毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
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大和田伸也が65歳初監督 故郷・福井を舞台にしたヒューマンドラマ『恐竜を掘ろう』
毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
大和田伸也が65歳初監督 故郷・福井を舞台にしたヒューマンドラマ『恐竜を掘ろう』
毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
大和田伸也が65歳初監督 故郷・福井を舞台にしたヒューマンドラマ『恐竜を掘ろう』
毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
大和田伸也が65歳初監督 故郷・福井を舞台にしたヒューマンドラマ『恐竜を掘ろう』
毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
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毎週新作映画を紹介する当コーナーでは今回、劇場公開こそ小規模だが、予算などさまざまな制約の中、アイデアと工夫によってユニークな作品に仕上がった2本を取り上げたい(いずれも3月30日公開)。 1本目の『恐竜を掘ろう』は、松方弘樹が珍しく穏やかで少しさびしげな役で主演し、内山理名、鈴木砂羽、ガッツ石松らが共演したヒューマンドラマ。福井市で美術店を営む草介(松方)は、経済的に成功し、仲間と夜な夜な飲み歩く日々を過ごしながらも、空虚な思いを抱えていた。ある日、いつもショーウィンドウ越しに店をのぞいていた少女(小野花梨)から手紙を受け取った草介は、気になって少女の家を訪問。だが、数日前から行く先を告げず家を出ていた少女はその頃、恐竜の卵の化石を発掘することが夢だと語る青年(入江甚儀)に出会っていた。 福井県敦賀市出身の俳優・大和田伸也が故郷の福井を舞台に撮り上げた初監督作品。松方弘樹がにわか探偵になって少ない手がかりで少女の家を探し当てたり、スナックで働く顔見知りの若い女性(内山理名)の車にこっそり乗り込んで自宅を突き止めたりと、見方によってはかなり危ない行動をとるが、テレビのバラエティ番組でおなじみの「オジサンのかわいらしさ」でなんとなく納得させられてしまう。ユーモラスなタッチとヒューマンなストーリー展開が十分になじんでいないところもあるものの、ある種のぎこちなさ、初々しさも味わいではある。山奥に突如出現する巨大な「ハコモノ」の恐竜博物館や、夜ごとスナックに通う男たちがろくに働いていない(ように見える)描写に、原発立地の事情がそれとなく伝わってくるが、現実を見据えた上で内なる希望を「掘り起こそう」という監督からのポジティブなメッセージととらえたい。 もう1本の『UFO 侵略』は、英国発の低予算SFアクションながら、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが重要な役どころで格闘アクションも披露した注目作。ある朝マイケルは、出会ったばかりの恋人キャリーや同居人たちと目覚めると、町一帯で停電が発生し、携帯電話もつながらない。住民らの騒然とした様子に気づいて外に出た彼らは、上空を覆う巨大なUFOを目撃。マイケルたちは車を走らせ、宇宙人の襲来を予見し長年準備してきたせいで変人扱いされていた元特殊部隊兵士の叔父ジョージ(バン=ダム)に助けを求める。 マイケル役にピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナン、キャリー役にバン=ダムの娘ビアンカ・ブリーと、二世俳優の共演でも注目。特にビアンカ・ブリーは、端正な顔立ちとグラマラスな肢体に似合わずハードなアクションで「父娘対決」も熱演しており、今後の活躍に期待したいところ。おそらくは予算の都合上で、バン=ダムの出演シーンの多くを別撮りして編集でつないでいるのがバレバレだが、むしろ開き直ったかのような構成が潔い。宇宙船などの視覚効果も「今どきこんな……」とあきれるほどチープだが、そうしたツッコミどころも含め広い心で楽しめるB級SFのファンにおすすめだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『恐竜を掘ろう』作品情報 <http://eiga.com/movie/77803/> 『UFO 侵略』作品情報 <http://eiga.com/movie/78233/>(C)『恐竜を掘ろう』製作委員会
福祉大国ノルウェーで起きる“児童虐待”の恐怖! ノオミ・ラパス主演作『チャイルドコール 呼声』

ノオミ・ラパス主演のサイコミステリー『チャイルドコール 呼声』。
オリジナル版『ドラゴン・タトゥーの女』で注目されたラパスが、今回はシングルマザーに。
オリジナル版『ドラゴン・タトゥーの女』で注目されたラパスが、今回はシングルマザーに。
本作を撮ったのは、勤労意欲のまるでない郵便局員を主人公にした恋愛サスペンス『ジャンク・メール』(97)でカンヌ映画祭批評家週間最優秀賞を受賞したノルウェーの国際派ポール・シュレットアウネ監督。ユーモラスさを漂わせていたデビュー作『ジャンク・メール』と比べると、『チャイルドコール』はかなり鋭角な作風になった印象がある。2月9日、渋谷ユーロスペースで開催された「トーキョーノーザンライツフェスティバル」に参加するため来日したシュレットアウネ監督は、先行上映された本作のトークショーでこう語った。「チャイルドコールが他の家の電波と混線して、児童虐待が発覚したという事件の記事を読んだのが企画の発端。僕自身が子どもを持つ父親です。子どもに対する愛情は良いことだけれども、過剰な愛情は不安や恐怖を招くもの。本作で描かれる恐怖は、僕自身が体感したものでもあるんです」。『チャイルドコール』と『隣人』を
撮ったポール・シュレットアウ
ネ監督。アルフレッド・ヒッチコ
ックやロマン・ポランスキーの影
響を受けたと語る。

官能ホラー『隣人 ネクストドア』。隣に住む美人姉妹の淫らな挑発に、
気の弱そうな主人公ヨーンは思わず乗ってしまう。快楽の後には恐怖が待っていた。
気の弱そうな主人公ヨーンは思わず乗ってしまう。快楽の後には恐怖が待っていた。
『チャイルドコール 呼声』
監督・脚本/ポール・シュレットアウネ 出演/ノオミ・ラパス、クリストファー・ヨーネル、ヴェトレ・オーヴェンニル・ヴァリング、スティーグ・R・アンダム、マリア・ボッグ
配給/ミモザフィルムズ 3月30日(土)よりヒューマントラスト渋谷ほか全国順次ロードショー http://childcall.jp
『隣人 ネクストドア』
監督・脚本/ポール・シュレットアウネ 出演/クリストファー・ヨーネル、セシリエ・モリス、ユリア・シャクト、アンナ・バッハ=ウィーグ、ミカエル・ニクヴィスト
配給/ミモザフィルムズ 3月30日(土)よりヒューマントラスト渋谷ほか全国順次ロードショー http://www.rinjin-nextdoor.jp
“女優・歌手”の松たか子に降って湧いた移籍騒動「事務所HPも2年間更新されず……」
芸能界では、野球やサッカー同様に「移籍」が頻繁に繰り返されている。小さい事務所から大手事務所、大手事務所から個人事務所に独立――といったように多種多様な「移籍」があるのだが、今、最も注目されているのが、ある女優だ。 「それは、松たか子さんです。彼女は今、江口洋介さんや瑛太さんが所属する『パパドゥ』に所属していますが、音楽のマネジメントもしている某大手事務所へ移籍するのではないかという話が業界を駆け巡っているんです。もちろん、夫でミュージシャンの佐橋佳幸さんの存在があるのは間違いありません」(芸能事務所関係者) もともと、女優活動と並行して歌手活動も行っていた松。女優としては数々の賞を受賞しているが、歌手としてはこれといったヒット作もない。 「ですが、小田和正さんと親交があったり、今月発売された奥田民生さんのカバーアルバム『奥田民生・カバーズ2』に参加していたりと、ミュージシャンとの交流は多いんです。もちろん、夫の佐橋さんの影響があることは否めません。松さんはオリジナルアルバムを9枚出していますが、それだけ出せるということは、ある一定の層には支持されているということですからね。マネジメントする事務所も楽でしょうね」(音楽事務所関係者) 移籍のウワサの元になっているのが、現事務所の彼女に対する扱いだというのだ。 「事実、彼女のオフィシャルHPでは、彼女のコメントは2年前から更新されていませんし、彼女ほどのクラスになれば、事務所のマネジメントはあまり関係ないですからね。女優のオファーは黙っていても来るでしょうから、元来好きな音楽をやってみたいという思いが強くなってきて、女優としてしかマネジメントしない今の事務所に不満を持ってるんじゃないかって話です」(前出・芸能事務所関係者) 大物女優の“FA宣言”の行方は――。松たか子 オフィシャルクラブ club.Mより
6つの物語が響き合う、2時間52分のSF超大作『クラウド アトラス』
アカデミー賞候補作や受賞作のような傑作や、安心して見られるウェルメイドな娯楽作もいいが、たまには毛色の違う映画も試したいという向きに、今週は実験精神あふれる意欲作2本を紹介しよう。 3月15日に封切られる『クラウド アトラス』は、英作家デビッド・ミッチェルの同名小説を、『マトリックス』3部作のラナ&アンディ・ウォシャウスキーと『ラン・ローラ・ラン』(99)のトム・ティクバが3人で監督を務めて映画化した壮大な物語。19世紀から文明崩壊後の24世紀まで、6つの時代でそれぞれの人生を生きる男(トム・ハンクス)が、同様に生まれ変わる数人の男女と関わりながら、数奇な運命をたどる。男は24世紀のハワイで、進化した種族の使者メロニム(ハル・ベリー)と出会い、人類の未来を決する重大な選択を迫られる。 腹黒い老医師から誠実な原発従業員、下品で暴力的な作家、平和主義のヤギ飼いまで、年齢も性格も異なるキャラクターを巧みに演じ分けるトム・ハンクスの名人芸が楽しめる。ほかにもヒューゴ・ウィービング、ジム・スタージェス、ペ・ドゥナ、スーザン・サランドン、ヒュー・グラントら豪華キャストが、それぞれ特殊メイクの助けも借りて各時代のキャラを熱演。輪廻思想をベースに、哲学的な要素、社会思想史や文明批判の側面、『マトリックス』に似たディストピアなどを盛り込みつつ、歴史ドラマ、近未来SF、サスペンスアクションなど多様なジャンルの手法を組み合わせて壮大な世界観を築き上げた。現在、過去、未来を何度も行き来する複雑な構成だが、パートの切り替えが絶妙で、各エピソードを結びつける設定も多々あり、2時間52分という長尺の上映時間を飽きさせない。 もう1本の『キャビン』(公開中、R15+)は、『クローバーフィールド/HAKAISHA』の脚本で知られるドリュー・ゴダードの長編監督デビュー作。女子大生のデイナ(クリステン・コノリー)は、カート(クリス・ヘムズワース)ら若者5人で連れだって山奥の別荘にやってくる。しかし、デイナたちの行動は謎の組織により監視されていて、事態がすべてシナリオ通りに進むようコントロールされていた。何も知らない若者たちはさまざまな恐怖に襲われ、1人ずつ命を落としていくが……。 人里離れた山小屋を訪れた能天気な若者たちが、得体の知れない怪物や異常な殺人鬼によって順番に血祭りに上げられる――という設定はホラー映画の定番中の定番。ところが、そうした状況を監視しコントロールする組織を登場させたことで、『トゥルーマン・ショー』(98)や『キューブ』3部作のような「メタ視点」が加わり、がぜん面白みが増した。もちろん、若者たちが思惑通りに全滅しては味気ないので、後半には生き残った数人が組織に立ち向かう場面も用意されているのだが、その先も予想を越える驚愕の展開。既出のアイデアをうまく組み合わせることでオリジナリティあふれる映画が作れるという、お手本のような快作だ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『クラウド アトラス』作品情報 <http://eiga.com/movie/77223/> 『キャビン』作品情報 <http://eiga.com/movie/58143/>(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. / Photo Credit: JAY MAIDMENT
『日本アカデミー賞』、『桐島』受賞は大手配給のヤラセ疑惑払拭のため!?

『日本アカデミー賞』公式サイトより
芸能界の恒例行事である『日本アカデミー賞』。第36回目の今年は、8カ月ぶりに沢尻エリカが公の場に姿を見せたり、樹木希林が「全身がん」と衝撃告白したりなど、大きな話題をさらっていった。ほかの登壇者も、司会を務めた井上真央を始め、阿部寛、吉永小百合ら豪華俳優陣が顔そろえた。
しかし例年疑問視されているのは、各賞の選考基準。「大手配給会社の作品しか賞を取らない」と、ネット上では毎回議論されている。



