『次々と、性懲りもなく』(マガジンハウス)
■今回の官能小説
『次々と、性懲りもなく』(菅野温子、マガジンハウス)
美人の欲は、底なしだと思う。生まれながらの美貌は、幼い頃から彼女たちに特別感を与える。筆者が幼稚園児だった頃、同じ園に通っていた幼児モデルをしていたクラスメイトは、お遊戯会で当たり前のように主役を演じていたし、小学生の頃の美形の友達は、誕生日やホワイトデーには男子から大量のプレゼントをもらっていた。自分からアプローチしなくても、自然と周りにもてはやされてしまう。だからこそ、自分の思い通りにいかないことに遭遇すると、とまどい、許せなくなってしまう。美人がそのほかの人よりも欲深くなるのは当然だ。
今回ご紹介する『次々と、性懲りもなく』(マガジンハウス)の主人公・真紀は、産まれながらに人を惹きつける容姿を持っている。しかし容姿以外には、取り立てた才能もやりたいこともなかった真紀は、母から「結婚するなら、医者か弁護士」と教えられた通り、お見合いパーティーを通じて歯科医と結婚した。
