『ラーゲリより愛を込めて』二宮和也が“全力”で残酷さを体現、戦争下の丁寧な人間ドラマ

 『男たちの大和』や『レクイエム・太平洋戦争』、『戦場から届いた遺書』など、戦争の中で生きた者たちの物語を多く書き上げ、その作風が当時の緊張感・恐怖感などに強い説得力をもたらしたノンフィクション作家・辺見じゅん。彼女が1989年に発表した『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』を原作とした映画『ラーゲリより愛を込めて』が12月9日から公開される。

 誰もが生きていることの実感を失い、…

続きを読む

『天使にラブ・ソングを2』公開当初は不評も… 今見るとわかるエンドロールの意味

 12月の日本テレビ系『金曜ロードショー』は「4週連続 クリスマスに見たい映画」! 今週の第2弾は、先週放送した作品の続編『天使にラブ・ソングを2』をお送りします。前回は潰れかけの修道院聖歌隊を立て直したデロリスが、今回は閉鎖寸前の母校を救うために大活躍!

 

 あの騒動から一年後、デロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)はクラブ歌手に復帰し、今やラスベガスのクラブに…

続きを読む

『天使にラブ・ソングを2』公開当初は不評も… 今見るとわかるエンドロールの意味

 12月の日本テレビ系『金曜ロードショー』は「4週連続 クリスマスに見たい映画」! 今週の第2弾は、先週放送した作品の続編『天使にラブ・ソングを2』をお送りします。前回は潰れかけの修道院聖歌隊を立て直したデロリスが、今回は閉鎖寸前の母校を救うために大活躍!

 

 あの騒動から一年後、デロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)はクラブ歌手に復帰し、今やラスベガスのクラブに…

続きを読む

新海誠監督『すずめの戸締り』が興収62億円突破で3週連続1位! 5位は『母性』戸田恵梨香の“狂気”の演技が話題……映画館動員ランク

 新海誠監督のファンタジー長編アニメーション『すずめの戸締り』が、全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、11月19日~11月25日)で3週連続1位に輝いた。同作は公開17日間ですでに動員460万3925人、興収62億6931万円を突破。年末年始にかけ、今後どれだけ数字を伸ばせるかに注目が集まる。

 11日に全国420館(IMAX41館含む)で公開された同作は、東宝が発表した満足度調査でも94.5%と高い数値を記録。比較的年齢層の高いユーザーが多いレビューサイトや口コミサイトなどでは、少々辛口なコメントが目立つものの、SNSでの評価は文句なしに高い。すでに世界199の国と地域での配給も決定しており、海外でもヒットを記録するようなことがあれば、それを追い風に、国内での興収をさらに伸ばすかもしれない。

 2位は2018年に公開され、大ヒットを記録したマーベル原作のアクション超大作『ブラックパンサー』の続編『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』。同作は公開17日間で動員70万592人、興収10億8701万円を記録。世界的な話題作ではあるが、「黒歴史級につまらなかった」「戦闘シーンが絶望的につまらない」など、ネット上では“つまらない”という意見が目立つのが気になるところ。

 3位には、芥川賞作家・平野啓一郎氏の同名ベストセラー(文春文庫)を映画化した『ある男』が入った。同作は、夫が素性を偽っていたことを死後に知った女性からの依頼で、その男の身元調査に乗り出した弁護士が、少しずつその正体に迫っていくヒューマン・ミステリー。主演は妻夫木聡で、安藤サクラ、窪田正孝、柄本明ら実力派の俳優たちが脇を固める。

 ロングラン中のアニメ『ONE PIECE FILM RED』は4位にランクイン。こちらは公開116日間で興収185億3835万円を突破。相変わらずリピーターも多く、子ども連れの観客が増える年末年始に、興収200億を突破する可能性も出てきた。

 そして、5位は戸田恵梨香、永野芽郁出演のミステリー作品『母性』。人気作家・湊かなえ氏の同名ベストセラーを映画化した同作は、自分の母親を愛しすぎるあまりに娘を愛せない母親と、そんな母親から愛されたいと願う娘が織りなす“母性”をめぐるすれ違いを描いている。

 狂気を感じる戸田の演技や、高畑淳子の存在感が話題だが、ミステリーやサスペンス要素は控えめで、湊氏の原作ファンからは賛否両論。レビューサイトでは、永野が戸田の娘という設定に「違和感がある」といった声も見られる。

 6位には人気WEB小説『転生したらスライムだった件』の劇場版アニメ『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』が入った。完全新作として原作者の伏瀬氏がストーリー原案を担当、スライムとなって異世界に転生する元サラリーマンの活躍を描く。7位には公開7週目となる橋本環奈主演のホラー『カラダ探し』が入った。

 そして、8位と9位には洋画がランクインしている。8位の『ザ・メニュー』は、実力派俳優レイフ・ファインズ、売り出し中のアニャ・テイラー=ジョイ、ニコラス・ホルトが出演する異色のサスペンス。9位は、日本でも話題になったディーリア・オーエンズのベストセラーを、敏腕プロデューサーのリース・ウィザースプーンが映画化した『ザリガニの鳴くところ』。同作はアメリカ南東部の湿地帯を舞台に、殺人事件の容疑者とされる少女の過酷な生い立ちと淡い初恋の行方を描いたミステリー作品だ。

 10位には沢田研二と松たか子が出演する人生ドラマ『土を喰らう十二ヵ月』が入った。原作は、幼い頃に禅寺で精進料理を学んだ作家・水上勉氏が、その記憶をもとに、料理と日本の食文化に思いを巡らせるエッセイ本。74歳で主演を務めた沢田の演技が話題となっており、SNSでは「めちゃくちゃ良かった!」「老成したジュリーさんの姿にほっこり」「ゆったりした時間を楽しめました」と評価されている。

【全国映画動員ランキングトップ10(11月19日~11月25日 、興行通信社調べ)】
1位  すずめの戸締り
2位  ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
3位  ある男
4位  ONE PIECE FILM RED
5位  母性 
6位  劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編
7位  カラダ探し
8位  ザ・メニュー
9位  ザリガニの鳴くところ
10位  土を喰らう十二ヵ月

ドラマ『silent』も劇場版制作へ? フジテレビが攻勢かける“総映画化”計画

 フジテレビ系木曜劇場ドラマ『silent』が好評だ。

 放送日の木曜には、Twitterの世界トレンドで関連ワードが1位を獲得したり、見逃し配信サービスTVerでも歴代最高再生数を叩き出したりと、話題に事欠かない同ドラマ。

 主演の川口春奈(紬)をはじめ、Snow Manの目黒蓮(想)や夏帆(奈々)、鈴鹿央士(湊斗)などの若手俳優が、繊細で丁寧な演技を披露してい…

続きを読む

東出昌大が怪優と化した『天上の花』 「愛ゆえの暴力」はありえるのか?

 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

 三好達治の二行詩「雪」は国語の教科書にも載り、誰もが一度は読んだことがあるだろう。そんな日本情緒あふれる詩で知られる昭和の詩人・三好達治の隠された裏の顔を描いたのが、東出昌大が主演した映画『天上の花』だ。戦時中、敬愛する萩原朔太郎の妹と福井県の海辺の村で同棲生活を送った三好達治の…

続きを読む

中絶にまつわる出来事を擬似体験できる、男性こそ観るべき傑作映画『あのこと』

 12月2日よりフランス映画『あのこと』が公開されている。本作は第78回ヴェネツィア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞し、映画レビューサイトRottenTomatoesでは脅威の批評家満足度99%を記録するなど、極めて高い評価を得ている。

 実際の本編は、良い意味で二度と観たくない、でも、だからこ…

続きを読む

女子高生が戦隊ヒーローになりきって悪者を成敗!? 映画『学園探偵薔薇戦士』上映会に行ってみた

 12月2日(金)、東京・渋谷シダックスカルチャーホールにて映画『学園探偵薔薇戦士~薔薇戦士誕生~』(倉科遼原作、東真司監督)の上映会が行われた。上映初日となるこの日は、主演を務める大森莉緒(元ラストアイドル)をはじめ、出演者揃っての舞台挨拶も行われ、公開日を迎えた心境について個性豊かなキャ…

続きを読む

『月の満ち欠け』純愛ストーリーは設定に難アリ? 大泉洋、目黒蓮ら豪華役者陣のリカバー演技がスゴい!!

 直木賞を受賞した佐藤正午の原作を、『ノイズ』や『母性』、『あちらにいる鬼』など、今年公開された作品だけで(今作を含めて)5作目となる廣木隆一が監督。大泉洋、有村架純、目黒蓮、柴崎コウといった豪華俳優陣で映画化した『月の満ち欠け』が、12月2日から公開されている。

 全く異なるように思える過去のふたつの物語りが交差し、現在の物語にリンクする特殊な構造であり、まさかそんな設定では…

続きを読む

『天使にラブ・ソングを……』虐げられた女性の“目覚め”を描いていた!

 2022年も残すところ一か月。12月の日本テレビ系『金曜ロードショー』は「クリスマスに見たい映画」特集! 第一弾は1992年(日本では翌93年)に公開され全世界で大ヒット、日本でもゴスペルブームを巻き起こし、主演したウーピー・ゴールドバーグの不動のものにした傑作コメディ映画『天使にラブ・ソングを……』を放送。

『天使にラブ・ソングを……』のストーリ…

続きを読む