永山絢斗は俳優復帰できるか? ムショの中の「刑務作業」と再就職事情

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

中2で初大麻! 永山絢斗は執行猶予3年

 9月1日は俳優の永山絢斗さんの判決公判でしたね。約1.7gの乾燥大麻を所持してたとゆう大麻取締法違反(所持)で、8月28日が初公判と求刑でした。

 判決は、懲役6月の求刑に対して3年の執行猶予がつきました。本人も所持を認めてるし、初犯なので想定内ですね。お母さまと同居されているそうで、ご家族の支えでがんばってほしいです。

 ネットでは、永山さんが中学2年の夏ごろ初めて大麻を吸ったと初公判で話したことが話題ですね。音楽イベントで先輩に勧められたそうです。

 ミュージシャンと大麻の関係がまた言われそうですが、解禁について議論したらええのとちがいますかね。

 永山さんは俳優の仕事を続けたいそうですし、このままムショに行かずに済むとええですね。

ムショで美容師やネイリストの勉強もできる

 ムショはほんまに行くもんやないです。行った瑠壬がゆうんですから間違いないです。何回も書いてますが、獄中(なか)も不自由でツラいけど、出てからが大変です。まず仕事がないです。誰もムショ帰りなんて雇いたくないし、仕事がなければまたムショに逆戻りです。再犯が増えるわけです。

 あとムショの刑務作業は、もっとシャバに戻ってから役に立つのにしたったらええですよね。縫製は今も息子たちの祭りの法被を縫ったりするのに役に立ってますが、再就職とは無関係でした。あとフォークリフトの資格も取ってます。

 刑務作業は施設によって違いますが、女子刑務所やと和歌山刑務所は地元の人も使える美容室を経営してて、懲役(受刑者)が美容師の資格を取るために勉強してます。栃木刑務所はネイリストの勉強ができます。希望者殺到やそうですよ。

 でも、こうゆうのは少なくて、昔ながらの家具などの木工、金属加工(地元企業からの受注で、電気製品の部品とかを作る)がほとんどですね。むしろパソコン作業とかを教えてあげてほしいです。

懲役に漫画を教えるムショも

 意外なところでは、PFI刑務所(官民協働の刑務所)の「美祢社会復帰促進センター」では、漫画を教えているそうですね。編集者さんから聞きました。思えば、絵もムショには向いてますね。机に向かって静かに進められる作業が合います。

 みんなで描くとどんどんうまくなるそうで、作品はフリーの画像データになってて、誰でも使えます。

 もちろんシャバに出たあと、みんなが漫画家さんになれるわけはないですが、「ひとつのことを手を抜かず、最後までやり遂げる」ことを目標に、「人に喜んでもらっている」「必要とされている」「頑張れば経験のない自分でもこれだけできる」と実感して、社会復帰に備えてもらうそうです。これはええことですよね。

 漫画のほかにも、法務省や施設ごとにいてるキャラクター系商品も作ってますね。千葉刑務所のキャラ「赤レンガくん」は「ぬりえ」もあるそうです。今はどこもキャラクターですからね。税金使て1回だけで終わったらしい「法務省キャラグランプリ」なんてのもありました。編集者さんは高知のご当地キャラの「カツオ人間」と高知刑務所のコラボ推しやそうです。

 やりがいのある刑務作業なら、「自分にもできる」と自信を持てて、事件について考え直すこともできるし、社会復帰のために頑張ろうと思えるかもしれません。

 縫製や木工がアカンとはいいませんが、懲役や企業の人にアンケートを取ったりして、懲役が「できる作業」「したい作業」を見直して「令和の新しい刑務作業」を提案できたら――とか妄想してます。

クスリの「末端価格」はどうやって決まる? 元女囚が考える日大アメフト部の違法薬物問題

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

日本大学アメフト部のクスリ問題

 皆様、台風は大丈夫でしたか? 関西の被害はシャレになりませんでしたが、瑠壬の方はなんとか無事でした。でも、まだ油断はできませんね。

 さて、編集者さんから日本大学アメフト部のクスリ(違法薬物)問題について聞かれましたが、なんか最近は「学生さんの不祥事」から、「大学のあり方」みたいになっちゃってる気がします。先生の記者会見とかね。

 瑠壬は「大学の役目」とかはようわかりませんが、いろいろバッシングされてるのは気になってます。

 たとえば「アメフト部の部室で大麻を使用してるらしい」情報を大学がキャッチしてから、警視庁に連絡するまで約2週間かかったそうで、これが世間的には「アカン」となってるようですね。しかも大麻だけやなくて覚醒剤も出てきたし。

 でも、瑠壬は最初ちゃんと大学が調べるのはアリかなと思います。そもそもその「情報」が間違うてるかもしれませんしね。大学が調べてから、警察に届けて、処分を考える――でええですよね。

人を殺したわけでもないのに……

 理事長さんの会見とか、瑠壬はついてけてないんですが、学生さんたちは心配です。やっぱり退学なんでしょうか? まあ犯罪は犯罪やけど、まだハタチ前後ですから、大学くらいは卒業させてあげたい気もします。

 ネットでは、弁護士で大学教授の園田寿先生が「0.198グラムの覚醒剤と0.019グラムの大麻所持であるが、実名と写真を公表され、大学も退学となるかもしれない。彼はそんなに重大な犯罪を行なったのか! 違法だからやむを得ないが、違法の量に厳しい制裁は釣り合っているのか! そもそも『厳罰で懲らしめること』は正しいのか!」とコメントされてて、なるほどと思いました。

 ちうか覚醒剤2グラムて……。末端価格で7〜8万円くらいですかね。殺人ちゃうし、そんなんで一生を棒に振るのはどうかなと。

クスリの末端価格の計算方法

 ちなみに警察庁の調査では、覚醒剤は「1グラム=6万円」らしいですが、それはちょっとお高いです。

 モノによっては「粗悪品やから値引き」とか、買い手が芸能人やと「秘密厳守」とか「お金を持ってるから」とかで吹っ掛けたりで、値段は一定してないんですが、東京でも高くて4万円くらいやと思います。大阪はもっと安いですが、最近は「品不足」と「便乗値上げ」もあるらしいです。やめてよかった……。

 この「末端価格」とは、どやって計算してるか、ご存じでした? 警察庁(薬物銃器対策課)は、毎年検挙した事件での薬物の量と値段を集計して、平均を出して各都道府県に通達してるとか。「通達」は法律ちゃうし官報にも載らへんので、警察関係者以外はなかなか見られへんのですが、税金を使てるんやから公開してほしいですよね。

 ここ何年かは、覚醒剤は1グラムあたり6万4,000円、乾燥大麻は6,000円で動きはないそうです。

 あんまりお安いのもアレですが、お高いとシャブを買うために売春する人が(今もいてますが)増えます。シャブは使わないのがいちばんですし、瑠壬はもう使うことはないですが、使いたくなる人の気持ちはすごくわかります。寂しくて、軽い気持ちで手を出すんです。瑠壬もそうでした。

 瑠壬は、「シャブをやめられてる先輩」として、相談相手にはなれると思います。今は保護司さんがマジ足りないそうですし、有名大学を出たエリートさんよりも、瑠壬みたいな「経験者」のほうが説得力あると思いますよ。懲役経験者にも保護司さんの道をぜひ開いてほしいです。

有名人の刑期と保釈金の相場は? 三田佳子次男、5回目の覚醒剤「一部執行猶予」の謎

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

三田佳子さん次男に「謎の温情判決」

 7月31日、「三田佳子さんの次男さん」の5回目の覚醒剤取締法違反事件で、「謎の温情判決」が出ましたね。

 前も書いてますけど「〇〇の家族」みたいな書き方はご批判もあるようですが、瑠壬は「パクられ(逮捕され)たら家族に迷惑がかかる」ことをアピールするために、あえて書いてます。

 ニュースによると、次男さんの刑は求刑懲役2年6月に対して懲役2年。このうち4カ月については執行猶予が2年ついたそうです。聞いたことないですね。

 つまり実刑の2年から4カ月を引いた「1年8カ月」を問題なく務めたら出所できます。「4カ月だけ」早まるんです。さらに未決勾留日数を200日もらえるそうですから、1年8カ月(だいたい600日)から200日を引いて、ざっくり獄中生活は400日ですかね。

 この「一部執行猶予」ですが、本人が反省してること、80歳を過ぎてるお父さんが「サポートする」と約束したことが「温情」の理由のようです。

 普通なら介護される年齢のオトンが息子の更生を支援……。裁判官も感動したんですかね。ご家族でがんばってほしいです。やっぱり親との関係がええ人は時間がかかっても更生できると思いますよ。

幻聴は覚醒剤をやめれば治る

 次男さんは、今まで過去3回起訴されてて、保釈金は300万~500万円やったそうですが、今回はずっと勾留でした。

 東スポさんは、公判の装いについて「シースルーで下着のランニングが透けた、白い長そで柄シャツ姿。はき古したスウェットパンツは汚れが目立ちテロテロで、ボーダー柄の靴下に青サンダル履きだった」と、ちょっと微妙に書いてますね。テロテロ……。誰も差し入れしてくれへんのでしょうか。

 ちなみにサンダルは脱走防止の意味もあるんで、刑が確定してもしてなくても、獄中(なか)にいてる人は全員サンダルです。

 弁護側は次男さんの「責任能力がない件」「精神疾患」を主張しようとして却下されたそうです。

 次男さんは、「20歳ごろからあった幻聴が、4~5年前からまた聞こえている」「神様の声が聞こえる」そうですが、それは多分ちゅうか絶対クスリ(違法薬物)のせいですよね。もちろん昔は瑠壬も聞こえてました。覚醒剤をやめれば治りますよ。

 幻聴といえば、瑠壬は未読ですが、元ヤクザで“覚醒剤中毒”をカミングアウトしてる諸橋仁智先生の『元ヤクザ弁護士 ヤクザのバッジを外して、弁護士バッジをつけました』(彩図社)には、「クスリによる幻聴」が書かれてておもろいそうです。「亡くなったお父さんの声」とか普通に聞こえてたそうです。

 この先生がすごいのは、今もクリニックで「覚醒剤依存症」の治療中とかもSNSで書いてるとこです。アンチにイヤキチ(=嫌がらせ)をされても、ちゃんと返してますしね。

永山絢斗さん保釈金は「相場」の300万円

 クスリ関連でもうひとつ。大麻取締法違反(所持)で起訴された俳優の永山絢斗さんの初公判が、8月28日に決まりましたね。

 保釈は7月7日で、即日納付した保釈金(保釈保証金)は300万円。薬物初犯は200万から300万円くらいやから、まあ相場ですね。このお金は、裁判の日にちゃんと出頭すれば返してもらえます。

 保釈金は、金額の決め方がわからへんのもすごいです。別に凶悪犯罪やなくても、被告人がリッチやと金額が高いんですよ。人殺しでもないのにホリエモンは3億円、日産のカルロス・ゴーン元会長は15億円です。しかも元会長は国外逃亡したから、全額没収されてます。お金持ちやから痛くもかゆくもないんでしょう。

 清原和博さん、のりピーこと酒井法子さんは2人とも500万円と相場よりちょい高め、ASKAも700万円ですね。でもTKこと小室哲哉さんは3,000万円です。

 保釈金の額も刑期も、裁判所が「総合的に」判断してるそうですが、瑠壬には「判断の理由」がわからへんことがほとんどですね。

性犯罪でNPO理事長が逮捕! 元女囚が考える、ムショ帰りの「更生支援」の現実

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

7月1日は「更生保護の日」

 毎日、暑すぎですね。読者の皆様は、熱中症は大丈夫ですか? 瑠壬はなんとかやっております。

 知らんかったのですが、7月1日は「更生保護の日」なんですね。

 いろんな記念日があるもんですが、歌手の鳥羽一郎さんの「保護司さん活動」が7月1日のニュースに出てました。鳥羽一郎さんの歌う「愛をみんなで」は「更生保護の歌」やそうで、「愛や情けが余っていたら、足りない人と分け合おう」ちゅう泣ける歌詞です。

 インフルエンサーちゅうか、やっぱり有名な人気者が保護司さんになると説得力がちゃいますね。瑠壬もがんばりたいです。

2020年の再犯率は約5割と過去最高に

 アタリマエですが、更生保護は難しいです。なんと今は再犯率が約5割なんですね。1972年の調査から過去最高やとか。ムショ帰りの半分はムショに戻るんですよ。すごくないですか?

 それで、元プロボクサーの村田諒太さんが「加害者の社会復帰」をテーマに中高生と話し合ったそうで、とても感動しました。

 村田さんは、「出所しても働き先がない、住む場所もない、当然お金もない。でも食事をしなければ死んでしまう。となると再び犯罪を犯してでもご飯を食べようとする。犯罪は絶対によくないことですし、肯定もまったくできません。でも、心情的には理解できます。やはり再犯に走らないように、社会が出所者を受け入れる環境づくりが必要です」と子どもたちに語りかけ、みんな真剣に聞いたようです。

 ほんまにそうゆうことなんですよね。お金もですが、仕事や仲間、居場所がなければ、また事件を起こしてしまいます。社会で受け入れなければ、被害者も増えます。

 鳥羽さんもやけど村田さんの言葉にも重みがあって、こうゆう人がもっといてれば再犯も減るのとちがうかなと思てたら、すごい事件がありました。

更生支援のNPO法人理事長が性犯罪で逮捕

 更生支援のNPO法人マザーハウスの理事長が性犯罪で逮捕起訴されてたんですね。

 DARC(ダルク/薬物をやめたい人のサポートとケアをするリハビリ施設)もですが、スタッフはもともと前科のある人たちなんで、再逮捕もまあ聞く話ではあるんですが、性犯罪は微妙すぎです。クスリ(違法薬物)は自分や家族だけの問題ですが、性犯罪は他人とゆう被害者を生みますからね。

 ニュースによると、マザーハウスに相談に来た女性に「悪霊がついているから清めなければいけない」とか言うて、女性の服を脱がせるなどして暴行したそうです。

 報道だけですからわかりませんが、元理事長(7月18日付で辞任らしいです)は更生支援の実績で作田明賞(犯罪防止や犯罪者の更生に寄与した人を表彰する賞)も受賞した方ですから、今まで「ええ話」として取材したマスコミは、みんな事実を調べてほしいです。

 性犯罪、しかも「悪霊がついとる」ときちゃうと最悪ですが、判決が確定するまでは無罪と思いたいです。瑠壬も「無罪推定派」です。でも、事件は5月なのに、なんで発表は今なんでしょうか。そのへんもマスコミは取材してほしいです。

 ちなみに元理事長を支えてきたのは統一教会の弁護人で有名な弁護士さんで、報道だけやといろいろかばいようがないんですが、マザーハウスを信じてきた人たちのためにも、「ちゃんとした報道」とマザーハウスからの説明をお願いしたいと思いました。

酒井法子は逮捕から14年、高知東生は自伝的小説が話題! 元女囚が考える「一生消えない前科」

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

酒井法子の逮捕は14年前

 あっちゅう間に今年も半分終わりましたが、6月の終わりに元KAT‐TUN・田中聖さんの「名古屋の事件」が確定しましたね。懲役1年8月・執行猶予3年やそうです。

 この7月には「千葉の件」の控訴審が東京で始まるそうです。こっちは「実刑説」もありますが、どうでしょうね。実刑でも執行猶予でも、勝負はこれからです。

 覚醒剤の事件は、単なる「前科者」のレッテルだけでなく、「依存症」としても一生モノですから、毎日「今日もクスリ(違法薬物)を使わないで過ごせてよかった」と感謝すること。その積み重ねです。

 編集者さんから聞いたのですが、ニュースサイト「文春オンライン」で、「『タトゥーもクスリも離婚も乗り越えて』酒井法子52歳が再び歩む“シン・のりピー”へのイバラ道《波乱万丈すぎる35年の内実、介護は…》」という記事が配信され、そこに「酒井(法子)さんは14年間も捕まっていません」とありました。

 もうそんななるんですね。のりピーも「積み重ねて14年」ですよ。最近はテレビの音楽祭に出たり、動画サイトデビューしたりと注目されてますし、周囲のサポートもええんでしょうね。

 ちなみに瑠壬の「前回の逮捕」は、気持ち的には100年くらい前なんですが、これからも一日一日を大切にしていきます。

「一生、ごめんなさいで生きていく」清水良太郎さんの言葉

 「街録(がいろく)ch あなたの人生、教えて下さい」というYouTubeの番組はご存じです?

 瑠壬も出させていただいたことがあって、いろんな方が出てて楽しいですが、ものまねタレント・清水アキラさんの息子さん・清水良太郎さんの出演回が話題のようです。

 良太郎さんは、2017年に覚醒剤取締法違反(使用)でパクられて有罪判決が確定してますが、社会復帰して働いていたそうです。でも、去年は親会社から契約を切られて、YouTuberになってたんですね。

 あれこれ心配して口を出すお父さんについキレてしまい、「僕は一生、ごめんなさいで生きていかなきゃいけないのに」と反省したそう。まあ当分はこの繰り返しですね。

 親は心配やからいろいろ言いますよ、それは。でももう自分はオトナやから、ほっといてほしいのもわかります。これはもう頑張って実績を作ってくしかないです。

 田中さんもそうですが、清水さんにも心配してくれるご家族がいてるなら、時間はかかってもうまくいくと思います。

 高知東生さんも、清水さんとほぼ同じ頃の16年に、覚醒剤所持でパクられて(逮捕されて)、その後は講演や出版活動を行ってます。

 瑠壬は知らなかったのですが、1月に自伝的な小説を出し、故郷で話題なんですね。タイトルは『土竜(もぐら)』(光文社)。出身地である高知市内の本屋さんには、高知さんのコーナーまであって、売れ続けてるそうです。

 両親でなくおばあちゃんに育てられたこととか、「大物ヤクザ」の愛人さんやったお母さんの自殺とかがあっての覚醒剤なんですが、店員さんは、罪に向き合う高知さんの文章に「昔よりずっと素敵な人だと思うようになった」そうです。これはめちゃくちゃうらやましい。瑠壬もこうゆうのを書きたいと前から思てるんです。

 評論家の杉江松恋さんは、小説に出てくる「ろくでもない生き方をする男たちと、彼らを暖かく見守る女たち」を絶賛してました。

 高知さんみたいにうまくできなくても、前科があってもなくても、過去と今の自分の気持ちをちゃんと書くのはアリですね。瑠壬も本気出さなアカンですね。

永山絢斗逮捕、井岡一翔は尿から成分が――元女囚が「日本の大麻問題」に思うこと

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

永山絢斗は逮捕でも出演映画は公開

 俳優、ミュージシャン、ボクサーと「大麻問題」が続いてますね。どうしたのでしょうか?

 6月16日の永山絢斗さんの逮捕は驚きましたが、実は前から周りの人にはバレバレだったらしいことがニュースに出てて、そこもびっくりです。関係者の通報で内偵が続いてたとか。

 捜査はこれからで、多分ですが初犯やから執行猶予もつくでしょう。ひとまず出演した新作映画はそのまま公開されるようでよかったです。起訴されて判決が確定して初めて「有罪」ですから、まだ起訴もされてないのに「公開中止」では、関わった人たち全員がかわいそうです。

 あと瑠壬は知りませんでしたが、テレビ番組で永山さん本人に占い師さんが逮捕の可能性を話して話題になってたんですね。

 でも、この占い師さんはヒロスエのことはハズレやったそうです。

 編集者さんは、「ゲッターズ飯田さんが清原和博さんに『監督になれるかも』と言った直後にクスリで逮捕されたことが忘れられません」と言うてました。そうなんや……。これはいろんな意味でショックですね。飯田さんは話し方とか感じがよさそうやのに。

「無罪推定」は無視して活動自粛?

 そして6月20日にはジャズのミュージシャンが大麻所持でパクられ(逮捕され)ましたね。瑠壬はぜんぜん知らないのですが、結構メジャーなお仕事をされているんですね。

 「不審な動き」をしてて職務質問からの大麻発見のコースらしいですが、こんなん職質を1,000回やって1回逮捕できればええほうな気がしますけど、どうなんでしょうか?

 永山さんの時と違うのは、レコード会社がソッコーで曲の販売や配信をやめたことですかね。まだ起訴もされてへんのに、とても残念です。

 ちなみに古い話ですが、のりピーこと酒井法子さんの覚醒剤事件(2009年)の時は、最高裁が作ったのりピー主演の裁判員裁判のPR映画は、逮捕前から「使用自粛」にしていましたね。

 当時のダンナさんがパクられて、「のりピーもすぐやな」みたいになって自粛に踏み切ったようです。裁判所やのに「無罪推定」のカケラもないんですね。

 そして、なんとボクサーの井岡一翔さんがドーピング検査で引っかかりました。尿から大麻成分が出てきたそうです。

 でも、結論としては「規定以下の微量」やから問題ナシだそうです。問題ないのになんで世界戦の前に発表? 意味がわからないです。井岡さんの所属ジムも、プロボクシング競技を統括するJBC(日本ボクシングコミッション)への抗議文をホームページに載せてましたね。

 井岡さん、前にも薬物騒動があったそうで、ネットにはいろんな臆測が出てます。前の時は検査の体制がアカンかったようで、JBC側は謝罪させられてるので、その「リベンジ説」もあるようです。井岡さんもジムも否定してますし、ここは推定無罪でいきたいところですね。

日本で大麻は解禁できる?

 日本以外の国では大麻OKのところも多いですから、もうみんなで議論したらええんですよね。

 タイはアジアで初の「大麻解禁国」となりましたが、あくまでも「医療目的」やそうで、普通に吸ったら重罰らしいです。でも、みんな吸ってるみたいで中毒患者も増えてるとニュースに出てました。大麻目当ての外国人観光客も増えるので、政府も黙認してるんですね。

 瑠壬も大昔に使たことがありますが、特にええなとも思わなかったので、実は興味ないです。でも吸いたい人、解禁したくない人で、いろんな人がいろいろ話せばおもろいと思います。

「闇バイトはやめとけ」「君らは捨て駒なんや」ラッパーの言葉から元女囚が考える“更生”

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

岡山刑務所の最高齢受刑者は96歳

 まだ瑠壬の周囲はコロナの人も結構いてますが、世間の気分はもう「アフターコロナ」ですね。お祭りもどんどん復活して、お祭り好きの瑠壬はうれしいですが、コロナは怖いし……。

 微妙なところですが、ムショも運動会やお花見なんかの行事を再開してるようで、岡山刑務所の「2年ぶりの運動会」はネットニュースになってました。

 ちゅうか、ニュースの裏テーマは「ムショの高齢化」でした。岡山刑の懲役(受刑者)433人の平均年齢は54.9歳、3割の129人が65歳以上で、最高齢はナント96歳やそうです。瑠壬の頃は、さすがに100歳目前はいてなかったと思いますね。

 高齢化に合わせて、定番の綱引きとかかけっこのほかに「魚釣りゲーム」や、「卓球ラケットにボールをのせて走るリレー」とかの競技もあるとか。懲役にとって行事はめっちゃ重要なので、お年寄りでもできる種目は必須です。

 ちなみに岡山刑務所は、懲役8年以上で犯罪傾向の進んでいない受刑者を収容する施設で、収容分類級でいうと「LA級」です。8年以上の刑期はL(long)で、犯罪傾向の進んでいない――つまり初めてムショに入る人はAと分類されます。

 あと岡山刑務所には、有名人はあんまりいてないようですね。同じLA級の千葉刑務所は、綾野剛さん主演の映画『日本で一番悪い奴ら』のモデルになった元北海道警のイナバさんや、あとで無罪になった布川事件のお2人、オウムや左翼関係者など、いろんな人がいてます。

 有名人がいるからいいってもんでもないですけどね。

「悪い子はいない」――保護司さんのインタビューに共感

 「96歳の懲役」について、ちらっと書くつもりが長くなってしまいましたが、本題です。

 ネットニュースで町田市の地区保護司会副会長・鈴木幸夫さんが、「悪い子はいない。社会や大人がそうさせている」と、「東京新聞」のインタビューに答えている記事を見つけました。ホンマにそれやなと思います。

 96歳の懲役氏も、もともとは子どもです。町田市の保護司さんのような人に出会えていれば、違った人生もあったかもしれません。鈴木さんは元農協職員さんで、今は農業をしながら保護司さんをされてるそうです。

「一人一人をみると、みんな素直で良い子。家庭や環境に問題がある場合が多く、特に悪い交友関係があると、だめになってしまう」
「社会や大人が受け入れ、目が届くようにすれば、もっと犯罪は減らせる」

 もう鈴木さんの言葉ぜんぶが瑠壬の心に染みましたね。保護司さんが全員、鈴木さんみたいやったらええのに。瑠壬は弟子入りしたいくらいです。

 鈴木さんによると、やっぱり今も昔も窃盗事件が多いそう。クスリ(違法薬物)の犯罪も増えてるようですが、万引きとか普通にやりますからね。保護観察中に再逮捕される子もいてて、獄中(なか)からおわびの手紙が来たり、カノジョができた、とかのうれしい報告もあるそうです。

 もうほんと尊いお仕事ですね、保護司さん。

「留置所で気づいてももう遅いよ」ラッパー・SILENT KILLA JOINTさんのツイートに思うこと

 少年犯罪については、ムショ経験のあるラッパー・SILENT KILLA JOINTさんのツイートが話題でしたね。

「闇バイトはやめとけ 銀座強盗を成人の初犯で逮捕された場合にこれから待ってるのは 取調べ 裁判 刑務官から罵声を浴びせられ 狭い部屋で集団生活が始まり 部屋の中は縦社会で 殴りかかれば出所が伸び 6年前後の懲役を終えシャバ 親からの絶縁 賠償責任 手元に残る金なんてない 君らは捨て駒なんや」
「死に物狂いで犯罪を犯すなら 夢を掴む努力を何故しない サッカー選手になれなくてももっと身近に夢があるはず 家族を幸せにする 友達を幸せにする 彼女を幸せにする 大切な人の幸せな顔を見て幸せになれない人間はいないって 留置所で気づいてももう遅いよ」

 保護司の鈴木さんみたいな人はともかく、えらそうなオッサンに説教されるより、ラップは説得力あると思いました。

 同じツイートで、「拡声器を耳に当てられて、『お前は犯罪者やからな普通に過ごせると思うなよ』と怒鳴られてる人を大阪刑務所で見ました」とも書いてました。

 鼓膜が破れない限り、痕に残らない暴行として、男子刑務所ではありがちです。顔にオシッコやツバをかけたりするのと同じ。そんなんで更生しようと思えるわけがないです。

 「悪ガキの更生なんかムリー」とかゆうてる人は、明日は被害者かもしれませんよ。

ノーギャラで“ポン中のおっさん”の相手!? 元女囚が「保護司」になりたいワケ

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

保護司をやらせてほしい

 なんと保護司さん不足の対策のために法務省で対策会議(持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会)がつくられたそうで、瑠壬は興味津々です。5月17日が1回目の会議で、議論は2年くらいでまとめるそうです。

 今までも書いてますが、保護司さんは「元・校長先生」とか町の偉い人(=おじいさん)がほとんどで、忙しいわりにノーギャラですから、なり手さんがめっちゃ減ってるんですね。もう本当に瑠壬にもさせてほしいです。

 会議では、保護司さんの選任方法や条件とかも検討するとのことですから、「前科はあるけど頑張ってる人」は、ぜひ候補に入れたってください。「公募制」も議論されるそうで、もしそうなったら、瑠壬はぜったい立候補します。また人生の目標に近づける予感。

「勲章」目当ての名ばかり保護司も少なくない

 瑠壬も知りませんでしたが、保護司さんはかつて司法保護委員と呼ばれ、昭和25年に制定・施行された保護司法によって今の呼び名になったそう。

 公務員の保護観察官と一緒に、不良少年や元受刑者とかの相談に乗っているんですが、平日にノーギャラで動けるなんて、引退した裕福なおじいさんやないとムリですよね。あと、長く務めるともらえる「勲章」が目当てなだけで、保護司になっても何もしない「名ばかり保護司」も少なくないそうです。ただの名誉職みたいに思われてるんですかね。

 しかも昔は「不良少年の話を聞いてあげる」的な感じでしたが、少子化のせいで今は「ポン中のおっさん」のほうが多いようです。「ポン中のおっさん」との会話は慣れてへんとキビシイでしょうね。瑠壬なら大丈夫ですよ。

 さらにノーギャラやのに、地元の「保護司会」に入って、1万円の年会費を納めなあかんところもあるとか。「ノーギャラで会費?」と言われることもあるそうで、いろんな意味で「普通の人にはムリ」なんです。

 もともとお金持ちで、犯罪者なんか見たことないエリートさんがアカンとは言いませんが、「悪いことをした人の気持ち」に寄り添える人が保護司になったほうがええかなと思いますが、どうでしょう?

子どもの更生を手伝いたい

 少子化いうても少年犯罪は結構ありますよね。連休明けの銀座のロレックス強盗事件は、どんどん新事実が出てきてます。

 少年ばかり4人もパクられた(逮捕された)のも驚きでしたが、リーダー的なA君(19歳)は別件の強盗事件に関わった可能性も出てきました。

 しかも岐阜の個人のお宅。やっぱり4人組で、おうちにいたおじいさんを殴って金庫とかを持って逃げたそうです。このうち2人はもうパクられてて、やっぱり10代でした。で、この2人が「指示役」としてA君の名前を出したようです。

 少年法改正で子どもたちの重罰化も進んでいますが、まだやり直せると思いますよ。少年院ならきちんと向き合ってくれる先生もいます。

 例えば、あのダルビッシュ有さんの弟の翔さんは、少年院でお世話になった先生がたくさんいると、「文春オンライン」で書かれてました。

 「腕立て伏せ100回」をさせ、翔さんができると一緒に涙を流して喜んでくれたり、こっそり2人きりで話を聞いてくれたりする先生がいたそうです。厳しい中にも優しさがある先生ですね。でも、当時は素直になれなかったようで、すぐには更生できなかったんだとか。

 こうゆう「難しい時期」に寄り添える保護司になりたいです。

 最後に宣伝です。ときどきイベントなどでご一緒してる司法書士の甲村柳市先生が6月末にご本を出されるそうです。とても楽しみです。

 タイトルは、どストレートに『元ヤクザ、司法書士への道』(集英社)やそうです。

 瑠壬には絶対ムリですが、司法書士の受験勉強はムショからスタート。独居で「民法」を全部暗記したそうです。すごくないですか? 民法は抜けてる条文もありますが、全部で1050条まであるんですね。

 抜けてるのは、法改正の時に削った条文を番号だけ残してるからやそうです。残さへんとどんどんズレますからね。

 勉強法だけやなくて、若い頃のヤンチャ話もあるそうで、面白そうです。先生はネンショー(少年院)もショーケー(少年刑務所)も経験されてますが、「厳しいだけやった」そうです。でも、ムダやなかったと思いますよ。

 おすすめしときますね。

なぜ名古屋刑務所で、悪質な受刑者暴行事件が起こるのか? 元女囚の見解は

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

刑務官の暴行は普通の暴行より罪が重い

 連休前に、コッソリ大ニュースが出てましたね。メイケイ(名古屋刑務所)で刑務官らが懲役(受刑者)を暴行した件で、なんと33人の大量処分です。33人のうち看守13人は特別公務員暴行陵虐などの疑いで書類送検されてます。

 いっぺんに33人が処分されることは、これまでなかったと思います。今までは隠してただけかもしれませんけどね。

 CBCテレビは、ネットニュースで中田学司所長以下、幹部と前の幹部の名前、看守AからVまで、処分者の一覧表を出してました。これも今まではなかったとちがいますかね。

 ニュースによりますと、AからVまで22人の刑務官は3人の懲役の顔や手を日常的に叩いたり、暴言を吐いたりしていたそうです。法務省が知ったのは去年の暮れ、しかし、その前からNPO法人「監獄人権センター」には苦情の手紙がたくさん届いていたとか。

 瑠壬的には、どつきたくなる懲役もいてますから、「先生(刑務官)たちもガマンできなかったかな」と思わないでもないですが、この処分者数はちょっと心配になりますね。なんでこんなになるまで放置してたんでしょうかね。

 しかも刑務官の一人は「特別公務員暴行陵虐傷害」の疑いで送検されたそうですから、かなりの暴力でしょう。特別公務員暴行陵虐(刑法195条)では、裁判官や検察官、警察官、刑務官とかの暴行は7年以下の懲役または禁錮としてて、普通の暴行(刑法208条、「2年以下の懲役」)より罪が重いです。

名古屋刑務所では以前も死亡事件が発生

 法務省は、大学教授らで「第三者委員会」を作って検討して、懲戒処分が発表されたんですね。発表はゴールデンウィークが始まる4月29日の前の日ですよ(笑)。もうみんな「お出かけ」のことしか考えてませんから、こうゆう日を狙うんですね。今はそうでもないですが、前は死刑の執行は暮れも押し迫った「官庁御用納め」の前の日とかが定番でした。みんな「仕事納めモード」やから、批判もそんなに来ないちゅうことですよね。

 それにしてもメイケイは昔、懲役を「革手錠」で締めつけたり、懲役の肛門に消火用ホースで高圧力の水を噴射したりして、死亡者まで出しているのに、なんでこんな大量処分が出るんですかね。

 前もちらっと書きましたけど、東京の施設はふだんからメディアに注目されてますし、大阪はリアルヤクザが怖いから、刑務官はそれほど暴走しないのかもしれませんね。

 ちなみに豆知識ですが、メイケイは名古屋市内やなくて、お隣の「みよし市」にあります。「東京ディズニーランド」が千葉にあるような話ですかね。

八王子の精神科病院「滝山病院」の問題に思うこと

 編集者さんから、「滝山病院についてどう思いますか?」と聞かれました。瑠壬は知りませんでしたが、看護師らによる患者さんへの暴行で大問題になっている八王子の精神科病院なんですね。

 患者さんが撮った動画もネットで出回ってて、看護師が痛がる患者さんを笑いながら殴っていることも報道されてます。瑠壬が入れられてた大和川病院を思い出して、とても怖くなりました。

 暴力を振るう病院側をかばうわけではないですが、こうゆう問題がなくならないのは、暴れて手のつけられない患者さんがいてるからですよね。比較的身近な認知症以外にもいろんな精神障害があり、家に火をつけたり、暴力を振るう患者さんもいてますから、預かってもらえれば家族はありがたいです。

 もちろん患者さんへの暴力はアカンので、それをどうするかです。起こるかどうかわからへん戦争の準備より、国民を守ることに税金を使うてほしいですね。ちゅうか刑務所も精神科病院も「自分は関係あらへん」と思てらっしゃる方がほとんどと思いますが、そうでしょうか? 結構「明日は我が身」かもしれませんよ。

獄中では「日本地図」がダントツ人気! 元女囚が教える、受刑者たちの読書事情

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清原和博さんを支えたお父さん

 あっちゅう間にゴールデンウィークですね。今年はお出かけも増えてるそうで、よかったです。まあ瑠壬も親が年寄りやから、まだコロナ感染はちょっと心配なんですけどね。

 お年寄りは急に具合が悪くなって「危ないかも……」はよくあるんですが、清原和博さんのお父さんは、なんと容体が急変して帰らぬ人になってしまったそうです。

 しかもキヨの次男・勝児さんが甲子園に出て4日後。入院先ではお元気だったそうで、認知症でもお孫さんの活躍はわかってたと思いますよ。

 キヨがパクられた(逮捕された)時、お父さんは「やってしもたことはしゃあない。これから頑張れ」ちゅう「一行だけ」のお手紙をくれて、身元引受人として、お母さんと共にキヨを支え続けたのは有名な話です。

 家族の逮捕で一家離散になるのは珍しくないですが、キヨは離婚はしても家族は仲よしで、ほんまよかったです。

 お母さんは前に亡くなられてますが、キヨは毎月の薬物検査が終わると、お父さんに電話で報告してたそう。

 キヨは取材に対してお父さんのことを「真面目で、無口で、仕事熱心な人でした。我慢強く、粘り強く、本当の男の強さを教えてもらった」と振り返っていて、涙が出ます。お父さん、どうぞ安らかに。

コミュニケーション・スキルがあれば再犯しない?

 瑠壬もいろいろバタバタですが、連休中には元・吉本興業の専務さんの『それでは釈放前教育を始めます! 10年100回通い詰めた全国刑務所ワチャワチャ訪問記』(KADOKAWA)は読みたいと思てます。

 著者の竹中功さんは、吉本時代は芸人さんや会社の問題を記者会見で謝罪する「謝罪マスター」として有名で、退職後は「釈放前指導導入教育員」として、「社会復帰プログラム」の授業を10年もされてるそうです。

 瑠壬もちらっと書きましたが、みんな「浦島太郎」やから、出所前にシャバの常識みたいのを教わるんですよ。

 竹中さんは、「コミュニケーション力」とかを教えるそうですが、「生徒さん」に再犯者はほとんどいてないそうですよ。コミュ力、大事ですね。

 懲役(受刑者)は、そもそも成育環境に問題のある人が多いです。子どもの頃に家族と話ができずに育つと、大人になっても会話がきちんとできひんので、社会になじむのが難しくなります。事件を起こして刑期を務めて、せっかくシャバに出ても、うまく会話ができひんことで孤立してしまい、またムショに……はあるあるです。

 授業では「インタビューの仕方」も教わるそうで、瑠壬も受けたかったですね。瑠壬がいた頃の「釈前」(しゃくぜん、釈放前教育)では、こんなのなかったです。

 あと、生徒さんに「どんな本が好き?」と聞くそうで、みんなヒマでけっこう読んでますから、盛り上がります。ムショには「官本」(かんぽん)ちゅう備え付けのタダの本がありますが、みんな読むからボロボロやし、時代小説とか『ノルウェイの森』(講談社)とか大昔のベストセラーとかです。漫画も古かったですね。

 シャバとつながってる人は差し入れてもらえるので、瑠壬も家族にいつもお願いしてました。暴力団関係や自殺、脱走、強盗とかの犯罪に関する本は差し入れ不可やったり、黒塗りされたりしますが、施設の判断で「X刑務所はアリやったのにY刑務所はアカンかった」みたいな感じです。

 エロ本はあまり過激でなければ黒塗りナシで入りますが、男子刑務所はアソコに真珠を入れる「玉入れ」の方法が載っているものはNGだとか。ちなみに元・怒羅権の汪楠(ワン・ナン)さんの本にも書いてあって、黒塗りされたそうです。

 BLもOKで人気なのですが、瑠壬は何も考えてない夫からBL本を差し入れられて、「別れの合図」かと思って泣いたこともありました。

 旅行やタウンガイドみたいのも人気で、生徒さんたちの間では「日本地図」がダントツの人気やとか。「飽きないから」やそうですが、女子はそこまで好きやないかも? でも瑠壬は地図でいつも「エアードライブ」してましたけど(笑)。地図を見ながら、いろんな場所へのドライブを妄想するんです。それだけでも楽しかったですね。

 あと、差し入れられた本は自分しか読んだらアカンのですが、これを竹中さんが驚いてました。獄中(なか)では、食べ物でも本でもなんでも、あげたりもらったりはご法度です。

 昔は懲役同士の上下関係がめちゃ強くて、強い懲役が食べ物を取り上げる「シャリ上げ」とかがあったからとちがいますかね。例えば、お年寄りが残した卵焼きをぱくっと口に入れたところを刑務官に見られたらソッコーで懲罰案件でした。今は大目に見てもろてるといいですが……。