羽生結弦と宇野昌磨を身体的に徹底比較! アジアの骨盤とラテンな尻が世界を制する日

いよいよ今年も残りわずか。2019年のワイドショーやウェブニュースを振り返り、特に世間を賑わせた男性有名人の”体”に着目してみようという本連載。その「身体」から魅力を再発掘すべく、都内で整体院を営み、自身を「無類のカラダオタク」と言って憚らない美人整体師・整針子先生が、殿方たちの骨格と筋肉を丸裸にします。

<※前回「King&Princeのカラダ」はコチラ

 第3回目の今回は男子フィギュアスケーターのツートップ、羽生結弦さんと宇野昌磨さんの体を見ていきたいと思います。

  細くて針金のような羽生さんと、短くてゴム毬のような宇野さん。この2人は見事に対照的な身体をしていますね。羽生さんのスタイルの良さを「日本人離れしている」と表現する方もいると思いますが、実は羽生さんの方がアジア人らしい体つきをしています。演技中の背中の反りを見ていて思ったのは、もともとは関節が硬いのではないかと。アジア人は欧米人に比べ、関節が硬いのが特徴です。それでもあれだけしなやかに魅せているのは、本人の演技力、努力の賜物だと思います。新体操選手のような「グニャ」とした柔らかさではなく、若い竹のようなしなやかさが羽生さんにはあります。だからこそ、陰陽師のようなアジアンテイストなコンセプトが身体にもフィットするのではないでしょうか。

 さらに注目すべきは、あの小さな骨盤に長い足。日本人は腸腰筋がなく、骨盤の中がスカスカな人が多いんですね。それは、日本人がずっと正座やあぐらで暮らしてきたからという説もあります。そのせいで日本人はもともと足が短かい人が多い……。ところが、羽生さんもそうですが、最近の人は足が長くなってきていると感じます。椅子の生活が定着したおかげですかね。戦後70年でやっとです。

 一方で、宇野さんはもともと股関節が柔らかいんでしょう。彼のイナバウアーを見ているとわかります。うつ伏せで寝てる写真も拝見したんですが、脱力した状態でも足首が外側に広がっていました。実に柔らかい!これは持って生まれた柔軟性なのではないかと推測します。ジャンプの時も関節の柔らかさをクッションに着地している感じがします。前回の平野紫耀さん同様、この方も骨盤が前傾ですね。尻がプリッと上を向いてるのも、骨盤が前傾だから。持って生まれた魅力的な素質です。華奢でアジア人らしい羽生さんの身体を比べ、宇野さんの身体はアジア人離れしていて柔らかく、お尻にボリュームがあってとてもラテン的。だからフラメンコ風の振り付け(編註:2018-2019シーズンプログラム「天国への階段」)がよく似合います。やはりお二人とも自分自身の特性を熟知しているからこそ、最適のプログラムを用意できるというわけです。自身の体の特徴を知り、それを活かす。これもまたプロの仕事だと感じます。

 体型の違うお二人がそれぞれに結果を残し活躍する姿を見ていると、改めて人間の身体性が持つ神秘を感じずに入られません。太っている、痩せている、足が短い、肩幅がない……など、人にはそれぞれ身体にまつわるコンプレックスがあると思います。そうしたコンプレックスを克服するために運動をしたり、おしゃれに気を使ったりすることも大事です。ですが、コンプレックスばかりに気をとられるのではなく、自身が持っている体の個性を知り、それをポジティブに「魅力」として捉えことの素晴らしさをフィギュアスケートは教えてくれます。

 さらに、羽生さんと宇野さんのスタイルの違いは、Hey!Say!JUMPの山田涼介さんと中島裕翔さんを彷彿とさせます。同じグループにいながら全く違う個性で輝いている2人。「個」をより際立たせるのは、「全」=集団なのです。羽生さんと宇野さんは個人競技の選手ですが、例えば2人がアイドルグループを組めば、その相対的な魅力が爆発して、きっと売れっ子になると思います。

 さて、羽生さんは2017年に靭帯を損傷して以降、捻挫を起こしやすくなったとニュース記事で読みました。昨年11月のロシア杯では松葉杖をついて表彰台にのぼる姿がとても痛々しく印象的でした。ところが、この間(10月)のスケートカナダで羽生さんの姿を見たときには、その体つきの変貌ぶりに驚かされましたね。私も羽生さんの情報を逐一追っているわけではないので詳しいことは存じませんが、かなり肉体改造をされたのではないかとお見受けします。

 羽生さんは先ほども申しましたが、とにかく華奢で長細い体をしていましたよね。「エヴァンゲリオン」の世界から飛び出てきたような。そこがまた二次元的かつ中性的で、世界中に熱狂的なファンを生んだポイントだと思います。ですが、やはり怪我を克服するためには華奢な体型のままでは難しく、筋肉が必要だと私も思います。人の体は筋肉によって支えられています。治療や手術で一時的に怪我を治せたとしても、怪我をするクセがついてしまった場合は、そうした悪癖を克服するための筋力が必要になるんですね。羽生さんも、捻挫など怪我しやすいクセがついてしまったことを克服するために、太ももを太くしたのではないでしょうか。もちろん、繊細なスポーツですから、自身の体つきが変われば、スケーティングにも微調整が必要となるでしょう。ですが、腰回りを太くすれば体幹がよりブレにくくなるという利点もありますし、新たに鍛えた筋肉が、前人未到の4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)の完成を目指す羽生さんの背中を押す結果になると、私は信じています。