『3年A組』菅田将暉と片寄涼太が殴り合い! 「明日と戦え。抗え!」のメッセージの裏に、迫る死期?

 1月27日に放送された、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の第4話。

 今回の柊一颯(ひいらぎ・いぶき/菅田将暉)による“魂の授業”の目的は、里見海斗(鈴木仁)に景山澪奈(上白石萌歌)の動画を盗撮させた犯人の特定である。すると、甲斐隼人(片寄涼太)があっさりと手を挙げ、里見への指示を認めた。しかし、誰が動画を加工したのかは不明のまま。その正体を甲斐が明らかにしなければ、今日の授業は終わらない。

 甲斐が澪奈の動画を欲していたのには理由がある。母子家庭の甲斐は、母親が不慮の事故に遭い、代わりに家族を支えなければならなくなった。プロダンサーの夢をあきらめ、働いて家計を支える日々だ。そんな時、半グレ集団「べルムズ」リーダーの喜志正臣(栄信)から「景山澪奈が二度と泳げなくなるネタが欲しい」と言われ、報酬20万円と引き換えに里見に撮らせた動画を提供していたのだ。

 家庭の事情も含め、甲斐が隠していた背景に驚くクラスメイトたち。一方、柊は甲斐の秘密を知っていた様子である。甲斐だけではない。里見、茅野さくら(永野芽郁)、宇佐美香帆(川栄李奈)など、今までフィーチャーされた者の秘密も知っていた。つまり、柊が生徒を人質に取った目的は“黒幕”の特定ではないということになる。

 柊の目的は、すでに第1話で発表済み。泣きながら生徒全員を怒鳴った初日の熱弁に込められている。

「自分が助かれば、他人がどうなっても構わない。イカれてるね~。どうしてそんな、貧しい考えが生まれるのか。モラルの欠如、アイデンティティの拡散。要は、中身が空っぽなんだよ!」

「過去の自分が、今の自分を作る! だから、過去から逃げてるお前も、お前も、お前も、極めて幼稚なガキのまま成長が止まってるってわけだ。そんな奴らが、一体何から卒業するっていうんだよ!」

「なぜ、景山澪奈は死ななければならなかったのか? これから、彼女の生きざまを通して、お前らの考えがいかにもろく、弱いものなのか、思い知らせてやる」

「変わるんだ。悪にまみれたナイフで、汚れなき弱者を傷付けないように、変わるんだよ! ……変わってくれ」

 不幸な境遇から抜け出すため、澪奈が犠牲になることも厭わなかった甲斐。「自分が助かれば、他人がどうなっても構わない」という意識を持っていたからだ。澪奈に行っていた仕打ちを隠し、開き直っていた香帆。まさに、過去から逃げていた。澪奈が自殺に至った理由をたどることで、汚れなき弱者を傷付けていた事実と向き合う生徒たち。柊による“魂の授業”は、生徒が変わることこそが目的である。

■柊の体調と授業内容にも関係が?

 薬を常用し、体調の悪さをうかがわせる柊。第4話のエンディングではついに耐え切れず、教壇で倒れてしまった。

 柊の体調の悪さを鑑みると、彼を異常な授業に踏み切らせた理由が見えてくる。「もう、遅せえんだよ……」とプロダンサーになる夢をあきらめる甲斐に、柊はこう言った。

「甘えてんじゃねえぞ。お前は景山の人生を狂わせた1人なんだ。遅いなんて言わせない。景山のためにも真実を明かして、明日と戦え。抗え! もがいてつかめ! 生きてるお前には、それができるんだよ」

 命を落とした澪奈だけではない。柊の死期が近づいていると仮定すれば、「生きてるお前にはそれができる」の檄が、より深く響いてくる。

 第3話で柊は里見に「明日を生きる活力」を説いた。そして今回は、こんなメッセージを甲斐に送っている。

「明日と戦え。抗え! もがいてつかめ! 生きてるお前には、それができるんだよ」

「変わるなら今だ! お前のその手で道を切り開け」

 病を抱えているからこそ、生きていることの重要性を訴え続ける。柊の体調の悪さと“魂の授業”の内容には、関連性がある気がする。

■「ブッキー」ではなく「先生」と呼ぶようになった生徒たち

 このドラマは、先の展開を予想することが不可能。伏線が張り巡らされる割に、いきなり半グレ集団が登場するなど、伏線と関係ない事柄が話の主軸になったりするからだ。(第1話で椎名桔平扮する郡司真人が逃げる喜志をKOするという伏線はあったが)

 ただ、柊の真のターゲットが学校の外にいることは明らか。警視庁理事官・五十嵐徹(大友康平)との連携が、別の巨大な存在との対峙を連想させるのだ。

 今まで、生徒を“恐怖”で支配していた柊。しかし、第4話エンディングで生徒たちは柊の元に駆け寄っている。信頼関係ができつつある。「柊と人質」から「教師と生徒」という関係性へ次第に形を変え、予想もつかない存在との対峙へと話は進んでいく。そんな気がしてならない。

 当初、A組の生徒は柊のことを「ブッキー」と呼んでいたが、今では多くの者が彼を「先生」と呼んでいる。ザ・クロマニヨンズの曲が楽しさを喚起するスタッフロールとドラマの内容にギャップを感じていたのに、その違和感もだんだんと薄れてきた。“魂の授業”によって、3年A組が確実に変わりつつある。

(文=寺西ジャジューカ)

 

 

『3年A組』「種明かし→新たな伏線」で視聴者をロックオンも、いまだ明かされぬ菅田将暉の”真の目的”

 1月20日に放送された『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の第3話。

 このドラマには、犯人探し→説教→改心という流れがひとつのフォーマットとしてある。今回の柊一颯(菅田将暉)の授業の内容は、景山澪奈(上白石萌歌)を陥れたフェイク動画を撮影した生徒は誰なのか? というもの。結果、犯人は澪奈にフラれたことを根に持つ里見海斗(鈴木仁)だと判明した。

 澪奈を独占できないことを逆恨みしてフェイク動画を拡散した宇佐美香帆(川栄李奈)といい、生徒たちの攻撃の動機が一様にショボすぎる。こんなことが原因でひとつの命が失われたのかと思うと、ゾッとする。里見なんて、告ってフラれただけである。

 気になることがある。澪奈が、あまりにも多くの人から恨まれすぎではないだろうか? 敵が多すぎるのだ。さすがにこの毎日は、生きているのがつらくなるかもしれない。毎回、彼女の生活の中で起こっていた災難が明かされるのだから。

 そう、犯人は1人ではない。犯人かと思ったら、その背後に黒幕がいて、その黒幕を別の黒幕が操っていて……と、まるで数珠つなぎである。つまり、数人の生徒が別々の事情を抱え、それが偶然的に連鎖して関わった結果、澪奈は自殺してしまった。

 柊が3年A組に強いた軟禁生活には、生徒に贖罪の意識を持たせる目的がある。同調の空気を作っていたクラス全体が対象だし、特定すべき犯人も1人ではない。やはり、10日間が必要だった。

 今回は、郡司真人刑事(椎名桔平)が犯人の特定を外したため、柊の宣言通り5人の生徒が犠牲になった。自ら名乗り出た里見以外で柊が指名したのは、瀬尾雄大(望月歩)、堀部瑠奈(森七菜)、西崎颯真(今井悠貴)、結城美咲(箭内夢菜)の4人。なぜ、このメンツが選ばれたのだろう?

 多くの視聴者の予想通り、柊は生徒を殺していなかった。恐らく、澪奈の自殺と関連性の薄い生徒を教室から間引いている。無関係な生徒を除外し、引き続き教育を行うべき生徒は教室に残しておく。前回のレビューで言った通り、このドラマは熱血教師の物語である。

■柊の目的は、A組への“命懸けの授業”だけではない?

 このドラマに、予想外の展開はあまり起きない。柊に殺されたと思った生徒たちが生きていたのも、予想通りだった。この事実を、3話にしてあっさりネタバレさせる今作。こんなことに重きを置くドラマではないのだ。だから、生徒存命の事実を長く引っ張って隠さなかった。

 ひとつの伏線はわかりやすいが種明かしが早く、次から次に謎の事実が登場する展開の速さ。今後、もっと核心に迫る予想外の展開が待ち受けているに違いない。

 では、現時点でどんな謎、伏線が残されているかを振り返りたい。

 第3話で登場したのは、郡司の前職が教師だったという過去だ。柊は郡司のことをよく知っている。

「ある日、1人の生徒が集団暴行を受けて亡くなった。男は教え子を救えなかった自分を責めたが、その怒りと悲しみを犯罪そのものに向けた。弱者を傷つける犯罪を横行しない世の中にする! そして男は、刑事になった。その男は自分が味わった負の感情を跳ね返して、明日を生きる活力に変えたんだ!」

 その後、監視カメラを通じて郡司と会話した柊は、笑みを浮かべて「やっぱり有能な刑事さんだ」とつぶやいた。

 郡司の記憶にはないが、2人の間には関係性がある。そして、柊は郡司に悪感情を抱いていない。そんなことが柊の様子からうかがい知れる。

 そして、もうひとつ。第3話の終盤で、柊がかつて交際していた相良文香(土村芳)の父・孝彦(矢島健一)のスマホが一瞬、映し出された。何者かとのチャット画面で、孝彦のアカウント名は「とある魁皇生」になっていた。ということは、孝彦が3年A組の教室にいるテイの内通者ということ!? 郡司とやりとりしていたのも孝彦だし、悪く言っていたはずの柊とも通じているということか……。

 郡司や孝彦を巻き込んでいるならば、澪奈が自殺に至った原因をあぶり出し、命懸けの授業を行うことのみが柊の目的ではないということになる。彼の目的はA組の外部とも関連する問題だ。次回予告で、文香が「私のためにこんなことをしているならやめて」と必死に諭していたのも気になる。

 柊が3年A組を人質に取った目的は何か? それが、このドラマを読み解く焦点。

「すべてを打ち明けよう」

 第4話の予告を観ると、柊は生徒たちに口を開く模様。ここで、柊の真の目的が明かされる。

(文=寺西ジャジューカ)

『3年A組』第3話も2ケタ獲得! 好調の菅田将暉“引っ張りだこ”のワケとは?

「今出演しているNHKの朝ドラ『まんぷく』での弁護士役も好評ですし、1月クールからは主演ドラマも始まりましたし、この夏には映画の主演の大作もありますからね。彼のスケジュールを押さえるのは相当大変みたいですよ」(テレビ局関係者)

 1月からスタートしたドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)で主演を務めている菅田将暉。視聴率も初回から第3話まで2ケタをキープしている。

「最近では俳優としてだけでなく歌手としても活躍してマルチな才能を見せていますが、本業の俳優業では、さまざまな役柄を感覚的に演じることから、いろんなタイプの監督から引っ張りだこです。単館系の映画から大衆系の映画まで幅広く演じられるのは、若手では彼くらいじゃないでしょうか」(映画関係者)

 この夏に映画化される『アルキメデスの大戦』も、漫画原作だが、話の展開としては地味なものだという。

「主人公が数学者ということもあって、会話の端々に数字が出てくるので、地味な話といえば地味な話なんです。それを菅田さんの演技力と山崎貴監督の演出力でカバーできるかどうか。脚本は非常に面白いと評判なので、東宝としては興収20億円から30億円を狙っているようです。また、原作自体はまだ続いているので数字が良かったら当然、続編の話も出ます。東宝も『ALWAYS 三丁目の夕日』のようにシリーズ化も視野に入れているようですよ。この作品が当たれば『あゝ、荒野』(2017)のときのように、映画賞を総ナメする可能性もありそうです」(芸能事務所関係者)

 今年も賞レースは、菅田将暉を中心に回りそうだ。

菅田将暉の“共演者キラー”ぶりに芸能界は戦々恐々! 次は永野芽郁が狙われる!?

 ドラマ終了後、ホットなニュースが飛び込んでくるのだろうか。

 1月13日放送の菅田将暉主演のドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)第2話の平均視聴率が10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、初回10.2%から上昇した。

 菅田はゴールデン・プライム帯の民放連ドラ初単独主演。自殺した女子生徒の死の真相を暴くため、生徒29人を人質にとる異色の教師役を演じている。菅田に監禁される生徒役のヒロインは永野芽郁。2017年公開の映画『帝一の國』では恋人役を演じているとあって、息もピッタリな様子だ。

「現在、母親と2人暮らしをしているという永野は、男性との浮いた話がひとつもなく、ファンからは“処女説”もささやかれる清純派。そんな彼女を、とある芸人が狙っているとのウワサが持ち上がったことで、警戒した所属事務所はマネジャーを増員して彼女をガードしていると聞きます」(テレビ関係者)

 心配なのは芸人だけではない。菅田といえば、名うての“共演者キラー”として知られ、流した浮名は枚挙に暇がないほど。

「昨年2月にお泊まりデートがスクープされた菜々緒とは、9月頃に破局しているようです。他にも本田翼、小松菜奈、門脇麦、二階堂ふみなど、共演した女優とは、ことごとく熱愛に発展している。永野とは映画で共演していますが、菅田はある程度のレベルに達した女優でないと手を出さないのが特徴。その後、永野はNHK朝ドラ『半分、青い。』の主演で知名度は全国区となりましたから、菅田の毒牙にかからなないかと、ファンも心配しているようです」(芸能記者)

 永野の所属事務所は、さらにガードを固めたほうがよさそうだ。

『3年A組』は菅田将暉による“現代の金八先生”なのか?

 1月13日に放送された『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の第2話。

 3年A組の担任教師・柊一颯(菅田将暉)が生徒たちを人質に取って立てこもってから一夜明け、警察は柊の身辺調査を始める。その中で、かつて交際していた元高校教師・相良文香(土村芳)に暴力を振るっていたという証言が、文香の父・孝彦(矢島健一)から引き出された。

 正直、この証言は信用できない。柊は、文香と居酒屋らしき場所でデートしたときの動画を頻繁に見ている。この中で彼女は「私たち教師って、生徒に何をしてあげられるんだろう? 結局は、ぶつかり合うしかないんだろうね。教師と教師としてじゃなく、人と人っていうか。体と体を使って言葉を交わすっていうか」と、ビールを飲みながら悩みを吐露している。どうしても、柊にDVを受けている者の姿には見えないのだ。

 毎回、1人の生徒にフォーカスし、今までの過ちをあぶり出すのがこのドラマのフォーマット。第2話は宇佐美香帆(川栄李奈)だった。

 爆弾等を用いた柊の手法は過激だが、その目的はピュアに道徳指導だ。香帆に向けた“説教”の内容は「お前に足りなかったのは想像力だ。お前には痛みを想像できなかった」。あまりにもな正論である。なんのひねりもない。ありきたりと言ってもいい。異常なのは状況だけである。

 初回の段階では「柊はサイコパス?」という予測も立てられたが、今回ではっきりと違うことがわかった。「3年A組」というタイトルからもわかるように、このドラマは熱血教師の物語である。文香の言う通りに、体と体を使って言葉を交わすのが柊のやり方。でも、坂本金八のように黒板に人の字を書いて人間を説いたり、腐ったみかんの方程式に異を唱えているだけじゃ、現代の生徒には響かない。過激な手法をとるのは、そのせいだ。死ぬことも逮捕されることも厭わず、今の時代に即した熱血授業を柊は行っている。

 だから、第1話で柊に刺殺された(ことになっている)生徒・中尾蓮(三船海斗)も、実は生きているはずだ。“生きるための授業”を行うのが柊なのだから。何より、柊は警察に30人分のおにぎりを持ってくるよう要求している。自殺した景山澪奈(上白石萌歌)の分を引くと、A組の人数は29人。柊を足して30人だ。中尾の分もしっかり勘定に入っている。

■なぜ、柊は澪奈の自殺を止めなかった?

 香帆が行ったいじめは、現代的なものだった。

 澪奈を自慢できる“ブランド”として見る気持ちが、香帆の中には確かにあった。しかし、それだけじゃない。純粋に友達としても大好きだった。なのに「やっぱり、全国レベルって偉大だわ~」と悪気なく余計なことを言ってしまい、澪奈から距離を取られるようになる。

 こうして、香帆による愛憎の復讐劇が始まる。スクールカーストやマウンティングを存分に駆使し、SNSも最大限に活用。香帆は男になりすまし、澪奈に行った嫌がらせをSNSでイチイチ報告。決め手は、捏造動画のアップだ。こうして、澪奈のドーピング疑惑は拡散した。

 筆者の学生時代にSNSがなくて、本当に良かったと思う。もし学校で嫌なことがあったら、SNS追撃のせいで心の休まる瞬間はないだろう。家に帰ったとしても、気が抜けない。地獄が延々続くような気持ちになるのではないか?

 香帆のいじめは、現代の一側面を切り取っている。でも、ドラマでは、極端にそっちに寄りすぎないでほしいのだ。現代の若者をステレオタイプで捉え、想像力に欠けた欠陥のある人間として描きすぎないでほしいのだ。そこは冷静になり、公平で深みのある描写を望みたい。

 最後に一つだけ、どうしても解せないことがある。澪奈からいじめの悩みや自殺願望を聞いていた柊は、どうして彼女を止めることができなかったのか? 止められないにしても、自殺願望を沈静化させようとした痕跡さえない。香帆に「今まで何もしてくれなかったくせに!」と責められていたが、そう言いたくなる生徒の気持ちもわかるのだ。

 なぜ、彼は唐突に金八ばりの熱血教師になったのか。3年A組のクラス以上に、柊の中に潜む闇が気になる第2話だった。

(文=寺西ジャジューカ)

菅田将暉主演『3年A組』初回は謎だらけ……エンドロールがあぶり出すクラスの闇

 1月6日、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)がスタートした。タイトル自体は金八先生を意識したものと容易に察することができるが、内容はあまりにも違った。

 菅田将暉扮する3年A組の担任教師・柊一颯(ひいらぎいぶき)が生徒たちへ宣言した「今から皆さんには人質になってもらいます」というセリフから映画『バトル・ロワイアル』をイメージしがちだが、それも違う。映画『悪の教典』に近いものを感じるが、まだ結論付けたくない。ショッキングなシーンが連続した初回だったが、実のところ、まだ伏線が提示されるばかりの段階である。

■初日でクラス全員を敵に回してしまったさくら

 半年前、A組の生徒である景山澪奈(上白石萌歌)が自殺した。

「なぜ、景山澪奈は死んでしまったか。その理由を夜の8時までに導き出せたら、みんなをここから解放してあげよう。不正解の場合、誰か1人死んでもらう」(柊)

 ちなみに、この宣言が行われたのは朝の9時だ。『3年A組』は、サスペンスや残酷ショーといった類いのドラマではない。ちゃんと、柊は11時間ものシンキングタイムを与えている。彼の狙いは、生徒に考えさせること。やはり、授業を行おうとしているのだ。

 本作は各話ごとに「Day-1」「Day-2」とナンバリングされており、どうやら1話ごとに1日ずつ進んでいくようだ。1日目でフォーカスされたのは、茅野さくら(永野芽郁)と宇佐美香帆(川栄李奈)の2人だった。

 水泳の全国大会で優勝した経験を持つ澪奈に憧れを抱いていたさくら。澪奈とさくらは友達になった。それ以前、澪奈は香帆と仲が良かったが、澪奈はさくらを優先するようになる。香帆から声を掛けられても「先約あるから」とその誘いを振り、見せつけるようにさくらと一緒に下校する澪奈。2人の後ろ姿を見る香帆が嫉妬に燃えている。かわいさ余って憎さ百倍。のちにA組で澪奈へのいじめが勃発するが、その中心人物は香帆だった。

 香帆の澪奈への執着は、1日目の様子のそこかしこに表れていた。クラスメイトから「よく(澪奈と)一緒に帰ってたじゃん」と聞かれると、いじめの首謀者にもかかわらず「この中じゃ一番仲良かったかな」と返し、他の生徒が「景山さんと友達だったのは茅野ちゃんでしょ?」と発言すると、なぜか香帆が「別にさくらだってそこまで仲良かったわけじゃないよ」とシャットアウト。さくらがいじめに遭っていた澪奈への態度を悔やむと「自分が一番の親友みたいに語っちゃってさあ! そういうの、マジでむかつくんだけど」と激高する香帆。

 香帆とさくらは危うい関係性だ。「私のほうが澪奈と仲良かった!」という嫉妬の感情を香帆はさくらに抱いている。

 生前の澪奈にはドーピングのうわさが立てられていた。自殺を選んだ彼女に対し、「卑怯な真似してまで1位になろうとしたあいつにムカついたから、しゃべりたくなかっただけ」「薬使うような奴と仲良くなれねえよな」とクラス中が罵詈雑言をやめない。「あんな奴、死んで当然だったんだよ」と暴言を吐く甲斐隼人(片寄涼太)に、とうとう我慢ならなくなったさくらは、「ふざけんじゃねえ!」と膝蹴りを入れた。

 香帆も甲斐もスクールカーストのトップで、さくらは下位だ。さくらは2人を敵に回し、初日からいきなり「さくらvs他のクラスメイト」という状況に陥った。これから10日間、教室に閉じ込められて共同生活を強いられる3年A組。明日からのさくらを思うと、地獄の日々が容易に想像できてしまい、つらいのだが。

■エンドロールがあぶり出すA組の闇

 A組の面々が、とにかくクズすぎる。誰か1人が死ぬというのに、澪奈の自殺の原因について真面目に考えない。「水泳絡みが自殺の原因」と浅い答えで結論付け、答えに窮す回答者のさくらに「さっきの言えばいいんじゃない」「あれでいいと思うけど」と圧をかける無責任さ。「あれでいい」レベルの答えじゃダメなのに、当事者意識がまるでない。

 さらに、「死んで当然だった」と吐き捨てる冷たさ。澪奈の自殺原因を言い当てられなかったさくらを指さし「茅野を殺れよ。答えを外したのはこいつなんだから!」と主張する身勝手さ。

 柊は、涙を流して生徒たちを怒鳴った。

「自分が助かれば、他人がどうなっても構わない。イカれてるね~。どうしてそんな、貧しい考えが生まれるのか。モラルの欠如、アイデンティティの拡散。要は、中身が空っぽなんだよ!」

「お前たちは、さっきの茅野を見ても何も思わなかったのか? 景山の死から目を背けていた自分を奮い立たせて、向き合おうとした茅野を見ても……何も思わなかったのか!? 過去の自分が、今の自分を作る! だから、過去から逃げてるお前も、お前も、お前も、極めて幼稚なガキのまま成長が止まってるってわけだ。そんな奴らが、一体何から卒業するって言うんだよ!」

「なぜ、景山澪奈は死ななければならなかったのか? これから、彼女の生きざまを通して、お前らの考えがいかに脆く、弱いものなのか、思い知らせてやる」

「変わるんだ。悪にまみれたナイフで、汚れなき弱者を傷付けないように、変わるんだよ! ……変わってくれ」

 先がまったく読めないこのドラマだが、人質にとってまで柊が生徒に教えたいことは、間違いなくこの熱弁に凝縮されている。

 柊は宣言通りに1人の生徒を刺殺したが、これだって怪しい。自殺の原因を考えさせ、生まれ変わるよう説く彼が人を殺めるとは思えない。柊は美術教師だ。殺したように見せかけるのはお手の物。血糊メイクだって簡単に施せるだろう。じゃないと、彼の理念に反するではないか。

 初回、筆者の印象に最も強く残ったのは、エンディングのスタッフロールだった。クロマニヨンズのアップテンポな曲をバックに映し出されるのは、仲良さげな学校生活を送るA組の写真。「澪奈は死んで当然」「茅野を殺れよ」と平気で口にするほどの薄っぺらい関係性なのに、外ヅラはこんなにも楽しそう。闇を隠し、表面上は明るく振る舞う日常を見事に切り取っている。

 でも、本当のA組はこんなんじゃない。だから、現実とのギャップにゾッとするのだ。この闇をあぶり出し、変わるよう促すのが柊の目的であり願いである。

(文=寺西ジャジューカ)

永野芽郁、朝ドラ後初の連ドラは日テレ“死に枠”……この判断は吉と出るか凶と出るか?

 全話平均21.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするなど、大ヒットとなった、NHK連続ドラマ小説『半分、青い。』でヒロインを務めた永野芽郁が、来年1月期の日本テレビ系日曜ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』でヒロインに起用されることがわかった。

 同ドラマの主演は菅田将暉が務める。菅田は深夜ドラマ『民王』『dele』(共にテレビ朝日系)でダブル主演したことはあるが、プライム帯の連ドラでは初の単独主演となる。

 朝ドラでヒロインを務めた後、どう売り出していくかは所属事務所の判断となる。永野と同じスターダストプロモーション所属で、『わろてんか』(昨年後期)でヒロインに抜擢された葵わかなの場合は典型的な“失敗例”といえそう。

 葵は朝ドラ終了後、ブランクを置かずに、TBS系『ブラックペアン』(嵐・二宮和也主演)でヒロインに起用され、看護師役を演じたが、今ひとつ存在感を示すことができなかった。同じ看護師の通称ねこちゃん役で出演した趣里の方が、葵よりはるかにインパクトを残したものだ。

 その後、葵は8月に公開された映画『青夏 きみに恋した30日』(佐野勇斗とのダブル主演)で主演したが、壮絶な大爆死に終わり、その業界評は早くも大暴落。最近ではCMで見かけることはあっても、テレビに出演する機会がほとんどなくなった。この事態に、事務所としては、今後、葵をどう売っていけばいいのか頭を悩ませているようだ。

『べっぴんさん』(16年後期)でヒロインを務めた芳根京子も、朝ドラ直後に、TBS系『小さな巨人』(長谷川博己主演)でヒロインに起用されたが、その後、伸び悩んだ感が否めない。

 そこで、永野の場合はどうなるのだろうか? 永野が出演する日テレの日曜ドラマは“死に枠”と称されるほど、視聴率が振るわない枠だ。今期の賀来賢人主演『今日から俺は!!』こそ、第5話までの平均が9.2%と健闘しているが、7月期のNEWS・加藤シゲアキ主演『ゼロ 一獲千金ゲーム』が全話平均6.6%に沈むなど、6~7%台が“定位置”になっている。

「せっかく朝ドラでブレークしたのに、その次の出演ドラマが振るわなければ、評価を落としてしまいかねません。その意味で、わざわざ“死に枠”を選択した、永野の事務所の判断には疑問符もつきます。ましてや、日テレはほかの民放局より、ドラマの出演料が安いので、ドラマが振るわなければ、踏んだり蹴ったりになります。逆に言えば、この難しい枠で、評価をさらに上げられれば、してやったりとなりますが……」(スポーツ紙記者)

 ポイントになりそうなのは、コンビを組むのが、“演技派”として定評がある菅田だという点だろう。『3年A組』は卒業まで残り10日となった高校が舞台。教師・柊一颯(菅田)が「最後の授業」で、29人の生徒を人質に取り、数カ月前に自殺した1人の生徒の死の真相に、10日間向き合う日々を描いた作品だ。永野は、人質に取られる1人の女子高生・茅野さくら役を演じる。

「朝ドラ終了から1クール空いてますので、視聴者が『永野が出るドラマなら見たい』と思わせる動機付けにはなります。永野は菅田と同様、演技派ですので、脚本次第ではありますが、クオリティーの高い作品になる可能性も十分。従って、視聴率が1ケタ台に終わっても評価は下がらないかもしれません。もし2ケタに乗せようものなら、永野の評価は一気に跳ね上がるでしょう」(テレビ誌関係者)

 視聴率のみならず、作品の完成度も問われそうな『3年A組』。あえて、“死に枠”への出演を決めた永野の事務所の判断は、果たして、吉と出るか凶と出るか?
(文=田中七男)

 

新垣結衣に和食を作ってもらう女優、櫻井翔の親友俳優、菅田将暉をダースー呼ばわりする芸人……芸能人の意外な人脈

 芸能界には「そことそこ繋がってるの?」と驚かされる意外な交友関係がある。今月判明した、最新の芸能界人脈事情を紹介していこう。

 まずは蓮佛美沙子と新垣結衣。蓮佛は3月17日放送の『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)に出演し、大親友の新垣との交遊を明かした。

 蓮佛は新垣とは2010年に公開された映画『ハナミズキ』で共演し、大親友になったと告白。「テンションが似ているので、一緒にいて、すごく楽」「2人とも基本的に家にいることが多い」と語った。収録日の前日も会っていたということで「昨日も一緒にいたんですけど、ずっとテレビ見てて、お酒飲んで……」とその仲の良さをトーク。蓮佛が新垣の家に行くと、すでに手料理の和食が用意されていたといい、その味を蓮佛は「上手です。すごいおいしい!」とニッコリ。これを聞いた司会のHey! Say! JUMP・伊野尾慧は、たまらないといった風な顔をし「ガッキーの和食食いてえ!」と大興奮していた。

「蓮佛さんは人見知りの激しい新垣さんの数少ない友人で、蓮佛さんの人懐こい性格が新垣さんの心の壁を溶かしたと聞きました。今や恋人にしたいタレントNo.1の新垣さんが料理上手で、しかも和食が得意なんて、ファンならずとも興奮してしまう話ですよね。先日、『女性セブン』(小学館)で俳優の星野源さんが新垣さんの自宅の隣の棟に引っ越したと報道されてましたが、もしかしたら3人で“まったり家飲み”という、豪華な顔合わせもあるかもしれないですよね」(テレビ局勤務)

 また、同じく最近発覚したのが嵐の櫻井翔と俳優の妻夫木聡の友情だ。櫻井は自身が司会を務める『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系・15日放送)にて、共演の有吉弘行に「櫻井くんって親友いるの?」と質問されると、「えっ!?」と驚きつつ「最初に思い浮かんだのは妻夫木聡なんですね」と返答した。

 櫻井と妻夫木は01年のドラマ『天国に一番近い男〜教師編〜』や02年の『木更津キャッツアイ』(共にTBS系)で共演している古い仲。櫻井は「僕より1個年齢上で……。今年まだ会ってない」と語りだすなどし、スタジオを驚かせていた。

「櫻井さんは妻夫木さんが12年に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に出演した際に花を贈っており、タモリさんにそのことを聞かれた妻夫木さんは『10年ぐらい仲がいい』と話しています。他にも、自分のファンクラブ会報に載せた写真で、櫻井さんのうちわにキスしているショットがあったりなど、実はファン同士では知られた仲なんです」(週刊誌記者)

 また俳優・菅田将暉と仲の良い芸人コンビが三四郎。彼らは『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)仲間で、小宮浩信が積極的に菅田との交流を図り、ノリがよく社交的な菅田と仲良くなったのだという。また、相方の相田周二も同ラジオ主催のライブ『オールライブニッポン』で菅田とTHE BLUE HEARTSの「青空」を熱唱するなどし、交流を深めている。

 そんな三四郎は、2日に行われた『日本アカデミー賞』(日本テレビ系)に潜入し、俳優相手にインタビューを決行。他のタレントには緊張気味だったが、菅田のインタビューの時には、「三四郎のギャグを授賞式で披露しろ」と無茶ぶりをし、「品がなさすぎる」とキッパリ拒否されるなど、息の合ったやりとりを展開している。

「三四郎の2人は菅田さんを“ダースー”と呼んだり、“舎弟”と呼んだり、言いたい放題ですが、菅田さんは大阪出身のお笑い好きということもあり、芸人へのリスペクトがある。年上の2人に対し適度な距離を保ちながら後輩らしく仲良くやっているそうですよ」(芸能事務所勤務)

 想像したら、楽しくなる豪華な人脈ばかりだ。

ツンデレ・山崎賢人が門脇麦へ“愛”のメッセージ――『トドメの接吻』最終話、「続きはHuluで……」でも炎上しなかったワケ

 山崎賢人が成り上がるために門脇麦との「キス」で死に、「タイムリープ」を繰り返すというトンデモSFドラマ『トドメの接吻』(日本テレビ系)。最終話の視聴率は、7.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、自己最高をマーク! 全話平均は6.9%で、同枠で昨年放送されたディーン・フジオカ&武井咲の『今からあなたを脅迫します』の6.1%になんとか打ち勝ち、日テレ日曜ドラマ“史上最低”をギリギリ避けることができました。

 さて、主人公・旺太郎(山崎)が、自分を尊氏(新田真剣佑)からかばって命を落とした宰子(門脇)を失って初めて自分の気持ちに気付くという、ベタ過ぎる展開を迎えた前回。自他共に認める“クズ男”旺太郎は、100億もの大金(美尊ちゃん/新木優子)を取るのか、愛(宰子)を取るのか――!? ということで、最後のレビューをしてみたいと思います。

 

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■やっと明かされた春海の正体

 

「幸せになって」という宰子の言葉通り、美尊ちゃん(新木)との幸せを掴もうとする旺太郎の前に、ストリートミュージシャンの春海(菅田将暉)が。彼は、初めから宰子の能力を知っていたとか。高校生のときに一家心中をし、生死をさまよったからなのか、彼も宰子と同じようにキスで過去に遡れるようになったそう。宰子とキスをしてもタイムリープをしなかったのは(参照記事)、互いの力がぶつかり、打ち消し合ってしまったためでしょう。

 春海は、偶然にも居酒屋で宰子が自分と同じ力があることを聞いてから、タイムリープの力を持つ人間が本当に幸せになれるのか、観察していたそうです。これまで旺太郎や宰子、尊氏にまで助言をしてきたのも、そのため。ちなみに、宰子のキスが7日前に戻る一方で、春海のキスは3カ月前、旺太郎と宰子が出会った直後か、出会う前に戻るんだとか。

“キス”の契約を交わしたことで、旺太郎は両親との「絆」を取り戻し、宰子は「人を愛する気持ち」を手にしました。でも、春海とキスをすれば、宰子の命が助かる一方で、2人がそれぞれ手にしたものと、一緒に過ごしてきた時間は戻ってきません。タイムリープは完璧に人生をやり直せるものではないのです。

「自分がした過ちは一生、とり返せない。宰子さんを死なせたお前の記憶は残ったままだ。戻ったら最後、お前の後悔の無限ループだよ」

 思い悩む旺太郎の元へ、美尊ちゃんから電話が。決断のときが迫ります。

 

■旺太郎が出した答え

 

 メガネにジャージという、ありのままの姿で美尊ちゃんを部屋に迎え入れた旺太郎は、しっかり記入済の婚姻届を手渡す彼女に、これまで宰子の力でタイムリープを繰り返してきたことを正直に告白。そして、尊氏(新田)が「美尊さえいればそれでいい」と話していたこと、尊氏や布袋(宮沢氷魚)、長谷部くん(佐野勇斗)、周りの人たちの人生を狂わせてしまったと頭を下げながら、「僕が本当に幸せにしたいのは、宰子なんだ。ごめん」と、どストレートに打ち明けます。

 フラれた美尊ちゃんは、警察に捕まっている兄・尊氏を待ちながら、並樹グループを自分が継ぐとお偉いさんたちの前で宣言。美尊ちゃんのズルズル引きずらないこの切り替えの早さに、女の強さを感じました(褒めてる)。

 

■並樹兄妹の結末

 

 菅田くんが歌う主題歌「さよならエレジー」が流れる中、宰子との思い出を頭に浮かべながら、ダッシュする旺太郎。「1回でいいからキスさせてくれ!」と、春海の元へ駆け寄り、ブッチューをキメた2人は過去へ。顔が綺麗な男同士のキス、腐女子媚びもバッチリです。

 タイムリープしたのは、大みそかの並樹家でのカウントダウンパーティー。美尊ちゃんはまだ旺太郎のことを“ただのチャラいホスト”としてしか見ていないし、尊氏もまだ闇化前の真っ白なまま、妹想いなお兄ちゃんです。そんな彼に旺太郎は、「美尊さんの幸せを願うなら、彼女に素直な気持ちを伝えてやれ」と忠告。その後、布袋や長谷部くんにも上から目線でご丁寧にアドバイスをし、尊氏の叔父・郡次からは12年前の海難事故の証拠となるテープを奪い、ぐしゃっと踏み潰します。

 もちろん美尊ちゃんは、いきなり現れ説教を垂れる旺太郎を不審がりますが、旺太郎は「未来の君と約束したんだよ。今度こそ幸せになって。祈ってる」と、キザに会場を去るのでした。

 旺太郎がテープを壊したことで踏ん切りがついたのか、尊氏は12年前の海難事故の真相を美尊ちゃんに話し、「美尊を妹だなんて思ってないよ」と告白。美尊ちゃんも「私、お兄ちゃんが好き。どんなことがあっても離れたりしない」と思いを告げ、ギュウッとハグ。お互いチョロすぎる感は拭えませんが、とりあえず、こちらの世界の並樹兄妹はハッピーエンドにたどり着きました。めでたしめでたし。

■「俺の本当の夢は、宰子と出会うことだった」

 

 その一方で、旺太郎と宰子はそうはいきません。まだ何も知らない宰子に思わず近づくも、旺太郎は避けられてしまいます。そんな彼女に、どこまでもツンデレな旺太郎は、

「お前、男を見る目が無さすぎるんだよ。気をつけろよ。クズみたいな男がお前の能力に気付いたら、きっとお前を利用すると思う。好きな男ができたら遠慮なんてすんな。ガンガンいけ。間違ってもそいつのために『道具になる』なんて言うんじゃないぞ。お前ならいつか、そのキスを受け入れてくれる人に出会えると思う。お前はもっともっと幸せになれんだよ。だから、クズにはだまされんな。俺みたいなクズだけは好きになるな」

「二度とお前には会わない。これで本当にさよならだ」

「ありがとう。今までありがとう」

 これまた謎の上から目線で、前の世界で宰子に伝えられなかった言葉とともに別れを告げ、わけがわからないはずの宰子は、ほぼ他人に近いこの男の言葉にポロポロと涙を流します。たった一人の女の子の幸せを思って身を引くなんて、これまで自分が成り上がるためだったらどんな手段も選ばなかったクズ男とは思えない“らしくない”行動です。ですが、旺太郎はタイムリープする前に美尊ちゃんに言われた通り、自分の欲ではなく、周りの人たちの幸せを願うことで、人生を狂わせてしまったこれまでの罪を償っているのでしょう。

 そしてそれは、自分を殺そうとした和馬(志尊淳)に対しても同じ。No.1ホストの「エイト」として働くホストクラブ「ナルキッソス」では、「自分が死んで、初めてあいつは大切な人を失うつらさを知る」と、和馬を改心させるために、和馬が毒を仕込んだ精力ドリンクを飲んで死……んだように見せかけます。そうすることで、ある意味、自分から和馬を解放してあげました。

「過去に戻らなくても、人生は変えられる。生きてる限り、好きなように変えられる」

 この3カ月ですっかり“クズさ”が抜けた旺太郎はその後ホストを辞めて、まずは香港にいるであろう父親に会いに行こうと決心。春海とは、一緒にご飯に行くくらい仲良しになったみたいです。一方の宰子はというと、なんと会社にバイトとしてやってきた長谷部くんと一緒に働くことに。旺太郎は遠くからそれを見守っていました――。これで、おしまい。

 

■「Hulu」での続編はアリ? ナシ?

 

 さて、この最終話を見て、みんなハッピーなご都合主義的結末ではなかったことに、ちょっぴり驚きました。正直、春海のキスで3カ月前に戻るのなら、もう少し宰子がいない世界を耐えて、宰子が尊氏に刺された結婚式の直前あたりに戻ればいいじゃん! と、ドラマを見終えた直後は思ってしまったんです。

 でも、仮に宰子が助かっていたとしても、また尊氏が暴走したり、和馬が何かをやらかしていたかもしれないし、きっとまた誰かの人生を狂わせていたでしょう。旺太郎はみんなの運命を変えてしまったことに気付き、しっかりと反省をしていたので、宰子との別れを選んだのはちょっぴり寂しいものがありましたが、これはこれでアリなのかもしれません。

 おそらく、視聴者が一番見たい結末を見せてくれたのは、「Hulu」で配信されている『トドメのパラレル』だと思います。最終話から1年後、「ナイン探偵事務所」の探偵として働く旺太郎を、宰子が訪ねてくる……という再会を描いた内容なのですが、同枠で昨年放送された福士蒼汰主演の『愛してたって秘密はある』でも、同じように「Hulu」で「本当の完結編」と謳ったドラマが配信され、「地上波で完結してほしかった」「悪質商法」とネット上で大炎上。今回はそこまで批判的な声はみられないため、この終わり方に納得している視聴者が多かったんだと思います。

 タイムリープはなぜ起きるのかとか、長谷部くんが無駄に死にすぎ問題とか、3カ月でホストを好きになって結婚を決める美尊ちゃんは、恋愛体質なのかな? とか、ツッコみたいところは山ほどあるのですが、そもそも、“キスでタイムリープする”というトンデモSFドラマなので、そのあたりはもう何も気にしないことにします。

「一度きりの人生なんだし、例え失敗したとしても自分の思うように生きろ」というありきたりなメッセージを、全10話を通して届けてくれた本作。正直なところ、ストーリー的には、1話と後半2話ぐらいで十分理解できたかと思いますが、山崎くんと麦ちゃんがキスをしまくって後半はキュンキュンさせてくれたので、もうそれで満足です。個人的には、ブラックな真剣佑がとてもよかったので、どんどん悪役を演じてほしいなと思う次第です。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

山崎賢人と門脇麦に待ち受ける「別れ」――『トドメの接吻』“闇堕ち”した新田真剣佑の悲惨な末路

 予想を裏切るストーリー展開で、回を追うごとに面白味が増しているにもかかわらず、どうも視聴率がついてこない『トドメの接吻』(日本テレビ系)ですが、4日放送の第9話は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から0.6ポイントアップ!(大拍手)

 物語も終盤ということで、クズ(山崎賢人)vs クズ(新田真剣佑)のバトルが激化していますが、いよいよその決着がつきそうです。金のためならなんでもするクズか、妹のためならなんでもするクズか、どちらのクズが勝つのか、今回もあらすじから振り返っていきます。

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■優しかった兄・尊氏の悲しい結末

 

 主人公・旺太郎(山崎)に大切な妹・美尊(新木優子)を奪われ、もはやヤケクソ状態の尊氏(新田)に拉致されてしまった宰子(門脇麦)。旺太郎と宰子がタイムリープしていることに勘づき始めている尊氏は、宰子を脅してその秘密を暴こうとしますが、「どんなことをされても、彼が幸せになれるなら私は構わない」と、宰子は口を割りません。尊氏はそんな宰子を別の場所に連れ出します。

 一方の旺太郎はというと、美尊ちゃんからの誘いを断れずに彼女と旅行へと出かけますが、どこか上の空。考え事をしているようすの旺太郎に、美尊ちゃんは、「宰子さんのこと?」と不安気に問いかけます。どうやら、宰子の素性を調べていた母・京子(高橋ひとみ)から、2人が親戚ではないという事実を知ってしまったようです。旺太郎は、そんな彼女を諭すように、12年前に事故が起きたクルーズ船に宰子も乗っていたこと、旺太郎と弟・光太で彼女を助けたこと、宰子に恋愛感情はないことを打ち明けました。と、そこへ尊氏から電話が。呼び出された旺太郎はその場に美尊ちゃんを残し、走り出します。

「宰子っ!!」とゼェハァしながら工場へ駆けつけた旺太郎、まるで、ヒロインを助けにきたヒーローです。が、宰子にナイフを突きつける尊氏を、「金があるうちは(美尊ちゃんを)愛してやるよ。偽りの愛だけど」「美尊さんが愛しているのは、お前じゃなくて俺だから」「愛されないって虚しいよな」と躊躇なく煽りまくります。案の定、尊氏はブチ切れ。もはやタイムリープの秘密なんてどうだっていいと、旺太郎の首にチェーンをぐるぐる。全力で殺しにかかってきます。

 と、そこに警察が駆けつけ幕引きに。そう、旺太郎と宰子は尊氏の隙をついてキスをし、この状況を作り出すために芝居を打ちながら同じことを繰り返していたのです。前回ラストで宰子が拉致されたのに余裕の表情を浮かべていたのは、そういうことだったんですね。

 尊氏逮捕の現場には、長谷部くんとともに、彼から12年前の事故の真相と、尊氏が布袋に長谷部くんを襲わせたことを聞いた美尊ちゃんもやってきました。

「美尊を守りたかったんだ。ただそれだけだったんだ……」

 泣きながら妹の名前を何度も呼び、警察を振り切ろうとする兄と、そんな兄を拒み、怒りと悲しみの両方が入り混じった涙を流す妹。あんなに仲の良かった並樹兄妹の悲しい結末です。

 

■失って「愛」に気付いた旺太郎

 

 尊氏の逮捕後、叔父の郡次(小市慢太郎)は旺太郎側に寝返り、旺太郎と美尊ちゃんの結婚の話は猛スピードで進行し、今度こそ、旺太郎は100億を手に入れたも同然です。

 そんな旺太郎の帰りを、前にリクエストされたビーフストロガノフを作って待っていた健気女子代表・宰子。決して嫌味っぽくない、明るくやさしい口調で旺太郎に問いかけます。

「あなたは美尊さんに愛された。次はあなたが愛する番だと思う」
「結婚、おめでとう。お幸せに」
「あなたは幸せを手に入れた。だからもう、私はいらないでしょう?」

「バイバイするみたいな言い方すんなよ」
「俺達だったらうまくやってけるよ。別にキスしなくたって……」
「2人で幸せになるって契約だろ? 俺が宰子を幸せにするっつっただろ!」

 ここまで口にしてやっと自分の気持ちに気がつきはじめた無自覚ツンデレ・旺太郎は、それからというもの、美尊ちゃんの超絶綺麗なウエディングドレス姿を見ても、頭に浮かぶのは宰子のことばかり。でも、そんなこととはつゆ知らずの宰子は、ガード下でストリートミュージシャン・春海(菅田将暉)にバッタリ。さらにはキスをされてしまいます。でも、春海が死ぬこともなければ、タイムリープをすることもありません。

「想いの届かないキスなんてつらくない? 君はもっと楽に生きていいんだよ」

 これまで恋愛を諦めてきた宰子ですが、春海とタイムリープをしない“普通”のキスができた宰子は、「彼氏ができたら出て行ってもいい」という冗談半分の旺太郎の言葉の通り、旺太郎の元を離れることに。「普通にキスできた」「普通にした」と旺太郎に電話で報告する宰子に、「お前を幸せにするのは俺だって言っただろ」と取り乱す旺太郎、「宰子ちゃんは俺が幸せにするからバイビー!」とお気楽な春海、新たな三角関係ができ上がりました。

 ついにやってきた、旺太郎と美尊ちゃんの結婚式。いよいよ誓いのキスです。でも、寸前でためらう旺太郎。そこで扉がバーンと開き、「ちょっと待ったー!」と言わんばかりに現れたのは宰子でした。旺太郎は嬉しさを隠し切れていません。すると背後から、ナイフを手に、完全に目がイッちゃってる尊氏が!

 旺太郎を庇うようにして尊氏の前に立った彼女は、血を流して倒れこみます。彼女に駆け寄り抱きしめた旺太郎は、6話で布袋に襲われ命を落とした旺太郎へ宰子がしたように(参照記事)、「戻ろう?」と泣きじゃくりながら、何度もキスをしますが、死んだ相手には、タイムリープの力は働きません。「俺を置いていくな……」素直な旺太郎の気持ちが溢れ出ます。

■“想う側”の宰子と尊氏は、似てるようで似ていない

 

「式が終わったら、目を覚ましてくれるはず」と、宰子は教会に来る前、春海に止められながらも、尊氏への誘拐の訴えを取り下げようと、警察に行っていました。一方通行の恋をしている自分と“似ている”尊氏を放ってはおけなかったんです。

 宰子はこれまで旺太郎が幸せになれるように手を貸してきましたが、尊氏は美尊ちゃんを愛するがあまり、彼女を邪魔者から守るべく悪事に手を染めてしまいました。同じ「自己犠牲」でもそこは決定的に違います。似ているようでまったく違う2人ですが、「想いが届かないとわかっているのに、この想いだけは捨てられない」と、寂しそうにつぶやいていた尊氏の気持ちを理解できるのは、きっと宰子だけ。だからこそ、彼女は刺された直後、「大丈夫」といわんばかりに、尊氏をそっと抱きしめたのかもしれません。

「愛してくれなくていいんです。あの人にはたくさんのものをくれたから」
「この気持ちだけは捨てたくないんです。彼を想うだけで私は生きていけます」

 優しい表情と明るい声でそう春海に話していただけに、旺太郎を庇っての宰子の死は、胸に刺さるものがありました。

 

■何が“ハッピーエンド”で、何が“バッドエンド”か

 

 ドラマが始まったばかりの頃は、妹想いの優しいお兄ちゃんだった尊氏。そんな彼がここまで変わってしまったのは、旺太郎、というよりも、旺太郎が繰り返した“タイムリープ”のせいでしょう。もし旺太郎がタイムリープを繰り返し、美尊ちゃんとの距離を縮めなければ、布袋に長谷部くんを襲わせたり、宰子を拉致して監禁したり、旺太郎を殺そうとまではしなかったはず。ある意味、彼はタイムリープによって人生を狂わされてしまった被害者なのかもしれません。

 美尊ちゃんも、旺太郎が先回りして襲ってくる和馬(志尊淳)から守ったり(3話参照)、兄と結婚する運命を受け入れるしかないと諦めていた彼女の背中を押してあげたりしなければ(5話参照)、「チャラいホスト」のイメージのまま、好きになったりすることはなかっただろうし、すべてはタイムリープによって旺太郎の“望むまま”の形になっただけ。パラレルワールドがあるとするならば、思い描いた通りの世界がある一方でその真逆も有り得るでしょう。

「Hulu」で配信されているスピンオフドラマ『トドメのパラレル』が、まさしくそれです。9話のラストでは、尊氏と春海が重なり合うようにして一緒に死んでいたのが発見されました。しかも、尊氏はニヤッと笑っていたとか……。おそらく、尊氏が春海とキスをしてタイムリープしたということでしょう。これ、本編の最終回と繋がっていきそうな予感です。

 次回予告では、口から血を流す旺太郎の姿が……。もしかして、ハッピーエンドではなく、ロミジュリ的バッドエンド展開!? これまで引っ張りまくってきた春海の正体や、タイムリープの謎が、今夜放送の最終話で明らかになります。果たして、旺太郎が選ぶのは「金」か「愛」か――? “邪道ラブストーリー”の結末をしっかり見届けたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)