「モンスターアイドル」でシンデレラガール誕生!? 天然すぎる発言でクロちゃんにボディブロー!

 安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜し、新たなアイドルグループをプロデュースする企画「MONSTER IDOL」の3週目が、11月20日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で放送された。

<これまでのあらすじはこちらから>

夢をかなえるため、クロちゃんの口臭を我慢したナオ

 今回は沖縄合宿の2日目。プロデューサーであるクロちゃんはグループ名と歌詞を担当することになった。まず手始めに、歌詞へ挿入する(予定の)ポエムをクロちゃんは9つ用意してきていた。詩の内容は以下だ。

・かけぬける風にたくした想いを言葉で伝える事ができなくなってる
・私をラビリンスの住人にしたてあげたのは誰
・鏡に写る私にルージュで伝言したんだ
・悲劇のヒロインを1人で演じるのはもうやめたい
・おりひめとひこぼしの関係をロマンティックに感じなくなったのはいつから?
・名も無き神があたえた試練にバケツの水をひっくり返して叫んでた
・方程式じゃ答えられない感情にうつむいて逃げだしてしまったんだ
・かきむしりたくなるような日常
・闘いもしないうちから負け犬のレッテルをはられたんだ

「ラビリンス」や「ルージュ」など、令和らしくないワードが目につく微妙な出来栄え。笑いをこらえ、「すごく良い歌詞だなと思いました」と平気でウソをつく候補生たち。この瞬間、辺りは完全に「笑ってはいけない~」の様相を呈していたから不憫だ。

 ちなみに、クロちゃんが考案してきたグループ名の候補案は「時とラビリンス」と「ミルキーボム」だった。不可解に「ラビリンス」というカタカナを執拗に推すクロちゃん。結局、この2案に関してはWACK代表取締役の渡辺淳之介氏がやんわりと却下して事なきを得た。

 その後、クロちゃんはお気に入りの候補生・カエデを含む3人の女の子とジャグジー風呂へ入った。「MONSTER IDOL」では、芸能界で夢をつかもうとする女の子に中年プロデューサーがセクハラする場面が頻出する。若い女の子をはべらせ、ジャグジーに浸かって我が世の春を謳歌したクロちゃん。この光景、一般人がアイドルプロデューサーに抱く妄想の暗部を具現化している感がある。実は、ひそかに風刺なのだ。

 合宿1日目でクロちゃんからスパイに指名されたアイカは、従順に活動に励んでいた。バーベキューの食材の買い出しの合間、クロちゃんの1番のお気に入り・ナオにカマをかけたのだ。

アイカ「クロちゃんと2人で話したことあるの?」

ナオ「何回かな? 2回」

アイカ「えっ、そんなあるの!? ウチ1回もないのに。どうだった?」

ナオ「いやまぁ、“気持ち悪いなぁ”って(笑)。まぁその、実際プロデューサーさんじゃなかったら思ってる……っていうか、今も思ってるけど。実際、クロちゃんが来たときに思ったのは、若干口臭かったりするの(笑)。もう、モロに伝わってくる。でも、アイドルになるためにはしょうがないのかなぁ」

 この直前、ナオはクロちゃんと沖縄美ら海水族館で2人きりでガッツリ語らい、「クロちゃんの1番になりたい」「LOVEです」「私も(クロちゃんのことが)好きです」と涙ながらに打ち明けていた。つまり、彼女の涙とLOVEの言葉は営業トークだったということ。アイカもアイカで「クロちゃんと2人で話したことは1回もない」と断言しているし。2人ともウソをつくのがうまい。

 特に、ナオの態度から察したのは「夢をかなえるには嫌なことも我慢しなければならない」というアイドルの厳しい現実だ。この企画は芸能界の闇の一部をサラッと公開している。何度も言うが、やっぱり風刺だ。

 アイカを呼び出したクロちゃんは、スパイ活動の成果を報告させた。ここで、ナオの“口臭発言”を知って大ショックを受け、「今、臭くないでしょ!?」とアイカに詰め寄った。アイドルを目指す候補生は、嫌なことも我慢しなければならない。だから、アイカはためらいながらも「……におい、何もしないですね」「大丈夫です」と返答した。でも、クロちゃんはさらにアイカに迫る。

クロちゃん「大丈夫? 大丈夫っていうのは、スパイがアイカちゃんだけだと思ってるじゃん。もう1人いるかもよ? ウソついてたら、その子が俺に報告するかもよ」

アイカ「あぁ……少し臭いです。少し」

「ナオちゃんについての報告はウソじゃないよね?」というニュアンスでカマをかけていたクロちゃん。なのに、アイカは口臭についての念押しと勘違いし、「臭いです」と白状してしまった。つまり、彼女も陰では「クロちゃんの口が臭い」とコソコソ言っていたということ。でも、ほかにスパイがいたらウソがバレてしまうから本音を告白したという顛末だ。

 このやりとりがバズった。あまりにも天然な対応をしたアイカに対し「アイカ推しになった」「天然でかわいすぎる」「好感度爆上がり」「腹が痛い」「この子には絶対残ってほしい」と、称賛ツイートが続出したのだ。

 いつの間にか「誰が1番のお気に入りになる?」を観察するサバイバルゲームになっていた同企画。いや、真の最終目的はアイドルグループを作ることである。そういう意味で、アイカはデビュー前からファンをゲットしたということ。「臭いです」発言を契機に、一気にデビューへの階段を駆け上り始めた。ある意味、これはシンデレラストーリーだ。

 一方のナオは、最下位(6位)で合宿2日目を通過している。はっきり言って瀬戸際の状況だ。順位発表の際、これ見よがしにナオを一瞥してから別の子に合格通知を渡すくだりは、クロちゃんの性格と復讐心を如実に表していた。困惑するナオを自室に呼んだクロちゃんは、さらにナオにプレッシャーを与えた。

クロちゃん「どうだった? 今日の発表」

ナオ「意味がわからなかった……。また6位だった……。何か理由がありますか?」

クロちゃん「自分が一番わかってるんじゃない?」

ナオ「私、何かクロちゃんに嫌なことしましたか?」

クロちゃん「ううん。だって“俺のことを好き”とか言ってくれてるしさ、プロデューサーとしても好きなんでしょ? で、恋愛感情でも好きなんでしょ? ……本当? ……全部俺わかってるからね。全部だよ」

ナオ(泣きだす)

クロちゃん「泣かなくていいんだよ、もう泣くのはわかったから。泣くのは大丈夫」

ナオ「すみません、泣いて」

クロちゃん「いいよ、全然。涙流したらちょっとスッキリするだろうしさ。スッキリして、もう1回考えてみたらいい。自分がどうするべきなのか。俺は見守ってるから。俺はウソつきが一番嫌いだからね」

「全部わかってる」とだけ言い、核心ぼやかせたままプレッシャーをかけ「自分でどうすべきか考えて」と悔い改めさせたクロちゃん。反省を促し「もう、クロちゃんのことは悪く言えない」と深層心理に植え付ける彼の手法。加えて「もう泣くのはわかった」と突き放すことで、演技はもう通用しないとナオをさらに追い詰めている。マインドコントロールに関して、クロちゃんは抜かりがないのだ。

 もうひとつ、重大な事実がある。この面談によって、ナオはアイカがスパイだと気づいたはずだ。2人の間に確執が生まれることは必至である。

「MONSTER IDOL」の目的はアイドルグループの結成だ。もしもナオとアイカが共にデビューまでこぎ着けたら、プロジェクト始動前からグループ内の不仲が明らかな、キナ臭いグループになりそうだ。疑心暗鬼のメンバーしかいない、着火寸前の新アイドルグループ。

 1週目のレビューでも書いたが(参照記事)、カメラがある時点でクロちゃんは己の役割を察している。言わば、“クズ”を売りにするクロちゃんという芸人をクロちゃん自らがセルフで演じている構図だ。そういう意味で、プロデューサー・クロちゃんからリアルを感じることはほとんどない。芸人としてクズを全うしているだけの状態だ。

 この企画は、候補生の相関図を見どころにしたほうが絶対に面白くなる。候補生 VS 候補生の図式が生まれるであろう、今夜放送4週目からが真のスタートと捉えている。

 あとひとつ、懸念がある。無事にグループがデビューし「これから応援してください!」と言われても、「MONSTER IDOL」がそんな穏便に終えられる企画ではないことは明らかだ。表と裏の顔が明らかになったナオをアイドルとして応援しづらいし、スパイ活動に熱心なアイカからアイドル性を感じることは困難である。

 結局、逆アップをかまされたクロちゃんが最後にひどい目に遭う……というオチになるのだろうか? でも、それは前企画「モンスターハウス」でやった。もっと言えば、深夜にとしまえんでクロちゃんを見世物にするというアイデア自体も弱火だった。

 すべてを引っくり返す、斬新なエンディングは、果たして待っているのだろうか? アイドルグループの未来以上に、その点に期待している。

(文=寺西ジャジューカ)

クロちゃん企画「モンスターアイドル」は、タブーを公開する『ASAYAN』以来のアイドルエンタメの極地か?

 

 安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜し、新たなアイドルグループをプロデュースする新企画「モンスターアイドル」の2週目が、11月13日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で放送された。

クロちゃんみたいなファンに笑顔でいられるか? という審査

 勝ち残った候補生8名を連れたクロちゃん一行は沖縄県今帰仁村のホテルへ到着、同地で行われる4日間の合宿をスタートさせた。合宿中は1日1名が脱落し、最終的に残った4人がデビューできるという流れである。

 過酷なシステムを明かされ一気に身が引き締まった8人に対し、クロちゃんは「水着審査を行いたい」と発表した。いきなり肌の露出を促すプロデューサーに、候補生らは引き気味に……。

「どのアイドルグループにもグラビア担当はいるから。『ヤンジャン』『ヤンマガ』、いろんな週刊誌の表紙を飾ってもらう存在はグループに1人必要なんですよね」(クロちゃん)

 それっぽい言い訳に納得してしまいそうになるが、惑わされてはいけない。彼は、もっともらしい理由で私利私欲を満たそうとしているだけなのだから。スカートタイプの水着を着た子がいれば、「それ、どうなってんの?」とスカートをまくり上げさせたり。ほかの候補生には何度もバンザイをさせ、脇が丸見えの体勢を自分のスマホで激写したり、「何カップ?」と無駄に質問したり。完全にやりたい放題。でも、これらの視姦がすべて“審査”という名目で合法化されているのは巧妙だ。

 その後、クロちゃんと候補生らはプールに入って水かけっこを始めた。このときのクロちゃんがやばかった。「誰の近くの水飲もうかなあ?」「みんなが入ってるプールの水はおいしいね」と発言、全員をドン引きさせたのだ。でも、クロちゃんは秘めた願望を実現させた喜びで満面の笑み。ただのセクハラなのに、プロデューサー業として看過されているのは地獄である。

 一方で、こんな見方もできる。アイドルファンにはいろいろな人がいる。その中には「キモオタ」と称される層がいるのも事実。その代表格が、まさにクロちゃんだった。合宿で候補生がキモオタに免疫をつけておくのは悪いことじゃない。こんなクロちゃんを前に笑顔を絶やさないでいられるかも、立派な審査の内。

 そういう意味で、候補生の1人・カエデちゃんの対応は見事だった。クロちゃんと2人きりになった際、彼女はこんな態度を取っている。

クロちゃん「“俺のことをしっかり好きになって”って言ったの覚えてる?」

カエデちゃん「覚えてます。好きです、ちゃんと。クロちゃんは好きですか、私のこと?」

クロちゃん「……それはアイドルとして? それとも女として?」

カエデちゃん「どっちも」

 クロちゃんに対し、ちゃんと気のある素振りをしたカエデちゃん。気持ちが盛り上がったクロちゃんは「好きに決まってる」と返答。そして「手、大きいでしょ?」と自らの手を広げ、その上に手を重ねるようカエデちゃんに無言で促した。すると、カエデちゃんは自ら恋人つなぎし「温かいんですね」とニッコリ。さらに「甘えていいですよ」と言われたクロちゃんは、感極まった表情で「本当は今すぐキスしたい」と発言したのだ。クロちゃんが選ぶお気に入りナンバー1の座は、ナオちゃんを抜いて現在カエデちゃんが獲得中である。

 前企画「モンスターハウス」の頃から、クロちゃんの趣味はわかりやすい。『水曜日のダウンタウン』を観ていると、彼の好みのタイプが段々わかってきた。いらない知識なので、困りものである。

 お酒の飲めるカナちゃんとヒナタちゃんを誘い、食後にクロちゃんは3人で飲み直した。するとまず、カナちゃんが「お酒が入んなくなってきた」と席を外した。ということは、クロちゃんとヒナタちゃんのツーショットである。

 ヒナタちゃんは自らクロちゃんの手を触りに行くなど、積極的にガンガン行った。しかし、この子はクロちゃんのタイプじゃないのだろう。だだ下がりのテンションを見れば、クロちゃんがヒナタちゃんに興味がないことは一目でわかる。ヒナタちゃんも、自分の劣勢は自覚しているようだ。そして、彼女は「私は何番目ですか?」とクロちゃんに質問する。

ヒナタちゃん「私を受からせる気ないですよね? 私としゃべるとき名前も呼んでくれないし、目もあんま見てくれないし、ずっと違う子とばっかり喋ってるから」

クロちゃん「いや、1番にしてあげたいけどさ」

ヒナタちゃん「じゃあ、どうしたら私って1番になれるんですか?」

クロちゃん「そこはやっぱ自分で考えて行動しないと」

 すると、ヒナタちゃんはいきなりクロちゃんの頬にキス! 呆然とするクロちゃんに「お願いします」と一礼し、彼女は去っていった。クロちゃんが頭を抱えている。その顔には「落とすつもりだったのに……」と書いてある。苦悩の表情で「タイプじゃないんだけどなあ……」と本音をこぼすクロちゃん。眼中になかったから困っているのだろう。

 実際、ヒナタちゃんはよくわかっていた。こんなトリッキーな手に出なければ、彼女に勝ち目はなかったかもしれない。でも、女の武器を使うことでヒナタちゃんは結果を出した。彼女は無事に合宿1日目をクリアしたのだ。

 実はこれ、軽めの枕営業だと思うのだ。こういうのは、テレビで初めて観た。枕営業を解禁したアイドル企画。前代未聞である。そして「こういうことをする子はほかにもいるのだろう」と、現実が垣間見えた感もある。こうして枕営業は生まれるのか、という生々しさ。“キスしなければ生き残れない世界”に見えるし、“1番になるならいくらでもキスする世界”にも見える。「MONSTER IDOL」を観て恐ろしさを覚えるのは、クロちゃんのクズさより女性の黒さである。

 1つ気になることがある。もしヒナタちゃんが最後まで残り、デビューしたとする。果たして、彼女を応援するファンは付くのだろうか? 事実、「モンスターハウス」でクロちゃんとキスをした女性は今、芸能界で売れていない。行くも地獄、戻るも地獄というやつか……。

 1日目で脱落したのは、カナちゃんだった。「ダンスがヘタ」「全然練習していない」「やる気が見えなかった」等を理由に挙げるクロちゃん。プロデューサーっぽい真っ当な意見に思える。

 では、カナちゃんの立場に立って考えてみよう。彼女はもう、嫌気がさしていたのではないか? 酒の席で中座したり、やる気を見せなかったのは、クロちゃんプロデュースの企画にうんざりしていたから。カナちゃんは最年長の24歳だったし、一番分別があったのかもしれない。

 前回の放送で、クロちゃんは「この企画でアイドルを作りたいし、彼女も作りたい」と宣言していた。そして、ヒナタちゃんを受からせた。つまり、融通の効く子を優遇し、振り向いてくれない子は容赦なく落とすということ。クロちゃんはエロで攻略できるプロデューサーだと、改めて証明されたのである。

 VTRを観終えた、スタジオのファーストサマーウイカは「ちまたにも、こういう系のプロデューサーはいる」とコメントした。エロで落とせるプロデューサーは、やっぱり普通にいるのだ。前回の放送で、重盛さと美も「芸能界を生き延びるためには、エロい人にも悪い人にも好かれないといけない」と口にしていたし。2人の女性芸能人が異口同音に「こういうプロデューサーっているよね」とぶっちゃけているのは興味深い。

 エロにもセクハラにも軽めの枕営業にも耐えうる女の子たちが名を連ねるであろう、新しいアイドルグループ。何か、見ちゃいけないものを見てる気がする。

 モーニング娘。を生んだ『ASAYAN』(テレビ東京系)から始まった、候補者に負荷をかける形のアイドルエンタテインメント。「MONSTER IDOL」は、その極地という気がする。

(文=寺西ジャジューカ)

 

 

クロちゃん、水ダウ企画に言及したツイッターに罵詈雑言の嵐「いい加減にしてください」

 お笑いトリオ・安田大サーカスのクロちゃんがまたもや炎上している。

 現在、バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、「MONSTER IDOL」と題したアイドルプロデュース企画を行っているクロちゃん。その第2弾が放送された13日にも、アイドルたちが入ったプールの水を飲むなどのゲスい行為はじめ、アイドルたちを私物化するような言動が多く見られた。

 そんな中、クロちゃんは放送後にツイッターを更新し、「モンスターアイドル、合宿1日目終了」と報告。「みなさんどうでしたしんか?」と呼びかけていた。

 その後もクロちゃんは「みんな成長してるので、しっかり成長過程をみてだしんねー!」と番組を宣伝する一幕があったが、その後はタクシーの車内で撮影した自撮りをアップし、「色々と出来ない僕を、テンション下げないように気を使ってもらったり、できるように変えてもらったり。本当に申し訳なかったり、ありがたかったり、悔しかったり」とつづり、最後に「今、家路に着きながら噛み締めてます。本当にありがとうございました」とスタッフに感謝を述べていた。

 しかし、こうしたクロちゃんの一連の投稿に対し、「どうだったかって聞けるメンタル凄いね」「去年から何も進歩してないなと思った」「炎上狙いですか?いい加減にしてください」といった厳しい声が殺到している。

 すでに賛否飛び交うこの企画。炎上狙いと思われるクロちゃんの言動に飽き飽きしているネットユーザーも多いようだ。

『水曜日のダウンタウン』のクロちゃん新企画「MONSTER IDOL」に感じる物足りなさ

 11月6日放送『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にて、新企画「MONSTER IDOL」がスタートした。アイドルを目指す16名の候補生が招集され、安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜、プロデュースしていくという内容である。

 候補生のいる一室に目隠しされたクロちゃんが連れてこられた。彼は趣旨を把握していない。アイマスクを外し、手に持たされた手紙を読んで勝手がわかったクロちゃんは、態度が一変した。

「だったら、もう審査始まってるからね。ああ、そういう立ち位置ね。立場わかったわ、うん」(クロちゃん)

 さっきまで「何何何? うわーっ、何!?」と狼狽していたのに、立場の強さを把握したら口調と表情を一変させ、上から目線に変身するこの男。

 続いて、BiSHなどを擁する音楽プロダクション「WACK」代表の渡辺淳之介氏よりクロちゃんに、企画趣旨があらためて説明された。クロちゃんはメンバーを選抜するだけでなく、曲や歌詞、振り付けなどすべてを担当。そして、今回結成するグループはWACKからのデビューがすでに予定されている。クロちゃんは気になることを渡辺氏に質問した。

クロちゃん「ちなみになんですけど、作るアイドルは(僕との) 恋愛はOKなんですか?」

渡辺「基本、クロちゃんにお任せします」

 任せるなよ! というか、事前にこんな質問をして言質を取っているクロちゃんに抜かりがない。

 プロデューサー然とした態度で颯爽と候補生の前に現れたクロちゃんはくぎを刺した。

「僕が全権持ってるってことがはっきりわかりました。なので、僕にしっかりアピールできないとダメです。僕1人を好きにさせることができなければ、誰からも愛されません」

 もっともらしいことを言い、候補生たちをハーレムの世界へ誘導しようとするクロちゃん。番組放送中にクロちゃんは「俺がルールって事でいいしんね。」とツイートしていた。

「クロちゃん、大好き!」のモードにスイッチするアイドル候補生の覚悟

 続いて、審査は「アピールタイム」に突入。「アピールタイム」という字面からはヤバさしか感じないが、クロちゃんと候補生がドリンクやスナック菓子を飲み食いするだけのチェックポイントだ。早い話、プロデューサーに気に入られたい候補生らがクロちゃんにグイグイ行く争いの場。ある女の子は「クロちゃんさんにカンパーイ!」とヨイショをし、ある女の子はほっぺたの柔らかさをアピールした。当然、クロちゃんは彼女の頬を触りにいき、得意げにニヤついた。

 ほっぺたが柔らかかった女の子の名前はカエデちゃん。なぜか、審査会場にはソファ席が用意されている。クロちゃんは彼女をソファへ連れていき、2人きりで話すことを望んだ。カエデちゃんと向かい合ったクロちゃんは彼女 の手を握り「もしも好き同士になってデートに行くならどこに行きたい?」と、アイドルとはビタイチ 関係ない質問をぶつけにいく。さらには「何かあったら守るね」と決めゼリフを吐いた。やみくもに「守るね」と彼は口にするが、一体何から守るというのだろう? 今のところ、危険人物はクロちゃんなのに。

 スタジオでVTRを見ていた重盛さと美の一言が興味深い。

「芸能界を生き延びるためには、エロい人にも悪い人にも好かれないといけないじゃないですか。どんな厳しい世界でも生きていかないといけないので」

 この場にいる候補生たちは、アイドルになりたくて必死。本気だ。だからこそ、気持ち悪さを感じたとしても「クロちゃんさん、大好きです!」というモードへ当然のようにスイッチできる。抵抗するという選択肢自体がない。クロちゃんも怖いし、候補生たちの覚悟にも身震いする。

 個別インタビューでクロちゃんは告白した。

「今回、こういう企画が始まったから、この企画でアイドル作りたいし、彼女も作りたい」

 クロちゃんが一番目をつけているのは、19歳のナオちゃん。ソファ席では、クロちゃんとナオちゃんのこんなやりとりがあった。

クロちゃん「俺、本当ナオちゃんのこと一番好きだよ。ナオちゃん、俺のこと好き?」

ナオちゃん「はい、大好きです」

 しかし、アピールタイムの審査でナオちゃんは合格にならなかった。「“本気で(アイドルに)なりたい”と伝えて“わかった”って言ってくれてたのに、裏切られた感があります」と彼女も失望を隠さない。でも、合格枠があとひとつだけ残っている。するとクロちゃんは、何もせずにいきなりナオちゃんの追加合格を発表した。ナオちゃんは驚き、泣いて喜んだ。

「思ってた通り、ポロポロと泣きましたよね。あの涙を見たかったんですよ。スッゲーきれいな涙じゃなかったですか? 思い通り泣いてくれたからサブイボ立ったもん。普通に受からせてたら、僕のことそんな考えないじゃないですか。けど、あそこで“なんで受からないんだろう?”ともっと僕のことを考えるから、僕をもっともっと好きになる。何十倍も僕のことを好きになってますよ」(クロちゃん)

「一番好き」と伝えて合格する雰囲気を出しておきながら、結果はあっさり落選。そっけない態度を見せてから再び優しくしたら、ナオちゃんは大号泣。「もっとクロちゃんさんを好きにならなければ」という意識を植え付けた、悪の(恋の)心理作戦をクロちゃんは仕掛けていたのだ。ストックホルム症候群がバラエティとしてそのままパッケージ化されたかのような印象である。

 この新企画、はっきり言って既視感がある。先月末に炎上を起こした『バチェラー・ジャパン』(Amazon Prime Video)を想起させる箇所がすごく多いのだ。

「MONSTER IDOL」は、クロちゃんがプロデューサーとしてアイドルを選抜する企画。つまり、圧倒的に優位なのがクロちゃん。女性陣がクロちゃんを狙うという構図は普通ならば不自然だが、プロデューサーとして権力を持っていれば自然。こうして、バチェラーシステムが滞りなく出来上がった。

 アイドルのプロデュースと言いつつ、クロちゃんが合格させているのは好みの女の子ばかりだ。そこには、おのおのが持つ歌唱力など何も影響しない。しかも、彼は「この企画で彼女を作りたい」と公言した。

 アピールタイムは、いわばバチェラーにおけるカクテルパーティ。バチェラーでは気になった女性を別席へ連れて行き、2人だけで会話するパートがある。不自然に用意されたソファ席は、まさにそれだ。「デートに行くならどこに行きたい?」という会話は、バチェラーで展開されたやりとりそのまま。自分への本気度が低い女の子は容赦なく落とし、一目惚れした女の子に権力を持つ男が恥も外聞もなく突撃する姿勢もバチェラーを彷彿とさせる。合格者にはクロちゃんから赤い合格通知が渡されるが、バチェラーでは赤いローズが渡された。つまり、そういうことなのだろう。

 ただひとつ残念なのが、バチェラーもテラスハウスも、本家のほうがパロディより数段面白いという事実である。本家にはクロちゃんに勝るとも劣らないクズが存在するし、本家のほうがパロディよりもはるかにドロドロしている。

「MONSTER IDOL」は、ヤラセではないと思う。でも、カメラがある時点で、クロちゃんが己の役割を察してしまっている。用意された「クズ」というレールにスタッフと同乗する共犯関係が、暗黙のうちに築かれている。当然だ。クロちゃんはプロの芸人なのだから。その点で「MONSTER IDOL」はリアリティショーとして破綻しており、物足りなさを感じなくもない。そして、視聴者の側も、それを薄々察している。

 テレビ界の中でも、とりわけエッジの効いた『水曜日のダウンタウン』制作陣のことだ。そんなことは百も承知だろう。これからどのように「MONSTER IDOL」が展開し、面白さを右上がりにしていくのか? 次回以降も追っていきたいと思う。

(文=寺西ジャジューカ)

重盛さと美に“枕疑惑”が再燃! 『水ダウ』の問題発言と坂口杏里の暴露がつながった!?

 タレントの重盛さと美が11月6日に放送されたバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で語った何気ないコメントに、視聴者は芸能界の「闇」を感じたようだ。

 番組では、安田大サーカスのクロちゃんが16名の“女性アイドルの卵”からメンバーを選抜して、女性アイドルグループをプロデュースする新企画がスタート。

「プロデューサーという立場を使って女性たちにボディタッチを連発するクロちゃんに、スタジオゲストの重盛は『やっぱ芸能界生き延びるためには、エロい人や悪い人にも好かれないといけない。どんな厳しい世界でも生き延びていかないといけないので、これで生き残った女の子はホントにやっていけるんじゃないかな』と意味深コメント。これに一部の視聴者からは、『枕をしてきたってこと?』『さらっと芸能界の闇を語った』などと、驚きの声が上がりました」(週刊誌記者)

 この発言を受け、重盛と同じ事務所に在籍していた後輩の坂口杏里が10月30日に自身のYouTubeチャンネルを更新した内容がクローズアップされているという。

「坂口は『私がドン引きした芸能人○○さんについて語ります』というタイトルの動画をアップ。それによると、自分と数カ月差で前事務所に入った女性タレントが、前事務所社長にスマホ代を支払ってもらっていたり、その事務所社長がヘアアイロンを温めたりといった雑務をしていたことに絶句したそう。また、その先輩タレントからは敵対心を持たれ、あることないこと言われたとも暴露。重盛は事務所で一番の売れっ子でしたし、坂口がホストクラブ通いで借金した際に重盛がテレビで語った話を、『さすが腹黒いや』とツイッターで批判していました。別日の動画では『結構たぶん枕してると思う。お気にいられたアイドルは、食われてると思う』と、権力者と関係を持っている女性タレントがいることを匂わせていますし、『水ダウ』発言で点と点がつながったことで、ネット上では重盛の下半身にも注目が集まっています」(前出の記者)

 重盛がどうやって「エロい人」に好かれてきたのか、気になるところだ。

企画が時代遅れ! TBS『水曜日のダウンタウン』が食べ物を無駄にして批判殺到

 芸人の体当たり企画で何かと炎上しがちなバラエティー番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)だが、9月25日に放送された内容が再び問題視されているという。

 炎上しているのは、『ソフトクリーム買った直後に説教食らったら食べるわけにいかず溶けて無くなっちゃう説』という企画だった。

「仕掛け人の先輩芸人が、ソフトクリームを持たせたまま後輩にお説教をするというものです。炎天下の中、ソフトクリームはどんどん溶けていき、手がベタベタになってしまい困っている後輩芸人の姿に、『食べ物を粗末にするな!』『いじめにしか見えない』と、視聴者からネット上に批判が殺到しています」(テレビ関係者)

 ダウンタウンの番組とえいば、過去にも似たような企画が放送されていたという。このテレビ関係者が続ける。

「90年代に放送されていたお笑い番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)の人気企画、『巨大料理に挑戦』シリーズでは、牛乳1200本を使って後輩芸人らと巨大プリンを作りました。作成時から、プリン液の中に調理器具を落とすなどふざけていましたが、問題は最後の冷やし固めたプリンをひっくり返すシーンです。なんと、牛乳の量が多すぎたためか全く固まっておらず、全てプリンを液体のまま後輩芸人たちにぶっかけ、すべって転ばせたんです。当時はネット環境も一般的ではなく『炎上』という言葉もありませんでした、今だったら番組が終了するレベルの問題でしょうね」

 ダウンタウンは、食べ物を粗末にする企画はもはや時代遅れだと感じなかったのだろうか。

松本人志MC番組のヤラセ問題で危ぶまれる、大本命『水曜日のダウンタウン』の去就

 ダウンタウンの松本人志がMCを務める『クレイジージャーニー』(TBS系)のヤラセ発覚からの番組休止問題で、当の松本がSNSで発言し、さらなる話題を読んでいる。

 松本は自身のツイッターで「こういう時オレはスタッフをあまり責める気になれなくてねー。一生懸命なのは知ってるしねー。でも番組の性質上ウソだとしたらアカンなー。」と、複雑な胸中を吐露した。

 この件もあって、多くの視聴者や現場レベルの製作関係者の間では、同じくダウンタウンがMCを務める『水曜日のタウンタウン』(TBS系)にも心配が及んでいるようだ。

「2017年に『ワイドナショー』(フジテレビ系)が誤報を出したときに、松本さんは『今度もし、こんなことがあったらワイドナショーを降りようと思っている』と発言しました。それくらいの緊張感を持ってやってほしいということだったようですが、松本さんは現在のTBSの体質を見ていたら、本当に嫌気がさしてしまうかもしれません」(他局のプロデューサー) 

 このところTBSで続くヤラセ問題。現場で働くスタッフからは、同局の体質そのものに疑問が向けられているようだ。

「『クレイジージャーニー』は、普通の現場ならばあんなわかりやすいヤラセは起き得ない。よっぽど上からの圧力とか恐怖がある現場だったんでしょうね。そもそもTBSは雰囲気が良くない現場が多い。最もやらせ疑惑がある“観察系バラエティ”番組では、業界内ではみんなが”やっている”ことを知っていますし、それを公言しているディレクターさえいますよ。下のスタッフたちはそれをわかった上で、みんな苦しみながら作ってますよ」(バラエティ番組制作会社に所属するディレクター)

 『水曜日のタウンタウン』も、「ストライクを狙いにいくのではなく、スレスレ」な演出が話題を読んでいる。

「『水曜日~』は、企画によってギャラクシー賞を取るものもあれば、BPOで問題として上がる場合もある。ガチすぎる演出が話題を呼んでいますが、ちょいちょい演出上のミスで謝罪を繰り返している。BPOの記録を見ていても、番組側は努力を重ねているものの、審議委員からの反応が冷ややかな場合が多い。このままでは、松本さんが辞めずとも、番組が打ち切りになってしまう可能性もあるでしょう」(同)

 スタッフたちからは、「演出とヤラセの境界線がなくなって、なんでもヤラセといわれてしまう」というボヤキも聞かれた。そんな姿を見て、松本も冒頭の発言をツイートしたのかも知れないが、際どい番組は今後さらに淘汰されてしまうかもしれない。

”仲良し芸人ブーム”の逆をいく、ザ・昭和芸人「おぼん・こぼん」に脚光?

 いまや「仲良し芸人ブーム」である。おぎやはぎ、さまぁ~ず、サンドウィッチマンを筆頭に、家族ぐるみの付き合いがあるバナナマン、幼なじみのカミナリ、同居して風呂にも一緒に入るガンバレルーヤ、昨日あったことを報告し合うEXIT……。ビジネスライクという言葉はどこへやら、プライベートでも親交のあるお笑いコンビが増えている。そんな中、昭和の香り漂うベテランコンビの真実に、世間は衝撃を受けた。おぼん・こぼん――。1965年、1度目の東京オリンピックの翌年に結成され、漫才ブームなどさまざまなお笑いの荒波を乗り越えて半世紀。2人の「お笑い道」に注目が集まっている。

 今の20~30代は聞いたことがほとんどないであろう、いかにも昭和のコンビという名前の2人が脚光を浴びたのは、今年2月27日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)。芸人ドッキリでも数々の名シーンを生んできたキラーコンテンツ「解散ドッキリ」を浅草界隈のベテランコンビたちに仕掛けると、積み重ねた年月の分だけ切なさも増すのか検証したのだ。

 ところが、もともと「8年間プライベートでは一切口をきかない」というほどの不仲で知られた2人。案の定、仕掛け人のおぼんに解散を告げられたこぼんは、「辞めましょう。それでいいじゃん」と激怒。ドッキリとわかった後も「シャレになるドッキリとならへんドッキリがあるで」とこれまた、テレビカメラの前で本気のキレッぷりを見せた。

 芸能人に対する視聴者の興味はさまざまだ。たとえば色恋沙汰。ウワサの2人は本当に付き合ってるのか? あの夫婦は仮面夫婦じゃないのか? 離婚危機に瀕しているのでは? などなど。あるいは犯罪絡み。昔の不祥事を引っ張り出したり、「クスリやってそう」といった臆測……。そして劣化。見た目が老けた、歌の音程が狂ってる、声が出なくなったなど。そんな興味ランキングのベスト10には入ってくるのが、コンビやグループメンバーの不仲ではないだろうか?

 いまや人間関係が希薄であるため、人は他人が、特にテレビに出ている人が不仲だと余計、不安を覚えるのかもしれない。そんな世の中の潮流を受けて、仲良し芸人が主流を占めるようになった。

 もはや仲良しこそ善、不仲はダメと言わんばかりに「仲良し」が前面にうたわれるが、実はプライベートで仲が良いことはコンビのイメージアップにはつながるが、面白さとは本来別物。だが、むしろ面白さより、そちらが重視される時代になってしまった。

 そんな中で、2月の『水ダウ』に出た、おぼん・こぼんの、いくら不仲でもコンビを続けるという姿は新鮮だった。実際、この日のオンエアは世帯視聴率9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。タイムシフト(録画)視聴率が2.6%。合計12.1%を記録した。その後、ネットに出回る動画で知った視聴者も多いだろう。

 そして今月3日、『水ダウ』は催眠術で2人を仲直りさせるというお節介 な企画を立ち上げ、再びドッキリを敢行。だが、安直すぎて視聴者に展開を見透かされたのか、数字は7.2%で終わっている。

 一方、劇場は、2人のウワサを聞きつけて連日大入りだとか。さらになぜか今月1日、おぼんがユーチューバーデビュー。得意のトロンボーンの腕前を披露するなど、新展開を見せている。

 そんな2人にも、仲の良い時期はあった。舞台で着る衣装は必ずおそろいだったそうで、毎回打ち合わせをしていたが、いつしか「明日、これね」と言わなくなり 、「今はお互いバラバラ」だという。今後2人の関係が修復するかどうかは、ある意味、緊張が続く日韓関係よりも視聴者の注目を集めている。果たして、2人が再び仲良くなる日は訪れるのだろうか?

(文=都築雄一郎)

◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆

“世界一ピュアな男”野爆ロッシーの、規格外の優しさ

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(5月12~18日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします

野性爆弾・ロッシー「ほかにもおるんですか? ロッシーが」

 昔の芸人は、怖かったりコンビ仲の悪いケースが多かった。けれど、最近は優しく、仲の良いコンビが増えている。そんな話を、しばしば聞く。

 松本人志は以前、仲の良い芸人が増えた理由を、次のように推察していた。ダーウィンの進化論ではないけれど、お笑いも環境の変化に適合した特性を持つものが生き残りやすい。お笑いにとっての環境、つまり、今の視聴者やお客さんが求めているのが、仲の良い芸人なのだろう、と。優しい芸人が増えている理由も、同様に説明できるかもしれない。

 そんな優しい芸人に関する説が、15日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で検証されていた。題して、「ロッシー 何でも受け入れちゃいすぎておっかない説」。ロッシーとは、野性爆弾・くっきーの相方であり、世界一ピュアで優しい男とも評される芸人である。そんなロッシーの周りで、普通の人なら怒ったり疑問を抱いたりするであろう出来事をいろいろ起こしてみると、どういう反応を示すか。そんなドッキリ的な企画だ。

 数日間密着した結果は、次のようなものだった。街で知らない人からケータイを貸してくれと頼まれると、当然のように貸す(パスコードの存在を知らないし、画面ロックもかけていない)。道で少女から「マッチを買ってください」と声をかけられれば、1箱1,000円でも買う(去り際に「頑張って」と一言添える)。行き先を「赤坂」と告げて乗ったタクシーが、反対方向の品川に向かっても、正規の料金を支払う(降り際に「ありがとうございます」とお礼を言う)。胃の中でスイカの種が発芽しているレントゲン写真を医師に見せられ、信じる(処方された謎の薬も飲む)。初対面のADから借金返済のために300万円を貸してほしいと頼まれると、すぐに300万円は用意できないという理由で断るものの、「いつでも相談に乗る」「一緒に頑張っていかなアカンよね」と優しく声をかける。

 といったように、番組側が仕掛けた非日常的な現象の数々を、すんなりと受け入れ、規格外の優しさを見せつけるロッシー。さらに、ここ最近何か変わったことはなかったかとスタッフから確認された彼は、「思ってる以上に、ちょっと寒いとか?」と返答。マッチ売りの少女から高額なマッチを買った件や、ADにお金を貸してくれと土下座された件などは、ロッシーにとって「変わったこと」ではないのだ。

 もしかしたら、子どもが絡んだり、他人のプライバシーに触れるような話題は、安易に口外しないという、これまたロッシーの優しさである可能性もある。それでも、胃からスイカが発芽していた件は、話してもいい「変わったこと」だろう。しかし、胃の中のスイカの発芽より、会話に困ったときに交わすような話題(「思ってる以上に、ちょっと寒い」)のほうが、ロッシー的にはインパクトで勝るのだ。

 極めつきは、『水曜日のダウンタウン』の企画をやっていたと知らされた、ネタバラシのシーン。ロッシーは驚いた様子で、こう言った。

「ウソでしょ。いや、ほかにもおるんですか? ロッシーが」

 一瞬、理解が追いつかない発言だ。VTRを見たスタジオの面々も困惑していたが、松本らの間ではこんな解釈がされていた。自分の周囲では変な出来事は特に起きていない。だから、番組から何かを仕掛けられた、この自分ではない別の自分がどこかにいる。ロッシーは、そう思っているのではないか――。

 番組は今回、ひとまず「おっかない」を落としどころにしていた。けれど、見た者に大きなクエスチョンマークを残して終わった展開は、「おっかない」というワードすら、据わりが悪い。

 優しい芸人の増加は、環境としての視聴者やお客さんへの適応の結果かもしれない。しかし、優しい芸人の進化の極北に立つロッシーは、その環境すら翻弄する。

 優しい芸人、仲の良い芸人といえば、このコンビもそうだ。好感度ナンバーワンと評されるサンドウィッチマンが、16日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に出演していた。この日のくくりは、「サンドウィッチマン大好き芸人」。中川家やナイツ、狩野英孝など、2人を敬愛する芸人仲間が、好きなポイントなどを語っていた。

 話題は、テレビであまりやらない伊達によるモノマネにも及んだ。で、『下町ロケット』(TBS系)の阿部寛のモノマネの後に、安倍首相のモノマネが披露されたのだけれど、これがあまり見かけない方向に展開していった。

「えー、ワタクシが、内閣総理大臣の、安倍晋三で、あります。先ほどですね、アメリカの、トランプ大統領と、電話で会談をしました。内容は、確実に一致しました」

 話し方の特徴をうまくつかんだ総理のモノマネを伊達が見せると、そこに中川家・礼二が参入。総理会見の即興コントのようなやりとりが始まった。

礼二「あの、総理。新元号が発表になりましたけど、そのへんについていかがでしょうか?」

伊達「新元号が、えー、発表されました。えー、しかし、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考えは、一致しました」

 総理会見のコントはさらに続く。

礼二「総理、景気回復についてはどのようにお考えでしょうか?」

伊達「確かに景気、大事ですね。ただ、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談……。考え方が、一致しました」

 この後、富澤が『キン肉マン』のロビンマスクのモノマネをしたのだけれど、「総理、感想を」と振られた伊達は、こう応じた。

「えー、先ほどの、ロビンマスク、非常によろしかったんですが、私は先ほど、トランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考え方は、一致しました」

 どんな内容でも、すぐにトランプ大統領に電話をかけてしまう総理。このモノマネに、スタジオは大いにウケていた。初めから風刺を意図したというよりも、流れの中で「先ほど、トランプ大統領と……」が定型のフレーズになり、繰り返され、それが面白かった、というのが実際のところかもしれない。が、結果的に日米関係についての風刺になっているのも確かだ。政治的な風刺は緊張感が走る場合もあると思うが、伊達のモノマネに爆笑する富澤、その2人の仲の良さや優しさが、笑いやすい雰囲気を生んだのかもしれない。

 にしても、さすが高い好感度を誇る芸人、サンドウィッチマン。日本のお笑い芸人は政治への風刺が欠如していると批判してきた茂木健一郎からの好感も得られるかもしれない。お笑いに政治批評を過剰に読み取るのは野暮かもしれないが、そんな深読みも含め、広範囲からの人気を獲得しながら、サンドウィッチマンは進化していく。

 最後に、別に優しさとか仲の良さとか関係ないのだけれど、特殊な方向に進化している芸人の話を短めに。17日放送の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)。この番組では、最後のオチとしてコウメ太夫が出てくる回が多いのだけれど、今回もコウメが登場していた。正直、「またか……」とも思ったのだけれど、この日のコウメはバージョン違いかと思うほど、これまで以上に吹っ切れたネタを披露していた。

 手の甲に書かれたメモをチラチラ見ながら、「チャンチャカチャンチャ……」といつものイントロの後にコウメが歌い上げたネタは、次のようなものだ。

「おじやを食べているかと思ったら~、おばさんでした~」

「元カノがこっちへ来るかと思ったら~、野生のプテラノドンでした~」

 邪推を差し挟む前に笑ってしまうわけだが、冷静に考えてみると、おばさんを誤って食べてしまったときの第一声は、チクショーではない。野生ではないプテラノドンとは、とも思う。だが、そんな常識を当てはめても仕方がない。これもまた、普通の笑いでは飽き足らない視聴者(環境)が生んだ進化のひとつの姿、さまざまに分化していった芸人の多様性のひとつである。

 最後のネタは、次のようなものだった。

「だまされたかと思って食べてみたら~、だまされてました~」

 だからなんだ、という話だし、ネタを間違えたんじゃないかとも思ってしまうわけだが、いや、ここにはもしかすると、コウメによる意図的な風刺が込められているのかもしれない。これほど注意喚起がなされているにもかかわらず、振り込め詐欺の被害はなくならない。フェイクニュースも巧妙になり、何が正しい情報なのか判断がつきにくくなった。そんな時代にあっては、自分はだまされない、だまそうとする相手を自分は見破っている、そう思っている人でも結局はだまされてしまうのだ。むしろそういう人ほど、だまされやすいのだ。そんなコウメからの社会的な警句が、ここには含まれているのではないか――。

 かように、風刺の深読みは野暮である。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

『水曜日のダウンタウン』に登場した朝木ちひろが「可愛すぎる」と一躍話題に!

 3月6日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)では、“自分の楽屋であってもキス現場目撃したらとりあえず謝っちゃう説”を検証。ドッキリで登場した女優・朝木ちひろが「可愛すぎる」と話題になり、一気にファンを増やしている。

 同企画は“自分の楽屋で男女がキスをしている”という状況を作り、ターゲットの反応をうかがうというもの。話題になったのは三四郎の小宮浩信がターゲットになった場面で、“事務所の新人マネージャー”という設定の男女が仕掛け人としてキスをした。かなり手の込んだドッキリで、仕掛け人は“新人研修”という名目で数日間小宮の仕事に同行。完全に本物の新人マネージャーだと信じ込ませた。

 そしていよいよドッキリ本番。楽屋にやってきた小宮はキスをしてる2人を見て、「うぃ~」「あっ……、何やってんの?」とうろたえ、一度退室する。その後もう一回扉を開けて、「もしもーし」「なんで? どうしたの?」と新人マネージャーを詰めだす小宮。ネタばらしを受けた後も「そんな仕事舞い込む?」「新人ですよ? うちの」と信じられない様子だったが、ようやく事態を飲み込み「え? どっから?」「最初っから?」と驚いていた。

「今回のドッキリで女性新人マネージャーを演じていたのが、『ABP inc.』に所属している女優の朝木です。まだまだ知名度は高くありませんが、『有田哲平の夢なら醒めないで』(TBS系)や『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)などの再現VTRにも出演。またメインの役どころではありませんが、『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)や『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)といったドラマにも参加しています。そんな彼女が『水曜日のダウンタウン』に登場し、SNSなどでは『女性マネージャー役の人、めちゃくちゃ美人だったな』『速攻でどんな人なのか調べた』『朝木ちひろさん逸材すぎる。もっと色んな作品でお芝居をみたい』との声が。番組への出演をきっかけに、一躍知名度を上げたようです」(芸能ライター)

 舞台を中心にコツコツ活動していた朝木だが、とうとう世間に“見つかった”模様。彼女のファンからは「まさか朝木ちひろがこんなにバズるなんて」との声が上がっている他、本人も今回の反響には驚きを隠せないようだ。

「番組終了後に朝木は『えっえっえっ すごい、さっきまでフォロワーさん840人とかだったのに…… 2000人超えてる』とツイート。また『実はあのロケ日は誕生日でした』『ちょっと遅めのバースデープレゼントがこの反響ですね』と喜びを語っていました。ちなみに3月7日15時時点のフォロワーは約7,500人に達しており、まだまだ増加していくことでしょう」(同)

“水ダウ効果”で注目を集めた朝木。これをきっかけにさらなる活躍を期待したい。