新海誠監督『天気の子』で注目の歌姫・三浦透子の“乳首モロ出し”艶技がクローズアップ!

 映画『天気の子』が興行収入100億円を突破。250億円を超えた前作『君の名は。』に続き、新海誠監督は2作連続の大台突破となった。

 ヒットの一翼を担ったのは、『君の名は。』に続いて新海誠監督と再びタッグを組んでサウンドトラックを手掛けたRADWIMPSの楽曲。そして、ボーカルとして起用された三浦透子の歌声だろう。

「RADWIMPS・野田洋次郎の『僕ではない誰か女性の声で歌が入ってほしい』という発案のもと、1年ほどの期間をかけて女性ボーカルを選定するオーディションを実施。三浦が起用されました」(映画ライター)

 その三浦といえば、2002年、6歳の時に“2代目なっちゃん”としてサントリーの清涼飲料水『なっちゃん』のCMに出演。その後は女優として活動し、16年にはジョージアのCM『世界は誰かの仕事でできている。』篇で演じたAD役が注目を浴びたことも。

 そんな彼女は、過去に“乳首モロ出し濡れ場”を演じていたという。前出の映画ライターが続ける。

「18年3月公開の映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』では、体を張った大胆な艶技が話題となりました。編集者で作家の末井昭氏の自伝を映画化したもので、三浦は柄本佑演じる主役の末井の愛人・笛子役を演じています。劇中では男の上にまたがり座位であえいだり、薄暗い中で全裸となり、小ぶりながら形の整ったバストを披露。ほどよい大きさの乳首をさらしています。公開時のレビューでは、共演した前田敦子や尾野真千子以上のインパクトを残したとして絶賛コメントが飛び交っていました」

「演技の子」でもあった三浦。映画のヒットを受け、お宝映像を観ようとDVDをレンタル店に探しに行く人が増えそうだ。

安倍首相、三谷幸喜との懇談で「あの俳優の名前」が出ても大人の対応で乗り切る深慮遠謀

 安倍晋三首相が11日、都内で映画『記憶にございません!』(9月13日公開)の試写を鑑賞した。同作品を鑑賞後は、メガホンを執った三谷幸喜監督と懇談したことを、各スポーツ紙が報じた。

 同映画は、史上最低の支持率を記録し、「史上最悪のダメ総理」と言われた総理大臣・黒田啓介(中井貴一)が、投げられた石が頭に当たって記憶を失ったのをきっかけに、心を入れ替え理想の政治に取り組み出す政界コメディー。

 各紙によると、大学の先輩・後輩にあたる安倍首相と中井が、今月2日に食事をした際、映画のことが話題に。安倍首相が鑑賞を希望したことから試写が実現したという。

 三谷監督から映画の感想を問われた安倍首相は、「記憶にございません!」と笑わせ、三谷監督が「ムッとしてないですか?」と恐る恐る聞くと、安倍首相は「してないですよ」と笑顔で応じるなど、終始和やかなムードだったというのだが…。

「集まった報道陣は2人の懇談を聞いているだけで質問はNG。しかし、キャストの中に安倍首相をめぐる発言で炎上してしまった佐藤浩市がいただけに、佐藤に関する発言が期待されました」(ワイドショー関係者)

 炎上したのは5月10日発売の漫画誌「ビックコミック」(小学館)に掲載された佐藤のインタビュー。

 佐藤は出演映画『空母いぶき』のPRでインタビューに応じたが、自らが演じた首相役に話が及ぶと、「ストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまう設定にしてもらった」と、かつて潰瘍性大腸炎を患った安倍首相を揶揄するような発言。

 さらに、「最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」とも発言していたのだ。

「懇談の際、三谷監督作品のファンだという安倍首相は、『THE 有頂天ホテル』(06年公開)の国会議員役に言及。三谷監督は『佐藤浩市が(演じました0』と説明したので一瞬緊張感が走ったようですが、安倍首相はさっと受け流したようです」(同)

 長期政権を築いた安倍首相だが、極力“私見”は口に出さないようだ。

安倍首相、三谷幸喜との懇談で「あの俳優の名前」が出ても大人の対応で乗り切る深慮遠謀

 安倍晋三首相が11日、都内で映画『記憶にございません!』(9月13日公開)の試写を鑑賞した。同作品を鑑賞後は、メガホンを執った三谷幸喜監督と懇談したことを、各スポーツ紙が報じた。

 同映画は、史上最低の支持率を記録し、「史上最悪のダメ総理」と言われた総理大臣・黒田啓介(中井貴一)が、投げられた石が頭に当たって記憶を失ったのをきっかけに、心を入れ替え理想の政治に取り組み出す政界コメディー。

 各紙によると、大学の先輩・後輩にあたる安倍首相と中井が、今月2日に食事をした際、映画のことが話題に。安倍首相が鑑賞を希望したことから試写が実現したという。

 三谷監督から映画の感想を問われた安倍首相は、「記憶にございません!」と笑わせ、三谷監督が「ムッとしてないですか?」と恐る恐る聞くと、安倍首相は「してないですよ」と笑顔で応じるなど、終始和やかなムードだったというのだが…。

「集まった報道陣は2人の懇談を聞いているだけで質問はNG。しかし、キャストの中に安倍首相をめぐる発言で炎上してしまった佐藤浩市がいただけに、佐藤に関する発言が期待されました」(ワイドショー関係者)

 炎上したのは5月10日発売の漫画誌「ビックコミック」(小学館)に掲載された佐藤のインタビュー。

 佐藤は出演映画『空母いぶき』のPRでインタビューに応じたが、自らが演じた首相役に話が及ぶと、「ストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまう設定にしてもらった」と、かつて潰瘍性大腸炎を患った安倍首相を揶揄するような発言。

 さらに、「最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」とも発言していたのだ。

「懇談の際、三谷監督作品のファンだという安倍首相は、『THE 有頂天ホテル』(06年公開)の国会議員役に言及。三谷監督は『佐藤浩市が(演じました0』と説明したので一瞬緊張感が走ったようですが、安倍首相はさっと受け流したようです」(同)

 長期政権を築いた安倍首相だが、極力“私見”は口に出さないようだ。

窪田正孝、「主演は誰?」と松田翔太に完敗!? 映画『東京喰種【S】』7位発進と微妙なワケ

 7月19日に公開した、窪田正孝主演の映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』が、興行通信社発表の映画ランキングで初登場7位を記録した。2017年7月公開の『東京喰種 トーキョーグール』に続く2作目となるが、ネット上からは「今作はクオリティが下がった」と指摘が上がっているという。

「これまでに、アニメ化や舞台化もされている漫画『東京喰種』(集英社)は、石田スイ氏の人気作品。人間を食らう種族“喰種(グール)”が潜む東京を舞台に繰り広げられる物語で、窪田は“半喰種”になってしまった主人公・金木研(カネキ)を演じています」(映画誌ライター)

 17年の映画第1作目では、ヒロインの霧嶋董香(トーカ)役に、清水富美加(現在は法名・千眼美子として活動)が起用されていたものの、公開前に宗教団体「幸福の科学」への“出家騒動”が勃発。すでに『東京喰種』の撮影は終えていたが、当時「幸福の科学」側から、清水が「人肉を食べる人種の役柄など、良心や思想信条にかなわない仕事」に悩んでいたことが明かされたため、ネット上では「『東京喰種』への出演が、清水を追い込んだのでは?」とささやかれていた。

「今回の映画第2作目は、トーカ役が山本舞香に変更されました。亜門鋼太朗役の劇団EXILE・鈴木伸之や、笛口雛実役の桜田ひよりなどはそのまま続投となった一方、新キャラクターの宗太役に新田真剣佑、月山習役に松田翔太と豪華キャストを追加。しかし、全国292スクリーンでの公開ながら7位という順位に終わりました。第1作目は307スクリーンと、わずかに上映館数が上回っていたものの、初登場5位を獲得していただけに、新作の成績は“微妙”と言わざるを得ません」(同)

 ネット上のレビューには、「新しいトーカ役、悪くなかった」「強い女性の雰囲気がカッコよかった」などとあり、決して山本の評価が低いわけではないが、「やっぱり清水富美加がチラつく」「トーカは、清水の方が可愛げがあったかな……」といった意見も散見された。

「また、“カネキに執着する”というキャラクターの月山には、『松田翔太の変態的な演技がすごく良かった!』『見事な怪演に魅了されてしまった』との評価が寄せられる一方、『松田さんがすごすぎて、もはや「主役は誰?」って感じだった』『窪田も悪くないけど、完全に松田に食われてるな』『窪田くんの出番自体が少なくて残念』といった辛口コメントも。『ストーリーも前作の方が良かった。今作は内容が薄い』『全体的にクオリティが下がった?』など、前作と比較して“ダメ出し”する声も目立ちます」(同)

 映画第1作目は最終興行収入11億円となっていたが、今作はその記録を塗り替えられるだろうか。

松岡茉優、『万引き家族』の演技が地上波ノーカット放送で、お茶の間に”気まずい空気”の危機!

 本当にノーカットで大丈夫?

 7月20日のフジテレビ土曜プレミアムにて、「第42回日本アカデミー賞」で最優秀作品賞など8冠に輝いた是枝裕和監督の『万引き家族』が、本編ノーカットで地上波初放送されることがわかった。

「同作は、昨年の『第71回カンヌ国際映画祭』で最高賞の『パルムドール』を受賞。『第91回アカデミー賞』の『外国語映画部門賞』にもノミネートされるなど、国内外で高評価を受けています。4月にDVDが発売されたばかりですが、是枝監督の新作映画が秋に公開予定となっていることから、その宣伝を兼ねて放送が決定したのでしょう」(映画ライター)

 その『万引き家族』の出演を機に、女優として大きくステップアップしたのが松岡茉優だ。中でも注目を浴びたのが彼女の「艶技」だった。

「海水浴のシーンではカラダを強調するような水着姿を披露しています。彼女のカラダには、共演したリリー・フランキーも『平成の名シーンでしたよ! 意外と(胸が)あるなと思った』と大絶賛したほど。その魅惑的な双丘目当てに、劇場を訪れた人も多かった」(映画ライター)

 そして、もう一つの見どころが、“夜の仕事”のシーン。映画の出演が決まった際に、松岡が役作りのため、東京・下町にある『制服コスプレ見学クラブ』に潜入を試みたというのは有名な話だ。

「松岡は本編で、服を脱いでアンダーウェアを見せるだけでなく、みずから太ももを露出。スカートのままM字開脚で腰を前後に動かすなど、際どいシーンに挑んでいます。映画のレビューでは『刺激的過ぎます』という書き込みで溢れたほどで、そんな艶シーンがノーカットでお茶の間に流れれば、家族で観ている人は気まずい空気に直面してしまうのではないでしょうか」(前出・映画ライター)

 本作は、PG12(12歳未満の鑑賞には、保護者の同伴が適当)指定がされていたことも付け加えておこう。

『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』劇場公開!! 佐川一政が再会を願った女優・里見瑤子との20年

 パリ人肉事件を起こした佐川一政の近況を追ったドキュメンタリー映画『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』が7月12日(金)より劇場公開される。ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門審査員特別賞を受賞したものの、衝撃的な内容から国内の配給会社はどこも手を出さず、日刊サイゾーの兄弟サイト「TOCANA」が配給することになった、いわく付きの問題作だ。

 全編、ほぼ佐川一政と脳梗塞で倒れた兄の介護に努める弟・純さんしか登場しない静謐さを極めた作品だが、ピンク映画界で長く活躍する女優・里見瑤子が後半から姿を見せる。寝たきり状態が続く佐川にとっては、まさに神々しさを感じさせる女神のような存在となっている。実は里見にとって佐川と映像作品で共演するのは、これが2度目だった。20年間にわたる佐川との不思議な関わりを、里見に語ってもらった。

<佐川純さんへのインタビューはこちらから>

 里見は、ピンク映画界では、出演作140本を超えるベテラン女優として知られている。高取英が演出する『聖ミカエラ学園漂流記』などの舞台にも出演。また、今春公開されたドキュメンタリー映画『新宿タイガー』では、新宿きっての名物男・新宿タイガーから「あなたは女神だ、天女だ」と酒の席で称賛される様子が映し出されていた。女優・里見瑤子は、マイノリティー界の人々を魅了するものを持っているようだ。

「大変な映画好きで有名な新宿タイガーさんにあんなふうに持ち上げられると、『女優って、すごい職業なんだな。観た人を元気づけられる、素晴らしい仕事なんだな』と思えてきますよね。あくまでも私個人じゃなくて、女優という職業が──ですが(笑)。マイナーな世界を扱うことなしに、ピンク映画はありえないでしょうね。大学生だった私がピンク映画に出ることになったのは、小林悟監督との出会いでした。小林監督が撮った映画は卑猥だという理由で警察官にスクリーンを破かれ、裁判騒ぎになり、後に“ピンク映画”と呼ばれるようなったんです。その話を知って、『ピンク映画ってかっこいいな、小林監督と一緒に仕事したいな』 と思ったんです。それからピンク映画に140本ほど出ていますが、ピンク映画界では200~300本出ている人も少なくないので、私なんかまだまだ(笑)。予算はないけど、スタッフとキャストが知恵と汗を絞って撮り上げるのがピンク映画。それが楽しいんです」

 問題作『カニバ』を撮ったのは、ハーバード大学感覚民族誌学 研究所に所属するフランス人学者であり、映画作家でもあるヴェレナ・パラヴェルと、同研究所に勤めるディレクターのルーシァン・キャステーヌ=テイラーの2人。“ピンク四天王”として活躍した佐藤寿保監督の作品を観て、ピンク映画のアバンギャルドさにハマり、佐藤監督が撮った日仏合作映画『眼球の夢』(16)のプロデュースも2人は手掛けている。

「ヴェレナとルーシァンはピンク映画に興味があったようですが、カニバリズムについての作品も考えていて、世界中のカニバリストの中で唯一会うことができるのは佐川一政さんだけだったことから、日本に取材に来たようです。でも、佐川さんは脳梗塞で倒れてからは体調がすぐれず、口数も少ない状況。それでヴェレナたちが佐川さんに『何かしたいことは?』と尋ねたところ、私と会いたいと話したそうなんです。そのことを佐藤監督から聞いて、まずはヴェレナたちに会って、佐川さんとの出会いを話すことにしたんです」

 里見は、佐川とは20年前に会っていた。しかも、それは高槻彰監督の『実録SEX犯罪ファイル』という1998年にリリースされたアダルトビデオ作品の撮影現場で、2人は共演者として邂逅していた。今回の『カニバ』の中で佐川が若い女性を相手にベッドや浴室で絡む映像が挿入されているが、編集で顔が映らないようになっているその若い女性こそが、里中ゆりという名義で出演していた20年前の里見だった。

「当時の私は、ピンク映画とかアダルトビデオとかの違いがわからずに仕事していたんです。高槻監督からは『ちょっと変わった作家、一夜を一緒に過ごし、3回絡みがある』という条件を事前に説明されて出演しました。私はパリで起きた事件のことを知らずに、佐川さんのアパートを訪ねたんです。そこで映画の話をしたり、『今度食事に行きましょう』 みたいなおしゃべりをして過ごしていたんですが、途中で高槻監督が事件被害者の女性の写真を取り出して、『それでも映画を観に行けますか? 一緒に食事に行けますか? 絡み、できますか?』と私に訊くわけです。意地の悪い企画ですよね。佐川さんとの絡みですが、ご両親が近くに暮らしていて、撮影があることを話していなかったみたいなんです。いつも家族そろって食事をしていた佐川さんがアパートから出てこないことを心配して、ちょうど絡みのときにドアのチャイムが鳴ったりして、その後もうまくできなかった記憶があります」

 このときの体験は、2人にとって大きな意味を持つものとなる。里見はドキュメンタリー性の強いアダルトビデオから、脚本があり、役を演じることが前提であるピンク映画へと路線を定め、それまでは出演するメディアごとに変えていた芸名を里見瑤子で統一するようになる。女性に対してコンプレックスを長年抱いていた佐川にとっても里見は忘れられない女性となり、しばらくは交流が続いたという。

「その頃の佐川さんは交友関係が広くて、芸能人みたいにきれいな女性をよく連れていました。恒例のバーベキュー大会を開いていましたし、ほかの女友達と一緒に日光まで旅行したこともあります。そのときは、ドキュメンタリー監督の森達也さんが同行していて、カメラを回していました。森さんが撮った映像が作品になったかどうかはわかりません。佐川さんとはそんな感じの交流が一時期ありましたが、特にケンカ別れしたとかではなく、なんとなく疎遠になっていったんです。『カニバ』の撮影は久々の再会でした」

 里見はヴェレナとルーシァンの両監督に、佐川との出会いやアダルトビデオ≒ドキュメンタリーの撮影現場での思い出が彼女にとって決していいものではなかったことを懸命に語ったという。2日間という短い日数だが、『カニバ』の撮影に参加。だが、完成した『カニバ』を観て、『実録SEX犯罪ファイル』の映像が使われていたことに里見は驚く。

「顔は映っていませんが、すぐにこれは自分だとわかりました。両監督から使用するための承諾を求められたか? いいえ、それはないです。女優って、監督や脚本家と違って、出演作に対する著作権がないんです。『実録SEX犯罪ファイル』としての映像が使われているのではなく、佐川さんがビデオ作品にかつて出ていたことを伝えるためにたまたま選ばれた作品なんだと私は思っています。だから、私の顔を見せないようにしているんじゃないでしょうか。友達からは言われます、『嫌な作品は断ればいいのに』と。でも、私にはそれができないんです。オファーされた作品は、すべて受けるようにしています。断るのは、スケジュールが合わないときだけ。自分から『こんな作品に出たい』とアピールすることもしません。仕事を選ぶという発想が私にはないんです」

 久々に再会した佐川とは会話を続けることが難しかったので、里見が佐川をスケッチするなど、絵でのコミュニケーションを図ったという。両監督が用意したメイド服に着替えることには抵抗を感じたが、メイド服姿になった里見は佐川を車椅子に乗せ、近くの公園へ連れ出すことにも成功した。どんなオファーが来ても、全身で対応してみせる女優・里見瑤子。包容力、懐の深さを感じさせる。

「私自身は、包容力なんて、ないんですけど(笑)。3~4週間ほどですが、ストリップ劇場で踊り子をしたことがあります。踊り子がショーを見せるステージとは別に、劇場の一角に“ぬきぬきルーム”という部屋があって、そこで踊り子とは違う女の子たちが男性客を相手にサービスをしているんです。おじさんたちはうれしそうな顔で、部屋に向かうわけです。そんなおじさんたちを相手にしている女の子たちはミューズだなぁ、女神だなぁと感じます。決して、お金だけじゃないと思うんです。踊り子がステージで脚を広げていると、おじいちゃんが『ありがたや』と手を合わせて拝んでいるわけです。その姿にはウソはないと思いますし、そんな女優と観客との一対一の関係性こそが大切なんじゃないのかなって私は思うんです。佐川さんが私のことをどう思ったのかは、全然わかりませんけど」

 女優・里見瑤子が、やはり女神に思えてくる。佐川はそんな女神に救済されることを、ずっと待ち望んでいたのではないだろうか。

(取材・文=長野辰次)

『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』

監督・撮影・編集・製作/ヴェレナ・パラヴェル、ルーシァン・キャステーヌ=テイラー

出演/佐川一政、佐川純、里見瑤子

配給/TOCANA  R15+ 7月12日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショー

(c)Norte Productions,S.E.L

https://caniba-movie.com

超問題作『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』佐川一政の実弟が、加害者家族の実情を告白!!

 

 事件は1981年6月11日に起きた。パリに留学中だった佐川一政は、好意を抱いていたオランダ人女性を自宅アパートへ呼び出し、射殺。遺体の一部を食べ、残った遺体をブローニュの森の池に捨てようとした。世界を震撼させた「パリ人肉事件」だ。逮捕された佐川は犯行を認めたが、心身喪失としてフランスの裁判で無罪となり、84年に帰国。作家、評論家、男優として脚光を集めることになる。

 あの事件から38年。佐川は現在どうしているのか? ヴェチア映画祭でオリゾンティ部門審査員特別賞を受賞したドキュメンタリー映画『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』は、カニバリスト・佐川一政の素顔に迫った衝撃作だ。そして本作で見逃せないのは、2013年に脳梗塞を患ってから闘病生活を送る佐川の介護を続ける、実の弟・純さんの存在である。

 事件以来、言葉では言い尽くせない辛酸を舐めてきたはずの純さんが、1歳年上の兄の世話を焼き、口数の少ない兄に代わってインタビューに応える姿が『カニバ』では映し出される。国内の配給会社がどこも手を出さなかった問題作ながら、加害者家族について考えさせる作品ともなっている。これまでメディアに出ることのなかった純さんに、心境を語ってもらった。

 日本に帰国後はマスコミの寵児となり、一時期はピンク映画やアダルト作品 にも出演していた佐川だが、現在は生活保護を受け、病院での入院生活が続いている。本作を監督したのは、ハーバード大学感覚民族誌学 研究所に所属するヴァレナ・バラヴェル、ルーシァン・キャステーヌ=テイラーの2人。15年に日本で取材撮影が行われた本作は、佐川兄弟にどのような形でオファーされたのだろうか?

「僕も詳しい内情は知らないんです。兄と以前から付き合いのあった佐藤寿保監督から連絡があり、その電話には僕が出ました。兄に用件を伝えると、佐藤監督にはピンク映画などで世話になったし、彼の紹介なら取材を受けてもいいんじゃないかということになったんです。それで、兄が暮らしていたアパートで1週間くらい撮影が続きました。兄の食事の世話をしていた僕も必然的にカメラに映ることになったんですが、ずっとカメラを回し続けていたので、どういう狙いで撮っているのか、よく分からないままでした。向こうは、どうしてあんな事件が起きたのか訊きたいのでしょうが、兄は体調が悪く、口数も少ない。これでは埒が明かないと思い、兄がどのような幼少期を過ごしたのかを知ってもらうため、一緒に育った僕自身の話もすることにしたんです。以前は人前に出ることも、カメラの前に立つことも嫌でしたが、もういいかなと。僕自身の話をすると、監督たちは喜んでくれました」

 幼い日の純さんが、兄とおそろいの服を着て一緒に遊ぶ8ミリ映像が本作の中で紹介されている。まるで双子のようだ。とても兄弟仲がよく、愛情に満ちた家庭で2人が育ったことが分かる。

「父も母も絵心があり、カメラで撮ることも好きでした。兄弟で一緒に映っている写真がたくさん残っているんです。両親は兄と僕とを別け隔てなく育てようという主義でした。それには理由がありました。戦時中、両親は満州で過ごし、父はソ連軍に抑留され、満州に残された母は苦労し、そのとき生まれた姉はわずか10日間しか生きられませんでした。また、兄は生まれたときはとても小さく、体も弱かったんです。パリで起きた事件は兄が過保護に育てられたせいだとマスコミから責められ、母はすごく悩んでいました。今では子どもを学校まで車で送り迎えすることは日本でも珍しくありませんが、虚弱体質だった兄を高校まで母が送り迎えしていたことも事件当時は叩かれたんです」

 1981年6月、テレビのニュースがパリで起きた事件を伝え、佐川家の生活は一変した。マスコミに追われた父親は会社を退職することに。その頃、大手広告代理店に勤めていた純さんは2カ月間休職し 、母親と共に九州で 嵐が過ぎ去るのを待ったという。

「ありがたいことに、職場のみんなは励ましてくれ、2カ月後に復職したときも温かく受け入れてくれたんです。僕がいないときは、マスコミの対応もうまくやってくれました。ただし、父はそれまで勤めていた会社を辞めることになりました。心労もあったんだと思いますが、それからしばらくして脳梗塞で倒れ、母はその介護疲れで心の病気になりました。両親は1日違いで亡くなり、一緒に葬式をすることになったんです。ネットでは母は自殺したことになっている? 誰がそんなことを書くんでしょうか。事実とは違います。母は悪性の肺炎で亡くなりました。葬式は父のいた会社の社葬という形で行われ、兄は表には出ていません。兄は控室でモニターを見ながら手を合わせていたんです」

 両親だけでなく、弟である純さんの人生も大きく変わった。ストレスから、1年間ほどぜんそくを患ったという。また、純さんは結婚することなく、今も独身生活を送っている。

「両親が心配して、一度お見合いをしたことがあります。先方は家族を自殺で亡くしていたそうです。僕は結婚してもいいかなと思ったんですが、食事の席で僕がエビフライの尻尾を残したところ、同席していた先方の親戚が『尻尾を残すような男に姪っ子を嫁にやるわけにはいかない』と言いだし、こちらの親戚と口論になってしまったんです(苦笑)。そんなこともあり、こちらから断りを入れると、とても怒っていました。断られることはないと思っていたんでしょうね。

 その後、僕はオーケストラをやっていたので、オーケストラ仲間から同じように楽器をやっている女性を紹介され、お付き合いしたことがあります。女性の両親は僕と交際していることを知って『まぁ、いいんじゃないの』と容認してくれていたんですが、いざ女性が本気で結婚したいと両親に伝えたところ、『生まれてきた子どもは、父親の兄が事件を起こしたことを言われるかもしれない。子どもがかわいそうだ』と言われたんです。そう言われたら、僕はもうどうすることもできません。あきらめるしかなかった。その後、2人ほど好意を持った女性がいました。後で説明するのは面倒なので、最初に兄のことを話すと、それでもう終わりですね」

 それまでは淡々と語っていた純さんだが、この体験はとてもナイーブなものだったようで、目尻をぬぐう仕草を見せた。取り返しのつかない罪を犯した家族を持った人間の痛みと苦しみが伝わってくる。

「秋葉原通り魔事件の加害者の弟さんは、自分の将来を悲観して自殺したそうですね。でも、それはあまりにもひとりで考えすぎたんじゃないでしょうか。僕の場合は兄が事件を起こした直後、励ましてくれた人がいました。『兄は兄、君は君。人格が違うんだから、人生も違うんだよ。だから、元気に生きるんだよ』と。僕も思うんです。兄が事件を起こす前に、僕に相談してくれていればと。そうすれば、もしかしたらあの事件は防ぐことができたんじゃないかと」

 映画の中では、純さんが兄の世話をかいがいしく焼く姿が映し出される。現在は入院中の兄を見舞うため、1日おきには病室を訪ねているという。自分と両親の人生を破壊した兄のために、どうしてそこまで尽くすことができるのだろうか?

「家族なんだから、兄の世話をするのは当然のことです。きょうだいが多いと、中には家族の介護を押し付け合うところもあるのかもしれません。でも、僕にしてみれば、それは家族じゃありません。僕はただ当たり前のことをしているだけなんです」

 自分の欲望は抑え、兄に尽くしているようにしか見えない純さんだが、『カニバ』の中で思いがけない告白をする。カメラに向かって二の腕を純さんが見せると、その腕は赤く腫れ上がり、多くの傷が残っていることが分かる。純さんによると、これは自傷行為ではなく、性癖の一種なのだそうだ。

「はっきりと覚えています。3歳のときでした。僕の寝巻の袖の部分に、太い輪ゴムが通してあったんです。その袖に腕を通すと、輪ゴムの圧迫感がすごく気持ちよかったんです。誰にもそのことを話せないまま、快感を求める気持ちが、だんだん高じていきました。一番気持ちいいのは、有刺鉄線を腕に巻くことです。ハンガーに有刺鉄線を掛けておくと、自分ひとりで巻くことができるんです 。錐を使うこともあります。1本では物足りないので、5本ほど束にした錐を腕に落とすと、血が少しにじんで気持ちいいんです。下半身も元気になります(笑)。僕は、兄が人を食べたいなどと考えていたことを、事件が起きて初めて知りました。兄も僕のこの性癖を、今回のドキュメンタリーで初めて知ったんです。同じ家で育っても、お互いの心の中までは分かりません。映画に出たことで、初めて兄弟間の隠し事がなくなったといえるかもしれませんね」

 家族とは、血を分けた兄弟とは何か? ドキュメンタリー映画『カニバ』の焦点の定まらない映像の中に、あなたは何を見つけるだろうか?

(取材・文=長野辰次)

 

『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』

監督・撮影・編集・製作/ヴァレナ・バラヴェル、ルーシァン・キャステーヌ=テイラー

出演/佐川一政、佐川純、里見瑤 子

配給/TOCANA   R15+ 7月12日(金)

(c)Norte Productions,S.E.L

https://caniba-movie.com

「30歳までにドデカいことをやってやるんやッ」宇崎竜童は実在の銀行襲撃犯に感情移入していた!?

 チロル帽を被った男が猟銃を手に大阪・三菱銀行北畠支店を襲撃し、行員らを人質に立て篭った事件は、大々的にテレビ中継され、日本中を震撼させた。1979年1月26日から3日間にわたって続いたこの「三菱銀行人質事件」を題材にした映画が、高橋伴明監督の『TATOO〈刺青〉あり』(82)だ。人気バンド「ダウン・タウン・ブキウギ・バンド」のリーダーだった宇崎竜童が犯人役を演じたことでも大いに話題を呼んだ。現在もミュージシャン、作曲家、俳優として多彩な才能を発揮する宇崎が、俳優としての代表作である『TATOOあり』、そして同じく実在の事件を題材にした初主演映画『曽根崎心中』(79)など過去の話題作&問題作について語った。

――三菱銀行を襲撃した梅川昭美は行員2名、警官2名を殺害した凶悪犯です。どういう経緯で、梅川をモデルにした映画に主演することになったんでしょうか。

宇崎竜童(以後、宇崎) 高橋伴明監督から、「ちょっと話がある」と呼び出されたんです。伴明さんとは多少面識がありました。当時は夜になると新宿にゴジ(長谷川和彦、『太陽を盗んだ男』の監督)ら映画監督や俳優たちが集まって酒を呑んでいたんです。僕はあまり酒は呑まないんだけど、面白いヤツらが夜な夜な集まって、仲良くなったり、ケンカしたりしてたんですよ(笑)。それでね、伴明さんが1枚の写真を取り出して、僕に見せたんです。それが当時1枚だけあった梅川の写真でした。伴明さんは「似てるだろ?」と言うわけです。僕はそのとき「そうかなぁ」としか思わなかったんだけど、「これ、映画にするから。(梅川役を)やってよ」と頼まれたんです。それがこの映画のスタートでした。

――実在した凶悪犯役を演じるのは容易ではなかった?

宇崎 大変でした。当然、梅川がどんな人間だったか知りようもありません。どうすれば主人公になれるのか悩みましたが、「監督の言う通りにやればいいんだ。監督の望むような男になればいいんだ」と思い、自分で独自に役づくりすることはやめ、台詞だけきちんと覚えて現場に入ったんです。関西弁の台詞は譜面にして覚えました。

――台詞を譜面にするとは?

宇崎 主人公はリアルな関西弁を使うので、台詞のイントネーションの上げ下げを波形にして、平坦なところは真っすぐに書いて、それで台詞を覚えたんです。大阪弁ってメロディーがあるからね。他の人が作ったメロディーを、自分で譜面に書き移すような感じで覚えていったんです(笑)。

グロテスクショーではない伴明流美学

――『TATOOあり』で強烈な印象が残っているのは、主人公・明夫が「男は30歳までにデカいことをやらなくちゃいけない」と思い込んでいること。“早く大きなことを”という野心と焦燥感は、多くの若者が感じていたことじゃないでしょうか。

宇崎 平成生まれの人はどうか分かりませんが、確かに昭和生まれにはそういう意識を持った人が多かったように思います。僕の場合、「ダウン・タウン・ブキウギ・バンド」を26歳のときに結成しました。初めて逢うミュージシャンたちに声を掛けて回ったんですが、そのときの殺し文句が「レコードデビューできる」「有名になれる」でした。俺のバンドに入れば、レコードデビューできるし、有名になれるぞと(笑)。当時の僕の周りには、善かれ悪しかれ「のし上がってやる」という意識の奴らばかりだった。もちろん、のし上がれないままの奴もいれば、一度はのし上がってもすぐに堕ちていく奴もいた。当時の一人の人間の中にも、そんなテンションの激しい上り下がりがあったように思います。そんなふうに考えることで、事件を起こした犯人・梅川の心情を少しだけ理解できたのかもしれません。梅川が銀行内で人質に対してやったことは理解しようとしても到底理解できませんが、野心を持った昭和の男が多かったことは確かでしょう。

――主人公の明夫は「30歳までにデカいことをやる」と一種の強迫観念に囚われている。マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(76)の主人公トラヴィス(ロバート・デニーロ)と通じるものを感じさせます。トラヴィスは運良く正義のヒーローになるが、明夫はダークサイドへと堕ちていく。

宇崎 あぁ、そうかもしれません。伴明さんからは撮影前に『破滅 梅川昭美の三十年』(毎日新聞社)という分厚いノンフィクション本を渡されていたけど、それを読んでも梅川はどんな人間だったのか、なんで銀行を襲撃したのかは結局分かりませんでしたね。伴明さんも最初から主人公が銀行を襲撃するまでを描き、立て篭りシーンを撮る考えは持っていなかったんです。犯行そのものを撮ってしまうと、ただのグロテスクショーになってしまいますから。そこが伴明流の美学でしょう。

――共演は旧姓・関根恵子、現・高橋惠子さん。『TATOOあり』を若い頃に観ると、「すごい美女と付き合うと、男は大変な目に遭う」という女性恐怖症に陥りそうです。

宇崎 劇中にも台詞がありますよね(笑)。「あの女は男をダメにする女や」と。艶女(いろおんな)ということなんでしょう。艶女って言葉はないけど(笑)。男の心をすっと引き寄せてしまう魔力が、あのときの関根さんの演技にもありました。それに関根さん、撮影現場でキャストやスタッフにお茶を淹れて、お盆に載せて「はい」って渡してくれるんですよ。それって主演女優のやることじゃないでしょう。「もしかしたら、自分に気があるのかな」とみんな思っていたはずです。僕もその一人です(笑)。僕の場合は役柄でも惚れ込むわけですから「関根さんって、いい役者だし、いい女だなぁ」って。それがね、劇中の2人が訣別するシーンで「私はほんまもんの男が好きや」と関根さんは言って、ペッと唾を吐くんです。その瞬間、「えっ、噓! 今までの俺への好意は何だったの?」と(苦笑)。すごいな、この女性は。これが女優なんだなと思わずにはいられませんでしたね。

――豪雨の中での訣別シーン。関根さんに本当に振られたようなショックを受けたんですね。

宇崎 持ち上げられて、ズドーンと突き落とされた気分ですよ(笑)。関根さん、この映画の後に伴明さんと結婚して、高橋惠子になるんです。思わず「噓ッ〜!!」と叫びそうになりました。撮影中は伴明さんも関根さんも、まったくそんな雰囲気じゃなかった。僕が関根さんを蹴ったり殴ったりするシーンで伴明さんは「手加減しろよ」みたいなことは言わなかったし、関根さんも撮り終わった後、僕が「すみません」と謝っても「あっ、大丈夫、大丈夫」としか言いませんでした。今だったらパワハラ問題とかになるくらい激しい現場でした。関根さんもすごい女優だし、伴明さんもピンク映画はずいぶん撮っていたけど、一般映画はこれが初めてだったんで熱の入れ方がハンパじゃなかった。

――高橋伴明監督自身が『TATOOあり』で「男になってやる」という熱い想いがあったんですね。

宇崎 それは確実にあったでしょう。伴明さん、スタッフに「ぶっ殺すぞ!」とかすごいこと言っていましたしね。助監督たちはその後、次々と売れっ子監督になっていきましたし、プロデューサーは井筒和幸監督だったんです。あの井筒監督が1円も間違えないよう勘定していましたからね。

スクリーンに映った自分にショックを受けた

――宇崎さんの俳優デビュー作は、『トラック野郎』(75)のシリーズ第1作。当時大人気だった「ダウン・タウン・ブキウギ・バンド」として出演したんですね。

宇崎 そうです。最初は菅原文太さんと深作欣二監督が「銀行強盗の映画を撮るんで、出演してほしい」と僕が赤坂でやっていたバーを訪ねてきたのが始まりでした。文太さんと一緒に銀行襲撃する犯人役に僕を考えていたそうです。それがしばらくして、文太さん一人で現われて、銀行襲撃の映画の代わりに愛川欽也さんが東映に企画提案した『トラック野郎』を撮ることになったので、そっちに出てくれないかと。それからずいぶんたって、東映から台本も渡されず、役名も教えてもらえずに撮影現場に呼び出されたわけです。ロケ場所がガソリンスタンドだったので、嫌な予感がしていたら、ステージ衣装として使っていたツナギのまま出てほしいと(苦笑)。そのときの台詞は「はい、いらっしゃい」「いい女(スケ)、乗せてますね。桃次郎さん」のふた言だけでした。映画に出た気はまったくしませんでした。その後に出演した『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』(75)も同じようにバンドでの出演でした。ちゃんと役に向き合うようになったのは『曽根崎心中』からです。

――『曽根崎心中』も、江戸時代に実際にあった心中事件を題材にしたものですね。宇崎さんがサングラスを外すとこんな顔なんだなという新鮮な驚きがありました。

宇崎 僕も悩みました(苦笑)。サングラスを掛けていることで、辛うじてキャラクターを成り立たせていた僕が、素顔で映画に出て大丈夫だろうかとずいぶん考えました。映画が完成した後もなかなか上映が決まらなかったんです。『曽根崎心中』の前に公開していた永島敏行さんが主演した同じATG映画『サード』(78)がロングランヒットしていて、それで公開日が決まらずにいたんです。気になって僕も映画館へ観に行きました。ところが『サード』の上映が始まる前に、『曽根崎心中』の予告編が流れ、カツラを被った僕の顔が大写しになって「宇崎竜童」と名前が出た瞬間に、客席でクスクス笑いが起きたんです。ショックのあまり、『サード』を観ないまま後ろの扉から出て行きました(笑)。

――当時は不良イメージの強かった宇崎さんですが、繊細な心の持ち主だったんですね。でも、『曽根崎心中』は物語が進むにつれ、徳兵衛(宇崎竜童)とお初(梶芽衣子)の危険な道行きに引き込まれていきます。

宇崎 それはやっぱり増村保造監督の演出力でしょうね。増村リアリズムというのかな、登場する人物はみんな口角泡を飛ばすようなエネルギッシュさが溢れています。僕以外の役者のみなさんの力と増村監督の演出やスタッフのお陰だと思います。僕自身は完成した映画を観て、役者として自分はダメだなと感じたんです。やっぱり『曽根崎心中』は美男美女の物語なんです。でも、不思議なことにその後、文楽と僕らの音楽がジョイントする「ロック曽根崎心中」をやることになり、近年は僕のパートナーである阿木燿子と一緒に「フラメンコ曽根崎心中」をやっています。いつの間にか『曽根崎心中』が僕のライフワークになっていったんです。僕と阿木にとって、とても大事な作品です。増村監督から受けた演出が僕らの背中を押しているのか、近松門左衛門のエネルギーが働いているのかは分かりませんが、何かにずっと突き動かされて『曽根崎心中』を続けているような気がしています。

――『曽根崎心中』『TATOOあり』に主演された後も、個性派俳優としての活躍が続きました。1979年と80年に放映されたNHKドラマ『阿修羅のごとく』も素晴しい作品でした。

宇崎 あれは向田邦子さんの脚本、和田勉さんの演出によるところが大きな作品でした。いしだあゆみさんと交際する、あまりピリッとしない男の役でした。僕はいい女性に岡惚れしてしまう男の役がどうも多い(笑)。脚本を書き上げる前の向田さんに会ったんですが、「こういう素人さんの役には、何か背負わせたほうがいいのよね」と言って、それで僕の演じる役は吃音症という設定になったんです。「あなた、台詞が出てこなくても、演技はそのまま続ければいいんだから」と僕に救いの手を差し伸ばしてくれたんです。共演者も超ベテランたちばかりで、大変勉強になったドラマでした。

――阿木燿子さんと夫婦役で共演された実写版『デビルマン』(04)も忘れられない作品です。

宇崎 あっ〜、『デビルマン』!?

――デビルマンこと不動明を匿っていたために、牧村家は魔女狩りに遭ってしまう。死を覚悟したとき、阿木「浮気をしたことある?」、宇崎「浮気したことないよ」という台詞のやりとりは脳裏に焼き付いて離れません。

宇崎 すごく緊迫した場面なのに、間の抜けたシーンになっちゃったよね(笑)。いや〜、あの監督は変わった方でした。

――那須博之監督ですね。奥さまの那須真知子さんが『デビルマン』の脚本を書いていました。

宇崎 東大出身の頭のいい監督なんですよ。質問すると、ものすごく論理的に説明をしてくれるんだけど、ほとんど理解できなかった。それで、ちょっと質問すると、延々20分くらい説明が続くんです。これだと現場を止めてしまうなと思い、1〜2回質問した後は尋ねるのは止めたんです。阿木との共演は面白かったですよ。自宅に帰れば夫婦なんだけど、撮影中はお互いに夫婦役を楽しんで演じることができたと思います。

――『TATOOあり』で共演された原田芳雄さん、宇崎さんが監督した『魚からダイオキシン!!』(92)に主演した内田祐也さん……、ロックな人たちが次々と亡くなっていきました。

宇崎 そうだね……。やっぱり、若い頃に無茶してたのかな。原田芳雄さんはバーボンを呑みながら、レコーディングしていたからね(笑)。いくら呑んでも歌に全然影響しないのが、すごかった。原田さんは俳優以上に、歌手として才能があったと僕は思っているんです。みんなさっさと逝ってしまうんだよなぁ、今は平均寿命がこれだけ延びたのにね。

(取材・文=長野辰次、撮影=荒熊流星)

●『TATOO〈刺青〉あり』

監督/高橋伴明 脚本/西岡琢也 音楽/宇崎竜童

プロデューサー/井筒和幸 助監督/水谷俊之 監督助手/米田彰、周防正 製作進行/福岡芳穂

出演/宇崎竜童、関根恵子、渡辺美佐子、泉谷しげる、原田芳雄、植木等、西川のりお、上方よしお、ポール牧

(c)1979 有馬孝/東宝

※6月12日(水)よりキングレコードよりHDニューマスター版ブルーレイ&DVDが発売・販売

 

●『曽根崎心中』

原作/近松門左衛門 監督/増村保造 脚本/白坂依志夫 音楽/宇崎竜童

出演/宇崎竜童、梶芽衣子、井川比佐志、左幸子、橋本巧

(c)1978 藤井慶太/東宝

※キングレコードより2019年内にHDニューマスター版ブルーレイ&DVDが発売・販売予定

 

●宇崎竜童(うざき・りゅうどう)

1946年京都府生まれ。73年に「ダウン・タウン・ブキウギ・バンド」を結成し、レコードデビュー。白のツナギファッションで話題を呼び、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が大ヒット。76年から作詞家・阿木燿子とのコンビで山口百恵に楽曲提供し、作曲家としても大いに活躍する。俳優としての主な出演作に映画『曽根崎心中』(78)、『その後の仁義なき戦い』(79)、『駅 STATION』(81)、『TATOO〈刺青〉あり』(82)、『上海バンスキング』(84)ほか多数。近年も『破門 ふたりのヤクビョーガミ』(17)や『波乗りオフィスへようこそ』(19)などで存在感のある役を演じている。7月からは全国ツアー「ロックンロールハート2019」がスタート。

田中圭、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』吹き替えの声高すぎで不評 まさかの炎上狙いか?

 5月31日公開の映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のメインキャラクターである動物学者・マークの日本語版声優を担当した田中圭。飛ぶ鳥を落とす勢いの人気俳優の起用となったが、オリジナル版とのイメージが異なるとの声も聞こえてくる。映画関係者は話す。

「田中は声が高く、吹き替え版のマークは子供っぽい雰囲気が出てしまっている。でも、オリジナル版でマークを演じたカイル・チャンドラーは年齢的にも田中より19歳も年上だし、渋いイメージなんですよね。人気が高い田中を起用したいのはわかるけど、正直言ってミスキャストだったのではないかとの意見も多いです」

 ハリウッド映画の日本語吹き替え版に本職の声優ではなく、人気俳優を起用して、映画ファンからバッシングを受けるケースは少なくない。炎上リスクを避けるために、吹き替えの仕事をやらないという俳優もいる。

「田中は人気がイマイチだった時期を経て、やっとブレークしたということもあって、基本的に仕事をあまり選ばない方針のようです。しかも、注目映画の主人公の吹き替えとなれば、断る理由もないといったところだったのでしょう」(芸能関係者)

 しかし、田中の声とチャンドラーのイメージが合わないことは、制作サイドも田中の所属事務所も重々理解していたはずだ。

「田中の話題性を利用したいということが、起用の大きな理由だったであろうことは言うまでもありません。田中はサービス精神も旺盛だし、映画の宣伝にも積極的に取り組んでくれます。だとしても、ミスキャストであることはわかりきっているわけで、むしろ炎上を狙っているのではないかとの疑念さえ芽生えてきます」(同)

 今回の声優起用で、田中がバッシング対象になりやしないかと心配する業界関係者も多い。

「田中は、『おっさんずラブ』の映画版や続編ドラマ、2クール放送中の『あなたの番です』など、まだまだ注目作への出演が控えています。今回の吹き替え版が仮に大バッシングに発展すれば、田中の人気が急落してしまうかもしれない。そうなったら、控えている出演作がコケる可能性も高くなる。どうか何事もなく時が過ぎますように……という関係者たちの祈りが聞こえてくるようです」(同)

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は田中にとって、いろいろな意味で重要な作品となりそう。田中の未来は、ゴジラにかかっている!?

吉岡里帆、断固グラビア拒否! 新作映画の結果次第で迫られる女優生命の二択

 吉岡里帆がここ1〜2週間、5月31日公開の映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の宣伝で、各局のバラエティ番組に出まくっている。2017年に大ブレイクしたものの、「グラビアが嫌」発言で一挙に“嫌われる女”と化した吉岡。主演作の大コケが続く彼女にとって、今作は文字通りの勝負作となりそうだ。

『パラレルワールド・ラブストーリー』は東野圭吾原作の物語だ。1995年に発表された同作は、累計発行部数が150万部を超える大ベストセラーだが、複雑な構造を持つストーリーゆえ、実写化されるのは初めて。玉森裕太が主役を務め、吉岡はヒロインを演じている。『UR』『どん兵衛』『綾鷹』など、数々のCMに起用され、テレビではすっかりおなじみの顔となった吉岡だが、女優としての実績は無きに等しいのが現状だ。週刊誌のエンタメ担当記者が語る。

「2017年に『カルテット』『ごめん、愛してる』(いずれもTBS)などのドラマで注目され、主演女優の座に上り詰めた吉岡ですが、ヒロインで出演した連ドラ『きみが心に棲みついた』(TBS)は、向井理と桐谷健太が脇を固めたにも関わらず、数字は伸びませんでしたし、『健康で文化的な最低限度の生活』(フジ)は、21時台ながら4%台を連発する大爆死でした。昨年秋に公開された『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』の興行成績も惨憺たるものでした」(エンタメ担当記者)

 CMの出演本数は人気を測る重要なバロメーターだが、やはり一番大事なのは数字(=視聴率or興行収入)だ。吉岡の作品が振るわない一因が、過去の吉岡の言動にあることは疑いの余地がない。芸能誌の編集者が語る。

「吉岡は、清楚なルックスとはギャップがある大胆なグラビアで、男性ファンを中心に人気が沸騰しました。しかし彼女はその後、『私は水着姿なんて絶対出したくなかった』と発言して、男性陣から一斉にブーイングが上がり、その後、女性陣からも『あざとい』との声が寄せられるようになって、“人気はあるがアンチも多い女優”になりました」(芸能誌編集者)

 そんな吉岡にとって『パラレルワールド~』は、およそ半年ぶりの映画だが、その結果次第では、厳しい決断を迫られることになりそうだ。芸能事務所の関係者が語る。

「吉岡のインタビューを読むと、自分へのバッシングの原因は理解しているようですから、それでもグラビアをやらないということは、それだけ女優への思いが強いということでしょう。ただ、関係者にしてみれば、彼女の思いなどどうでも良く、大事なのは数字(視聴率or興行収入)。業界内ではすでに“主役の器ではない”という声が上がっているだけに今作の結果次第では、もう1度グラビアをやるか、脇役に回るかの二択を迫られることになりそうです」(芸能事務所関係者)

 深田恭子しかり綾瀬はるかしかり、トップにいながらグラビアを厭わない女優はいくらでも存在する。吉岡が一流女優になれるかなれないか、もはや選択の余地はないようにも思われるが、彼女の心中やいかに……。