コロナ禍で利用者急増の“就活アプリ”、「出会い目的」を避けるのは難しい? 採用コンサルタントが警鐘

 1月13日、就活中の女子大生に睡眠薬を飲ませて乱暴したとして、30代の男が逮捕された。報道によると、昨年10月、「OB訪問アプリ」を使って女子大生と知り合った男は、彼女を自宅に連れ込んでわいせつな行為をしたとして、準強制性交の疑いで逮捕。なお、男は同容疑でこれまでに二度逮捕されており、同様の手口で別の女性2人にも被害を与えていたという。

 コロナ禍の今、就活の形は大きく変化。「オンライン面接」を行う企業が増えただけでなく、SNSや「就活アプリ」を活用して情報収集する就活生も急増している。「OB訪問アプリ」もその一つだが、これを悪用した事件が起きているのも事実であり、ネット上では「わけのわからないアプリを使うのは危ない」「やっぱり、ネット上で就活するのは無理なんじゃないか」といった書き込みも見受けられる。

 また、昨年12月には「社長と晩ごはん」という就活マッチングアプリが、ネット上で物議を醸したことも。会社の社長と学生が会食できることをうたっており、「まるで“パパ活”みたい」「セクハラを助長するのでは?」などと疑問の声が噴出。「このアプリに登録してる会社は受けないようにする」といった意見もあるほど、批判的に見られていたようだ。

 こうした「就活アプリ」を安全に利用するためには、一体どうしたらよいのだろうか。『就活女子のための 就活迷宮から抜け出すトビラ』(TAC出版)などの著書がある就活キャリアアドバイザー・採用コンサルタントの井上真里氏に話を聞いた。

就職してからの働き方を見据え、アプリの利用は「冷静に考えて」

――わいせつ事件が報じられたこともあり、「就活アプリ」を警戒する声も出ています。そもそも、こうしたアプリを使うことにメリットはあるのでしょうか?

井上真里氏(以下、井上) リアルイベントが減っている今、知り合うきっかけがない業界や遠方の人ともマッチングできるので、便利なサービスだと思います。企業側からすると、自分たちの会社を知ってもらう目的や、純粋に学生を支援したい気持ちで登録されている方もいらっしゃるでしょう。

 ただ、学生側が無料で利用できるものである以上、就活生向けサービスの営業目的の利用や、 犯罪沙汰はあってはならないのですが、とはいえ、出会いを目的としたユーザーを100%避けるのは難しいといえます。

――「社長と晩ごはん」のように、いきなり社長と会うとなると、どうしても学生側の立場が弱くなってしまいそうです。「断りたくても断れない」といった状況も想定できますが……。

井上 「自分が受け入れられないことを、無理をしてのみ込まなくてはいけない」といった関係が生じるならば、就職してからもそんな働き方を求められると思います。冷静に考えて、自分を大切にしながらアプリを利用してほしいですね。

――「就活アプリ」を安全に利用するために、注意するべきことを教えてください。

井上 OB訪問をする際は、アプリに寄せられたほかの学生のレビューなどを参考に、先輩を選びましょう。接点を持つときは、オンラインや人目がある公共の空間が最適。食事の席でもし飲酒を勧められても遠慮するなど、安全な環境で話ができるようにしてください。

 相手とのやりとり中に「おかしいな?」と感じたら、「こちらからお願いしておいて申し訳ないですが、お話しさせていただく場所の変更は難しいでしょうか?」など、 自分から安心な方法を提案しましょう。

 就活アプリ以外に社会人と会うには、サークルやゼミ、研究室、学校のキャリア支援室、アルバイト先、家族などいろんな方法があります。普段から情報を探していれば、アプリを使わずに先輩や企業と知り合うチャンスも見つかるはず。自分の興味や関心を自ら発信しておくのもおすすめですよ。

「24年前、男性用の抱っこひもはなかった」「別れても一緒に子どもを育てる」離婚を取材するライターが語る、子育てと社会の変化

サイゾーウーマン連載のルポ「別れた夫にわが子を会わせる?」をまとめた著書『子どもを、連れて逃げました。』(晶文社)を、2020年11月に上梓したノンフィクションライターの西牟田靖さん。同書の出版を記念して、100人以上の女性に離婚・結婚観を聞いてきたフリーランスライター・上條まゆみさんとのトークイベントがB&Bで行われた。その内容をレポートする。

話してくれたことを、丸ごと受け止めたいと思った

上條まゆみさん(以下、上條) 『子どもを連れて、逃げました。』は、男性が描く女性の離婚ですが、8つのパターンが載っているので、読む人もどれかには共感できると思います。書き方として、質問に対して答えがあり、女性のセリフをそのまま載せているので、読み手としては、男性の方に解釈されるよりもストレートに伝わると思います。

西牟田靖さん(以下、西牟田) 今回の出版の経緯としては、この本の前に、『わが子に会えない』(PHP研究所)という本を出しました。子どもと別れて暮らす男性18人に取材してまとめた本です。そもそも自分が2014年3月に離婚に至り、引きちぎられるようなつらさがあったんです。心理的に、自分自身がずっと否定されるつらさがあったので、周りに助けを求めました。ネットで検索すると、共同親権運動ネットワーク、親子ネット、別居親の自助団体などが出てきて、交流会に足しげく出席するうちに、自分だけじゃないと知って楽になりました。

 僕の場合は、面会条件も公正証書を作って別れたのですが、交流会で会った人の中には、家に帰ると誰もいなくなっていたというケースもありました。旦那だけ追い出されて、向こうの親と妻が子どもを殺してしまったケースや、男性側の証言では、妻が浮気したのに、子どもの親権を得るためにDVの冤罪をかけられたというケースもありました。

 僕みたいに合意して離婚しても10キロ痩せるぐらいなのに、もっと大変な思いをしている方がいっぱいいて、ライターとしてこういう問題を伝えていかないといけないと思いました。それで、『わが子に会えない』の出版後に、4〜5本の媒体から取材を受けた中に「サイゾーウーマン」からのインタビューもありました。親子断絶防止法がどうなるか盛り上がった時期で、批判的なトーンでインタビューに来たんです。そのときに、「男性の言い分ばかり聞いているけれど、一緒に暮らしている女性に、なぜ話を聞かないのか?」と言われたのがきっかけで、連載が始まりました。冤罪とおぼしきケースや、一方的に妻が子を連れていったケースを集めようと思ってもなかなか集まらないので、少し広げて、同居親(子どもと同居している母親)というカテゴリーで書いてみることになったんです。

 Q&Aという形式をとったのは、男性である僕が口挟みながら書くと、伝わらない気がしたし、取材相手はわざわざ出てきてくれているので、話してくれたことを丸ごと受け止めたいと思ったからです。書籍化するときは、テーマを俯瞰的にするために、時系列をシャッフルして、テーマの説明と解説を書き、前書きと後書きをつけました。テーマを串刺しにするために、自分自身の生い立ちを書くことで、まとまりをつけました。

 連載時にはモラハラや暴力を受けて、大変な思いをして話してくれている、その人たちを傷つけたくないという思いで、自分の言葉をあまり入れませんでした。自分は別居親という立場だから、取材相手が僕を別れた夫と重ね合わせて、僕が何げなく言った言葉が不用意なトラウマを呼び起こすことはないか気にして、プレーンな状態で書きました。それで、書いている途中に、自分が公平に書いているつもりでも、傷つけてしまったりしないか考えて、書いては消しをずっとやっていて時間がかかってしまいました。

上條 西牟田さんは、ステップファミリー(子連れ再婚家庭)で育って、いろんな意味で当事者でいらっしゃいますね。

西牟田 うちは上に2人、兄と姉がいて、父と母それぞれの連れ子なんですよ。上の2人は別れた側との交流がほとんどない。そういう自分が書けば、単なる別居親ではなく、深みを出せるかと思いました。

上條 世の中には、子どもが親に会えないとか、いろんな問題があります。私も離婚家庭に育っているのですが、当時の風潮でしょうか、父親に定期的に面会するということはありませんでした。私は3人きょうだいで、小学校高学年くらいのときに父と離れたので、その後、高校生くらいになってから自分で父親に連絡して会いに行きました。でも、妹たちは小さいときに父と離れたためか、あまり父の記憶がなかったようで、特に会いたいとは思わなかったようです。ですから、離婚は子どもの頃から身近なところにあったんです。

 父親が再婚していたので、私もステップファミリーに当事者性を持って聞けるかなと思います。ひとつ気をつけているのは、「わかるわかる、そうだよね」となりすぎるのは、よくないということです。一方の話だけになってしまわないよう、ちょっと俯瞰するように気をつけています。かわいそうだよね、というまとめ方は、その後幸せになれない。話を聞く中で、私も自分の経験を反すうして、負の経験をどうまとめようか考えています。プライベートな話を聞かせてくれる方には、感謝しかないですね。みんなリスペクトしています。学びになります。

西牟田 みんなたくましいですよね。『わが子に会えない』のときは、子どもと会えない人に対して、「そうだそうだ」と共感して乗っかっていたので、客観性があまりなかったんですが、いろいろな人の話を聞いたり法制を知って、客観的に見られるようになってきました。あのときの男性の話は、実際はどうだったんだろうーーと思い返したりするようにもなりました。

上條 事実はあるけれど、人によっていろんな見方があって、どれも正しいんですよね。

上條 私の頃は、まだ寿退社という言葉が生きていましたし、学生時代の友達で、今もずっと仕事を続けている人は少ないですね。そういう時代だったので、男の人が子育てをすることもあまりなかった。24歳の長男が0〜1歳の頃、1996年頃には、男性用の抱っこひもはありませんでした。6歳下の子が生まれた17年くらい前、2002年頃からマクラーレンのベビーカーがはやりだしました。バーが高くて、男性にも合うベビーカーです。

西牟田 『昭和44年生まれ わが世代』(河出書房新社)という本を見ていたら、「保育園第一期生」とか「電車で五駅離れた『中野』の保育園まで通っていた」と書いてあったんですよ。その頃、「保育園に入れるのは、子どもがかわいそうだ」という話があって、確かにまだごく一部でした。今は男性が子育てに関わったり、保育園に連れていったり、変化はかなりあったということですね。

上條 「離婚するからといって、責任から逃れてもらっちゃ困る」という女性が増えているように思います。

西牟田 僕の子どもは2010年生まれですが、3分の1くらいは父親が保育園への送り迎えをしていました。僕が子どもの頃は、保育園に通っている子どもは、周りにはほとんどいなかった。

上條 世の中が変わり、子育ても変わってきましたね。

西牟田 僕も、子育てをするとわが子により愛着を感じるようになりました。時代が変わったから今、共同養育、共同親権という話につながってきているのではないでしょうか。

上條 法整備されそうですが、されても、「会えるか」というのは別ですね。

西牟田 結婚しているときに、いかに一緒に子育てしているか、共同養育が下地としてあってこその、共同親権なのかなと思います。

上條 いい方向に向かうことを願っているんですけど。

西牟田 共同養育を前提に離婚を考える人にとっては、共同親権が法制化されれば、世の中が少しずつ変わり、いい方向に向かっていくかなと思います。

上條 教科書やドラマの描写も変わりますね。娘がアメリカ留学をしていたことがあるのですが、向こうでは離婚やステップファミリーも多かったと聞いています。子どもたちの世代がドラマとか漫画を通して知るようになれば、変わっていくのかなと思います。

西牟田 1979年の映画『クレイマー、クレイマー』では、日本の親権にあたるものを争っていて、どっちが面倒を見るのかやりとりし、母親が親権を諦めるが、交流は続く、という話です。2019年の映画『マリッジ・ストーリー』では、共同で育てること自体はすでに前提としてあって、生き別れになるというステージでは全然ないんですよね。日本も面会交流調停の増え方を見ても、別れても一緒に子どもを育てるという動きになってきていると思います。法制化はいつ実現するかわからないですが、日本でも『マリッジ・ストーリー』みたいなドラマは出てくるだろうし、楽観視しています。

上條 私自身も学びの過程なのですが、「FRaU」(講談社)の連載「子どものいる離婚」を通じて伝えたいことは、「失敗しても、やり直せるよ」ということです。離婚を勧めるのではありません。長い結婚生活の後で、ひとりに戻るのは心細かったけれど、取材する中で、離婚が思っていたほど怖くないと気づいたのです。

 お金の問題は重要で、パートや扶養に関わるので離婚をせめぎ合ったりするし、旦那さんから「離婚してくれ」と言われる人もいます。どん底から立ち直っていく人もいます。何歳でも頑張り直すことはできるし、「幸せになろうよ」って思います。失敗を肯定したい気持ちが強くて「離婚したっていいじゃない」という気持ちも、「しなくて済むならしないほうがいいよね」という気持ちもあります。結婚生活を続けながら失敗を回復していくこともできたかもしれない。

西牟田 本の感想で、「自分は絶対会わせないと思っていたんだけど、いろんな人のケースを読んで、自分が偏っていたと知った。俯瞰できてよかった」「渦中のとき読んでたら、もっと早く楽になったかも」という声もあって、別れようか悩んでいる人はもちろんですが、結婚前の予習として、人生を切り開く材料として読んでもらえたらと思っています。

2020年皇室ニュースの主役は「眞子さま」! 秋篠宮ご夫妻と宮内庁トップからプレッシャー……「小室圭さんは誠意を見せる時」

 いつの時代も、日本国民の注目を集め続けてきた“皇族”たち。2020年も、さまざまな皇室ニュースが報じられたが、今回は、長年皇族の動向をチェックしているウォッチャーX氏が、独自の見解を交えながら、「印象的だった皇室ニュースベスト3」を選出する。

第1位:眞子さま、「結婚再延期」! いまだ変わらぬ結婚意思をつづった“お気持ち文書”

 11月13日、秋篠宮家を担当する皇嗣職のトップである皇嗣職大夫の定例会見で、眞子さまがしたためられたという1枚の文書が、宮内記者会に配布され、そこには「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」と、非常に強い表現で、結婚についてのお気持ちがつづられていました。“結婚できなければ生きていけない”という意味にも取れるこの文面は、皇族ではなく、1人の女性としての純粋な思いだと感じられます。

 そもそも、18年に結婚が延期された際、宮内庁からは「20年まで」という制限がありました。そのため、今年5月に最後の行事を迎える予定だった「立皇嗣の礼」終了後、結婚に関する“何らかの発表”があるとみられていたのです。しかし、コロナ禍の影響で、儀式自体が延期になり、結局11月8日にあらためて儀式が執り行われた後、お気持ち発表となりました。

 結婚延期の原因は、小室家が抱える金銭トラブルですが、小室さん本人は国際弁護士資格取得を目指して3年間のアメリカ留学に旅立ち、トラブルの当事者である母親は雲隠れという状態。20年中に結婚するなど到底不可能な話で、国民も「小室さんは一体何を考えているのか」という思いでいたと感じます。そんな状態だけに、眞子さまも彼への思いが冷めて「白紙になるのでは」という見方もありましたが、むしろ彼への思いがより強くなったのか、前述の文書発表となったのです。

 これには世間も眞子さまの思いを推し量れず、ちょっとした炎上状態になりました。明言はありませんでしたが、実質上の結婚再延期で、この問題は一体いつまで続くのか……。全ては小室さん側の動向にかかっていると思います。

 今年の9月11日に54歳のお誕生日を迎えられた紀子さまが、眞子さまのご結婚に関して「長女の気持ちをできる限り尊重したいと思っております」と容認されたのは衝撃でした。それまでは秋篠宮さまよりも、紀子さまのほうが小室さんとの結婚に反対しているという報道が多かったからです。

 このご発言に対して、「できる限り」というのは「尊重できないこともある」といった意味合いもあるという推測もなされました。しかし、11月30日に55歳のお誕生日を迎えられた秋篠宮さまも「結婚を認める」とご発言。ということは、すでに9月の時点で、ご両親としては結婚を認めていたということになります。

 ただ、どうやらご夫妻の中で、小室さんへの不信感は拭えなかったものの、結婚は憲法上で保障されている権利であって、両者の合意があれば成立するものという前提でのご発言だったようです。だからこそ、秋篠宮家と小室家の家同士が関わる「婚約」は許されていないとみられています。ついにご両親が結婚を認めたという報道で世間が揺れましたが、苦渋のご発言だったと推察されます。

第3位:宮内庁長官「説明責任を果たすべき」! 小室圭さんに“超異例の苦言”

 12月10日、宮内庁で行われた定例会見で、秋篠宮さまの“眞子さまと小室さんのご結婚に関するご発言”について記者から問われた宮内庁長官が、「小室さんの代理人、あるいは小室圭さん、あるいはお母さんが説明責任を果たすべき」と発言したのには驚きました。

 これまで眞子さまのご結婚問題は、あくまで秋篠宮家の“私的な問題”であり、口出しすることのなかった宮内庁のトップが、まさかの異例の苦言を呈したからです。それほどまでに宮内庁側も、小室さん側への鬱憤が溜まっていたのだと思います。秋篠宮ご夫妻や宮内庁のトップからプレッシャーをかけられた小室さんは、何かしらの誠意を見せなければならないでしょう。

雅子さまが「立皇嗣の礼」で述べられた“17年ぶりの肉声”の感動

 今年はコロナ禍で公務がなくなったことと、下半期に入ってから眞子さまの結婚問題で話題が沸騰したこともあり、少し陰に隠れてしまった天皇皇后両陛下。しかし、その裏では、コロナの専門家や大きな影響を被った関係者らと御所でご接見をして、常に国民に心を寄せられていました。

 その中で、いまだ療養中の雅子さまのご体調が、快復されていると感じられたのが11月8日。「立皇嗣の礼」の中の儀式「朝見の儀」で、雅子さまは秋篠宮さまに「どうぞ、これからもお健やかにお務めを果たされますように」とあたたかいお言葉をかけられたのです。

 あまり大きく報道されていませんが、実はこれが、雅子さまの17年ぶりの肉声でした。皇太子妃時代からのバッシングを受けながら、努力を重ねて徐々に公務に出席され、お代替わりで皇后になられてからのご活躍は目を見張るものがあります。その集大成の一つが今回のお言葉だったのです。眞子さまの件で逆風吹き荒れる秋篠宮家のこともあり、雅子さまがかけられたお言葉には国母としての慈愛が感じられました。

「小室圭さんとは頼むから結婚しないでくれ」? 秋篠宮さまの発言に滲み出た“本音”を、皇室ウォッチャーが読み解く

 「結婚することを認めるということです」——秋篠宮さまが、11月30日の55歳の誕生日を前に臨まれた記者会見で、長女・眞子さまと小室圭さんの結婚を「認める」と述べた。

 これは、同13日に、眞子さまが「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」というお気持ちを表明されたことを受けての発言であり、小室さんの母・佳代さんの金銭トラブルが発覚し、2018年2月に婚約延期が発表されて以降、ほとんど進展していなかった結婚問題がようやく動きを見せ始めたといえるだろう。

 しかし国民の間では、金銭トラブルを長期化させた小室さん側への不信感が高まっていることから、お祝いムードでは“ほぼない”という状況。秋篠宮さまに対し「なぜ結婚を容認されたのか?」という疑問の声まで飛び交っているが、皇室ウォッチャー・X氏はこれをどう考えているのか。話を聞いた。

「結婚と婚約は違いますから」秋篠宮さまの念押しが印象的

——秋篠宮さまのお誕生日会見における、眞子さまの結婚に関するご回答を、どのようにご覧になりましたか?

皇室ウォッチャー・X氏(以下、X) まさに“苦渋のご発言”だと感じました。これまで小室さんとのご結婚に反対され続けてきたとされる秋篠宮さまが、いきなり「結婚することを認める」と発言したのは意外。ただ、その発言の根拠は「憲法上、両性の合意があれば結婚できるから」といったものでした。父親としては結婚に反対だけれど、皇族として憲法を順守しなければならないということでしょう。

 そして最後の最後に「結婚と婚約は違いますから、結婚については本当にしっかりした確固たる意志があれば、それを尊重するべきだと私は思います」と念押しされた部分も印象的でした。これはつまり、結婚は憲法上、両性の合意があればできるため止められないけれど、秋篠宮家と小室家の“家の問題”でもある婚約は「受け入れがたい」という殿下のお気持ちが滲み出ていました。

——なぜ秋篠宮さまは、このタイミングでご結婚を容認されたのでしょうか?

X 18年2月に婚約延期が発表されてから、眞子さまと小室さんの結婚へのご意思は一向に変わらなかった。先日、眞子さまは“お気持ち文書”で「私たちにとって結婚は必要な選択」と述べられましたが、殿下はそれを読まれ、「結婚は容認せざるを得ない」とお考えになったのだと思います。

——秋篠宮さまは、会見で「あくまで私の主観になりますけれども、感じとしては決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないというふうに思っています」とも述べていましたが、ここからも、100%の気持ちで結婚を肯定しているわけではないことが伝わってきます。

X もっというと、“まったく”肯定していないことが伺えます。2年前に行われた秋篠宮さまのお誕生日会見で、「多くの人が喜んでくれる状況にすること」を、小室さん側に“課題”として出されました。ただ、先日、宮内庁長官から、結婚をめぐる批判的な報道について「小室さん側が説明責任を果たすべき」と異例の発言があったように、小室さん側は殿下の求めているものに応えていない。それが今回の「多くの人が納得していない」という発言につながったのでしょう。

—— 一部週刊誌報道で、秋篠宮さまは「小室圭さんと親戚になりたくないのが本心」とも伝えられました。秋篠宮さまの小室さんへの心情はどのようなものだとお感じですか?

X 以前から散々報じられていますが、秋篠宮ご夫妻は、小室さんの母親が金銭トラブルを抱えていること自体を問題視しているのではなく、問題が起こった際の対応に誠意がないことに不信感を持たれています。自分たちがどれだけ苦言を呈しても、一向に動かない小室さんに対する国民からの批判は日を経るごとに大きくなり、秋篠宮家へのバッシングにもつながって、現在もそれは止まりません。秋篠宮家への批判が高まり続けると、皇室の尊厳が保てない危険性があるということです。おそらく秋篠宮さまは「頼むから小室さんとだけは結婚しないでくれ……」といったお気持ちなのではないでしょうか。

——国民からは反対意見が飛び交っていますが、今後は結婚への準備が進んでいくものとみられます。お二人にとって課題になりそうなことはありますか?

X 単純に「結婚」をするだけなら、眞子さまと小室さんが行うことは特にありません。これからも今の姿勢を貫き通せば、結婚はできます。ただ、もしお二人が一般の結納にあたる「納采の儀」を経て、きちんと婚約してから皇室内の結婚関連の行事を行って入籍したいと思われているならば、小室さん側が金銭トラブルのこれまでの経緯を記者会見などで説明する必要があります。それこそ、殿下が以前から出されている「納采の儀」を行うにあたっての最低条件なのです。

 ここまでこじれてしまった問題なので、会見を開いてトラブルの説明をしたところで、小室さんに対する国民の反発心は変わらないでしょう。しかし、一応は課題をクリアしたということで、殿下が「婚約」を認められる可能性は高いと思います。

眞子さま、“皇族として異例な表現”で小室圭さんへの思いつづった!? 皇室ウォッチャーが「哀しい文面」と指摘するワケ

 11月13日、秋篠宮家の長女・眞子さまが、小室圭さんとの結婚問題に関する“お気持ち”を発表。2018年2月に、2年間の婚約延期が発表されていただけに、20年内に何らかのお気持ちを示されるであろうと目されていた中での発表となった。

 眞子さまは「私たちの気持ちを思いやりあたたかく見守ってくださっている方々がいらっしゃいますことを、心よりありがたく思っております」と感謝を述べる一方、「様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております」と切り出すと、「しかし、私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」と結婚の意思に変わりはないことを断言。今後については「今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況」としながらも、結婚に向けて進んでいくことを明言した。

 結婚問題の背景にある、小室さんの母・佳代さんと元婚約者男性Aさんの金銭トラブルがいまだ解決していないだけに、国民からは「結婚反対」の声も根強いが、皇室ウォッチャーX氏は、眞子さまの“お気持ち”をどのように受け止めたのか? 話を聞いた。

——眞子さまの結婚に関するお気持ちの文書は、要約するとどのようなことを言っていると捉えましたか?

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) 端的に言うと「反対している人もいるけれど、何を言われようが私たちは結婚する」ということなのかなと。《様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております》と述べられた後、続けて《結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です》と、つづられましたが、皇族が“生きていくために必要な選択”といった極めて強い表現を使われるのは異例のこと。これはつまり“結婚できなければ生きてはいけない”という意味ですから。それほどまでに、小室さんへの気持ちが強いのかと正直驚くとともに、眞子さまへの同情の念が湧いてくるほど、哀しい文面だと思いました。

——お気持ちの文書では、ほかにも印象に残った部分はありますか?

X 冒頭に、文書発表の前提として“両親の理解を得たうえで”という言葉が添えられていますが、この部分が個人的に気になりました。これまで結婚に反対のスタンスを取り続けていた秋篠宮ご夫妻が、今回の文書内容を了承したという意味にも取れるからです。この一文は文書発表の了承だったのか、はたまた眞子さまと小室さんの結婚を許したという意味なのか、意見が分かれるところですが、ただ、どちらにしても、この内容の発表を了承したのであれば、確実に結婚への階段を上り始めていると感じました。

——しかし文書を読む限り、結婚について具体的な進展はなさそうです。

X そうですね、実際は今回の発表でも具体的な結婚スケジュールは示されず、これは実質的な無期延期です。結婚反対のスタンスが軟化したように感じられる秋篠宮ご夫妻ですが、結婚を完全にOKしたわけではないことの表れかと思います。もし前向きであれば「○年までには」や「コロナが落ち着いたら」などの“期限”が示されるはずですから。秋篠宮さまとしては、以前から記者会見でおっしゃっているように、小室家が抱えている金銭問題を解決しなければ、結婚させることはできないとお考えなのでは。

——今後、眞子さまの結婚はどのような展開を迎えると思いますか?

X 今回の文書でもあらためて感じましたが、眞子さまのお気持ちはかなり固いので、いずれは結婚されるのではないでしょうか。このご縁談は、眞子さまか小室さんのどちらかが諦めない限り、結婚されるルートしかないと思います。秋篠宮ご夫妻が破談させることは考えにくい。仮にもしそうなった場合、眞子さまは皇室に残りますが、小室さん問題を経た後で別の人と結婚するというのは、なかなか難しいのでは。眞子さまの人生を台無しにしてしまう選択を、ご両親が選ぶことはないでしょう。

 そうなると、頑張らなければいけないのは小室さん。米ニューヨークへの留学後、日本で世間の批判にさらされ、矢面に立っていたのは眞子さまでしたが、小室家の金銭問題が結婚の障壁であるならば、彼は帰国して経緯や解決策を会見などで示し、多くの国民から理解を得なければなりません。国民からの血税で成り立っている皇族が結婚されるには、国民からの祝福が絶対条件なので、より踏み込んだ説明などを行う機会は、今後間違いなくあると思います。

「宮内庁は甘かった」小室圭さんへの調査不足が招いた大騒動、今後「プリンセスの結婚相手」の条件はどう変わる?

 秋篠宮さまが、継承順位1位の皇嗣になられたことを国内外に示す「立皇嗣の礼」が11月8日に行われることが発表された。以前から、「立皇嗣の礼」後に、眞子さまと小室圭さんの結婚問題に何らかの進展があると言われていただけに、各週刊誌では「いよいよ結婚か」という記事が多数掲載されるようになった。

 婚約内定会見を行った直後に、小室さんの母・佳代さんの“金銭トラブル”が発覚し、婚約延期に至ったという前代未聞の結婚騒動。国民の間からは「小室さんはプリンセスにふさわしい相手ではない」とする意見が噴出したが、そもそも宮内庁は、婚約内定前に小室さんやその家族について、然るべき調査は行っていなかったのだろうか? また今回の結婚騒動を受け、今後「プリンセスの結婚相手」の条件が厳しくなるといったことは考えられるのか? 皇室ウォッチャーX氏に見解を聞いた。

――眞子さまの結婚騒動は、事前に宮内庁が小室家のトラブル等をしっかり調査していれば、これほど大問題にならなかったように思います。

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) もちろん、宮内庁サイドは女性皇族のご結婚相手がどんな人物なのかを調査しています。本人や家族、親戚に犯罪歴がないか、また本人が住む自宅周辺での評判など、ある程度の人物像を調べ上げるそうです。ただ、女性皇族は男性皇族と違って、結婚されると皇室を出て民間人となります。そういった理由から、男性皇族の結婚相手よりも、女性皇族の結婚相手への調査は“甘い”と言われています。

――小室家に対する宮内庁の調査は、詰めが甘かったと感じますか?

X はい、甘かったと言わざるを得ないでしょう。正直、宮内庁としても、皇室に入る方ではなく、離れる方の結婚相手だったため、詰めが甘くなってしまったのだと思います。しかし、秋篠宮さまや眞子さまが、宮内庁サイドの「問題なし」という調査結果を信用され、婚約内定を発表したにもかかわらず、後になって母親の金銭トラブルが発覚したことを考えると“甘かった”では済まされない、由々しき問題だと思います。一方で、小室さん本人ならともかく、その母親が以前に交際していた相手との間に金銭トラブルがあることを知る術はほとんどありません。小室さんサイドが、自分に都合の悪いことを宮内庁に話すわけがないですからね。宮内庁も、今回の件は予想外だったことでしょう。

――今後「プリンセスの結婚相手」の条件が厳しくなるといったことはあるのでしょうか? 

X 皇族の結婚相手には、特に決まった条件はないので、その点に関してはこれまでと変わらないでしょう。ただ、女性皇族の結婚相手への調査は厳しくなると思います。小室さんの件によって、皇族の結婚相手に問題があった場合、国民からどれほどの批判が出るか、またそれが皇室全体にどのような悪影響を及ぼすか、宮内庁は身に染みていることでしょう。

 今後は、女性皇族の結婚相手にも、男性皇族の結婚相手と同等の調査を行うと思います。女性皇族が皇室を離れる際に支払われる一時金は「元皇族としての品位保持」を理由に支払われていることはよく知られていますが、やはり皇籍を離脱したからといって、皇室の威厳を貶めるような相手と結婚するのは好ましくない――そういった考えが、宮内庁の中で強まっていると推察できます。

――皇族の結婚相手に条件はないと言いますが、それは建前ではないのでしょうか?

X 学歴や職歴に何らかの条件があるといったことはないのですが、とはいえ、女性皇族の結婚相手が反社会勢力の一員だったり、ニートだったり、周囲からの評判が悪いなどの場合、世間が許さないでしょう。それは、皇室が国民の税金で成り立っていることも理由です。小室さんの件に関しては、表面上の学歴や職歴などは問題がなく、学業も優秀でしたし、母親の金銭トラブルが発覚しなければ、今頃は幸せに暮らしていたと思います。つまりは、一般的にふさわしくないと思われる仕事をしておらず、プリンセスが認めた相手であれば、特に問題はないと思います。

――天皇皇后両陛下は姪である眞子さまの結婚騒動をどのように見ていらっしゃると思いますか?

X 天皇ご一家と秋篠宮家は赤坂御用地の中にお住まいがあり、普段から交流されているそうです。しかも、眞子さまが婚約内定した後には、雅子さまに「結婚生活」についてのお話を聞きに行かれていたのです。実母である紀子さまには聞きづらくても、人生の先輩として信頼している雅子さまになら聞けることがあったのでしょうね。両陛下は大切な姪っ子として可愛がられていたでしょうし、小室さん問題でひどく心を痛められた眞子さまのことを、とても心配されていると思います。

もし小室圭さんと本当に結婚したら……「佳代さんとの嫁姑問題」「大衆のバッシング」眞子さまに降りかかる“問題”を、精神科医が考察

 2018年2月、宮内庁から秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの婚約延期が発表されてから、2年半が経過した。年内には、結婚に関する何らかの発表があると見られる中、婚約延期の要因といわれている小室さんの母・佳代さんと元婚約者男性との金銭トラブルはいまだ決着を見ていない。それだけに、国民の間では「結婚は難しいのではないか」と見る向きが強いようだ。

 一方で、結婚に反対する国民も少なからず存在する。金銭トラブル解決に動こうとしない態度もさることながら、小室さん親子は以前から「母子一体感が強い」といわれているため、「もしご結婚されたら、眞子さまが苦労するのは目に見えている」と心配されているのである。果たして、眞子さまはご結婚後、どのような苦労に直面すると考えられるのか。『「自分が正義」の人に振り回されない方法』(だいわ文庫)『子どもを攻撃せずにはいられない親』(PHP新書)などの著書を持つ精神科医・片田珠美氏に見解をお聞きした。

姑・小室佳代さんの過干渉が懸念される

 もしご結婚された場合、佳代さんとの2世帯同居の可能性もあると報じられている眞子さま。母子一体感が強い“母と息子”との同居は、非常に難しい問題に直面するケースもあるようだ。

「小室さんは10歳のときに、お父さんを自殺で亡くされています。それから小室さん親子は、母一人子一人で苦しい時期を乗り越えてきただけに、普通の親子以上に、母子一体感が強いと考えられます。また、佳代さんはもともと『息子を自分の思い通りに支配したい』という支配欲求が非常に強そうです。幼少期からバイオリンを習わせたり、インターナショナルスクールに通わせたり、留学をさせたりして、自分が叶えられなかった夢を息子に叶えさせたいという願望がかなり強いように見えます。そういった母親に育てられた小室さんは、例えば、佳代さんに『これがいいわよね』と言われると、『いや、僕の気持ちは違う』などと異を唱えることができず、佳代さんの言いなりになってきたのではないかと思うのです。だいたい中学から高校にかけて迎える反抗期も、小室さんにはなかったのではないでしょうか。女手一つで育ててくれるお母さんの苦労を慮って、『反抗できなかった』ということもあるのかもしれません」

 そういった家庭の息子である小室さんと結婚した場合、一番懸念されるのは、母親である佳代さんの過干渉。問題は、佳代さん自身が「過干渉だと思っているわけではないこと」と、片田氏は指摘する。

「佳代さんはこれまでいろいろなトラブルを起こしていますが、自分のしたことが相手に迷惑をかけたり、不快感を与えたりすることへの自覚が薄いように、少なくとも私の目には映るのです。佳代さんが、息子のため、あるいは皇室から迎えた眞子さまのためと思ってやっても、眞子さまにとっては過干渉で、『嫌だな』と感じてしまうこともあるのではないかと思います」

 また、嫁姑問題は、基本的に「嫁、姑、息子」の三角関係において起こると片田氏。姑には、自分が大事に育ててきた愛情の対象である息子を「嫁に取られた」という気持ちがあるため、例えば料理に関して「私の作ったもののほうがおいしいでしょう?」などと自分の優位性を強調し、結果的に嫁をけなすことがあるそうだ。片田氏いわく「特に母子一体感が強いと、この傾向はより強まる」だけに、結婚後、佳代さんが眞子さまに、あからさまな「嫁いびり」をすることはないとしても、自分のほうが息子のためを思っているし、息子についてよくわかっていると事あるごとにひけらかすことはあるかもしれない。

 「母子一体感が強い」という点以外にも、結婚後に眞子さまが直面しそうな問題が3つあると片田氏。

「1つ目は『経済的困窮』です。日本の司法試験を突破していない小室さんが、ニューヨーク州の国際弁護士資格を取得したとしても、それだけでは原則として日本で弁護士として働くのは無理です。また先日、紀子さまがお誕生日に際し、記者からの質問に文書でご回答されましたが、その中で眞子さまのご結婚について『長女の気持ちをできる限り尊重したいと思っております』と述べておられました。一部週刊誌で、この『できる限り尊重したい』という言葉について、結婚の容認と取れる半面、『できないものは仕方ない』といったニュアンスも含まれていることが示唆されています。また紀子さまが眞子さまに対し、『国民の多くが納得していない状況にもかかわらず小室さんと結婚したいのなら、2人でずっとアメリカで暮らしなさい』といった見解をお持ちではないかと報じられました。しかし、もしご結婚後、ずっとアメリカで働くにしても、アメリカは日本以上に弁護士数が多いので、収入を得づらい面もあるでしょうし、『今後どうやって食べていくのか?』と心配になります」

 片田氏によれば、「経済的困窮」は人の気持ちをすさませるという。特に眞子さまは、「何不自由ない恵まれた環境でお育ちになった正真正銘の深窓の令嬢ですので、経済的困窮は想像だにできないのではないでしょうか」と見解を述べる。

「2つ目は、小室さんが『優柔不断』で『自分で問題を解決しない点』です。これは、母の金銭トラブルに真摯に向き合わず、解決しようとしなかったことに端的に表れており、小室さんの代理人が、元婚約者とその代理人に対面したのは、たった一度だけとも伝えられています。また最近では、これまで『元婚約者からの贈与』と主張していたお金を『借金』と認めれば、その返済の時効がもうすぐくるので、それを小室さんが待っているのではないかと、複数の週刊誌で報じられました。もしこれが事実であれば、小室さんがのらりくらりと何もしないまま、問題が自然消滅し、人々が忘れ去り、ほとぼりが冷めるのを待っているようにも見受けられるのです」

 そんな小室さんと結婚した場合、眞子さまが大変な苦労をする可能性は否めない。育児や親戚付き合い、金銭面など、夫婦に何かしらの問題が起こっても、「自ら問題に真摯に向き合い、解決のために努力できるのか……疑問を抱かずにはいられません」と片田氏は言う。眞子さまが問題解決能力を持っていれば心配はないかもしれないが、「『転ばぬ先の杖』で、道に石が落ちていたら、周りの人が先回りして取り除いてくれるような環境でお育ちになっているだけに、問題解決能力はないと思います」。

「3つ目は『大衆のバッシング』です。今までも散々叩かれてきた小室さんですが、ご結婚することになり、1億5000万円ほどといわれる一時金(元皇族としての品位を保つために国から支給されるお金)を受け取った場合、ものすごいバッシングを浴びることでしょう。それは、コロナ禍によって、余計に激しくなる可能性があります。コロナ禍の影響で、『会社の業績が悪化した』『休業を余儀なくされた』『失業した』という人が多く、経済的困窮に陥っている人も大勢いる状況だからです。そのため、『楽してお金をもらっているように見える人』への羨望(他人の幸福が我慢できない怒り)により、小室さんへのバッシングが、コロナ以前より激化することが考えられます」

 また、もし小室さんが、眞子さまの皇室ブランドを利用し、名誉職についてお金を得るとなった場合も「大衆のバッシングの対象になりやすい」とのこと。結婚後、自身の経済的困窮に悩まされる可能性がある一方、それを解消すべく皇室ブランドに頼ろうとすると、大衆のバッシングの対象になりかねないとあっては、眞子さまと小室さんには、茨の道が待ち受けているように思えてならない。

 もし今後、小室さんとゴールインを果たした場合、眞子さまは小室さん親子とどう接するべきなのか。片田氏はズバリ「佳代さんとの同居はしないほうがいい」と指摘する。

「佳代さんはいま、自身のお父さんと同居されているとのこと。洋菓子店でパートをしていたことから考えるに、佳代さんとお父さんは経済的にそれほど裕福ではないでしょう。ですから、小室さんと眞子さまが、2人の面倒を見なければいけなくなるのではないかと危惧します。金銭的援助は行うことになるでしょうが、できるだけ距離を置いたほうがいいと思います」

 母子一体感が強い母と息子が距離を置くのは、なかなか難しいのではないかと思ってしまうが、「小室さんは18年の夏からアメリカに留学しており、現時点で2年以上、佳代さんと離れて暮らしています。親離れ、子離れの練習期間としてはよかったのではないでしょうか」と片田氏。一方、母子一体感が強い母と息子を、嫁が引き離そうとした場合には、どのような事態が考えられるのだろうか。

「母の怒りが、嫁に向かうことはあるでしょう。そして、母が息子に、嫁の悪口を言うパターンはよくありますね。そのような場合、嫁はもうスルーするしかない。先ほど申し上げたように、いくら眞子さまが皇室のお姫様といえど、佳代さんからすれば、眞子さまは『大事な息子を奪った嫁』なのです。『私のほうが息子のことを思っている』『嫁に勝ちたい』という姑と喧嘩しても埒が明かないですし、同じ土俵にのってはいけません」

 なお、小室さんには優柔不断な面があるため、嫁姑問題が勃発しても、「眞子さまに『お母さんも寂しいんだからうまくやってくれよ』などと言って、“逃げる”可能性は高いのではないでしょうか。金銭トラブルの経緯を振り返ると、そのように思います」という。

 多くの国民が危惧する、眞子さまと小室さんの結婚問題。果たして、2人はどのような結論を出すのだろうか。国民は固唾を飲んで見守るしかないようだ。

小室圭さんとの結婚だけは認められない? 「眞子さま結婚問題」紀子さまのご回答を、皇室ウォッチャーはどう読む!?

 9月11日、54歳の誕生日を迎えられた秋篠宮妃の紀子さまが、宮内記者会からの質問に文書でご回答された。この1年を振り返ってのご感想や家族の近況について語る中、最も国民が関心を寄せたのは、長女・眞子さまと小室圭さんの“結婚問題”の現状と見通しに関する質問のご回答だった。

「長女の結婚については、対話を重ねながら、親として娘の気持ちを受け止め、一緒に考えていくことが大切だと考えています。その中では、共感したり意見が違ったりすることもありますが、お互いに必要だと思うことを伝え合いつつ、長女の気持ちをできる限り尊重したいと思っております。現状や見通しを含め、話したことの内容をお伝えすることは控えさせていただきます」

 小室さんの母と元婚約者間の金銭トラブルが解決していないだけに、この紀子さまのご回答に対して、ネット上では「やはり結婚を押し通すつもりなのか」「親だったら、普通反対するのでは?」など、疑問の声が飛び交うことになった。では皇室ウォッチャーX氏は、これをどのように読んだのか。率直な感想をお聞きした。

――紀子さまの“眞子さまご結婚問題”に関するご回答について、率直にどう思われましたか?

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) 予想していたよりも“かなり踏み込んだ内容”という印象を持ちました。昨年のお誕生日は、眞子さまのご結婚に関する質問に対し、「長女の気持ちを推測するなどして現状や今後についてお伝えすることは、控えたいと思います」と述べるにとどまり、いわば“ゼロ回答”だったのです。しかし今回は、眞子さまと結婚に関する話し合いが進んでいることや、その中で共感や意見が違うこともあると明かされました。さらに、眞子さまの結婚に対する“母親として”のスタンスを示す「長女の気持ちをできる限り尊重したい」という言葉も盛り込んでいらっしゃる。今回のご回答に驚いた関係者は多かったのではないでしょうか。

――「長女の気持ちを【できる限り】尊重したい」という箇所について、「結婚を全肯定できない」 という紀子さまの気持ちが見え隠れしているような気もしたのですが……。

X 今回の回答の一番重要なポイントは、まさに「できる限り」という文言だと思います。この言葉を入れることによって、紀子さまはご自分のお気持ちを表現されたのだと感じました。それは、基本的に眞子さまのご意思を尊重したけれども、「全てを認めるわけにはいかない」ということ。つまりは、「小室さんと結婚することだけは認められない」と示唆されているのだと思います。「できる限り」発言の前段には、「意見が違ったりすることも」という部分がありますが、小室さんとの今後については意見がずれているのでしょう。

――秋篠宮さまが、皇位継承順位1位の皇嗣となったことを国内外に宣言する「立皇嗣の礼」が現在延期となっていますが、年内には行われるといわれています。その後、眞子さまから結婚に関する何らかの発表があると報じられていますが、どのように思われますか?

X 立皇嗣の礼が年内に行われようと、新型コロナウイルスの影響で再延期になろうと、眞子さまからの結婚に関する何らかの発表は、必ず年内にあるでしょう。2018年2月に、眞子さまと小室さんが婚約延期となった際、宮内庁は再来年……つまり今年中にあらためてご結婚のスケジュール等を発表するとしました。ですので、結婚するのか、破談になるのか、再延期するのかのいずれかの発表は、今年中にしなければならないのです。この結婚問題は国民の注目度が高く、発表になると、また賛否が巻き起こるはず。タイミング的には、秋篠宮さまが国内外に皇嗣となられたことを宣言する立皇嗣の礼が終了した頃がベストですが、再延期されるならば、この儀式の開催を待たずに結婚関連の発表がなされるでしょう。

――小室さんについては、母・佳代さんが元婚約者から借りた400万円の返済義務がなくなる“時効”を待っているのではないか? という報道が相次いでいます。もし本当であれば、これまで小室さんサイドは「借金ではなく贈与」と主張してきましたが、「借金」であると認めた上で、「時効援用」の手続きを行わなければいけません。

X 小室さんが海外留学中に加え、母の佳代さんが自宅にこもりきりであまり動きがないので、各媒体も書くネタがなく、苦肉の策でこのような報道をしているのかなと思います(笑)。佳代さんと元婚約者の間にある金銭トラブルは、“法的問題”ではなく“道義的問題”とされています。元婚約者は、小室さんの大学入学金や授業料、海外留学金、小室家の生活費439万円を貸した際、貸付契約書を交わさなかったため、弁護士に相談しても「勝ち目がない」と言われて困り果てていたところ、週刊誌がその件を報じたという経緯がありました。

 つまり、法的には返さなくてもいいお金ではあるものの、お世話になった方に対する小室さん親子の対応があまりに冷たすぎるという点が問題視されたのです。秋篠宮さまが、結納に当たる「納采の儀」を行えないとおっしゃったのは、小室さん親子のそういった道義に反する行為が原因だと思われます。ですので、借金返済義務が時効を迎えたからといって、結婚問題解決には、何の意味もないといえるでしょう。

――秋篠宮さまは「国民から祝福される結婚」を望まれているそうですが、「借金返済義務の時効を待っているのではないか」という報道により、国民の小室さんに対する怒りはさらに加速している印象です。

X もし仮に、小室さんが借金返済の時効を待っているのだとしたら、先述したようなこの借金問題の本質を理解しておらず、明らかに秋篠宮さまが求められているものからかけ離れている。もっと言えば、突然のアメリカ留学や、一向に金銭トラブルを解決させるための行動を取らないことから、婚約延期が発表された2年前よりも、今のほうが状況は悪化していると思います。正直、この状況から、眞子さまと小室さんの結婚が、国民から祝福されることはかなり難しいでしょう。

 ただ、国民から祝福を受けたいと思っているならば、元婚約者が納得する形で金銭トラブルを解決させ、その上で小室さん親子が記者会見を行うなどして、金銭トラブルの経緯やどのような方法で元婚約者に納得してもらったのか、国民に伝えるしかないと思います。

「男性は性欲を制御できない」という認識が、あらゆる問題を煙に巻く――性教育、AV、戦隊モノが生む古い価値観

 刑務所に入れることで“罰”を与えても、更生につながっていない現状が見え隠れする、DVや性犯罪加害者たち。前回は、彼らの再犯を防ぐ更生プログラムのひとつ、「加害者臨床」の内容について話を聞いたが、この取り組みは、なかなか広がっていかないのが現実だ。その背景には、日本社会にはびこる男尊女卑の価値観や、裁判に漂うアップデートされない固定概念があるという。

 被害者を増やさないために加害者臨床に携わる、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳氏と「NPO法人 女性・人権支援センター ステップ」の代表である栗原加代美氏に、引き続き話を聞いた。

■第1回:30年間、電車で痴漢を繰り返してきた――性犯罪“加害者”が語る「逮捕されてもやめられない」理由
■第2回:「女性は痴漢で気持ち良くなる」と信じていた――性犯罪加害者の言葉から、“治療”の在り方を問う
■第3回:性犯罪者・DV加害者は「排除すればいい」のか? 「孤立が再犯率を上げる」現場の専門家が訴えること

「変わらなければいけないのは妻」だと信じるDV夫

――お二人の話を聞いて、日本には“加害者の受け皿”がほとんどないと実感しました。なぜ「加害者更生プログラム」は広がっていかないのでしょうか?

斉藤章佳氏(以下、斉藤) 一言でいうと、物理的に難しいんです。たとえば、私がいるクリニックは女性スタッフも多いですが、そこに痴漢や盗撮の常習者が来るとなると、過去に被害に遭ったスタッフがいた場合、定着率に影響します。もちろん、彼らがクリニック内で痴漢や盗撮行為をすることはありませんが、人として心情的に受け入れ難いという場合もあります。

 また、地域からクレームの電話が来ることもあります。「性犯罪者が集まっていたら、何か事件が起きるんじゃないか?」といった具合です。依存症には、ある特定の状況や条件下で衝動制御が困難になり、問題行動につながる“引き金”があります。例えば、「満員電車を見ると痴漢がしたくなる」「エスカレーターでスマホを出すと盗撮したくなる」といったことですが、逆にいえば、その引き金を引かない限り、条件反射のスイッチは作動せず、脳の誤作動も起こりにくいため、彼らが問題行動を起こす可能性は低いです。こうした正しい認識がないため、過剰な排除意識につながっているのだと思います。

栗原加代美氏(以下、栗原) 私も同じような経験をしたことがありますね。事務所を探しているとき、下階に学習塾がある物件を借りようと思っていたら、オーナーから「DV加害者が集まるんでしょう? 子どもたちが暴力を振るわれたら大変なので、貸すことはできません」と言われたんです。そういったことが続き、今の物件を見つけるのに1年もかかりました。DVは夫婦や恋人、親子の関係性の問題なので、見知らぬ人に暴力を振るう人はほとんどいませんが、世間にはそういう“イメージ”があるんですよね。

――支援者側ですらそうした目を向けられているとなると、加害者自ら自助グループに入ったり、プログラムを受けに行くこと自体、非常にハードルが高いように思えます。彼らは、どのようなきっかけでやって来るのでしょうか?

栗原 我々のもとに来るDV加害者の場合は、周囲から「どうにかしたほうがいい」と言われても、すぐには動きません。妻が家から出て行って、初めて「まずい」と感じ、プログラムを受けに来るパターンが多いですね。あとは、妻に「おまえが行くなら俺も一緒に行ってやる」というDV加害者もいます。「変わるのは俺じゃなくて、おまえのほうじゃないか? なぜ俺だけ行かなきゃいけないんだ」という思考なんです。

斉藤 性犯罪の場合、「問題行為を始めてから治療につながるまでの期間」について、当院のデータがあります。痴漢の場合は8年、盗撮は7.2年、ペドフィリア(小児性犯罪者)が14年です。痴漢や盗撮の加害者は1週間で平均2〜3回の痴漢行為をするケースが多いですが、単純に計算すると、1人の痴漢や盗撮の加害者が専門治療につながるまで、平均で1,000人近くの被害者を出すことになります。

 私は初診時に必ず「逮捕されていなければ、ずっと問題行動を続けていましたか?」と質問するのですが、ほぼ100%が「はい」と答えます。加害者にとっては性欲だけではなく複合的な快楽を満たせる行為ですから、「バレない、逮捕されない限りは続ける」という思考パターンになってしまう。逮捕されてようやく自らの性嗜好に向き合わざるを得なくなり、「性依存症の専門治療」という選択が生まれるわけです。しかし、これも一つの選択肢にすぎないので、加害者本人が治療は必要ないと思えば、そのままになってしまいます。

栗原 私たちのプログラムを受けているDV加害者の場合、逮捕まではいかずとも、通報沙汰になった人は8割以上。それも、複数回です。DVの場合、被害者が通報したとしても、警察から「気をつけてくださいね。今夜はホテルに宿泊することをおすすめしますよ」なんて言われて終わってしまうことが大半です。警察の紹介を受けて加害者がうちに来ることもありますが、そうでなければ、自ら進んでプログラムを受けに来ることはほとんどありません。

 児童虐待の場合、児童相談所と警察が連携していますが、DVについても同じように、警察との連携をするべきでしょう。年間7万人のDV被害者がいますが、うちに来るのは約100人。単純に考えて、残りの6万9,900人は野放しになっているかもしれないわけです。まずは、この現状を知ってほしいですね。

――なぜ児童虐待と違って、DVに関する物事はなかなか進まないのでしょうか?

栗原 「夫婦げんか」という言葉が「DV」にアップデートされ、「DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)」が施行されてからまだ20年です。妻や夫に暴力を振るうことが“犯罪”だと認識されるには、もっと時間がかかるのかもしれません。

 DVには、身体的暴力以外に精神的暴力もありますが、「あなた、たたかれていないでしょ?」と、暴力を振るわれていないからと一蹴した弁護士を見たことがあります。通報を受けた警察官の中にも、妻に対して「あなたも悪いよね? じゃあ、お互いさまだ」などと言う人がいるようなんです。そうなると、DV加害者が、なかなか加害者意識を持ちにくい。自分が加害者だと気づき、「相手を傷つけてしまった」と反省することで、初めて「治そう」という意識が芽生えますが、周囲がこうした認識を持っているせいで、その段階にすら立てないわけです。

斉藤 日本で加害者更生プログラムが広がらない原因の一つとして、「マニフェストに掲げても票につながらない」という現実があると、政治家から聞いたことがあります。政治の世界に「加害者の更生は一般市民や地域社会の安全につながる」という理解が浸透すれば、もう少し状況はよくなるのではないでしょうか。今年2月、福岡県が全国に先駆けて「性犯罪加害者への治療費の公費助成」を始めると発表しました。これは、被害者の支援のほうが先ではないかなど賛否両論ありますが、画期的なことです。このような取り組みは、各都道府県に広がってほしいですね。

――お二人のお話を聞いていると、DVや性犯罪は「これをやればゼロになる」といった簡単な話ではないような気がします。もっと社会の根深いところに、問題があるというか。

斉藤 性犯罪はどうしても「性欲」の強さの問題に矮小化されがちですよね。だからSNSなどで「去勢しろ!」という意見が出るのでしょう。しかし、痴漢加害者200人に「痴漢行為時に勃起や射精を伴ったか」というヒアリングを行った当院の調査研究では、半数以上から「NO」という回答を得ています。

 私自身も加害者臨床に携わる前は、「性犯罪は性欲の強い人がやるんだろう」と思っていました。でも、現場で加害者たちに話を聞くようになると、「僕は性欲が強いからやったんです」という話はほとんど聞かなかった。4年制大学を卒業して、企業に勤めて、妻子がいて……という、我々とあまり変わらない人たちばかりなんですよ。では、なぜ痴漢を繰り返すのか? そう彼らに聞くと、支配欲や達成感、弱いものいじめの優越感、釣りに似たレジャー感覚、男性性の確認などが浮かび上がってきたのです。性暴力は、こうした複合的な“快楽”が凝縮した行為だからこそ、なかなかやめられないのだと確信しました。

栗原 私のプログラムに来た男性も、同じようなことを話していましたね。彼は電車の中で男性器を露出させたことがあると言い、その背景には、幼少期にネグレクト状態に置かれたことがあったと告白したんです。「自分の存在に気づいてほしい」という承認欲求が下地にあって、性欲が理由ではないんです。

――それなのにどうして、「性犯罪は性欲の問題」という認識が広がってしまうのでしょうか?

斉藤 性犯罪加害者に警察での取り調べについて聞くと、大抵計画的で「性欲の強さの問題」だというストーリーに誘導されているといいます。裁判でもよく、被告人側の証人として登場する妻に、検察官が「夫婦生活はどうでしたか?」と聞くシーンがあります。この質問の意図は「セックスレスが原因で事件を起こした」「妻が夫の性欲のケアをきちんとしていなかったから事件が起きた」という性欲原因論のバイアスがかかったものであると考えられます。法廷ではいまだに「性欲が背景にあり、それが抑制できず性犯罪が起きている」という認識が根強くあるため、裁判長の最後の訓示でも、「被告人は抑えきれない性欲が暴走し……」といったフレーズが使われることが度々あります。

 そういったことを含めて、世間には「男性は自分の性欲をコントロールできない」という価値観がありませんか? でも、友人の前でいきなりマスターベーションをしたり、交番の前で痴漢をする男性はいないですよね? なぜならば、「性欲をコントロールできている」からです。なのになぜ、男性は自分たちで「男は性欲をコントロールできない生き物だから」ということを否定しないのでしょうか? よく考えると、侮辱的な価値観ですよね。ということはつまり、この考え方で男性側が都合よく隠蔽できる事実があるからです。

 それなら一層、「性欲をなくせばOK」「去勢すれば再犯しない」ではないんです。これでは何も解決にならないことを、まずは知ってほしい。目の前にいる加害者は、日本社会の縮図です。社会に根強くある男尊女卑的な価値観を変えていく必要があります。そのうえで、無数にいる被害者と、その加害者がどう向き合っていくかが、とても大事なんです。

――政治や司法に影響するほど、世の中全体にはびこる根深くかたくなな価値観は、変わっていくものでしょうか?

斉藤 誰も小さい頃から「将来の夢は痴漢です」なんて思っていないですよね。生きていく中で、家庭や学校、メディア、そして社会を通して学習してしまった行動なんです。今の日本社会に前提としてある価値観を変えていかないと、加害者はどんどん再生産されていきます。

栗原 その通りです。たとえば幼少期に見る戦隊モノは、物事を暴力で解決しますが、これは社会全体に暴力容認意識、つまり「悪いことをしたら殴ってもいい」といった考えがあるからだと感じます。

――テレビのフィクションと自分の思考が一体化してしまう人がいるんですね。

斉藤 ある性暴力加害者は、毎回のマスターベーションの際、女性の顔に精液をかけて終わるAVを見ていたんです。中学生からそれを続けていた彼は、初めてできた彼女に同じ行為をしてひどく怒られ、傷ついている彼女を見てびっくりしたといいます。彼はそれが“常識”だと思い込んでいたから、傷つけるとは思わなかったんです。

 もちろん、新しい価値観を知り、インストールしてアップデートしていけるのが健全な大人なんでしょうけれど、そういった機会がなければ、刷り込まれたままの価値観で社会に出てしまいます。新しい価値観をインストールする力と、古い価値観をアンインストールする勇気を持ちたいですね。

栗原 「父親や教師も、怒ったときは暴力を振るった」と話すようなDV加害者も、ほかに怒りの表現の選択肢を持てない環境だった場合は多いですね。だから、健全な表現方法を伝えると、みるみる行動が改善していきます。

 「虐待は連鎖する」とよく言いますが、被虐者の半数は連鎖しないんです。そういう選択をした人たちが、子どもに手を出すようになるというだけ。だから私は、DV加害者にも「全員が連鎖するわけではない。あなたが選択した結果だ。だから、やめることもできる」と伝えています。

斉藤 それと、まず一次予防としては、性行為や出産のことだけではなく、性を通して人との関わり方や相手の立場を考えることを含めた「包括的性教育」が、最も重要ではないでしょうか。大人になっていくための価値観が育まれる最も敏感な小中高校時代に、性的同意などの話を含め、大人が正しく教育していくことが重要だと思いますし、まず大人たちがこのような価値観を積極的に学ぶ姿勢を示していかなければいけないと考えています。
(有山千春)

■斉藤章佳(さいとう・あきよし)
大船榎本クリニック精神保健福祉部長(精神保健福祉士/社会福祉士)。1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症施設「榎本クリニック」にソーシャルワーカーとして、約20年に渡りアルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性犯罪・児童虐待・DV・クレプトマニアなど、さまざまなアディクション問題に携わる。その後、2020年4月から現職。専門は加害者臨床で、現在まで2,000名以上の性犯罪者の治療に関わる。また、都内更生保護施設では長年「酒害・薬害教育プログラム」の講師をつとめている。

■栗原加代美(くりはら・かよみ)
NPO法人女性・人権支援センターステップ理事長。同団体にて、 DV・ストーカー・虐待・加害者更生プログラムの講師を務めながら、被害者の回復プログラム・家族面談・ カップルカウンセリング・テレビ出演、DVやスト ーカー防止のセミナー講師として活動する。

「男性は性欲を制御できない」という認識が、あらゆる問題を煙に巻く――性教育、AV、戦隊モノが生む古い価値観

 刑務所に入れることで“罰”を与えても、更生につながっていない現状が見え隠れする、DVや性犯罪加害者たち。前回は、彼らの再犯を防ぐ更生プログラムのひとつ、「加害者臨床」の内容について話を聞いたが、この取り組みは、なかなか広がっていかないのが現実だ。その背景には、日本社会にはびこる男尊女卑の価値観や、裁判に漂うアップデートされない固定概念があるという。

 被害者を増やさないために加害者臨床に携わる、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤章佳氏と「NPO法人 女性・人権支援センター ステップ」の代表である栗原加代美氏に、引き続き話を聞いた。

■第1回:30年間、電車で痴漢を繰り返してきた――性犯罪“加害者”が語る「逮捕されてもやめられない」理由
■第2回:「女性は痴漢で気持ち良くなる」と信じていた――性犯罪加害者の言葉から、“治療”の在り方を問う
■第3回:性犯罪者・DV加害者は「排除すればいい」のか? 「孤立が再犯率を上げる」現場の専門家が訴えること

「変わらなければいけないのは妻」だと信じるDV夫

――お二人の話を聞いて、日本には“加害者の受け皿”がほとんどないと実感しました。なぜ「加害者更生プログラム」は広がっていかないのでしょうか?

斉藤章佳氏(以下、斉藤) 一言でいうと、物理的に難しいんです。たとえば、私がいるクリニックは女性スタッフも多いですが、そこに痴漢や盗撮の常習者が来るとなると、過去に被害に遭ったスタッフがいた場合、定着率に影響します。もちろん、彼らがクリニック内で痴漢や盗撮行為をすることはありませんが、人として心情的に受け入れ難いという場合もあります。

 また、地域からクレームの電話が来ることもあります。「性犯罪者が集まっていたら、何か事件が起きるんじゃないか?」といった具合です。依存症には、ある特定の状況や条件下で衝動制御が困難になり、問題行動につながる“引き金”があります。例えば、「満員電車を見ると痴漢がしたくなる」「エスカレーターでスマホを出すと盗撮したくなる」といったことですが、逆にいえば、その引き金を引かない限り、条件反射のスイッチは作動せず、脳の誤作動も起こりにくいため、彼らが問題行動を起こす可能性は低いです。こうした正しい認識がないため、過剰な排除意識につながっているのだと思います。

栗原加代美氏(以下、栗原) 私も同じような経験をしたことがありますね。事務所を探しているとき、下階に学習塾がある物件を借りようと思っていたら、オーナーから「DV加害者が集まるんでしょう? 子どもたちが暴力を振るわれたら大変なので、貸すことはできません」と言われたんです。そういったことが続き、今の物件を見つけるのに1年もかかりました。DVは夫婦や恋人、親子の関係性の問題なので、見知らぬ人に暴力を振るう人はほとんどいませんが、世間にはそういう“イメージ”があるんですよね。

――支援者側ですらそうした目を向けられているとなると、加害者自ら自助グループに入ったり、プログラムを受けに行くこと自体、非常にハードルが高いように思えます。彼らは、どのようなきっかけでやって来るのでしょうか?

栗原 我々のもとに来るDV加害者の場合は、周囲から「どうにかしたほうがいい」と言われても、すぐには動きません。妻が家から出て行って、初めて「まずい」と感じ、プログラムを受けに来るパターンが多いですね。あとは、妻に「おまえが行くなら俺も一緒に行ってやる」というDV加害者もいます。「変わるのは俺じゃなくて、おまえのほうじゃないか? なぜ俺だけ行かなきゃいけないんだ」という思考なんです。

斉藤 性犯罪の場合、「問題行為を始めてから治療につながるまでの期間」について、当院のデータがあります。痴漢の場合は8年、盗撮は7.2年、ペドフィリア(小児性犯罪者)が14年です。痴漢や盗撮の加害者は1週間で平均2〜3回の痴漢行為をするケースが多いですが、単純に計算すると、1人の痴漢や盗撮の加害者が専門治療につながるまで、平均で1,000人近くの被害者を出すことになります。

 私は初診時に必ず「逮捕されていなければ、ずっと問題行動を続けていましたか?」と質問するのですが、ほぼ100%が「はい」と答えます。加害者にとっては性欲だけではなく複合的な快楽を満たせる行為ですから、「バレない、逮捕されない限りは続ける」という思考パターンになってしまう。逮捕されてようやく自らの性嗜好に向き合わざるを得なくなり、「性依存症の専門治療」という選択が生まれるわけです。しかし、これも一つの選択肢にすぎないので、加害者本人が治療は必要ないと思えば、そのままになってしまいます。

栗原 私たちのプログラムを受けているDV加害者の場合、逮捕まではいかずとも、通報沙汰になった人は8割以上。それも、複数回です。DVの場合、被害者が通報したとしても、警察から「気をつけてくださいね。今夜はホテルに宿泊することをおすすめしますよ」なんて言われて終わってしまうことが大半です。警察の紹介を受けて加害者がうちに来ることもありますが、そうでなければ、自ら進んでプログラムを受けに来ることはほとんどありません。

 児童虐待の場合、児童相談所と警察が連携していますが、DVについても同じように、警察との連携をするべきでしょう。年間7万人のDV被害者がいますが、うちに来るのは約100人。単純に考えて、残りの6万9,900人は野放しになっているかもしれないわけです。まずは、この現状を知ってほしいですね。

――なぜ児童虐待と違って、DVに関する物事はなかなか進まないのでしょうか?

栗原 「夫婦げんか」という言葉が「DV」にアップデートされ、「DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)」が施行されてからまだ20年です。妻や夫に暴力を振るうことが“犯罪”だと認識されるには、もっと時間がかかるのかもしれません。

 DVには、身体的暴力以外に精神的暴力もありますが、「あなた、たたかれていないでしょ?」と、暴力を振るわれていないからと一蹴した弁護士を見たことがあります。通報を受けた警察官の中にも、妻に対して「あなたも悪いよね? じゃあ、お互いさまだ」などと言う人がいるようなんです。そうなると、DV加害者が、なかなか加害者意識を持ちにくい。自分が加害者だと気づき、「相手を傷つけてしまった」と反省することで、初めて「治そう」という意識が芽生えますが、周囲がこうした認識を持っているせいで、その段階にすら立てないわけです。

斉藤 日本で加害者更生プログラムが広がらない原因の一つとして、「マニフェストに掲げても票につながらない」という現実があると、政治家から聞いたことがあります。政治の世界に「加害者の更生は一般市民や地域社会の安全につながる」という理解が浸透すれば、もう少し状況はよくなるのではないでしょうか。今年2月、福岡県が全国に先駆けて「性犯罪加害者への治療費の公費助成」を始めると発表しました。これは、被害者の支援のほうが先ではないかなど賛否両論ありますが、画期的なことです。このような取り組みは、各都道府県に広がってほしいですね。

――お二人のお話を聞いていると、DVや性犯罪は「これをやればゼロになる」といった簡単な話ではないような気がします。もっと社会の根深いところに、問題があるというか。

斉藤 性犯罪はどうしても「性欲」の強さの問題に矮小化されがちですよね。だからSNSなどで「去勢しろ!」という意見が出るのでしょう。しかし、痴漢加害者200人に「痴漢行為時に勃起や射精を伴ったか」というヒアリングを行った当院の調査研究では、半数以上から「NO」という回答を得ています。

 私自身も加害者臨床に携わる前は、「性犯罪は性欲の強い人がやるんだろう」と思っていました。でも、現場で加害者たちに話を聞くようになると、「僕は性欲が強いからやったんです」という話はほとんど聞かなかった。4年制大学を卒業して、企業に勤めて、妻子がいて……という、我々とあまり変わらない人たちばかりなんですよ。では、なぜ痴漢を繰り返すのか? そう彼らに聞くと、支配欲や達成感、弱いものいじめの優越感、釣りに似たレジャー感覚、男性性の確認などが浮かび上がってきたのです。性暴力は、こうした複合的な“快楽”が凝縮した行為だからこそ、なかなかやめられないのだと確信しました。

栗原 私のプログラムに来た男性も、同じようなことを話していましたね。彼は電車の中で男性器を露出させたことがあると言い、その背景には、幼少期にネグレクト状態に置かれたことがあったと告白したんです。「自分の存在に気づいてほしい」という承認欲求が下地にあって、性欲が理由ではないんです。

――それなのにどうして、「性犯罪は性欲の問題」という認識が広がってしまうのでしょうか?

斉藤 性犯罪加害者に警察での取り調べについて聞くと、大抵計画的で「性欲の強さの問題」だというストーリーに誘導されているといいます。裁判でもよく、被告人側の証人として登場する妻に、検察官が「夫婦生活はどうでしたか?」と聞くシーンがあります。この質問の意図は「セックスレスが原因で事件を起こした」「妻が夫の性欲のケアをきちんとしていなかったから事件が起きた」という性欲原因論のバイアスがかかったものであると考えられます。法廷ではいまだに「性欲が背景にあり、それが抑制できず性犯罪が起きている」という認識が根強くあるため、裁判長の最後の訓示でも、「被告人は抑えきれない性欲が暴走し……」といったフレーズが使われることが度々あります。

 そういったことを含めて、世間には「男性は自分の性欲をコントロールできない」という価値観がありませんか? でも、友人の前でいきなりマスターベーションをしたり、交番の前で痴漢をする男性はいないですよね? なぜならば、「性欲をコントロールできている」からです。なのになぜ、男性は自分たちで「男は性欲をコントロールできない生き物だから」ということを否定しないのでしょうか? よく考えると、侮辱的な価値観ですよね。ということはつまり、この考え方で男性側が都合よく隠蔽できる事実があるからです。

 それなら一層、「性欲をなくせばOK」「去勢すれば再犯しない」ではないんです。これでは何も解決にならないことを、まずは知ってほしい。目の前にいる加害者は、日本社会の縮図です。社会に根強くある男尊女卑的な価値観を変えていく必要があります。そのうえで、無数にいる被害者と、その加害者がどう向き合っていくかが、とても大事なんです。

――政治や司法に影響するほど、世の中全体にはびこる根深くかたくなな価値観は、変わっていくものでしょうか?

斉藤 誰も小さい頃から「将来の夢は痴漢です」なんて思っていないですよね。生きていく中で、家庭や学校、メディア、そして社会を通して学習してしまった行動なんです。今の日本社会に前提としてある価値観を変えていかないと、加害者はどんどん再生産されていきます。

栗原 その通りです。たとえば幼少期に見る戦隊モノは、物事を暴力で解決しますが、これは社会全体に暴力容認意識、つまり「悪いことをしたら殴ってもいい」といった考えがあるからだと感じます。

――テレビのフィクションと自分の思考が一体化してしまう人がいるんですね。

斉藤 ある性暴力加害者は、毎回のマスターベーションの際、女性の顔に精液をかけて終わるAVを見ていたんです。中学生からそれを続けていた彼は、初めてできた彼女に同じ行為をしてひどく怒られ、傷ついている彼女を見てびっくりしたといいます。彼はそれが“常識”だと思い込んでいたから、傷つけるとは思わなかったんです。

 もちろん、新しい価値観を知り、インストールしてアップデートしていけるのが健全な大人なんでしょうけれど、そういった機会がなければ、刷り込まれたままの価値観で社会に出てしまいます。新しい価値観をインストールする力と、古い価値観をアンインストールする勇気を持ちたいですね。

栗原 「父親や教師も、怒ったときは暴力を振るった」と話すようなDV加害者も、ほかに怒りの表現の選択肢を持てない環境だった場合は多いですね。だから、健全な表現方法を伝えると、みるみる行動が改善していきます。

 「虐待は連鎖する」とよく言いますが、被虐者の半数は連鎖しないんです。そういう選択をした人たちが、子どもに手を出すようになるというだけ。だから私は、DV加害者にも「全員が連鎖するわけではない。あなたが選択した結果だ。だから、やめることもできる」と伝えています。

斉藤 それと、まず一次予防としては、性行為や出産のことだけではなく、性を通して人との関わり方や相手の立場を考えることを含めた「包括的性教育」が、最も重要ではないでしょうか。大人になっていくための価値観が育まれる最も敏感な小中高校時代に、性的同意などの話を含め、大人が正しく教育していくことが重要だと思いますし、まず大人たちがこのような価値観を積極的に学ぶ姿勢を示していかなければいけないと考えています。
(有山千春)

■斉藤章佳(さいとう・あきよし)
大船榎本クリニック精神保健福祉部長(精神保健福祉士/社会福祉士)。1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症施設「榎本クリニック」にソーシャルワーカーとして、約20年に渡りアルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性犯罪・児童虐待・DV・クレプトマニアなど、さまざまなアディクション問題に携わる。その後、2020年4月から現職。専門は加害者臨床で、現在まで2,000名以上の性犯罪者の治療に関わる。また、都内更生保護施設では長年「酒害・薬害教育プログラム」の講師をつとめている。

■栗原加代美(くりはら・かよみ)
NPO法人女性・人権支援センターステップ理事長。同団体にて、 DV・ストーカー・虐待・加害者更生プログラムの講師を務めながら、被害者の回復プログラム・家族面談・ カップルカウンセリング・テレビ出演、DVやスト ーカー防止のセミナー講師として活動する。