香川照之の性加害報道でクローズアップされた、マスコミや企業の意識の低さ

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 またしても痛ましい事件が。静岡県の幼稚園の送迎バスに取り残された3歳の女児が死亡した。2021年には福岡県の保育園で送迎バスに取り残された5歳男児が死亡する事件があり、大きく報道されたのに、またも同様の事件が起こってしまった。過去の事件やさまざまな問題を教訓にできない愚かさ。最近でも話題の性加害も同様か――。

第616回(9/1〜9/6発売号より)
1位「香川照之 『楽屋でも無視されて…』現実味を帯びる梨園からの追放危機」(「週刊女性」9月20日号)
同「香川照之 性加害騒動で『消えた年収5億円』『蜜月TBSも出演禁止』」(「女性自身」9月20日号)
2位「告発された元ジャニ山本亮太 『深く反省しています』 2度目の“懺悔”と“3P”要求の裏事情」(「週刊女性」9月20日号)
3位「中森明菜」20年恋人と決裂!『紅白で歌う』新生歌姫を支える最強応援団」(「女性自身」9月20日号)

 香川照之の性加害問題が大きな展開を見せている。金曜MCをつとめる情報番組『THE TIME,』(TBS系)の降板が発表されたのを皮切りに、トヨタが契約の年内終了など、スポンサーも次々と撤退を表明。NHKもまた『昆虫すごいぜ!』の打ち切りを発表するなど、続々と香川から手を引き始めたのだ。

 当然のことだが、しかし先週までは当然ではなかった。『THE TIME,』は香川本人に謝罪はさせて降板はさせず、またスポンサー各社も「今後を注視する」などといって契約継続を示唆、NHKに至っては「現時点で降板などの対応を取る予定はありません」と番組続行を明言していたのだ。マスコミや企業による性加害や女性に対する人権意識に欠けたありえない判断だが、日本はそういう国らしい。

 しかし、流れは変わった。この問題をスクープした「週刊新潮」(新潮社)が9月8日号で続報を掲載、そこには香川が恐怖の満面の笑みでホステスの髪を掴んでいる衝撃的な写真が掲載された。さらに同日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で、香川の番組スタッフへの暴行やパワハラが報じられたことで、一気に変化した。テレビ局もスポンサーも慌てふためくように、香川から手を引く事態となったのだ。

 だが、もし「新潮」の続報写真や「文春」の後追いスクープがなければ、香川は情報番組にMCとして出演し続け、またスポンサーCMもお茶の間に流され続けたということでもある。まるで何もなかったかのように。そう考えるとぞっとするが、それもまた現在の日本のマスコミや企業の意識の低さなのだろう。

 したがって「新潮」の続報とインパクトのある写真は、香川の卑劣さと同時に、性加害やセクハラといった差別に対するマスコミや、その意識の低さをクローズアップさせた。そういう意味でも貢献は大きいと思う。

 そんな香川の性加害問題だが、先週に続き今週も「女性自身」と「週刊女性」がこの問題を特集している(なぜか「女性セブン」はこれを扱っていない)。「自身」は蜜月だったTBSとも今後関係が難しくなるのではと指摘、また「週女」はテレビ界だけでなく梨園からの追放も現実味を帯びてくると、香川の現状について報じている。

 だが、そんな女性誌報道の中で気になる一文が。それが「週女」で紹介された、香川の映像業界での今後の処遇についての制作会社関係者によるコメントだ。

「被害者と香川さんの間ではすでに解決済みの話なので、ほとぼりがさめたらオファーしようと思っている人たちは多いそうです」

 なに!? まだこんなこと言ってるんだ。そんなことがまかり通るんだ。確かに香川の性加害が発覚してから、“被害者が許している”とか“和解した”とか、“もう3年も前の話なのに”などという香川擁護の声は確かに存在する。

 しかし、「和解した」と香川サイドは釈明しているが、「和解」とはどういうことか、何なのか? 具体的にはわからない。さらに和解したからといって、香川の性加害の罪はなくなるのか? 否だ。

 香川の行為(キスを強要し、ブラジャーを取り、服に手を入れ胸をなで回す)は、わいせつ罪に当たる可能性もある。その場合、時効は7年。そして、銀座クラブのママの髪の毛を掴んでくしゃくしゃにしたことは、暴行罪の可能性だってある。この場合、刑事事件の時効は3年だが民事は5年。

 “3年も前の話”などと切り捨てるようなことではない。実際、#MeToo運動の引き金となった米国の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインなど、30年も前の性的暴行を告発され、逮捕までされた。

 日本も変わらなくてはならない。

 そして、性加害に対する男側のトンデモ理論が開陳された、ものすごいインタビューが今週の「週刊女性」に掲載されている。先週の「週女」では元ジャニーズJr.・山本亮太の性暴力について被害者女性が告発をした。その告発を受け、当事者である山本が「週女」のインタビューに応じたのだ。釈明のために。

 しかし、その内容は釈明などといえるシロモノではなかった。例えば山本が被害女性と所属事務所内で性行為に及んだことや、3Pをしてほしいなどと要求したこと、また行為中に暴力を振るうなど粗雑な態度をとったことについて、こんなことを言い出した。

「再会した日、Aさん(被害女性)の身体に違和感を感じたんです。そこで“ほかの男性としてきた?”と聞いたら“はい”と答えて……。僕はそのときにだいぶ嫌気が差して“もう会うことはないだろうな”と思いました」

 どこからどう突っ込んだらいいのやら――。クラクラする。加えてこんなことも。

「ほかの男性との行為後に会うというのがすごく嫌で、彼女の行動から連想して“3Pするなら来い”などと言ってしまいました」

 意味不明だし、時系列もおかしい。しかも、こんなことを言っておきながら、山本はその1カ月後に再び女性に会い、その上で尿を飲ませたという。その言い訳はこうだ。

「ばかですよね……。ほかの男性との件について、反省の意思を確かめたいということもあったと思います」

 絶句するしかない。こんな支離滅裂でアホ全開のインタビューを「週女」はあえて掲載したのだと思う。アホを天下に曝すために。

再始動の中森明菜を大物音楽関係者たちがバックアップ

 ついに、中森明菜が再始動! 8月に新たな個人新事務所を立ちあげTwitterの開始も大きな話題となっている中森明菜。しかも「女性自身」によれば、長年明菜を支えてきたマネージャー兼恋人とは決別し、複数の大物音楽関係者たちが明菜をバックアップする動きがあるのだとか。今度こそ本格復帰! 期待したい。

手越祐也の“お持ち帰り”スキャンダル、「女性自身」が報じた記事の不自然な点

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 20kg以上のダイエット成功が話題の華原朋美だが、今度は第2子出産のための不妊治療をスタートさせたのだとか。2019年に第1子を出産した朋ちゃんは現在48歳。そのチャレンジ精神はすごい。話題作り、お騒がせと言われようとも、前へ前へと突き進んでいく朋ちゃんから、まだまだ目が離せない。

第615回(8/25〜8/30発売号より)
1位「手越祐也 鎌倉水着パーティ美女を『自宅イッテQ』お持ち帰り愛」(「女性自身」9月13日号)
2位「香川照之『海老蔵親子にはなれない…』歌舞伎ストレスはけ口に卑劣性加害」(「女性自身」9月13日号)
同「香川照之『酒は身を滅ぼす』守れなかった座右の銘」(「週刊女性」9月13日号)
3位「元AKB48篠田麻里子『ベストマザー』なのに夫と子供と別居していた!」(「女性セブン」9月8日号)

 ある意味奇妙な、しかし、ある意味芸能マスコミらしいスキャンダル記事だ。「女性自身」が報じた手越祐也の女性お持ち帰り記事だが、ツッコミどころが満載だから。

 まず記事の内容は、ごく単純なお話だ。手越が鎌倉・由比ヶ浜のおしゃれな海の家で男女15人ほどの水着パーティに参加した。手越の右隣には黒髪の美女が。しかしその後、午後5時頃に手越はひとり車で都内に帰ってしまう。

 が、2時間後、今度は六本木の韓国料理店で行われた2次会(メンバーは多少入れ替わっていたようだが)にも顔を出した手越。店内は大盛り上がりの中、ここでも手越は午後9時頃、ひとりで自宅マンションに帰って行ったという。

 女性問題を含めて過去いろいろあった手越だが、ジャニーズ事務所から独立して真面目になったなぁ、と思いきや、違った。「自身」は目撃したのだ。翌日の昼過ぎ、手越のマンションから海の家にいた黒髪の女性が出てきたところを! 「自身」はこれについて、「時間差で手越のマンションに行き、お泊まりしていたようだ」と推察する。

 これが記事の一部始終だ。よくある芸能人スキャンダルではある。でも、その詳細を見ると、不自然な点がいくつも見受けられるのだ。まずは水着パーティの参加者について。そこには「格闘家」や「ラッパー」が集まっていたと記されているのに、その実名はない。職業を特定しているということは、名の知れた人物で、通常なら実名をあげるはずなのに、なぜか匿名扱いなのだ。

 そして、海の家で手越の隣にいた美女について。その後、手越のマンションから出てくることになる女性だが、その女性についての描写はこんな感じ。

「(手越の)右隣にはホルターネックの白い水着を着た、元乃木坂46・白石麻衣(30)に似た雰囲気の20代前半の黒髪美女がピタッと寄り添っている」

 どこが変かって? この女性の年齢を「20代前半」と断言していることだ。なにしろ記事では最後までこの女性に取材・接触したり直撃したりの形跡はない。普通なら「20代前半に見える」とか「20代前半くらいだろう」と記すはずだが、記事ではこうした推測表記ではなく、「20代前半」と断定しちゃっている。なぜ断定できた?(笑)

 さらに、パーティ翌日のお持ち帰りをなぜキャッチできたのか。だって手越は鎌倉にある海の家パーティからひとりで都内へ向かったわけでしょ? それで六本木の2次会も早々にひとりで引き上げたわけでしょ? 昨今の芸能マスコミなら、ここで張り込みを終え撤収するだろう。手越がひとりで家に帰ったのではネタにならないから。

 まあ、ふた昔前くらいなら、それでも何か起こることを期待して張り込みを続行したかもしれない。しかし部数減、経費削減が叫ばれる雑誌業界だ。記者やカメラマンに長時間張り込みさせるのもお金がかかる。しかも経費削減のための合併号も他誌より多い「自身」だ。通常なら、パーティ翌日、昼過ぎまで張り込みを続行するのは、かなり不自然なんじゃない? っていうか、何らかの確証があったとしか思えないのだ。

 まあ、どうでもいいけど、ツッコミどころ満載の手越のお持ち帰りスキャンダル(?)記事だった。

 「週刊新潮」(新潮社)が報じた香川照之の銀座高級クラブでのわいせつ狼藉問題。2019年、香川は隣に座ったホステスにキスを迫ったり、ブラジャーを剥ぎ取り匂いを嗅ぎ、胸を触るなどのわいせつ行為を行い、ホステスがクラブママを「香川の暴走を止めなかった」として訴える沙汰にまで発展したと報じられた(訴訟は21年に取り下げ)一件だ。

 ここ最近、芸能界の“性加害”問題が大きく取り上げられていることもあり、他マスコミも後追い報道を行うなど、大問題になったのは当然だろう。

 もちろん女性週刊誌もこれに反応した。「女性自身」は香川の酒癖の悪さを指摘し、その背景に梨園における香川の立場の弱さ、そのための鬱屈などを解説している。もちろん「どんな理由であれ、卑劣な性加害をストレスのはけ口にすることは決して許されない――」と釘を刺した。

 また「週刊女性」も香川の酒癖の悪さに言及、香川自身、その自覚があり、周囲にも“酒は身を滅ぼす”と座右の銘のように語っていたことを紹介している。まあ、まっとうな記事だ。

 だが、この一件に関し、大問題が勃発していることをご存じの方も多いだろう。2ちゃんねるの開設者で、現在はテレビコメンテーターやSNSでのインフルエンサーとして知られるひろゆき。

 そんなひろゆきが、香川の性加害について、YouTubeで「キャバクラってそういうところでしょ?」「ある程度性的なもの売ってて金もらってるんでしょ? 辞めたら?」と発言。

 さらにTwitterでも「キャバクラなど風俗は、性的被害や嫌な思いをする事で高い給料が貰える仕事です。セクハラが嫌なら風俗で働くべきではないです。『他の仕事が出来ないので選択肢が無い』という人は生活保護をどうぞ。『キャバクラで働いても性的な被害を受けない』というのは嘘です」などと書き込んだことだ。

 そもそもクラブホステスを“キャバクラなど風俗”と言い換えていることが恣意的だが、いずれにしても、“性的被害”が前提の仕事だなんて、唖然呆然だ。クラブだってキャバクラだって風俗だってルールは存在する。

 しかし、ひろゆきの論理だと「ホステスやキャバ嬢、風俗嬢にだったら何をしてもいい」ということだ。職業差別でもあり、人権も何もあったものではなく、性被害に対するセカンドレイプそのもの、そして犯罪行為を助長させる発言だが、いるんだよね。こういう問題があると、男性側を擁護して炎上して、しかも反省することなく、さらに差別を繰り返し開き直る輩が。そして一部では、それを称賛する空気があることも。

 常日頃、頭の悪い人を蔑み、自分の頭の良さをアピールするひろゆきだからこそ、一連の発言は意図的で恣意的で悪質だ。

篠田麻里子の別居報道に見る子育ての変化

 昨今、子どもを夫側に託して離婚したり別居したりする女性芸能人、著名人が話題になる。そのたびに“子どもを残して”“子どもを捨てた”などと女性側に対し批判が浴びせられることも多い。そんな中、「女性セブン」で元AKB48篠田麻里子の別居が報じられた。夫が子どもを連れて家を出たのだとか。

 でも考えれば、母親ではなく父親が子どもを育てるケース、シングルファザーが増えているということで、夫側の意識や考えも変化している証左かもしれない。

あびる優VS才賀紀左衛門、メディア代理戦争で「女性セブン」が「週刊文春」に負けそうな理由

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 今年7月に逝去した女優の島田陽子さんの周辺が騒がしい。逝去後、遺体が引き取られず行政機関に置かれたままと報じられたり、生前用意していた墓も組み立てられず、駐車場代の未納も発覚――。亡くなった後も世間をざわつかせる。だが、これこそお騒がせ女優の真骨頂かも。

第614回(8/18〜8/23発売号より)
1位「あびる優 第二子を極秘出産していた!『それでも一緒には暮らさない』ジレンマ」(「女性セブン」9月1日号)
2位「杉田水脈衆議院議員 『日本が女性蔑視国家に!』」(「女性自身」9月6日号)
3位「大野智を翻弄する『宮古島巨大リゾートビジネス』のきな臭さ」(「女性セブン」9月1日号)

 あびる優と前夫で格闘家の才賀紀左衛門との“親権”をめぐるトラブルに、新たな火種が投入された。この問題は、あびる優&「週刊文春」VS才賀紀左衛門&「女性セブン」というメディア代理合戦の様相も呈しているが、今回、才賀サイドに立つ「セブン」があびるの極秘出産をスッパ抜いたのだ。

 7歳の長女Aちゃんの親権を巡り、家庭裁判所で争っていた昨年2月、あびるは才賀とは別の男性との間に子どもをもうけていた。そして相手の男性とは入籍せず、子どもの認知もなし。さらに現在第2子は、あびるの実家に預けられ養育されているという。

 確かにセンセーショナルではある。でも気に入らない。「セブン」記事の書きっぷりが、だ。そのトーンは第二子を出産したあびるへの非難だから。長女の親権を巡って争っているのに子どもを産んだ。しかし親権をめぐっての調停に影響するからか周囲には極秘だった。妊娠中もタバコを吸い、お酒も飲んでいた。第2子も実家に預けっぱなし――。こんな感じね。

 まあ、これらが事実がどうかさえ、わからない。何しろ「セブン」は才賀サイドにいるから。才賀サイドの恣意的な情報が織り交ぜられているだろうから。

 しかも、もし事実だったとして、子どもを産んで何が悪いのか。あびるは才賀とすでに2019年末に離婚している。もう3年近く前だ。何か問題があるのか。記事には、あびるの第2子出産が調停で不利になると考えたから、あびるが隠したのではと推測しているが、そんな推測自体、差別だ。

 確かに日本では長らく女性だけ、離婚後6カ月の経過後でないと再婚できないという民法が存在した。しかし、15年、最高裁が法の下の平等を定めた憲法違反だと認定、その後、再婚禁止間は100日に短縮された。こうした流れがあるにもかかわらず、マスコミはいまだ女性差別を繰り返している。しかも「セブン」は女性のための女性週刊誌ではないのか。

 しかも、前夫で男性でもある才賀は、事実婚にあるパートナー女性が現在妊娠中(9カ月)と伝えられている。しかし、才賀がこれを責められている報道は見たことがない。もちろん「セブン」もスルー。なのに、なぜ女性であるあびるだけ批判されるのか。さらに、才賀は親権を失ったのに子どもをあびるに返してはいない。これは“違法”であり、もし欧米だったら“誘拐”に当たる可能性すらあるにもかかわらず、だ。

 そして「セブン」は都合の悪いことをスルーしたままだ。同誌8月11日号に掲載された“あびるの泥酔写真”だが、これは結婚前のものだと「週刊文春」が反論した。また虐待の証拠とされる写真が、裁判所から「証拠となるものでもない」と退けられていたことも「文春」で指摘されている。しかし「セブン」は「文春」の取材にも答えず、今回の記事でもまったく触れずに、あびるの出産を批判トーンで掲載した。やはりこの代理戦争、「セブン」の負けが濃厚だ。

 しかし“女性蔑視”を助長するのは、「セブン」のような女性週刊誌だけではない。今週の「女性自身」では、女性蔑視をする国会議員を糾弾するという素晴らしい記事を掲載している。そのターゲットは杉田水脈衆議院議員だ。

 ご存じの通り、女性蔑視やLGBT差別を繰り返す杉田議員だが、先の岸田政権内閣改造で総務大臣政務官に抜てきされた。総務省のナンバー3という要職だ。さらに、今大きな問題となっている統一教会との関係もあり、「自身」は大きな危機感を抱き、これまでの杉田議員の差別発言、行動を改めて列挙し、その危険性を指摘している。

 14年、国会での「男女平等は絶対に実現しえない反道徳の妄想」発言、18年の「LGBTは生産性がない」発言、20年のジャーナリスト・伊藤詩織さんの性暴力問題に対する「女性はいくらでもウソをつける」発言などだが、しかし記事は、単に杉田議員の差別発言、体質の指摘だけでは終わらない。

 特に瞠目すべきは、杉田議員の差別発言の背後にある故・安倍晋三元首相の存在をクローズアップしたことだ。少し長いが引用したい。

「杉田氏は’17年に自民党に入る前から、国連人権委員会の“女性差別撤廃委員会”に出席し、『日本軍による慰安婦の強制連行はなかった』などの発言をしていました。こうした発言が安倍元首相に気に入られ、杉田氏とは縁もゆかりもない安倍元首相のお膝元である比例中国ブロックで出馬。比例名簿の上位に据えられ、“特別枠”で当選を重ねてきたんです」(同志社大学・岡野八代教授のコメント)

「彼(安倍元首相)にとって女性活躍はあくまで経済政策で、ジェンダー平等には反対。基本的に女性が家事や介護を担い、三歩下がってわきまえるという戦前の家族観をよしとしているのです。これは統一教会や日本会議の思想ともシンクロしていると感じます」(選択的夫婦別姓・全国陳情アクション事務局の井田奈穂さんのコメント)

 女性や性的マイノリティを貶め、差別を助長する発言を連発してきた杉田議員をクローズアップし、“女性蔑視国家になってしまう!”と警告を鳴らす「自身」。これこそ、女性週刊誌の面目躍如だ。

嵐・大野智のきな臭いリゾートビジネス

 「女性セブン」に“きな臭い”スクープが。芸能活動を休止中の嵐・大野智だが、大野の設立したレジャー会社が宮古島に巨大リゾートを開発しているのだとか。実質的には大野が全幅の信頼を寄せる人物がそれを手がけているというが、そのビジネスが“きな臭い”と指摘する「セブン」。

 確かに読むと、結構ヤバそうで、きな臭い。が、しかしジャニーズ事務所と「セブン」の関係から考えると、これは「セブン」というより、ジャニーズ事務所こそが大野の動向に危惧を覚え、諌めるための記事ではないのか。間接的な“警告”か。そう考えると、事務所と大野の距離も“やばい”のかも。

佳子さまの“本命恋人”はエリート歯科医! 「女性自身」が断定スクープできたわけ

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 なんというタイミング、奇遇さだろう。NHK解説委員・岩田明子記者が7月末でNHKを退職していたと報じられた。岩田記者といえば、安倍政権下で「安倍首相にもっとも食い込んでいる記者」と呼ばれた人物。そして露骨に安倍元首相をよいしょし続けた記者でもある。そんな記者が安倍元首相の襲撃死と歩調を合わせるように退職。偶然とはいえ、その絆(?)にびっくりだ。

第613回(8/4〜8/9発売号より)
1位「佳子さま 本命恋人は両親公認 エリート歯科医」(「女性自身」8月23・30日合併号)
2位「長谷川京子 一軒家と子どもは元夫に渡して…母が明かした『家庭の事情』」(「週刊女性」8月23・30日合併号)
3位「山上徹也容疑者 “自己破産”献金の母『今も息子を気にする様子はない』」(「週刊女性」8月23・30日合併号)

 すごいスクープだ。「女性自身」が佳子さまの“本命恋人”の存在とその詳細を報じている。確かにこれまでも佳子さまに関して何度か交際報道があったが、しかし、いずれも単なるうわさだったり、単なる同級生だったり、“交際”と言えるレベルではなく、かつ根拠もこじつけのような薄いものばかりだった。

 だが、今回はこれまでとはどうやら様子が違う。なにしろ「自身」はお相手との関係のディテールや背景についても、かなり詳細に取材、さらにデート現場の写真までおさえているのだから。

 まず、佳子さまの本命恋人と「自身」が報じているのは、学習院初等科で4年間同じクラスだったというAさん。Aさんは現在歯科医であり、また父親も都内の歯科クリニックの院長だ。そして「自身」は7月6日、佳子さまがAさんの父親が院長を務める都内クリニック(3階建てで2・3階は院長一家の住居スペース)を訪れたことをキャッチ、そして張り込みの成果として、計2時間半滞在した一部始終の詳細を記している。

 佳子さまはプライベート用の白いワンボックスカー1台のみでクリニックを訪れたこと、警備の女性が街頭にいたこと、18時30分頃に到着した佳子さまが、治療スペースの電気が消えたあとも1時間ほど住居スペースに滞在、辞去したのは21時だったこと(つまり治療が目的ではない)、帰り際はAさんの両親が玄関で見送り、佳子さまは明るい笑顔を見せていたこと、などなどだ。

 そして「自身」は玄関でAさんの両親に見送られる佳子さまの姿をキャッチ、見事写真に収めている。

 もちろん「自身」は、この張り込み目撃だけで“本命恋人”と断じているわけではない。院長夫妻は佳子さまの母親・紀子さまの学習院大学時代の同級生で、Aさんも、そして弟も、一家4人が学習院出身。特に紀子さまとAさんの母親は同じ学科で、子どもが同級生ということもあり交流が続いているという。

 そう、小室圭さんとは違って、“由緒正しき家庭”である、“経済的にもしっかり”している、さらに“国民の理解が得られる相手”というわけだ。そして「自身」はこう断定した。

「(眞子さんと小室圭さん結婚後の)複雑な問題をはらむ佳子さまのお相手探しだが、そうしたさまざまな条件をクリアするために佳子さまが選ばれたのが同級生恋人・Aさんだったのだろう」

 「自身」が、ここまで自信を持って報じているのだ。かなり確証の高い情報源からのネタであり、実際デート現場をおさえられたということは“当たり!”ということの証左でもある。いや、それだけでない。「自身」は恋人Aさんの父親である院長を直撃したのだが、こんな興味深い発言までゲットしたのだ。

「(佳子さまを)拝見したということは、(お車を)追跡してきたということですか? そうでないと、わが家にいらっしゃったことを、見つけることなんてできないですよね」

 確かに。でも、どこからかAさんの実家住所がリークされていた可能性もあるんだけどね。

 それにしても、さすが皇室報道の「女性自身」! 面目躍如のスクープであり、今後の展開が楽しみなスクープだ。もちろん、今後の女性皇族の皇室残留問題などにも大きな影響のあるスクープだった。

 まだまだ日本の歪んだ母性神話は健在か。昨年、ギタリスト・新藤晴一と離婚した長谷川京子だが、2人の子どもは父親の元で生活し、長谷川は一人暮らしを満喫している、などと報じられている。そんな中、「週刊女性」がその近況を報じているのだが、やはりひどかった。もちろん記事が、だ。

 今も父親と子どもたちの仲良し姿は目撃されている、父親は気さくにあいさつしてくれる、昔から子煩悩、息子とのキャッチボール姿も目撃されている――など父親を持ち上げる近所の主婦のコメントを掲載する一方、母親に関しては「あの家は前からお父さんが子育て担当というイメージで、お母さんはあんまり見かけなかった」とか、「家に残った元夫に子どもたちを渡して、長谷川はひとり“女磨き”に勤しんでいるのか」など、明らかに批判トーンだ。

 そう、“母親のくせに子どもを捨てた”と言わんばかりの論調なのだ。

 あーあ、いやだねェ。最近では福原愛や篠原涼子なども、離婚後元夫が子どもたちを育てたり、丸岡いずみのように親権を夫が持つなどのケースが散見されるが、しかし世の中、そしてマスコミはいまだにこうした母親に批判的だ。

 結局、子育てを母親だけが負担するという価値観が支配し、一方、同じことをしている父親はいっぱいいるのに、こちらは批判されないどころか、話題(ネタ)にすらならない。

 しかも「週女」はそうした長谷川と子どもたちの様子に関し、長谷川の母親を直撃している。姑息だ。さらに記事の最後、こんな一文で〆ている。

「解放されて自由に生きる女の姿を、子どもたちに見せたいと願っているのだろう」

 書いた記者、性格も悪〜い。

山上徹也容疑者、実家近所の女性の興味深いコメント

 安倍元首相の死から1カ月。いまだ衝撃の余波が続く中、興味深い記事が。山上徹也容疑者の母親の様子を伝えるものなのだが、その中に、山上容疑者の実家近所の女性のこんなコメントが。

 事件後、実家周辺は警察が巡回していたというが、その理由として、「住民のあいだでは、“安倍氏の信奉者が報復目的で実家を襲撃するのを警戒しているのではないか”と囁かれていました」と証言しているのだ。

 近所の女性も、安倍元首相の“支持層”をよくご存じのようで。さすが、です。

あびる優と才賀紀左衛門、“親権”トラブルをめぐるメディア代理戦争のポイント

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 厚顔無恥とはこういうことを言う。自民党の福田達夫総務会長が旧統一教会と政治との関係について問われ「何が問題か正直わからない」だって。おじいちゃんの福田赳夫と統一教会の関係が指摘される中での発言だ。厚顔無恥でなければ、単なるアホ? さらに自民党と統一協会組織的な関係はないなどと、さかんに言い訳をする自民党政治家たちも同様だ。これほど多くの自民党政治家が統一教会と関係を持っているのだから、組織的もクソもないはずだ。

第612回(7/28〜8/2発売号より)
1位「あびる優『酔って深夜娘を…』危険動画で不安すぎる母親」(「女性セブン」8月11日号)
2位「独占キャッチ 相葉雅紀 おめでた妻と聖地ハワイ」(「女性自身」8月16日号)
3位「独占スクープ撮 水谷豊と寺脇康文『衝突の相棒』14年越し真夏の抱擁」(「女性セブン」8月11日号)

 久々に芸能人元夫妻の泥沼トラブルと、それに付随したメディア代理戦争が勃発した。それが2019年に離婚が成立した、あびる優と前夫で格闘家の才賀紀左衛門の“親権”トラブルをめぐるメディア報道だ。

 発端は「週刊文春」(7月28日号・文藝春秋)に掲載された、あびるの前夫への告発インタビューだった。2人は現在7歳の長女Aちゃんをもうけ、離婚時の親権は才賀側にあった。しかし、あびるは親権者変更や引き渡しを求める調停を起こし、昨年5月、親権をあびるに変更する決定が下った。にもかかわらず、才賀は子どもを渡すことなく現在に至っているというもの。さらに、あびるは前夫のモラハラやDVも告発したのだ。

 一方、「文春」発売の翌週、今度は「女性セブン」が「文春」記事とあびるの主張を真っ向否定する記事を掲載した。その内容は、主に才賀の友人や元夫妻を知る関係者によるコメントで構成されているもので、あびるの酒癖と子どもへの虐待という、これまた衝撃的なものだった。

 たとえば、深夜3時にあびるがAちゃんを起こして手を掴んで振り回したこと、深夜にカラオケバーに連れ出したこと、またAちゃんの体調が悪いのに放置して男友だちと飲みに行ったり、食事も満足に作らないなど、虐待やネグレクト疑惑を報じている。しかも「セブン」は証拠動画や写真などを入手していて、その一部も掲載されている。

 あびる優&「週刊文春」VS才賀紀左衛門&「女性セブン」という構図の代理戦争勃発だった。さらに「セブン」同日発売の「文春」(8月4日号)にはあびるが再び登場、娘が夫に洗脳されていること、そのため娘から「あんたなんて、産んだだけのただのおばさんなんだから」と言われたことなど涙ながらに語っている。

 ネットなどの世論も揺れた。「文春」が出るとあびる擁護の声が湧き上り、しかし「セブン」が出ると今度はあびるバッシングといった具合だ。双方の意見が真っ向から対立しているから、これも当然のことだが、今回に関してはあびるが有利だと思う。

 まず、なによりバックに天下の「週刊文春」がついているから。今のところ「文春」を完全に味方につけたから。裏付け取材も相当していると思われるから。そして裁判所からも親権のお墨付きを得ているから。

 一方、2人の離婚時にまでさかのぼると、才賀の巧妙なマスコミ対策も垣間見れる。まず、離婚を報じたのはなぜか朝日新聞出版のニュースサイト「AERAdot.」。その内容は「あびる優、離婚していた 夫が我慢できなかったあびるの悪癖」とのタイトルからもわかるように、夫サイドの言い分をもとにしたあびる批判だ。

 しかも才賀は離婚に際し「僕、才賀紀左衛門が親権並びに監護権(育児権)を持ち責任を持って育てていく」と養育権が自分にあることを強くアピール。親権は母親にという古い風潮が依然残る日本にあって、これだけであびるは「育児放棄」などとバッシングを受けたのは言うまでもない。

 そして才賀はこのアピールを存分に生かし、“シングルファーザーブロガー”として人気を得たのだ。こうした才賀による離婚後の“マスコミ対策”。一方、あびるは沈黙を貫いたが、先週の「文春」でついに声を上げたということだ。

 やられたね、才賀。しかも才賀はあびると離婚後、事実婚状態にある女性に対してもモラハラ疑惑が指摘されているし、あびるの告発後、娘との仲良しな様子をSNSでアップするなど、「無神経」「あざとい」などと批判も受けているのだ。

 なんだか子どもをダシにして商売にしているような――事実婚女性もブログを開設するなど、家族をさらにダシにしているような――。

 今後、才賀サイドの「セブン」がどんな反撃をするのか楽しみだが、たぶん「文春」には勝てない。そんな気がする代理戦争の行方だ。

 ビッグニュースが飛び込んできた。相葉雅紀がパパになる。「女性自身」のスクープだ。

 記事によると、相葉と妻の姿がハワイで目撃されたらしい。そして妻はゆったりとした服装をして、おなかが大きかったのだとか。残念ながら、これら目撃談は旅行客からのもので、「自身」が直接現地で見たものではなく、よって写真もない。しかし、「自身」がジャニーズ事務所に問い合わせたところ、妊娠を認めるコメントが。

 嵐では二宮和也に続くパパの誕生だが、ファンもおおむね好意的のよう。以上、ほかには特に紹介するような内容は記事にはないが、芸能マスコミとしては、妊娠、出産スクープは重要な事柄のひとつ。事務所との関係が作用したのか否かは不明だが、立派なスクープ記事である。おめでとう!

 人気シリーズ『相棒』(テレビ朝日系)に亀山薫(寺脇康文)が14年ぶり戻ってきた。このサプライズは大きな話題を読んだが、そんな寺脇と水谷豊のクランクインの様子を「女性セブン」が報じている。

 しかも“厳戒態勢の中”“ロビーにさえ関係者以外立ち入れない”撮影現場となった一棟貸切のホテルで撮影を終えた2人の抱擁シーンをキャッチして。たしかにスクープだ。でも巻頭カラーグラビアでも掲載されたこの写真、少々不自然な気が。抱擁もぎこちなさそうで、水谷の目線がカメラを向いている!? やらせ!?  読者のみなさんもぜひ確認してほしい。

雅子さまが国葬を切望!? 安倍晋三元首相の「皇室利用」に加担する女性週刊誌の報道

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 またしてもコロナ感染が拡大の一途を辿っている。少し収まったと思ったら、再びのぶり返し。今や芸能人やスポーツ選手、政治家の大量感染も大したニュースにさえならない。そして、お盆や夏休みの観光、旅行情報があふれ返る。慣れか、我慢の限界か、やけくそなのか――。政府、行政の無策も相変わらずで――。

第611回(7/21〜7/26発売号より)
1位「雅子さま悼まれて切望『安倍国葬』急転内幕」(「女性セブン」8月4日号)
参照「眞子さん誤算『味方だった安倍さんが…』NYの消沈弔問記帳」(「女性自身」8月9日号)
2位「シリーズ人間 泉ピン子 死ぬまで明るく、意地悪く!」(「女性自身」8月9日号)
3位「桜田淳子 頼みの恩人も“がん急逝”で潰えた『芸能界復帰ライブ』」(「女性自身」8月9日号)

 にわかには信じがたい一方、決して荒唐無稽ではないと思わせる危うさ。そして、こうした情報が流布されることこそ、安倍晋三元首相の野望が死して成就したのか! とも思える情報だ。

 現在でも賛否両論の声が渦巻く安倍元首相の国葬だが、「女性セブン」が仰天スクープ情報を掲載している。安倍元首相の国葬をめぐっては、当初から反対の声もあり慎重論が大きかったが、しかし岸田文雄首相は7月14日、安倍元首相の国葬を行う方針を発表した。

 だが「セブン」によると、この岸田決定に関しては、あるやんごとなき人の意思が関わっているというのだ。それが皇后である雅子さま。急転直下、岸田首相が国葬を決定した理由は、雅子さまの強い追悼の気持ち、意向が大きく影響したというのだ。記事にはこうある。

「皇后の雅子さまが、安倍元総理の突然の死に大きなショックを受けられ、悼まれるお気持ちがとても強いそうです。遺族の気持ちを案じつつ、しっかりとした形で送りたいと願われているという情報が、政府サイドに伝わったというのです」

 さらに記事ではその背景として、雅子さまの実父・小和田恆元外務省事務次官と、安倍元首相の亡父・安倍晋太郎氏との親しい関係なども解説されている。

 いやいや、ホンマかいな。雅子さまが安倍元首相を悼む気持ちが国葬を決定させた――。にわかには信じがたい情報。というのも、安倍元首相と皇室とのこれまでの関係は一筋縄ではいかない、多くの問題が横たわっているから。そして安倍元首相ほど、皇室を政治利用しようとした首相はいなかったから。

 そもそも第二次安倍政権発足以来、現在の上皇である明仁天皇(当時)と安倍首相(当時)の関係は非常に危ういものだった。特に憲法改正や沖縄に対する思いがまったく違った。“護憲”を大切にする明仁天皇は、時に安倍首相へ暗に懸念を表明し、安倍首相サイドは、その意思を封じ込めようとプレッシャーをかける。さらに「生前退位」に難色を示し、問題を棚上げした安倍政権に不信感を持っていたとも伝えられる。

 一方、生前退位が決まった前後から安倍首相は、今度は当時の皇太子であり、現在の天皇陛下と雅子さまに急接近していった。新天皇即位は皇室との関係を修復するまたとないタイミングと見て取ったといわれ、また雅子さま自身、外務省出身で政治的には安倍首相の考えに近い可能性も指摘されていた。こうした振る舞いは “安倍のための皇室”をつくろうとしていると一部で指摘されたほどだ。

 そんな安倍元首相の死。そして皇后である雅子さまが国葬を切望しているという情報。その真偽はさておき、こうした情報が流布されること自体、安倍元首相が望んだ“安倍のための皇室”であり、皇室利用の真骨頂ではないのか。

 そして雅子さまだけでなく、眞子さんも安倍元首相を“恩人”だと思っているとの記事さえ存在した。それを報じた「女性自身」によると、2017年の眞子さんと小室圭さんとの婚約内定で当時の安倍首相は祝福コメントを発表したが、このことは眞子さんにとって安倍元首相が“応援してくださった恩人”であるという理屈らしい。

 さらに、安倍元首相は女性宮家創設に反対し続けてきた人物。しかし、こうした反対がなく女性宮家が実現していたら、眞子さんは結婚しても皇室に残ることになり、現在のNYの自由な生活はなかった。よって眞子さんにとって安倍元首相は“味方”という論理らしい。

 もちろんこれらは眞子さんというより、「自身」の“経験上の臆測”や“周辺取材からの結論”だろうが、いずれにしても安倍元首相が皇室関係者から、感謝されたり、深く悼まれたりしているという物語がクローズアップされることは、安倍元首相にとっては本望には違いないだろう。

 ある意味、すごい人物であった。

 「女性自身」の名物ルポ「シリーズ人間」が面白すぎる。今回取り上げられた人物は泉ピン子、74歳。これまでの「シリーズ人間」はその名の通り、ヒューマンストーリーとか、波瀾万丈の人生ルポなどが圧倒的に多いが、しかし今回はまったく異質、異例のもの、“吠えるピン子バージョン”になっているのだから。

 まず、ピン子がちょっと前に世間を騒がせた脚本家・故橋田壽賀子の遺骨問題について。恩師でもある橋田の遺骨をピン子が散骨したとの美談について、「週刊新潮」(新潮社)で橋田家の関係者が「生前の壽賀子さんから、散骨を望んでいると聞かされた人はいない」「遺骨の全ては現在、ご両親が眠る四国の橋田家の菩提寺に納められているので、そもそもピン子さんは遺骨を持っていない」などと告発した問題だが、これに対し、真っ向反論したのだ。

「だって葬儀後のお骨上げの場で、私、みんなの前で承諾を得ていただいたんですから」

 だが、これはあくまで当事者であるピン子本人の証言。それをどう証明するのか? と思ったら、ピン子はすかさずインタビューを中断し、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)のディレクターに電話、そしてディレクターの荒井光明氏が実名でこう証言したのだ。

「お骨上げでは、30人弱の方がいらしたでしょうか。ピン子さんが泣きながら、大きな声で『私、先生のお骨をいただきたいんです』と満座の前で言うと、全員がうなずかれるのを確認してから、先生のお骨を少しばかり持っていかれました。その場で、お口に入れたりもされていましたよ」

 インタビュー中でのこの展開、大変面白い。しかも詳細である。荒井氏が嘘をついているとは思えないので、このピン子側の反論に「週刊新潮」がどう反論するのかも興味深いが、さらにインタビューは、やかり世間をざわつかせている、えなりかずきとの不仲説へ。

 ピン子は「子供のように思った時期もあったけど、今は向こうも、いい大人」と一刀両断。かずきだけでなく、役者仲間の電話番号もほとんど知らないことも明かしている。

 そして橋田の死をきっかけに深く考えるようになった終活について、そして死後のことを託したTBSアナウンサー・安住紳一郎とのエピソードもふんだんに語られる。

 いやぁー、なかなか深いぞピン子。そして元気だ! さらにちょっと風変わりな「シリーズ人間」も、なかなか読み応えがあった。

統一教会問題で掘り返される桜田淳子の存在

 安倍晋三元首相の襲撃死でクローズアップされている統一教会。そして案の定、掘り返されたのが1992年に合同結婚式に参加し、世間を震撼させた桜田淳子の存在だ。多くのメディが桜田との接触を図り失敗している中、「女性自身」が合同結婚式で結ばれた夫を直撃しているが、そのやりとりが興味深い。

――安倍元首相が亡くなりましたが、統一教会でのご活躍についてお話を伺えないでしょうか?
「『女性自身』さんでしたら、記者の○○さんとしか話しません」

 おおぉおーー。当時、桜田夫に食い込んでいた記者が「自身」にいた。この記者は現在は編集部に在籍していないらしいが、当時は、取材対象者に深く食い込んでいた。そして30年たっても、取材対象者はその名前を忘れず、瞬間的に口にした。記者冥利というものだろう。この記者に改めて桜田夫を直撃させてみたらいかがか。

上沼恵美子と和田アキコの確執・和解ネタに見る、芸能界「女帝」の条件

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 今週は「女性自身」と「週刊女性」の2誌が合併号休み。よって「女性セブン」1誌でのランキングだ。それにしても女性週刊誌(一般週刊誌もだが)合併号が年々増えているような。紙媒体、オールドメディアの衰退に経費削減のための合併号乱発――。これもご時世か。

第610回(7/14〜7/19発売号より)
1位「和田アキ子 上沼恵美子『陰湿いじめ騒動』から28年目の清算」(「女性セブン」7月28日号)
参照「上沼恵美子 『望むところや!』和田アキ子と女帝対決」(「女性自身」7月19日号)
2位「凶弾男『統一教会の母の破産』『兄が自殺』の暗闘」(「女性セブン」7月28日号)
3位「『おひとりさま』時代を先取りした地域 ドヤ街・山谷の“理想の介護”を上野千鶴子さんと見に行く」(「女性セブン」7月28日号)

 す、すみません。またしても大物芸能人の不仲、共演NGネタです。女性週刊誌2誌が合併号休みなもので(苦笑)。そして今週、「女性セブン」が取り上げたのが、上沼恵美子と和田アキコの確執&和解ネタだ。うん? これって2週間前の「女性自身」がすでに取り上げていたネタでは? しかも、なぜか先行発売の「女性自身」のほうが情報が充実しているのが不思議だ。

 そもそも2誌がこのネタを取り上げた理由は、和田と上沼が7月21日と28日に放送予定のNHK街ブラバラエティ『アッコと恵美子』で共演が実現することだ。長年犬猿の仲とされてきた2人が共演する。スワッ! これは大事件だ! ってな具合である。

 でもって2誌ともに、その歴史をひもといていくのだが、まず2人の不仲のきっかけが1994年の『NHK紅白歌合戦』にあった(この際、和田が上沼を無視したり上から目線の悪態をついた)というのは2誌とも共通。

 しかし「自身」では、それ以外にもいくつも恐怖のエピソードを紹介する。例えば片岡愛之助が結婚後に電話番号を変えたが、それを和田に知らせなかった。そのことに和田は激怒したが、それを聞いた上沼は「アッコさんには絶対に教えなあかんのですか?」と逆に噛みついた。

 さらに上沼は、かつて和田にちりめん山椒を作ってあげたことがあったが、和田からは山椒が多くて辛いと文句を言われたらしい。これに対し上沼は「人に物もろて言う言葉か?」「私、そんな教育受けてなかった」と一刀両断した――いずれにしても怖〜いお話ばかり。

 しかし後発記事を掲載した「セブン」には、「自身」以上の恐怖のネタはない。それどころか、2人の“仲直り共演”は今回が初めてではなく、2年前の歌番組『わが心の大阪メロディー』(NHK)だったと明かしている。そしてその際、2人が楽屋で話をしていて、それを見たプロデューサーが今回の企画を打診し、実現したとも。

 なんだ、『アッコと恵美子』で仲直りではなかったのね。しかし、よく読むと「セブン」は2人の“確執&仲直り”をメインテーマにしたいわけではなさそうだ。共演を果たした2人の裏の事情、思惑についてこんなふうに書かれているから。

「現在の上沼さんはテレビの仕事が激減しています。(略)アッコさんとの共演は大きなメリットがあると考えたのかもしれません」
「アッコさんにも、地元大阪で一花咲かせたいという狙いがある。(略)さらにアッコさんにはNHKに恩を売れれば、’16年以降オファーのない『紅白』出演の道が再び開けるかもしれない」

 仲直りなんてどうでもいい。2人の大物の事情、苦境をクローズアップしたい。意地悪だね「セブン」。でも同感、その通りだと思う。本欄でも2週間前に同じような指摘をしておいた。

「紅白に落ちたり、冠番組が次々となくなっている今の2人だからこそ共演が実現したのか、なんて意地悪な見方をしてしまう」

 ライバルを蹴落とすためには陰口も言うし、不仲も厭わない。そして状況を見て和解を演出し、これもまた話題にしてしまう。そんなド根性がなければ、芸能界は渡っていけないし、女帝にはなれない。2人を見てそう思う。

 まだまだ衝撃の余波が治まらない、安倍晋三元首相の射殺事件。先週「女性自身」「週刊女性」ともに一報を報じたが、その後クローズアップされたのが、犯行に及んだ山上徹也容疑者の生い立ちと統一教会の存在だ。

 だがマスコミ報道では、統一教会の危険性は大きくクローズアップするものの、これまでの統一教会と自民党との関係、特に岸信介と安倍晋三という祖父・孫政治家との深い関係については、腰が引けているどころか、一部ではその関係を矮小化する動きさえあった。

 当初、山上容疑者の襲撃の動機として「特定の団体に恨みがあり、安倍元首相と団体がつながっていると思い込んで犯行に及んだ」とさかんに報道されたのが際たる例だろう。“特定の団体”として統一教会の名前はおろか、宗教団体とも明記せず、さらに“(山上容疑者が)思い込んだ”と、安倍元首相と統一教会の関係が、まるで事実に反するかのような記述、ミスリードを行った。

 その後、政治家と統一教会との深い関係は明らかにされつつあるが、今週この事件を取り上げた「女性セブン」では、もうひとつの問題に焦点を当てていている。それが山上容疑者の人生と安倍政権、アベノミクスとのリンクだ。

 例えば山上容疑者が海上自衛隊を辞め、職を転々としていた頃について「セブン」ではこう記している。

「その頃、’06年に第1次安倍内閣が発足。安倍氏は体調不良のためわずか1年で辞任するが、’12年の衆院選で自公が勝利し、第2次安倍内閣が発足すると、それから7年8か月、歴代最長となる政権が続いた。安倍政権の経済政策『アベノミクス』は結果として、正規雇用と非正規雇用、富裕層と貧困層などの格差を拡大させていく」
「真面目で勉強もでき、成績優秀だった容疑者が、大学へ通えず、非正規雇用にあえいだ」

 安倍政権、アベノミクスは格差を広げ、かつセーフティーネットも脆弱で機能しない。そして同時期、母親の宗教によって困窮し、人生を狂わせられた男性は、誰に相談もできず、自殺願望を持ち、さらに狂気の犯行に走った。それを指摘した「セブン」。こうした社会的背景と事件との関連についても、今後より深く検証されるべきだ。

 そんな「女性セブン」で興味深い特集記事が。高齢化が進み、同時に“おひとりさま高齢者”も増加する現在、『おひとりさまの老後』(文春文庫)の著書もある、社会学者の上野千鶴子東京大学名誉教授がドヤ街・山谷の現地取材を行った。

 そこから山谷は医療や介護の事業者、ボランティア団体が多く集まり、独自のケアシステムが構築されている場所であり、“ひとりでも安心できる老後生活”を実現している場所だということが浮かび上がる。このレポートを企画し、上野教授に同行した介護ジャーナリスト・末並俊司氏の著書『マイホーム山谷』(小学館)と共に、ぜひ読んでほしい特集記事だ。

広瀬すずは“超やり手で魔性の女”? 「女性セブン」が報じた驚きの新事実

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 参院選挙投票日を控えた7月8日、安倍晋三元首相が狙撃され死亡するという衝撃的事件が起こった。これを受け「女性自身」「週刊女性」が報じている。締め切りを考えるとバタバタだったと思われるが、表紙にも記事タイトルが。週刊誌の執念。

第609回(7/7〜7/12発売号より)
1位「広瀬すず『今カレと元カレは親友』“シン・魔性の女”に山崎賢人が落ちるまで」(「女性セブン」7月21日号)
同「広瀬すずと山崎賢人、“事務所も認めた”ビッグカップル報道が「なぜかすぐに沈静化」した経緯と理由」「週刊女性PRIME」7月11日配信)
2位「なぜ今、電力は無いのか?」(「週刊女性」7月26日・8月2日合併号)
3位「安倍晋三元首相を銃撃した元海自隊員のアブない素顔」(「週刊女性」7月26日・8月2日合併号)
同「安倍晋三元首相 凶弾2発が奪った『愛妻と日本漫遊』 夢の引退後計画」(「女性自身」7月26日・8月2日合併号)

 ちょっとびっくりした広瀬すずと山崎賢人の熱愛発覚。スクープしたのは「文春オンライン」で、記事は広瀬の誕生日に東京ドームで開催された『THE MATCH 2022 天心VS武尊』を仲睦まじく観戦するなど、常に行動を共にし、すでに“半同棲”だとも報じている。人気俳優同士のビッグカップル誕生だが、これを後追いした「女性セブン」、そして「週刊女性PRIME」の内容がなかなか興味深い。

 まずは「週刊女性PRIME」。記事は広瀬と山崎というビッグカップルの熱愛にもかかわらず、なぜか報道が加熱せず、すぐに沈静化してしまったことを指摘、その背景を探っている。芸能報道の舞台裏、ってやつだ。

 そもそも「文春オンライン」に対し、双方の所属事務所は「プライベートは本人に任せております」と熱愛を否定しなかった。にもかかわらず、マスコミは積極的に後追いはしていない。

 しかも、広瀬が出席した富士フイルムのイベント取材に多くのマスコミも来ていたが、熱愛には触れなかったこと、また一部スポーツ紙が「熱愛報道の広瀬すず」というタイトルをつけたのに、その後「熱愛報道の」との文言がカットされたという不可解な状況を「週女」は指摘。その上で、マスコミの対応について、事務所からの圧力をこう匂わせた。

「やはり所属事務所としては“変に騒がれたくない”というのが本音。大手事務所の場合はテレビや新聞などメディアに顔が効きますから、後追いさせないよう働きかけるケースもあり、広瀬&山崎の報道にも、そういったことが水面下で行われたのかも。どちらかの事務所、あるいは両事務所が、記事の見出しにまで気を遣うようにしている可能性はあります」(芸能ライター)

 芸能界、芸能マスコミではよくあるケースだが、同じく芸能界のしがらみを多く抱えているはずの「週女」がこれを指摘していることが面白い。まあ、雑誌本体ではなくウェブだからこそ、かもしれないが(笑)。

 そんな裏話的「週女」に対し、「セブン」は、広瀬の“意外な素顔”について掘り下げた。というのも広瀬は自他共に認める“人見知り”。しかし、その一方で、“人見知り”とは思えないほど数々の浮名(?)を流してきた。うわさになっただけでも成田凌(山崎と親友)、中川大志(同じく山崎と親友)、新田真剣佑、生田斗真と大物ばかり。そしてこんな解説が。

「男性で彼女と会って悪い印象を抱く人はまず聞いたことがありません。人見知りというけど、一度打ち解けると距離を詰めるのも自然で上手」

 “男性で”と限定的にエクスキューズするのが少々気になるが――女性に対してはそうではないのか? 男女で対応を変えるのか? だから魔性なのか? と突っ込みたくなるのだが――でも、そういうことらしい。

 だが、「セブン」ではさらに驚きの新事実を暴露した。広瀬と山崎が『THE MATCH 2022 天心VS武尊』を観戦した際、そこには「中年女性」と「若い男性」が同席していたと「文春オンライン」は報じている。だが「セブン」によると、この2人は、広瀬の母親と兄だったというのだ。家族にも紹介し、カモフラージュ役にもしていた。

 広瀬すず、確かに超やり手かつ魔性かも。

 かなり早い異常な猛暑に襲われた日本において、叫ばれたのが電力不足だ。熱中症予防のためエアコン使用が呼びかけられているが、一方で節電を“強要”され戸惑った人も多いだろう。だが従順なこの国の人々は、それでも必死に節電に協力した。

 でも、電力不足ってどういうこと? そんな疑問を抱いた人も多いだろう。猛暑はある程度予測できたものだし、先の東日本大震災・原発事故の時のように「計画停電」で脅された記憶もある。

 そんな疑問に答え、電力不足説に切り込んでいるのが“社会派”「週刊女性」だ。欧米も猛暑に襲われたが、電力不足は起きなかった。そして日本の状況をこう切り捨てた。

「日本は途上国のような電力不足に見舞われており、完全に“人災”といえる。電力会社と政府の完全なる失敗です」

 こう指摘をするのは環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏だ。さらにその背景として、日本の電力の自由化は見せかけだけのもので、依然として電力会社が発電も販売も独占している状態で、そのため途上国のような電力危機を招いたと指摘した。

 さらにエネルギーアナリストの大場紀章氏は、逆に自由化によって電力会社が安定供給よりコストを重視、さらに“たぶん大丈夫”との希望的観測が今回の危機を招いたと指摘する。

 国民に節電を求めるばかりの政府や電力会社の無策と欺瞞――。甚大な原発事故を起こしたにもかかわらず、この国の政府と電力会社の体質は、改まったわけではないと考えさせられた特集記事だった。

 いまだその衝撃がいまだやむことはない安倍晋三元首相への襲撃事件。犯行に及んだ山上徹也容疑者の背景などが徐々に明らかにされているが、「週刊女性」「女性自身」もいち早くこれを報じている。「週女」では容疑者の人物像を周辺取材から、「自身」は昭恵夫人と安倍元首相の夫婦愛、絆について、だ。

 もちろんこうした報道も仕方ないが、しかし多くのマスコミ報道を見ていると、これまでの実績や美談が紹介されるケースが圧倒的に多いことを懸念する。強行された安保法制、森友学園、加計学園、桜を見る会など、いまだ未解明な問題の数々が残されている。今後、これらをきちんと検証することは、絶対に必要だ。

宮内庁の「皇族軽視」は小室夫妻のせい!? バッシングのために都合よく解釈する「女性自身」

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 ロックの女王・葛城ユキが逝去した。73歳。まだまだ若い。そして葛城といえば『ボヘミアン』。当時の副編集長が締め切りになると“やる気がでる歌”と言って、よく編集部でかけていた。たしかに盛り上がるのもわかるが、そばで原稿を書いている他スタッフには少々迷惑だった。そんな思い出のある曲。当時のことを思い出した。

第608回(6/30〜7/5発売号より)
1位「小室圭さん 法律事務所同僚も呆れる自覚なき品格 汚スーツ出勤NY現地撮」(「女性自身」7月19日号)
同「雅子さま驚愕 『宮内庁が皇族軽侮』紀子さま誹謗の次は遥子さまの手紙流出」(「女性自身」7月19日号)
2位「神田沙也加さん 最後の元恋人に発覚した2度の裏切り」(「週刊女性」7月19日号)
参照「明石家さんま『ショックやった……』愛弟子が自死 悲劇の肉声」(「女性自身」7月19日号)
3位「上沼恵美子『望むところや!』和田アキ子と女帝対決」(「女性自身」7月19日号)

 ご存じかと思うが、ニューヨークで新婚生活を送る小室圭さんと眞子さん夫妻へのバッシングはまだまだまだ、止まってはいない。今週の「女性自身」も力の入った小室夫妻バッシングを繰り広げている。そしてバッシングのネタは“汚れたスーツ”(涙)。

 記事は、ご夫妻が近所のベーカリーから出てくるところから始まる。仲良く手をつなぎ楽しそうに歩く夫妻の写真も。しかし、記事では、そんな2人の仲睦まじさではなく、圭さんの上着のポケットそばについた、ほんの小さな汚れを問題にする。NYの弁護士事務所の同僚もあきれる“自覚なき品格”だと。

 そして靴も履きつぶした感があると、バカにした。記事によると、伝統を重んじる東海岸は高級スーツを着用する人も多く、弁護士もまたしかり。その中で圭さんの服装の汚れは品格に欠けるのだと。

 よくもまあ、という感じだ。しかも記事には圭さんの上着ポケット付近の拡大写真まで掲載しているが、よくもまあ、こんな小さな汚れを見つけたものだと逆に感心するほど。

 まあ、それほどまでに小室夫妻を貶めたいようだが、しかし一方で「自身」はもうひとつの皇室関連記事を掲載している。それが宮内庁の“皇族軽侮”の問題だ。その発端は「週刊新潮」(新潮社)による皇宮警察の倫理観欠如や不祥事報道。

 「新潮」によると、一部の職員が紀子さまや愛子さまの陰口をたたくなど、皇室を“軽視”しているという。さらに、最近では三笠宮家瑶子さまの直筆の手紙を宮内庁が不用意にマスコミに渡したことも大きな問題となった。そして「自身」は、そんな宮内庁に苦言を呈す。「自分たちが支えている皇族の方々の存在を軽く考えているということにほかならない」と。

 まあ、そこまではいい。しかし記事では宮内庁の皇族軽視の理由を、あろうことか眞子さんの結婚と関連づけるのだ。

「皇室と宮内庁や皇宮警察との間に築かれていた信頼関係が崩れたのは、眞子さんの結婚に伴う騒動の影響も大きい」
「宮内庁職員の敬意や忠誠心が動揺し、組織の“劣化”を加速してしまた可能性は否めません」(静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次氏のコメント)

 本気か!? そもそも皇室と宮内庁の歴史の中で、眞子さまの問題は、たかだがここ数年の話ではないか。婚約内定会見が2017年9月だったから5年だ。そんなたかだが5年という短期間に、眞子さんの結婚問題だけで宮内庁が劣化し、士気が下がり、双方の関係が崩壊したとしたら、そちらのほうが大問題だろう。

 まあ、これも「自身」による小室夫妻バッシングの一環なのだろう。宮内庁のモラル低下も皇宮警察の皇室軽視も小室夫妻のせい。宮内庁も皇宮警察もバカにされたものである。しかも、一方で皇族への敬意がなくなったのはマスコミも同様、いやそれ以上だろう。

 ここまで続く執拗な小室夫妻バッシングもそうだし、それ以前から皇族の政治利用(特に安倍政権下で)も盛んに行われてきたが、マスコミはそれを放置してきた。そして今週の「自身」に至っては、巻頭カラーグラビアで、高級スーパーでお買い物をする眞子さんの姿をキャッチ、掲載しているが、かなり至近距離からの写真で、眞子さんも明らかにカメラマンに気づいている。ある意味、敬意など感じられない失礼な写真だ。そんなマスコミの皇室軽視。これも小室夫妻のせい、と主張するのだろうか――。

 とはいえ、バッシングのためなら、物事を自分たちに都合よく(というか意地悪く)解釈する。それがマスコミの一面でもある。そして小室夫妻同様、この人物もマスコミのバッシングには絶好の人物だった。昨年亡くなった神田沙也加の恋人としてクローズアップされた俳優の前山剛久だ。

 沙也加の死後、前山の沙也加に対するひどい扱いが大きく報じられた。元恋人と連絡を取ったり、精神的に不安定な沙也加に罵詈雑言を浴びせたり。そのため前山は芸能活動休止に追い込まれ、所属事務所を退所した。事実上の引退だ。

 だが「週刊女性」は、それでも前山は反省していないと批判する。そしてその理由は、沙也加が亡くなった後、コロナ禍で自粛が叫ばれている中、周囲の人間に“飲みに行きましょう”と連絡してきた、ということだ。これを「週女」はもうひとつの沙也加への裏切りだと糾弾するが、あまりに意地悪な解釈で、批判のための批判ではないのか。

 というのも「女性自身」には明石家さんまの寵愛を受けたフジテレビ社員の自死関連記事が掲載されているのだが、そこに精神科医・香山リカ氏のこんなコメントがあったから。

「コロナ禍で人が集まれない状況が続き、飲食店などで愚痴をこぼす機会も減ってしまいました。企業などでは保健室のような形でもいいので、そうした話を聞く立場の人がいる場を意識的に作る必要があると思います」

 前山も恋人の自死やバッシングによって心身ともに不調になったと伝えられている。そんな時、気の許せる人と話をしたい。気持ちを打ち明けたい。それが沙也加への裏切りになるとは思えない。

 でも「週女」はそうは受け取らなかった。恋人が死んだのに飲みに行くなんてけしからん! 価値観の押し付け、怖い。

 ここ何週にもわたって取り上げてきた大物芸能人たちの不仲、共演NGネタ。今週も「女性自身」に掲載されていた。上沼恵美子と和田アキ子。これまた大物同士だ。しかし確執をうわさされた2人だが、NHKで共演することが決まったのだとか。

 紅白に落ちたり、冠番組が次々となくなっている今の2人だからこそ共演が実現したのか、なんて意地悪な見方をしてしまう。不仲も話題性にしてしまおうという、転んでもただでは起きない大物たち!?

黒柳徹子とさだまさし、桑田佳祐と長渕剛、共演NGネタを報じ続ける女性週刊誌の窮状

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 早い猛暑に早い夏のネタ枯れか。週刊誌業界ではお盆前後が“夏のネタ枯れ”期間などと言われてきたが、今週の女性週刊誌を見ると、すでにネタ枯れ状況のようで。ろくなネタがない! ということで――。

第607回(6/23〜6/28発売号より)
1位「黒柳徹子『さだまさしも有吉弘行も』次々共演NGの“生前整理”」(「女性セブン」7月7・14日号)
2位「桑田佳祐と長渕剛 犬猿すぎるロックスターの結末」(「女性セブン」7月7・14日号)
3位「藤井フミヤ 深愛の妻と手つなぎルール」(「女性自身」7月12日号)

 冒頭、言い訳のようになっているが先週、先々週と続き、またしても芸能界犬猿の仲&共演NGネタをお届けすることをお許しいただきたい。でも、仕方ない。しつこくこのネタを繰り広げる女性週刊誌、そして今週、ほかにめぼしいネタがほとんどなかったから。

 思えば、この一連の流れをつくったのは「女性セブン」(6月23日号)だった。「石田ゆり子と米倉涼子『共演NG』15年因縁の決着は『安住紳一郎』」と題し、石田と米倉双方がかつて俳優の岡本健一と付き合っていたという“恋人かぶり”などが理由で、共演NGだと報じたのだ。しかし報道後、石田ゆり子が速攻で報道を否定。

 しかし、そんなことがあった直後、今度は「女性自身」(7月5日号)が松田聖子とユーミンの蜜月とその後の確執、そして和解を報じた。記事には、18歳だったユーミンのデビューに関与し、売り出しキャッチコピー「新感覚派ミュージック」を手がけた音楽評論家で尚美学園大学副学長の富澤一誠氏の「喧嘩別れなどではないと私は思います」との否定コメントがあったが、「自身」はそれを無視したような記事作り。

 芸能マスコミにとってこうした不仲・共演NGネタは“ネタ切れ”のときに便利な風物詩だと先週も指摘したが、またしても今週「セブン」が不仲・共演NGネタをぶち上げた。かなり大物芸能人たちを登場させ、しかも芸能特集トップ記事で。そして2本立てという複数攻撃だ。石田ゆり子に速攻で否定され、批判されたことがよっぽど悔しかったのか、意地になっているのか!? とも思える力の入れよう。

 まずは黒柳徹子とさだまさし。大物である。『徹子の部屋』(テレビ朝日系)の常連で徹子の“盟友”とまで言われてきたさだ。しかし、ここ5年以上共演がないという。そこで「セブン」は検証した。最後の共演『徹子の部屋』の2016年12月5日のオンエアを。

 この年、黒柳周辺ではある異変が起こっていたらしい。“ビーズの貴公子”こと田川啓二氏をブレーンとして迎え入れ、事務所の社長にもつけた。現在では同じマンションの別部屋に住んでいるとも報じられた人物だ。そして「セブン」は推測した。さだのある発言に田川氏が危機感を示したのではないかと。それが、さだの“黒柳徹子保存会”発言だ。

 さだは最後の『徹子の部屋』出演の際、“黒柳徹子保存会を立ち上げ、自身が初代会長になる”という旨の発言をしたらしい。冗談半分のような発言だったが、しかし田川氏は違った。黒柳と田川氏には、ある共通の悲願があった。それが財団設立と黒柳の着物や工芸品などのコレクションを後世に残すための美術館の建築だ。冗談かもしれないとはいえ、さだの“保存会発言”は容認できるものではない――。

 もちろん、これらはあくまで「セブン」が周辺関係者に取材した結果の推測だ。というのも、結局、記事では黒柳サイドやさだサイドに取材した形跡はないから。っていうか、こうした記事って、当事者たちにアテない(確認取材しない)ことがほとんどだ。「共演NGですか?」などと聞いても「違います」の一言で否定されれば、それまでの取材や調査が水の泡。記事もボツになりかねないからね。今回もそう。

 しかし、今回の共演NG記事は単なる不仲ネタではなく、田川氏の存在をクローズアップしたことも興味深い。さだとの共演NGの真偽は別にして(苦笑)、黒柳の現状、そして田川氏というパートナーとの強い絆、そんな田川氏とタッグを組んだ徹子の“生前整理”の行方という意味では興味深いものだったから。今後、黒柳の動向は田川氏の存在抜きでは語れないこと、そして芸能マスコミも田川氏の動向に注目していることも徐々に明確になってきた。

 そんな「セブン」のもうひとつの共演NGネタが桑田佳祐と長渕剛だ。こちらもビッグである。

 記事ではまず「時代遅れのRock’n’Roll Band」の話題から入る。桑田佳祐、佐野元春、世良公則、Char、野口五郎(みな66歳前後の同世代)が参加する豪華チャリティバンドが結成され、同名のシングルも配信されヒットチャート1位に。そんな話題性抜群のバンドだが、記事ではある疑問を投げかける。65歳でチャリティに力を入れてきた長渕剛がいない、と。それをきっかけに、40年近い桑田と長渕の“断絶”“決裂”“けんか”“いやがらせ”の歴史を紐解いていくのだ。

 たしかにこの2人の犬猿関係は有名だからね。そして記事では2人が犬猿の仲となるきっかけである1983年のサザンコンサートから、5年後の長渕の意趣返し、さらに94年の桑田の楽曲の中にあったフレーズでの長渕激怒など、その軌跡を追っていく。

 詳しくは記事を読んでほしいが、これらはその時々の芸能マスコミや音楽マスコミで大きな話題になったことばかり。それを「時代遅れ〜」の話題性から引っ張ってきたってわけだ。

 しかし願わくば、こちらこそ双方に取材してほしかった。事実はすでに明らかになっていることばかりだから、聞きたいのは現在において双方がどう思っているのか。和解するつもりはないのか、など今後のこと。でも怖いよね、取材するの。特に長渕。その気持ちはわかる。

 そんな中、ほっこりした記事がこれ。今年7月に60歳記念の日本武道館ライブを控える藤井フミヤだが、交際42年、結婚32年の妻とは現在でもその関係が良好で絆も深いらしい。42年間、2人は今でも手をつないで歩き、目に見えない運命の力を感じているという。そんな夫婦の絆を報じた「女性自身」。

 でも、これらフミヤの告白は「自身」が直接取材したものではなく、6月18日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)にフミヤが出演して語ったことを引用、紹介しただけ。

 やはり今週、よっぽどネタがなかったんだな。