NHK朝ドラ『半分、青い。』で化けた! 永野芽郁が名実ともに”若手No.1女優”へ急成長中

 永野芽郁というと、映画『俺物語!!』で演じた、ふわっとした天然系のお嬢様というイメージが強かった。

 紙袋をかぶった男子高校生を好きになる女子高生を演じた連続ドラマ『こえ恋』(テレビ東京系)もそうだが、リアルな女性よりは現実感のない浮世離れしたキャラクターを演じた時の印象のほうが強く、NHK連続テレビ小説の『半分、青い。』もその路線を踏襲するのかと思っていた。

 しかし、本作で永野が演じる楡野鈴愛(にれの・すずめ)は一筋縄では行かない複雑な個性を持った女性で、しかも年齢を重ねることで、どんどん変化していく。

 そんな鈴愛を演じることで永野もまた、今までの殻を脱ぎ捨て、どんどん女優として成長しているのが、手に取るようにわかる。

 左耳が聞こえないという障害を抱える鈴愛は高校卒業後、故郷の岐阜から上京し、漫画家・秋風羽織(豊川悦司)のアシスタントとして働くことになる。数年の下積みののち、やがて漫画家デビュー。しかし、連載はマンネリ化した末に打ち切られ、やがて才能の限界を感じ、漫画家を辞めることになる。一方、幼なじみで、誰よりも深いつながりのあった萩尾律(佐藤健)も結婚してしまう。

 その後、100円ショップで働くようになった鈴愛はバイト先にやってきた森山涼次(間宮祥太朗)と知り合う。映画会社で助監督として働く涼次と意気投合した鈴愛は、出会って6日で結婚。しかし、一見優しい涼次には優柔不断なところがあり、2人のお金を映画製作資金に使ってしまう。

 今までは、おっとりとしたイメージが強かった永野だったが、本作の鈴愛はアクティブ。同時に朝ドラヒロインとしては型破りの存在というか、とても生々しいところがある。夢を持った前向きな女性という意味では朝ドラヒロインの類型に見えるが、脚本の北川悦吏子は鈴愛を単なるいい子として描いていない。それが一番表れているのが、律との関係だろう。鈴愛は律との関係は特別なものだが、恋愛は別だと考えており、別の人を2回好きになっている。

 これは朝ドラヒロインとしては軽薄に見えるが、普通の女性としてはよくある感覚だろう。涼次に「28年間、一途に律を思っていたが失恋した」と話す鈴愛に対して、ナレーションで「自分の都合のいいとこだけつなげて、ストーリーねじ曲げてます。こういう人っているわよね」とツッコまれる始末。

 涼次との結婚も、30歳が迫る焦りから勢いでしたもので、そういう打算的な弱さがあるところが、逆に魅力的に見える。ちなみに、涼次との結婚までの流れが描かれた第15週のタイトルは「すがりたい!」である。

 鈴愛は、女としてズルい部分も持ち合わせているが、嫌な感じにならない。それは、そのズルさを肝心な場面で使いこなせないズッコケたところがあるからだろう。

 複雑で多面的な鈴愛を愛おしい存在として演じられる永野のコメディエンヌとしての才能には、特筆すべきものがある。ゆくゆくは、綾瀬はるかのような女優になっていくのかもしれない。

 SNSでは鈴愛が激しく口論する場面や、感情をあらわにする長台詞のシーンが話題だが、何より驚くのは、一人の女性が年を重ねていく様子をしっかり演じ分けていることだろう。

 物語は鈴愛の生まれた1971年から始まり、現在は2000年となっており、最終的に物語は現代に向かっている。女の一代記は朝ドラの王道だが、昭和ではなく平成日本が物語の中心だというのが本作の面白いところだろう。

 物語は幼少期から始まり、高校時代、漫画家として生きた20代、そして第2の人生といえる結婚時代と時間が経過していくのだが、永野は時代ごとの鈴愛の変化を見事に演じ分けている。

 特に漫画家としてデビューした後、4年たって再会した律との出会いと別れの後、すぐに4年がたち、28歳になった鈴愛が仕事もままならず、律も結婚してしまったことで精神的に追い詰められて、最終的に夢を諦めるに至る過程の弱っていく様は圧巻だった。

 現在の鈴愛は、秋風先生の元にやってきた時とは比べ物にならないくらい顔が疲れている。仕事にも恋愛にも自信なさげで、だからこそ、“だめんず”とわかっていても涼次にすがってしまう。

 うまい俳優は、細かい仕草やしゃべり方の背後に、そのキャラクターが今までどういう人生を歩んできたかを感じさせるものだが、永野の演技を見ていると、描かれていない鈴愛の空白の時間を想像することができる。おそらく演出サイドが北川の脚本の意図を読み取り、的確に指導しているのだろうが、何より永野が多面的な存在である鈴愛を自分のものにしているのが、よくわかる。

 ドラマは折り返し地点を過ぎたところで、まだ約2カ月、残っている。一人の女優が少女から晩年まで演じるタイプの朝ドラは、後半に行くに従って無理が出てくるものだが、永野なら、年齢の変化を的確に演じられるはずだ。

(文=成馬零一)

●なりま・れいいち
1976年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

◆「女優の花道」過去記事はこちらから◆

北川悦吏子が朝ドラ『半分、青い。』脚本変更示唆!? ドラマもSNSありきの時代へ……

 人気脚本家で、NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』の脚本を務める北川悦吏子氏が、同作の脚本を変更する可能性があることを示唆した。

 9月末まで続く同作で、脚本の仕上げが終盤を迎えていることを明かした北川は、自身の公式Twitterに、同ドラマで具体的に使う予定はないものの思いついたセリフを投稿。するとこのセリフを「加筆」するようTwitter上で多数の嘆願を受けていると明かし、「これを、入れろ入れろ、と方々から言われ・・・しかし、直しもあと、二本なんですが・・・。入るかなあ・・・・。私の律は律だけなんで。ひとりだけなんで。いいシーンっぽいけど・・・」とツイート。

 その10時間後には「すっごい終った。絶対終った」と脚本を書き上げたと思われるツイートを記した。

 これまで『素顔のままで』(フジテレビ系)、『ビューティフルライフ』(TBS系)、『オレンジデイズ』(同)など、名ドラマの脚本を手掛けた人気脚本家だけに、今回の措置について芸能関係者は「異例中の異例だと思う」とした一方で、「これも時代の流れですかね……」とため息をつく。

「一番は、北川さんが公式Twitterをマメに更新しているのが大きい。なので、世間の反響がダイレクトにわかるのはいいでしょうね。半面、脚本の手直し希望などを視聴者が直接、本人に伝えることで北川さん自身がそれらを過剰に気にしたり、場合によっては無視できない状況にならなければいいですが……」(同)

 別の映画関係者も「他の脚本家誰しもがSNSで視聴者やファンとマメに交流しているとは限りませんが、SNS全盛の時代において脚本家ですら世間の意見を無視できない環境になるのは世間の声を反映させやすい部分と、オリジナリティが欠けてしまう危ない部分と両面を持っている」と指摘する。

 大物脚本家の「決断」は、秋口にはきっとわかるはずだ。

北川悦吏子が朝ドラ『半分、青い。』脚本変更示唆!? ドラマもSNSありきの時代へ……

 人気脚本家で、NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』の脚本を務める北川悦吏子氏が、同作の脚本を変更する可能性があることを示唆した。

 9月末まで続く同作で、脚本の仕上げが終盤を迎えていることを明かした北川は、自身の公式Twitterに、同ドラマで具体的に使う予定はないものの思いついたセリフを投稿。するとこのセリフを「加筆」するようTwitter上で多数の嘆願を受けていると明かし、「これを、入れろ入れろ、と方々から言われ・・・しかし、直しもあと、二本なんですが・・・。入るかなあ・・・・。私の律は律だけなんで。ひとりだけなんで。いいシーンっぽいけど・・・」とツイート。

 その10時間後には「すっごい終った。絶対終った」と脚本を書き上げたと思われるツイートを記した。

 これまで『素顔のままで』(フジテレビ系)、『ビューティフルライフ』(TBS系)、『オレンジデイズ』(同)など、名ドラマの脚本を手掛けた人気脚本家だけに、今回の措置について芸能関係者は「異例中の異例だと思う」とした一方で、「これも時代の流れですかね……」とため息をつく。

「一番は、北川さんが公式Twitterをマメに更新しているのが大きい。なので、世間の反響がダイレクトにわかるのはいいでしょうね。半面、脚本の手直し希望などを視聴者が直接、本人に伝えることで北川さん自身がそれらを過剰に気にしたり、場合によっては無視できない状況にならなければいいですが……」(同)

 別の映画関係者も「他の脚本家誰しもがSNSで視聴者やファンとマメに交流しているとは限りませんが、SNS全盛の時代において脚本家ですら世間の意見を無視できない環境になるのは世間の声を反映させやすい部分と、オリジナリティが欠けてしまう危ない部分と両面を持っている」と指摘する。

 大物脚本家の「決断」は、秋口にはきっとわかるはずだ。

現/前・朝ドラヒロインの永野芽郁と葵わかな “視聴者評”で大差がついたワケとは?

 オリコンが「2018年上半期ブレイク女優ランキング」を発表。1位に輝いたのは、現在放送中のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』でヒロインを務める永野芽郁だった。一方、3月で終了した朝ドラ『わろてんか』のヒロイン・葵わかなは5位で、2人の間には大きな差ができてしまった。

 同ランキングは、全国の10代から50代のオリコンモニター1,000名にアンケート調査を行ったもの。1位、5位以外のトップ10は、2位=川栄李奈、3位=広瀬アリス、4位=杉咲花、6位=浜辺美波、7位=橋本環奈、8位=今田美桜、9位=高橋メアリージュン、10位=中条あやみという顔ぶれだった。

 首位に立った永野が主演する『半分、青い。』は、まだスタートして3カ月。先にヒロインを務めた葵の『わろてんか』は、全話平均視聴率20.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で大台を突破。葵は4月期には高視聴率ドラマ『ブラックペアン』(TBS系/嵐・二宮和也主演)でヒロインに起用され、頻繁にCMにも登場しているだけに、現時点におけるお茶の間での認知度は、永野より葵の方が上と思われたが、ランキングの結果はまるで逆となった。それでは“視聴者評”で、この2人に大差がついてしまったのは、なぜだろうか?

「確かに葵も、それなりの経験を積んで朝ドラヒロインに選ばれ、無難に役をこなしました。ただ、ちょっと地味めで、『わろてんか』に脇役で出演したアリスより、ランキングは下になってしまいました。その点、視聴者が目を見張っているのが、永野の圧倒的な演技力でしょうね。彼女はまだ高校を卒業したばかりの18歳ですが、その抜きんでた演技力は、1歳年上の葵を完全に凌駕してしまいました。永野は2009年に子役で女優デビューしていますが、NHK大河ドラマ『八重の桜』(13年)、『真田丸』(16年)に出演したり、鈴木亮平主演映画『俺物語!!』(15年)でヒロインを務めたりで、場数を踏んできました。昨年は映画『ひるなかの流星』で主演したほか、『PARKS パークス』『帝一の國』『ピーチガール』『ミックス。』といった話題作に、いずれも重要な役どころで出演し、着実にキャリアを積んできました。ドラマでは、深夜帯ながら、テレビ東京系『こえ恋』(16年)で主演し、『僕たちがやりました』(フジテレビ系/17年)ではヒロインに起用されるなど、朝ドラの撮影に入るまでに、十分なステップアップを図れたことが大きいでしょうね。それに朝ドラの主たる視聴者は主婦層。葵のような“美人顔”より、どこにでもいそうな普通っぽいルックスの永野の方が、同性に支持されやすいという側面もあると思います」(テレビ誌関係者)

『半分、青い。』は、まだまだ3カ月近く放送が残っているが、すでに視聴者のハートをガッチリつかんでいるだけに、朝ドラ後の永野には期待大。近年の朝ドラヒロインでは“出世頭”となった波瑠のように、“大化け”する可能性は高そうだ。

(文=田中七男)

『わろてんか』でブレークの徳永えり 2クール連続の連ドラ掛け持ちで、ヒロイン・葵わかな超える売れっ子ぶり!

 3月で放送を終えたNHK連続ドラマ小説『わろてんか』で、北村笑店の会計係で、風太(濱田岳)の妻・トキ役を演じてブレークを果たした、徳永えりの勢いが止まらない。

 4月期、徳永はテレビ東京系『ヘッドハンター』(江口洋介主演)と、NHK総合『デイジー・ラック』(佐々木希主演)に、いずれも重要な役どころで掛け持ち出演したが、7月期も2つの連ドラへ出演する売れっ子ぶりだ。

 その7月期には、深夜枠ながら、テレビ東京系『恋のツキ』(木曜深夜1時~/26日放送開始)で初の連ドラ主演。フジテレビ系『健康で文化的な最低限度の生活』(吉岡里帆主演/火曜午後9時~)にも脇役でレギュラー出演する。

 30歳にして、初の主演作となる『恋のツキ』は、米大手動画配信サービス「Netflix」とテレ東がタッグを組んだ作品で、新鋭漫画家・新田章氏の同名漫画が原作。徳永が演じるのは、31歳でフリーターの主人公・平ワコ役。恋人のふうくんと付き合って4年、同棲を始めて3年目に突入し、トキメキはもう感じられないが、年齢を考えると別れるという選択肢を考えることはできなかった。そんなとき、見た目がタイプで趣味が合いそうな高校生・伊古ユメアキと出会い、欲望に負け、浮気をしてしまう。ふうくんとの目先の結婚と、伊古くんとの焦がれるような恋愛のどちらを取るか揺れ動く、アラサー女性のリアルな日常を描いた刺激的なストーリーが展開される。

「『恋のツキ』は、テレ東の深夜ドラマということで、リアルタイムで視聴する人は少ないでしょうが、31日からBSジャパンでもオンエアされ、『Netflix』では、11月30日に全話一挙配信されますし、多くの視聴者の目に触れる可能性がありそうです。物語的に、主演の徳永には演技力が求められそうで、ここでガッチリ業界評を高めたいところでしょうね」(テレビ誌関係者)

 徳永がブレークした作品『わろてんか』で主演を務めた葵わかなは、4月期には、嵐・二宮和也主演『ブラックペアン』(TBS系)でヒロインの看護師役に起用されたが、存在感で、“猫ちゃん”役の趣里に劣る印象が否めなかった。

 その葵は、8月1日公開の映画『青夏 Ao-Natsu ~きみに恋した30日~』で佐野勇斗とダブル主演を務めるが、ドラマはしばらくお休みとなるもよう。もちろんドラマ出演がすべてではないが、葵を超えるほどの売れっ子ぶりを見せる徳永の今後に期待が懸かる。
(文=田中七男)

藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

朝ドラ『わろてんか』のトキ役で脚光浴びた“遅咲き女優”徳永えり 連ドラ掛け持ちで真のブレークなるか?

 3月で終了したNHK連続ドラマ小説『わろてんか』で、北村笑店の会計係で、風太(濱田岳)の妻・トキ役を演じて、一躍脚光を浴びた徳永えりが、今クール、2つの連ドラに掛け持ち出演し、奮闘を続けている。

 現在、徳永はNHK総合『デイジー・ラック』(金曜午後10時~)では、主人公・楓(佐々木希)の幼なじみ・えり役で出演。テレビ東京系『ヘッドハンター』(月曜午後10時~)では、サーチ会社「SAGASU」のヘッドハンター兼社長である主人公・黒澤和樹(江口洋介)の片腕で、同社リサーチャーの舘林美憂役を演じている。主演でもヒロインでもないが、いずれもストーリー上、重要な役どころだ。

 徳永はファッション雑誌「ピチレモン」(学研プラス)のモデルとして、芸能界入り。2004年にドラマ『放課後。』(フジテレビ系)で女優デビュー。06年には、『放郷物語 THROWS OUT MY HOMETOWN』で、映画初出演にして主演を果たした。10年公開の映画『春との旅』では、仲代達矢とダブル主演を務め、その演技力が評価されたこともあった。12年前期の朝ドラ『梅ちゃん先生』では、ヒロイン・梅子(堀北真希)の同級生・弥生役で出演したが、ブレークするには至らず。その後、数多くのドラマ、映画、舞台に出演してきたが、脇役続きで、なかなか芽が出ることはなかった苦労人だ。

 しかし、『わろてんか』では、ヒロイン・葵わかなを凌駕する演技力、存在感で注目を集め、4月期には2つの連ドラを掛け持ちするまでに飛躍を遂げた。

「徳永は、5月で三十路を迎え、年齢的には、もう若手とはいえません。ルックス的にも、決して秀でているともいえませんので、ある意味、今が最大のチャンスであり、正念場でもあります。『デイジー・ラック』『ヘッドハンター』共に、いい役をもらっているので、ここで存在感を発揮することができれば、真のブレークを果たせそう。そうなれば、主演とは言いませんが、連ドラのヒロインの座も転がり込んでくるかもしれませんし、NHKとの関わりが深いので、大河ドラマ出演も夢ではないでしょう」(テレビ誌関係者)

 ルックスより、演技力で勝負する徳永だけに、いったんブレークすれば、仕事が途切れることはなさそう。脇役とはいえ、今後の活躍ぶりが注目されるところだ。
(文=田中七男)

朝ドラ『わろてんか』のトキ役で脚光浴びた“遅咲き女優”徳永えり 連ドラ掛け持ちで真のブレークなるか?

 3月で終了したNHK連続ドラマ小説『わろてんか』で、北村笑店の会計係で、風太(濱田岳)の妻・トキ役を演じて、一躍脚光を浴びた徳永えりが、今クール、2つの連ドラに掛け持ち出演し、奮闘を続けている。

 現在、徳永はNHK総合『デイジー・ラック』(金曜午後10時~)では、主人公・楓(佐々木希)の幼なじみ・えり役で出演。テレビ東京系『ヘッドハンター』(月曜午後10時~)では、サーチ会社「SAGASU」のヘッドハンター兼社長である主人公・黒澤和樹(江口洋介)の片腕で、同社リサーチャーの舘林美憂役を演じている。主演でもヒロインでもないが、いずれもストーリー上、重要な役どころだ。

 徳永はファッション雑誌「ピチレモン」(学研プラス)のモデルとして、芸能界入り。2004年にドラマ『放課後。』(フジテレビ系)で女優デビュー。06年には、『放郷物語 THROWS OUT MY HOMETOWN』で、映画初出演にして主演を果たした。10年公開の映画『春との旅』では、仲代達矢とダブル主演を務め、その演技力が評価されたこともあった。12年前期の朝ドラ『梅ちゃん先生』では、ヒロイン・梅子(堀北真希)の同級生・弥生役で出演したが、ブレークするには至らず。その後、数多くのドラマ、映画、舞台に出演してきたが、脇役続きで、なかなか芽が出ることはなかった苦労人だ。

 しかし、『わろてんか』では、ヒロイン・葵わかなを凌駕する演技力、存在感で注目を集め、4月期には2つの連ドラを掛け持ちするまでに飛躍を遂げた。

「徳永は、5月で三十路を迎え、年齢的には、もう若手とはいえません。ルックス的にも、決して秀でているともいえませんので、ある意味、今が最大のチャンスであり、正念場でもあります。『デイジー・ラック』『ヘッドハンター』共に、いい役をもらっているので、ここで存在感を発揮することができれば、真のブレークを果たせそう。そうなれば、主演とは言いませんが、連ドラのヒロインの座も転がり込んでくるかもしれませんし、NHKとの関わりが深いので、大河ドラマ出演も夢ではないでしょう」(テレビ誌関係者)

 ルックスより、演技力で勝負する徳永だけに、いったんブレークすれば、仕事が途切れることはなさそう。脇役とはいえ、今後の活躍ぶりが注目されるところだ。
(文=田中七男)

フジテレビに潰された“元視聴率女王”松嶋菜々子 朝ドラ脇役に転落!?

“視聴率女王”の名をほしいままにしていた松嶋菜々子がプライドを捨て、NHK連続ドラマ小説の“脇役”を務めることがわかった。

 松嶋が出演するのは、来年4月に放送開始する、広瀬すず主演の『なつぞら』(『夏空-なつぞら-』改め)で、主人公・奥原なつ(広瀬)の育ての母・柴田富士子役を演じる。

 なつの育ての父役は藤木直人、兄役は岡田将生で、そのほか、「北海道・十勝編」のキャストとして、草刈正雄、清原翔、福地桃子、小林隆、音尾啄真、安田顕、高畑淳子、山田裕貴、吉沢亮、戸次重幸、そして『おしん』以来、約35年ぶりの朝ドラとなる小林綾子の出演が決まった。

 同作は朝ドラの100作目で、絶対にコケられない記念作品。ヒロインにオーディションなしで、広瀬を起用したのももちろんだが、“超大物”の松嶋を脇役に据えるあたり、NHKの力の入れようは半端ではない。ただ、松嶋側から見ると、このオファーは決して素直に喜べるものではないようだ。

 松嶋はヒロインを務めた朝ドラ『ひまわり』(1996年)が出世作となり、その後、大女優への道を歩むことになる。2011年10月期に主演した『家政婦のミタ』(日本テレビ系)は、全話平均25.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、最終回は40.0%という記録的な高視聴率をマークし、近年のドラマ史に、しっかりその名を刻んだ。

 しかし、『ミタ』以来の連ドラ主演となった『営業部長 吉良奈津子』(16年7月期/フジテレビ系)は、平均7.1%と大爆死。昨年4月15日、16日に放送された2夜連続スペシャルドラマ『女の勲章』(同)でも主演したが、視聴率は第1夜が8.1%、第2夜が6.2%と、これまた低調で、“視聴率女王”のメンツを潰されてしまい、それ以降、松嶋はフジとは距離を置いている状態だという。

「『女の勲章』以降、丸1年、松嶋は地上波ドラマへの出演がありません。フジで立て続けに、爆死したことで、松嶋の業界評は下がってしまいました。朝ドラは若手や無名俳優・女優にとっては、ブレークするチャンスですが、大物にとっては、出演するメリットがあるとはいいがたいのです。長期間拘束される上、撮影はハードで、ギャラは民放に比べれば格段に安い。松嶋ほどの大物が、朝ドラに脇役で出演すれば、『ランクが落ちた』との印象が拭えません」(テレビ誌関係者)

 松嶋としては、せっかく朝ドラに出るのなら、これをきっかけに、再び“主役の座”を奪還できるほどの存在感を示したいところだろう。
(文=田中七男)