5月1日、皇太子さまが新天皇として即位されるのに伴い、雅子さまが皇后となる。日本国民が新しい時代の幕開けに希望を抱きつつ、新たな天皇・皇后に期待を寄せているが、そんな中、今あらためて雅子さまの“病状”に関心が集まっているようだ。
雅子さまは、2003年12月、体調を崩して宮内庁病院に入院。翌年7月には、精神科医・大野裕医師の診断によって「適応障害」との病名が発表された。その後、雅子さまは、長い療養生活に入り、ご公務や宮中行事を欠席されることが目立つように。また、長女・愛子さまが、学習院初等科での児童同士のトラブルから、体調不良となって学校を欠席されたとか、中等科でも不規則登校が続くとかいったことが起こるたび、雅子さまのメンタル面に心配の声が飛び交ったものだった。
しかし17年頃から、その病状に関して、「ご快復著しい」と盛んに報道されるように。17年には、泊まりがけで、秋田県の「献血運動推進全国大会」に出席したほか、地方訪問を積極的に行い、昨年1月には、新年恒例の「講書始の儀」に15年ぶりに出席、また同11月にも、園遊会の全工程に15年ぶりに参加されたのだ。こうした雅子さまの変化は、「新皇后へのご自覚の現れ」などと言われているが、一方で、今年1月に行われた「歌会始の儀」は欠席、また2月の天皇皇后両陛下主催の茶会にも姿を見せず、「やはりご体調に波があるのか」「皇后になられることで、病状が悪化する可能性もあるのでは」などと、世間ではささやかれている。
雅子さまの適応障害は今後どうなると考えられるのか。今回、『一億総他責社会』(イースト・プレス)や『高学歴モンスター~一流大学卒の迷惑な人たち~』(小学館)などの著者である精神科医・片田珠美氏に話を聞いた。
片田氏はまず、雅子さまが「適応障害」であるとされている点について、こんな疑問を投げかける。
「雅子さまは、適応障害ではなく、『産後うつ』だと思います。産後うつは、妊娠・出産によるホルモンバランスの急激な変化、そして育児不安によって起こる抑うつ状態で、少なくとも10人に1人の割合で発症するとも言われるほど、珍しくない病気なんです。ホルモンバランスの急激な変化は、妊娠・出産した女性全てに起こりますし、育児不安という点に関しては、第1子出産直後に特に多い。愛子さまも、第1子ですし、雅子さまは育児に大きな不安を抱えていたと思います。加えて、雅子さまは完璧主義のように見受けられます。だからこそ、東大からハーバード、そして外交官へという輝かしい経歴を歩んでこられたのでしょうが、育児に関しても百点満点でなければならないと思われたのではないでしょうか。しかも“皇室の姫君”の育児をするわけですから、その重圧は、計り知れないほど大きかったはずです」
つまり、雅子さまには、「産後うつになりやすい要因がかなりそろっていた」と片田氏。一方で、適応障害は、読んで字の如く「環境に適応できない」せいで、抑うつ気分や不安が生じ、行動面で支障をきたす障害であり、「6カ月くらいで治ることが多い」という。
「基本的に環境に慣れることによって病状は改善するので、雅子さまの場合、03年に体調を崩され、それから16年近く続くのは考えにくいと、私は思います。大野先生も、発表当時は、まさかここまで続くとは考えてらっしゃらなかったかもしれません。もしくは、これは個人的な見解ですが、もしかしたら『うつ』というのは体裁が悪いと判断され、『適応障害』と発表された可能性もあるのではないかと、思うところはありますね」
しかし、産後うつは、これほどまで長期化するものだろうか。03年当時、2歳だった愛子さまは、現在17歳の高校生だ。
「雅子さまは、産後うつが“遷延化”したと考えられます。その原因は、愛子さまが女児であることから、『跡継ぎとなる第二子の男児を産んでほしい』というプレッシャーにさらされたことなのではないでしょうか。さらに決定的だったのが、03年、湯浅利夫宮内庁長官(当時)による『秋篠宮様のお考えはあると思うが、皇室と秋篠宮一家の繁栄を考えると、3人目を強く希望したい』という発言です。これはつまり、『雅子さまにはもう期待していない』ということで、当時、40歳を目前としていた雅子さまにとって、これほどショックな言葉はなかったのではないでしょうか。これまで成功を積み重ねてきた完璧主義の雅子さまには、耐え難い屈辱だったと思います」
その後、愛子さまが成長すると、学校内でのトラブルから欠席が続くように。これもまた、雅子さまの精神面を揺るがしたのではないかと、世間では見る向きが強い。母親のメンタルの不調は、「子どもに伝染してしまうことがあり、特に雅子さまと愛子さまは母子一体感が強いのでなおさらでしょう」と片田氏は語る。皮肉なことに、雅子さまが「ご快復著しい」と言われるようになったのは、16年末、愛子さまが“激やせ”し、世間を騒がせたことがきっかけだったのではないかと片田氏。その際、「雅子さまは思い悩まれながらも、『子どもは思い通りになるわけではない』『子育ては完璧にやれるものではない』と受け入れられるになったように思います」という。そんな完璧主義からの脱却が、ご快復につながったと見ることもできるだろう。
さらに、片田氏は、雅子さまご快復を後押しした最大の要因は、「少々、意地悪な見方かもしれませんが、『小室圭さん』ではないでしょうか」と話す。小室さんとは、言わずもがな、現在、秋篠宮家の長女・眞子さまとの結婚延期騒動の渦中にいる人物である。母親の借金トラブルが問題視される中、米大学に留学したことにより、国民から「本当に眞子さまと結婚する気があるのか」と、懐疑的な目で見られている。「結婚反対」を強く主張する者も少なくない状況だ。
「雅子さまはこれまでずっと、紀子さまと比較され続けてきたと思います。紀子さまは、男児である悠仁さまを出産され、娘である眞子さま、佳子さまが不登校になることも、摂食障害を疑われることもなかった。美智子さまから気に入られているという話もありますよね。雅子さまは、そんな紀子さまに対して、強いコンプレックスを抱かれていたのではないでしょうか。特に、『皇室に嫁いだが、男児を産めなかった』という点でのコンプレックスは、今の時代には見合わないかもしれませんが、払拭しがたいと思います。しかし、そんな順調にやってきた紀子さま、ひいては秋篠宮家が、小室さんの騒動で揉めに揉めている。何事も完璧にはいかないものだと、雅子さまはお気持ちが少し楽になられたと思いますよ。期せずして、小室さんが雅子さまの心を救った面はあるでしょう」
そんな雅子さまが、5月1日より、皇后となる。今後、メンタル面はどうなるのかが気になるところだが……。
「安定していくことを願っていますが、やはり皇后のプレッシャーは大きいと思いますし、雅子さまは完璧主義なので、“ゼロヒャク思考”に陥ってしまうことはあり得ます。『完璧にできなければ意味がない』『完璧にできない私はダメだ』と思い詰め、不安定になってしまうこともあるかもしれませんね。やはり、完璧主義の呪縛に囚われすぎないようになさってほしいですし、何より『美智子さまとご自分を比べないこと』がとても重要だと思います。国民から敬愛される美智子さまのように『なれない』と思い悩むことで、ご公務に行けなくなってしまう可能性があるからです。やはりご公務を行わなければ、国民からの敬愛は得られませんが、ただご公務を完璧にやらなければいけないと重圧を感じることで、ご公務に行けなくなる恐れもあります。その折り合いをどうつけるかが大切だと思います」
宮内庁関係者も「美智子さまはこうしておられました」などと、美智子さまと比較するようなものの言い方をするのは避けるべきと片田氏。もともと雅子さまは、「皇室外交をしたい」との思いから、皇室に入られたらしいが、「皇后になることで、その思いを実現できる、能力を発揮できると考えるのがよいと思います」という。新たな時代「令和」の皇后となる雅子さまのご活躍を、一国民として心から祈りたい。