢があって、ピカピカ光っていてカッコいい……。羽織ると見せかけ、そっと値段を確認する私。9万4,000円。素材はポリエステル。ポリエステルなのにこの価格をつけてくるFOXEY。……嫌いじゃないわ。

 私は買い物狂いになってから、『高い値段で商品を売ろうとする店』が好きになってしまったのですよ……。だって、買い手もバカじゃないから、粗悪なものに高い金を支払わないじゃないですか。そこを「買おうかしら?」と思わせるほどに、商品を魅力的に作り、陳列し、接客する。ああ、そういう強えやつらを見ると「オラ、わくわくすっぞ!(CV.野沢雅子)」となるんです……。

「このジャケット、いただきます」

 ああんもう、こっちのセリフもマダム口調になっちゃう。こういう、品のいい人ごっこができるのもお高い店の特権! すると、うやうやしくコーヒーと「FOXEY」と書かれたチョコが出てきました。商品を包むまでの間、ソファでおくつろぎください、だそうです。

 やられた……。ほんと、やられましたよ……。服買いに行って、コーヒーとチョコ渡されたことなんてないよ、わたしゃ……美容室もびっくりだよ……。

 お店の人と談笑しながらチョコを食べ(もちろん、品の良いお嬢さん的なしゃべり方で)、商品のほかに、FOXEYのチョコとミネラルウォーターとマグカップ(ノベルティ)をもらって、ずっしりと重たい荷物を抱えて外に出ました。

 ああ、来月のカード払いが恐ろしい……。でもやっぱり、楽しいんだよなあ……。そんなわけで、結局『あまりにも金がない』状態をさらに悪くして、私は帰宅しました。何やってんだよおおお!!!!

メルカリは金銭感覚をぶっこわす、“魔法”のツール――フリマアプリで「価格の高い順から」検索し、40万円もお得に!?


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

「『買い物狂いになりたくないヤツは、これをやるな!』っていうものを1個挙げてください」という取材依頼が来たら、「フリマアプリだよ、フリマアプリ! なにかに依存しやすいヤツは絶対手を出しちゃだめっすよ!」と、唾を飛ばしながら力説しようと思っています。

 フリマアプリといえば、『中古の商品が安く買えるアプリ』、『家の中に眠っていたガラクタが売れるアプリ』と数年前から大人気ですが、私がキャッチコピーをつけるなら『金銭感覚をぶっ壊す魔法のアプリ』にしますね。あれはね、麻薬だよ、麻薬。最初はちょっと楽しい世界を覗いている感覚だけど、気づいたらもう戻れなくなるんだ……。

 私がフリマアプリを利用し始めたキッカケは、『流行っているから、ちょっと見てみよう』というものでした。

 フリマアプリって、一度やってみると本当に楽しい。膨大な商品の中から「いいね」をつける作業が楽しいし、いざ商品を購入して『出荷しました』の通知が出ると、何とも言えないワクワク感。商品が家に着いて、中身を開ける瞬間とか、もう最高なんですよ!

 私、ギャンブルはやったことがないんですが、ギャンブルの同じくらいの高揚感が味わえると思います。良い商品か、悪い商品か、当たるも八卦当たらぬも八卦みたいな!

 そのうち、私は寝る前や空き時間にフリマアプリをチェックするのが趣味になりました。ええ、ここでも依存体質っぷりをどっぷり発揮したんですよね……へへ。

 フリマアプリには、それはもう大量の商品が掲載されています。『ネックレス』とか『トップス』とかで検索すると、とんでもない数の商品が出てきます。最初は『新着順』に眺めて、980円や1,500円くらいの商品をちょこちょこ買ってみて、「失敗したなあ」とか、「お。これはけっこういいかも!」とプチギャンブルを楽しんでいた私ですが、次第に「……あれ、なんか私、失敗ばかりしてない……?」と購入履歴を見ながら首を傾げるようになりました。

 やっぱり1,000円以下の商品って値段相応。元値5,000円の使いかけの化粧品を買った時は、写真で見るよりめちゃくちゃ使われていて、「何これ~!?」って思いましたし、1,000円で購入したネックレスは、すごくちゃっちくて、子供向けのおもちゃみたいだなと思いました。

 それもそのはず、1,000円以下の商品で3,000円以上の価値のあるものがあることなんて、なかなかないんですよね。売る側だって、購入するときはその商品が欲しくて買ったわけですし、プチプラのものは「買いたい」というライバルもいっぱいいるので、お得なものはすぐに売れてしまうのです。

 そんなある日、私は『50万円で購入したブレスレット』が10万円で売られているのを見つけました。出品者さんは、ジュエリーが大好きな人で、その50万円のブレスレットはオーダーして作ったのとのこと。でも、金具が緩んでいたのか、一度落としそうになったのだそうです。で、そのときにすごく恐怖を感じ、「また落としたらどうしよう……」と思ってしまって、そのブレスレットを身に付けられなくなってしまったんだって。私が見かけたときには、「25万円でスタートしましたが、最終価格10万円に値下げします」と書かれていました。

「50万円が10万円……!? ってことは、これ買えば40万円の得なのか……!?」

 これです、この発想。これこそがフリマアプリに潜む『魔』……。1,000円のものを買っていた時は、めちゃくちゃ割引されていても、元値3,000円のものが限界でしたが、高価格の商品になると、10万円とか20万円が普通に割引されていました。売値がそもそも高いので、ライバルも少ない……。

 ここに気づいた瞬間から、私のフリマライフが一変しました。商品は新着順ではなく、『価格が高い順』から見るのが私のスタンダードになったのです。

『価格が高い順』に直すと、フリマアプリはマジで楽しいです。自分の普段の生活では見ることがない商品がずらずら出てくるんですもん。元値500万のパライバトルマリンのリングとか、150万円の毛皮、40万円のジーンズ……。面白いことに、高価格のアイテムのほうが、出品者さんも「売りたい!」と本気を出すので、商品の説明文が楽しいのです。その商品を購入したときの気持ちや思い出、その商品の価値について詳しく書かれていて、写真もきれいに取られていて、その上、元値の半額や3分の1以下で売られています。

「の、脳内麻薬がでまくるうううううう!!!!」

 出品者さんと話すのもまた楽しいひと時でした。商品に関する質問をしたり、時には「○○万円までなら頑張れるのですが、いかがでしょうか……?」と値下げをお願いしたり……。価格交渉中、出品者さんからメッセージが来たという通知がくるたびに、私の心臓はバクバクと波打ち、「生きてる!!」という感じがしました。まるで告白の返事を聞くように、そっとスマホの画面を開いて……。

出品者さん「そちらの価格で良いですよ」
私「本当ですか!? 嬉しいです! 購入させてください!」

 思わず、「勝利――――!!!!」みたいな……(20万円のブレスレットお買い上げ)。

 フリマアプリで『価格が高い順』に検索していくうちに、どんどん金銭感覚がマヒして「○○万円も安く買える!」という喜びのために購入するようになりました。ほんといろいろ買ったなぁ……。エルメスなんて一度も店に入ったことがないのに、スカーフにドはまりして10枚くらい買いました。計25万円くらい使ったっけ……。でも、まだ一度も使ってない……。商品を見て、惚れて、購入して、家に届く。その楽しみに2万円払ってるのよ、わたしゃ……。

 そんなわけで、今でもフリマアプリのヘビーユーザーな私。『価格が高い順』以外、見ることはありません。皆さんも、フリマアプリで『価格が高い順』に検索してみてください。あっという間に金銭感覚がマヒしますよ……。

3万9,800円のブレスレットが人生を変えた! 「散財」とは無縁なアラサーが、たった2年で1,300万円を溶かすようになるまで――


――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 みなさんはじめまして。3月のカード支払い額が65万2,427円だった、千葉N子です!

 毎日、電卓アプリを叩きながら「あれとあれが入金さえしてくれれば……払える!」「今月はまだあと1万円使える……(この1万円使ったら生活費どうすんのって話だけど)」「あぁ、このヒリヒリする感じがたまんねぇ!!」と震える指で何度も計算しなおしています。

 ちなみに、現在、カードの利用限度額は200万円。毎月奇跡的に滞納することなく支払い続けたおかげで、フリーライターという収入が不安定な職業にもかかわらず、カード枠が順調に増額されていきました。カード会社の思惑通り、欲しいものを買いに買いまくり、現在はショッピングローンと合わせて、借金が●00万円ほどあります。

 マジで人は変わるものです……。禁欲主義な母親に育てられた私は、たった2年前まで“散財”とは無縁な生活を送っていました。3万9,800円のブレスレットを見て、「たけぇぇぇぇ!!!!」と目玉が飛び出そうになっていたんです……本当だよ。

 連載1回目となる今回は、私の簡単な自己紹介と、買い物にハマった経緯からご紹介します。

 千葉N子。35歳。独身。プラトニックな関係の彼氏アリ。フリーライター。一般企業で勤めた経験なし。早稲田大学を7年かけて卒業。現在実家暮らし。2年で1,300万円以上溶かした“買い物依存”の傾向アリ。

 これまでを振り返ってみると、私は常に何かに依存して生きてきた気がします。学生時代は当時付き合っていた彼氏や、彼の影響で吸い始めたタバコに依存。池袋のマクドナルドの喫煙スペースに入り浸り、「ここはナチスのガス室に違いない……うぅ、頭が痛い」なんてズキズキする頭を抑えながら、3箱目の煙草に手を伸ばしていたものです。

 大学卒業後はスマホゲームに依存し、熱くなったバッテリーを冷ますために、スマホの下にアイスノンを敷いて頑張っていたっけ……。ゲームは1日13時間くらいやっていた気がします。

 そんな“依存体質”な私は仕事にも依存するタイプだったらしく、仕事もバリバリこなし、「貯蓄しろー、金はみんな定期にしろー」という母に言われるがまま、200万円ずつ定期にして銀行に預けていたんです。そう、たった2年前までは――。

 私が“買い物狂い”に覚醒したきっかけ―――その原点は、30歳のバースデーに妹がプレゼントしてくれたブレスレットにあります。薄水色の可愛いリボンが結ばれた小さな箱。そのリボンをほどいてみると、キラキラしたピンクゴールドのブレスレットが入っていました。

 当時、アクセサリーなんて一個もつけたことのなかった私は、「なんかよくわからんけど、キラキラしててはかないものが私の腕についとる‼」と、その華奢さに衝撃を受けました。

「自分の手なのに自分じゃないみたい……。まるで、お姫さまの手だわ……!」

 そのブレスレットをするときには、なんだか手先までピーンと伸び、自分が“レディ”になった感じがしたものです。結局、ブレスレットは金具がゆるんで電車の中で落としてしまったのですが、32歳の正月、暇すぎてゴロゴロしていた私は、ふと、ブレスレットをつけたときの高揚感を思い出したのでした。

「アクセサリーって、自分でも買えるんではないか……?」

 素材の知識も、色石の名前も、ダイヤモンドの4C(カラット、カット、クオリティ、カラー)すらも知らなかった私は、ライターという職業病も重なり、その日から猛烈にアクセサリーについて調べ始めました。

 結果、「よくわからんけど、K18なら変色がほとんどないらしい」「K10よりもK18のほうが高級」「一生モノが欲しいなら、アクセサリーよりも、貴金属や宝石が使われているジュエリーを買うべし」というにわかな知識を得て、ジュエリーショップに突撃。そこで、冒頭にお伝えした「3万9,800円のブレスレット」に出会ったわけです。

「3万9,800円って? ほぼ4万円じゃん……?」

 銀行に1,000万円以上貯金がありましたが、それは当時の私の中では「使うものではないお金」。そういう“普通”の金銭感覚が、当時の私にはあったのです。「貯蓄用のお金に手を出すべからず」というまっとうな感覚が……。

 その日、私はジュエリーを買う軍資金として5万円を財布の中に入れていました。4万円のブレスレットを購入したら、残金は1万円。諭吉が5人もいたのに、たった1人になってしまう……。何文字書いた分のお金がふっとぶんだ……? と、頭の中でおやめなさい、私‼

 しかし、店員さんもプロでした。挙動不審な私の姿を見ると、「こいつは押せばなんとかなる」と踏んだのか、にこにこしながら「おつけになられますか?」とケースからブレスレットを取り出したのです。そして、うやうやしく右手に添えられたブレスレット。うォオ! あたしの腕がすごく華奢になった気がするゥゥゥゥ‼

「これ、いただきます!」

 その瞬間、私は買い物狂いへの記念すべき(?)第一歩を踏み出しました。

 こうして話している今、「そういえば、今日は買い物しなかったな~、1日中家でゴロゴロしてたもんね」と思い、ふとメールチェックをすると、Amazonから「商品を発送しました」というメールが3件来ていました。息をするかの如く、本を3冊買っていたようです。もはや3,000円程度の買い物は買い物じゃないとカウントしている私の脳……。

 このコラムでは、私が過去を振り返って、買い物狂いゆえの考え方や事件をこれからまとめていきたいと思います。ぜひおつきあいくださいませ。