「皇室といえば小室圭さん」若者世代のスキャンダラスなイメージ払しょくが、皇室SNSの役割?

 8月30日、宮内庁が皇室の広報にSNSを活用することを検討中と発表した。その理由は、「皇室に関する誤った情報が広まっている現状を踏まえ、正しい情報を積極的に発信していくため」だといい、すでに体制整備のため参事官ポストの新設と、SNS担当スタッフ2名の増員を予定しているとのこと。

 皇室の情報がSNSで発信されるとなれば、もちろん初めてのこととなるだけに、国民からは驚きの声が上がるとともに、炎上を危惧する向きもあるが、今回、皇室ウォッチャーX氏に「皇室SNS」への不安と期待について話をしてもらった。

皇室SNS、週刊誌記事の訂正が「かなり難題」なワケ

――宮内庁が皇室SNS開設を検討しているそうですが、その一報を聞いた際、どのような感想を抱きましたか?

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) 「ついに始めるのか」という感想を持ちました。日本の皇室と深い関係にあるイギリス王室は、“国民との距離感が近い”ことが特徴で、以前からSNSを積極的に活用し、普段の活動を発信しています。当然、宮内庁もイギリス王室のやり方を知っているでしょうし、いずれ皇室もSNSを始めることは予想できていました。

――ただ、今のところ、宮内庁としては「皇室に関する週刊誌などの記事やSNSで流れる情報の誤りを正していくのが主たる目的」のようです。

X 「情報の誤りを訂正していく」というのは、簡単そうでかなりの難題です。昨年11月、秋篠宮さまはお誕生日会見で、「(眞子さんと小室圭さんの結婚問題をめぐって)事実と異なる報道があっても反論しない姿勢を貫かれてこられたが、今後どのように検討されていくのか」という記者からの質問に対して、「例えば宮内庁のホームページに載せたりとか、そういうことをした場合に、それではほかの事柄については全て正確なことですねということになり得ると私は思います」と回答されていました。

 これは本当にその通りだと思います。一度でも特定の週刊誌記事の内容を否定してしまえば、毎週発売されるすべての週刊誌記事に同じことをしないと、「その内容は事実である」と宮内庁が認めたことになってしまうため、皇室のSNSはかなり慎重に発信しなければならないのです。

 そもそも週刊誌の皇室記事は、一つの事実を盛りに盛って物語に仕立てていくスタイル。一記事内でも、「1」が事実で、残りの「99」が異なる場合があり、その「99」を一つひとつ否定する作業をしなければいけない可能性も出てきます。全週刊誌の全皇室記事を対象に続けていくのは、不可能でしょう。よっぽどひどい内容でなければ、SNSで言及することはできないと思います。

――他国の王族のように、公務の写真やプライベート感のある写真などを発信していく可能性はあるのでしょうか?

X 例えば両陛下が式典に出られた際のお姿や、秋篠宮ご夫妻が地方で関係者と懇談されている様子のような、通常の報道でも見られる公務の写真や動画などは発信されるでしょう。逆に、皇室の最も大切なお務めであり、年間約20件行われる「宮中祭祀」の中には、あえて国民に見せない“秘中の秘”のような性質を持つ儀式もあると思うので、そういったものは配信されないでしょうね。

 問題はプライベート感のある写真ですが、例えば愛子さまがペットと戯れている写真や、佳子さまと悠仁さまが仲良くお話されているような微笑ましい場面は配信されると思います。個人的には、皇族の中でもあまり見たことのないレアな組み合わせ――例えば雅子さまと佳子さま・悠仁さま姉弟、秋篠宮ご夫妻と愛子さまが、楽しくお話をされたり、交流するお姿は見てみたいですね。

「皇室といえば小室圭さん」若者世代のイメージを変えるSNSに

――プライベート感のある情報を発信する場合、気をつけるべきことはなんだと思いますか?

X 「皇室のイメージを損なうような写真や動画を配信しない」ことが最も重要です。皇室は「イメージが命」という面があります。だらしない格好をしている写真や、汚い言葉で話している動画などが流れてしまえば、国民の敬愛の念は一気に薄れるでしょうし、同時に皇室の存在意義が問われることになるでしょう。SNSは使い方によっては皇室の危機を招きかねません。

――皇室SNSに期待したい役割をお教えください。

X  SNSは、10~20代の若者世代に訴求力があるメディアですが、この世代にとっての皇室は、眞子さんと小室圭さんの結婚問題のイメージが強い。「皇室=スキャンダル」「皇室といえば小室圭さん」という人も多いのではないでしょうか。そんな若者世代に向けて、天皇陛下を中心とした皇族方が、毎日のように公務や宮中祭祀を務められている様子を発信してほしいと思っています。「皇室の方々は国民のために頑張っておられるんだ」と知ってもらえるようなツールになることを期待したいですね。

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