21日放送の山崎賢人主演『トドメの接吻』(日本テレビ系)第3話の平均視聴率は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、第2話から0.6ポイント回復!
前回は、主人公であるクズなホスト“エイト”こと旺太郎(山崎賢人)が、後輩ホスト・和馬(志尊淳)に「ずっと、好きでした。一緒に死んであげます」と思いもしない形で愛の告白を受け、包丁で刺されてしまうというまさかのヤンデレBL展開&2話目にして謎のキス女(門脇麦)の名前も明らかになるという、飛ばし気味なハイスピード展開でストーリーが進行しましたが、これが功を奏したのでしょうか? 今週もあらすじから振り返っていきたいと思います。
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■スピード展開は変わらずも、予定調和すぎる展開が退屈気味
キス女・宰子の独白により、今話でも早速一つの謎が明らかになります。
おそらくほとんどの視聴者が気付いていたと思いますが、やはり、宰子は12年前の船の事故で旺太郎と弟が助けた少女でした。そして、学生時代からすでにキスで人を殺め、その相手と同じように自分も7日前にタイムリープする力を持っていた彼女は、これまでなるべく人との関わりを断ち、人目を避けるようにひっそりと生きてきたのです。
そんなとき、仕事で偶然にも訪れたホストクラブ「ナルキッソス」で、旺太郎のロッカーに毒入りドリンクを仕込む和馬を目撃した宰子は、命を救うために旺太郎にキスをしたのです。あの、ニタァ……という不気味な笑みは、旺太郎を怖がらせないようにという、彼女なりの精一杯の笑顔だったのです。宰子は殺人犯でもストーカーでもなく、人と関わるのが少し苦手な、優しい女の子でした。
一方、病院に運ばれ一命を取り留めた旺太郎の元に、再び和馬が。テレビのニュースにバッチリ顔も出た殺人犯が、なぜ堂々と病室に入ってこられるのかは置いておいて、彼は自分に「一緒に店をやろう」と言ってくれたエイトが、翌日いきなり姿を消してしまったことに酷く傷ついたようで、そんなクズなエイトを殺すことで、その“クズさ”から解放してあげようと、間違えた優しさを発揮。心中を図るのですが、「勝手に一人で死んでくれ!」という、しごく真っ当なエイトの反論にプッツン。「エイトさんが一番欲しがってるものを一緒に連れて逝きます」と姿をくらませるのでした。
ということで、絶賛落としにかかっている最中のご令嬢・美尊(新木優子)=100億円を守るため、そしてそんな美尊ちゃんが兄としても、男性としても慕っている様子の尊氏お兄ちゃん(新田真剣佑)からそのポジションを奪うため、脇腹を刺されたばかりでまだそんなに動けないはずの旺太郎が奔走するわけです。
■あれ? 不気味だった門脇麦がかわいい……王道のラブコメ展開スタート!?
その後はというと、タイムリープを繰り返して要領を得た旺太郎が、「どうせ死ぬなら大切な人を救って死んでやる」「君のおかげで僕は本当の愛を知ることができたんだ」とかなんとか、かなりおサムいセリフを吐きながら美尊ちゃんを守り、和馬は警察に連行。美尊ちゃんと美尊ちゃんママからの評価を上げて、タイムリープは大成功!……と、お察しの通り今回も予定調和に物語が進行します。
が、今話で前回から大きく変化したのが、旺太郎と宰子の関係です。これまで宰子に怯えまくっていた旺太郎は、タイムリープして過去をやり直したい一心で、真っ赤なバラの花束を持ってマンションに行ってみたり、高級車で職場まで迎えに行ってドライブに誘ったり、スイーツで気を引こうとしたり、さすがホストと言わんばかりに、あの手この手を使って宰子にキスをせがみます。
一方、第1話では旺太郎を追い回すただのホラー的存在だった宰子。人との関わりを避けてきた彼女が今度は逃げる番になるわけなんですが、旺太郎に話しかけられるといちいちドギマギするし、歩き方もカクカクしていてぎこちない。でも、いちごとか、スイーツとか、女の子らしいものが好きな一面もあったりして、回を追うごとに人間味が増し、純粋なところがとっても可愛らしく思えてきます。“みんなが憧れるマドンナ”が美尊ちゃんならば、宰子は、“ちょっと冴えないけどなんか放っておけない気になるアイツ”的存在とでも言いましょうか。
そんな宰子に、「どういう男がタイプなんだよ。もしかして、俺?(ドヤ顔)」と壁ドンしたり、水中で強引にキスしたり(1話ぶり2回目)、前回までとはうってかわって余裕の表情で宰子にグイグイ迫るドSな旺太郎に、女子のみなさんなら思わずときめいてしまったことでしょう。演じているのが少女マンガ原作の映画に出まくりの山崎賢人くんだけに、まるで青春ラブコメ映画を見ているような感覚です。旺太郎と宰子の攻防戦、見ていてなんだかとても微笑ましかった!
今話のラストでは、旺太郎が宰子に着飾ったホストとしての「エイト」ではない、ダサいジャージにメガネ姿というありのままの姿をアッサリ見せ、「キスをしたら宰子の望みを一つ叶える」という、好きも嫌いもない“成り上がるためだけ”の契約を提案するのですが、これ、フラグ立ちまくりじゃないですか? 公式が“邪道ラブストーリー”を謳っている理由がここでようやくしっくりきました。今後は12年前に船で出会った少年少女であることをまだ知らない2人の関係がどう発展していくのかにも注目です。
そして今回、もう一つ特筆しておきたいのは、女優・門脇麦の恐ろしさ(褒めてる)。
「こんな力があるせいでみんな私を怖がるしバレたら私は嫌われる。だから私のことを誰も知らないところに引っ越してなるべく人と関わらないで済む仕事をして静かに暮らしていたのに、あなたと関わったばっかりにこんなことになって、それでもあなたを助けたことにはきっと意味があるだって自分に言い聞かせてみたけど、あなたはこんなご馳走を食べられるほどお金を持っているのにそれ以上に欲深くて、静かに暮らしていた私の世界に土足で上がりこもうとするのはやめて!」
と、宰子が旺太郎に超絶早口で言い放つシーンがあるのですが、宰子のオドオドした感じでなおかつ力強く、セリフも聞き取りやすくてスッと入ってくる。このシーン、まさに圧巻でした(大拍手)。
■尊氏、お前も黒なのか……?
さて、前回、怪しげな発言をしていた尊氏お兄ちゃんと、社長秘書であり尊氏の叔父でもある郡次(小市慢太郎)。12年前、社長から破棄するように言われた海難事故の証拠となる防犯カメラのテープを未だに持っていた郡次は、社長が危篤なのをいいことに、テープの存在をチラつかせ、社長となり自分を副社長にするよう尊氏を脅します。きっと、テープには尊氏が他の人には知られたくない“何か”が映っているのでしょう。「父さんが亡くなったら僕は籍を抜いて養子を解消するつもりです」「美尊、結婚しよう」と、サラッとプロポーズをしてみせました。いやぁ、“ゲス”なのは旺太郎だけではなかったようですね。
12年前の事件の真実に迫っていく一方、今話をキッカケに、今後は“ラブ”展開も大きく動いていきそうな予感の『ドメキス』。来週もどうせタイムリープして、またうまいことやるんでしょ感は拭えませんが、旺太郎、宰子、美尊、尊氏の複雑な恋愛模様を生暖かい目で見守っていきたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)