離婚して10年たっても「元のりピーの夫」と言われるのは仕方ない――元女囚が考える、覚醒剤との決別

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

罪を犯したら一生ついて回る

 「元のりピーの夫」Tさんの覚醒剤使用事件の裁判が2月25日で結審して、3月24日に判決やそうですね。この「元のりピーの夫」問題については、前にも書きましたが、離婚して10年もたってて、本人は一般人やのに、なぜ「のりピー」がつくのか……と怒ってる人も多いようです。

 でも、のりピーは一度でもそういう人を選んだんですから、そんなにアカンとは思わないです。

 私なんか、「男を悪いほうに引っ張る女」と思われてますからね。私と付き合う男は、周囲が「瑠美から悪い道に誘われてへんやろか?」とか心配されています。

 クスリ(覚醒剤)に限らず、罪を犯したら一生ついて回ります。それはもうしゃあないんですよ。うんと反省して、後悔して、あとは前を見ようよ、と毎日自分にも言うてます。だって、言われても仕方ないことをしてきたんですから、真摯に受け止めなきゃです。

「やめられない気持ち」にめっちゃ共感

 Tさんは池袋で職務質問されて、尿検査で覚醒剤の陽性反応が出て緊急逮捕されたそうです。

 クスリをやめられないのは明らかに本人のせいですが、ニュースを見て、なんか気の毒になりましたね。ダルクに通いながら両親の紹介で居酒屋のバイトをしてたのに、職場でいじめに遭っていたそうです。しかも、いじめの理由は「仕事以外」のことやそうです。それが何かは書いてませんでしたが、やっぱりクスリとちがいますかね。

 マジメにやってるのに、「挙動不審」だとか「アイツはアウトやな(クスリをやってるな)」とか陰で言われてたら、心は持ちませんよね。私もいまだに「もしかして(覚醒剤が)効いてる?」とか言われますよ。失礼極まりないですけど、これもまた仕方ないことです。

 Tさんは、久しぶりに週5日働いて充実していたのに、いじめのストレスで胃潰瘍までできて、ツラくなってきたところで、池袋でクスリを売る友達と「偶然」再会したそうです。ホンマに「偶然」かどうかは別として、何かあるたびに「元夫」とか言われてマスコミに追い回されて、職場でもいじめに遭うてたら、そりゃイッパツ打ちたくもなるなとは思います。

 しかもダルクの仲間からは「そんな職場は辞めたほうがいい」と言われたのに、ご両親は紹介した手前もあってか、退職には反対されてたんですね。これはツラいと思いますよ。さらに、のりピーとの間の息子さんの中学校の卒業式に出席させてもらえなかったそうで、そういうツラさもあったようです。100パーセント身から出たサビですけど、マジこれはツラいです。涙が出ます。

 Tさんは、おそらくまた懲役でしょうが、その後はダルクの寮に戻るようです。そのほうがええと思います。

 今回逮捕された時はダルクを出て池袋の近くで独り暮らしをしてたそうですが、クスリをやめたかったら、独りはアカンですよ。寂しかったり、退屈だったりで、ついクスリのことを考えた時に、誰かが見てなければ、どうしても「ちょっとだけなら……」てなりますから。

 Tさんは、裁判で、ツラい時に偶然再会した友達から売ってもらって、「どうしても苦しいときに夜(一人になった時に)、少しだけ」使てたそうですが、わかりますね、この感じ。

 もうやめたいんやけど、これで終わりにしようと思うんやけど、やっぱり使うてしまう……。瑠美もそうでした。

「そんなのはウソ。反省なんかしてるわけない」と言う人もいてるでしょうね。それは言われてもしゃあないです。クスリをやってた人は、みんな言われることです。

 ほんまにやめたかったら、そこからが勝負です。瑠美もコロナのせいで経営不振とかいろいろいろいろ問題がありますが、おかげさまでクスリに逃げずになんとかやっています。

 だいぶ前ですが、彼とのことでボロボロになり、こんなに責任ある立場なのに、クスリのことが頭をよぎったこともありました。……苦しいから(クスリを)やっちゃおうかな、と。でも、守るべき職場のスタッフや、お客様の顔が浮かんできて、踏みとどまれたんです。

 結局は自分が決めることです。自分の人生ですから。守るべきものを考えて、自分に打ち勝ちましょうね。Tさんも、がんばってほしいです。

刑務所クラスターはまだ起こる? 元女囚が語る、ムショでの「不祥事」が増えるワケ

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

「宇宙人に襲われた」覚醒剤使用者

 最近はカタギさんの事件が目立つ気がしますね。お坊さんの覚醒剤使用とかけっこうウケましたが、瑠美的には「宇宙人に襲われたので保護してほしい」と警察署に駆け込んだ人が覚醒剤反応が陽性だった件もおもろかったですね。

 クスリ(違法薬物)で頭がおかしなる……ちゅうのは、実はありそうで多くはないんですが、「宇宙人」は、絵に描いたような事件でした。どんな宇宙人やったんかな(笑)?

 あとは、小学校の先生や校長先生、さらに特別支援学校の先生も覚醒剤でパクられ(逮捕され)てますね。

 今どきはネットでもクスリが買えるので、たしかに手に入りやすくなってはいますが、昔はめくれて(発覚して)なかっただけとちがいますかね。今は隠しきれないものはさっさと発表して、膿(?)は出し切っているんかなと。

 刑務所の事件が多いのも気になりますね。刑務官のパワハラとか、ムショのクラスター化とか、お世話になっていた身としては無視できないです。

 たとえば福島刑務所は部下へのパワハラ、松山刑務所は懲役(受刑者)へのパワハラ(ちゅうか暴行)問題がありますね。福島刑は大声で暴言を吐いただけのようですが、松山刑はどついて頭から血が出たようです。でも、これもめくれただけとちがいますかね。女子刑務所では、さすがに出血するほどはどつきませんが、おばはん刑務官にキレられることは普通ですし。まあ瑠美が刑務官やったらどついたろかと思う懲役もけっこういてましたから、そんなもんかなと思います。

 問題は、新型コロナウイルスのクラスターですよね。横浜刑務所のクラスターについては前もちらっと書きましたが、大規模クラスターは、ほんまに横浜刑だけなんでしょうか。ほかにもあってもおかしくないですよね。

 横浜刑は、ニュースで「今月10日までに受刑者129人、職員17人の計146人の感染が確認され、国内の矯正施設では最大のクラスター(感染者集団)となっている」と書かれています。去年の12月15日に初めて刑務官が感染して、そのあとあっちゅう間に広まったようですね。しかも正しい数字は伝えてくれなくて、懲役はみんな報道で知ったそうです。

 なんと懲役の1割以上が感染やそうです。こわっ。マスクや消毒液も足りてないのに、「密」状態の工場で作業をすれば、クラスター化するのはアタリマエですわね。なんで放置したんでしょうか? 横浜刑は「もうピークを過ぎた」と発表したようですが、ほんまかいな……。

 そもそもムショは迷惑施設やから、クラスターはご近所的にアカンちゅうこともあるので隠したのかもしれませんね。でも、隠したところでめくれたらますます問題やし、みんなパニックです。

 しかし、ほんまにええニュースないやん……と思っていましたら、ありましたね。清原和博さんの「学生野球の指導資格」の回復を日本学生野球協会が認めたそうです。

 実際に指導者になれるのは執行猶予が明けてから5年後やそうで、まだ4年くらい先ですが、清原さんは大学生や高校生に野球の指導ができるそうです。これは清原さんの夢ですから、ほんまによかった……。

 あと、清原さんは田中りこさんと高知東生さんたちの自助グループミーティングにも参加されていて、めっちゃ「よかった」そうです。いつか田中さんと高知さんの「たかりこチャンネル」にも出演されるそうで、今から超楽しみですね。

 ちなみに清原さんの逮捕は5年前の2月2日でした。これからは、ええことしかないでしょう。瑠美は心から応援してますよ!!

ゆきぽよの「元カレ逮捕」は“ギャルあるある”? 元女囚が語る、前科者との交際事情

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

刑務所のクラスターが拡大中

 コロナの緊急事態宣言が延長されましたねー。ほんまいつになったら収まるんでしょうか。瑠美のお店もずっと休業で正直しんどいですが、早く収まるように、みんなで力を合わせてがんばりましょう!

 それにしてもムショのクラスター化も気になりますよね。横浜刑務所なんか119人ですよ……もうホラー映画ですよね。

 しかも官(施設側)は、懲役(受刑者)に正しい感染者の数を教えていないようです。ムショから「コロナの感染が数人出とる」と手紙が来たと、ツレ(友達)が教えてくれました。数人て……。

 まあ本当のことを知らせたら、ムショの中は多分パニックですよね。だって、感染源は絶対刑務官とかです。外で感染してくるんですから。ぜったい文句出ちゃいますよね。シャバでも、みんな必死の取り組みで感染予防したうえでの感染ですから、なんとも言えないですよね。でも嘘をついたら、官の信用度がまた下がりますしね。

 千葉も80人で、まだまだ増えそうですし、函館少年刑務所も問題になってるみたいです。ムショとかもともと「密」やから、誰かが感染したら、あっちゅう間なんですよ。でも瑠美が務めてた頃は、もっともっと過剰収容で、「超密」でした。「独房」に2人も入れられたりして、「日本語おかしいんちゃう?」みたいな(笑)。

 あの頃にコロナがなくて、ほんまによかったです。

 ちょっと古いかなーとも思いましたが、ゆきぽよさんの「元カレ問題」は相変わらず話題なので、瑠美も書いてみます。そもそもは文春砲で、一昨年に、ゆきぽよさんの“元カレ”がパクられて(逮捕されて)いた件ですね。

 ネットニュースには、なぜかゆきぽよさんの家にいた元カレが急に泡を吹いて倒れて、救急車で運ばれた病院でコカインを吸ってたことがわかったとあります。この元カレさんは、別件の詐欺の逮捕歴もあるけど、当時は交際が続いてたそうで、ゆきぽよさんはめっちゃ叩かれて、気の毒になりました。

 なんでここまで叩かれて、「もうテレビに出すな」とか言われるんですかね。普通にかわいいし、なんでもぶっちゃけすぎなのは瑠美も同じですしね(苦笑)。ゆきぽよさんはギャルモデルとしてテレビにも出て、「付き合う男がみんなワル」的なキャラで人気がありました。ちゅうか、付き合う男がしょうもないのは、ギャルならありがちですよ。瑠美も例外ではないです(苦笑)。

 細かくは書きませんけど、「しばらく連絡ないなー」と思ってたら、拘置所から手紙が来たとか、ツレが逮捕情報を教えてくれた──とかはけっこうありました。ぶっちゃけ大昔の元カレなんか、25年くらい会えてません(笑)。ずっと懲役繰り返してるから、会えるチャンスがないんですよ。住んでるとこは、本当に近くなのにね。

 それはさておき、ゆきぽよさんのコメントでちょっと気になったのは、ゆきぽよさんが今回パクられた元カレについて、「しつこく付きまとわれていたし、お世話になった先輩の紹介だったので(関係を)切りづらかった」とコメントしたことです。

 これホンマならええですけど、ウソやったら微妙ですね。なんでもぶっちゃけるゆきぽよさんですが、これは事務所に言わされたのかなとも思いました。この元カレさんが出所した時に「これはウソ。うちらラブラブやったし」とか言って、過去のLINEとか写真とかさらすかもしれません。

 元カレでも身内がパクられると、ただでさえ大変やのに、ゆきぽよさんも尿検査を受けさせられて、自宅のガサ入れ(家宅捜索)には、7人も来たそうですから、大変やったと思います。

 そんなオトコと付き合うな……って、言うのは簡単なんですけど、誰かを好きになる時なんか、そんなもんです。瑠美も後悔はしてないですが、かなり懲りましたね(笑)。

「のりピーは大丈夫」と元女囚が言い切るワケ——更生に必要な「居場所」と「役割」

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

のりピーの映画が2月5日から公開

 毎日寒いし、コロナは収まらないしで、困ったものですね。瑠美は筋トレに精を出して、なんとか乗り切ろうと思っています。もともと子どもの頃に体操をやってて、体を鍛えることは好きなんで、ずっとジムに通ってたんですが、最近は特にハマってます。寒い今こそ、ジムで汗を流すとスッキリしますよ。皆さんもお試しくださいね。

 ちゅうかこんな寒い中でも、ロードショーはけっこうやるんですね。

 1月末からは、舘ひろしさんや綾野剛さんがヤクザを演じる『ヤクザと家族 The Family』(藤井道人監督)、2月には役所広司さんが「元ヤクザ」を演じる『すばらしき世界』(西谷美和監督)もあって、めっちゃ気になります。

 そして、なんとお蔵入りになってたのりピーこと酒井法子さんの映画も、2月5日から公開なんですね。

 ちょっとおもろいのは、のりピーの映画主演は裁判員制度PR映画『審理』(2008年)以来の件ちゅうことです。ありましたね、裁判員裁判PR(笑)。思い出しました。あの頃は裁判所のあちこちにのりピーのポスターが貼ってあって、ビデオもガンガン流れてました。ぜったい法務省のオッサンの趣味ですよね。

 そのポスターは、2009年にパクられたらイッキに撤去されてました。知り合いの弁護士さんが「『無罪推定の原則』もヘチマもない」って怒ってた気がします。たしかにポスターをはがすのは刑が確定してから、ですよね。ちゅうかあのはがされたポスターは、誰がどこへ持っていったんでしょうね。

 話がそれましたが、今回ののりピーの主演映画は、『空蝉の森』(製作は14年、亀井亨監督)ちゅうサスペンスやそうです。のりピーは『呪怨2』(03年)とかコワイ映画もやってましたけど、サスペンスでっか……という感想です。

 この映画は14年公開予定やったそうですが、公開が長引いたのは、のりピー逮捕のせいでなく、なんと製作会社が倒産してたんですね。

 ちなみにのりピーは公判で「介護職に就きたい」と言ってて、あとで大学に入ってましたが、その大学もつぶれたそうで、別の意味で心配になりました。あと、今知りましたが、のりピーの初公判の倍率は330倍で、過去最高やったそうです。エリカ様より多いんですよ。それもすごいですけど。

 またまた話がそれてしまいましたが、何が言いたいかというと、居場所だけやなくて仕事ちゅうか「役割」があれば更生しやすいちゅうことです。

 たとえばマーシーこと田代まさしさんは、何回もパクられて(逮捕されて)ますけど、ずっとご家族や友達に支えられてましたよね。でもアカンかった。それは、「自分らしい役割」をこなせなかったからと違いますかね。大スターとして音楽やコントをがんばれていたのに、それができひんから、クスリに手を出してしまうのかなと。やっぱり寂しさですね。

 のりピーは、女優さんとしてちゃんと復帰できたし、台湾とかでも人気あるし、これからも大丈夫かなと思います。甘いですかね。

 瑠美は、今は筋トレに癒やされてますから、大丈夫です。毎日、自分のカラダが変わっていくのがわかりますし、汗をかくと(クスリより)気持ちええし、超オススメです。

「ムショの美容室」をご存じですか? 元女囚が明かす、刑務所のお正月とヘアケア事情

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

「RIZIN.26」に清原和博さんが登場

 皆様あけましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。今年はもっとお世話になりたいと思っていますので、ナニトゾよろしくお願いします。

 去年は、大みそかの「RIZIN.26」に清原和博さんがスペシャルゲストとして登場したので、瑠美的には超盛り上がって2020年が終わりました。

 42歳の火の玉ボーイこと五味隆典さんと、31歳の元K‐1大阪のエース・皇治さんとの試合を解説されてましたね。見に行きたかった……。ほかのファイターもみんなかっこよくて、格闘技はほんまワクワクしますね。今はなかなか見に行かれへんけど、瑠美も毎日ジムで筋トレしてます。

 筋肉を鍛えると、心もカラダも強くなって、マジ癒やされますよ。そう思えるようになればクスリ(違法薬物)もやめられるのか、やめられたからそう思えたのかは、ようわかりませんが……。とにかく打ち込めることや守るものがあれば、クスリからの卒業の第一歩にはなります。

 今年のお正月は、コロナでいつもと違う感じですが、ムショや拘置所にいるときは、お正月が待ち遠しかったですね。 

 予算は年々厳しくなって、メニューもしょぼくなってるそうです。それがイヤなら入れられるようなことをするな……ちゅうことなんですけど、瑠美がこうやって書かせてもろてるのも、ムショに行ってたおかげなので、まあ「なんでも勉強」ちゅうことです。その時はつらいけど、どんな経験もムダにはならないんやなあと思います。

 それにしても、ムショに関しては、いろんな人がいろんなところでいろんなことを書かれてますが、知られてない話も多いですね。

 刑務所に一般の人が使える美容室があるの、ご存じでした? 全部の施設にはないですけど、和歌山刑務所(和歌山市)や笠松刑務所(岐阜県笠松町)、川越少年刑務所(川越市)などは、美容室や理容室があります。

 これがなんと漫画になっていて、去年の誕生日にいただいて読みました。タイトルは、ずばり『塀の中の美容室』(小日向まるこ・桜井美奈、小学館)。更生やムショをめぐる「ええ話」です。

 そもそもムショは「迷惑施設」なので、「地元には何かお返しせなアカン」的なところがあるんですね。懲役が作った刑務作業品を安く売る「矯正展」(去年はネット販売のみでした)とか、施設によっては運動会にご近所さんをご招待するとか。

 懲役(受刑者)がハサミを持つなんて怖い……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのへんは大丈夫のようです。テクニックはまあまあだそうですが、何よりお安いので、気になる方は施設に問い合わせてみてください。

 漫画そのものは重すぎなくて、でもポイントは押さえてあって、読みやすいです。ただ、「主人公が収監からほとんど髪を切ってない設定」は、ちょっと微妙でしたね。ムショや拘置所は、夏場でも1日置きにしかお風呂に入れないし、冬は冬でドライヤーもないから、髪が長いと大変です。ゆうてもみんな伸ばしたいので、冬は乾かなくて髪が凍ることもあります。マジですよ。

 まあ、そんな細かいところはともかく、一生懸命働いて、人から感謝されることで更生につながることはありますからね。更生といえば、奈良県の荒井正吾知事は、参議院議員時代に法務委員を務めた経験もあるそうで、出所者支援に力を入れているとニュースに出てましたね。

 奈良県は、「司法と福祉をつなぐ」「すべての困っている人を助ける」「県は就労、生活支援、社会復帰に全力を尽くす」を掲げて、出所者支援に力を入れているそうです。

 やっぱり知事さんみたいな力のある人が言うてくれれば、いい方向へいきますよね。あとは本人の自覚です。

小学校校長もシャブで捕まる時代! 元女囚が振り返る「2020年薬物&刑務所の大事件」3選

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

100回記念と清原和博のメディア復帰

 今年もあっという間に終わりですね。ずっと読んでいただき、まさかの連載100回も迎えて、読者の皆様と編集部の皆様には感謝しかありません。100回記念の質問もたくさんいただき、ほんまにありがとうございます。

 編集部から「今年の大事件を振り返ってください」とお題をいただきましたが、瑠美的にはまず100回記念(笑)と、清原和博さんのメディア復帰ですね。

 2016年に清原さんが覚醒剤の事件で逮捕された時は、自分のことは棚に上げてめっちゃショックでした。でも、執行猶予期間が満了した今年の6月あたりから、露出が増えてますよね。

 今ではツイッターとYouTubeの「清ちゃんスポーツ」もフォロワー数10万人を軽く超えてますしね。

 ちなみにツイッターアカウントの3、5、114の番号はわかります? 「3」は西武時代、「5」は巨人とオリックス時代の背番号ですが、「114」は留置場の「称呼番号」やそうです。ムショや拘置所、留置場では、名前ではなく(紛らわしいですが「呼称」ちゃいます)「称呼番号」で呼ばれるんですよ。

 キヨも留置場で「114番」と呼ばれて、便所スリッパ(脱走防止用)を履かされていたのかと思うと、かわいそうで涙が出ますが、今は活躍の機会も増えてきてるので、とてもうれしいです。

 第2位(?)は、やっぱりコロナ問題ですね。獄中(なか)にも、クスリ(違法薬物)の密売にも、影響が出ています。ムショや拘置所は面会ができひんし、密すぎて裁判まで起こっています。

 獄中は閉鎖的と思われるかもしれませんが、食料や差し入れ屋の納品とか郵便屋さんとか、たくさん人が出入りしますから、ウイルスは防げません。今も時々感染がニュースになってますが、検査してないだけで、ホンマはもっといるのと違いますかね。

 ちなみに獄中でも、住民基本台帳に登録があれば、あの10万円(特別定額給付金)はもらえてました。ヤクザや死刑囚にもあげるなんてもったいないと思われるかもしれませんが、日本人全員を「あげてもいい人」「いけない人」に仕分けしてたら、それだけで来年までかかっちゃいますから。

 コロナはクスリにも影響していて、覚醒剤はけっこう値上がりしているようです。まあ、瑠美的にはコロナのせいにした便乗値上げと違うかなと思っています(笑)。たしかに飛行機や船が動かないので密輸は難しくなってはいますが、実はいろんなルートで入ってきてるんです。

 タバコも値上がりしたし、この機会にやめたらええと思いますが、瑠美もタバコは吸っちゃいます。アカンと思うと、よけいに吸いたくなるんです。覚醒剤も同じですが、ここはやっぱり自覚するしかありません。

 そして、第3位は、有名人のクスリ問題です。今年も伊勢谷友介さんとか槇原敬之さんとかがパクられ(逮捕され)ましたが、有名人やないけど、小学校の校長先生の逮捕はびっくりしましたね。ついにここまできたんですね。

 あと、近頃はASKAさんの「謎つぶやき」がまた話題ですね。ちょっとやっぱり「わんわんお作戦」とか微妙すぎます。「再起不能か」とまで言われるのも、わからないではないです。

 ツイッターを見ても、
もう15年以上前、僕に特定された男が開き直って
「これからのアニメをナメるなよ!」
意味が解らなかった
そしてゲームの見方のヒントを口走った
スローモーション、ストップモーションの中に
それが隠されていることを
なるほどだ
多くのゲーマー達は知らずにやってる
https://twitter.com/ASKA_Pop_ASKA/status/1340863962020102144

 とか超やべえですよね。でも、ファンの書き込みに対して(意味はわかんないけど)ちゃんと返信していて、好評でもあるようですよ。

 さて、来年も誰かが逮捕されるのでしょうか? 以前から言われている大物俳優のAさん、作家や俳優などマルチに活躍するBさん、元国民的アイドルのCさん、大物歌手のDさんなど、「前から言われてるわりには全然パクられへんやんか」と思ってしまうのは、瑠美だけでしょうか(苦笑)。

 クスリとかで事件を起こしても、喜ぶのは警察とマスコミだけですから、やっぱりやめたほうがいいです。2021年はやめられるといいですね。

 来年もよろしくお願い申し上げます。

元ポン中が助言! 薬物依存症は「一生治らない」、清原和博や伊勢谷友介が再生するためには?

薬物依存症は一生治らない! 清原和博や伊勢谷友介が違法薬物を断ち切るために、元ポン中が助言の画像1 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

清原和博さんが「子ども野球教室」の講師に

 年の瀬に、めっちゃうれしいニュースがありました。清原和博さんが「子ども野球教室」の講師をされたそうです。正式には、「清原和博による野球教室 西東京市軟式野球連盟少年部 野球教室」やそうです。長いけど。

 今の子どもたちは、現役時代のキヨをリアルタイムでは知らなくても、人気あるんですね。これもうれしい……。巨人、オリックス時代の「5番」のユニフォームでバッターボックスに立ったそうで、見に行きたかったですね。参加された方が、めっちゃうらやましいです。

 ちなみに二度もデッドボールがおなかに当たったそうですが、おなかがぽっこりしてるから、苦笑い程度で済んだそうです。おなかと代わってあげたかった。ちなみに、キヨのおなかは、石橋貴明さんのYouTubeに出た時とか、瑠美も気になってました(笑)。しかも収録(=仕事)なのに、ロケ先の焼き肉屋で「一番高い肉」を注文してて、キヨらしいなあと思いました。

 キヨは、12月からTwitterとYouTubeの公式チャンネル「清ちゃんスポーツ」も始めて、ますます楽しみです。こうやってクスリ(違法薬物)の誘惑から少しずつでも離れていってほしいです。

 実は、薬物依存症は「一生治らない」といわれています。 

 瑠美的には、今のところは大丈夫で、これからも大丈夫の自信はあるんですが、医学的には「一生モノ」なんですよ。いったん脳が快感を覚えてしまうと、抜け出せない。何度も逮捕される人が多いのは、そのせいです。瑠美も4回パクられて(逮捕されて)ますしね。

 そこで思い出すのも失礼なんですが、12月1日には、大麻所持で逮捕された伊勢谷友介さんの初公判がありました。瑠美的には、逮捕後に出てきた恋人へのハンパないDV情報しか印象に残ってませんが(笑)、20.3グラムで約40回分、たばこの巻き紙約500枚と、押収量が多かったのも話題になりましたね。

 あと、裁判官に「海外では大麻は合法なので……」とぶっちゃけたそうです。そりゃそうですが、それを裁判で言うかな……。アウトでしょw

 伊勢谷さんは、裁判で大麻の入手先を聞かれて「知人を社会にさらすことはしたくありません」言うて、ネットとかで「売人をかばってるのは、またやりたいから」「改心してない」と叩かれてましたね。瑠美もそう思います。まだ連絡を取る気なんでしょう。相手の方が組織の方々なら仕方ありませんが……。でも、これは伊勢谷さんだけの問題ではないのです。それだけクスリから逃れるのは難しい、ちゅうことなんですよ。まずは家族とか仕事とか、守るものがあって、それ以上に重要なのが、なんといっても本人の自覚です。

 2020年2月に覚醒剤取締法違反(所持)などで逮捕されたマッキーこと槇原敬之さんは、7月の裁判で「ラブラブのパートナーがいるから大丈夫」と言って話題になりましたね。ネットとかでは「このカレに捨てられたら、またクスリに走るな」とか言われてましたけど、マッキーには、ここはひとつ「ひとりでもがんばれる」くらいに心を強くしていってほしいですね。

 瑠美も、いろいろあってオトコやクスリに頼らなくても大丈夫になりましたよ。もちろん「パートナーも一生いらん」ちゅうことではないですよ(笑)。たとえひとりになっても……、今ひとりやけど(苦笑)、クスリには手を出すことはない、ちゅうことです。退屈な時はジムで美尻を育ててますから。

 結局、クスリに走るのは、ほぼほぼ「寂しさ」なんですよ。清原さんはうつ病とも戦っているそうで、まだ寂しさもありそうですが、克服してほしいです。私も、全国のファンも、みんな応援してますから。

坂口杏里も酒井法子も、薬物を始めたきっかけは男!? 元ポン中が語る「シャブとDV」問題

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

女性の受刑者の7割以上がDV被害経験

 この連載をさせていただくまで、「白書」とかぜんぜん知りませんでした。もともとは「表紙が白いから」って知ってました? そのまんまですね。イギリスの内閣が作る報告書が「ホワイトブック」ちゅうそうです。

 それはどうでもええのですが、11月24日に公表された警察庁の『2020年版犯罪白書』に出ていた「特別調査」が話題ですね。

 この調査で、覚醒剤の使用歴のある女性の懲役(受刑者)の7割以上が「夫や交際相手からDV被害を受けたことがある」と答えたそうです。

 これをマスコミが「女性の覚醒剤使用はDVが背景か」とか書いたもんですから、プチ炎上しているんですね。まあ「超間違い」ではないんですけど、そうゆうもんでもない気がします。ネットにも出ていましたが、オトコにどつかれたくらいでシャブをやるオンナは、まずいてません。

 自分でシャブをやるような、そして、それをオンナにもやらせるようなオトコが暴力を振るうのは当たり前です。そんなヤツと付き合うオンナの側にも問題があるんですよ……。悲しいことに。まあ、たしかに瑠美もつらくなるとシャブに手を出していた時期もあったので偉そうなことは言えへんのですが、問題はそんなに簡単ではない気もします。

 まずはシャブに手を出さないことですが、シャブをやってそうなオトコと付き合わないことも重要ですよ。 

 女性のクスリ問題が、まずオトコ絡みなのは大前提としてありますね。ラリってる動画がさらされて、お騒がせの坂口杏里さんも、なぜか出演したYouTuberの動画で「私が寝てる間に多分やらされたんですね。寝てる間に多分吸わされたんですね。多分何種類かを」と証言しています。

 何を言うてるか、ちょっとわかりにくいのですが、まあ寝ている間に誰かに打たれるのもあるかもしれませんね……って、ないと思いますよ(笑)。

 杏里さんのように寝てる間はわからへんけど、女子の「クスリデビュー」は、まずほとんどがオトコ経由です。瑠美もそうでしたが、のりピーこと酒井法子さんも、最初は「当時の夫に勧められた」と言っていましたね。

 ちゅうても、もうだいぶ前に離婚してるのに、11月12日にまた「元夫」氏が覚醒剤の使用でパクられた(逮捕された)時は、「のりピーの元夫また逮捕」とニュースになりました。

 マスコミが「のりピーの元夫」と呼んだことで、「それって必要?」とネットで叩かれているそうです。「とっくに離婚してるのに、のりピーがかわいそう」とか「『のりピーの』をつけへんとニュースにならんのか」ちゅうことですが、これは、私はそんなにのりピーが気の毒とは思わないです。だって、そんなオトコと結婚してシャブを使てたんですから。

 いったんシャブに手を出してしもたら、それは一生ついて回るちゅうことです。瑠美もオトコに勧められて軽い気持ちで手を出してしまいましたが、今も後悔でいっぱいです。でも、思えば高い授業料でしたが、連載させてもろたり、テレビやラジオで発言させていただけるのも、シャブのおかげ……ですかねえ(苦笑)。

坂口杏里の「ラリってる動画」を元ポン中が分析! 騒動をめぐる3つの疑問点

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 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

1.坂口杏里がラリってる原因はクスリ?

「こんな動画が出回ってますけど、どう思います?」

 編集者さんから、「坂口杏里さんが薬物使用でラリってる動画」が届きました。

 確かに正気ではないようですが、原因がクスリ(違法薬物)なのかアルコールなのか、合法薬の飲みすぎなのかはわかりませんよ……。

 ちなみに編集者さんの知り合いのお医者さんは、杏里さんの手足のあざが気になったそうで、「離脱症状で暴れて傷だらけなのかも? いずれにしても、かなり重症」とおっしゃったとか。ネットには杏里さんが「病院に行った話」がまったく出てこないのもおかしいそうです。

2.「変わり果てた姿」になっていたのに、なぜ救急車を呼ばない?

 この原稿は11月12日に書いてますが、まだ炎上してますね。ちうか、いろんな報道やうわさが飛び交ってて、すでに瑠美はついていけてないです。まとめはサイゾーウーマンにも出てます。

 つまり、こういうことですよね?

・二世タレントの杏里さんは、お母さんが亡くなった後、遺産を全部ホストクラブ通いに使った。
・ホストにハマって、お金がなくなったから、AVに出た。
・キャバ嬢やデリ嬢もやっていたが、歌舞伎町のバーをクビになり、それをツイッターで発表したバーのオーナーが疑惑動画を公開して炎上。杏里さんとモメる、謎のホスト氏も登場(今ココ)

 このオーナー氏が、ニュースサイト「NEWSポストセブン」の取材に答えていました。

 様子がおかしいので、杏里さんの部屋に行ったら「変わり果てた姿」になってて、しかも暴れるので、交代で見守ったそうです。瑠美的には、「いや、そこで救急車を呼びましょうよ」と思いましたが、でもその後、杏里さんはまたお店に出てるんですね。

 この時もやっぱり様子はおかしくて、自分で「監禁されてる」と110番して、明らかにおかしいから連行されて尿検査をされたけど、クスリは陰性やったと。まあ時間もたってますしね。

 同じ「ポストセブン」の取材に杏里さんも答えていて、「(動画を見ると)完全にラリってますよね。クスリ以外ないと思いますよ。でもこのときの記憶がない。誰がクスリを入れたのか、なんで私に入れたのか理由を知りたいんです。携帯のデータも財布の中身も全部なくなったから逃げられなかったけど、店で働くくらいなら死ぬ方がマシだし、警察に通報した方が早いと思って110番したり自傷行為をしました。クスリは過去には……まあ……でも、もう自分から手を出そうとは思いません」と、まさかの「過去のクスリ使用」激白。ホンマようわからんですね。

 ちなみに動画が出たばかりの頃は、杏里さんはツイッターで「(オーナー氏が撮影を?)やらせたくせに」とか書いてましたが、そのあとインスタで急に謝罪してます。

 「本当にお騒がせ致しました。私は物凄い記憶違いをしていました。記憶が戻って来ました。SEAの人達、会長は私をいつも大切にしてくれてました。私がおかしくなっている時ずっと側に居てくれていました。本当にごめんなさい 許されるとは思ってないけどそれが真実です」とあります。

 急に謝罪したのは、オーナー氏が「なんなら自分で薬物認めてる動画ありますからね」と書いたからや……と思われても仕方ない気がしますが、どうでしょう?

 この騒ぎ、皆さんはおもろいと思われてるかもしれませんが、ラウンジ経営者としては、ひとごとではないです。お店に働きにくるのは、マジメな女の子ばっかりと違いますからね。いろんなコがいてるんです。

 スタッフはもちろん、瑠美が同じようなことになったらシャレになりません。杏里さんの異変に気づいたオーナーさんがすぐに救急車を呼ばなかったのも、理由があるのかもしれませんが、放置してたら死んでたかもしれませんよ?

 私やったらどうするか……。いろんなこと考えちゃいますよね。警察が来たらしんどいし。

 もちろん杏里さんが「昔」については認めていても、今クスリをやってるかどうかはわかりません。わかりませんが、ヒントはあります。前に杏里さんがAVに出た時に、「若いのにお尻が汚い」と話題になったことがありました。

 実は、瑠美も杏里さんの「汚ケツ」は、けっこう気になってたんです。シャブは化学物質のせいか、お肌が荒れる気がします。お尻にもブツブツとかできやすいんですよ。大麻は植物なんで、そういうふうにはなりません。とはいえ、大麻が「お肌にいい」わけやないですよ、念のため。

 東京都の「シャブをやるとこうなる」的なサイトには「肌荒れ案件」はないんですが、シャブはお肌にも悪いんです。

 でも、そんな杏里さんは、インスタで元ジャニーズタレントとラブラブ交際宣言してるし、「元気でええな」とも思います。ラブラブの彼がいてくれたら、とりあえず炎上も大丈夫ですよね。若い女の子の自殺が問題になっている中で、叩かれてもしっかり生きる「懲りない感じ」は見習いたいです。

ムショでの読書は「親鸞」が人気!? 「慰問のプロ」杉良太郎とATSUSHIのオススメ本を、元女囚がジャッジ

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

「矯正支援官」のおすすめする本

 「Go To」が盛り上がってるわりに、ムショは慰問もできひんようですが、俳優で「特別矯正監」の杉良太郎さんの発案で、ムショのための「読書の日2020」のポスターが発表されましたね。

 杉サマは15歳から慰問をされている「慰問のプロ」で、芸能人の「矯正支援官」を任命して全国のムショに行ってもらってます。

 ポスターでは杉サマほか、「矯正支援官」を務めるEXILEのATSUSHIさんやAKB48の向井地美音さん、コロッケさんとかがオススメ本を紹介していて、読書週間(10月27日~11月9日)中にムショなどに貼られるそうです。

 杉サマは、ちゃっかり息子さんである山田純大さんの『命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民』(NHK出版)を紹介されてます。純大さんは俳優だけでなく、ノンフィクション作家としても評価されてるそうですよ。

 ATSUSHIさん(『なぜ生きる』明橋大二・伊藤健太郎共著、高森顕徹監修/1万年堂出版)とコロッケさん(『大河の一滴』五木寛之著/幻冬舎)は「親鸞聖人」に関する本を推薦されていますが、実は男子刑務所では親鸞が人気らしいのです。親鸞の「悪人正機説(あくにんしょうきせつ)」は、「悪人は、善人以上に救われる」ちゅう意味で、懲役(受刑者)には都合がええとか。気になった方はググってみてくださいね。

 杉サマは、「毎年やりたい企画」とおっしゃってるそうで、いつか瑠美の『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)も紹介していただきたいです。

ムショでの読書は「仕方ないヒマつぶし」

 ムショはスマホもないし、刑務作業以外はめっちゃヒマです。せやから読書は喜んでちゅうよりは、「仕方ないヒマつぶし」ともいえます。本好きでマジメなら、まずムショには来ませんし。

 瑠美の場合は、当時の夫に頼んで、お料理や旅の本、やくざのノンフィクションやレディコミなどの漫画をよく差し入れてもろてました。何も考えてない夫がBL本を送ってきた時は焦りましたが……。

 差し入れをしてくれるような家族や友達がいてない人は、ムショに備え付けてある本(官本)を読みます。施設によってもちゃいますが、予算の都合でセレクトが微妙すぎて、たいていは村上春樹さんの『ノルウェイの森』(講談社)とか大昔のベストセラーで、古くてボロボロです。でも、「かえってふだん読まない本を仕方なく読んだらおもろかった」みたいな話もあるんで、いろいろですね。

 今はシャバで好きな本を読めるんで、読む時間は取れなくても、なるべく買うようにしています。清原和博さんの『清原和博 告白』と『薬物依存症』(共に文藝春秋)は発売日に買ってソッコー読ませていただきましたし、実はビジネス書も読みますよ。

 薬物依存で苦しんでいらっしゃる方は多いし、そういう方の本を買うだけでも応援になりますしね。そこで、この連載のために(笑)、高知東生さんの『生き直す 私は一人ではない』(青志社)を読ませてもらいました。クスリ(違法薬物)との戦いもですが、「自分は地元の親分の隠し子」と思うてたのに違うてて、実は子分さんの子やった……とか、かなーり壮絶な人生が書かれてて、読み応えがありました。

 高知さんは、依存症と戦う仲間と出会えて、支え合ってこれたのもよかったんですね。これも何回も書いてますが、依存症は毎日が戦いです。毎日、「今日もクスリをせんとこ」「今日もせんとこ」と思って、それを積み重ねていくんです。まず3年、そして10年がんばれれば大丈夫と思いたいですが、これが一生続くんですよ。

 ひとりやとザセツすることもありますから、仲間を作るのもアリです。清原さんもいろんな人に支えられて、ここまでこられているんでしょうね。

 今の瑠美は、どんなにツラいことがあっても絶対クスリに頼らない自信がありますが、だいぶ前はツラい時に「もうまたシャブいってまおかな」と思ったこともあるんですよ。そうゆうところを乗り越えてこられたんで、ツラい人を支えたらなあかんと、いつも思っています。

 でもね、結局クスリをやめるための「やる気スイッチ」は、自分で押すしかないです。瑠美もそれに気づくのにだいぶ時間がかかりましたが、今は大丈夫です。「もうツラい思いをしたくない」「またクスリやってるって、バカにされたくない」「読者さんや編集者さんを裏切りたくない」ゆう気持ちのほうが強いんです。ここまでいくのは大変ですが、私ができたんやから、みんなもいけると思いますよ。

 もう1冊、依存症に関する情報を発信するなど高知さんとも活動している田中紀子さんの『祖父・父・夫が ギャンブル依存症! 三代目ギャン妻の物語』(高文研)も買うてみたので、読んだら感想を書きますね。田中さんは、なんと祖父・父・夫、そして自分もギャンブル依存症ちゅう自称「どん底評論家」さんやそうです。でもYouTubeを見ると、明るい感じですよ。

 いろんな方がいてるもんですね。瑠美もがんばろうと、マジで思いました。