星野源、坂口健太郎、高橋一生……2016年ドラマのイケメン俳優からジャニーズが消えた

――『キャラクタードラマの誕生』(河出書房新社)『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ』(宝島社)などの著書で知られるドラマ評論家・成馬零一氏が、2016年のドラマで存在感を示したイケメン俳優を5人ピックアップ。ジャニーズ勢が圏外となった理由とは?

◎ディーン・フジオカ 『あさが来た』(NHK)

16年のイケメンドラマを見ていると、俳優の出自が実に多様化したと思う。筆頭は連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚役でブレークしたディーン・フジオカだろう。五代はヒロインのあさ(波瑠)を幼少期から支える、あしながおじさん的ポジションのキャラだ。そこで付いたイメージは、深田恭子と共演した『ダメな私に恋してください』(TBS系)、織田裕二が演じる貴族の末裔に仕える執事を演じた『IQ246~華麗なる事件簿~』(TBS系)などにも引き継がれている。

 ディーンのように、アジア圏でキャリアを積んだ俳優が逆輸入的に戻ってくるという流れは『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系、以下『逃げ恥』)に出演した大谷亮平にもつながっており、今後も“大陸系イケメン”は増えていくことだろう。

◎高橋一生 『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)『プリンセスメゾン』(NHK BS)

 15年の『民王』(テレビ朝日系)以降、高橋一生もあしながおじさん的なキャラが支持されている。元々、子役時代から活躍するキャリアの長い俳優だが、16年は『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(以下『いつ恋』)や『プリンセスメゾン』、映画『シン・ゴジラ』に出演。実力派として脇で活躍していたアラサーの俳優が、ある日突然見つかって、イケメン俳優として中央に躍り出てくることは、ここ数年よくあるが、今年は坂元裕二脚本のドラマ『カルテット』(TBS系)での主要キャストに名を連ねており、いよいよ大ブレーク間近である。

◎坂口健太郎 『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』

 ディーン・フジオカや高橋一生が目立つ状態というのは、裏を返せば、若手イケメン俳優が充実しすぎており、新人が入り込む隙がないということなのかもしれない。そんな中、『いつ恋』『重版出来!』(TBS系)連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)と、立て続けに話題作に出演して人気俳優となったのが坂口健太郎だろう。

 元々、『ヒロイン失格』や『俺物語!!』などの映画に出演してイケメン俳優として人気を博していたが、坂口の面白さは類型的なイケメンキャラを演じながら、イケメンとして消費されている自分に自覚的で、そのことによって影を深めているというメタ・イケメンキャラを演じてきたことだ。『いつ恋』の中條晴太は、そんなメタ・イケメンキャラが持つ不気味さがにじみ出ていて面白かったが、後半、物語が迷走してしまったのが残念。近作では、かわいい男の子感が前面に出ていて不気味さは鳴りを潜めているが、いつか、怖いイケメン役を演じることは間違いないだろう。

◎岩田剛典 『砂の塔~知り過ぎた隣人~』(TBS系)

 ドラマ・映画・ライブなど多方面で展開する『HiGH&LOW』プロジェクトの成功によってファン層が大きく広がったのがEXILE TRIBEだ。そんなEXILEの若手イケメン俳優枠で大きな存在感をみせつつあるのが、3代目J Soul Brothersの岩田剛典である。『砂の塔~知り過ぎた隣人~』では、菅野美穂が演じる専業主婦を影から支える年下のミステリアスな青年を演じ、殺伐とした物語の中にさわやかな空気を持ち込んでいた。

◎星野源 『真田丸』(NHK)『逃げるは恥だが役に立つ』

 16年、最もブレークしたのは星野源だろう。俳優としては大人計画所属ということもあって、これまで宮藤官九郎・脚本の『11人もいる!』(テレビ朝日系)などに出演しており、サブカル好きにとっては昔から知られている存在だったが、15年の『コウノドリ』(TBS系)に出演して以降はメジャー作品への出演が増えており、16年は大河ドラマ『真田丸』と『逃げ恥』に出演したことで大ブレークした。

 『逃げ恥』で演じる、IT系の会社で働く童貞のサラリーマンという役柄は映画『箱入り息子の恋』等で演じたイメージをなぞった気の弱い草食系のメガネ男子で、今までと大きく変化したわけではないが、そんな星野が多くの視聴者に受け入れられたこと自体、世の中が求めるいい男(イケメン)の形が変わりつつある兆候なのかもしれない。

 歌手と俳優の二刀流にラジオ番組での下ネタが好評というと、音楽活動のマネジメント事務所・アミューズの先輩である福山雅治の地盤をそのまま引き継いだようにも見えるが、文筆業も好評で、サブカル層からの支持もいまだ健在。どこをとっても死角なしである。

[ジャニーズドラマの課題]
このように一言にイケメン俳優と言っても多様化しているが、その勢いに押されてか、ジャニーズ勢はイマイチ元気がない。もちろん松本潤の『99.9‐刑事専門弁護士‐』(TBS系)や大野智の『世界一難しい恋』(日本テレビ系)といった嵐の主演ドラマは好調だが、いわゆる10~20代の若手が育っていない。中島裕翔の『HOPE~期待ゼロの新入社員~』山田涼介の『カインとアベル』(ともにフジテレビ系)などHey!Say!JUMPの2人は悪くなかったが、今のフジテレビの低迷に足を引っ張られてか、力を出し切れずにいる。ジャニーズとフジテレビは今こそ世代交代が必要で、うまく成功すればテレビドラマにも新しい波が生まれるのだが、まだまだ時間がかかりそうだ。

 

「結局、男は若い子が好き」星野源、二階堂ふみとの“13歳差”交際報道にファン嘆き!

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『アダルト 上 二階堂ふみがきいた大人の話』(マガジンハウス)

 ミュージシャンで俳優の星野源と女優・二階堂ふみの交際が、「日刊スポーツ」に報じられた。2013年公開の園子温監督作『地獄でなぜ悪い』で知り合い、今夏公開されたウェブ動画の再共演をきっかけに距離を縮め、交際に発展したという。

 星野はSAKEROCKとしてのバンドやソロ活動、また映画『箱入り息子の恋』などで俳優としても高く評価され、現在放送中の連続ドラマ『コウノドリ』(TBS系)にも出演中。二階堂は、映画『ヒミズ』でヴェネツィア国際映画祭の新人賞を染谷将太とともに獲得し、その後も『私の男』『味園ユニバース』など多くの作品に出演する若手女優。どちらもサブカル系の若者に人気があり、ビッグカップルの誕生となった。