皮まで美味! 絶品「ワニの手」を食い尽くす、今年はワニークリスマス!

料理の数だけダジャレがある――。ダジャレをこよなく愛する男が考案する、笑えるおいしいレシピ。番外編です。

TOCANA編集部より冷凍の宅配便が届いた。

これはお歳暮なのか、ちょっと早いクリスマスプレゼントだろうか。

この時期だと正月用のカニかなと包みを開けると、一文字違った。

カニじゃない、ワニだ。

なんでもタイで養殖されたワニの手の1キロパックだそうで、これには3本入っていた。どうやらこれのレビューをしてねということか。


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ワニの肉は低脂肪かつ高タンパクで、コラーゲンも豊富なヘルシー食材らしい。私がワニを食べた記憶はないけれど、元ヤクルトスワローズでホームラン王のパリッシュがよく食べていたという記憶が蘇った。

ということで、ワニを調理するのは初めてなのだが、とりあえず築地のマグロ屋さんから習った、氷水に浸けるという冷凍マグロの解凍方法を試してみる。真空パックなので、そのままドボンでいいだろう。

解凍したワニの手の匂いをおそるおそる嗅いでみたが、そんなにワニ臭いという感じではない。それでもより美味しく食べるためには、しっかりと下処理をした方がいいだろう。

まずは水でサッと洗い、全体に塩を多めに振って、厚手のキッチンペーパーにしっかりと包んで、冷蔵庫で一晩寝かせて余計な水分を抜く。簡易的な干物みたいなもので、タイなどの白身魚はこれをやると美味しくなる。

それにしてもワニってどこまでが可食部分なのだろう。

肉はもちろん食べるとして、問題はこの皮だ。財布とかにされるくらいだから、やっぱり食べられないのかな。でも実際に触っていると、そこまで固くなく、けっこうプニプニしているんだよね。意外と食えちゃうのかな。

さてこのワニの手をどうやって食べようか。この形だとパリッシュがフロリダでよく食べたと聞くステーキという訳にはいかないので、やっぱりオーソドックスに唐揚げがいいかな。

食べてみて臭みがあったらイヤだなと思いつつ、素材の味を楽しみたい気もするので、あえて香辛料などは使わずに、下味は最初に振った塩だけでいってみよう。

中華鍋に入れる油をケチったら半分しか浸からなかったので、油を掬ってかけながら160度でじっくりと揚げる。ジュー。
アリゲーターをアゲーターというわけだ。

揚げたワニの上に揚げたタマネギをトッピング。オニオンフライというかワニオンフライだ。

さらにクレソンを敷いて、元巨人のピッチャーだったガリクソンならぬワニクレソン。……ちょっと無理があるかな。

個人的にはグロテスクとかゲテモノというよりは、素直に美味しそうという思いの方が強い一皿ができあがった。

鶏肉のようだと評判のワニだが、なるほど癖がなくて鶏っぽい。筋肉質でしっかりとした歯ごたえがあり、コラーゲンたっぷりの地鶏のようだ。そこにマグロのような筋肉の大きい魚の要素が加わっている。

ワニの唐揚げ、想像よりもずっとうまい。下手なフライドチキンなら全然勝っているね。

そして問題の皮だが、摘まんでみるとゴムのような弾力があり、食べられそうな気がしてくる。もしやばかったらすぐに吐き出せばいいかと噛んでみると、これがクニュクニュとグミキャンディのようでうまいのだ。なんだか原始的な鶏の皮みたいである。

ワニの皮が食べられるという事実に、頭の中がワニワニパニック。意外と癖もなく、沖縄料理のミミガー(豚の耳)とかが好きな人なら、まったく抵抗なく食べられると思う。ワニのベルトやバッグはあくまで加工した「革」であり、「皮」であれば食べられるようだ。

この肉や皮の感じ、前に似たようなものを食べたなと記憶を探ってみると、高級食材であるスッポンがそっくりなことに気が付いた。どちらも水中に住む爬虫類なので、味が似ていても不思議はないか。

ワニの手は3本あるので、せっかくなので他の調理方法も試してみよう。これぞカニ道楽ならぬワニ道楽だ。

次は焼きワニに挑戦。生焼けはちょっと避けたいので、下処理をしたワニを120度のオーブンで3時間焼いて、しっかりと中まで火を通しておく。

さらに醤油、味醂、オリーブオイルでつくったタレを塗りながら、魚焼きグリルで焼いて表面をこんがりさせる。こんな面倒なことをしなくても、最初からホイル焼きにでもすればよかったかもしれない。

焼きワニのマッシュルーム添え、略してワニマである。流行のバンドみたいだ。

本当はネギとワニでワニマにしようと思ったけど、それだとネギワになっちゃうなとマッシュルームに変更したのだが、今考えるとネギワでも別によかった。

マッシュルームの断面が予想外にドクロっぽくて、結果として必要以上に気持ち悪くなった。ある意味では最高の組み合わせだ。

見た目はワニの唐揚げ以上にやばいのだが(だからこそワニを食べる意味があるのかもしれないが)、香ばしさもあってこれまたちゃんとうまい。関節部分のねっとりしたところは豚足のようだ。そしてもちろん皮も食べられるのだが、シャケの皮の豪華版のようである。

食べ終える頃には、しばらくリップクリームはいらいなかなというくらい唇がペタペタになった。


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残るワニの手は1本。最後は煮込み料理にしてみようか。

鍋にお湯を沸かしたら、今まで食べたワニの骨をダシとして加え、そこにワニの手とショウガを入れて、じっくりと煮込んでいく。

タイで養殖されたワニなので、味付けはトムヤムクンペーストだ。

これぞ、トム・ヤム・クロコダイル!

追加の具としてエビ、マッシュルーム、小松菜を入れて、軽く煮たらできあがり。仕上げにパクチーをたっぷりと乗せよう。

盛り付けてみて気が付いたのだが、揚げるよりも、焼くよりも、煮た料理の方がワニの姿がそのままだ。
お好きな方にはこの調理法がオススメだ!

なんだか魔女の作った若返りのスープ、あるいは黒魔術の儀式だけど、個人的にはこの料理が一番ワニの個性が生きているように思える。

煮たワニの身はまるでアンコウのように弾力があり、皮もプルプルでとてもうまい。

その味は鶏のようであり、マグロのようであり、スッポンのようであり、豚足のようであり、アンコウのようなワニ。

似ている味はいろいろあれど、どの食材ともちょっと違うオンリーワニ、じゃなかった、オンリーワンの食材である。ワニの皮を食べるという経験だけで、値段分の価値はあるかもしれない。

今回はこの3品を作ったが、排骨飯(パイコーハン)ならぬ鰐骨飯(ワニコーハン)、オニギリならぬワニギリ、カニクリームコロッケならぬワニクリームコロッケ、肉じゃがならぬワニくじゃが、茶碗蒸しならぬ茶ワニ蒸しなども試してみたいところ。ワインとのマリアージュならぬワニアージュを探してみるのもいいだろう。
それでは皆様、See you later alligator。ワニークリスマス!


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