危篤説の江沢民元国家主席は、すでに死亡か? 中国では最高レベルの情報統制

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抗日戦争勝利70周年記念の記念行事に出席した江沢民氏。左右は習近平国家主席と胡錦濤氏。
 2003年まで中国国家主席を務めた江沢民氏が危篤状態にあると、香港や台湾のメディアが報じている。江氏は15年に北京で行われた抗日戦争勝利70周年記念の軍事パレードを最後に、公の場に姿を現していない。  その後、脳梗塞を起こし、上海市にある復旦大学付属華山医院に入院しているとされるが、香港メディア「東網」(5月8日付)によると、院内は私服警官が巡回し、周辺では交通規制がされるなど、厳戒態勢にあるという。そして奇妙なことに、中国版Twitter「微博」で「華山医院」と検索すると、「関係する法律法規・政策により、検索結果を示すことはできない」と表示される。ほかに検索不能なのは、天安門事件を意味する「六四天安門」など、中国政府が隠蔽したいワードのみ。それだけ、華山医院は触れられたくない存在なのだ。
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華山医院には香港や海外の記者が集結。厳戒態勢が敷かれている
 ネットでは、一連の騒動についてさまざまな書き込みがあった。上海で余生を過ごす副主席以上の役職を務めた要人は華東医院に入院することが多いが、急病の場合はヘリポートのある華山医院や長征医院に搬送されると指摘する者も。また、「来週は国葬かな?」と書き込む者もいた。しかし、こうした書き込みは現在、削除されている。  一方で、「江氏はすでに死んでいる」と話すのは上海市公安局の職員。「局内では、江氏の病状に関しては話題にすることすら禁止されている。しかし、5月9日に息を引き取ったと、職員の間でウワサになっている」
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ネットでは「来週は国葬か」との書き込みも。一連の書き込みは、すでに削除されている
 ただ、他の歴代の指導者と同様、引退後はほぼ表舞台に出てこないため、江氏にはこれまでにも死亡説が流れたことがある。11年には、香港メディアなどが一斉に江氏の死亡を報じる記事を飛ばし、日本でもこれに追従した産経新聞が号外を出すなどして大々的に報じ、世紀の大誤報をやらかしたことは記憶に新しい。    香港や台湾のメディアはこぞって江氏の危篤説を伝えているが、日本の大手マスコミは今までのところ、この件にまったく触れていない。  天安門事件で学生指導者だった王丹氏は、「蘋果日報」(5月10日付)に寄稿したコラムで、若者を中心に江氏への人気が上がっていると指摘している。「江沢民とその後の指導者を比較すると、胡錦濤は何もしなかったし、習近平は強引でやりすぎの部分がある。江はちょうどよかった」のだという。中国の指導者は一般的に引退後に評価が上がるが、王氏によれば、それは現政権への不満の表れ。つまり、江氏への再評価が習政権への不満につながりかねないとして、政府は江氏の死去を隠しているということなのかもしれない。  しかし、もし本当に江氏がすでに死亡しており、その事実を隠していたことが後から露見したとしたら、それこそ現政権への不満が表出することにつながりかねない。となると、江氏の死は永遠に隠され、不死身の存在となるのだろうか……。 (文=中山介石)

「スーダンからは撤退だけど、私は撤退しませーん」稲田朋美防衛大臣が強気な裏事情

inadatomomi1a 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

■永田町のホワイトデーで重要なこと

 3月14日はホワイトデーでした。平日ということもあり、朝から大きな紙袋を持った男性秘書たちが、議員会館内をウロウロしていました。背が高くて爽やかな印象のイケメン秘書君とエレベーターで一緒になったので、どこのお店のスイーツを配っているのかな~と紙袋をのぞき込んだら、「神澤さんの分はないんですよ……」と顔を赤らめてました(笑)。10個以上はあったので、イケメン君はこういう時のお返しが大変ですね。そして、チョコレートをもらった男性国会議員の代わりにお返しを届けて回る女性秘書たちの姿も毎年の光景です。

 どのようなお返しをどのようなタイミングで渡すかーーということも、秘書の能力が評価されるポイントです。重要なのは、「ボスが、みんなの前でお礼を言ってもらえそうなタイミング」です。例えば顔を合わせる予定の会議前に届けたら、始まる前の挨拶で、女性議員からお礼を言ってもらえますからね。手に入りにくい評判のスイーツだったりすると、お礼のテンションも高くなり、周囲の評価も高まることにつながるのです。

 「国民の代表なのに、ナニをやってるんだ」と言われても仕方ないでしょう。でも、ギスギスした永田町には、こういう潤滑油も必要なんですよ。

 ちなみに神澤はバレンタインの時に誰にも渡してないから、お返しもいただけないはずなのですが、実はいくつかいただきました。おいしそうなスイーツを、素直に喜んでおきました。本当は代議士のアポイント目当てや、何かの時の仕事上の根回しが目的なのでしょうけどね。

■「私は撤退しませーん」

 それにしても、あっという間に卒業シーズンですね。2月の終わりの東京マラソンでは、小池百合子都知事がスターターを務めていましたが、豊洲市場移転問題もいまだ収拾がつかず、これからどうなっていくんだろうと心配しながら見ていました。女性の社会進出は喜ばしいものの、小池さんや蓮舫民進党代表を見ていると、女性リーダーの頼りなさにため息しか出てきません。

 森友学園問題も、どうなるんでしょうか? 連日、ワイドショーでも取り上げられていますが、特に稲田朋美防衛相への追及は、まったく収まる様子がありません。ちょっと前までは「女性初の首相候補」とまでいわれていたのに、国民の評価は急降下ですね。ここまでテレビで騒がれてしまえば、通常なら辞任しないといけないのではないかという勢いですが、永田町でも防衛省内でも、あまり辞任すべきという方向になっていません。もちろん民進党だけは追及の手を緩めていませんが。

 先日の喧々囂々(けんけんごうごう)の予算委員会審議終了後、エレベーターに神澤がたまたまひとりで乗っていたら、稲田大臣ご一行が乗ってきました。神澤は忍者のように気配を消していたところ、大臣はそこが身内しかいない空間であるかのように、秘書官やSPたちと和気あいあいとした雰囲気で談笑していました。「あれだけ叩かれても、お元気なんだなー」と、ほっとしたような、残念なような(笑)。

 秘書仲間の話では、防衛省内で先日行われた懇親会の場でも、お元気そうなご様子です。列席の国会議員や幕僚長などの職員の前で「スーダンからの撤退が決まりましたが……(2秒後)私は撤退しませーん」(爆笑)というスピーチをしていたそうです。国会答弁では深刻そうな表情を見せていますが、その実は、かなり余裕があるようですね。

■虚勢を張らないキャラで人気がある

 防衛省の職員によると、「稲田大臣は確かに頼りないけれど、虚勢を張らないキャラで、いつも素のままなので、けっこう人気がある」そうです。安倍晋三総理は、以前は自分の後継者として稲田さんを女性初の総理大臣に育てようとしていました。なので、自民党の政調会長、防衛大臣などの要職を経験させて、道筋をつけようとしていたんですね。さすがに今は総理もそこまでは持ち上げていないようだというウワサですが。

 服装も、まさかの網タイツなど、TPOをわきまえていないともいわれていますね。“ゆるキャラ”だけど頑固な一面もあり、服装に対する意見だけは、まったく耳を貸さず、自分のスタイルを貫いているようです。

 でも、森友学園関係のみならず、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報の問題でも、野党の追及が収まらない状況になっています。日報を「廃棄した」としながら陸自内で保存していたことについて、意図的な情報隠蔽・データ廃棄の疑惑が浮上していますね。

 弁護士さんの資格もお持ちなのに、安易に「日報は廃棄した」「森友学園の裁判に一切関わったことはない」などと言い切ったのは大問題でした。自民党内では、安倍総理の元(?)秘蔵っ子ですし、混乱を避けるためもあって、まだ辞任論はありませんが、答弁のお粗末さを嘆く議員は多いです。

「スーダンからは撤退だけど、私は撤退しませーん」稲田朋美防衛大臣が強気な裏事情

inadatomomi1a 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

■永田町のホワイトデーで重要なこと

 3月14日はホワイトデーでした。平日ということもあり、朝から大きな紙袋を持った男性秘書たちが、議員会館内をウロウロしていました。背が高くて爽やかな印象のイケメン秘書君とエレベーターで一緒になったので、どこのお店のスイーツを配っているのかな~と紙袋をのぞき込んだら、「神澤さんの分はないんですよ……」と顔を赤らめてました(笑)。10個以上はあったので、イケメン君はこういう時のお返しが大変ですね。そして、チョコレートをもらった男性国会議員の代わりにお返しを届けて回る女性秘書たちの姿も毎年の光景です。

 どのようなお返しをどのようなタイミングで渡すかーーということも、秘書の能力が評価されるポイントです。重要なのは、「ボスが、みんなの前でお礼を言ってもらえそうなタイミング」です。例えば顔を合わせる予定の会議前に届けたら、始まる前の挨拶で、女性議員からお礼を言ってもらえますからね。手に入りにくい評判のスイーツだったりすると、お礼のテンションも高くなり、周囲の評価も高まることにつながるのです。

 「国民の代表なのに、ナニをやってるんだ」と言われても仕方ないでしょう。でも、ギスギスした永田町には、こういう潤滑油も必要なんですよ。

 ちなみに神澤はバレンタインの時に誰にも渡してないから、お返しもいただけないはずなのですが、実はいくつかいただきました。おいしそうなスイーツを、素直に喜んでおきました。本当は代議士のアポイント目当てや、何かの時の仕事上の根回しが目的なのでしょうけどね。

■「私は撤退しませーん」

 それにしても、あっという間に卒業シーズンですね。2月の終わりの東京マラソンでは、小池百合子都知事がスターターを務めていましたが、豊洲市場移転問題もいまだ収拾がつかず、これからどうなっていくんだろうと心配しながら見ていました。女性の社会進出は喜ばしいものの、小池さんや蓮舫民進党代表を見ていると、女性リーダーの頼りなさにため息しか出てきません。

 森友学園問題も、どうなるんでしょうか? 連日、ワイドショーでも取り上げられていますが、特に稲田朋美防衛相への追及は、まったく収まる様子がありません。ちょっと前までは「女性初の首相候補」とまでいわれていたのに、国民の評価は急降下ですね。ここまでテレビで騒がれてしまえば、通常なら辞任しないといけないのではないかという勢いですが、永田町でも防衛省内でも、あまり辞任すべきという方向になっていません。もちろん民進党だけは追及の手を緩めていませんが。

 先日の喧々囂々(けんけんごうごう)の予算委員会審議終了後、エレベーターに神澤がたまたまひとりで乗っていたら、稲田大臣ご一行が乗ってきました。神澤は忍者のように気配を消していたところ、大臣はそこが身内しかいない空間であるかのように、秘書官やSPたちと和気あいあいとした雰囲気で談笑していました。「あれだけ叩かれても、お元気なんだなー」と、ほっとしたような、残念なような(笑)。

 秘書仲間の話では、防衛省内で先日行われた懇親会の場でも、お元気そうなご様子です。列席の国会議員や幕僚長などの職員の前で「スーダンからの撤退が決まりましたが……(2秒後)私は撤退しませーん」(爆笑)というスピーチをしていたそうです。国会答弁では深刻そうな表情を見せていますが、その実は、かなり余裕があるようですね。

■虚勢を張らないキャラで人気がある

 防衛省の職員によると、「稲田大臣は確かに頼りないけれど、虚勢を張らないキャラで、いつも素のままなので、けっこう人気がある」そうです。安倍晋三総理は、以前は自分の後継者として稲田さんを女性初の総理大臣に育てようとしていました。なので、自民党の政調会長、防衛大臣などの要職を経験させて、道筋をつけようとしていたんですね。さすがに今は総理もそこまでは持ち上げていないようだというウワサですが。

 服装も、まさかの網タイツなど、TPOをわきまえていないともいわれていますね。“ゆるキャラ”だけど頑固な一面もあり、服装に対する意見だけは、まったく耳を貸さず、自分のスタイルを貫いているようです。

 でも、森友学園関係のみならず、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報の問題でも、野党の追及が収まらない状況になっています。日報を「廃棄した」としながら陸自内で保存していたことについて、意図的な情報隠蔽・データ廃棄の疑惑が浮上していますね。

 弁護士さんの資格もお持ちなのに、安易に「日報は廃棄した」「森友学園の裁判に一切関わったことはない」などと言い切ったのは大問題でした。自民党内では、安倍総理の元(?)秘蔵っ子ですし、混乱を避けるためもあって、まだ辞任論はありませんが、答弁のお粗末さを嘆く議員は多いです。

築地市場移転問題の“ウラ側”ーー議員秘書が考える地方議員の選び方

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 小池百合子都知事がこだわっている築地市場の豊洲移転問題。ベンゼンの濃度が基準値をオーバーしていることをペンディングの理由に挙げていますが、どこに着地点を見いだしているのか、不審に思っています。

■築地にも問題は山積

 築地市場で働いている人たち、視察した人たちは、全員が築地市場の限界を指摘します。つまり、あの場所で取引を続けていくことは、ありえない状況なんですよ。神澤も視察に何度か同行していますが、マグロが並べられている脇を大きな大きなネズミが走っていますし、通路も狭くて、衛生や防災面でとても問題があります。小池都知事もそれは十分にわかっておられるはずなのですが……。

 新しく建設したのだから、当然といえば当然ですが、現在の築地市場と豊洲市場のスペックを比べたら、格段に豊洲市場の方が上です。もし、これで豊洲市場への移転を撤回し、ほかへの移転を考えるようなら、何年先になるのでしょうか? 

 確かに豊洲市場への移転については、平成14年に移転へ向けての協議会が設置された直後から、東京ガスの敷地だったということもあり、安全面での問題が指摘されていたのは事実です。民主党(当時)も「移転地としてふさわしくない」と国会でも追及していましたが、最終的には豊洲に決まったのですから、進めるべきですね。これから、また予定地の選定からスタートなどとなったら、日本の食文化はどうなってしまうのか、とても心配です。

■築地に興味がなかった国会議員時代の小池さん

 ところで、現在はともかく、国会議員時代の小池さんはこの問題についてどうお考えだったのでしょうか? 本当に豊洲移転を問題視していたのなら、当時から委員会の質問等で問題提起すべきでしたよね。

 でも、小池さんの国会議員時代の委員会での、築地市場、豊洲移転問題に関する発言を会議録のデータベースで調査しても1件もヒットしませんし、日刊紙などのニュース記事のデータベースでも、小池さんの発言を見つけることはできませんでした。つまり小池さんは、もともとは豊洲移転問題には関心がなく、都知事になって、「都議会=敵」というわかりやすい対立構造を生み出すために、豊洲移転問題を利用しているといわれても仕方ないのです。

 私見ですが、一日も早い豊洲市場への移転が現実的だと思います。こうしている現在も毎日、300万円以上の維持費がかかっているといわれていますし、宙ぶらりんでいる業者の皆さんの生活もかかっています。

 移転と、移転を決定した経緯や建設における不審な点についての問題とは切り離して、計画を進めていく方が効率的ですね。築地の現状を考えれば、これ以上移転計画を先延ばしにすることはできないはずなのですが、小池さんは、いったいどこを見ているのでしょう?

■候補者を写真だけで選ぶことは避けて

 小池知事率いる「都民ファーストの会」の第2次公認で、民進党を離党した2人の元都議に公認が下りました。「当選」のみが唯一の目標で、「都民のため」が前提になっていないからこそ、民進党を裏切り、小池都知事にすり寄っているようです。

 確かに、今の蓮舫代表の率いる民進党にいても当選は望み薄だったかもしれませんが、「政策の方針が合わない」というならともかく「民進党にいると当選しそうにないから、当選できそうな都民ファーストに入る」という行動を許してほしくはないのです。

 一方で、最近の投票率の低さも気になっています。私たち秘書は選挙のたびに、たくさんの人に投票に行ってほしいと心から願っています。誰に投票するかは、もちろん皆さんの権利ですから自由です。今はインターネットでもプロフィールや実績を確認することもできますから、ゆっくり考えられると思います。

 ただ、候補者を選ぶ時に、ポスターの顔写真で選ぶことは避けてほしいです。「イケメン」とか「美しすぎる~」とかで話題になる候補もいますが、見た目ではわかりませんよ。当選だけを目標にしている人の写真は、とても爽やかで好感が持てますが、プロフィール欄には具体的な実績がないことも多いです。

 あとは演説にもご注意を。演説はプレゼンテーションですから、プレゼン能力は高いけど仕事の能力はそうでもない人って、職場にもいたりしませんか? 演説が上手だから、いい仕事をする議員ってわけではないことが多いです。演説が下手でも、誠意が伝わってくる人もいますよね。

 築地市場の問題は、都民以外の皆さんは、「自分には関係ない」と思ってしまうかもしれませんが、築地市場の豊洲移転問題は「日本の台所」の話です。ここで取引されたものがお住まいの地域へ送られていくのですから、都民ではなくても小池都知事や東京都議会議員の動向を注視することは重要なのです。

■選挙権のない子どもの声は無視する区議

 地方議員は、皆さんの生活に密着した問題を扱う議員たちなのですから、彼らが働いている姿を見せていかないと、政治離れは進み、投票に行く人たちも増えないと思っています。

 少し前のことですが、都内の某公立小学校の通学路にある地下鉄駅前の喫煙所が問題になったことがありました。喫煙所といっても、灰皿の周りに植木があるだけの状態で、小学生たちはいつも「たばこの煙が嫌だ」とぼやいていたそうです。

 それをきちんと「自分たちの要望として行政へ届けて、改善してもらいたい」と考えた高学年の子どもたちから、「具体的にどういう行動をしたらいいのか相談したい」というお話を、神澤が受けたのです。そこで、その地域の区議で適任と思われる議員を調べ、話を引き継ぐことにしました。神澤が概略を伝え、「協力する」というお返事をもらった後に、小学生のリーダーにその議員へのお願いの手紙を準備してもらいました。

 その後、どうなったと思います? その小学生の熱い気持ちは踏みにじられました。なんと、その手紙に対して、区議は一切返事をしなかったのです。投票する権利のない小学生の要望だったからでしょうか? 経緯を聞いて、あまりにもひどいと思いました。そういう何もしないうわべだけの議員が、「働く世代のワーク・ライフ・バランスを応援します!」などと演説しているのを聞くと、腹が立って仕方がありません。

 せっかくの小学生の政治参画の機会を奪い、政治への不信感を持たせるような人間に、議員を続けさせてはいけないと思いました。ただ、子どもたちには気の毒ですが、議員がちゃんとやってくれるかどうかは、接してみないとわからないのが現状なのです。

 国会でも地方でも大切なのは「無私」の精神ですね。自分のことよりも国民、市民のことを優先する議員さんが増えていくといいなと思っています。
(神澤志万)

小池新党の女性候補が少ないのは、都知事が「オッサン」だから?

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 7月に行われる東京都議会議員選挙に向けて、各党が続々と第1次公認を発表し始めていますね。小池百合子東京都知事が塾長の「希望の塾」もそのひとつ。いわゆる「小池新党」の母体です。第1次公認は4名で、次は塾内の筆記試験に合格した都議選候補希望者の中から決まるようです。今までの都議選で最も注目される公認発表になるでしょうね。

■新党の残念な顔ぶれ

 今回の合格者には神澤の知り合いも多いのですが、なぜか詳細が公表されていません。選挙経験者の合格の割合も高いようですから、ぜひ合格者の男女比、年齢、職業などを公表してもらいたいです。

 神澤が見る限り、合格の基準は、本人の資質よりも「選挙を勝ち抜くノウハウを、今の時点でどのくらい持っているか」という部分を考慮して選考されたような印象です。つまり、選挙の場数を踏んでいるかどうかですね。また、女性の比率が合格者の中に少ない気もします。

 女性の社会進出を後押しするためにも女性議員の増加は不可欠で、そのためには、「クォータ制」を取り入れる手法が、最も効果があるといわれています。北欧諸国などで導入されている、政治での男女平等のために議員や閣僚などの一定数を女性に割り当てる制度です。

 神澤は、小池さんがこの手法を取り入れて候補者選考を進めてくれることを期待していましたが、そうなりませんでした。実務はすべて周囲の男性都議や区議がされているからかもしれませんね。あとは、「希望の塾の陰のスポンサー」ともいわれる、鳩山ファミリーの鳩山太郎さんの影響があるんじゃないかと疑っています。

 確かに選挙経験者は即戦力となって、育てる苦労はないのですが、一方で伸びしろも少ないのは否めません。それよりも、せっかく新しい組織を作られたのですから、今までは政治にかかわっていなくても、小池さんの「都民ファースト」政策に共感し、奮闘ぶりを尊敬して都議を目指したいと思う一般的な都民の中から成長株を見つけて、塾の講義を通して育ててほしかったというのが本音です。

 まあ選挙まで時間的な余裕がないのも事実ですが、合格者を見ると夢がない気がします。もちろん、女性なら誰でもいいわけではありません。でも、比較論として、女性の方が生活に密着した政策に強いと思います。

 自分たちの生活環境を良くしてもらうためには、道路や公共施設などハード面の充実を訴える傾向が強い男性議員よりも、食や教育、医療などソフト面での充実を訴える傾向にある女性議員が増え、バランスの取れた都議会が運営されるようにするべきではないでしょうか。

 たとえば豊洲市場の問題は、食の安全性への脅威ですよね。どういう結果になるのかわかりませんが、食のことは、やはり私たち女性の方が男性より真剣に考えていると思いませんか? さまざまな分野で男女比が同等の世の中になると、もっと日々の生活のストレスがなくなっていくと思います。

■チャーミングでこわいおじさん

 小池さんといえば、政党を渡り歩いてきたことでも有名です。1992年の参院選で初当選して以来、日本新党→新進党→自由党→保守党→自由民主党と、5つの党に所属してきました。そして、その都度、その政党の代表と「男女の仲」を噂されています。小池さんはネットではバツイチとの噂も出ていますが、独身で色気と品があって、ファッションも素敵なので、誤解を生みやすいのでしょう。

 もちろん政党を渡り歩いた議員は、ほかにもたくさんいます。最近でも、自民党→自由党→民主党→無所属→自民党という流れで自民党に入党が認められた男性の衆議院議員がいますし、昨年亡くなられた鳩山邦夫さんも自民党→民主党、都知事選挙出馬→自民党と、自民党を出たり入ったりされていましたね。また、HIV訴訟の当事者として知名度があった川田龍平参議院議員も無所属→みんなの党→結いの党→維新の党→民進党と所属政党が変わっています。

 なので、政党を渡り歩くのは小池さんに限った話ではないのですが、目立つからでしょうか? あるいは女性だからでしょうか? 小池さんは「渡り鳥議員筆頭格」と称されることが多かったですね。いずれにしろ、小池さんの永田町を生き抜く嗅覚はずば抜けていたということでしょう。

 でも、小池さんは、実は中身はとっても「チャーミングなおじさん」です。いわゆるキャリアウーマンには珍しくないのですが、考え方が男性的なんですね。なので、時々、鬼のように「こわいおじさん」になることもあります。そして、小池さんの元秘書によると、小池さんは「自分以外の人間は優秀でない」というスタンスのようで、秘書には自分で考えて行動することを禁じていたそうです。「言われたことだけをしろ」ということですね。おじさんの議員にはありがちなんですが、その元秘書は「もう小池事務所には戻りたくない」と言っていました。

 そして、小池さんクラスになると、政治資金面でのダークな噂もあります。永田町で有名なのは、小池さんの元秘書で、アントニオ猪木議員の政策秘書もしていた元都議の男性ですね。その秘書自身にもダークな噂がたくさんありましたから、お金関係の担当秘書だったのかもしれませんね。

 本当のところ、小池さんのことを褒める秘書には会ったことがありません。外見についても、「きれいだよね」と言われているのを聞いたこともありません。ですから、「女性」という先入観を持たずに小池さんの言動を観察したら、彼女の本質が見えてくるのではないでしょうか。

■「女性らしさ」は封印

 国会の開会式には和装で参加する議員も多いのですが、国会議員時代の小池さんは、和装はされなかったと思います。「女性らしさ」という表現が嫌いなんじゃないかと推測しています。昨年のリオ五輪の閉会式には和装で出席されていますが、あの時は大雨でずぶ濡れになって、お気の毒でしたね。

 ちなみに今年の国会の開会式では、たくさんの和装の女性たちがいましたが、はっとするほど素敵だったのは丸川珠代大臣でした。小池さんと対比して登場することの多い大臣ですが、小雪の舞う中、SPに黒い傘を差してもらって黒地の着物で歩く姿は、美人オーラがやばかったです。神澤的にはベスト着物ドレッサーでした。

 最初、お顔が見えなかったのですが、大臣だとわかった時は、周囲からも「やっぱりねー」という声が漏れていました。また、三原じゅん子さんもスタイルと姿勢が良くて、美しかったです。小池さんがこの中にいたら、きっと同じように注目されたと思いますが、あえて外見を強調するような場には現れなかったのかもしれません。それはそれで戦略なのでしょうが、ちょっともったいない気もしますね。

小池新党の女性候補が少ないのは、都知事が「オッサン」だから?

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 7月に行われる東京都議会議員選挙に向けて、各党が続々と第1次公認を発表し始めていますね。小池百合子東京都知事が塾長の「希望の塾」もそのひとつ。いわゆる「小池新党」の母体です。第1次公認は4名で、次は塾内の筆記試験に合格した都議選候補希望者の中から決まるようです。今までの都議選で最も注目される公認発表になるでしょうね。

■新党の残念な顔ぶれ

 今回の合格者には神澤の知り合いも多いのですが、なぜか詳細が公表されていません。選挙経験者の合格の割合も高いようですから、ぜひ合格者の男女比、年齢、職業などを公表してもらいたいです。

 神澤が見る限り、合格の基準は、本人の資質よりも「選挙を勝ち抜くノウハウを、今の時点でどのくらい持っているか」という部分を考慮して選考されたような印象です。つまり、選挙の場数を踏んでいるかどうかですね。また、女性の比率が合格者の中に少ない気もします。

 女性の社会進出を後押しするためにも女性議員の増加は不可欠で、そのためには、「クォータ制」を取り入れる手法が、最も効果があるといわれています。北欧諸国などで導入されている、政治での男女平等のために議員や閣僚などの一定数を女性に割り当てる制度です。

 神澤は、小池さんがこの手法を取り入れて候補者選考を進めてくれることを期待していましたが、そうなりませんでした。実務はすべて周囲の男性都議や区議がされているからかもしれませんね。あとは、「希望の塾の陰のスポンサー」ともいわれる、鳩山ファミリーの鳩山太郎さんの影響があるんじゃないかと疑っています。

 確かに選挙経験者は即戦力となって、育てる苦労はないのですが、一方で伸びしろも少ないのは否めません。それよりも、せっかく新しい組織を作られたのですから、今までは政治にかかわっていなくても、小池さんの「都民ファースト」政策に共感し、奮闘ぶりを尊敬して都議を目指したいと思う一般的な都民の中から成長株を見つけて、塾の講義を通して育ててほしかったというのが本音です。

 まあ選挙まで時間的な余裕がないのも事実ですが、合格者を見ると夢がない気がします。もちろん、女性なら誰でもいいわけではありません。でも、比較論として、女性の方が生活に密着した政策に強いと思います。

 自分たちの生活環境を良くしてもらうためには、道路や公共施設などハード面の充実を訴える傾向が強い男性議員よりも、食や教育、医療などソフト面での充実を訴える傾向にある女性議員が増え、バランスの取れた都議会が運営されるようにするべきではないでしょうか。

 たとえば豊洲市場の問題は、食の安全性への脅威ですよね。どういう結果になるのかわかりませんが、食のことは、やはり私たち女性の方が男性より真剣に考えていると思いませんか? さまざまな分野で男女比が同等の世の中になると、もっと日々の生活のストレスがなくなっていくと思います。

■チャーミングでこわいおじさん

 小池さんといえば、政党を渡り歩いてきたことでも有名です。1992年の参院選で初当選して以来、日本新党→新進党→自由党→保守党→自由民主党と、5つの党に所属してきました。そして、その都度、その政党の代表と「男女の仲」を噂されています。小池さんはネットではバツイチとの噂も出ていますが、独身で色気と品があって、ファッションも素敵なので、誤解を生みやすいのでしょう。

 もちろん政党を渡り歩いた議員は、ほかにもたくさんいます。最近でも、自民党→自由党→民主党→無所属→自民党という流れで自民党に入党が認められた男性の衆議院議員がいますし、昨年亡くなられた鳩山邦夫さんも自民党→民主党、都知事選挙出馬→自民党と、自民党を出たり入ったりされていましたね。また、HIV訴訟の当事者として知名度があった川田龍平参議院議員も無所属→みんなの党→結いの党→維新の党→民進党と所属政党が変わっています。

 なので、政党を渡り歩くのは小池さんに限った話ではないのですが、目立つからでしょうか? あるいは女性だからでしょうか? 小池さんは「渡り鳥議員筆頭格」と称されることが多かったですね。いずれにしろ、小池さんの永田町を生き抜く嗅覚はずば抜けていたということでしょう。

 でも、小池さんは、実は中身はとっても「チャーミングなおじさん」です。いわゆるキャリアウーマンには珍しくないのですが、考え方が男性的なんですね。なので、時々、鬼のように「こわいおじさん」になることもあります。そして、小池さんの元秘書によると、小池さんは「自分以外の人間は優秀でない」というスタンスのようで、秘書には自分で考えて行動することを禁じていたそうです。「言われたことだけをしろ」ということですね。おじさんの議員にはありがちなんですが、その元秘書は「もう小池事務所には戻りたくない」と言っていました。

 そして、小池さんクラスになると、政治資金面でのダークな噂もあります。永田町で有名なのは、小池さんの元秘書で、アントニオ猪木議員の政策秘書もしていた元都議の男性ですね。その秘書自身にもダークな噂がたくさんありましたから、お金関係の担当秘書だったのかもしれませんね。

 本当のところ、小池さんのことを褒める秘書には会ったことがありません。外見についても、「きれいだよね」と言われているのを聞いたこともありません。ですから、「女性」という先入観を持たずに小池さんの言動を観察したら、彼女の本質が見えてくるのではないでしょうか。

■「女性らしさ」は封印

 国会の開会式には和装で参加する議員も多いのですが、国会議員時代の小池さんは、和装はされなかったと思います。「女性らしさ」という表現が嫌いなんじゃないかと推測しています。昨年のリオ五輪の閉会式には和装で出席されていますが、あの時は大雨でずぶ濡れになって、お気の毒でしたね。

 ちなみに今年の国会の開会式では、たくさんの和装の女性たちがいましたが、はっとするほど素敵だったのは丸川珠代大臣でした。小池さんと対比して登場することの多い大臣ですが、小雪の舞う中、SPに黒い傘を差してもらって黒地の着物で歩く姿は、美人オーラがやばかったです。神澤的にはベスト着物ドレッサーでした。

 最初、お顔が見えなかったのですが、大臣だとわかった時は、周囲からも「やっぱりねー」という声が漏れていました。また、三原じゅん子さんもスタイルと姿勢が良くて、美しかったです。小池さんがこの中にいたら、きっと同じように注目されたと思いますが、あえて外見を強調するような場には現れなかったのかもしれません。それはそれで戦略なのでしょうが、ちょっともったいない気もしますね。

「政治に参加すると得をする」塩村都議に聞く、フリーランスや非正規の女性が働きやすくなるためには?

 放送作家から都議会議員になり、「セクハラ野次」で注目を集めた塩村あやかさん。後編では、個人事業主やフリーランスの出産・育児に対するサポートの現状、小池百合子都知事の評判について聞いた。

(前編はこちら)

■フリーランスや非正規で働く人の代表が政治家になっていないことは、大きな問題

――「女性活躍」が叫ばれる一方で、個人事業主やフリーランスで働く女性の存在は、完全に忘れられている気がします。働かなければ収入がゼロになるため、晩婚・晩産のかなり大きな要因になっていると思うのですが、出産・育児に関するサポートはどういう状況でしょうか?

塩村あやかさん(以下、塩村) 残念ながら、政治の世界では、ほとんど触れられていません。フリーランスで働いたことのないおじさんばかりですから、その存在にすら気づかないんですよね。女性議員も増えてはきていますけれども、企業でトップを張ってきた人や官僚、個人事業主であれば、ものすごく成功した人です。

 世の中には、マスコミ業界だけでも、放送作家、アナウンサー、タレント、カメラマン、デザイナー、ライター……フリーランスで働く女性がたくさんいます。そういう今どきの働き方をしている人たちの代弁者を増やす必要がありますね。その思いもあり、政治家になってみたけど、見渡してみたら、そういう人が全然いない。親に大学まで出してもらった議員というのが多い。恵まれて育っているんです。

 都議会だと、女性で、仕送りがないので奨学金とバイトの掛け持ちで短大をなんとか卒業して、非正規雇用で社会に出て、奨学金の返済をし、タレントをしてボランティアを経験して放送作家に転身して議員になったのは、私ぐらいじゃないでしょうか。就職しようと思った1999年は、超就職氷河期で、希望する多くの会社で正社員の募集が見送られた時代でした。「会社員にならなかったから悪い」「好きでフリーランスをやっているんだろう」と言う人も多いですが、今は、フリーランスや非正規で働くことが当たり前の時代です。それにもかかわらず、この世代の代表が政治家になっていないことは、大きな問題だと思っています。

――今後、個人事業主や育児に対するサポート面で、改善されていきそうな気配はありますか?

塩村 少しずつ動いていくとは思うんです。12月8日の、私にとって最後の都議会の一般質問で、「ベビーシッター代を経費で落とせるように税制を変えてほしい」と提案しました。

 この提案は、ある経営者の女性から言われたことがきっかけで、ハッと気がついたんですが、個人事業主やフリーランスの人は、本当は毎日子どもを保育所に預ける必要はないんですね。けれども、すぐに預けられるところがないから、保育所に入れようと努力する。ある時は週に2日、1日のうち数時間だけ、でも、ある時は、1週間丸々預けなければいけないこともある。そういった時に、預かってくれる人がいなかったり、ベビーシッター代がものすごく高いから、初めから認可保育所に預けたほうが安全だ、となるわけです。ベビーシッター代が経費として認められれば、保育所に預けなくても済む人が出てくるかもしれないですよね。

 今は、税制上、売り上げに関わらない経費は認められていないので、できないんです。こういうところから、個人事業主やフリーランスの女性の声を取り入れなければいけないと思っています。

■政治に参画すると得をする

――フリーランスの女性も、自分たちで声を上げないといけないですね。どうしたら、女性がもっと政治のことを身近に感じられるようになると思いますか?

塩村 女性はダイエットとか美容とか、そういう記事は読みますよね。それ以上に大事なのが政治だ、と打ち出すことだと思います。政治に参画しても、肌がキレイにはならないけれども、働きやすくなるのは一番のストレス解消法ですから、「本当に賢い女性は政治に参画する」ということが、おしゃれに伝わればいいですね。

 あと、私たちはいろんな税金を払っているじゃないですか。消費税だって払うし、温泉に行けば入湯税だって払う。税金をたくさん払っているのに、例えば、選挙に行かないのは、お金を「好きに使っていいよ」と行政と議員にプレゼントしているようなものですよ。

 私は、恋愛がうまくいっているとき以外の話は、全部政治につながっていると思っています。例えば、結婚する、離婚する、子育てが難しいこと、離婚してしまった時のサポートなど、直接ではないので、気づかないかもしれないけれど、全部政治に行き着いている。

――そう言われれば、確かにそうですね(笑)。

塩村 政治に参画すればするほど得することに、みんな気がついていますか? 経団連とか、大きな会社の社長さんとか、みなさん、政治家に会いに行っている。パーティに行ってるじゃないですか。それは、やっぱりお得なことがあるからですよ。税金を下げてもらったりとか。

 みなさんも逆をすればいいんです。政治は、必ず敵対している勢力があるから、そちらを応援すればいい。パーティ券を買わなくても、ネットでちょっと応援するぐらいならできるわけですよ。そうしないことには、世の中は変わらないです。

■応援するところは応援し、おかしいと思うところは「おかしい」と言う

――最後に、小池都知事が誕生して、都庁の雰囲気はどうなりましたか?

塩村 職員のモチベーションが下がっているのは、すごく感じます。今までは、知事が与党に数の力でコントロールされていることが多かったのですが、今はいい意味合いも大きいですが、よくも悪くもコントロールできないと聞いています。

 言い方は難しいんですけれど、小池さんのやり方は、良い部分もすごくある。けれど、マイナス面もあって、職員はいいと思っていない人も多いという気がします。今日も都職員がメイン読者の都政新報を読んでみたら、世論とは逆で(笑)、職員のモチベーションが下がってきていることがわかります。小池さんは、一気に変えてしまう。例えば、予算原案にない事業などを都議会の要望を受けて復活させる「政党復活予算」。やめるのはよいのですが、各会派に一度意見を聞くということは一切しない。たとえ、全員が「あったほうがいい」と言ったとしても、最終的に知事判断で決定すればいいのに、それをせずに何の打診もなくやってしまう。

――そのやり方だと、相手を怒らせてしまいそうですね。

塩村 問題点をあぶり出す、と言えば聞こえはいいけれど、そうはなっていない部分もある。「丁寧にやってほしい」という意見も届いていて、私もそう思う面はすごくある。改革の面では、すごく応援しているし、足を引っ張りたくはない。今の体制を変えなきゃいけないことは事実なんです。ただ、もろ手を挙げて賛成はできない。小池さんのことを非難すれば、選挙で損する。今は小池さんについているほうが、世論を得られますから。でも、それは有権者に対してフェアじゃないと思うし、応援するところは応援するし、おかしいと思うところは「おかしい」と言っていきたい。

 それにしても、今、都議会は「政策よりも政局」ですね。来年7月の選挙に向けて、本質論じゃないところで、話し合いが行われています。

――もう、選挙モードなんですね。

塩村 次回の都議選は難しいですよ。「今のおかしな都議会の制度を変えたい」と思うのであれば、小池さん率いるグループを応援するのはいいと思います。一方で丁寧な都政や公平で平等な都政を目指すのであれば、それは違うかもしれない。幸い都議選は、候補も政党もたくさんありますから、それぞれの候補や政党の特徴をよく考えてから投票をしてみてはいかがでしょうか。

 女性は、なぜか女性「目線」の議員を選ばない傾向があるんです。例えば、「女性の活躍だ」と言いながら、男性目線で物事を進め、男性に気に入られて要職に就いていく、ということは、そのおじさんたちの意向をくみ取っていくわけですから、ダメなんですよね。

 逆に、男性であっても、女性目線であればいいんですけれど、とても少ない。それから、“おじさん”議員の話をたくさんしましたが、若いからいいというわけでもありません。若くても変な議員はいっぱいいます。特に、“ノイジー・マイノリティ”(声高の少数派)といわれる、ネットを駆使して意見を強く反映させようとする議員が多いと思っています。そこにイデオロギーが介在する議員も多く、政治が「福祉」を行っている意味を理解していない若手議員が多いと感じています。SNSなどで主張していることを、しっかり見極めてください。

 最後にもうひとつ。みなさんが、候補者をしっかりと見ることが大切です。選挙公約に書いてあることも大事ですけれど、本当に実行してくれるのか。書いているけれど、やっていない人に投票することが、一番マズイです。実現に向けて、きちんと動いてくれる議員を選ばなきゃダメだと思います。それにしても、次回の選挙で誰を選ぶかは難しいですね。劇場型になるかもしれません。
(上浦未来)

「政治に参加すると得をする」塩村都議に聞く、フリーランスや非正規の女性が働きやすくなるためには?

 放送作家から都議会議員になり、「セクハラ野次」で注目を集めた塩村あやかさん。後編では、個人事業主やフリーランスの出産・育児に対するサポートの現状、小池百合子都知事の評判について聞いた。

(前編はこちら)

■フリーランスや非正規で働く人の代表が政治家になっていないことは、大きな問題

――「女性活躍」が叫ばれる一方で、個人事業主やフリーランスで働く女性の存在は、完全に忘れられている気がします。働かなければ収入がゼロになるため、晩婚・晩産のかなり大きな要因になっていると思うのですが、出産・育児に関するサポートはどういう状況でしょうか?

塩村あやかさん(以下、塩村) 残念ながら、政治の世界では、ほとんど触れられていません。フリーランスで働いたことのないおじさんばかりですから、その存在にすら気づかないんですよね。女性議員も増えてはきていますけれども、企業でトップを張ってきた人や官僚、個人事業主であれば、ものすごく成功した人です。

 世の中には、マスコミ業界だけでも、放送作家、アナウンサー、タレント、カメラマン、デザイナー、ライター……フリーランスで働く女性がたくさんいます。そういう今どきの働き方をしている人たちの代弁者を増やす必要がありますね。その思いもあり、政治家になってみたけど、見渡してみたら、そういう人が全然いない。親に大学まで出してもらった議員というのが多い。恵まれて育っているんです。

 都議会だと、女性で、仕送りがないので奨学金とバイトの掛け持ちで短大をなんとか卒業して、非正規雇用で社会に出て、奨学金の返済をし、タレントをしてボランティアを経験して放送作家に転身して議員になったのは、私ぐらいじゃないでしょうか。就職しようと思った1999年は、超就職氷河期で、希望する多くの会社で正社員の募集が見送られた時代でした。「会社員にならなかったから悪い」「好きでフリーランスをやっているんだろう」と言う人も多いですが、今は、フリーランスや非正規で働くことが当たり前の時代です。それにもかかわらず、この世代の代表が政治家になっていないことは、大きな問題だと思っています。

――今後、個人事業主や育児に対するサポート面で、改善されていきそうな気配はありますか?

塩村 少しずつ動いていくとは思うんです。12月8日の、私にとって最後の都議会の一般質問で、「ベビーシッター代を経費で落とせるように税制を変えてほしい」と提案しました。

 この提案は、ある経営者の女性から言われたことがきっかけで、ハッと気がついたんですが、個人事業主やフリーランスの人は、本当は毎日子どもを保育所に預ける必要はないんですね。けれども、すぐに預けられるところがないから、保育所に入れようと努力する。ある時は週に2日、1日のうち数時間だけ、でも、ある時は、1週間丸々預けなければいけないこともある。そういった時に、預かってくれる人がいなかったり、ベビーシッター代がものすごく高いから、初めから認可保育所に預けたほうが安全だ、となるわけです。ベビーシッター代が経費として認められれば、保育所に預けなくても済む人が出てくるかもしれないですよね。

 今は、税制上、売り上げに関わらない経費は認められていないので、できないんです。こういうところから、個人事業主やフリーランスの女性の声を取り入れなければいけないと思っています。

■政治に参画すると得をする

――フリーランスの女性も、自分たちで声を上げないといけないですね。どうしたら、女性がもっと政治のことを身近に感じられるようになると思いますか?

塩村 女性はダイエットとか美容とか、そういう記事は読みますよね。それ以上に大事なのが政治だ、と打ち出すことだと思います。政治に参画しても、肌がキレイにはならないけれども、働きやすくなるのは一番のストレス解消法ですから、「本当に賢い女性は政治に参画する」ということが、おしゃれに伝わればいいですね。

 あと、私たちはいろんな税金を払っているじゃないですか。消費税だって払うし、温泉に行けば入湯税だって払う。税金をたくさん払っているのに、例えば、選挙に行かないのは、お金を「好きに使っていいよ」と行政と議員にプレゼントしているようなものですよ。

 私は、恋愛がうまくいっているとき以外の話は、全部政治につながっていると思っています。例えば、結婚する、離婚する、子育てが難しいこと、離婚してしまった時のサポートなど、直接ではないので、気づかないかもしれないけれど、全部政治に行き着いている。

――そう言われれば、確かにそうですね(笑)。

塩村 政治に参画すればするほど得することに、みんな気がついていますか? 経団連とか、大きな会社の社長さんとか、みなさん、政治家に会いに行っている。パーティに行ってるじゃないですか。それは、やっぱりお得なことがあるからですよ。税金を下げてもらったりとか。

 みなさんも逆をすればいいんです。政治は、必ず敵対している勢力があるから、そちらを応援すればいい。パーティ券を買わなくても、ネットでちょっと応援するぐらいならできるわけですよ。そうしないことには、世の中は変わらないです。

■応援するところは応援し、おかしいと思うところは「おかしい」と言う

――最後に、小池都知事が誕生して、都庁の雰囲気はどうなりましたか?

塩村 職員のモチベーションが下がっているのは、すごく感じます。今までは、知事が与党に数の力でコントロールされていることが多かったのですが、今はいい意味合いも大きいですが、よくも悪くもコントロールできないと聞いています。

 言い方は難しいんですけれど、小池さんのやり方は、良い部分もすごくある。けれど、マイナス面もあって、職員はいいと思っていない人も多いという気がします。今日も都職員がメイン読者の都政新報を読んでみたら、世論とは逆で(笑)、職員のモチベーションが下がってきていることがわかります。小池さんは、一気に変えてしまう。例えば、予算原案にない事業などを都議会の要望を受けて復活させる「政党復活予算」。やめるのはよいのですが、各会派に一度意見を聞くということは一切しない。たとえ、全員が「あったほうがいい」と言ったとしても、最終的に知事判断で決定すればいいのに、それをせずに何の打診もなくやってしまう。

――そのやり方だと、相手を怒らせてしまいそうですね。

塩村 問題点をあぶり出す、と言えば聞こえはいいけれど、そうはなっていない部分もある。「丁寧にやってほしい」という意見も届いていて、私もそう思う面はすごくある。改革の面では、すごく応援しているし、足を引っ張りたくはない。今の体制を変えなきゃいけないことは事実なんです。ただ、もろ手を挙げて賛成はできない。小池さんのことを非難すれば、選挙で損する。今は小池さんについているほうが、世論を得られますから。でも、それは有権者に対してフェアじゃないと思うし、応援するところは応援するし、おかしいと思うところは「おかしい」と言っていきたい。

 それにしても、今、都議会は「政策よりも政局」ですね。来年7月の選挙に向けて、本質論じゃないところで、話し合いが行われています。

――もう、選挙モードなんですね。

塩村 次回の都議選は難しいですよ。「今のおかしな都議会の制度を変えたい」と思うのであれば、小池さん率いるグループを応援するのはいいと思います。一方で丁寧な都政や公平で平等な都政を目指すのであれば、それは違うかもしれない。幸い都議選は、候補も政党もたくさんありますから、それぞれの候補や政党の特徴をよく考えてから投票をしてみてはいかがでしょうか。

 女性は、なぜか女性「目線」の議員を選ばない傾向があるんです。例えば、「女性の活躍だ」と言いながら、男性目線で物事を進め、男性に気に入られて要職に就いていく、ということは、そのおじさんたちの意向をくみ取っていくわけですから、ダメなんですよね。

 逆に、男性であっても、女性目線であればいいんですけれど、とても少ない。それから、“おじさん”議員の話をたくさんしましたが、若いからいいというわけでもありません。若くても変な議員はいっぱいいます。特に、“ノイジー・マイノリティ”(声高の少数派)といわれる、ネットを駆使して意見を強く反映させようとする議員が多いと思っています。そこにイデオロギーが介在する議員も多く、政治が「福祉」を行っている意味を理解していない若手議員が多いと感じています。SNSなどで主張していることを、しっかり見極めてください。

 最後にもうひとつ。みなさんが、候補者をしっかりと見ることが大切です。選挙公約に書いてあることも大事ですけれど、本当に実行してくれるのか。書いているけれど、やっていない人に投票することが、一番マズイです。実現に向けて、きちんと動いてくれる議員を選ばなきゃダメだと思います。それにしても、次回の選挙で誰を選ぶかは難しいですね。劇場型になるかもしれません。
(上浦未来)

セクハラ野次の塩村あやか議員が語る、オジサン議員の裏側「都議会は“学級崩壊”状態だった」

 「早く結婚したほうがいいんじゃないか?」「まずは自分が産んでから!」など、2014年6月の都議会でとんでもない「セクハラ野次」を浴びた塩村あやかさんが、『女性政治家のリアル』(イースト新書)を上梓した。塩村さんといえば、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)への出演、タレント活動、放送作家などを経て、13年に東京都議会議員へと転身した異色の経歴の持ち主。また、就職氷河期の“ロスジェネ世代”で、非正規雇用で社会に出て、女性、ひとり会派と、超マイノリティな政治家でもある。

 そんな塩村さんに、「セクハラ野次」はなぜ起こったのか? そして、都議会と政治の世界について聞いた。

■みなさんが意見を言うことで、政治を動かしていく

――『女性政治家のリアル』を出版された経緯を教えてください。

塩村あやかさん(以下、塩村) 1年以上前に出版のお話をいただき、編集者さんと内容を決め、原稿を書きました。都議会議員選挙(17年7月)直前に出すと、バタバタしてしまい、あまりよくないと思ったので、何事もない平和な時にと、16年10月に発売日を設定していました。そうしたら舛添(要一)さんの騒動が起きて、本当は都政の仕事も落ち着いたタイミングを狙ったつもりが、小池百合子都知事誕生の大騒動のさなかになってしまいました(笑)。

――偶然のタイミングなんですね。それにしても、なぜ順調だった放送作家のお仕事を捨て、政治家の道へと進もうと思われたのでしょうか?

塩村 切実に「世の中を変えたい」という気持ちがあったからです。長年、動物愛護活動をしているのですが、日本では年間10万頭もの犬や猫が殺処分されている現実をどうにかしたかった。それから、いつか子どもを産んでも、フリーランスの放送作家だと、保育園に預けられないかもしれない、そうしたら仕事が続けられないといった、当事者世代だからこそ身近に感じる現実にも直面しました。そのサポートがダイレクトにできるのは、政治の世界だと思い、飛び込みました。

 政治家になる前に、元議員のある有名な先生にそのことをお話ししたら、「放送作家のほうが世の中を変えられるよ。政治の世界は、なかなか変えられるものではない」とおっしゃったんですね。当時は、それもおかしな話だと思ったんですが、3年半たった今は、その意味もわかります。政治の世界は、ものすごく歩みが遅くて、悪いほうに一気に変わらないように、安全に安全を重ねた仕組みになっているので、緊急性をもってやらないといけないことへの対応が遅れてしまっている気がしています。

――動きが遅いのですね。子どもを保育園に預けられなくて、今も困っている女性が大勢いると思います。どうすれば、早く前へ進むようになると思いますか?

塩村 政治を動かすのは、みなさんでしかないんですよ。政治の世界には民意を反映する、というところがあるので、世論をつくるしかない。「保育園落ちた日本死ね!!!」というブログが大きな話題になりましたが、あのような世論を喚起する騒動がないと、政治の世界では物事がなかなか前へ進まないんですね。政治は少し遅れながら動いている部分があるので、そのスピードを速めるには、みなさんが意見を言うことで、政治を動かしていくことが必要です。

 例えば、ウェブニュースなどを読んで、おかしいなと感じたことがあれば、「これ、マジやばい」とつぶやいてみる。そのちょっとしたつぶやきが、何万人にも拡散されると、変わっていきます。

 でも、あまりにも拡散すると一気に叩かれちゃうから、書いた人は二度と言わなくなる。それに、あまりやりすぎると、「コイツは左翼だ」と言われ、ネットの住民に叩かれるので、少しずつコツコツと。私は、すでにぼっこぼこに叩かれているけれども、叩かれたら勲章ぐらいに思って、社会を底上げするような応援をしてほしいですね。

■怒られるから、野次は言っちゃいけない!?

――「セクハラ野次」についてお伺いします。議会の一般質問で、不妊治療に関する質問をしている時に、「早く結婚したほうがいいんじゃないか?」「まずは自分が産んでから!」といった、とんでもない野次が飛び交っていました。どんな思いで質問を続けていたのか教えてください。

塩村 当時は、議員になってまだ1年たっていない時だったので、純粋な気持ちでやっていたんですけれど、こりゃひどいと思いました。今はもう、こんな人たちが議員であることがわかっているので、当時のように思わないでしょうが、あの時は聞いているうちに落胆するし、悲しくなるし、何より相談してくれた人たちの顔が浮かぶわけです。

 「不妊治療の末に子どもを授かった」とか、「今、不妊治療しています」とか、そういう方々の代表で立っているのに、目の前には「早く結婚したほうがいいんじゃないか?」「まずは自分が産んでから!」と言って、ギャーギャー笑っている人たちがいる。もう学級崩壊となんら変わらない状態ですよ。このおじさんたちに何を言っても無駄だ、という絶望感、怒りと悲しみで、声が上ずりました。

――女性という理由で、あれほど野次が飛んだのでしょうか?

塩村 それもありますし、議会には「小さい会派には何を言ってもいい」「強い者が弱い者をいじめてよし」みたいな風土があるんですよね。私はこれを“逆カースト制度”と呼んでいます。数が少ないほうが虐げられるんです。あの野次には権力闘争みたいな面もあって、「自分は他の会派を牽制しているんだ」と、先輩へのアピールになる。だから、自分をアピールする手段にしていたんだと思います。

――ひどい話ですね。その後、ちゃんと謝りに来てもらえたのですか?

塩村 議会が終わった直後、幹部クラスではないにしろ、同期くらいの議員から「ウチの会派が悪かったね」と、ひと言ぐらい謝りに来ると思っていたら、来なかった。来たのは、「謝りに来ました?」と確認しにきた記者だけでした。その後、しばらしくて、明らかに野次の声の主だとされ、逃げ切れなくなったひとりだけが謝りました。けれど、そのほかの多くの議員は、逃げたまま、今も謝罪はありません。

 騒動以降、一応、あのような野次はダメなんだというふうに、少しずつ変わってきているとは思います。でも、まだ強制的に直されている、という状況ですよね。怒られるから言っちゃいけないーーみたいなレベルです。

■当選させてくれた人たちを、裏切っちゃいけない

――あの野次を本気でまずいことだと思っている議員の割合は、どれくらいいると感じていますか?

塩村 都議会全体として、3分の1ぐらいは、まともな議員という印象です。共産党と東京・生活者ネットワークは、あのような野次は公私ともにあってはならないとの認識がある方々です。公明党も、基本的にはまずいとわかっていると感じています。ただ、やっぱり友党として自民党に引っ張られちゃう部分はあったせいか、制止するまでには至らない。

 自民党の中にも、わずかですが、本気でまずいと思っている方もいらっしゃいます。直接、言葉にして伝えてくれた先生もいますから。でも、私と話しているのを見つかるとまずいので、あの騒動がだいぶ落ち着いてからでしたけど。

――しかし、本当に精神的にタフですね。

塩村 タフになったのは、幼い頃から徐々にだと思いますね。本にも書いてあるのですが、私が子どもの頃に、父親が事件を起こし、逮捕されているんですよ。そのあたりから慣れてはいます。そのことで、近所のお母さんから「あの子と遊んじゃいけないよ」と、ひどい扱いを受ける一方で、良い人もたくさんいて、助けられて生きています。

 その人たちを裏切っちゃいけないという思いもあるんです。議員になって、少数派ですけれど当選させてくれた、応援してくれた人たちが約2万3,000人います。その人たちの代表で来ているので、個人的なことで辞めちゃいけない、と思います。もちろん腹が立つことも多いけれど、それが仕事ですから。めげますけどね、よく(笑)。
(上浦未来)

(後編につづく)

辞任表明も、実際には辞めさせられない!? 厚顔無恥な朴槿恵大統領に「どこまでも汚い!」の声

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 韓国の朴槿恵大統領が3回目となる国民に向けた談話を発表し、事実上の辞任を表明した。朴大統領が辞任や退陣について言及したのは初めてとなるものの、果たして本当に辞任するのかと疑いの目が向けられている。というのも、今回発表した談話は、具体性がまったく乏しいのだ。  朴大統領は「大統領職の任期短縮を含めた進退問題を、国会の決定に任せる」とし、「与野党が論議して国政の混乱と空白を最小化し、安定的に政権を移譲する法案を作ってくれれば、その日程と法手続きに従って、大統領職から退く」と話した。つまりは、事態の収拾を国会に“丸投げ”し、あくまで法律に則って、ということになる。  しかし、これは非常に難しい。まず弾劾案は、在籍議員の3分の2以上の賛成で可決される。現在の韓国国会の全議席は300で、200議席が必要となる。野党や無所属議員は計172人で、与党セヌリ党議員から少なくとも28人の賛成を得る必要がある。  さらに、弾劾案が通ったとしても、憲法裁判所の判断が必要になる。裁判官9人中6人以上の賛成があって初めて、大統領を弾劾できるというわけだ。しかし、現在の憲法裁判所の裁判官たちは親朴の傾向が強いとのこと。朴大統領が言う通り、法手続きに従うと、弾劾への道のりは険しいといわざるを得ない。  これには、国民も怒りをあらわにしている。「顔も見たくない。モザイクをかけてくれないか」「国民を思う気持ちが少しでもあるのなら、今すぐ辞めろ」「朴槿恵を逮捕しろ」「こんな場面になっても汚い手を使うこいつは、本当に悪い人間だ」「結局すべてを他人のせいにしている。そこが問題と気づいていない」などと辛らつなコメントが並ぶ。辞任について言及したからといって、喜んでいる声はほとんどないのだ。それほど、朴大統領の言葉は信用できないということであろう。  朴大統領は今回の談話で「ただの一瞬でも私益を追求していないし、少しの私心も抱くことなく生きてきた」「国家のための公的な事業だと信じて推進したこと」などと語っているが、親友を国政に介入させて、さまざまな利権が暴かれている現在、あまりにもむなしい弁解だろう。  ちなみに、朴大統領は“国民”という単語を9回も使っている。「国民のため」という言葉も少なくなかった。そのわりには、国民の代わりといえる記者の質問には、まったく答えようとしていない。1回目、2回目の談話発表時に続き、今回も「質問があります」と話しかける記者たちを無視するように、足早に姿を消している。そういった態度の朴大統領に対しても、ネット民たちは「台本がないから答えられないんだろ」「何も知らないから質問を受け付けられない…」「国民をいつまで無視するのか」と憤りを噴出させている。  辞任について表明はしたものの、今後の展開が予測不能な状況に陥っている韓国。「辞めたとしても代わりがいない」「『彼女を選んだのは私たち国民だ』という反省がまったくなされていない」などという指摘もある中で、ますます事態は混迷を深めていくようだ。