最大45%減の予測も……2020年5月コミケ開催で、同人印刷会社の経営危機は不可避に!

 昨年末に発表された、2020年東京五輪による東京ビッグサイト使用制限に対する同人誌即売会側の対応。

 現在、明らかにされている情報では、コミックマーケット準備会を中心に企業・主催者の協同によって『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』が2020年のゴールデンウィーク期間中に開催されることが決まっている。

 告知文では、極めて前向きな姿勢が示されているが、現状決まっているのは協同で同人誌即売会を開催することだけ。即売会関係者は「まだ、運営方法や内容はまったく決まっていない」と話す。

 もはや、東京五輪の前後を含めた期間の東京ビッグサイトの使用制限が不可避な中で、苦肉の策として決まったこのイベント。それでも、開催規模の縮小により関連産業への打撃は避けることができない。

 中でも苦境に陥ることが避けられないのは、同人印刷会社である。

 一昨年、筆者の取材に「全国の同人誌印刷業の売上は年間150億円=約2年間で300億円。60億円~90億円の売上の減少がありえる」と話していた同人印刷の老舗・緑陽社の武川優氏に改めて訊ねたところ、次のような予測を示された。

1:楽観的にみて、マイナス22%

スペース数で単純に減少額を算出。ただし、赤ブー(赤ブーブー通信社)が土曜開催などを積極的に取り組んだ場合を想定

2:悲観的にみて、マイナス36%

上記1にプラスして、値引き合戦が開始され、全社の売上が長期間下がることを想定

3:もっと悲観的にみて、マイナス45%

サークルが発行部数を絞ると想定。スペースが20%減った場合に、発行部数自体を10%や20%絞ることなど……スペースの減少以上にサークルの気分が消沈すると場合を想定

 もしも、3のような状況になってしまった場合、経営危機に陥る同人印刷会社が出る可能性は否めない。また、起こり得るだろう値引き合戦で、業界全体が損をする可能性も十分にある。さらに、近年進んでいる同人誌の電子書籍での販売が加速し、同人誌即売会そのものが勢いを失う可能性も予測される。

 すでに、コミケなど大規模即売会の時期に併せて、紙での販売と、ほぼ同時に電子版を発行する同人サークルも増えている情勢。これは、同人文化そのものの危機ともいえる。

 これまで記事に記してきた通り、東京ビッグサイトの使用制限は、同人誌即売会に限らない多様な産業の問題。いまだ「東館の全面使用」を求めるさまざまな動きは模索されているが、見通しは決して明るくはない。

 昨年末、この問題に詳しい木曽崇氏と共に集会を持った大田区のおぎの稔区議は語る。

「木曽さんの発言にもありましたが、メディアセンターが東京ビッグサイトに置かれる以上、周辺の警備も強化され大規模イベントなど行えません。東館の全面使用は困難なのではないでしょうか。首都圏各地の会場を確保し、うまく配分していくことも考えなくてはならないでしょう」

 同人誌即売会に限っていえば、東京五輪は、まったくの邪魔者。これによって、勢いを失っていくことも避けられないだろう。

 でも、筆者は考える。例え勢いを失おうとも、同人誌即売会が消え去ることはない。熱い魂が続く限りは、どんなに小さくなろうとも文化は続く。1980年、コミケと袂を分かち生まれた同人誌即売会「まんが ギャラリー&マーケット(MGM)」は、その規模を公民館の一室程度にまで縮小しながらも、いまだ続いている……今、同人文化の担い手たちにできることは何か?
(文=昼間たかし)

どうするんだ? ようやく決まった「東京ビッグサイト」の“代替施設建設スケジュール”で、問題も幕引きか?

 もう、状況が変化することはないと、諦めの声も聞かれる東京五輪期間中の東京ビッグサイト会場問題。

 2018年に入り1カ月余り。この間の大きな動きとしてあるのが、青海での代替施設の工事予定がようやく明らかになったことくらいである。

 東京都などの発表によれば建築・設備の各施工は大和ハウス工業、新菱冷熱工業、飯田電機工業の3社で分担。今年6月4日に着工の後、来年3月29日の竣工を目指している。

 現在のところ施設の名称は「東京ビッグサイト青海展示棟ホールA・B」とされている。

 この代替施設は、現状の東京ビッグサイト展示場の約4分の1程度の規模。そのため、代替施設としては、あまりにも小さすぎるとして批判されてきた。

「実際に展示会に関係する業者へのヒアリングなども、ほとんど行われていません。ですので、使い勝手がどのようになっているのか、不安は尽きません。東京都は、ただかわりになるハコモノを準備すればいいと考えているようにみえる」

 そんな不満の声を漏らすのは、展示会関連産業の関係者だ。日本展示会協会が新年会でも要求を続けるとしている有明の東京臨海広域防災公園へのメディアセンター新設が実現する可能性を含め、さまざまな展開を想定した動きを関連業者は強いられている。

「来年、実際にオープンしてからではないと、導線もどうなっているのか判然としません。いきなり『完成したので、どうぞ』といわれても困りますよ」(同関係者)

 また、東京ビッグサイトの利用可能時期が延びたことで、両方の施設を使った大規模な催しも可能ではあるものの、両施設の距離は徒歩で20分程度。りんかい線・ゆりかもめでも一駅の距離のため、近いようにも見えるが、やはり、そのような使い方は現実的ではない。

 年も明けて、この問題に関心を寄せて声を挙げていた人々も次々とフェードアウトしているように見える。このまま、この問題は終焉を迎えるのか……?
(文=昼間たかし)

オリンピックに間に合わず……いつの間にか延期されていた「BRT」湾岸地域の交通網は破綻へ

 今年10月中旬の移転で、ひとまずの合意を見ている築地市場の豊洲への移転問題。2016年8月に就任した小池百合子都知事が、同年11月の移転を“直前の決断”で延期して以来、ゴタゴタ続きの末での決定である。

 この移転延期によってあおりを受けているのが、築地市場跡地を通る環状2号線。すでに隅田川には橋が架かり、新橋側の工事も完了しているのに、築地市場があるために500メートル程度の道路建設工事に着手できないまま、時間だけが過ぎていたのである。

 もし予定通りに移転していれば16年末にも暫定道路が開通していたのだが、現在は晴海から豊洲へ向けて、誰も通ることができない道路と橋が放置されているのである。

 これにより、環状2号線開通後に導入される予定だったBRT(バス高速輸送システム)である。これは、専用道路を持ち、定時運行の信頼性が高いバス路線。東京都の「都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する事業計画」では、バスが2台つながった連節型車両などを導入し、湾岸地域の新たな交通機関として計画を進めていた。

 想定される路線はさまざまあるが、新橋駅から環状2号線を通過して、豊海から豊洲。あるいは、有明方面への路線が計画されている。現在、公共交通ルートに乏しい近辺であるが、BRTの開通を見越して、マンションを購入している人も多い。計画では、環状2号線を経由すれば新橋から晴海三丁目まで10分程度というから、相当な交通網の改善である。

 ところが、19年にも予定されていた全線開通は完全に頓挫している。

 都民ファーストの会が16年末に示していた「都民ファーストでつくる『新しい東京』~2020年に向けた実行プラン~」では「環状第2号線の整備状況に合わせて、BRTの運行を、順次開始する」と、早くも19年の開通という言葉を削除し暗雲が立ちこめていた。

 それが決定的になったのは17年12月20日の記者会見。ここでBRTについて問われた小池知事は「BRTについては、大会の後ということもございますが」と、BRTの開業が五輪後にずれ込むことを念頭に計画を立て直していることをあたかも当然のように言い抜けたのである。

 実は、BRTの運営にあたっては17年中にも新会社が設立されるはずだったが、これも破綻している。

 結局、路線自体は計画されているものの、将来的に、実際に運行されるかどうかも怪しくなっているといってもよいだろう。結果、湾岸地域には見た目は立派だけど、交通の便が悪いマンションが残される結果となる。

 湾岸地域の交通網改善に関して、当初は「晴海通りに路面電車を復活させる」というものもあった。遅れるならば、いっそ、この案で再検討してもよいのでは?
(文=昼間たかし)

エッチな演出はNG! 五輪に向けて、意外にキツくなっている「パチンコ業界」の“エログロ規制”

 東京五輪が決定以来、あちこちで「エログロ表現が規制されるのではないか」というウワサは後を絶たない。昨年は、千葉市の事実上の介入によって、コンビニチェーンのミニストップがエロ本の販売を取りやめるという一大事もあった。

 この行政の介入の理由として挙げられているのが、やはり五輪なのである。

 そんな中、最近ではパチンコ業界でも台の液晶画面に表示される“お色気演出”が規制されつつあるという。

 マンガやアニメとのコラボもすっかり定着した感のあるパチンコ台。その液晶画面では、さまざまな演出が施されている。だが、ここに表示するものにも、当然制約がある。

 国家公安委員会の定める規則では、パチンコ台での演出について「エログロ」表現を規制していると解釈されている。また、一律の基準パチンコ台を製造する企業では、この規則を受けて社内に独自基準を設け、検査段階でNGを受けないようにしているとされる。

 具体的には、下着の露出や下乳の表現などが、これに当たるとされている。実際、2016年には警視庁が試験段階のパチンコ台に対して、アニメの水着女性の身体をタッチする演出が「過剰に性的である」として、指導を行っていたことも明らかになっている。

「パチンコそのものが18歳未満は禁じられているわけですから、本来はもっとエロい演出があってもいいと思うんです。ただ、なぜか警察だけでなく、会社自体が過剰なエロ演出には、厳しい目を向けるんですよ」

 そう話すのは、あるメーカーの開発社員。しかし、一方ではパチンコ台に過剰なエロはいらないとの声も。

「確かに、性的なアニメが表示される台は人気です。でも、それは限られた層……早い話がエロじいさんにしかウケません。やっぱり、人前で堂々とエロい演出が表示されるのは普通なら気恥ずかしいのではないでしょうか」(パチンコ店関係者)

 業界としては、従来の男性客ばかりでは、今後の経営は成り立たず、女性客を呼び込む努力も必要とされている。五輪うんぬんとは別の理由で、パチンコのエロ演出は消えていくことになるようだ。
(文=特別取材班)

エッチな演出はNG! 五輪に向けて、意外にキツくなっている「パチンコ業界」の“エログロ規制”

 東京五輪が決定以来、あちこちで「エログロ表現が規制されるのではないか」というウワサは後を絶たない。昨年は、千葉市の事実上の介入によって、コンビニチェーンのミニストップがエロ本の販売を取りやめるという一大事もあった。

 この行政の介入の理由として挙げられているのが、やはり五輪なのである。

 そんな中、最近ではパチンコ業界でも台の液晶画面に表示される“お色気演出”が規制されつつあるという。

 マンガやアニメとのコラボもすっかり定着した感のあるパチンコ台。その液晶画面では、さまざまな演出が施されている。だが、ここに表示するものにも、当然制約がある。

 国家公安委員会の定める規則では、パチンコ台での演出について「エログロ」表現を規制していると解釈されている。また、一律の基準パチンコ台を製造する企業では、この規則を受けて社内に独自基準を設け、検査段階でNGを受けないようにしているとされる。

 具体的には、下着の露出や下乳の表現などが、これに当たるとされている。実際、2016年には警視庁が試験段階のパチンコ台に対して、アニメの水着女性の身体をタッチする演出が「過剰に性的である」として、指導を行っていたことも明らかになっている。

「パチンコそのものが18歳未満は禁じられているわけですから、本来はもっとエロい演出があってもいいと思うんです。ただ、なぜか警察だけでなく、会社自体が過剰なエロ演出には、厳しい目を向けるんですよ」

 そう話すのは、あるメーカーの開発社員。しかし、一方ではパチンコ台に過剰なエロはいらないとの声も。

「確かに、性的なアニメが表示される台は人気です。でも、それは限られた層……早い話がエロじいさんにしかウケません。やっぱり、人前で堂々とエロい演出が表示されるのは普通なら気恥ずかしいのではないでしょうか」(パチンコ店関係者)

 業界としては、従来の男性客ばかりでは、今後の経営は成り立たず、女性客を呼び込む努力も必要とされている。五輪うんぬんとは別の理由で、パチンコのエロ演出は消えていくことになるようだ。
(文=特別取材班)

決着してないぞ!! エロ同人誌は大丈夫なのか……2020年“コミケ5月開催”で広まる新たな懸念

 問題は決着せず、新たな問題が浮上した。

 2020年東京オリンピックの影響で、東京ビッグサイトの使用が制限され、多数の産業に影響が生じると危惧されている問題。

 その中で、コミックマーケットは2020年の夏コミを5月に前倒しして開催することを表明した。これは、小池百合子都知事が9月の会見で「2020年の5月1~5日をコミケ関連で使えるように調整する」と述べたのを受けてのもの。

 昨年12月23日に明らかにされた内容では、この期間に『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』を、コミックマーケット準備会のほか、赤ブーブー通信社、COMIC1準備会、コミティア実行委員会、スタジオYOU、博麗神社社務所、character1 JAPANの合同で開催するというのである。

 これを受けて一部のメディアは「コミケ問題決着」と報道。しかし、これに対しては猛反発が寄せられた。これまでの東京ビッグサイトの利用制限問題を追っていれば、何も問題が解決していないことは明白だからである。

 これまで報じている通り、東京ビッグサイトの使用制限をめぐっては、関連産業から商談の機会を奪われる、仕事そのものがなくなるなど、猛烈な反発が生まれている。そして、問題は解決を見ないまま、東京ビッグサイト側が提示した利用制限期間と代替会場の提案を飲むしかないところに追い込まれている。

 問題は、コミケに限ったものではないのだ。あたかも問題が解決したかのように喧伝する一部報道の不見識は批難されても当然だろう。

 そして『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』の座組をめぐって、さっそく懸念も生じている。

 オタク議員として知られる、大田区のおぎの稔区議は、この報道を受けて「これではエロもグロも書けなくなって、人が住めなくなる」と指摘している。

 おぎの区議が懸念しているのは、過去、公共施設を利用した同人誌即売会で当初は問題にされていなかったエロ表現を扱った同人誌などが突如、頒布を禁止されて事例が多数あること。東京オリンピック直前という時期での開催にあたり、それらの表現が突如、行政や国家権力から横やりを入れられる可能性は十分にあり得る。

 さらに、この『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』が、コミックマーケット準備会のほか、企業・団体の協同で開催されること。同人誌に詳しい人ならば理解していると思うが、コミックマーケット準備会と、その他の関係各所は、それぞれにエロ表現など「表現の自由」へのスタンスがまったく異なる。そして、いくつかの企業や団体は、即売会の中で「表現の自由」の在り方をめぐって、激しく火花を散らしてきた経緯がある。

「現状は枠組みを決めただけ、これから具体的にどう運営していくかを決めるのですが……規制が強まる事態にはならないとは思っています」(ある参加団体のスタッフ)

 東京オリンピックを前に余計に注目を集める時期だけに、各企業・団体の「表現の自由」への覚悟が見えることになるだろう。

 なお、この変則的なコミケ開催による同人印刷業などへの影響については、取材中なので、また改めて報告する。
(文=昼間たかし)

決着してないぞ!! エロ同人誌は大丈夫なのか……2020年“コミケ5月開催”で広まる新たな懸念

 問題は決着せず、新たな問題が浮上した。

 2020年東京オリンピックの影響で、東京ビッグサイトの使用が制限され、多数の産業に影響が生じると危惧されている問題。

 その中で、コミックマーケットは2020年の夏コミを5月に前倒しして開催することを表明した。これは、小池百合子都知事が9月の会見で「2020年の5月1~5日をコミケ関連で使えるように調整する」と述べたのを受けてのもの。

 昨年12月23日に明らかにされた内容では、この期間に『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』を、コミックマーケット準備会のほか、赤ブーブー通信社、COMIC1準備会、コミティア実行委員会、スタジオYOU、博麗神社社務所、character1 JAPANの合同で開催するというのである。

 これを受けて一部のメディアは「コミケ問題決着」と報道。しかし、これに対しては猛反発が寄せられた。これまでの東京ビッグサイトの利用制限問題を追っていれば、何も問題が解決していないことは明白だからである。

 これまで報じている通り、東京ビッグサイトの使用制限をめぐっては、関連産業から商談の機会を奪われる、仕事そのものがなくなるなど、猛烈な反発が生まれている。そして、問題は解決を見ないまま、東京ビッグサイト側が提示した利用制限期間と代替会場の提案を飲むしかないところに追い込まれている。

 問題は、コミケに限ったものではないのだ。あたかも問題が解決したかのように喧伝する一部報道の不見識は批難されても当然だろう。

 そして『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』の座組をめぐって、さっそく懸念も生じている。

 オタク議員として知られる、大田区のおぎの稔区議は、この報道を受けて「これではエロもグロも書けなくなって、人が住めなくなる」と指摘している。

 おぎの区議が懸念しているのは、過去、公共施設を利用した同人誌即売会で当初は問題にされていなかったエロ表現を扱った同人誌などが突如、頒布を禁止されて事例が多数あること。東京オリンピック直前という時期での開催にあたり、それらの表現が突如、行政や国家権力から横やりを入れられる可能性は十分にあり得る。

 さらに、この『DOUJIN JAPAN 2020(仮)・コミックマーケット98』が、コミックマーケット準備会のほか、企業・団体の協同で開催されること。同人誌に詳しい人ならば理解していると思うが、コミックマーケット準備会と、その他の関係各所は、それぞれにエロ表現など「表現の自由」へのスタンスがまったく異なる。そして、いくつかの企業や団体は、即売会の中で「表現の自由」の在り方をめぐって、激しく火花を散らしてきた経緯がある。

「現状は枠組みを決めただけ、これから具体的にどう運営していくかを決めるのですが……規制が強まる事態にはならないとは思っています」(ある参加団体のスタッフ)

 東京オリンピックを前に余計に注目を集める時期だけに、各企業・団体の「表現の自由」への覚悟が見えることになるだろう。

 なお、この変則的なコミケ開催による同人印刷業などへの影響については、取材中なので、また改めて報告する。
(文=昼間たかし)

タイムリミットは超えたが……まだ「東館確保」を目指す東京ビッグサイト会場問題

 東京五輪の煽りを受けて東京ビッグサイトの使用が制限される、東京ビッグサイト会場問題。

 当初、解決のリミットといわれていた昨年12月は、なんら解決を見ないまま終わった。2018年を迎えた今、もはや現状の制限予定が打破される可能性は、ほぼ失われているように見える。けれども、まだ「東館の全館確保」を目指して模索は続いているようだ。

 東京ビッグサイトの使用制限に対しては、17年中には2度にわたってデモが開催されたり、さまざまな運動が実施されてきた。だが、運動は一貫性に欠けてきた。

 というのも、利害関係者それぞれの思惑が大きく異なったからだ。実際に展示会を開催する企業にしてみれば、利用制限があるにしても、まずは欲しいのは自社の催しに都合のよい日程。そのため、東京ビッグサイトとも良好な関係を結びつつ……というのが前提にあった。そうした側から見れば、煽りを受けて仕事の減るディスプレイ製作会社や印刷業者に対しては「仕事が減ることはわかっているのだから、今のうちに企業努力を」という態度なのである。

 そんな思惑のズレから打開策の打ち出せない中で、いまだ「東京五輪期間も東館の全面利用を」と訴えている人物がいた。山田太郎・前参議院議員である。

 このところ東京ビッグサイト問題への言及が低調だった山田氏。その理由は「衆院選の結果、人が入れ替わってしまった」ことを挙げ、まだ諦めていない意志を明らかにする。

「この問題はコミケだけではない」ことを改めて述べた山田氏は企業人としての経験から「とりわけギフトショーの開催が減ると、中小企業にとっては大ダメージ」だと語る。

 先日は、マンガ議連を通して古屋圭司衆議院議員(自民)と共に、政府に対して問題解決の要望を行っている山田氏。

 ただ、問題解決への「仕切り直し」は、始まったばかり。いつ頃までに結果を出せるかは、山田氏にとっても未知数である。

 関係者が枕を高くして眠ることができる日までは、まだ遠いようだ。
(文=昼間たかし)

コミケに譲歩案を出したのに!! 東京ビッグサイト会場問題 小池都知事がオタクに激怒していた

 オリンピック・パラリンピック2020東京大会に伴い、東京ビッグサイトの利用が制限される問題。同施設が「国際放送センター」(IBC)や「メインプレスセンター」(MPC)として使用されることによる使用制限に対して、展示会主催者や関連事業者から見直しを求める声はやまない。

 そうした中、今度はこの問題に絡んで、小池百合子東京都知事が「オタクに激怒している」との話が飛び込んできた。

 事の発端は、9月29日。それまで、この問題について明確な言葉を避けてきた小池都知事が突如、見直し案を示したのだ。

 それは使用制限が予定されている2020年の5月1日~5日に、会場の一部をコミックマーケット(以下、コミケ)で使えるようにするというもの。

 これに対して、問題が解決されたと考える声は、ほとんど挙がらなかった。むしろ寄せられたのは「同人誌即売会を理解していないのではないか?」という疑念。

 というのも、例年のゴールデンウィークあたりは「SUPER COMIC CITY」や「Comic1」などの即売会の開催時期。そこに突如コミケが入る形になる。あたかも、あとは即売会同士で調整してくれと言わんばかりの丸投げの構図である。

 Twitterだけ見ても「オタク層に媚びてるって魂胆ミエミエ」「またなんか口当たりのいいこと言ってる」「何一つビッグサイト問題がわかってねーじゃん」など反発の声が続々と上がっている。

 当時の小池都知事には、目前に迫った衆院選でのオタク票への色気があったとも考えられるが、むしろ希望を失わせるものになったのである。

「オタクが反発を強めたことに、小池都知事は『譲歩をしたのに、どういうことか』と、怒っているというのです。それは逆にいえば、会場問題において、オタクたちの声を脅威に感じているということでしょう」

 ある展示会関係者は「ここだけの話としながら」そう、ぶちまける。小池都知事のオタクへの脅威は、現場・実務レベルにも伝染しているそうで……

「ビッグサイト関係者から、即売会などオタク系イベント主催者に<会場問題で騒がしいオタクたちはどうやったら静かになるのか>といった話もあったそうです」

 そんな話も飛び交う中で、また新たな動きが。これまで、署名活動にも注力するなど、強く使用制限の見直しを求める運動を行ってきた同人誌印刷会社「栄光印刷」の岡田一社長が、11月25日、自身のブログに「ここからは主催者様の判断と行動に委ねます」とする記事を投稿したのだ。

 これは運動からの撤退を意味するのだろうか。早速岡田氏に電話で話を聞いたところ、撤退は否定しつつ次のように述べた。

「ブログにも書いたように、うちは直接会場と交渉する立場にない会社です。ですので、主催者にもっと頑張ってもらいたいと思い、ああいう投稿をしたんです。投げ出したワケではありませんよ」

 この問題で、本当に命を懸ける者は誰なのか。
(文=昼間たかし)

元アイドルのデリヘル嬢が窃盗、草なぎ剛の通販番組に驚き、木村拓哉のPR動画に既視感……週末芸能ニュース雑話

■元アイドルのデリヘル嬢が窃盗

デスクT ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・こぶしファクトリーが激ヤバなんだって!?

記者H 所属事務所は6日、こぶしファクトリーの17歳メンバー・田口夏実の脱退とマネジメント契約の解除を発表。2015年の結成から8人で活動してきましたが、今年7月と9月にもメンバーが脱退しており、ボロボロ状態です。

デスクT 田口って先月、イケメン彼氏とのニャンニャン写真がネットに流出しまくってた子でしょ?

記者H 本人である確証はないものの、アップフロントは「ここ数か月の本人の行動や出来事について、本人及びご両親とも話をしました。(略)自覚と責任を欠くものであったと判断し、途中解約に至りました」とコメントしており、関連性が疑われています。

デスクT 7月に契約解除された元メンバーの藤井梨央は、「ルールに反する事案が発覚」したんだよね? メンバーは事務所に不満でもあるのかね?

記者H 9月に「不安神経症」を理由に芸能界を引退した17歳の元メンバー・小川麗奈も、いま大変なことに。田口の脱退発表と同じ日、小川と思しき女性が若い男性とキスをしたり、首元のキスマークを見せつけるような様子をネットで生配信。これを多くのファンが視聴していたようで、「こんな子だと思わなかった」と悲鳴が相次いでいます。

デスクT このグループ、呪われてんじゃないの? 早くお祓いしたほうがいいよ。

記者H 同グループは、この最悪のタイミングで、9日から群馬での1泊2日のバスツアーを実施。ファンをもてなすイベントというより、メンバーを励ます会と化しているとか。

デスクT このツアー、北関東の近場なのに6万4,800円もするんだ! メンバーがこの状態じゃ、大枚はたいたファンが気の毒だね。開催前日の夕方に“デキ婚”を発表した、元モー娘・飯田圭織の伝説のバスツアーを思い出すよ。元アイドルといえば、話題の“デリヘル窃盗事件”の判決が出たんだって?

記者H はい。事の発端は、裁判ウォッチャーとして知られる芸人・阿曽山大噴火による先月30日のツイート。阿曽による「今日の公判予定を見ると、窃盗の被告人が元アイドルの名前と同じ。同姓同名かと思って傍聴したら本人…。レギュラー番組が終わり、女優を目指すも上手くいかず、デリヘルの体験入店をしたら待機所が無施錠だと知り、別日に侵入してデリヘル嬢の財布からお金を盗ったという事件。法廷に響くアニメ声」という投稿を受け、ネット上では予想合戦が繰り広げられました。

デスクT 名前出されたアイドルかわいそうだね。実際、ネットの予想ことごとく外れてたし……。

記者H 某記者によれば、この元アイドルは21歳で、猫の餌代などに困り財布から7万5,000円を盗んだとか。今月7日の第2回公判では、懲役2年、執行猶予3年の判決が下されたとか。

デスクT 窃盗は反省してほしいけどさあ、風俗嬢に元アイドルが多いってウワサは本当だったんだね! 

記者H 5月にも、エイベックスのメジャーアイドルグループの元メンバーがソープ嬢に転身したんじゃないかって、騒ぎになってましたしね。

デスクT アイドルやめても男に夢を与え続けるなんて、ステキ!

■草なぎ剛の通販番組に驚き

デスクT 元SMAPの草なぎくんが、通販タレントに転落したんだって!?

記者H 転落というわけではありませんが、YouTubeでテレビショッピングのようなことを行い、ファンを驚かせました。

デスクT 通販番組ってどうしても落ち目感が漂うから、ジャニーズ時代ならあり得ない仕事だね! そういえば、元光GENJIの大沢樹生や山本淳一、元シブがき隊の布川敏和が通販バラエティー『ミセスマートTV NEO』(テレビ埼玉など)に出てるのは見たことあるよ!

記者H 草なぎは6日、音声翻訳デバイス「ili(イリー)」のイメージキャラクターに就任。この日、お昼から販売会社の社長と2人で生配信を行い、「ili」の魅力を紹介。草なぎが「今日は特別に、少しお安くなってるって聞いたんですけど」「お得ですねえ。今日、絶対、みなさんお求めください!」などと呼びかけた結果、2018台限定の初回仕様は1時間で完売。さらに、この日の夕方には、草なぎと社長が浅草に繰り出し、街行く外国人と「ili」を使って会話する企画も生配信されました。

デスクT 草なぎ効果、すごいね! いくらもらってるんだろう!

記者H 「新しい地図」サイドはタレントの勢いを落とさないことを優先させているようで、ギャラはジャニーズ時代の“半額”とも言われています。

デスクT お得! ますますキムタクが窮地だね! 今、日本でのCM契約はタマホームだけなんでしょ?

記者H そのタマホームも、一応、木村の壁紙がダウンロードできる特別サイトを残してはいますが、最後に木村の出演CMが製作されたのは1年ほど前。そろそろ契約が終了するのではないかと言われています。

デスクT 俺、CM契約ゼロのキムタクなんて見たくないよ! もう、静香の制止を振り払って「新しい地図」に合流しちゃえって!

記者H 木村といえば7日、1月スタートの主演ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)のPR動画がYouTube上で公開されました。

デスクT わーい! キムタクだ、キムタクだ! なんか久々に見たから嬉しいよ。でも、YouTubeでジャニタレの御尊顔が公式で拝めるなんて珍しいね! やっぱり、「新しい地図」が影響してるのかな? それよりこのPR動画見る限り、相変わらずキムタクのキムタクによるキムタクのためのドラマって感じだね。

記者H ネット上でも、既視感を訴える声が相次いでいますね。

デスクT 既視感といえば、東京オリンピック、パラリンピックのマスコット案が物議を醸してるね。

記者H 7日に都内の小学校で3案がお披露目され、大会組織委員会のマスコット審査会委員でタレントの中川翔子は「キャラクター大国日本ならではの作画能力」と原案のレベルの高さを強調しました。なお、この3案は、一般公募で集まった2,042件から絞られたキャラだそうです。

デスクT え? 「イ」って村上隆のデザインじゃないの? 「ウ」案は、こんのすけ(『刀剣乱舞 おっきいこんのすけの刀剣散歩 弍』TOKYO MX)とPontaかな?

記者H 極楽とんぼの加藤浩次も、8日の『スッキリ』(日本テレビ系)で「ウはどっかで見たことあるぜ?」と指摘。共演者の本上まなみが「なんとかウォッチ的な?」と乗っかると、加藤は「そっくりなのあるし、タヌキの方はカードになってるし」とたたみかけました。本上の発言は、おそらく「ウ」案のキツネがジバニャンに似てると言いたいのかと。

デスクT せっかく“エンブレムパクリ疑惑”や、東京都観光ボランティアの新ユニフォームのデザインのやり直しから学んで、投票制にしたのにね。それより、マスコット審査会委員にレベルファイブの日野晃博社長がいるじゃん。『妖怪ウォッチ』も下火って言われてるから、ジバニャン似のキャラクターを押して相乗効果狙ってるんじゃないの?

記者H どうでしょう? なんにせよ、小学生が決めるので、大人は口出しできない状況です。

デスクT もう、オリンピックの公式キャラクターは、ドラえもんとマリオとジバニャンでいいよ!