お安い金額で、イイことしたい! 得したい!」という女の欲望を刺激する、「クーポン雑誌」「クーポンサイト」が巷に溢れまくっている現代――。しかしあまりの安さに、「こんなに安くて大丈夫?」「逆に損するなんてやーよ!」と、クーポンに半信半疑の人もいるはず。そんなあなたに向けて、女が特に気になる「美容・健康クーポン」を、世界で最も「安い!」に弱い大阪出身の女性ライターが、覆面調査員としてレポートしちゃいます!

若い頃は、まるで洗濯板のようなボディだったはずなのに、今は腹肉つかみ放題の体たらくと、鏡を見ながら嘆く日々を送っている筆者。ふっと一息をつく電車の中で、お得な美容クーポンを漁ってみると、思わず「安い、安すぎる」と唸るコルギサロンを発見した。
潜入その1:「顔コルギ」の正体は「頭コルギ」/表参道・F
【メニュー】顔コルギ+ボディコルギ(所要120分)
【クーポン価格】3,000円(通常価格3万8,000円)
「120分3,000円」のお得感につられて、迷わずポチッとしたのが、表参道・Fのコルギクーポン。同サロンのホームページを見てみると、「神エステ」と称されているらしく、なんと一晩で300件以上の予約が入ったこともあるとのこと。代表者の女性の写真も掲載されているのだが、思わず「先生!」と呼びたくなるような凛とし佇まいの方で、「ここなら結果が出せるかも……」と期待感で胸が高鳴った。
コルギとは、漢字で「骨気」と書き、文字通り骨と骨の隙間の老廃物を流すため、骨や筋肉を刺激して、血流を良くするという韓国で生まれた民間療法。ただ、このサロンで行われているのは、韓国伝統法にアーユルヴェーダの手法をプラスしたものだといい、手技ではほぐせない深層筋に足でアプローチして、骨格を整えていく施術法とのこと。加えて心惹かれたのが、「運動も、食事制限も、何をやっても結果が出ないとお悩みの方にオススメ」との謳い文句。「まさに私のことではないか」と、早速予約することにした。
このサロンは、とにかく予約が取りづらく、ようやくリザーブできても、その後「時間の変更をしてほしい」と連絡が来るなど(恐らくクーポン客ではない、通常のお客さまから依頼があったのだろう)、モヤッとすることの連続だったものの、そこには目をつぶって、いざサロンへ。すると、そこで待っていたのは、ホームページの女性ではなく、えらく若い女の子! 部屋に通され、内容の説明をしてくれたのだが、「あの……施術内容ですが、ボディは足を使ってほぐします。あと顔コルギではなく、正確には頭コルギです」と言うではないか。
後から確認したところ、確かにサイトには、注記として「お顔には触れない施術になります」とあったが、それならば「顔コルギ」なんていうややこしい名前を付けるべきではない。これでは、看板に偽りアリではないだろうか。
初っ端からあ然としたものの、せっかく来たのに帰るのも億劫になり、施術を受けることにした筆者。出されたお茶を飲みながら、カルテを記入するも、なんと3枚もあった。3日分の食事やら、カラダの不調やら、いろいろと書き込まねばならず、人によっては10分ぐらいかかるのではないかと思うほど、とにかく面倒な内容なのだ。それを元に、施術者がマッサージオイルを選ぶこともなく、はたまた食事のアドバイスをしてくれるでもなく、思わず心の中で「だったら書かせる必要ないでしょ」と文句を垂れた筆者であった。
「カルテの記入が終わったら、ベルを押してください」と言われたので、その通りにして待っていると、10分後、ようやく担当の施術者が登場。紙ブラ、紙ショーツになって施術前の写真撮影を行い、ベッドではなく、両サイドにバーが置かれたマットの上に仰向けになる。施術者はこのバーにつかまり、立った状態で、足を用いてお客の体をほぐしていくのだ。マッサージオイルは「ラベンダーオイル」を使用するとのこと。ちなみに、ネットで検索すればわかるが、マッサージ用のラベンダーオイルは、1リットル1,500円程度から購入可能なリーズナブルなものである。通常料金3万8,000円にもかかわらず、お粗末だなというのが正直な感想だ。
いよいよ施術スタート。施術者が足で筆者の体を踏んでいくわけだが、手のように器用な動きではあるものの、この程度なら、手の方が圧のかけ方を調整できるような気がした。ただただ、手ではなく足でオイルマッサージをしているというだけで、深層部への刺激は感じられなかった。また、リンパを流すのが目的であるなら、足裏、脇、鼠径部などをしっかりマッサージしてから行うべきだが、それもない。
モヤモヤした気持ちのまま、背面にも施術してもらい、ようやく頭コルギかと思いきや、なんとその実態は「岩盤ドームに30分間入りながら、その合間に10分間だけ、頭コルギが付く」というもの。しかも、頭コルギは名ばかりで、単なるヘッドマッサージでしかなかった印象だ。
終了後また写真撮影してもらうと、骨盤にややゆがみが出ているではないか? と目を疑った。「今回と同じメニューを4,000円でお試しできます。4回で2万9,000円程度の回数券もあります」と言われたが、「じゃあ買います」とは到底言えず、そのままサロンを後にすることに。もしやこのサロン、クーポン客を新人施術者の練習台にしているのではないだろうかと思ってしまった。
クーポン満足度:★☆☆☆☆
クーポンリピ度:★☆☆☆☆
※サイトに「実質の施術時間」を明記すべき!
【メニュー】セルフフェイシャル美白美肌アクネ泡パックLED照射フェイシャルエステ(30分)
【クーポン価格】2,000円(通常価格2,700円)
筆者はこれまで、クーポンを購入する際、「メニュー名」「場所」「イメージ写真」「価格」「口コミ」をザザッと確認するだけで購入を決めていたのだが、池袋・Rのクーポンほど、そのことを後悔したものはない。サイトには「セルフエステ」と書かれていたものの、口コミで「強くしっかりトリートメントしてもらえた」などのコメントがあったため、一部だけがセルフなのだと理解。来店後、全てセルフであることが発覚したのである。なんでも、同サロンの別のクーポン利用者の口コミまで、まとめて掲載してあったようで、紛らわしいことこの上なしだった。
気を取り直してセルフエステをしてみようと思うも、その内容は、「トルマリン入りの泡を顔に乗せるだけ」というもの。トルマリンは、鉱物グループを総称した名前だといい、電磁波カットや血行促進などに効果があるとされ、靴下やネックレスにも使われているというが、その体験は、なんともお粗末。お店に行くと「セルフです」と、泡パックを用意され、「好きなだけ顔にどうぞ」と言われて自分で泡を顔に乗せる。そしてLEDライト全顔照射して終了……。「エステ」という言葉を使わないでほしい内容であった。せめてスチームぐらい用意するとかできるのではないだろうか。
しかし、一番問題なのは、同じサロンとは言え、別クーポンの口コミを、「どのメニューを受けたか」の記載もなしに掲載しているサイトである。こんなことにお金を出すなら、おいしいランチでも食べる方が100倍マシだと思うのは筆者だけなのだろうか。
クーポン満足度 ★☆☆☆☆
クーポンリピ度 ★☆☆☆☆
※クーポンサイトは隅から隅までしっかり読みましょう
吉原杏(よしわら・あんず)
大阪生まれ、大阪育ち。好きなモノは小銭。好きな場所はリサイクルショップに100円均一。美容・健康オタクとしてプチ整形、数々のダイエット法に挑戦したことも。数々の携帯小説家、『株一年生~ゼロからわかる株の教科書~』(オープンアップス)などのアプリ作家として活動。

お安い金額で、イイことしたい! 得したい!」という女の欲望を刺激する、「クーポン雑誌」「クーポンサイト」が巷に溢れまくっている現代――。しかしあまりの安さに、「こんなに安くて大丈夫?」「逆に損するなんてやーよ!」と、クーポンに半信半疑の人もいるはず。そんなあなたに向けて、女が特に気になる「美容・健康クーポン」を、世界で最も「安い!」に弱い大阪出身の女性ライターが、覆面調査員としてレポートしちゃいます!

