『星が吸う水』/講談社
■今回の官能小説
『星が吸う水』村田沙耶香(講談社)
女がただ純粋に性欲を晴らすためだけのセックスを求めようとしても、それを公衆の面前で声を大にして言うことが、はばかられる世の中である。男であれば、ちょっと抜きたくなった時、まるでパチンコ屋に行くかのように「俺、今日フーゾクに行くよ」と何の気負いなく言えるのではないだろうか。
しかし女の場合は、そうもいかない。例えば隣のデスクに座っている同僚が「私、今日セックスしたくなったから、セックスフレンドのところへ寄ってから帰るわ」と発言したら、どうする? 私だったら、慌てて彼女をオフィスから連れ出して「そんなこと大声で言っちゃダメ!」と、彼女をたしなめるだろう。
