西島秀俊と濱田岳の無駄遣い? 『警視庁アウトサイダー』思わぬコメディ色の強さに賛否

 各局の冬ドラマが徐々にスタートし始めているが、世帯視聴率では相変わらずテレビ朝日が好調の様相だ。

 人気シリーズ『相棒』の元日スペシャルとなる第11話は13.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録して民放トップとなっているが、これに続いたのが西島秀俊主演の木曜ドラマ『警視庁アウトサイダー』。5日にスタートした同作は初回10.7%を記録しており、11日時点で「1月ス…

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『喜劇 愛妻物語』役作りのため増量した水川あさみのお尻の肉感…その役者魂に感服

 つい最近、どうしようもなく悲しい出来事があって。人生のベストスリーに入るくらいショックなことで随分気落ちしていたのですが「何か食べて元気つけないと」と思って、夜遅くに焼肉屋さんのお弁当をウーバーしたんです。そうしたら、お弁当が入ったビニール袋に〝ありがとうござ います! 肉食べてもう明日Happy Tomorrowだぜ!〟って書いてあって。泣きました。(笑)

 名前も顔もわか…

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展開読めない『マイファミリー』、濱田岳「東堂」の”不自然さ”に注目集まる

 TBS日曜劇場『マイファミリー』の第5話が5月8日に放送される。「新章突入」とされた第4話では、家庭も会社も再構築しようと努力している鳴沢陽人(二宮和也)をあざ笑うかのように新たな誘拐事件が発生し、ふたたび巻き込まれる展開に。今後は、鳴沢夫婦の大学時代の友人である東堂(濱田岳)と三輪(賀来賢人)がますますストーリーの核に関わる存在になることは間違いない。中でも、視聴者から「不自然すぎる演技…

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『インハンド』最終話 山下智久の新たな代表作に? ツッコミどころ満載も続編を期待

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)も今回でラスト。21日に放送された最終話は平均視聴率10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、初回以来の2ケタ達成で有終の美を飾りました。

(前回までのレビューはこちらから)

 前回、新型のエボラウイルスが蔓延し、封鎖されてしまった栃木県・相羽村に残ることになった紐倉哲(山下)。そのウイルスを研究していた元上司の福山和成(時任三郎)は肺ガンで倒れ、ウイルスを撒き散らしたとされる福山の息子・新太(磯村勇斗)は姿を消してしまいます。

 そうこうしている間にも村人たちは次々と倒れ、遂には高家春馬(濱田岳)の幼馴染み・棚橋弘樹(平岡祐太)までもが、婚約者の杉山美園(石橋杏奈)とお腹の中の子どもを残し、死んでしまいます。

 この悲惨な状況を見た紐倉は、患者から弱毒化したウイルスを採取して生ワクチンを開発することを決意。しかし、それはあまりにも困難を極め、天才を豪語する紐倉も珍しく弱気になってしまいます。

 そんな中、山奥で密かにワクチンの開発をしていた新太を発見。自身がアメリカから連れてきた研究仲間が、相羽村を実験場にしてウイルスを撒き散らしたと知った高家は激怒し、“人類の未来のため”と強調して理解を求める新太に対し、紐倉も怒りをあらわにするのでした。

 その後、月日が経ち、美園が出産期を迎えるも、村の中に産婦人科の医師はいません。そこで急遽、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の牧野巴(菜々緒)が呼んだ産婦人科の医師にテレビ電話でアドバイスを仰ぎながら、高家が執刀することになります。

 逆子で難産だったものの、何とかオペを切り抜けた高家ですが、その後、ウイルスに感染して倒れてしまいます。5日以内に100%死ぬという状況の中、ワクチンを開発して助けることもできず、紐倉は自分の無力さを嘆きます。

 ところが、高家は5日を過ぎても死なず。実は実家の畑から採れた野菜にはさまざまな寄生虫が含まれ、そのどれかがエボラウイルスに対して強い抗体となっていたのです。そして、高家のカラダから弱毒化したウイルスを取り出し、生ワクチンを開発したことで相羽村の人々は救われ、封鎖も解かれるのでした。

 その後、高家は紐倉の元を離れてアジアの国で医師活動を始めるも、そこへ紐倉が現れて助手としてこき使われることに。また、牧野は念願だった外務省へ返り咲き、海外での任務を開始、というところで終了となりました。

 前回に続いて封鎖された相羽村が舞台となったのですが、BSL4(バイオセーフティーレベル4)の危険な細菌が蔓延している割には、紐倉が防護服を着用せずに山奥へ足を運んだり、高家が呑気に花に水をあげたり、患者の収容所が簡易なテントだったりと、細部に意識が行きわたっていないために、極限状態の危機感が損なわれてしまう演出が残念でした。

 それに加えて、新太の研究仲間がウイルスを撒き散らした動機もいまいち理解できず。なぜ村を実験場にする必要があったのか? 最終回を盛り上げるべく、強引にパンデミックな展開にした感が否めませんでした。

 また、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の中に厚生労働省へ情報を流している裏切り者がいる、と前々回から煽っていた割には、御子柴隼人(オリエンタルラジオ・藤森慎吾)が「僕です」とあっさり自首。厚生労働省のお偉いさんとの会話を録音していたことを明かし、マスコミに流すという展開は安易かつ肩透かしをくらった印象です。

 最終話はツッコミどころ満載といった感じでしたが、全話を通じて評価するならば、メインキャスト3人のキャラクター、相互の関係性、ストーリーのテンポなど、どれをとっても満足のいくレベルだったと思います。

 特に紐倉に関しては、変わり者の天才、という手垢が付きまくった設定かつ山下のボソボソとした喋り方を見て、第1話の段階ではあまり期待感は抱けなかったのですが、高家との出会いや元助手・入谷廻(松下優也)を巡る過去のトラウマを断ち切ったことで成長。相変わらず喋る時のトーンは低いものの、徐々に人間味が増してきた印象です。

 その例として今回、人類の未来を守るためにある程度の犠牲は仕方がない、と主張する新太に同意を求められた際、否定した点が挙げられます。ドラマの序盤で同じことを訊かれていたら恐らく、紐倉は迷うことなく同調していたことでしょう。

 また、高家の実家の畑にエボラウイルスに抵抗する寄生虫が存在することに気づいたのも、それ以前に高家に連れられて畑仕事に繰り出していたからこそ。研究室から出て、人間的な交流を得たことで紐倉は真の天才へと変化したのではないでしょうか。

 視聴率的には物足りなかったですが、山下の新たな代表作になるポテンシャルは十分に秘めているドラマだと感じましたし、その成長をもっと見たい。シリーズ化をぜひ期待したいところです。

(文=大羽鴨乃)

『インハンド』最終話 山下智久の新たな代表作に? ツッコミどころ満載も続編を期待

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)も今回でラスト。21日に放送された最終話は平均視聴率10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、初回以来の2ケタ達成で有終の美を飾りました。

(前回までのレビューはこちらから)

 前回、新型のエボラウイルスが蔓延し、封鎖されてしまった栃木県・相羽村に残ることになった紐倉哲(山下)。そのウイルスを研究していた元上司の福山和成(時任三郎)は肺ガンで倒れ、ウイルスを撒き散らしたとされる福山の息子・新太(磯村勇斗)は姿を消してしまいます。

 そうこうしている間にも村人たちは次々と倒れ、遂には高家春馬(濱田岳)の幼馴染み・棚橋弘樹(平岡祐太)までもが、婚約者の杉山美園(石橋杏奈)とお腹の中の子どもを残し、死んでしまいます。

 この悲惨な状況を見た紐倉は、患者から弱毒化したウイルスを採取して生ワクチンを開発することを決意。しかし、それはあまりにも困難を極め、天才を豪語する紐倉も珍しく弱気になってしまいます。

 そんな中、山奥で密かにワクチンの開発をしていた新太を発見。自身がアメリカから連れてきた研究仲間が、相羽村を実験場にしてウイルスを撒き散らしたと知った高家は激怒し、“人類の未来のため”と強調して理解を求める新太に対し、紐倉も怒りをあらわにするのでした。

 その後、月日が経ち、美園が出産期を迎えるも、村の中に産婦人科の医師はいません。そこで急遽、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の牧野巴(菜々緒)が呼んだ産婦人科の医師にテレビ電話でアドバイスを仰ぎながら、高家が執刀することになります。

 逆子で難産だったものの、何とかオペを切り抜けた高家ですが、その後、ウイルスに感染して倒れてしまいます。5日以内に100%死ぬという状況の中、ワクチンを開発して助けることもできず、紐倉は自分の無力さを嘆きます。

 ところが、高家は5日を過ぎても死なず。実は実家の畑から採れた野菜にはさまざまな寄生虫が含まれ、そのどれかがエボラウイルスに対して強い抗体となっていたのです。そして、高家のカラダから弱毒化したウイルスを取り出し、生ワクチンを開発したことで相羽村の人々は救われ、封鎖も解かれるのでした。

 その後、高家は紐倉の元を離れてアジアの国で医師活動を始めるも、そこへ紐倉が現れて助手としてこき使われることに。また、牧野は念願だった外務省へ返り咲き、海外での任務を開始、というところで終了となりました。

 前回に続いて封鎖された相羽村が舞台となったのですが、BSL4(バイオセーフティーレベル4)の危険な細菌が蔓延している割には、紐倉が防護服を着用せずに山奥へ足を運んだり、高家が呑気に花に水をあげたり、患者の収容所が簡易なテントだったりと、細部に意識が行きわたっていないために、極限状態の危機感が損なわれてしまう演出が残念でした。

 それに加えて、新太の研究仲間がウイルスを撒き散らした動機もいまいち理解できず。なぜ村を実験場にする必要があったのか? 最終回を盛り上げるべく、強引にパンデミックな展開にした感が否めませんでした。

 また、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の中に厚生労働省へ情報を流している裏切り者がいる、と前々回から煽っていた割には、御子柴隼人(オリエンタルラジオ・藤森慎吾)が「僕です」とあっさり自首。厚生労働省のお偉いさんとの会話を録音していたことを明かし、マスコミに流すという展開は安易かつ肩透かしをくらった印象です。

 最終話はツッコミどころ満載といった感じでしたが、全話を通じて評価するならば、メインキャスト3人のキャラクター、相互の関係性、ストーリーのテンポなど、どれをとっても満足のいくレベルだったと思います。

 特に紐倉に関しては、変わり者の天才、という手垢が付きまくった設定かつ山下のボソボソとした喋り方を見て、第1話の段階ではあまり期待感は抱けなかったのですが、高家との出会いや元助手・入谷廻(松下優也)を巡る過去のトラウマを断ち切ったことで成長。相変わらず喋る時のトーンは低いものの、徐々に人間味が増してきた印象です。

 その例として今回、人類の未来を守るためにある程度の犠牲は仕方がない、と主張する新太に同意を求められた際、否定した点が挙げられます。ドラマの序盤で同じことを訊かれていたら恐らく、紐倉は迷うことなく同調していたことでしょう。

 また、高家の実家の畑にエボラウイルスに抵抗する寄生虫が存在することに気づいたのも、それ以前に高家に連れられて畑仕事に繰り出していたからこそ。研究室から出て、人間的な交流を得たことで紐倉は真の天才へと変化したのではないでしょうか。

 視聴率的には物足りなかったですが、山下の新たな代表作になるポテンシャルは十分に秘めているドラマだと感じましたし、その成長をもっと見たい。シリーズ化をぜひ期待したいところです。

(文=大羽鴨乃)

『インハンド』は、映画『アウトブレイク』の丸パクリ? 荒唐無稽なパンデミックものと思いきやリアルな風刺劇に

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第10話が14日に放送され、平均視聴率8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から横ばいとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 栃木県・相羽村にBSL4(バイオセーフティーレベル4)の危険な細菌を取り扱う研究所を建設予定だという元上司・福山和成(時任三郎)から、副センター長にならないかと打診を受けた紐倉哲(山下)。同村出身の高家春馬(濱田岳)の帰郷に便乗し、現地の偵察に訪れます。

 その相羽村では、厚生労働省の口車に乗って研究所の建設を決めてしまった役所と、断固反対を唱える市民との間で争いが勃発。そんな混乱の中、高家は幼馴染で役所勤めの杉山美園(石橋杏奈)と反対派のリーダー・棚橋弘樹(平岡祐太)が、婚約していたものの騒動のせいで仲たがいしてしまっていることを知り、複雑な想いを抱きます。

 一方、紐倉は美しい自然が広がる相羽村のことを気に入るも、元助手・入谷廻(松下優也)と交わした約束と、現助手・高家の面倒を見るためにも、自身の研究所を建設したいと考え、福山からのオファーを断ります。

 そんな中、サルに引っかかれてケガを負った美園の父親・実喜男(中本賢)が吐血し、搬送先の病院で死んでしまいます。その症状を目撃した紐倉は、かつて入谷がワクチン精製に命を注いだ、アメリカ陸軍が秘密裏に開発した新型エボラウイルスに感染したのではないかと考え、実喜男と接触した者をすぐさま隔離するよう要請。しかし、通常のエボラウイルスより強力かつ空気や飛沫感染するよう改良された新型のウイルスはあっという間に村内に拡散し、政府によって村ごと封鎖されることが決定します。

 ウイルス拡散の原因は福山にあるのでは? 紐倉が問い詰めたところ、研究所で働かせるためアメリカから呼び寄せた息子・新太(磯村勇斗)が、意見の食い違いによって口論となり、どこかへ姿を消してしまったことを知るのでした。

 さらに、その新太に棚橋が山小屋を貸していたことが判明したため、慌てて現地へ向かうと、そこにはエボラ出血熱によってすでに死んでいる新太の研究仲間の姿が。そうこうしている間にもウイルスは爆発的に感染し……というところで今回は終了となりました。

 実喜男がサルに引っかかれたことによって発症、という流れにどこか見覚えがあるなと感じたのですが、1995年に公開されたハリウッド映画『アウトブレイク』にソックリな展開だとすぐに思い当たりました。

 細部は異なりますが、この映画でもサルが感染源となってエボラ以上の致死率と感染力を併せ持つウイルスがアウトブレイク(爆発的感染)し、街が封鎖され、という展開でした。今回、紐倉が牧野巴(菜々緒)に「君にしかできないことが絶対ある」と説得して、封鎖される直前に村の外へ出るよう促した場面がありましたけど、これが伏線になっているのであれば解決方法も映画と同じ可能性があります。

 とはいえ、伝染病が爆発的に広まる、いわゆるパンデミックものは「自分の身に起こったら?」と想像するとゾッとしますし、それだけ引き込まれるものがありますよね。荒唐無稽な話かと思いきや、ネットで調べたところ、東京都武蔵村山市にあるBSL4施設に今夏、エボラ出血熱などを引き起こすウイルスを初輸入する予定であることがわかり、よりリアリティーが増しました。東京五輪・パラリンピックに向けて検査体制を強化するのが狙いのようですが、大規模な国際大会が開催されることによってさまざまな感染症が広まるリスクがあるのだな、と改めて気づかされました。

 今回は、武蔵村山市の市民の不安を考慮せずに計画を遂行しようとする厚労省を風刺しつつ、ウイルス感染の恐怖を描いた回となりましたが、パニック状況の中で美園が棚橋の子どもを妊娠していることが発覚したり、福山の吐血(エボラではない病気?)や、新太との確執などの要素が散りばめられ、最終回へ向けて一気に盛り上がってきた印象です。

 また、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の情報を厚労省に流している裏切り者がいるようなのですが、これが誰なのか。カメラワークなどから、御子柴隼人(オリエンタルラジオ・藤森慎吾)が怪しいのですが、ここも気になるところです。

 さらに次回、高家まで感染してしまうとのことですが、紐倉は福山から「お前、変わったな」と指摘されるほど、高家に影響を受けて人間味が出てきただけに、熱い人間ドラマが展開されることは必至。同じウイルスに感染し、結果的に死なせてしまったかつての助手・入谷と同じ目に遭わせてしまうのか。あるいは「天才」と豪語する真価を発揮して、ワクチンを精製することに成功するのか。次週を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『インハンド』クライマックスへ向けて盛り上がるも、視聴率は上がらずシリーズ化は微妙?

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第9話が7日に放送され、平均視聴率8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.9ポイントアップとなりました。

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 ある日、紐倉哲(山下)の研究所に高家春馬(濱田岳)の母・良子(宮崎美子)が訪問。高家の恩師で医師の小泉陽子(市毛良枝)が倒れて入院しているため、様子を見に行くように促します。

 しかし、陽子が入院しているのは、高家のかつての勤務先で、院長の黒野秀之(正名僕蔵)と揉めて懲戒解雇になった台田病院。1人で行くのは心細いと、高家は何とか紐倉を説き伏せ、一緒に病院へと向かいます。

 そうして陽子の病室へやって来た2人は、下痢や嘔吐の症状で寝たきりになっている陽子に対して、水分輸液の処置しかとられていないことや、担当医師が黒野であることに違和感を抱きます。

 陽子の病気は一体なんなのか。研究所に戻り考査した紐倉は、陽子が国境なき医師団の一員として海外での勤務経験が豊富なことや、洋食を好んでいたこと、倒れる前に喘息を患ったことなどから、小麦などに含まれるグルテンに異常な免疫反応を示すセリアック病なのではないかと推測します。

 しかし、セリアック病を患っている場合、体内からグルテンが除去されれば症状は軽くなるハズ。それでも治らないとなれば、難治性のセリアック病に罹っている可能性が高いため、黒野の目を盗んで別の病院へと陽子を移動させます。

 ところが、難治性セリアック病の治療法については紐倉もお手上げ状態。かつての上司で、現在は最先端の科学技術を駆使したビジネスを展開するフューチャージーンという会社のCEOを務める福山和成(時任三郎)に助言を求めるも、協力は得られません。

 しかし、それを見かねた福山の息子・新太(磯村勇斗)が協力を名乗り出て、難治性セリアック病の研究者とパイプを繋いでくれたことで、紐倉はアメリカ鉤虫の細菌を使った治療法を思いつきます。

 ただ、水分輸液にグルテンが混入されていることが発覚したため、陽子は難治性ではなく通常のセリアック病を患っていることが判明。つまり、黒野は故意に陽子の病状を重くしていたのです。

 実は陽子は、故郷の栃木県・相羽村に土地を所有しているのですが、そこにBSL4(バイオセーフティーレベル4)の危険な細菌を取り扱う研究所を建設しようと暗躍する厚生労働省と揉めていたため、病で倒れたことをチャンスとばかり、同省と癒着関係にある黒野が始末役にあてがわれていたのです。

 そして、その研究所建設の主導役を担っているのがフューチャージーンであり、今回は福山と紐倉、厚労省の役人が揃い踏みして何やら秘密の会合を始めたところで終了となりました。

 さて感想。第6話から前回までは1話完結スタイルでしたが、今回から再びフューチャージーンの陰謀がストーリーに絡んできて、クライマックスへ向け盛り上がってきました。

 福山が何やら暗躍している様子の演出が目立ちますが、実はかつての部下で紐倉の助手だった入谷廻(松下優也)がエボラウイルスに感染した時に助けられなかったことを悔やみ、厚労省を利用して正義のために研究所を建設しようとしているのではないか、とも思え、この先の展開が気になるところです。

 また、今回の最後に紐倉は何の意図があって福山に会いに行ったのか。さらには、内閣官房サイエンス・メディカル対策室の内部に裏切り者がいるのではないかという疑惑も持ち上がり、次回へ向けて気になる点ばかり。脚本に無駄がなくテンポが良いので引き込まれてしまいます。

 ストーリーの流れだけでなく、キャラクターやそれぞれの関係性の変化の描き方も秀逸。高家が紐倉に頼みごとをする際、あまのじゃくな性格を利用して、わざとすぐに諦めるフリをして関心を引くテクニックを覚えたり、牧野巴(菜々緒)が紐倉と高家を意のままに操りたい時には、わざと「勝手なことをするな」と念を押すことで、その“勝手なこと”をするように仕向けたりと、お互いの性格を知ったからこその駆け引きが随所に挿入されているため、随所でクスリとさせられます。

 また、今回の序盤、高家が勝手に医師を辞めてしまったことを良子に謝る姿を目撃してしまった紐倉は、黒野に陽子の不適切な処置を咎める際、良子がそばにいることを意識して、患者に対して情熱を注ぐ高家の方がよっぽど医師らしいと褒め称えるなど、初回と比べると嘘のように他者を思いやる心が芽生えたように思います。

 その成長をもっと見たい。シリーズ化を期待したいところですが、視聴率が微妙なんですよね。最終回へ向けて何とか右肩上がりを願いつつ、次回放送を待ちたいと思います。

(文=大羽鴨乃)

『インハンド』人をつくるのは遺伝か環境か? 山下智久が悲劇の赤鬼伝説に挑む

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第8話が先月31日に放送され、平均視聴率7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.4ポイントのダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 紐倉哲(山下)はある日、大企業・キガシマホールディングスのポスターに写る女性の髪が赤く染まり、“呪いの血のポスター”と話題になっていることを知ります。おまけに、会長・園川務(柄本明)の息子で後継者候補の直継(夙川アトム)が飛び降り自殺したことと因果関係があるのではないか、とのウワサが流れているため興味津々。居ても立ってもいられず、助手の高家春馬(濱田岳)を引き連れ、そのポスターが展示されている本社へと足を運びます。

 警備員の目を盗んで“血”の成分を調べた紐倉は、それが腸内細菌の一種・セラチア菌であることを確認します。なぜそんなものがポスターに塗りたくられたのかと疑問を抱き、調査を開始しようとしたところ、経産省のアドバイザーを務める、学生時代の同級生・遠藤匡晃(要潤)が登場。ヒトゲノム解析プロジェクトの顧問を務める遠藤は、その出資者だった直継がもつ重要な情報を外部に漏らしたくないという事情と、学生時代からのライバル心から紐倉の妨害をするのでした。

 それでも遠藤の目を盗み調査を続けた紐倉は、直継の地毛が真っ赤であったことや、それが祖父にあたるキガシマホールディングスの創始者・大次郎から遺伝的に受け継いだものであることを突き止めます。

 粗暴だった大次郎に婚約者を奪われた代わりに、彼の娘をもらうことで婿養子になった務は、同じく“赤鬼の遺伝子”を継いだ直継に対して、大次郎のようにならぬよう気をつけろと幼少期の頃から諭し続けてきたのです。

 あらゆる依存症になりやすく、精神的な弱さをもつ“鬼の血”。実の母親は自殺し、自分もいずれは同じ道を辿ることになるのではないかと懸念を抱いた直継は、自身と大次郎の遺伝子が合致するか調べるよう遠藤に依頼。その結果、祖父とまったく同じタイプの遺伝子だと判明し、それを憂いて自殺したという事情があったのです。

 しかし、紐倉は悲劇に至ったのは遺伝子だけではなく、直継に対して幼少期から「鬼の血が流れている」と言い続けた務、つまり育った環境にもよると指摘し、“赤鬼”の遺伝子を持つ者は感受性が強く、アーティスティックな才能にあふれていることを話します。そしてその証拠として、直継の恋人が密かに出産し大事に育ててきた都築歩夢という、務にとって孫にあたる子が絵画コンクールで優勝するほど絵の才能に恵まれていて、穏やかな性格であることを伝えます。

 一方、“呪いの血のポスター”の真相はというと、務に対して同じ悲劇を繰り返さないようにと、遠藤による回りくどい警告だったことが判明したところで終了となりました。

 今回は「人をつくるのは遺伝か環境か?」がテーマだったのですが、紐倉いわくその問いはナンセンスで、その両方が人間を形成するとのこと。務としては直継に対して愛情があるからこそ、鬼の血の危険性について言い聞かせていたわけですが、その“良かれと思って”が結果的に自殺へと追い込んでしまったわけです。

 この「遺伝子or環境」論はさまざまな映画やドラマで扱われていますよね。たとえば2013年に公開された、是枝裕和監督&福山雅治主演映画『そして父になる』では、エリート家庭と中流家庭との間で起こった子どもの取り違えがテーマでしたが、こちらは環境が人格形成を左右するものだという態で描かれていました。

 どの説が正しいかはわかりませんが、紐倉の説には希望があるように思えます。今回のように親が子を洗脳するパターンでなくとも、多少の差はあれ誰しもが親からの影響を受けているもの。それがいわゆる毒親である場合、自分もいずれ同じような人間になってしまうのではないか、と不安を抱いている人は少なからずいることでしょう。

 けれど、その後の環境次第では人格だって変わる。人格が変われば人生も変わる。そんなメッセージも含まれていたのではないかと感じました。紐倉にしても、高家や牧野巴(菜々緒)との出会いによって偏屈さが徐々に解消されて人間味が増してきましたからね。高家と牧野もまた紐倉の強引な性格に感化され、お互いに「(紐倉に)似てきた」とツッコみ合うシーンは微笑ましい限りです。

 ところで、“呪いの血のポスター”については、務に対する遠藤の回りくどい抗議ということであっさり片付けられましたが、セラチア菌はプロジギオシンという赤い色素がコロニーを形成し、健康な人には害がない一方、免疫機能の低下した人は肺炎や敗血症を疾患してしまう可能性があるというのが特徴。そのため、精神的に健康体であれば赤鬼の遺伝子には害がない、というメッセージが込められていたのかもしれません。

 各回しっかりテーマが練り込まれ、ストーリー展開やキャラ設定も申し分ないのですが、視聴率的にはいまいちパッとせず、シリーズ化するには微妙なラインというのが何とも惜しい限り。クライマックスへ向けてこれまで以上に盛り上がることを期待したいと思います。

(文=大羽鴨乃)

『インハンド』山下智久、「とてもセクシーな治療法」で天才を証明 菜々緒と友達以上の関係へ?

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第7話が24日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.8ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 前回、牧野巴(菜々緒)に娘がいることを知った紐倉哲(山下)と高家春馬(濱田岳)は、入院中の牧野の娘・美香(吉澤梨里花)のお見舞いへ行くことに。そこで美香が、生まれつき免疫に欠陥があるPID(原発性免疫不全症候群)を患い、骨髄移植のドナー提供者が見つかっていないことを知った紐倉は、牧野からの懇願を受けてPID治療の研究を開始します。

 交通事故で他界した美香の父・賢一(永岡卓也)もまた、PID遺伝子をもっていたものの発症しなかったため、治療法のヒントが隠されているのではないかと、賢一のカラダのあらゆるデータや血液、糞尿、冷凍保存した精子などのサンプルを保管していることを知った紐倉は、賢一の父・将之が運営するPID研究所へと足を運びます。

 そこで紐倉は、牧野が賢一の精子を用いて、美香にドナー提供するための子ども、いわゆる“救世主兄妹”を人工授精しようとしていることを知ります。しかし、たとえ妊娠・出産できたとしても、ドナーとして適合する確率は10分の1程度。倫理的に好ましくないため紐倉は賛成しないのですが、牧野の娘を想う気持ちを知るだけに強く反対はできず、その代わり早急に治療法を見つけることを決意します。

 しかし、天才を自称する紐倉でもPIDの治療法を見つけ出すのは困難。かつての上司で現在は最先端の科学技術を駆使したビジネスで大成功する『フューチャージーン』という会社でCEOを務める福山和成(時任三郎)に意見を求めたり、賢一が採った大量のデータや論文にすべて目を通すものの解決策は得られず、「僕は天才じゃなかったみたいだ」と珍しく弱音を吐きます。

 それでも研究を続けた結果、賢一が残した糞尿から腸内細菌を採取して美香に移植し腸内環境を正常化させる、紐倉いわく「とてもセクシーな治療法」を発見。手術は無事に成功し、一件落着となりました。

 親子の絆が描かれた今回、娘のことを想って牧野が号泣するシーンなどがありましたが、決して感動の押し売り感はなく、1時間があっという間に過ぎました。毎回思いますけど、このドラマはキャストの演技&脚本の緩急のバランスが絶妙だと思います。

 その中でも特に、高家役の濱田岳の演技は抜群。シリアスもコメディもすべてのシーンが、濱田の演技によって自在に切り替わる印象です。山下も菜々緒も格別に演技が上手いわけではないだけに、濱田がこのドラマの支柱といえるでしょう。

 その高家の存在によって、紐倉の偏屈さや、牧野の他人に頼らない強情さはカドが取れてきているようです。今回、紐倉が牧野のことをビジネス仲間ではなく、友達と認める発言をした時の牧野の驚いた表情や、高家が嬉しそうに微笑んだシーンが印象的でした。賢一も紐倉と同じく研究が大好きな変態だったようなので、今後は紐倉と牧野が友達以上の関係へと発展していく可能性もありそうです。

 ただ、その一方で今回のラスト、福山が優秀な科学者を次々と引き抜いていることが判明したことが気がかりでもあります。この福山に関しては第5話の最後、アメリカ陸軍が極秘裏に研究開発した新種のエボラウィルスを密かに保管する怪しげなシーンが流れました。

 そして、その福山の不穏な動きを察知した上司の網野肇(光石研)から、牧野は福山と紐倉の動向を探るよう命じられたわけです。せっかく友情を深め、それ以上の関係に進展するのではないかという兆しが見えたところで、紐倉に対してスパイ的な行為をしなければいけなくなるんですね。仕事と友情、その間で揺れる牧野の心の葛藤が次回から見られるような予感がします。

 また、紐倉にしても何やら福山に想うところがある様子。エボラウィルスの研究を勝手に行ったためアメリカ陸軍に殺された、元助手・入谷廻(松下優也)の研究ノートを福山がずっと保管していたことに対しても、恐らく不審感を抱いていることでしょう。

 前回は、入谷や福山との過去の話にはまったく触れませんでしたが、今回からまたエピソードが繋がったことで楽しみが増えました。福山にはどす黒い裏の顔がありそうなので、紐倉との今後の関係性がどうなっていくのか気になるところです。

 気になる次回は“鬼の血”伝説の謎を追うとのことで、今回とはまるで違った展開になる予感。紐倉の大学の同期で、強烈なライバル心を抱く遠藤匡晃(要潤)という、これまた濃そうなキャラが登場するのも見逃せません。
(文=大羽鴨乃)

『インハンド』まるで『あしたのジョー』最終回? 山下智久&清原翔、変人対決からまさかの感動物語へ

 山下智久が寄生虫専門のドSな医学者を演じるドラマ『インハンド』(TBS系)の第6話が17日に放送され、平均視聴率9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.8ポイントアップとなりました。

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 前回、内閣官房サイエンス・メディカル対策室のアドバイザーとなった紐倉哲(山下)は、国民栄誉賞の授与が検討される日本陸上界のエース・野桐俊(清原翔)のドーピング疑惑について調査するよう依頼されます。

 紐倉は助手の高家春馬(濱田岳)を引き連れ、野桐の練習場を訪れる訪問。レース前後に雄叫びを上げたり、謎のダンスをすることから“陸上界の異端児”と呼ばれる野桐ですが、紐倉はその行動のひとつひとつがリラックスしたりクールダウンするための理に適ったルーティンであることや、極端に習慣にこだわる強迫性障害の持ち主であることを見抜きます。

 血液採取などをした結果、野桐にドーピングの疑いはありませんでした。しかし紐倉は、野桐のルーティンが2年前に微妙に変化したことに気づき、その頃に何らかの異変があったのではないかと疑い、調査を開始します。

 その結果、貧血の治療のために通うクリニックで、遺伝子を操作することによって肉体改造するドーピングを行っていることを突き止めます。さらにこのドーピングの副作用によって、悪性リンパ腫を患っていることも発覚。試合前後のルーティンはすべて、リンパ節をかばっていたものだったのです。

 野桐のカラダはすでにボロボロ状態。しかも、次のレースが「最後」になると宣言したため、死を予感しているのだと気づいた紐倉は、そのレース直前に会いに行きます。しかし、最高のタイムを出すために悲壮な覚悟で競技に臨む野桐を止めることはできず、そのまま送り出すことに。

 その後、野桐はレース中に倒れ、意識不明の重篤状態で病院へと搬送。紐倉は野桐の健闘を称え、ドーピングはあくまで走りを探求するための手段にすぎなかったのだと語ったところで今回は終了となりました。

 さて感想。前回はフィリピン沖の島を舞台に、元助手・入谷廻(松下優也)との過去の友情物語と右手を失った秘話が描かれましたが、今回は一転してドーピングがテーマでした。箸休め的な回で、トーンダウンしてしまうのではないかと予想しましたが、まったくそんなことはありませんでした。

 紐倉と野桐は自他ともに認める天才で我が強く、他人から口を揃えて変人と呼ばれる性格。そんなわけで初対面の時はピリついた雰囲気になりましたが、探究心の強さや粘り強い性格が共通することがわかると、次第に心を通わせるようになりました。これは、紐倉とは真逆で陽気な性格だった入谷とは異なるカタチの友情、携わる分野こそ違えど戦友と呼べるような関係性でした。

 そんな紐倉も、最後のレース直前に一応は引き留めるんですね。このシーンが、名作ボクシング漫画『あしたのジョー』のクライマックスを思い起こさせました。決戦を前に死を覚悟して控え室で待つ矢吹丈を翻意させようと、ヒロインの白木葉子が訪れるシーン。2011年に公開された映画版で山下が主演を務めていましたから、オマージュの意味が込められていたんですかね。

 それはさておき、紐倉は葉子とは違い、野桐がレースに命を懸けていることを悟ると、あっさり意見を引っこめただけでなく、背中を押すようにして送り出したのでした。これは恐らく、自分が同じ立場になったらそう望むだろうと感じたからなのでしょう。もしかしたら、入谷がエボラウィルスから島民を守るため、自分の命を捨てでも研究に邁進した時の姿が脳裏にチラついたのかもしれません。

 結果、野桐は倒れて危篤状態になってしまったのですが、そのニュースを見て紐倉が湿った様子を見せなかったのも良かったですね。それは冷たいからではなく、探究心を満たすまでとことん闘い、真っ白な灰になった野桐を心の底から健闘してのものだったのでしょう。

 箸休めどころかまさかの感動を呼ぶ回になりました。綾野剛にどこか似た雰囲気の清原の演技も良かったです。スタイル抜群のためトップアスリートという役柄にも説得力があり、他人を寄せ付けない影のあるキャラが天才性と変態性をうまく引き出していました。

 今回のテーマであるドーピングについては、紐倉と野桐の会話の中で、物理的(高所でのトレーニングなど)と科学的(薬物や遺伝子ドーピング)は時に同じ効果をもたらし、その善悪はどうやって決めるのかと疑問を提示する場面がありました。しかし、その答えを強引に導き出すのではなく、己の理想を追求する行為自体を称えることに帰結した点が紐倉らしいといいますか、このドラマらしくて良かったと思います。

 次回は、難病に苦しむ牧野巴(菜々緒)の娘・美香(吉澤梨里花)を救うべく紐倉が奔走するとのことで、またもや感動必至の回となりそうです。
(文=大場鴨乃)