男にとってEDは死活問題なのか? 渡辺淳一の自伝的小説に感じる“勃たない男”の滑稽さ

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『愛ふたたび』(幻冬舎)

■今回の官能小説
『愛ふたたび』(渡辺淳一、幻冬舎)

 セックスにおいて“受け入れる側”である女は、相手と気持ちさえあれば、生涯セックスを楽しむことができる。しかし男はそういうわけにもいかない。加齢とともに“ED”という恐怖が待ち受けているから。男たちにとって、勃起は男としての誇りのようなものなのだろう。若い頃は痛いくらいにそそり立っていたものが、次第に勢いを失っていき、やがてピクリともしなくなる日がくる。女を抱けなくなったとき、男たちはどう感じるのだろう?

 今回ご紹介する『愛ふたたび』(幻冬舎)は、晩年にインポテンツに悩まされていた渡辺淳一の自伝的小説だ。公立病院を退職し、整形外科病院を開業している主人公の「気楽堂」こと国分隆一郎。彼は73歳になっても、女性に不自由していない。妻に先立たれてからは、日々女性との楽しい一夜を謳歌していた。

「ホステス呼ぶな!」故・渡辺淳一氏、偲ぶ会の会場選びで夫人がブチ切れた理由

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『男と女、なぜ別れるのか』(集英社)

 4月30日、前立腺がんのため80歳で亡くなった作家の渡辺淳一さん。『失楽園』(講談社)、『愛の流刑地』(幻冬舎)など男女の性愛を赤裸々に描いた名作を生んだ一方、プライベートでも多くの豪快エピソードを遺した。「性豪」を自称し、女優たちの恋のうわさ、銀座での豪遊伝説など“夜の話題”には事欠かず、そのキャラクターで多くの人に愛されていた。

 渡辺は「作家はギラギラした俗な野心を大事にしなくてはダメ」と語り、自身が選考委員を務める文学賞の受賞パーティーに、多くのホステスをはべらせて注目を浴びていたという。

海老蔵を土下座させた豪快伝説も!? 作家・渡辺淳一の体調不良に心配の声

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『あきらめるのはまだ早い2 対談 ここまできた最新医学』/講談社

 『愛の流刑地』(幻冬舎)、『失楽園』(講談社)などで知られ、2003年には紫綬褒章を受章した大物作家・渡辺淳一が、「週刊新潮」(新潮社)で連載中のコラム「あとの祭り」を先月から休載している。「週刊現代」(講談社)連載の「いくつになっても」は継続しているが、かねてから渡辺は体調が芳しくなかったようだ。

「渡辺氏は今年8月に階段から落ちてしまい、現在でも車椅子生活を続けているんです。体調との兼ね合いもあり、御年80歳の渡辺氏には、週1の連載を2本というのはさすがにつらかったようです」(出版関係者)