中条あやみと水川あさみがW主演を務める『白衣の戦士!』第8話が6月5日に放送され、平均視聴率は8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回より0.7ポイントアップと、7話に引き続き、今回も微増しました。連続ドラマは終盤になると視聴率が上がりやすい傾向にありますが、この作品にも同じことが言えそうです。
“ヤスケン”こと安田顕の良い医者っぷり以外、正直、何がプラス要素になったのかまったくわからなかった第8話ですが、今週もあらすじから振り返っていきたいと思います。
(前回までのレビューはこちらから)
結婚式に命を懸ける花嫁
前回ラストで、お互いが“イイ感じ”の恋愛関係であることを知ったはるか(中条)&斎藤(小瀧望/ジャニーズWEST)と、夏美(水川)&本城(沢村一樹)の4人は、まるでWデートのごとく食事に行き、それぞれの関係を秘密にしようと話し合うのですが、同じ店で一人飲みをしていた柳楽先生(安田顕)とたまたま鉢合わせ、病院でも冷やかされてしまうハメに……。
そんな柳楽先生はというと、元ナースの妻・静香(遼河はるひ)に浮気を疑われ、家を追い出されていました。13年前にも腹膜炎の手術を担当した腸閉塞の入院患者・沙織(足立梨花)が結婚式を直前に控えていると知って嬉しさを感じつつも、幸せいっぱいの彼女とその旦那に夫婦円満の秘訣を聞かれ、複雑な表情を浮かべます。
その後無事退院し、1年前から予約していたという、婚活中の夏美も憧れる人気の式場で結婚式を挙げるものの、お腹の痛みを我慢して無理をしていたせいか、式当日にその場に倒れてしまう沙織。会場の様子と沙織のドレス姿をチラッと見ようとその場を訪れていた夏美とはるかの的確な対処と、柳楽先生による緊急オペで一命をとりとめますが、自分のせいで式を台無しにしてしまったと悲観的になります。
そんな彼女に柳楽先生は、昔沙織が入院していたときに仲の良かった少女の命を救えなかったこと、その少女は生きたかったけど生きることができなかったことを話し、命の尊さに気付いた沙織は、改めて柳楽に感謝し、命を大切にして生きていくことを誓いました。
こうして沙織の命を救った柳楽先生に、今度は本城から救いの手が。元部下である静香を説得したおかげで、家に帰ってきていいと静香からお許しをもらい、無事仲直り。
一方、イイ感じの雰囲気でありながら、なかなか進展がないはるかと斎藤は、いつもの居酒屋で斎藤から「俺は、立花のこと……」と話を切り出したものの、100円のビールを目当てに乱入してきた先輩ナースたちに邪魔されるというオチでした。
ツッコミどころ満載の演出に萎える
挙げるとキリがないのですが、はるかと斎藤が2人で訪れた定食屋さんで、はるかが注文した料理を、「おいしそう! 映える~!」とスマホでパシャパシャ写真に撮る傍若無人なカップルたちの姿は、脚本家のインスタ映えを狙う若者イメージはこうなんだろうなぁと、なんだか虚しい気持ちになりました。
また、呼ばれもしない結婚式に「ちょっとだけなら……」と顔を出すはるかと夏美も、あまりにも非常識ではないかと。そもそも部外者が入れるかという疑問があります。
さらに、結婚式当日に倒れ、「一生の思い出になるはずだった」「みんなに合わせる顔がない」「このまま 消えてなくなりたい」とネガティブモード全開の花嫁・沙織については、その気持ちは分からなくもないのですが、「事前キャンセルなら招待客も美容室行ったり、着付けしたりしなくて済んだのに」「余計迷惑かけてること、いい加減気づいて」といったごもっともな意見が、視聴者からも上がっていました。
「まぁ、ドラマだから……」の一言で済むことではあるのですが、コメディとはいえ、リアリティとかけ離れた演出はいかがなものかと……。
なお、沙織役でゲスト出演した足立梨花について「こんな顔だったっけ?」「顔パンパンだけどどうしたの?」「浮腫んでる?」「役作り?」といった声も上がっていました……。
ヤスケンはいい。
今回はヤスケン演じる柳楽先生のメイン回。夏美役の水川あさみと本城役の沢村一樹との居酒屋のシーンは、落ち着いた大人の雰囲気と3人の安定感のあるお芝居が見ていて心地良かったし、このドラマに滅多に出てこない手術シーンも、ヤスケンは違和感なく演じていました。
医師として1人でも多くの命を救おうと、昔救ってあげられなかった少女にもらったペンを自分への戒めとして持ち続けていた柳楽先生。「一生の思い出なんかより、命のほうが大事だ」「命さえあれば、また新しい明日が来る」と、目に涙をいっぱい溜めながら沙織を諭す姿は、優しさのなかに医師としての責任と力強さを感じるいいシーンだったと思います。「柳楽先生の涙ずるいわ……泣いたわ……」「医者役似合うよなぁ」「良い役者さんだな~」などと、ネット上の視聴者たちも、ヤスケンのお芝居に圧倒されたようでした。
でも、中条あやみと水川あさみが主人公なはずじゃ……?
が、肝心の主人公・はるかと夏美の見せ場はほとんどありません。今話も、お互いの恋愛模様にキャッキャウフフしたり、病院でも病院の外でもお互い相手とイチャイチャしてみせるだけ。
公式サイトには、「仕事に恋に悪戦苦闘! 白衣の天使ならぬ戦士が、病院という『命と戦う場所』で、笑って、泣いて、成長する痛快お仕事ドラマ」とあるのですが、このところはどちらかといえば恋に比重が偏っていて、とても「お仕事ドラマ」とは言いがたい状況になっているような気が……。
4話の時点(レビューはこちらから)からすでに中条あやみちゃんは“ガヤ芸人”的ポジションで水川あさみメインのストーリーを盛り上げていましたが、片瀬那奈演じる主任ナースの不倫を描いた5話あたりから、徐々に水川さんもそちら側へポジショニングを替え、ついには主役の2人ともがサブ的扱いに。本来、メインが魅せるべきお仕事要素を、他に任せっぱなしって、どうなんでしょうか。
極端な話、主人公2人がいなくても成立するエピソードが続いているし、主人公がナースである必要性をあまり感じません。
特に、夏美のほうは看護師の仕事にやりがいを見出し、結婚相談所を退会。結婚相手に立候補してきた本城とイイ感じ――と変化がみられたものの、はるかの仕事ぶりをみていると、まだ“一人前”とは呼びがたい状況で、成長したとは言い切れませんし、斎藤とも(おそらく)両想いながら、くっつくまでには至らずで、視聴者を焦らしまくります。
最終回まで残り2話。スッキリ納得のいくラストに向けて、主人公2人にフォーカスを絞った展開を期待したいところです。
(文=どらまっ子TAROちゃん)