美人女優・若村麻由美が宗教団体を主宰!? 女装もイケる志尊淳『ハケン占い師アタル』第3話

 仕事は人間関係が9割、なんて言葉をよく耳にします。職場の人間関係が順調なら、どんなにしんどい仕事でもけっこう出来ちゃうものです。遊川和彦のエグみ走った脚本で話題の、杉咲花主演のお仕事ドラマ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)。面倒くさい職場の人間関係を、杉咲演じる派遣社員・アタルはどう解きほぐすのでしょうか。志尊淳がメインとなった第3話を振り返ってみましょう。

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 大学時代に演劇サークルに入っていた品川(志尊淳)は特にやりたい仕事が見つからず、何となくイベント会社に就職しました。採用してくれた会社で、何となく仕事を続けています。入社1年目の割にはソツなく仕事をこなしていますが、先輩の上野(小澤征悦)からは「覇気がない」と小言を言われる毎日です。しかも上野は会社が終わった後も品川を呑みに誘い、「俺が若い頃はなぁ……」と同じ説教を繰り返します。品川は上野がウザくて仕方ありません。呑み代は割り勘なのか上野の奢りなのか、そこも気になるところです。

 そんなとき、大崎課長(板谷由夏)からキャリアシートを提出するように言われます。10年後、この会社でどのようなポジションにいるのか、キャリアプランを書いてこいというのです。10年間もこの仕事を続ける気がない品川は「無理です」といつものようにバリアを張るのでした。まぁでも、彼に限らず、同じ職場に10年後もいることを考えている人は少ないのではないでしょうか。よくいる、いまどきの若い会社員、それが品川くんです。

 

■パワハラ野郎vsコピペ人間

 例によって調子のいい上司の代々木部長(及川光博)が面倒な仕事を振ってきます。大手化粧品会社の新商品の試供品をサンプリングするというものです。この寒い時期に街頭に立って試供品を配り、しかもアンケートも回収しろとのこと。地味な割に体力を費やす仕事です。

 品川がこの企画の提案書を作成することになりました。品川はサクサクと提案書をまとめますが、この提案書に上野は不満顔です。パソコン上で見つけた文面をコピペして作ったものだったからです。コネ入社の目黒(間宮祥太朗)に対し「お前はAV男優みたいなもの」という大暴言を吐いた上野ですが、今回は品川が作成した提案書を本人の前でビリビリに破いてしまうのでした。絵に描いたような、とても分かりやすいパワハラ野郎ですね。

 品川の暗い情熱がほとばしります。上野から受けたパワハラ行為の数々をファイルにまとめ、代々木部長に提出するのでした。グラフまで入っており、かなりの力作です。普段はやる気を感じさせない品川ですが、イヤな会社の先輩をディスることに関しては、並々ならぬ能力を発揮してみせます。この情熱、仕事に活かせないものでしょうか。品川がパワハラを訴えたことから、職場の雰囲気は悪化する一方です。

 出世作『烈車戦隊トッキュウジャー』(テレビ朝日系)の超ポジティブだったトッキュウ1号から一転、自分のことしか考えないネガティブ人間を演じる志尊淳。かわいい系男子が大好きな人たちには、彼のいじけた表情もグッとくることでしょう。スピッツのように「キャンキャン」とよく鳴く目黒くんもいるし、ちょっと残念なイケメンを愛でたいという女性にはおすすめの職場です。

■無口なイケメンが頭の中で考えていることは……

 嫌なことがあると品川はついスマホでSNSを覗いてしまいます。声優を目指している恋人が頑張ってオーディションを受けてる様子をSNSにアップしているのを見て、逆にヘコんでしまう品川です。まぁ、同窓会と一緒でSNSは成功者たちのリア充自慢の場ですから。タイミング悪く、上野から「勤務中に何してんだ。現実逃避してんじゃねぇよ」と注意され、品川はブチ切れてしまいます。大学時代の同期たちが楽しそうにしているのに、つまらない職場にいる自分に我慢ならなかったのです。品川は黙って退社し、「一身上の都合で退職させていただきます」と職場へ一斉メールするのでした。

 ここで、ようやくアタル(杉咲花)の出番です。職場に退職願を提出するために改めて姿を見せた品川に、神田(志田未来)と目黒はアタルに占ってもらうよう勧めます。大学時代から交際していた恋人からも去られて、落ち込んでいた品川はあまり気乗りしないまま、アタルに鑑(み)てもらうことになります。

 品川の3つの質問はこんな感じです。

1)嫌な上司がいるけど、どーすればいい?
2)ここは俺のいるべき場所?
3)他の奴らは、今の仕事が正解だって分かっているの?

 普段、口数の少ない人は頭の中ですごいことを考えているように思われがちですが、品川の場合は大したことは考えていなかったようですね。

 アタルの回答はこうです。

1)の上司の問題ですが、嫌な上司はどこの職場にもいるから、どうしようもない。品川のことを心配してくれる同僚たちのいる職場は他にはないよという助言でした。

2)の質問に答えるために、アタルは品川のトラウマとなっている過去の記憶を探ります。品川にとっての大きなトラウマは、大学時代の演劇サークルでした。演劇の世界に夢を託していた品川ですが、稽古中に仲間と意見が衝突してしまいます。自分の考えが通らなかった品川は「どうせ演劇じゃ、一生食べていけねぇし」という捨て台詞を吐いて、公演に参加することなくサークルを去ったのでした。

「逃げてばかりだと、自分の居場所なんか見つからないよ」

 自分自身が気にしていたことを、アタルにズバリと言い当てられた品川でした。3)の答えも秀逸です。将来のことなんて分かっている人は誰もいません。分からない人生の答えを、スマホ検索でちゃちゃっと見つけようとしたり、困ったことがあったら他人に責任転嫁している限りは、永遠に人生の答えは見つからないよというアタルの金言でした。童顔のアタルですが、彼女はいったい何歳なんでしょうか?

 

■若村麻由美に宗教団体の代表を演じさせるエグさ

 雪が降るサンプリング会場。大崎課長や田端(野波麻帆)たちが声を掛けても、通行人たちは寒さもあって足を止めてくれません。そこへ、ひとりの美女が現われ、「え~、これ凄くいい! 試してみたい!!」と手にした試供品を絶賛します。女装した品川が、自主的にサクラ役を買って出たのです。演劇サークルは途中で辞めた品川ですが、サークルでの経験はまったくの無駄ではありませんでした。上野たちも泥くさく試供品を配り続け、ようやくサンプリングを無事に配布し終わります。

 現場に立ち会っていたクライアントの若手社員たちは「ありがとうございます」と頭を下げて感謝しています。彼女たちが本当に喜んでくれている様子を見て、ほろりと涙を流す品川でした。自分の居場所は探しまわるものではなく、自分で創り出すものなんだなと気づく品川でした。

 すっかり定番化したストーリー展開だった第3話でしたが、いつも冒頭に登場する謎の女性・キズナ(若村麻由美)がラストシーンにも再び現われます。真っ白い衣装を纏ったキズナは、スピリチュアル系の宗教団体をどうやら主宰しているようです。悩みを抱える人たちにありがたい言葉を授けることで、けっこうなお金をふんだくっているようです。

 無名塾出身、朝ドラ『はっさい先生』でブレイクした若村麻由美ですが、2003年に宗教団体の代表と結婚したことで大変な話題となりました。一時期はマスメディアから姿を消しましたが、2007年に宗教団体の代表が亡くなり、芸能活動を再開しています。数奇な人生を歩む美人女優のプロフィールを当て書きしたような、かなりエグい遊川和彦の脚本です。アタルはキズナが主宰する宗教団体が嫌で、飛び出したと思われます。品川に「逃げてばかりいると、自分の居場所は見つからないよ」とアドバイスしていたアタルですが、彼女自身が実は逃亡者だったのです。

 第3話の視聴率は10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。第1話12.1%、第2話10.9%と3週連続での二ケタをキープしました。視聴率を味方につけた遊川脚本は、ますますエグみを増していくことでしょう。杉咲演じるアタルのミステリアスな過去が気になり、来週もまたアタリ前のように『ハケン占い師アタル』を視聴することになりそうです。
(文=長野辰次)

遊川和彦がAV業界を敵に回す大暴言!! 杉咲花が子泣きジジイ化した『ハケン占い師アタル』第2話

 毒気の強い遊川和彦の脚本と、若手演技派女優・杉咲花とのマッチングで話題のお仕事コメディ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)。「わかりました、あなたを鑑(み)ます!」という決め台詞と共に、杉咲演じる派遣社員アタルが職場の同僚たちの悩みを占いでいっきに解決しちゃいます。間宮祥太朗が物語の中心となった第2話を振り返りましょう。

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 舞台は都内にあるイベント会社。かつて天才占い少女として活躍した派遣社員のアタル(杉咲花)が鑑定することになるのは、お坊ちゃまタイプの目黒(間宮祥太朗)です。早くに母親を亡くしたものの、実家が裕福だったことから不自由することなく育ちました。性格は明るく、仕事に対して常に前向きなのですが、お坊ちゃん育ちのため世間的常識にうとく、職場では浮いた存在です。心配症の大崎課長(板谷由夏)からは、まともな仕事を回してもらえません。

 目黒はけっこうイケメンなのに、恋人もなし。婚活アプリに登録しても、なかなかタイプの女の子と出逢えません。初主演映画『全員死刑』(17)で連続殺人鬼役をヤバいくらいに大熱演した間宮祥太朗が、瞳をキラキラさせながらも空振りを続ける残念な若者役を演じているギャップがいい感じです。

 例によって、調子のいい上司・代々木部長(及川光博)が「特撮ヒーローの新作発表イベントを企画してくれ」と急な仕事を振ってきました。伝説のイベントを成功させた実績のある上野(小沢征悦)は他の仕事に追われ、手が回りません。そこで子どもの頃から特撮ドラマが大好きだった目黒が立候補して、企画を初めて担当することに。特撮ヒーローに対する愛情だけは人一倍あるようですが、果たして大丈夫でしょうか。

 

■問題発言「お前はAV男優みたいなもの」

 予算は考えずに、自分がやりたい特撮ヒーローイベントを考えた目黒の趣味色の強い企画案となりましたが、目玉となっているのは芸能界を引退している往年の人気特撮ドラマ「ミラクルヒーロー」の初代主演俳優をイベントに引っ張り出すというものです。これは常識の範囲でしか考えない田端(野波麻帆)たちには考えつかなかったナイスアイデアでした。目黒が熱心に説得したことで、芸能界から去っていた初代ミラクルレッドの八王子(湯江タケユキ)はイベントに出演するだけでなく、コンペにもサプライズゲストとして参加してくれるそうです。ここまでは目黒くん、万々歳でした。

 やる気まんまんの目黒は、クライアントへのプレゼンも自分がやると言い出します。声がデカいことから、いつもプレゼン役を務めている上野はこれに反対。代々木部長から「部下を育てるのも上司の仕事」と言われていた大崎課長とケンカを始めてしまいます。自分がケンカの原因だとは知らず、「ケンカはやめましょう。俺らは仲間じゃないですか」と目黒が仲裁に入ったことから、上野はブチ切れるのでした。

「お前はAV男優みたいなもの。お前が何をしても誰も見てないし、仲間なんて誰も思ってないよ」。コネ入社した目黒に対し、積もり積もっていた感情を爆発させる上野でした。でも、これは大暴言! AV男優に対して、失礼というものでしょう。AV男優たちが持てるテクニックとサービス精神のすべてを駆使することで、AV女優は輝きを放っているのです。AV男優は、縁の下の力持ち。英語にすると「Unsung Hero」です。AV業界を敵に回しかねないほど、遊川和彦の脚本はどぎついです。AV男優ならずとも、いつも能天気な目黒もこの大放言にはショックを受けてしまいます。

■杉咲花が妖怪子泣きジジイに大変身!!

 コンペ当日、失意の目黒はコンペには参加せず、先週入ったばかりの新人社員・アタルと留守番することに。いつも異様に明るい目黒があまりにどんよりしていることから、妊娠して母性本能が高まっている神田(志田未来)は放っておけません。アタルがかつて天才占い少女だったことを目黒にバラしてしまいます。アタルからは「他の人に教えたら、ぶっ殺す」とクギを刺されていた神田ですが、しれっとしたものです。母親になると、女性は急にタフになるようです。

「わかりました、あなたを鑑ます!」

 迷子の仔猫のようなウルウルした瞳をした目黒を、アタルは鑑定することに。目黒からの質問は3つ。1)どうして、俺はモテないのか? 2)俺が褒められるには、どうすればいい? 3)俺に何かいいところはある? 何だか中学生男子みたいな質問ですね。まぁ、それが目黒の精神年齢なのでしょう。

 アタルの鑑定結果は実にシンプルです。1)の答えは、女性を外見でしか判断していないから、モテないのだというものでした。人を外見でしか評価できない人は、逆にその人自身も薄っぺらい評価しかもらえません。

 次の2)の質問に答えるために、アタルは目黒の幼年期へと記憶の時流を遡っていきます。母親を亡くして間もない少年時代の目黒は、父親(中野剛)に背負われていました。このとき、なぜか少年時代の目黒にアタルは成り済まし、目黒の父親におんぶされています。笑う杉咲花は、まるで妖怪子泣きジジイのようでした。アタルのミステリアスさを演出しているのでしょうが、杉咲が“年齢不詳顔”なこともあって、かなりの不気味さでした。将来は『京都妖怪地図 嵯峨野に生きる900歳の新妻』のリメイク版に主演するといいかもしれません。

 肝心の2)の回答ですが、母親を亡くして不安だったのは幼い目黒よりも、父親でした。子どもに涙を見せるわけにいかないから、父親は顔が見えないように幼い目黒を背中に負っていたのだとアタルは説明します。要はいつまでも褒められて喜ぶ子どものままではダメだということです。精神的な自立が目黒には求められていたのです。現実の職場でも「私、褒められると伸びる子なんです」と口にする若手社員がいますが、いい加減に早く大人になりましょう。

 ズドーンと目一杯落ち込んでいる目黒に対し、アタルは3つめの答えを返します。目黒のよさは「中身が空っぽ」なことだとアタルは言います。これって、褒め言葉なのでしょうか? アタルいわく「中身が空っぽ=邪気がない」ということだそうです。苦労知らずのお坊ちゃんと周囲からバカにされ続けてきた目黒ですが、見方を変えればそんなイノセントさこそが目黒の最大の長所だったのです。

 

■筒井康隆のSF小説との類似性

 一方、コンペの場は大変なトラブルに見舞われていました。サプライズゲストとしてプレゼンの最後に登場するはずだった初代ミラクルレッドの八王子が「やっぱり、今さら人前に出るのはイヤ」と言い出したのでした。若い頃は子どもたちが憧れるヒーローを演じて大人気だった八王子ですが、今ではアルコール依存症のオッサンです。1975年に放映された『秘密戦隊ゴレンジャー』に始まるスーパー戦隊シリーズ、2000年スタートの『仮面ライダークウガ』を皮切りにした平成仮面ライダーを生み出し、スーパーヒーローのインフレ状態を招いたテレビ朝日の暗い闇を見てしまった瞬間です。品川役の志尊淳は『烈車戦隊トッキュウジャー』のトッキュウ1号を演じていましたが、勝ち組として残れてラッキーでした。八王子のゲロを浴びたくらい、ドンマイです。

 現場に駆け付けた目黒とアタルが何とかなだめることで、八王子はプレゼンの最後の最後にギリギリ登場することができ、かっこよくミラクルポーズを決めてみせました。コンペ会場は大盛り上がりです。残念ながらコンペは出来レースで、他社に勝ちを譲ってしまいます。みんなで繰り出した居酒屋は、残念会となってしまいましたが、目黒は大満足でした。「お前なんか仲間じゃない。俺たちなんて言うな」と邪険にしていた上野が「俺たちに乾杯だ!」と口にしたからです。目黒は自分もみんなの仲間になれたことを実感するのでした。めでたし、めでたし。

 特撮ヒーローに憧れて育ったオタク心をモチーフにうまくまとめた内容の第2話の視聴率は、10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。第1話の12.1%に続いて、遊川自身が引き続き演出した第2話も二ケタをキープしました。予定調和的なドラマ運びとはいえ、「あなたにも必ずいいところがある」と励まされたがっている視聴者はけっこういるようです。

 それにしても杉咲花が演じるアタルの眼力はすごい。サングラスを外しただけで、目の前にいる人の頭の中がするっと読めてしまい、本人が封印していた遠い過去まであっさり見抜いてしまいます。占いというよりは超能力ですね。筒井康隆の人気SF小説『家族八景』はテレパス少女・火田七瀬がお手伝い先の家庭で次々とトラブルに巻き込まれるお話でしたが、『ハケン占い師アタル』は七瀬が派遣社員になったようなコメディです。

 ブラックユーモア溢れる『家族八景』で人気を博した七瀬は、続編『七瀬ふたたび』『エディプスの刃』で超人ゆえに思いがけない運命に遭遇します。アタルも実の母親らしき謎の女性(若村麻由美)との因縁がこれから明かされ、驚愕の展開が待っているのでしょうか。この予想がアタルかどうか、次週もチェックしたいと思います。
(文=長野辰次)

現代人が求める理想のカウンセラーがここにいた!! 杉咲花に叱られたい『ハケン占い師アタル』第1話

「わかりました、あなたを鑑(み)ます!」

 主人公のそんな決め台詞によって、職場によくいる典型的なキャラクターたちの運勢が鑑定される杉咲花主演ドラマ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)。脚本は『女王の教室』『家政婦のミタ』(ともに日本テレビ系)などの大ヒット作を放つ一方、酷評されまくった朝ドラ『純と愛』(NHK総合)でも知られる遊川和彦です。木村拓哉主演映画『無限の住人』(17)で演技力が高く評価された杉咲花と、当たり外れが激しい遊川和彦との初タッグ作は一体どちらに振り切れるのでしょうか。第1話を振り返ってみたいと思います。

 舞台となるのは都内にあるイベント会社。入社3年目となる神田(志田未来)はマジメな性格ですが、いつも職場の空気を気にしてばかりいます。体育会系で口うるさい上野(小澤征悦)、残業は一切しないクールな田端(野波麻帆)、ヤル気を感じさせない品川(志尊潤)、コネ入社の目黒(間宮祥太朗)、部長から頼まれた仕事は断れない大崎課長(板谷由夏)といった個性の強い同僚たちに挟まれ、自分の意見を言うことができません。そんな職場に、新しく派遣社員の的場アタル(杉咲花)が加わることになりました。

 アタルは不思議な女の子です。神田が出社途中の電車内で見かけたときは、黒いニット帽を被り、丸いサングラスで顔を隠し、ミステリアスな雰囲気を漂わせていました。ところが職場に着いたアタルは、ニット帽とサングラスをさっと取り、ニコニコ笑顔を浮かべています。「派遣登録して初めての職場です。体力には自信あります。アタルと呼んでください♪」とすごくフレンドリーに自己紹介するアタルでした。初コピー、初社員証、初会議……とうれしそうにアタルは記念写真を撮りまくります。写真を撮っている理由は、のちのち明かされるのでしょうか。なかなかキャラクターが読めない存在です。

 

■驚異的な人間観察能力!!

 その晩はアタルの歓迎会が居酒屋で開かれることになりました。神田は同棲している司法浪人中の彼との間にどうも子どもができたようで、早く帰りたかったのですが、上野から強引に誘われてしまいます。アルコールは控えたい神田ですが、やたらと声がデカい上野が「とりビー、とりあえず生ビール!」と人数分の生ビールを頼んでしまい、やっぱり神田は断ることができません。きっと、彼からも「生でやりたい」と頼まれ、断れなかったのでしょう。生という言葉が、生々しく感じられる神田でした。

 一方、歓迎会を開いてもらったことに大喜びしていたアタルですが、神田の些細な表情の変化を見逃しません。メニューをもらいに行くふりをしたアタルは、人数分の生ジョッキを抱えて戻り、こっそりと神田の分はノンアルコールに換えてみせます。どうやらアタルは抜群の人間観察能力の持ち主のようです。

 ベビー用品を扱う企業の創立記念イベントが開かれます。イベントに参加してくれる50組のお母さんと赤ちゃんを集めるだけで大変でしたが、神田はイベントに参加してくれた母子に渡す記念品にそれぞれ違ったメッセージカードを用意したために前日は徹夜をしてしまいます。イベント会場には遅刻。しかも、イベントの最後にクライアントが50組の母子と一緒にフォトセッションするタイミングで、寝不足から足をもつれさせて巨大アンプを倒してしまいました。その音にびっくりした赤ちゃんたちがいっせいに大泣きしたために、イベントは大混乱のまま終わってしまうのでした。

 神田の人生は真っ暗闇。大事な仕事でポカして、クライアントを怒らせ、さらに同棲中の彼に妊娠している事実を告げると、遠回しに子どもを育てるのは無理だと断られます。職場にも学生時代にも親しい友人のいない神田は、誰にも相談することができません。堕胎手術を受けるつもりで産婦人科を訪ねた神田ですが、待合室でスマホを眺めていると昔のテレビ番組に子どもの頃のアタルが「どんな悩みもズバリ解決する 天才占い少女」として出演していたことに気づくのでした。アタルは周囲の人間の霊やら過去が何でも見えてしまうため、その能力をセーブするためにサングラスを愛用しているのでした。『X-MEN』シリーズの目から破壊光線を放つサイクロップスみたいなものですね。アタルのことが気になった神田は、産婦人科をキャンセルして、職場へと向かいます。

■パワーストーンに頼っていては幸せになれない?

 パワーストーンやラッキーカラーにすがる神田のあまりのグダグダさに、辟易しかかった視聴者も多いと思います。志田未来は細かい演技がうまいゆえ、余計にイライラ感が募ります。しかし、クライマックスの盛り上げ方は、さすがベテラン脚本家・遊川和彦。「私、(占いは)もうしません」と断るアタルに対して、神田は懸命に自分を鑑定してほしいと頼み込みます。それまではかわいい後輩ぶっていたアタルですが、「言っとくけど、占い料10万円だよ。あんたの給料で払えないでしょ」と態度が豹変します。何とか特別料金で頼み込んだ神田ですが、できる質問は3つだけ。「わかりました、あなたを鑑ます!」とサングラスを外したアタルの占いが始まります。

 神田の質問は「なんで私は友達ができないんでしょうか」「この仕事は向いているでしょうか」「私はどうして自分で決めることができないのでしょうか」という平凡なものでした。アタルの占いによって、神田は少女時代のトラウマと向き合うことになります。小学生の頃から神田は周囲の顔色を気にする性格でした。ある日、クラスメイトから「神田さんって、臭いよね」と言われ、それ以来ずっと自分の体臭が気になり、周囲と距離を置くようになったのです。やたらと香水を手首に振るのも、そのためでした。

 アタルの鑑定結果はこうです。クラスメイトが「臭い」といったのは、神田の体臭ではなく、神田の笑顔が嘘くさいと指摘していたのです。そのことに気づかず、神田は嘘くさい笑顔をいつも浮かべながら、香水を振りまいていたのです。すべては逆効果だったことを知らされ、茫然自失となる神田でした。

 アタルの鑑定は続きます。2つめの質問は「仕事が向いているか向いていないかは、自分で決めること」と一刀両断。ごもっとも。最後の質問「どうして自分で決めることができないのか」という問いに対して、「要するに愛がないんだよ」と冷たくアタルは言い放つのでした。司法浪人中の彼氏に尽くし、職場ではイベント前に徹夜するほど頑張っている神田に“愛”がないとはどういうことでしょうか?

 アタルはきっぱりと断言します。「いちばん大切な愛が欠けている」と。つまりは周囲を気にするあまり、自分のことを愛することができずにいるというのです。パワーストーンやラッキーカラーに頼っていては、せっかく仕事に成功しても、それでは自分が努力したからだと実感できません。自分のこれまでの人生を否定されたように落ち込んでいた神田ですが、最後にアタルは「誰にでも必ずあるんだよ。自分にしかできないことが」とさらりと語り掛けるのでした。

 

■『女王の教室』『家政婦のミタ』に続くミステリアスさ

 アタルの鑑定を終えた神田が職場に戻ると、いつも調子のいい代々木部長(及川光博)がクライアントから電話が掛かってきたことを伝えます。恐る恐る神田が電話に出ると、イベントに参加したお母さんたちが記念品の中に入っていたメッセージカードを喜んでいるという感謝の言葉でした。SNS上にもメッセージカードに好意を示す言葉が溢れていました。いつも一緒にいる職場の同僚や同棲相手には評価されにくかった神田の丁寧な仕事ぶりは、赤ちゃんの世話に追われるお母さんたちにしっかりと認められたのでした。

 子どもを堕して、実家に帰るつもりでいた神田ですが、ここで初めて自己主張します。子どもを産んで、仕事も続けたいですと。個性が強くて、バラバラだった職場ですが、妊娠している神田をみんなでサポートしようと一致団結することに。派遣社員・アタルの最初の鑑定によって、神田は明るい未来を選ぶことに成功します。おまけに友達がいなかった神田は、アタルという初めての友達もできました。香水もパワーストーンも、もう必要ありません。アタルも友達ができて、うれしそう。でも、「占いのこと人に言ったら、ぶっ殺すから!」とダークな一面も覗かせて、第1話は終了です。

 杉咲花は連続ドラマに初主演した『花のち晴れ』(TBS系)では視聴率が全話1ケタ台と期待外れに終わりましたが、2度目の主演作『ハケン占い師』は初回12.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタートを切ることに成功しました。志田未来演じる神田の周囲を気にするキャラ設定が『女王の教室』を彷彿させるなど、遊川脚本には遊び心が施されています。遊川自身も第1話拡大版の演出まで手掛けるなど、かなり気合いが入っていたようです。

 やたら元気はいいけど職場で空回りし続ける残念な目黒、NOと言えない中間管理職・大崎課長らの運勢を、今後アタルは鑑定することになりそうです。様々な悩みを抱えている現代人ですが、大きな悩みほど家族や恋人には打ち明けにくいもの。派遣社員のアタルのように、ちょっと距離感のある相手のほうが気兼ねせずに何でも話せるのかもしれません。アタルは占い師というよりは、心理カウンセラーのような存在です。杉咲花演じるアタルに、ガツンと厳しい言葉を放ってほしいという視聴者がますます増えていくのではないでしょうか。哀しい過去を抱えていそうなアタルのミステリアスさも気になるところです。視聴率&ドラマ展開ともに“大アタリ”しそうな予感です
(文=長野辰次)

テレ朝血迷ったか? 1月期看板枠“木9”で、『花のち晴れ』爆死の杉咲花を主演に起用!

 テレビ朝日が来年1月期、看板ドラマ枠“木9”で、杉咲花が主演する『ハケン占い師アタル』を放送することがわかった。

 テレ朝の“木9”といえば、米倉涼子や木村拓哉らの主演ドラマが放送される枠。視聴率は昨年4月期の『緊急取調室』(天海祐希主演)から、2ケタ台を維持しており、まさに“看板枠”。いわば、2ケタが至上命題の枠で、今年4月期の主演ドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系)で平均8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と爆死した杉咲を起用することには懐疑的な声も上がっているようだ。

「杉咲は子役からスタートした演技派で、ここ最近では『パーフェクトワールド 君といる奇跡』『十年 Ten Years Japan』と立て続けに2本の映画で主演を果たした成長株です。しかし、まだ正直ネームバリュー不足で、人気も伴っていません。『花のち晴れ』も爆死しましたし、昨年4月に公開されたキムタク主演映画『無限の住人』ではヒロインを務めましたが、これも大爆死を遂げていますし、『ハケン占い師アタル』も2ケタを取るのは難しいんじゃないでしょうか?」(芸能関係者)

『ハケン占い師アタル』は、悩みや原風景をはじめ、他人のあらゆることが見えてしまう特殊能力をもつ派遣社員の的場中(杉咲)が、一種の占い能力を駆使し、周りの正社員たちが抱える悩みを根本から解決していく物語。脚本は遊川和彦氏が担当し、主要キャストは小澤征悦、志田未来、間宮祥太朗、志尊淳、野波麻帆、板谷由夏、若村麻由美、及川光博といった、やや地味めなメンバー。

 来年はNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』への出演も決まっている杉咲だが、テレ朝の看板ドラマ枠を任せるのは早すぎる気もする、現在放送中の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』の視聴率と比べると、かなり落ち込む可能性がありそうだ。

(文=田中七男)

杉咲花、遊川和彦ドラマ主演で“夏菜の悪夢”再び? 「メンタル崩壊危機」に心配の声

 ファンからは、早くも“メンタル崩壊”を心配する声が上がり始めているようだ。

 女優の杉咲花が、来年1月スタートドラマ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)に主演することがわかった。同ドラマは、悩みや原風景をはじめ、他人のあらゆることが見えてしまう特殊能力がある派遣社員・的場中(まとば・あたる)を杉咲が演じ、能力を駆使して、悩みを抱える周囲の正社員たちの救世主となるストーリー。

 杉咲にとって初となる本格コメディーだけに、女優としての飛躍が期待されるが、一部のファンが危惧しているのは、『女王の教室』『家政婦のミタ』『過保護のカホコ』(すべて日本テレビ系)など知られる遊川和彦氏が、今作では脚本に加え、連ドラで初めて演出を担当するという点。テレビ誌ライターが解説する。

「遊川氏はNHK朝ドラ『純と愛』の脚本も務めていますが、もともと監督志望だったこともあり、現場では演出に口を出すこともしばしば。当時、主演の夏菜は遊川氏から『違う!』と猛しごきを受け、撮影中トイレに閉じこもるほど精神的に追い込まれてしまった。後に夏菜は『何度も言われ、やってみても、やってみても、わからなくて、何がわからないのかもわからなくて』『私は崩壊寸前でした。いや、崩壊してました』と告白。それでいてドラマは大爆死し、彼女は低視聴率女王のレッテルを貼られ、しばらく仕事が激減することとなりました。彼女は相当悔しい思いをしたはずです」

 そんな話を耳にしていたのか、杉咲も「実は、遊川さんの作品に出られた経験がある方々から『鍛えられた』と聞いたこともあったので、勝手に『すごく怖い方なのかな……』と思っていたんです」と不安があったことを明かしている。

 杉咲が“夏菜の二の舞い”にならなければよいが……。

工藤静香の髪型がナンに!? 髪型を変えて賛否の声が上がる女性芸能人3人

 新曲「タイトル」を11月2日にリリースした、大人気シンガーソングライターのmiwa。同曲のミュージックビデオ内で、いつものロングヘアとは違ったショートカット姿を披露して話題になっている。

“旅”をイメージした楽曲は、鉄道旅行番組『ぶらり途中下車の旅』(日本テレビ系)のエンディングテーマ。PVではmiwaが電車に乗りながらアコースティックギターを引いたり、ショートヘアーを振り乱しながら力強く歌うシーンが登場した。

 今までと違うショートカットのmiwaに、ファンからは「大人っぽくて大好き!」「美人だからショートも似合うね」「ショートのmiwaちゃんは爽やかで雰囲気がとても良い!」と好評の声が。しかし一方では「結構アゴが立派なのにショートにしたら目立つよ……」「全然誰だかわからない」「印象薄くなった?」と辛辣な意見も多く上がっている。

 今回はmiwaのように、髪型を変えて反響を呼んだ芸能人たちをご紹介していこう。

 

●杉咲花

 2016年に放送された連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)で、ヒロインの妹・美子を演じた杉咲花もガラリとイメージチェンジ。11月3日に自身のインスタグラムへ「はじめてのパーマ、髪の毛くるくるに」というコメントと、前髪ぱっつんでゆるふわパーマ姿の写真をアップした。この写真に対して、ネット上では「雰囲気が全然違って凄くいいね!」「色っぽくて素敵」「めちゃくちゃ似合ってるじゃん!」と絶賛の声が続出している。

 しかし元々は黒髪ストレートにセンターパートスタイルだった杉咲。清楚系から大人びた印象になったせいか、「あんまり似合ってないよ」「個人的に花ちゃんは前髪なしが好き」「ほとんどブルゾンちえみじゃん……」と残念に思うファンも少なくないようだった。

 

●工藤静香

 元おニャン子クラブのメンバーで歌手の工藤静香も、新しい髪型をインスタグラムで披露している一人。いつものセンター分けから前髪を作ったヘアースタイルで、犬と戯れる写真を投稿している。コメントでは「散歩に出るまでつきまとう子 笑笑 エトくんのベロがかわゆす」と、髪型を変えたことには触れていない工藤。ところが3枚アップされている写真の一番最後に、犬すら写っていないバリバリ加工されたキメ顔の写真が。

 確信犯的投稿に、ネット上では「高見沢っぽい」「ドンキにこういう年取ったヤンキー来てる」「カレーにつけるナン?」「犬の顔が書いてあるジャージとキティのサンダル履いてそう」とまるで大喜利のような“例え”が続出した。また工藤は最近の投稿で、「10cm切りました。アンド カラーチェンジ 笑」と報告している。

杉咲花はあの人気バンドマン・shakeの娘!? 実は有名人の子どもだった芸能人

 芸能界でも親子で活躍するケースは多く、二世・三世の登場は珍しくない。人気急上昇中のYoutuber・こばしり。(21)もその1人だ。

 こばしり。は化粧品やメイク術を紹介する人気Youtuberで、昨年登場したにも関わらずチャンネル登録者数はすでに40万人を突破。実は今、彼女の父親はGLAYのTERU(47)ではないかと噂されている。「週刊新潮」(新潮社)によると、彼女の本名は“小橋明里”で、TERUの姓と一致。他にも兄の存在や育った環境などがTERUの経歴と重なる部分が多い。

 ネット上でもこの噂に対する注目度は高く、「こばしり。ちゃん、最近動画見てるからびっくり!」「FacebookでもTERUっぽい表記がある。隠す気ゼロやん」「でも今の若者はGLAYの存在を知らないだろうね」などのコメントが相次いだ。

 今回は、こばしり。のように“調べてみると実は有名人の子どもだった”芸能人を紹介しよう。

 

●杉咲花

 まずは今年、ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)でヒロインに抜擢された杉咲花。最近インスタグラムで人生初のパーマ姿を披露し、「大人っぽく見える!」「そのパーマ全然似合わない……」「ブルゾンちえみかと思った」と賛否のコメントを浴びているようだ。

 彼女の父親は、元レベッカのリーダーである木暮“shake”武彦(58)。木暮は以前レベッカのNOKKO(55)と結婚していたが、杉咲の母親は再婚相手である歌手のチエ・カジウラ。この事実にネット上での反響は大きく「杉咲の父ちゃんがshakeってビビった!」「バンドマンの娘が演技派女優ってカッコいいな」「花ちゃんがいずれ歌手デビューしたら才能が開花するのでは…」などのコメントが見られた。

 

●長澤まさみ

 続いては、今や日本を代表する女優となった長澤まさみ(31)。最近は舞台演劇へも活躍の場を広げていて、現在上演中の『メタルマクベス』ではセクシーな衣装を披露している。

 長澤の父親は、元サッカー日本代表でジュビロ磐田の初代監督も務めた長澤和明(60)。和明は以前サッカー解説を務めた番組内で、「僕はサッカープレーヤーであって、まさみの父が代名詞ではない!」と発言している。ネット上ではこの意外な親子関係について、「“まさみさんをください”って結婚申し込んだら和明監督がいるなんて。絶対実現しないけど」「長澤まさみがイケイケサッカー選手と結婚するフラグなのでは?」と様々な憶測が飛び交うことに。気になる芸能人がいたら、まず親子関係を調べてみるのもおもしろいかもしれない。

「立ち回りじゃなくて殺し合い」 木村拓哉の教えを受けて“殺陣”に挑戦する杉咲花

 7月17日放送の『火曜サプライズ』(日本テレビ系)に、杉咲花と福士蒼汰が出演。映画『BLEACH』の番宣も兼ねて“アポなし旅”を行い、杉咲が意外な人物とのつながりを明かして話題になった。

 今回ロケを行ったのは、レギュラーのウエンツ瑛士に杉咲と福士を加えた3人。ロケ中に福士が「花ちゃん今回の映画(『BLEACH』)でもすごいアクションがあって」と話を振ると、杉咲は「今回の役は、すごい剣を握ることに慣れてる役」とコメント。

 映画『BLEACH』で彼女は“死神”を名乗るヒロイン・朽木ルキアを演じる。杉咲は剣を使ったアクションにも挑戦するのだが、「ほぼ初心者のようなものだったので、すごい練習して福士さんにも何度もつき合っていただいて、殺陣の練習を」と裏話を告白。するとウエンツは、「こんだけ殺陣あったら、拓哉に(連絡)しなかったの?」と質問した。

「“拓哉”とは木村拓哉のことで、杉咲は昨年映画『無限の住人』で共演しています。ウエンツの質問に彼女は、『(木村拓哉に)連絡させていただきました』と返答。『BLEACH』の殺陣をどのように演じたらいいか聞いたところ、木村は『立ち回りじゃなくて殺し合いなんだ。だから本気でやればいい』というアドバイスをおくったそうです。これに視聴者からは、『いかにもキムタクらしい助言!』といった声が。また『今も木村拓哉と花ちゃんが連絡取りあってるのがなんかうれしい!』『いい先輩後輩の関係でほっこりした』と喜ぶ人も少なくありませんでした」(芸能ライター)

 その他、「木村拓哉マジで殺陣上手いからな……」と納得する人も。『無限の住人』で木村は杉咲を守る“用心棒”の役を演じたのだが、この時の殺陣は鑑賞したファンのみならず共演者にも評価されているという。

「『無限の住人』には福士も出演していたのですが、同映画の完成報告会見で木村の殺陣を『すごい』と絶賛。同じく共演者の戸田恵梨香も、木村に武器の扱いに関するアドバイスをもらったと明かしていました。ベテラン殺陣師の辻井啓伺も、WEBメディア『SPICE』のインタビューで『木村さんのポーズというのか間というのか…… あれはスゴイ』『テスト撮影で何十人と斬って止まるときでも、バミリを置いているわけでもないのにバシッとカメラのアングルに収まるところに来る』と舌を巻いています」(同)

 杉咲は木村のアドバイスをどのように実践したのか、映画『BLEACH』を見るときはアクションにも注目したい。

『君の名は。』的エンドに批難殺到! 『花のち晴れ』脚本家炎上も、キンプリ・平野と今田美桜の人気“開花”で収穫はアリ!?

 爆発的人気を誇った『花より男子』の新シリーズとしてスタートした火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)が26日についに最終回を迎え、視聴率9.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)を記録。全話平均は8.3%となりました。

 前回から、杉咲花ちゃん演じる主人公をかけ、King & Prince・平野紫耀くんと中川大志くんが、男と男の勝負を繰り広げていたわけですが、その三角関係もいよいよ決着のときが。しかし、なんともモヤッと感が残る、残念な結末に視聴者からは批判の声が多く上がっているようです。そんな最終話を中心に、今回もあらすじを振り返っていきます。

*前回までのレビューはこちらから

■近衛、あっさり天馬に悪事がバレる

 3番勝負の第2回戦となる弓道の試合当日。天馬(中川)の応援をすると決めた音(杉咲)は、「全力を出し切れるように」と、晴(平野)にもらったお守りの豚のチャーム“ワシントン”を貸してあげることに。「神楽木晴くん、見事皆中〜っ」とイメトレ中だった晴と言い合いをしていると、近衛(嘉島陸)が音を襲った男たちに金をせびられていました。

 柔道の試合で右手を怪我した晴がケツアタック&大声を出したことで逃げていく男たちを取り押さえながら現れたのは天馬でした。音を襲った犯人は誰なのか警察に捜査を依頼していましたが、近衛はアッサリと事件の黒幕だったことがバレてしまいます。怒りを露わにする天馬に近衛は弁解を図ろうとするものの“神”と崇拝する人から「消えろ!」と言われ、絶望しながらその場を去っていきました。

 そして「音、ごめん……」と弱々しい声で謝る天馬。信頼していた近衛が音を傷つけた犯人だったということはもちろんですが、それ以上に、大好きな人を信じてあげられなかった自分自身にショックを受けているのでしょう。4本中何本の弓が的に当たるかを競う弓道の試合では、動揺を隠せず全国チャンピオンの天馬が素人の晴にまさかの敗北。3番勝負の勝敗は、次の剣道の試合に委ねられることに……。

 音はすっかり元気をなくした天馬に「ピンチのときは私が必ず助ける」と、近衛を探しに行くことを提案。音の予想通り、近衛はかつて飛び降りようとしていたところを助けられた天馬との出会いの場所である歩道橋の上にいました。「どこから間違ってしまったんでしょう?」とつぶやく近衛を、「私もいっぱい間違えたから」と、音は許してあげました。天馬は近衛を剣道の稽古に誘い、事件は無事解決。めでたしめでたし。

 その後、愛莉(今田美桜)から呼び出され紺野さん(木南晴夏)宅でたこパを楽しんだ音が帰宅すると、アパートの前に晴が。音は勝負に関係なく天馬のそばにいると告げますが、「別に試合に勝っても、お前が手に入るなんて思ってねえよ」と意外な返事が。ただ、“自分に嘘をつきたくない”という思いだけで天馬との勝負を受けたそうです。

「明日、試合のあと待ってる。恵比寿ガーデンプレイス、時計広場で」

 音が来ないことを分かっていながらも、「そうしたいだけ」と、晴は去っていきました。

 

■勝敗の行方と天馬の決断

 最終決戦となる剣道の試合の前、C5は体育館に集合していました。体育館の床に寝そべり、「5」の人文字をつくる5人。思わずテレビの前で噴き出してしまいましたが、C5の友情を感じられるまさに“青春”なシーンでした。これまで厳しい言葉でヘタレな晴のケツを叩いてきた海斗(濱田龍臣)が、ありのままの姿をさらけ出すことで英徳の生徒たちの心を動かしてきた晴を認め「悪かった」と謝ったり、「俺達はそんなお前を友達として誇りに思う」と、海斗、愛莉、一茶(鈴木仁)、杉丸(中田圭佑)の4人からの応援を受けて晴が思わず涙を滲ませたり、これまでどこかドライな関係に思えた5人の中にも、きちんと友情は存在していたようで、安心です。

 そうしていよいよ、4分間一本勝負となる最後の剣道の試合がスタート。晴は尊敬する「F4」メンバーの一人・西門総二郎(松田翔太)からのアドバイスの通り、面を仕掛けようとする天馬に抜き胴をくり出しますが、失敗。「俺は江戸川が好きだ……」と頭の中で念仏のように唱えていた晴はつまずいてしまいます。が、その拍子に天馬の喉元に竹刀の先が。「好き」という気持ちが「突き」という技になって現れ、まさかのまさかで晴の勝ち。3番勝負は2対1で晴が制しました。

 試合後、リクエストに応えて、野菜炒めを振る舞う音に、「おいしい」と笑顔を浮かべる天馬くんは、ついに別れを切り出しました。音の晴に対する気持ちにはとっくに気がついていたし、隠せていると思っていたのは音だけだったようです。

天馬「認めたくなくて、つなぎとめたくて、僕の大好きな音を僕がつぶしかけてた」

「そんなことない。全部、私がいけないの。天馬君のこと傷つけたくないのに、大切なのに……天馬君が……天馬君のことが……」

 泣き出す音に、天馬は優しく語りかけます。

「もう終わりにしよう。僕が音にできるのは、音が音らしくいるために背中を押すことだ」
「ありがとう、音。最後まで僕を選ぼうとしてくれて。それだけで 僕は十分幸せだよ」
「ほら、もう泣かない! 僕のためにも笑って」

 それでもグズグズしている音に「ほら、行って来い」と背中を叩いてあげる天馬くん。やっぱり彼は100点満点中100点満点の男でした。目が死んでるだのヤンデレだの言ってごめんなさい。晴の元に走り出した音を見送り、今にも泣き出してしまいそうな天馬くんを笑顔にしたのは、音をたこパに誘いにきた愛莉でした。

 すべてを察した愛莉は「耳貸して」と天馬に近寄り、「失恋の先輩として言っておく。これから楽しいことたっくさんあるよ!」と言葉をかけます。「そうかな?」と不思議がる天馬に「そうだよ」と笑顔を向ける愛莉ちゃん、今までのどのシーンよりも可愛かったです。前回のレビューで、「一途な者同士、天馬とメグリンがくっつけばいい」と軽い気持ちで書きましたが、前言撤回。天馬と愛莉を推したくなるくらい、このシーンの2人、お似合いでした。

■「それから、それから……」は『君の名は。』的エンド

 天馬くんとお別れしたことで気持ちが切り替わったのか、ニヤケ顔を隠せない音は晴が待つ恵比寿ガーデンプレイスへと急ぐのですが、途中、2人は出会ってからこれまでのことを思い返しつつも、お弁当を食べたり、くだらない言い合いをしたりというお互いの「付き合ったらこれをしたい」という妄想をはじめます。そして音と真っ白なタキシードに身を包んだ晴がチューしそうなところで現実に切り替わり、画面が2分割され、音と晴が同時に映し出されます。そして、2人の意識がシンクロしたのか、

音&晴(あいつに会ったら言おう)
音&晴(大好きだって)
音(それから……)
晴(それから……)
音(それから……)
晴(それから……)
音(それから……)

 という『君の名は。』の三葉ちゃんと瀧くんみたいな掛け合いを何回もする2人。結局、言葉を交わすことはなく、おそらく晴の姿を見つけて笑顔になる音のアップでおしまいです。思わず「えっ!?」って言っちゃうくらい、歯切れが悪いです。

 会話はなくても、音に気付いた晴がお口をきゅっと吊り上げてニコっとするところで終わるとかして、晴と視聴者を安心させてほしかったです。なんならいっそのこと、妄想の中の2人がチューしちゃうのか……!? ぐらいのところで終わっていたほうがまだよかったのではと思ってしまうくらいの謎エンディングでした。

 まぁ、原作ではある出来事が起こり音は晴の元には行きませんし、「それから……」と余白を持たせることで視聴者にその後の2人を想像させたかったのだとは思うのですが、ドラマ終盤になって晴への気持ちを封じ込めようとする往生際の悪い音に視聴者はイライラさせられていましたから、最後くらいはバシっと晴に気持ちを伝えるかっこいい音ちゃんを見たかったような気がします。そこは続編に乞うご期待、ということなんですかね。

 

■キンプリ・平野と今田美桜の“開花”

 ということで、物語の幕が閉じたわけですが、原作では音と晴は完全にくっついてはいないし、まだ完結していない現在進行形のラブストーリーをそのまま全11話というドラマで描くにはどうしても無理が生じますし、オリジナル要素を取り入れるのは致し方ないことだったと思います。そういった意味で、このドラマで描かれたのは、“ラブスト-リー”というより、登場人物たちの“青春ドラマ”だったように思います。

 音との出会いでありのままの自分を受け入れた晴は、「10点満点中、良くて5点」と言っていた父・巌(滝藤賢一)からの評価を「6点」に上げたし、天馬との試合に勝つことで、英徳の生徒からの信頼を取り戻しました。そして、音やメグリンをライバル視していたものの、最後は「大好きな友達」として2人を支え、おまけに紺野さんを「姉御」と慕うようになった愛莉。音の変化を感じ取り、婚約者という関係を棄てて、晴の元へ背中を押してあげた天馬くん。音のために勝負をし、勝ったら自分の元には返ってこない晴を全力で応援するために別れを選択したメグリン(飯豊まりえ)。みんな、大きく成長しています。晴とメグリンが一度付き合ったのも、2人の成長を表現するためには必要だったんだろうなと、最終話を見て感じました。放送当初はかなり批判が殺到していましたけどね……。

 それに大きく影響したのが、周りのことには必死になれるのに自分のことになると超鈍感でグズグズっとした音をリアルに演じきった、杉咲花ちゃんの巧さだと思います。彼女の安定した演技力のおかげで、平野くんのヘタレ演技や、自信をなくした天馬くんのメンヘラ演技が活きました。役柄のせいか、やはりまだ少しおとなしめですが、コミカルなシーンでもとってもナチュラルに演じていたので、今後も花ちゃんの上品なイメージを覆すような役柄を演じてほしいなあと思います。

 もちろん、ヘタレでちょっぴりおバカな晴を演じた平野くんも、役柄同様に作品の中で演技がみるみる上手くなっていくように感じましたし、かわいらしいお顔に似合わず意外とマッチョ体を披露するシーンもたくさんあったし、「アイドルドラマ」としてファンサービスもしっかりしてくれました。平野くんらキンプリが歌う主題歌「シンデレラガール」もめちゃくちゃ売れていたようなので、ジャニーズサイドも万々歳でしょう。

 そんな平野くん然り、キュートなルックスと小悪魔演技でC5メンバーの中でも抜群の存在感を放っていた愛莉役の今田美桜ちゃんにとっては、間違いなく今作は出世作になったかと思います。視聴率的には“前作超え”とはなりませんでしたが、SNSでも女子たちから大きな注目を集めていたので、数年後に続編があるのであれば、女優としての彼女の成長にも期待したいところです。

 そして、個人的MVPを決めるのであれば、終始ハイテンションな演技で物語を盛り上げ、プライベートのほうでも、玉木宏さんの「シンデレラガール」になった木南さんにあげたいです。はい。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

『君の名は。』的エンドに批難殺到! 『花のち晴れ』脚本家炎上も、キンプリ・平野と今田美桜の人気“開花”で収穫はアリ!?

 爆発的人気を誇った『花より男子』の新シリーズとしてスタートした火曜ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)が26日についに最終回を迎え、視聴率9.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)を記録。全話平均は8.3%となりました。

 前回から、杉咲花ちゃん演じる主人公をかけ、King & Prince・平野紫耀くんと中川大志くんが、男と男の勝負を繰り広げていたわけですが、その三角関係もいよいよ決着のときが。しかし、なんともモヤッと感が残る、残念な結末に視聴者からは批判の声が多く上がっているようです。そんな最終話を中心に、今回もあらすじを振り返っていきます。

*前回までのレビューはこちらから

■近衛、あっさり天馬に悪事がバレる

 3番勝負の第2回戦となる弓道の試合当日。天馬(中川)の応援をすると決めた音(杉咲)は、「全力を出し切れるように」と、晴(平野)にもらったお守りの豚のチャーム“ワシントン”を貸してあげることに。「神楽木晴くん、見事皆中〜っ」とイメトレ中だった晴と言い合いをしていると、近衛(嘉島陸)が音を襲った男たちに金をせびられていました。

 柔道の試合で右手を怪我した晴がケツアタック&大声を出したことで逃げていく男たちを取り押さえながら現れたのは天馬でした。音を襲った犯人は誰なのか警察に捜査を依頼していましたが、近衛はアッサリと事件の黒幕だったことがバレてしまいます。怒りを露わにする天馬に近衛は弁解を図ろうとするものの“神”と崇拝する人から「消えろ!」と言われ、絶望しながらその場を去っていきました。

 そして「音、ごめん……」と弱々しい声で謝る天馬。信頼していた近衛が音を傷つけた犯人だったということはもちろんですが、それ以上に、大好きな人を信じてあげられなかった自分自身にショックを受けているのでしょう。4本中何本の弓が的に当たるかを競う弓道の試合では、動揺を隠せず全国チャンピオンの天馬が素人の晴にまさかの敗北。3番勝負の勝敗は、次の剣道の試合に委ねられることに……。

 音はすっかり元気をなくした天馬に「ピンチのときは私が必ず助ける」と、近衛を探しに行くことを提案。音の予想通り、近衛はかつて飛び降りようとしていたところを助けられた天馬との出会いの場所である歩道橋の上にいました。「どこから間違ってしまったんでしょう?」とつぶやく近衛を、「私もいっぱい間違えたから」と、音は許してあげました。天馬は近衛を剣道の稽古に誘い、事件は無事解決。めでたしめでたし。

 その後、愛莉(今田美桜)から呼び出され紺野さん(木南晴夏)宅でたこパを楽しんだ音が帰宅すると、アパートの前に晴が。音は勝負に関係なく天馬のそばにいると告げますが、「別に試合に勝っても、お前が手に入るなんて思ってねえよ」と意外な返事が。ただ、“自分に嘘をつきたくない”という思いだけで天馬との勝負を受けたそうです。

「明日、試合のあと待ってる。恵比寿ガーデンプレイス、時計広場で」

 音が来ないことを分かっていながらも、「そうしたいだけ」と、晴は去っていきました。

 

■勝敗の行方と天馬の決断

 最終決戦となる剣道の試合の前、C5は体育館に集合していました。体育館の床に寝そべり、「5」の人文字をつくる5人。思わずテレビの前で噴き出してしまいましたが、C5の友情を感じられるまさに“青春”なシーンでした。これまで厳しい言葉でヘタレな晴のケツを叩いてきた海斗(濱田龍臣)が、ありのままの姿をさらけ出すことで英徳の生徒たちの心を動かしてきた晴を認め「悪かった」と謝ったり、「俺達はそんなお前を友達として誇りに思う」と、海斗、愛莉、一茶(鈴木仁)、杉丸(中田圭佑)の4人からの応援を受けて晴が思わず涙を滲ませたり、これまでどこかドライな関係に思えた5人の中にも、きちんと友情は存在していたようで、安心です。

 そうしていよいよ、4分間一本勝負となる最後の剣道の試合がスタート。晴は尊敬する「F4」メンバーの一人・西門総二郎(松田翔太)からのアドバイスの通り、面を仕掛けようとする天馬に抜き胴をくり出しますが、失敗。「俺は江戸川が好きだ……」と頭の中で念仏のように唱えていた晴はつまずいてしまいます。が、その拍子に天馬の喉元に竹刀の先が。「好き」という気持ちが「突き」という技になって現れ、まさかのまさかで晴の勝ち。3番勝負は2対1で晴が制しました。

 試合後、リクエストに応えて、野菜炒めを振る舞う音に、「おいしい」と笑顔を浮かべる天馬くんは、ついに別れを切り出しました。音の晴に対する気持ちにはとっくに気がついていたし、隠せていると思っていたのは音だけだったようです。

天馬「認めたくなくて、つなぎとめたくて、僕の大好きな音を僕がつぶしかけてた」

「そんなことない。全部、私がいけないの。天馬君のこと傷つけたくないのに、大切なのに……天馬君が……天馬君のことが……」

 泣き出す音に、天馬は優しく語りかけます。

「もう終わりにしよう。僕が音にできるのは、音が音らしくいるために背中を押すことだ」
「ありがとう、音。最後まで僕を選ぼうとしてくれて。それだけで 僕は十分幸せだよ」
「ほら、もう泣かない! 僕のためにも笑って」

 それでもグズグズしている音に「ほら、行って来い」と背中を叩いてあげる天馬くん。やっぱり彼は100点満点中100点満点の男でした。目が死んでるだのヤンデレだの言ってごめんなさい。晴の元に走り出した音を見送り、今にも泣き出してしまいそうな天馬くんを笑顔にしたのは、音をたこパに誘いにきた愛莉でした。

 すべてを察した愛莉は「耳貸して」と天馬に近寄り、「失恋の先輩として言っておく。これから楽しいことたっくさんあるよ!」と言葉をかけます。「そうかな?」と不思議がる天馬に「そうだよ」と笑顔を向ける愛莉ちゃん、今までのどのシーンよりも可愛かったです。前回のレビューで、「一途な者同士、天馬とメグリンがくっつけばいい」と軽い気持ちで書きましたが、前言撤回。天馬と愛莉を推したくなるくらい、このシーンの2人、お似合いでした。

■「それから、それから……」は『君の名は。』的エンド

 天馬くんとお別れしたことで気持ちが切り替わったのか、ニヤケ顔を隠せない音は晴が待つ恵比寿ガーデンプレイスへと急ぐのですが、途中、2人は出会ってからこれまでのことを思い返しつつも、お弁当を食べたり、くだらない言い合いをしたりというお互いの「付き合ったらこれをしたい」という妄想をはじめます。そして音と真っ白なタキシードに身を包んだ晴がチューしそうなところで現実に切り替わり、画面が2分割され、音と晴が同時に映し出されます。そして、2人の意識がシンクロしたのか、

音&晴(あいつに会ったら言おう)
音&晴(大好きだって)
音(それから……)
晴(それから……)
音(それから……)
晴(それから……)
音(それから……)

 という『君の名は。』の三葉ちゃんと瀧くんみたいな掛け合いを何回もする2人。結局、言葉を交わすことはなく、おそらく晴の姿を見つけて笑顔になる音のアップでおしまいです。思わず「えっ!?」って言っちゃうくらい、歯切れが悪いです。

 会話はなくても、音に気付いた晴がお口をきゅっと吊り上げてニコっとするところで終わるとかして、晴と視聴者を安心させてほしかったです。なんならいっそのこと、妄想の中の2人がチューしちゃうのか……!? ぐらいのところで終わっていたほうがまだよかったのではと思ってしまうくらいの謎エンディングでした。

 まぁ、原作ではある出来事が起こり音は晴の元には行きませんし、「それから……」と余白を持たせることで視聴者にその後の2人を想像させたかったのだとは思うのですが、ドラマ終盤になって晴への気持ちを封じ込めようとする往生際の悪い音に視聴者はイライラさせられていましたから、最後くらいはバシっと晴に気持ちを伝えるかっこいい音ちゃんを見たかったような気がします。そこは続編に乞うご期待、ということなんですかね。

 

■キンプリ・平野と今田美桜の“開花”

 ということで、物語の幕が閉じたわけですが、原作では音と晴は完全にくっついてはいないし、まだ完結していない現在進行形のラブストーリーをそのまま全11話というドラマで描くにはどうしても無理が生じますし、オリジナル要素を取り入れるのは致し方ないことだったと思います。そういった意味で、このドラマで描かれたのは、“ラブスト-リー”というより、登場人物たちの“青春ドラマ”だったように思います。

 音との出会いでありのままの自分を受け入れた晴は、「10点満点中、良くて5点」と言っていた父・巌(滝藤賢一)からの評価を「6点」に上げたし、天馬との試合に勝つことで、英徳の生徒からの信頼を取り戻しました。そして、音やメグリンをライバル視していたものの、最後は「大好きな友達」として2人を支え、おまけに紺野さんを「姉御」と慕うようになった愛莉。音の変化を感じ取り、婚約者という関係を棄てて、晴の元へ背中を押してあげた天馬くん。音のために勝負をし、勝ったら自分の元には返ってこない晴を全力で応援するために別れを選択したメグリン(飯豊まりえ)。みんな、大きく成長しています。晴とメグリンが一度付き合ったのも、2人の成長を表現するためには必要だったんだろうなと、最終話を見て感じました。放送当初はかなり批判が殺到していましたけどね……。

 それに大きく影響したのが、周りのことには必死になれるのに自分のことになると超鈍感でグズグズっとした音をリアルに演じきった、杉咲花ちゃんの巧さだと思います。彼女の安定した演技力のおかげで、平野くんのヘタレ演技や、自信をなくした天馬くんのメンヘラ演技が活きました。役柄のせいか、やはりまだ少しおとなしめですが、コミカルなシーンでもとってもナチュラルに演じていたので、今後も花ちゃんの上品なイメージを覆すような役柄を演じてほしいなあと思います。

 もちろん、ヘタレでちょっぴりおバカな晴を演じた平野くんも、役柄同様に作品の中で演技がみるみる上手くなっていくように感じましたし、かわいらしいお顔に似合わず意外とマッチョ体を披露するシーンもたくさんあったし、「アイドルドラマ」としてファンサービスもしっかりしてくれました。平野くんらキンプリが歌う主題歌「シンデレラガール」もめちゃくちゃ売れていたようなので、ジャニーズサイドも万々歳でしょう。

 そんな平野くん然り、キュートなルックスと小悪魔演技でC5メンバーの中でも抜群の存在感を放っていた愛莉役の今田美桜ちゃんにとっては、間違いなく今作は出世作になったかと思います。視聴率的には“前作超え”とはなりませんでしたが、SNSでも女子たちから大きな注目を集めていたので、数年後に続編があるのであれば、女優としての彼女の成長にも期待したいところです。

 そして、個人的MVPを決めるのであれば、終始ハイテンションな演技で物語を盛り上げ、プライベートのほうでも、玉木宏さんの「シンデレラガール」になった木南さんにあげたいです。はい。

(文=どらまっ子TAROちゃん)