SMAP解散時の嫌われぶりはどこへやら、アラフィフになった木村拓哉がCM、ドラマ、映画と八面六臂の大活躍を見せている。
中でも注目されているのが、Huluが海外企業と共同制作する来年配信のSFサスペンスドラマ『THE SWARM』への出演だ。木村にとって本作が海外ドラマ初出演となるという。
「同作は、エミー賞を獲得した大物プロデューサーが製作総指揮を務める世界…
SMAP解散時の嫌われぶりはどこへやら、アラフィフになった木村拓哉がCM、ドラマ、映画と八面六臂の大活躍を見せている。
中でも注目されているのが、Huluが海外企業と共同制作する来年配信のSFサスペンスドラマ『THE SWARM』への出演だ。木村にとって本作が海外ドラマ初出演となるという。
「同作は、エミー賞を獲得した大物プロデューサーが製作総指揮を務める世界…

5月下旬にミネソタ州で、黒人男性ジョージ・フロイド氏が白人警察官に拘束された際に死亡した事件を受け、29日、Twitterで黒人差別反対運動「ブラック・ライヴズ・マター」(以下、BLM)への支持表明を発信した女優リア・ミシェル。
多くのセレブたち同様、「自分の影響力を正しく発揮した」と称賛されるかと思いきや、主演ドラマ『glee/グリー』(以下「glee」、09〜15)の共演者たちが、「根っからの差別主義者のくせにBLMを語るな!」と大激怒し、批判されるハメに。
シーズン6に出演していた黒人女優サマンサ・ウェアは、リアのせいで「テレビ初出演が生き地獄になった」。ウィリアム・ベリという黒人ドラァグクイーンは、「リアから人間以下の扱いを受けたので出演するのをやめた」。1話だけエキストラ出演したダビエという黒人俳優も、「『あなたはここに属さないから』と、ほかのキャストと同じテーブルに座るなと言われた」と暴露。
『glee』で大ブレイクしたリアは、もともと性格や態度に問題があるとウワサされていたが、人種差別だけでなく、LGBTQ、さらにはエキストラ差別をしたとして、ネット上で大バッシングが巻き起こってしまった。
そんなリアが6月3日、インスタグラムに謝罪声明を投稿したのだが、「誠意がまったく感じられない」「これっぽっちも反省してない」「本当は謝罪したくないんでしょ」と再び炎上している。
リアの謝罪声明文だが、まず最初に、自分のツイートは、有色人種へのサポートを表明したものであり、自分の影響力を利用してBLMを呼びかけたものだったと説明。そしてサマンサたちからの批判を読み、「自分の行動が共演者にどう受け止められていたかについて」じっくり見つめ直すきっかけとなったという。
「具体的に指摘された件についての記憶はない」「私は生い立ちや肌の色で人を判断したことはない」と主張した上で、「でも、そんなことは重要ではない。私が他人を傷つけるような言動をしたことが問題なのだから」と自分に言い聞かせるように書き、「自分が優遇された立場だったから、(共演者に)無神経・不適切と感じられてしまった」のか、「私自身が未熟で必要以上に気難しかった」ことによるものなのか。原因はどうであれ「私の言動で傷つけてしまったこと、苦痛を与えてしまったことについて謝罪します」とつづった。
続いてリアは、「私たちはみんな成長し、変わることができる」と、ステイホーム期間中に自分の内面を見つめたことを説明。「私はあと数カ月で母親になります。より良い自分になれるよう、自分の行動に責任を持てるよう、努力していかなければならないことを理解しています。子どものいいお手本になれるように。自分が学んだ教訓や過ちを、子どもたちにも伝えます」「いただいた批判には耳を傾けていますし、真摯に受け止め、学んでいます。と同時に、本当に申し訳ないと思っています。今回の経験で、これからはより良い人になります」という言葉で締めた。
このような謝罪投稿をする際には、辛口批判を避け、事態を収拾するためにコメント欄を閉じるセレブが多い。が、リアはコメント欄を開けており、「『記憶はない』って、その言葉は必要!?」「反省の気持ちが全然伝わってこない」「なにこれ。あなたがどんな母親になりたいとか、関係ないでしょ」といった批判コメントが殺到してしまった。
さらにコメント欄には、「『glee』のエキストラとして出演したけど、我々バックグラウンド・アーティスト(チョイ役)たちに、本当に不親切だったよね」という新たな暴露、「30~40人くらいの人たちから、『glee』の撮影であなたからひどい扱いを受けたって聞いた。あなたがいるから『glee』(への出演)を避ける人もたくさんいたのは有名な話だよね」と書き込む業界関係者まで現れた。
2008年にブロードウェイミュージカル『春のめざめ』でリアと共演したエマ・ハントンは、「謝罪じゃないよ、これ」と書き込んだ。同作で代役を務めたジェラルド・カノニコも、「あんたはオレたち代役にとって悪夢以外の何者でもなかった。ここはオレたちが属する場所じゃないという気持ちにさせたんだ。何年もあんたに親切にしてきたのに、その効果はゼロ。“他人がどう感じるか”のせいにせず、潔く謝る方がいいんじゃないかい?」と痛烈に批判するコメントを残した。人気リアリティ番組『ザ・リアル・ハウスワイブス・オブ・ニューヨークシティ』のアビバ・ドレッシャーも「あなたに意地悪されたから、あなたのやることには驚かないわ。他人を判断する前に、自分の姿を鏡で見ることね」とディス。
批判コメントは3万近く書き込まれているが、一部は削除されているようで、「削除するな!」「批判に耳を傾けるんじゃないの!?」「悪いなんて思ってないんでしょう。“記憶にない”んだから」というコメントも多く、大炎上へと発展していった。
リアだが、Twitterでの最初の炎上を受けた翌2日、食材宅配会社「Hello Fresh」から広告契約を打ち切られてしまった。同社はTwitterで「これ(リアの過去の差別言動)は深刻な問題」だと憤りをあらわにしており、「リアは、企業に対するイメージがこれ以上悪くならないよう、しぶしぶ謝罪声明を出したのでは?」「だから、これほどまでに反省の意が感じられないものになったんだ!」という意見も飛び交っている。
ダメージコントロールに見事失敗したリアに、さらなるバッシングが。『glee』でメインキャラクターのひとり、ブリトニー・ピアース役を演じたヘザー・モリスが、Twitterで「リアは確かにビッチ」で一緒に仕事したくないような人間だったと認める投稿をしたのだ。
ヘザーは、4日、Twitterに、長文が書かれた画像を投稿。「アメリカがヘイトという病を治癒しようとしている今、このヘイトが誰かに広まることを望んでいるわけではない」と前置きした上で、「彼女と一緒に働くのは不快だったか? まさにその通りよ。リアは他人に対して本当に失礼な態度を取っていた。かなり長い間ね。その報いは受けるべき」との見解を示した。
続けて、「このことについてこれまで告発せず、リアを好き放題させてきた自分たちにも問題がある」から反省すべきだとし、「今、社会全体がそのことを学んでいるところだよね」と、これからは躊躇なく声を上げようと呼びかけた。
そして、「現時点では、リアが差別主義者だと暗示されているよね。私は彼女の価値観についてコメントできないけど、みんながそうじゃないかって思っている。みんながそう思っていると、どうなるか……わかるよね」と、何が起ころうと自業自得だと突き放した。
再起不能なほど叩かれているリアだが、3日、『glee』のプロデューサー/脚本家の一人だったマーティ・ノクソンが、Twitterに『glee』に関するさらなる爆弾を投下。
「態度の悪い人を告発するのは賛成。そして、その報いを受けて不幸になっている人を見て喜ぶ気持ちも理解できる」とリアは当然の報いを受けているとした上で、「でもね、『glee」には最悪な役者がたくさんいたのよ。女性じゃなくてね。業界の人なら、誰のことかわかるよね。その人たちを告発する人がいないのはなんで?」と暴露したのだ。続けて、「こういう時、真っ先にやり玉に挙げられるのは女性だよね。威張りくさってる男性はとがめられず、許されてしまう。なんで? 稼ぎ頭だからかな」とツイ ートし、「あとは、男性陣に任せるわ。次は彼らの番よ」と呼びかけた。
このツイートはすでに削除されているが、ネット上は「男でも最悪な奴がいたのか!」と、この展開に騒然。「『glee』って、“いじめや差別はやめよう!”と世界的なムーブメントを巻き起こしたドラマだったのに……出演者はクソばっかだったなんて」「ショック」といった声が次々と上がった。
一部のネットユーザーたちの間では、「(フィン役の)コリー・モンティスは薬物過剰摂取で急死しているし、(パック役の)マーク・サリングは児童ポルノ所持罪で司法取引した直後に自殺してるし。(サンタナ役の)ナヤ・リヴェラも夫へのDV容疑で逮捕されたし。リアも自業自得とはいえ、妊娠して幸せの絶頂の今になって大バッシングされているし。呪われてるよね」などど、出演俳優の不幸が取り沙汰されている。
『glee』の生みの親である大物クリエイターのライアン・マーフィーは、この件についてまだコメントを出していないが、どう思っているのか? 引き続き、今後の展開に注目したい。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、世界中で不要不急の外出自粛が求められるようになった。映画やドラマの撮影は中断され、新作映画の公開は軒並み延期に。そんな状況で人々の大きな娯楽となっているのが、ネットフリックスやAmazonプライムなどの動画配信サービス。オリジナルドラマシリーズ、映画、ドキュメンタリー、ライブ映像、過去のヒット作など幅広いジャンルの作品をラインナップしており、自宅での時間を有意義に過ごせるのだ。
今回はそんな動画配信サービスで視聴できるドラマシリーズの中から、セレブが「ハマっている!」とイチオシしている作品をご紹介しよう。
ターナー家にやってきた、住み込みベビーシッターが引き起こす数々の不可解な出来事を不気味に描いた心理ホラーシリーズ。
生後間もない息子を亡くして心を病んだ妻ドロシーを立ち直らせるため、「人形を赤ん坊に見立て生活する」という奇妙なセラピーを受けているターナー夫婦。人形を生きている我が子だと認識するようになったドロシーは、ニュース番組のリポーターに復帰し、SNSを通してコンタクトしてきた18歳の少女リアンを、住み込みベビーシッターとして採用。夫ショーンはリアンに事情を説明すると、彼女は驚くことなく人形を本物の赤ん坊として扱い続ける。家で働くショーンは、リアンの外出中に彼女の部屋に入ると、不気味なわら人形を発見。リアンの謎の行動の意味を解こうとする。
ホラーだけでなく、ミステリー、サスペンス、スリラーなどのさまざまな要素があり、グロいシーンはないが、じわじわと恐怖が味わえる作品。それもそのはず、映画『シックス・センス』の監督/脚本を務め、スリラー・ホラー作品の名手と呼ばれるM・ナイト・シャマランが製作総指揮を務めているのだ。
若い女性から絶大な人気を誇る歌手セレーナ・ゴメスが3月末、インスタグラムに投稿した「巣ごもり中に夢中になってるドラマリスト」でオススメされ、大きな話題になった。
南米コロンビア最大の麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設、世界中でコカインを密売し、世界有数の大富豪の一人に上り詰めた麻薬王パブロ・エスコバル。彼と、麻薬がアメリカに持ち込まれるのを阻止するためにコロンビアに送り込まれた米麻薬取締局(DEA)の捜査官との戦いを、実話に基づいて描いた犯罪ドラマ。
麻薬と内戦の国として知られた80年代のコロンビアで、コカイン密売によって莫大な資産を手に入れたパブロは、大金を積んで、政治家、警察官、検事、ジャーナリストらを次々と買収。言うことを聞かない者は躊躇なく殺害するという冷酷な男で、敵が多かった。DEA捜査官のスティーブとハビエルは、パブロに買収されたコロンビア政府関係者や警察官に妨害されながらも、麻薬組織撲滅を目指し、パブロを拘束すべく奮闘する。
ドラマでは、悪行を重ねる一方、貧困層を救う慈善事業を行い、家族思いのパブロの多面性が描かれていると高い評価を得た。暴力的なシーンも多く、手に汗握る展開となっているが、人間描写が丁寧なため、ヒューマンドラマとしても楽しめる。
女優リタ・ウィルソンは、夫トム・ハンクスとこのドラマに「どハマりし、シーズン3まで一気に見た」と明かしており、「演技は素晴らしいし、脚本も見事。監督も最高」と絶賛している。
米ソ冷戦時代のアメリカで夫婦として生活するロシアスパイの活動と、彼らの日常を描いたドラマ。アクションはもちろんのこと、ハニートラップ、盗聴、暗号解読など、スパイ作品のファンにはたまらないシーンがてんこ盛りで、手に汗握る作品となっている。
実在したロシア人スパイ夫婦がモデルとなっており、実際に起きた政治的事件などもストーリーに取り込まれているため、とてもリアル。FBI(米連邦捜査局)とKGB(旧ソ連国家保安委員会)の攻防戦も見ものだ。長年夫婦として暮らす2人の間には子どもが生まれており、夫婦・家族としての愛情もあることから物語は複雑になり、視聴者をぐいぐい引き付けていく。
人気ドラマ『THIS IS US』でランダル役の演技が高く評価されている実力派俳優スターリング・K・ブラウンは、エミー賞でスパイ夫婦の夫を演じたマシュー・リスと主演男優賞を競うことになると予測し、この作品を視聴したとのこと。「予想以上の演技にノックアウトされた」「複雑で素晴らしいキャラクターを見事に演じていた。打ちのめされたね」とライバルに賛辞を送っていた。
イギリスの情報機関MI6の有能な捜査官イヴと、人が死ぬところを見て楽しむサイコパスな女暗殺者ヴィラネル。2人のスリルあふれる攻防を描いたサスペンスドラマ。
イヴはもともとイギリス保安局MI5に勤務していたが、ロシア政治家暗殺事件を独断で捜査したことが上司にバレて解雇される。直後、MI6の極秘チームにスカウトされ、暗殺事件の犯人だとにらんでいるヴィラネルの追跡を始める。ヨーロッパ各地を舞台に、追う者であるイヴ、追われる者であるヴィラネルの特異な関係が描かれていく。
捜査官イヴ役を演じるのは、『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』で一躍人気者となったサンドラ・オー。女暗殺者ヴィラネル役を演じるのは、イギリスのドラマ『女医フォスター夫の情事、私の決断』に出演していたジョディ・カマー。さらに同国で社会現象を巻き起こしたドラマ『フリーバッグ』を手掛けたフィービー・ウォーラー=ブリッジが企画・製作総指揮を務めており、女性が活躍するドラマとして熱い注目を集めている。
このドラマにハマったのは女優キーラ・ナイトレイで、「サイコな女暗殺者を演じたかった。めちゃくちゃ嫉妬しながら見ている」と告白。「クラブでの暗殺シーンは、頭から離れないほど強く印象に残った」と興奮気味に明かしている。
朝の情報番組『ザ・モーニングショー』の舞台裏で繰り広げられる、セクハラやパワハラをリアルに描いた話題作。
番組の看板男性キャスター、ミッチが、ある日セクハラ問題で失脚する。長年ミッチと一緒に司会を務めてきた女性キャスターのアレックスは、ミッチに同情しつつも、素早く自分を守る行動に出る。局の重役、番組プロデューサー、報道局長、アレックスの思惑が交錯する中、ネット上で「暴言の女王」として注目を集めていた地方キャスターのブラッドリーがミッチの後釜に抜てきされた。男性社会をうまく渡り歩き、地位を確立した、“事なかれ主義”のアレックスだが、正義感が強く革新を求めるブラッドリーに影響を受けるようになっていく。
アレックス役にはジェニファー・アニストン、ブラッドリー役にはリース・ウィザースプーン、ミッチ役にはスティーヴ・カレルがキャスティングされた。コミカルな役を得意とし、アメリカで絶大な人気を誇る3人が社会問題となっているセクハラ・パワハラをテーマに、苦悩・葛藤する役を演じるということで、配信前から大きな話題となった。
CNNのキャスター、ブライアン・ステルターの著書『Top Of the Morning:Inside the Cutthroat World of Morning TV』を基にした本作、製作総指揮を務めるのは、ケリー・エーリン、ミミ・レダーら女性プロデューサーばかり。ジェニファーとリースも製作総指揮に加わっている。
『サーヴァント』同様、セレーナ・ゴメスが「巣ごもり中に夢中になってるドラマリスト」に入れて推薦した作品で、若い世代からも注目を集めるようになった。
ドラマではなくドキュメンタリー作品だが、俳優ロブ・ロウ、オーランド・ブルーム、ジャレッド・レトらハリウッドセレブたちがどハマりし、SNSでコスプレ写真を次々と投稿。「ドラマ化するなら、ぜひ出演したい!」と立候補する役者まで現れる騒ぎとなった『タイガー・キング』を、最後に紹介したい。
両親に、ゲイである自分を拒絶され、自暴自棄になって大ケガを負う自動車事故を起こしたジョゼフ・マルドナド=パッセージ。治療のため滞在していたフロリダで、隣人だった動物園支配人が自宅で育てていた、ライオンなどの珍しい動物(エキゾチックアニマル)の赤ん坊に触れることで心が癒やされるように。彼もまた大型ネコ科動物をメインとする動物園を開き、動物を連れて全米のモールでショーを開催。観客と動物の写真撮影をすることで荒稼ぎし、成功を収めた。
「ジョー・エキゾチック」と名乗り、ときに動物を虐待する彼を、大型ネコ科動物の保護活動を行うキャロル・バスキンは非難。動物愛護団体「PETA」の協力を得て、ジョーを潰そうとする。もともとメンタルが弱いジョーは被害妄想の塊となり、「キャロルは金持ちだった最初の夫を殺し、遺産を独り占めした」とネットで告発、彼女を脅迫するようになる。しかし金儲けに失敗し、メンタルが崩壊。キャロルの殺害依頼をした罪で逮捕・起訴され、刑務所に入れられる。
ジョーという人間は、“アメリカの田舎の成り金”丸出しの強烈なファッションセンスの持ち主で、ドラッグで釣った若い男たちを恋人にし、動物園でパンツやコンドーム、ローションなども売る変態でもある。カントリー歌手としてCD・DVDを発売しているが、実際は口パクで、彼の歌声ではない。注目されたいがために選挙に立候補するなど、やることなすことハチャメチャなのだが、不思議なカリスマオーラが漂う「憎めない男」だと、ハリウッドのセレブたちをとりこにした。
先日、ジョーの半生を描くドラマの制作が決定し、ニコラス・ケイジの主演が発表された。ニコラスがジョーの狂気をどう表現するのか、熱い注目が集まっている。
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ホラーだけでなく、ミステリー、サスペンス、スリラーなどのさまざまな要素があり、グロいシーンはないが、じわじわと恐怖が味わえる作品。それもそのはず、映画『シックス・センス』の監督/脚本を務め、スリラー・ホラー作品の名手と呼ばれるM・ナイト・シャマランが製作総指揮を務めているのだ。
若い女性から絶大な人気を誇る歌手セレーナ・ゴメスが3月末、インスタグラムに投稿した「巣ごもり中に夢中になってるドラマリスト」でオススメされ、大きな話題になった。
南米コロンビア最大の麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設、世界中でコカインを密売し、世界有数の大富豪の一人に上り詰めた麻薬王パブロ・エスコバル。彼と、麻薬がアメリカに持ち込まれるのを阻止するためにコロンビアに送り込まれた米麻薬取締局(DEA)の捜査官との戦いを、実話に基づいて描いた犯罪ドラマ。
麻薬と内戦の国として知られた80年代のコロンビアで、コカイン密売によって莫大な資産を手に入れたパブロは、大金を積んで、政治家、警察官、検事、ジャーナリストらを次々と買収。言うことを聞かない者は躊躇なく殺害するという冷酷な男で、敵が多かった。DEA捜査官のスティーブとハビエルは、パブロに買収されたコロンビア政府関係者や警察官に妨害されながらも、麻薬組織撲滅を目指し、パブロを拘束すべく奮闘する。
ドラマでは、悪行を重ねる一方、貧困層を救う慈善事業を行い、家族思いのパブロの多面性が描かれていると高い評価を得た。暴力的なシーンも多く、手に汗握る展開となっているが、人間描写が丁寧なため、ヒューマンドラマとしても楽しめる。
女優リタ・ウィルソンは、夫トム・ハンクスとこのドラマに「どハマりし、シーズン3まで一気に見た」と明かしており、「演技は素晴らしいし、脚本も見事。監督も最高」と絶賛している。
米ソ冷戦時代のアメリカで夫婦として生活するロシアスパイの活動と、彼らの日常を描いたドラマ。アクションはもちろんのこと、ハニートラップ、盗聴、暗号解読など、スパイ作品のファンにはたまらないシーンがてんこ盛りで、手に汗握る作品となっている。
実在したロシア人スパイ夫婦がモデルとなっており、実際に起きた政治的事件などもストーリーに取り込まれているため、とてもリアル。FBI(米連邦捜査局)とKGB(旧ソ連国家保安委員会)の攻防戦も見ものだ。長年夫婦として暮らす2人の間には子どもが生まれており、夫婦・家族としての愛情もあることから物語は複雑になり、視聴者をぐいぐい引き付けていく。
人気ドラマ『THIS IS US』でランダル役の演技が高く評価されている実力派俳優スターリング・K・ブラウンは、エミー賞でスパイ夫婦の夫を演じたマシュー・リスと主演男優賞を競うことになると予測し、この作品を視聴したとのこと。「予想以上の演技にノックアウトされた」「複雑で素晴らしいキャラクターを見事に演じていた。打ちのめされたね」とライバルに賛辞を送っていた。
イギリスの情報機関MI6の有能な捜査官イヴと、人が死ぬところを見て楽しむサイコパスな女暗殺者ヴィラネル。2人のスリルあふれる攻防を描いたサスペンスドラマ。
イヴはもともとイギリス保安局MI5に勤務していたが、ロシア政治家暗殺事件を独断で捜査したことが上司にバレて解雇される。直後、MI6の極秘チームにスカウトされ、暗殺事件の犯人だとにらんでいるヴィラネルの追跡を始める。ヨーロッパ各地を舞台に、追う者であるイヴ、追われる者であるヴィラネルの特異な関係が描かれていく。
捜査官イヴ役を演じるのは、『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』で一躍人気者となったサンドラ・オー。女暗殺者ヴィラネル役を演じるのは、イギリスのドラマ『女医フォスター夫の情事、私の決断』に出演していたジョディ・カマー。さらに同国で社会現象を巻き起こしたドラマ『フリーバッグ』を手掛けたフィービー・ウォーラー=ブリッジが企画・製作総指揮を務めており、女性が活躍するドラマとして熱い注目を集めている。
このドラマにハマったのは女優キーラ・ナイトレイで、「サイコな女暗殺者を演じたかった。めちゃくちゃ嫉妬しながら見ている」と告白。「クラブでの暗殺シーンは、頭から離れないほど強く印象に残った」と興奮気味に明かしている。
朝の情報番組『ザ・モーニングショー』の舞台裏で繰り広げられる、セクハラやパワハラをリアルに描いた話題作。
番組の看板男性キャスター、ミッチが、ある日セクハラ問題で失脚する。長年ミッチと一緒に司会を務めてきた女性キャスターのアレックスは、ミッチに同情しつつも、素早く自分を守る行動に出る。局の重役、番組プロデューサー、報道局長、アレックスの思惑が交錯する中、ネット上で「暴言の女王」として注目を集めていた地方キャスターのブラッドリーがミッチの後釜に抜てきされた。男性社会をうまく渡り歩き、地位を確立した、“事なかれ主義”のアレックスだが、正義感が強く革新を求めるブラッドリーに影響を受けるようになっていく。
アレックス役にはジェニファー・アニストン、ブラッドリー役にはリース・ウィザースプーン、ミッチ役にはスティーヴ・カレルがキャスティングされた。コミカルな役を得意とし、アメリカで絶大な人気を誇る3人が社会問題となっているセクハラ・パワハラをテーマに、苦悩・葛藤する役を演じるということで、配信前から大きな話題となった。
CNNのキャスター、ブライアン・ステルターの著書『Top Of the Morning:Inside the Cutthroat World of Morning TV』を基にした本作、製作総指揮を務めるのは、ケリー・エーリン、ミミ・レダーら女性プロデューサーばかり。ジェニファーとリースも製作総指揮に加わっている。
『サーヴァント』同様、セレーナ・ゴメスが「巣ごもり中に夢中になってるドラマリスト」に入れて推薦した作品で、若い世代からも注目を集めるようになった。
ドラマではなくドキュメンタリー作品だが、俳優ロブ・ロウ、オーランド・ブルーム、ジャレッド・レトらハリウッドセレブたちがどハマりし、SNSでコスプレ写真を次々と投稿。「ドラマ化するなら、ぜひ出演したい!」と立候補する役者まで現れる騒ぎとなった『タイガー・キング』を、最後に紹介したい。
両親に、ゲイである自分を拒絶され、自暴自棄になって大ケガを負う自動車事故を起こしたジョゼフ・マルドナド=パッセージ。治療のため滞在していたフロリダで、隣人だった動物園支配人が自宅で育てていた、ライオンなどの珍しい動物(エキゾチックアニマル)の赤ん坊に触れることで心が癒やされるように。彼もまた大型ネコ科動物をメインとする動物園を開き、動物を連れて全米のモールでショーを開催。観客と動物の写真撮影をすることで荒稼ぎし、成功を収めた。
「ジョー・エキゾチック」と名乗り、ときに動物を虐待する彼を、大型ネコ科動物の保護活動を行うキャロル・バスキンは非難。動物愛護団体「PETA」の協力を得て、ジョーを潰そうとする。もともとメンタルが弱いジョーは被害妄想の塊となり、「キャロルは金持ちだった最初の夫を殺し、遺産を独り占めした」とネットで告発、彼女を脅迫するようになる。しかし金儲けに失敗し、メンタルが崩壊。キャロルの殺害依頼をした罪で逮捕・起訴され、刑務所に入れられる。
ジョーという人間は、“アメリカの田舎の成り金”丸出しの強烈なファッションセンスの持ち主で、ドラッグで釣った若い男たちを恋人にし、動物園でパンツやコンドーム、ローションなども売る変態でもある。カントリー歌手としてCD・DVDを発売しているが、実際は口パクで、彼の歌声ではない。注目されたいがために選挙に立候補するなど、やることなすことハチャメチャなのだが、不思議なカリスマオーラが漂う「憎めない男」だと、ハリウッドのセレブたちをとりこにした。
先日、ジョーの半生を描くドラマの制作が決定し、ニコラス・ケイジの主演が発表された。ニコラスがジョーの狂気をどう表現するのか、熱い注目が集まっている。
英「ITV」局で2010~15年に6シーズンにわたって放送された、大ヒットドラマ『ダウントン・アビー』。イギリスの田園地帯に建つ大豪邸ダウントン・アビーに暮らす貴族クローリー家の面々と、使用人たちの日常を描いた作品だ。優雅な暮らしの裏に隠れた貴族たちの苦悩や、序列や階級制度に抑え込まれながらも使用人たちが心に秘めるプライドなど、人間描写が優れていることで人気を博した。
物語はフィクションだが、1912~25年に起きた事件や社会情勢を忠実に踏まえ、ストーリーは展開していく。タイタニック号沈没事故、第一次世界大戦、スペイン風邪など、歴史に詳しくない人でも知っているような大きな出来事が、イギリスの貴族や使用人にどのような影響を与えたのかがよくわかり、興味深いものになっている。世界中から愛されるドラマだったが、2015年に惜しまれつつ幕を閉じた。終了時、キャストも制作陣も「よいタイミングで終わることができた」と満足していたが、ファンの大きな期待を受け、ドラマの主要キャストたちが再集結した映画化が実現。
日本でも1月10日に公開された映画版の舞台は、ドラマの最終回から約2年後の1927年。英国王ジョージ5世と王妃メアリーがダウントン・アビーを訪問することになり、その準備を進める一家や使用人たちの間で起こる騒動を描いたもの。昨年9月に公開されたアメリカでのオープニング週末興収は3,100万ドル(約33億6,700万円)を記録。現時点(1月10日)の世界興収は1億9,000万ドル(約205億円)と、各国で大ヒットしている。米大手批評サイト「ロッテン・トマト」では批評家からの支持率84%、観客からの支持率は94%と高く評価されている。
昨年11月にはプロデューサーが映画版続編に向けた動きがあることを明かすなど、なにかと話題の『ダウントン・アビー』。今回は、そのドラマ版のトリビアをご紹介しよう。
ダウントン・アビーのモデルとして撮影が行われている「ハイクレア・カースル」には、実際に人が住んでいる。カースル(キャッスル)とついているが、実際には城ではなく17世紀に建てられたカントリー・ハウスで、3代目カーナーヴォン伯爵が、英国会議事堂を手がけたチャールズ・バリーに設計を依頼したゴシック・リバイバル建築である。
代々、カーナーヴォン伯爵とその家族が暮らしており、現在は8代目が当主。第一次世界大戦中は負傷した兵士を治療する病院のような役割を果たし、第二次世界大戦中には貴族たちの疎開場所として邸宅の一部が使われていた。『ダウントン・アビー』以前にも映画やドラマの舞台として撮影場所を提供しており、映画『ラルフ一世はアメリカン』(91)、『ロビン・フッド』(91)、『アイズ ワイド シャット』(99)の撮影もここで行われた。
ハイクレア・カースルはイベントスペースとしても提供されており、200人までのゲストを迎えた挙式を行うことも可能。邸宅内を見て回るるガイドツアーも開催されている。
ハイクレア・カースルは、主に外観やダイニング・ホール、玄関にあたるエントランス・ホール、階段などが撮影に使われている。メンテナンスをして大切に使われているものの、厨房や使用人たちの部屋の状態はあまりよくなかったため、撮影には適さないと判断され、これらのシーンの撮影はロンドン西部にある「イーリング・スタジオ」(1902年設立)で行われているのだ。
ドラマに登場するベッドルームのセットは実はひとつしかなく、同じベッドを登場人物によりデコレーションを変えて使い回している。同作の美術監督ドナル・ウッズはアメリカの番組の取材に対し、「ベッドルームの窓に注目してみれば、窓から見える景色が常に同じだと気づくでしょう」とコメントしている。
ハイクレア・カースルにはアンティーク家具がたくさんあるが、その中で最も歴史的価値が高いのは、音楽室にあるマホガニー製のデスクとイスだろう。フランス皇帝のナポレオン・ボナパルトが所有していたものだからだ。
米アンティーク専門誌『Southeastern Antiquing and Collecting Magazine』の取材に応じた、8代目カーナーヴォン伯爵夫人フィオーナによると、デスクとイスはナポレオンが1821年に亡くなった後、3代目カーナーヴォン伯爵が購入。皇帝になる前の統領時代に、家具職人のジェイコブ兄弟がナポレオンのために作ったという。夫人は、ナポレオンが短期間だけ王宮として使っていたフランスのテュイルリー宮殿で、彼がこのイスの横に立っているスケッチを所有しているとのこと。
ナポレオンはこのデスクとイスを最期を迎えたイギリス領セントヘレナ島の家ロングウッド・ハウスにも持っていき、亡くなるまで愛用していたそう。ナポレオンが退位文書に署名したのはこのデスクだという説もあるが、定かではない。夫人は「大切なものなので、撮影には使わせない」と笑っていた。
ほかにも、バロックの期の画家アンソニー・ヴァン・ダイクの絵画や、5代目カーナーヴォン伯爵が古代エジプトのファラオ・ツタンカーメンの墓の発掘資金提供者だったことから、数多くの発掘品を所持しているそう。まさに“宝のお屋敷”なのである。
18年8月に、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)が『ダウントン・アビー』に特別賞を授与した。その際に流された祝福のビデオで、俳優アンソニー・ホプキンスやウーピー・ゴールドバーグらに混ざり、「番組の大ファン」として登場したのが、英国王室のウィリアム王子。BAFTAの会長を務める王子は、「ビデオに参加できてとてもうれしい。特別賞を贈ると知った時に感激した。キャサリンと私にとって、大好きな番組のひとつだから」「世界中で大ヒットした英国ドラマは多くない。私を含む数多くの人々が、(ダウントン・アビーの主である)クローリー一族の物語を楽しんだ。ファンとして、ありがとうと伝えたい」と熱く語った。
キャサリン妃は15年に番組の収録スタジオを訪れ、キャストたちと交流。クローリー家の次女イーディス役を演じるローラ・カーマイケルは、米エンタメチャンネル『E!』の取材に対し、「素敵な方でした。すごく普通で。みんなが言うことですが、周囲がリラックスするように努めてくださるんです」と大興奮。キャサリン妃が熱心にキャストたちの話に耳を傾け、またうれしそうな顔でセットを見回す写真や映像が公開され、「本当のファンなんだ」と話題になった。
著名な英国王室評論家で、多くの伝記を書いたブライアン・ホーイは、エリザベス女王も番組のファンなのだと英紙「デイリー・テレグラフ」に打ち明けており、「女王は、(英国の伝統的なパレード)トゥルーピング・ザ・カラーのシーンで、若い将校の胸につけられたメダルの順番が間違っていたことや、別の将校が(第一次世界大戦を時代背景としているのに)第二次世界大戦時のメダルをつけていることなどを指摘されていた。実に細かいところまで見ながらドラマを楽しんでいる」「女王はカーナーヴォン一族と交流があり、ハイクレア・カースルも何回か訪問しているため、親しみを感じながら熱心にご覧になっている」と語った。ちなみに、エリザベス女王は8代目カーナーヴォン伯爵のゴッドマザーである。
ブライアンだが、「カミラ夫人も毎回楽しみに視聴しておられる。見逃したことはないほどだ」「チャールズ皇太子は、あまり熱心にはご覧にならないけれど……」とも明かしており、英国王室にはドラマの大ファンが何人もいるのだとファンを喜ばせた。
ドラマでは実際に、20世紀初頭に作られた衣装が多く使われている。取り扱いにも細心の注意が求められるため、役者たちは洗っていない衣装を着用しているとか。ほかの番組で使用したドレスを使い回すことも多く、伯爵の三女シビル(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)やマシュー・クローリー(ダン・スティーヴンス)が着ているドレスは、英BBCのドラマ『The Duchess of Duke Street』で使用されたもの、伯爵の長女メアリー(ミシェル・ドッカリー)が着用した赤のドレスは映画『奇術師フーディーニ ~妖しき幻想~』(08)でキャサリン・ゼタ=ジョーンズが着用していたドレスを着ている。
また、当時のキッチンで働くスタッフは役割上、服を洗う必要はないとみなされていたため、ドラマもその習慣に沿って、キッチン・スタッフの服は洗わないとのこと。英紙「デイリー・メール」は、厨房メイド/料理人助手デイジー役を演じたソフィー・マックシェラの、「私たち、すごい悪臭がするのよ。衣装を洗わないから」「脇の下に妙なパッドが縫い付けられていて、それは外して洗えるのだけど」という暴露話を紹介している。
また、男性が首につけているカラーズ(つけ襟)は非常につけ心地が悪いことを、グランサム伯爵役のヒュー・ボネヴィルは、番組ガイドブック『The Chronicles of Down Abbey: A New Era』の中で語っている。しかし利点もあるそうで、「つけていると、態度や振る舞いがそれらしくなる。また、正しい姿勢で立つことができる」と説明したという。
2007年にストリーミングサービスを開始したNetflix(ネットフリックス)。12年からは、巨額を投じてハリウッド映画顔負けのハイクオリティーなオリジナル映画・ドラマを製作し、加入者数を劇的に増やしてきた。
オリジナル映画は高く評価されるようになり、カンヌ国際映画祭など名誉ある映画祭に出品。アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネート・受賞するようにもなった。巨匠スティーブン・スピルバーグは「ストリーミング作品と劇場公開作品は分けるべきだ」と激怒しているが、ネット上では「良作は評価すべき」「受賞作品は劇場公開作より多くみられているのでは?」などといった意見が多数見受けられる。
19年、Netflix(ネットフリックス)はストリーミングサービス開始後初となる「1年間で最も視聴されたオリジナル映画とドラマ」(18年10月~19年9月)のランキングを発表し、視聴者数も公開した。オリジナル映画は、作品の70%以上を視聴したらカウントするというフェアな加算法で、それでもすさまじい数字をたたき出している。今回はそんな「19年最も見られたNetflix(ネットフリックス)オリジナル映画」トップ10をご紹介しよう。

若き起業家として持ち上げられていたビリー・マクファーランドが、2017年にオシャレな島を貸し切って開催した音楽フェス「ファイア・フェスティバル」。これがなぜ未曾有の惨事に終わったのかを、関係者や被害者へのインタビューをもとに制作されたドキュメンタリー番組。ビリーの病的なまでの詐欺師気質、詐欺の手口、どちらかというと信頼できないようなビリーの人間性が見て取れるのに、なぜ投資家たちが彼に騙されたのかを紹介しており、興味深い作品となっている。
運営に加わっていた有名ラッパーで俳優のジャ・ルール、人気モデルのケンダル・ジェンナー、ベラ・ハディドやヘイリー・ボールドウィンら多数のフォロワーを持つインフルエンサーたちがインスタグラムで配信した写真や動画を見て、高額なチケットや飛行機、宿泊費用を支払った若者がとても多かった。そのため、ミレニアル世代を蝕む「FOMO(SNSを常にチェックしていないと取り残されてしまうという不安症)」を巧みに利用したとも話題に。作品では、若者がいともたやすくSNSに踊らされ、なぜ簡単に詐欺にひっかかるのか、その危険性も伝えている。
このフェスをめぐりビリーとジャに1億ドルを求める集団訴訟など、多数の訴訟が起こされた。主犯であるビリーは罪を認め、2018年3月に有罪確定。6年の禁固刑に処され、現在連邦刑務所で服役中である。
あまりの悲惨な結末にあ然としてしまう作品だが、良いこともあった。この作品のインタビューに応じ、「フェス会場やテントの設置の仕事をしていた地元民やフェス参加者たちに食事提供をしていたものの、一円も支払ってもらえなかった」と涙していた地元レストランのオーナーを助けるオンライン募金サイトが設けられたのだ。たちまち目標額を超える募金が集まり、Netflix(ネットフリックス)も公式インウスタグラムのアカウントで視聴者たちに感謝の意を述べている。

イギリスの人気小説家ウィリアム・サトクリフの『Whatever Makes You Happy』が原作で、演技派女優としで名高いパトリシア・アークエット、フェリシティ・ハフマン、アンジェラ・バセットが主演するハートフルコメディ。
大都会ニューヨークで自立した生活を送っている“たのもしい”息子たちが、母の日なのに「おめでとう」の電話も、花束も贈ってくれない。怒ったママ友3人組は、息子たちに突撃をかけようと決意。意気揚々とマンハッタンに繰り出す。息子たちは、突然現れた母親にあ然。恋人チェックをされたり、口うるさくガーガー言われたりして、それぞれ親子ゲンカが勃発。子どもたちが幼いころからの付き合いでもあるママ友同士でもケンカが始まってしまう。
パトリシア、フェリシティ、アンジェラが演じる「めんどくさい」母親役は、とてもリアル。しかしこの作品は、驚くほど低評価されている。というのも19年、フェリシティが実生活で娘たちを名門大学に入学させるため、多額の賄賂を支払ったことが判明。有罪判決を受け、刑務所に入ったという大スキャンダルがあったからだ。この事件の影響を受け、配信開始日も4月から8月末へと延期。「そんな女が演じる母親なんて見たくない」と低評価を受けるはめとなった。

下ネタ満載なスタンドアップ・コメディアンヌとして人気沸騰中のアリ・ウォンと、数多くのドラマ/映画に出演し、現在『フアン家のアメリカ開拓記』に主演しているランドール・パークが繰り広げる、爆笑ラブコメディ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校出身のアリとランドールは長年の知り合いであり、息の合った演技を見せてくれる。
子どもの頃、隣に暮らすマーカスの家で過ごす時間が多かった鍵っ子サシャ。彼女はマーカスに恋心を抱いていたが、彼との初体験が失敗に終わったことで気まずくなり、2人は疎遠に。15年後、サシャは人気セレブシェフになり、電気工事士の家業を継ぎながら売れないバンドマンをしていたマーカスと再会。恋愛関係になりそうでならない、じれったい関係に陥ってしまう。
サシャの恋人役としてキアヌ・リーブスが出演し、コミカルな演技を見せたことでも大きな話題となった。最後にマーカスが歌う「I Punched Keanu Reeves 」の内容も劇中シーンと関係あり、最後の最後まで爆笑できる作品となっている。「ロッテン・トマト」でも批評家支持率90%という高いスコアを獲得。観客支持率も82%で、アジア人が主人公というコメディとしては記録的な大ヒット作となっている。

米ディズニー・チャンネルの人気青春ドラマ『スイートライフ』シリーズにレギュラー出演したことで人気を博し、現在はマコーレ・カルキンとの熱愛で注目されているブレンダ・ソング主演のサスペンス映画。
何者かに襲われ、逃げ出そうと道路に飛び出たところを車に跳ねられて大ケガを負ったジェニファー。手術を受け一命は取り止めたが、頭を強く打ったせいで、数年分の記憶を失っていた。ベッドのそばには献身的な夫がいるものの、彼のことも思い出せない。夫とともに家に帰るものの、彼の不可解な行動に戸惑うことになる。ジェニファーの事件を担当した初老の刑事は、長年の勘から夫が怪しいとにらむ。
最初からどのような展開になのか明確にわかる物語だが、「夫」が想像以上に異常な性格であることから、ストーリーが進むにつれ背筋が寒くなってくる。約1時間半と長くないことから、手軽にみられる作品としてもオススメ。

伝説の強盗犯ボニー&クライドを追う2人のテキサスレンジャーの奮闘を、実話に基づき忠実に描いたクライムサスペンス映画。レンジャーは、ケビン・コスナーとウッディ・ハレルソンの大御所俳優が演じる。
舞台は1934年のテキサス。強盗や警官殺しを繰り返す悪名高き犯罪者カップル、ボニー&クライドの足取りを全く掴むことができず、ほとほと手を焼いていた警察。困り果てた彼らは、腕が良いと評判の2人の元テキサス・レンジャーに捜査を依頼する。
テキサス・レンジャーとは、テキサス州独特の法執行官のこと。州公安局の捜査官として長年のキャリアを誇るエリートのみ就けるため、年齢層は比較的高い。警察官のような制服はなく、カウボーイハットにブーツ、ジャケットにジーンズという姿が多く、彼らを題材にしたドラマ、映画が数多く制作されている。今作は、大手映画批評サイト『ロッテン・トマト』でも観客支持率74%とまあまあのスコアを得ており、西部劇好きにオススメの作品でもある。

2000年代に映画化された『チャーリーズ・エンジェル』シリーズや、『ターミネーター4』(09)などを手がけた大物監督マックGの、ネットフリックス4作目となるオリジナル映画。軽快なティーン青春ラブコメディで、9月に公開されたばかりだが短期間で視聴回数を稼ぎ、5位にランクインした。
物心ついた頃から長身で、16歳にして身長187cmのジョディ。長身をからかわれる度に傷ついてきた彼女に、幼なじみのジャックは好きだとアプローチを繰り返しているが、彼とは身長差がありすぎるため、「付き合ったらこれまで以上にからかわれる」と相手にせず。親友止まりの付き合いをしていた。うつうつとした日常を過ごしていたジョディだが、スウェーデンから長身なイケメン交換留学生がやってきたことにより、すべてがバラ色に変わる。彼となら身長も釣り合いがとれるとときめいたジョディだが、いじめっ子のキミーが彼と強引に付き合ってしまう。
米大手メディアのレビューは「エンディングがイマイチ」と辛口評価が多いが、ティーン映画としてはきれいにまとまっており、ヒットした。普遍的なテーマゆえ、中年世代も十分に楽しめる作品となっている。

スティーヴ・グルームの『The Stand-In』が原作で、今時のハイティーンの恋愛事情を描いたコメディ。アメリカの格差社会や、名門大学の不正入学といったダークな現状も取り入れられており、見応えのある作品に仕上がっている。
生まれ育った田舎町を出て、名門イエール大学に進学し、輝かしい人生を歩みたいと切望するブルックス。さえない作家の父親は、金銭的にも楽な地元の大学に進学してくれと説得するが、ブルックは「絶対にイエールに行く」と頑なだ。そんなブルックに、金持ちの女の子を「紳士的にエスコートする」という報酬のよいバイトが舞い込む。難なくこなし楽勝だと感じた彼は、プロミラミングの天才である親友マーフに、「時間制で理想の彼氏を演じる」というアプリを作ってもらう。それが大ヒットし、金持ち女子のコネで念願のイエール大学学部長に面会できる機会も得て、舞い上がる。しかし調子に乗りすぎてしまい、大事な友人が離れていってしまう……。
米ディズニー・チャンネルの人気青春ドラマ『オースティン&アリー』のアリー役でブレイクしたローラ・マラノと、同作シーズン3にダラス役で出演していたノア・センティネオが再共演するとあって若い層から大きな注目を集め、堂々の4位にランクイン。ちなみに、ノアは昨年もNetflixの『好きだった君へのラブレター』『シエラ・バージェスはルーザー』というオリジナル映画に出演しており、米誌「Vanity Fair」は、ノアのことを「Netflixのお気に入り若手俳優」と表現。今後もノア主演のコメディ映画を制作するだろうと注目されている。

評論家から大絶賛された映画『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』(15)のJ・C・チャンダー監督と俳優オスカー・アイザックが、再びタッグを組んだハードボイルド映画。
民間軍事に所属するポープは、ブラジル警察と共に麻薬王を追っていた。麻薬王が邸宅に多額の金を隠していることに気づき、米陸軍特殊部隊時代の仲間と共に強奪することを計画。金を奪い、麻薬王を殺害することにも成功するが、その後の逃亡で予想していなかった事態に次々と見舞われ、仲間うちの雰囲気がギスギスし始める。しかし、彼らの結束は固く、力を合わせ危険な状況をサバイブしていく。
特殊部隊の元リーダー・レッドフライとしてベン・アフレックが主演。一度は降板したと伝えられていたベンの出演に、ファンは大喜びした。制作費は1億1,500万ドル(約120億円)。銀幕映画に劣らぬ高いクオリティの作品に仕上がったが、大手映画批評サイト「ロッテン・トマト」の批評家支持率は72%と手厳しかった。
この作品があまり評価されなかったことを受け、Netflixは今後制作費を抑える方向に転換するようだと一部メディアが報じた。しかし、11月末に配信開始されたマーティン・スコセッシ監督の新作『アイリッシュマン』の制作費は、破格の1億5,900万ドル(約172億円)であることから、今後も可能性を感じた作品には莫大な制作費を投入するものと見られている。

50歳になった今も「アメリカン・スイートハート」として絶大な人気を誇る女優ジェニファー・アニストンと、国民的コメディアンとして名高いアダム・サンドラー主演のサスペンスコメディ。
刑事昇格試験を落ち続けている冴えない中年警察官ニックと、彼にときめきをなくして久しい妻で美容師のオードリー。結婚15年目にして妻念願のヨーロッパ・ハネームーンに繰り出した2人は、ひょんなことから大富豪と知り合いになり、一族の超豪華パーティーに招かれることになる。パーティーでは不穏な空気が流れており、なんと遺産目当ての殺人事件が勃発。ニューヨークの刑事だと偽ったニックと、推理小説好きのオードリーは事件を解決しようと頭をフル回転。とんでもないハネムーン旅行となってしまう。
超人気役者の2人が夫婦を演じるとあり、配信前から注目された本作は、開始から3日間で3,000万回以上が再生されネットフリックス最多記録と話題になった。映画評論家たちは「あまりにもドタバタしすぎ」と酷評したが、ファンはジェニファーとアダムが繰り広げるコミカルな演技に大喜び。視聴者数はぐんぐん伸び、7,000万回を軽く突破した。視聴者受けが抜群なことから、続編の話が進んでおり、再びジェニファーとアダムが主演するか注目されている。

ジョシュ・マラーマンの同名小説が原作。脚本は、『メッセージ』(16)でアカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが執筆。14年に、“映画化されていないホラー系小説ランキング”「Blood List」で第1位を獲得しており、制作される前から注目されていた。
主演は演技派女優サンドラ・ブロック。近未来に突如人類が正体不明の“それ”に襲われ、世界終焉・人類滅亡へと向かっていく。“それ”を見た者は目が黒く変化し、ほとんどの人が自殺してしまう。“それ”を見なければ無事でいられるのだが、“それ”を見ても自殺をせず悪魔へと豹変する人がおり、彼らが“それ”を見せようと襲いかかってくる。もともと精神的に余裕のない、男に捨てられた臨月妊婦だった主人公は、神経をすり減らしながら子どもたちを死なせないように育て、安全な楽園へ向かうため、子どもたちと共に目隠しして壮絶な逃避行に出る……。
主人公は目隠しして生き延びたため、“それ”の姿を見ることはできない。しかし、“それ”がどんな姿をしているのかは、見た人々たちの表情やおぞましい音で表現されている。また、“それ”に魅了され、悪魔と化した人間の方が何倍も恐ろしい存在であることが描かれている。
配信開始後1週間で4,500万人が視聴した本作は、その後もどんどんと視聴者数を増やし、メガヒットドラマシリーズとして有名な『ストレンジャー・シングス』の6,400万人を超える快挙となった。
5月19日、全米が大騒ぎする中で完結した、超人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下、『GOT』)最終話の視聴者数は、放送局である米ケーブル局「HBO」史上最高の1,930万人を記録。世界173カ国で同時放送/配信されたこのファイナルシーズンは、毎エピソードごとに世界中で10億人以上が視聴したと推測されている。
ドラマが終了してから半年以上たつが、同作のキャストたちは今も国内外のトーク番組やテレビ/雑誌のインタビューに引っ張りだこ。行く先々でまるでヒーローのようにあがめられ、大歓迎されている。10月25日に放送された英人気トーク番組『The Graham Norton Show』に出演したジェイソン・モモア(カール・ドロゴ役)とエミリア・クラーク(デナーリス・ターガリエン役)が、同じくゲストとして出演した人気歌手のカミラ・カベロから、「大ファンなんです!」「1カ月で全8シーズンをイッキ見したほど! こんなミーハーになったのは生れて初めて」と告白されていたが、同作は多くのセレブをとりこにしており、その影響でドラマのファンは今なお増え続けている。
このようにまだまだ余韻が続いている『GOT』には、以前からスピンオフ制作の話が出ていた。2017年5月には原作者ジョージ・R・R・マーティンが、「続編ではなく前日譚。『GOT』のキャラクターは登場しないけれど、世界観を継承した作品にしようと考えている」「5本制作する方向に進んでいる」と発言。
『GOT』が完結した翌6月には、“継承作品”1本目となる『Bloodmoon』の撮影を北アイルランドで開始。女優ナオミ・ワッツ主演で、『GOT』より5,000年前の世界を舞台に、ウェスタロスの秘密の歴史やホワイト・ウォーカーの起源、スターク家の伝説などが描かれる、ファンにとってはたまらない内容の作品で、2020年後半には放送されるようだと各メディアがこぞって報じた。
しかし、ここにきて『Bloodmoon』は放送されないことが決定。29日に米業界紙「Hollywood Reporter」が、パイロット版に満足できなかったHBO局が制作中止を命じ、キャストたちもその連絡を受けたと報じたのだ。この報道について、エミリアは米情報番組『エンターテインメント・トゥナイト』のインタビューで、「ドラマ制作は本当に難しいのよね」「でも、いつかまた蘇る可能性があるかもしれない。今回ボツになってしまったのは、HBOが思い描いていたような完璧なものにはならないと判断されたからだと思うし」という見解を示した。
HBOは“継承作品”の放送にかなり慎重になっているようだが、無理もない。実は『GOT』のファイナルシーズンのストーリー展開や終わり方に不満を抱いているファンが多く、ネット上で「シリーズを通して築かれたキャラクターの設定や成長を無視した」「心を奪われる素晴らしい作品だったのに、ファイナルシーズンのせいで駄作に終わってしまった」といった不満が噴出しているからだ。オンライン署名サイト「Change.org」で、“シーズン8をリメイクしてほしい! 脚本家を変えて!”という嘆願書に170万人以上が署名する事態にまで発展していることもあり、“継承作品”1本目にはファンからの注目がいや応なく集まっているからだ。
そんなHBOだが、29日夜に「『GOT』より300年前の世界を舞台に、ターガリエン家のルーツを描いた全10話で構成される前日譚『House of the Dragon』シリーズの制作開始を決定した」と発表。ドラマ『COLONY/コロニー』(16~18)を手がけた脚本家のライアン・J・コンダルと、『GOT』で評判のよかったエピソードを監督したミゲル・サポチニクがタッグを組み、製作総指揮には原作者のジョージや『GOT』のメインシリーズを手掛けたヴィンス・ジェラルディスが参加することも明かされた。
ライアンには相当なプレッシャーがかかるものと思われるが、ネット上では「『ゲーム・オブ・スローンズ』ファイナルシーズンの脚本家、D・B・ワイスとデイヴィッド・ベニオフでなければ大丈夫」といった意見が上がっている。なお『GOT』のラスト2話が「特にクソ」と大バッシングされたワイスとデイヴィッドの2人は、抜てきされていた『スター・ウォーズ』新3部作の脚本を降板。ドラマがあまりにも不評だったからだとささやかれている。
手厳しいファンの多い『GOT』だが、それだけ作品が愛されているということだろう。『House of the Dragon』の放送開始時期やキャスティングはまだ明かされていないが、早くもファンは熱い期待を寄せている。
5月19日、全米が大騒ぎする中で完結した、超人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下、『GOT』)最終話の視聴者数は、放送局である米ケーブル局「HBO」史上最高の1,930万人を記録。世界173カ国で同時放送/配信されたこのファイナルシーズンは、毎エピソードごとに世界中で10億人以上が視聴したと推測されている。
ドラマが終了してから半年以上たつが、同作のキャストたちは今も国内外のトーク番組やテレビ/雑誌のインタビューに引っ張りだこ。行く先々でまるでヒーローのようにあがめられ、大歓迎されている。10月25日に放送された英人気トーク番組『The Graham Norton Show』に出演したジェイソン・モモア(カール・ドロゴ役)とエミリア・クラーク(デナーリス・ターガリエン役)が、同じくゲストとして出演した人気歌手のカミラ・カベロから、「大ファンなんです!」「1カ月で全8シーズンをイッキ見したほど! こんなミーハーになったのは生れて初めて」と告白されていたが、同作は多くのセレブをとりこにしており、その影響でドラマのファンは今なお増え続けている。
このようにまだまだ余韻が続いている『GOT』には、以前からスピンオフ制作の話が出ていた。2017年5月には原作者ジョージ・R・R・マーティンが、「続編ではなく前日譚。『GOT』のキャラクターは登場しないけれど、世界観を継承した作品にしようと考えている」「5本制作する方向に進んでいる」と発言。
『GOT』が完結した翌6月には、“継承作品”1本目となる『Bloodmoon』の撮影を北アイルランドで開始。女優ナオミ・ワッツ主演で、『GOT』より5,000年前の世界を舞台に、ウェスタロスの秘密の歴史やホワイト・ウォーカーの起源、スターク家の伝説などが描かれる、ファンにとってはたまらない内容の作品で、2020年後半には放送されるようだと各メディアがこぞって報じた。
しかし、ここにきて『Bloodmoon』は放送されないことが決定。29日に米業界紙「Hollywood Reporter」が、パイロット版に満足できなかったHBO局が制作中止を命じ、キャストたちもその連絡を受けたと報じたのだ。この報道について、エミリアは米情報番組『エンターテインメント・トゥナイト』のインタビューで、「ドラマ制作は本当に難しいのよね」「でも、いつかまた蘇る可能性があるかもしれない。今回ボツになってしまったのは、HBOが思い描いていたような完璧なものにはならないと判断されたからだと思うし」という見解を示した。
HBOは“継承作品”の放送にかなり慎重になっているようだが、無理もない。実は『GOT』のファイナルシーズンのストーリー展開や終わり方に不満を抱いているファンが多く、ネット上で「シリーズを通して築かれたキャラクターの設定や成長を無視した」「心を奪われる素晴らしい作品だったのに、ファイナルシーズンのせいで駄作に終わってしまった」といった不満が噴出しているからだ。オンライン署名サイト「Change.org」で、“シーズン8をリメイクしてほしい! 脚本家を変えて!”という嘆願書に170万人以上が署名する事態にまで発展していることもあり、“継承作品”1本目にはファンからの注目がいや応なく集まっているからだ。
そんなHBOだが、29日夜に「『GOT』より300年前の世界を舞台に、ターガリエン家のルーツを描いた全10話で構成される前日譚『House of the Dragon』シリーズの制作開始を決定した」と発表。ドラマ『COLONY/コロニー』(16~18)を手がけた脚本家のライアン・J・コンダルと、『GOT』で評判のよかったエピソードを監督したミゲル・サポチニクがタッグを組み、製作総指揮には原作者のジョージや『GOT』のメインシリーズを手掛けたヴィンス・ジェラルディスが参加することも明かされた。
ライアンには相当なプレッシャーがかかるものと思われるが、ネット上では「『ゲーム・オブ・スローンズ』ファイナルシーズンの脚本家、D・B・ワイスとデイヴィッド・ベニオフでなければ大丈夫」といった意見が上がっている。なお『GOT』のラスト2話が「特にクソ」と大バッシングされたワイスとデイヴィッドの2人は、抜てきされていた『スター・ウォーズ』新3部作の脚本を降板。ドラマがあまりにも不評だったからだとささやかれている。
手厳しいファンの多い『GOT』だが、それだけ作品が愛されているということだろう。『House of the Dragon』の放送開始時期やキャスティングはまだ明かされていないが、早くもファンは熱い期待を寄せている。
米海軍や海兵隊が関わる犯罪を扱う海軍犯罪捜査局の活躍を描いた、『NCIS~ネイビー犯罪捜査班』(以下、NCIS)。現在アメリカではシーズン16まで放送されている長寿番組で、メインキャラクターはたびたび入れ替わっている。そんな中でも、2018年上半期に降板した、ポーリー・ペレット演じる個性的な科学分析官のアビーは、長らくドラマを支えた人気キャラクターだった。『NCIS』降板以降、なかなかテレビに姿を現さなかったポーリーだが、今年3月には新作コメディドラマ『Broke』の主演が発表された。ポーリーの『NCIS』へのゲスト出演を願う声は長く続いていたものの、『Broke』の「バーで働きながら9歳の息子を育てるシングルマザー」役もおもしろそうだとファンを喜ばせた。
実はポーリー、『NCIS』を降板した理由は、主人公リロイ・ジェスロ・ギブスを演じる俳優マーク・ハーモンとの確執だとされている。16年10月に『NCIS』撮影現場で、マークの愛犬デイブが遊んでいたスタッフの動きにおびえ、かみつき、16針縫う大ケガを負わせた。スタッフは動物だから仕方がないと受け止め、マークはデイブを訓練士の元で再トレーニングさせ、現場には連れてこなくなり、一件落着とみられていた。しかし、長時間の撮影がある日に、ドッグシッターが見つからなかったとして、マークはデイブを再び現場に連れてきた。自分の控室(トレーラー)に入れ、外には出さなかったのだが、ポーリーは「スタッフを大ケガさせた犬を、また連れてくるなんて!」と大激怒。以来、マークと一緒のシーンを撮影することを拒否し、同じテーブルで台本読みをすることも嫌がり、和解を試みるマークを完全スルーするようになったと、メディアは報じた。
ポーリーは番組降板後、Twitterで「金も力もある男に、自分に関するウソの情報を流された」とつぶやき、「ずっといじめに遭っていた」「度重なる暴力……」と続けたため、「男とはマークのことか?」「マークに暴力を振るわれていたのか?」と臆測を呼んだ。
そんなポーリーが6月7日、『NCIS』への復帰は絶対にありえないと断言した。
Twitterで突如、「絶対に復帰しないわ! 永遠にない!(その質問やめてくれる?) ハーモンに暴力に振るわれることが怖くてたまらないの。悪夢に出てくるのよ。安全でハッピーな環境の中で撮影される新番組があるの。みんな、きっと気に入ると思うわ!」と投稿したのだ。
このツイートに対し、「(15年11月に)ホームレスにひどい暴行を受けたことがあるけど、そのトラウマからまだ立ち直っていないんじゃないの?」「マークとホームレスの男を混同しているのでは?」「元夫に接近禁止令を突きつけたはずが、元夫をストーキングしたと報じられていたけど、大丈夫なの?」「先月2度も病院の世話になったけど……」などとポーリーの精神状態を心配する人が続出した。
既述の通り、ポーリーは精神病を患ったホームレスの男性にボコボコに殴られ、「殺されるかと思った」「ひどいトラウマになっている」というほどの恐怖経験をしている。その男性は有罪となって精神病棟に収容されていたが、のちに退院。ポーリーはまた狙われるとおびえているようだ。
04年に別居、06年に離婚が成立した元夫でミュージシャンのフランシス・シヴァーズとは、離婚協議中に互いが裁判所に接近禁止令を求めるなど泥沼化。今も犬猿の仲だとされている。
病院に関する騒動とは、先月本人が「足を滑らせてコンクリートの階段から落ちた」と、写真付きでツイートしたのが1度目。2度目は、病院のガウンを着てベッドで点滴を受けている写真に「心配しないで。健康だとお墨付きをもらったわ」という説明を添えてツイートしたもので、点滴の針が刺さっている箇所が血でにじんでおり、とても痛々しいものだった。
その後、米エンタメサイト「エンターテイメント・ウィークリー」が、「ポーリーの健康状態が悪かったため、テレビ局が新番組をお披露目してキャストと共にスポンサーを募る『アップフロント』というイベントに出席できなかった」と報道。「そんな大事なイベントに出られないなんて、ひどい病気なのではないか」「もしかして精神的な疲労がたまっているのでは?」と心配されていた。
今回の暴露ツイートに関しても、ポーリーへの同情は少なく、「マークは確かに怖そうな人だけど、いじめをするような陰険な人には見えない」「マークが本当に暴力を振るったら、誰か止めるだろう」「ポーリーの方が感情の起伏が激しそう」「マークに暴力を振るわれた! と騒いで注目を集めることで、新番組の宣伝をしようとしているようにしか見えない」と厳しい意見が集まっている。
はたしてポーリーの健康・精神状態は大丈夫なのか? ファンの心配は尽きない。
5月に最終回を迎えた、人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。怒涛の展開を見せた最終話は賛否両論だったが、最終シーズンは1話約1,500万ドル(約16億2,000円)の制作費用をかけている作品だけに、見応えは十分。今なお余韻に浸り続けるファンは多い。
超自然現象や魔法、巨大なドラゴンが登場する中世ヨーロッパのような暗黒の異世界を舞台に、7つの王国からなる統一王朝の支配者“鉄の玉座”をめぐってって死闘を繰り広げる諸名家の興亡を描いた同作。ジョージ・R・R・マーティン著の人気ファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』が原作となっている。莫大な制作費を投入した迫力満点な映像のほか、グロテスクな暴力シーン/セックスシーンが多く、“大人が楽しめるファンタジードラマ”として世界的に大ヒットした。
ヒットのもうひとつの要因は、登場人物たちのキャラクター。冷酷かつ残虐な王、小人症というハンディがあるものの頭脳明晰で情にも厚い男、壮絶な戦いの中で凛と強く生きていく女性たちなど、魅力たっぷりなキャラクターが登場し、「善人かと思ったけど、見方によっては悪者かもしれない」という展開も。
動画ストリーミングサービスのAmazonプライム・ビデオやhuluなどで配信されており、最終回を見終え改めてシーズン1から見直すファンも多い。今回は『ゲーム・オブ・スローンズ』を、何倍も楽しめるトリビアを紹介したい。
莫大な制作費用をかけて異世界を描いている同作。登場人物たちが着ているものは、中世のヨーロッパのものに酷似しており、衣装代が高そうだ。しかし、番組の衣装デザイナー、ミッチェル・クラプトンは、2016年にロサンゼルスのJ・ポール・ゲティ美術館で行った講演で、「ナイツウォッチ」と呼ばれる守備隊が着用している毛皮の防寒ケープは、IKEAで売っているラグを使ったと告白。お手頃価格のラグを切り、縫い合わせ、皮のベルトを付け、温かく見せるように毛羽立たせたそう。これにIKEAは大喜びし、該当ラグを使った「ナイツウォッチ」の防寒服の作り方を簡易なイラストで公開し、話題となった。
ストーリー上、とにかく死人が多い『ゲーム・オブ・スローンズ』。火あぶりや斬首などの衝撃的な死、あっけない死など、大人だけでなく子どもも容赦なく殺される。
そんな作品の中で、撮影費用が最もかかった「死ぬシーン」は、シーズン5第10話。メイジー・ウィリアムズ演じるアリア・スタークが、イアン・ビーティー演じるマーリン・トラントを殺害するシーンだった。
これは製作総指揮者のD・B・ワイスとデイヴィッド・ベニオフが2017年に明かしたもの。「復讐に燃える少女アリアが、小児性愛癖のある王の盾・マーリンを娼館で殺すシーン」を挙げ、「本当に目をぶっ刺すわけにはいかなかったわけだから」と説明。ナイフで両目を潰され、うめき苦しむマーリンの顔のアップがあるのだが、リアルを追求した特殊メイクにかなりの費用がかかったとのこと。
ショッキングなシーンが多い『ゲーム・オブ・スローンズ』だが、シーズン1第10話に登場した「棒に刺され、一列に並んだ裏切り者のさらし首」には、別の意味でショックを受けた人が多かった。最後に映されたさらし首の横顔が、ジョージ・W・ブッシュ元大統領の横顔に瓜二つだったからだ。
問題の頭について、製作総指揮者のD・Bとデイヴィッドは、DVDの解説で「わざとじゃないし、政治的な意図もない」と述べた上で「最後の頭はジョージ・ブッシュ」と認めたことから、共和党は大激怒。「この番組では、たくさんの作り物のボディパーツを使用する。それをすべて我々が一から作るとコストがかかってしまうので、他の番組などで使われた小道具の使い回しをしているんだ。その中にブッシュの頭部があり、たまたま使っただけ」と苦しい弁解をしたが、共和党以外の人からも「悪趣味」と批判された。最終的に放送局の米HBOが、正式に謝罪。「趣味の悪い冗談で済まされるものではない」と陳謝し、今後DVDなどを制作する際には問題のシーンを削除するとの声明を出した。
ドラマに最も多く出演した役者は、ティリオン・ラニスター役のピーター・ディンクレイジ。全73話のうち、67話に出演した。
ティリオンというキャラクターは、小人症のため“小鬼”と呼ばれているが、頭脳明晰で情の厚い人気キャラクター。役をオファーされたピーターは当初、ファンタジー作品と聞いて「『白雪姫』に登場する7人の小人のような格好をさせられるのではないか」と乗り気ではなかった。しかし、クリエーターたちから作品の世界観や、ヒーローでも悪役でもない女ったらしの酔っ払いの役だと説明され、即決した。
ちなみに、ほとんどのキャストは正式なオーディションを経たが、ピーターだけは原作著者で製作総指揮者のジョージ、脚本家で製作総指揮者のD・Bとデイヴィッドの3人の意見が一致し、オーディションは受けていない。
ティリオン役でエミー賞やゴールデン・グローブ賞を獲得したピーターだが、実はベジタリアン。劇中で肉を食べるシーンは、豆腐や偽肉を食べている。
ソフィー・ターナーが演じた、スターク家の長女サンサ・スターク。シーズン1では、父が拾った6匹の大狼の中から、気性が穏やかな1匹を引き取り、レディと名付けて育てていた。その後、レディは殺されてしまい、ノーザン・イヌイット・ドッグ(狼に似せて作られた犬種)のZunniもお役御免となったのだが、ソフィーはZunniを引き取り、大切に育てた。17年にZunniが亡くなった後にも、似たような犬を家族に迎え入れるなど、Zunniへの思い入れは今なおとても強い。
ちなみに大狼はスターク家の紋章にもなっており、ソフィーは昨年6月、最終シーズンに向けて、腕に紋章とサンサの父の言葉「群れは生き延びる(The pack survives)」というタトゥーを彫り、大きな話題となった。
『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン7にカメオ出演したことが大々的に報じられ、注目を集めたエド・シーラン。実は、ほかにもカメオ出演しているミュージシャンがいる。
世界的にファンが多いイギリスのロックバンド「コールドプレイ」のウィル・チャンピオンは、シーズン3で放送された結婚式のドラマーとして登場。暗殺に関わる重要な役どころを演じた。アイスランドのポストロックバンド「シガー・ロス」は、シーズン4で結婚式を盛り上げる音楽隊として出演し、不機嫌な新郎からコインを投げつけられるという仕打ちを受けた。
シーズン4には、北アイルランド人とスコットランド人の混成ロックバンド「スノウ・パトロール」のフロントマン、ギャリー・ライトボディが登場。
シーズン6には、アイルランドのフォークロック・バンド「オブ・モンスターズ・アンド・メン」のメンバーが登場。シーズン5には、米メタルバンド「マストドン」がゲスト出演。ドラマーのブラン・デイラーは、エドがゲスト出演した回にも登場した。
展開が読めないことで世界中のファンを惹きつけていた『ゲーム・オブ・スローンズ』。「続きが知りたい!」と躍起になる熱狂的なファンも多く、制作陣は撮影の盗撮や台本の流出を強く警戒していた。その対策として、実際には放送しない「偽のシーン」をいくつも撮影。1シーンにつき5時間もかけてまったく異なる3つのシーンを撮影したため、パパラッチたちは翻弄され、実際に使用するシーンを盗撮されることを防げたという。すでに殺されたキャラクターに衣装を着せてシーズン6の撮影をしているところをパパラッチされたこともあったが、放送ではそのキャラクターは登場せず。これも偽シーン撮影だったと見られている。
また、ドローンによる盗撮を警戒して無線信号を妨害する装置も使用を使用し、最終話は役者たちにも内容を知らせず、台本は何パターンも用意。デジタル化された偽の台本は一定の時間が過ぎると自動消滅するなど、ハイテク機器を駆使した『ミッション:インポッシブル』さながらの“スパイ戦”だったようだ。
一般視聴者はもとより、数多くのアーティストたちを魅了してきた『ゲーム・オブ・スローンズ』。ラッパーも、このドラマの大ファンが多い。そんな彼らがドラマにインスパイアされた曲を、放送局の米HBOが「公式アルバム」としてリリースしている。
2014年に発売された『Catch the Throne』は『ゲーム・オブ・スローンズ』がテーマのミックステープとなっており、コモン、アウトキャストのビッグ・ボーイらがラップ。音楽共有サイト「SoundCloud」で無料配信された。
15年には『Catch the Throne』ミックステープ Vol.2が発売され、スヌープ・ドッグ、メソッド・マンら大物ラッパーのほか、アンスラックスやキルスウィッチ・エンゲイジなどメタルバンドも参加。スヌープは、「『ゲーム・オブ・スローンズ』はヒップホップの世界観そのもの。ギャングやファミリーへの忠誠心、トップの座を狙いにいくさまがそっくりだ。(ミックステープには)何がなんでも参加しなくちゃと思ったね。おれがこのドラマをどう感じているのかを、みんなに伝えたい」と意欲を語った。
19年には、ドラマ終了に合わせて豪華ラッパーが参加し、さらにパワーアップした公式アルバム『For The Throne』が発売。SZAとザ・ウィークエンド、トラビス・スコットという人気アーティストがコラボした「Power Is Power」が大きな話題となった。
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