もはや政界に居場所なし!? 森田健作千葉県知事が芸能界復帰で画策する「3つのこと」とは?

 問われているのは知事としての「資質」だが……。

 9月9日に千葉県に上陸した台風15号で、県の災害対策本部が設置された翌10日に、同県芝山町の「別荘」を公用車で訪れていた疑惑があるとの「週刊文春」(文藝春秋)報道について、11月7日、千葉県の森田健作知事が会見で釈明した。

「森田氏は、車を私用車に乗り換えるため立ち寄ったとし、『問題ない』と説明。さらに『別荘ではなく自宅だ』とし、芝山町の自宅周辺で“私的視察”を行ったことについて、『私の政治スタイル』と強弁しました。しかし、私的なことで知事の仕事を放棄していたイメージはぬぐえず、ネット上では『見苦しい』『県のトップとしてのスタイルを優先して』といった批判が大半を占めています」(週刊誌記者)

 会見翌日の情報番組やワイドショーはこの話題で持ち切り。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、同局の玉川徹氏が「プライベート視察って初めて僕も言葉として聞きました」「プライベートというのは私的なこと」と指摘。また、同日の『バイキング』(フジテレビ系)では、アンガールズ・田中卓志も「会見の発言もどれ聞いても、疑問が残る返答」「文春の直撃をバンバン否定して大丈夫かな?って。第2の矢、絶対持ってるでしょ?」と文春砲の第2弾を心配する一幕もあった。

「森田氏が記事を否定する会見を行ったことで、文春は知事を辞めるまで追撃する、と息巻いていますよ。県庁職員も“森田離れ”しており、文春への協力者が日増しに増えている状況のようです」(前出・週刊誌記者)

 2017年に3選を果たした森田氏の任期は21年春まで。現在は、出馬と芸能界復帰を両にらみしている状況だという。

「森田氏は、有名芸能人を多数抱える老舗芸能プロ・サンミュージックの第一号タレントで、現在も所属している。本人はこの先、やりたいことが3つあると周囲に話しているといい、その1つが『キャスター転身』。こちらは、地上波では難しいとしてもBSでどうかと、水面下で売り込みがあったようです。残る2つは『映画監督』と『役者の育成』だとか。台風災害の対応で大きく失敗しただけに、芸能界復帰の可能性は高まったかもしれません」(芸能プロダクション関係者)

 余生は「芸能人としてのスタイル」にこだわっていくことになりそうだ。

赤字転落した定食店チェーンの大戸屋で、男性客の不審を招いた「接客オペレーション」

 定食店チェーンの大戸屋が5日、業績が赤字に転落する見込みであることを発表。これが報じられると、ネットには一斉に大戸屋批判の声が渦巻いた。なぜ大戸屋は、一部のネットユーザーからこれほど忌み嫌われているのか?

 女性でも気軽に入れる定食屋として評価を得てきた大戸屋。しかし、ここ数年は迷走が続いている。5日の発表では、4~9月期の売上高見通しを、従来予想の130億円から123億円に下方修正。儲けを示す営業損益も、4,000万円の黒字予想から1億9,000万円の赤字になる見通しだと発表した。飲食業界に詳しい週刊誌の経済記者がいう。

「大戸屋はほんの数年前まで、“おひとりさま”と呼ばれる女子を取り込むことに成功し、経営は順調でした。店をガラス張りにして、女性でも気軽に入れるように努める一方、“一人ランチ”をしているところを見られないよう、2階や地下に店を構えるなど、きめ細かい戦略が実を結び、『定食屋=男性』という既成概念を破壊したのです。

 しかし、健康志向のメニューを採用したことで、ドカッとボリュームのある食事をしたい男性の足が徐々に遠のいたほか、今年2月にはバイトによる不適切動画の投稿事件も発生。還元率が良かったポイントカードの廃止、人気だった大戸屋ランチの廃止(その後復活)、一斉値上げなど、打ち出す策がことごとく外れ、ファンを一気に失いました。さらに秋の定番のサンマ焼き定食も、記録的不漁で思うように提供できず、こういったことの積み重なりが赤字転落に繋がったのでしょう」(経済記者)

 とはいえ、ただこれだけなら、いち企業のよくある失敗だ。バイトテロや一斉値上げなどは、どの企業でも起こり得る。そんななか、赤字転落のニュースに鋭く反応したのは男性たちだ。大戸屋を月に1回程度利用してきた40代の男性・Yさんはいう。

「オフィスの近くに店があるので、10年以上前から月に1~2回のペースで大戸屋を利用してきました。特にサンマ焼き定食は毎年楽しみにしていました。しかし、ある時に気づいたのですが、大戸屋って、男性の一人客はカウンター席に案内されますが、女性の一人客はテーブルに案内されるんですよ。男性にとっては面白くはないですよね」(Yさん)

 こういった感想を抱いているのはYさんだけではない。大戸屋の赤字転落を伝えるニュースに対し、ネットには、「女には1人でもテーブル席に通すのに、男だと大きな荷物を持ってても狭いカウンター席に通す」「1人で行くと、女は優先的に広いテーブル席に通すのに男は店内ガラガラでも狭い端っこのカウンター席に通されたりする」といった、男性からの怨嗟の声が次々と登場。女性客を取り込んで活路を見出した大戸屋だが、こういった疑問を解消できなければ、業績のV字回復は望めない。前出の経済記者がいう。

「大戸屋では2015年に創業者が急逝した後、会社側と創業家によるドラマさながらのお家騒動が起き、ついに先日、コロワイドが筆頭株主となる形で一応収束しました。コロワイドは居酒屋の『甘太郎』や『かっぱ寿司』『牛角』などを持つ会社です。このままでは大戸屋はジリ貧ですし、コロワイドの蔵人金男会長は豪腕で知られていますから、かなり大胆な方針転換も十分あり得るでしょう」(前出・経済記者)

 お家騒動は終わったが、今度は外食の超大手が乗り込んで来て、まさに“一難去ってまた一難”。女性陣が優雅なおひとりさまランチが楽しむ陰には、ドロドロの事情が渦巻いているようだ。

森田健作千葉県知事のグダグダ会見に「舛添要一のデジャヴュ?」で政治生命の危機

 快進撃を続ける”文春砲”が次にロックオンしたのは森田健作千葉県知事だった。

「『週刊文春』(文藝春秋)は、9月に台風15号が千葉県を直撃した際、森田知事が別荘に出かけていた疑惑を、早い段階でつかんでいました。しかし菅原一秀経産相、河井克行法相のスキャンダル報道に忙殺され、一旦お蔵入りに。その後、公用車の走行記録を情報公開請求によって入手できたことで、報道に踏み切りました。実はETC記録では、県庁から30キロ離れた森田知事の別荘近くのインターチェンジで降りたことしかわからず、県は『コンビニで知事を公用車から降ろし、その後、知事は自分の車で視察した』と答えていたために、文春としては、別荘に行った確証がなかったそうです」(千葉県担当記者)

 ところが文春発売日の11月7日に開かれた定例会見で、森田氏自ら別荘に行ったことを認めたのだから、飛んで火に入るなんとやら。

 もっとも森田氏は別荘を「自宅」と”訂正”し「公用車で帰宅し、運転手付きの自家用車に乗り換えて、車内から30~40分視察した」と抗弁したが、どうにも無理があった。

「9月8日の段階で気象庁は『一気に世界が変わって猛烈な風や雨となる』と異例の表現で注意喚起。多くの自治体が翌9日に災害対策本部を設置しましたが、千葉県は10日午前になってからで、森田氏の対応の遅さが批判されました。森田氏は10日に別荘に行きましたが、ガーデニングが趣味だけに、自分の”作品”たちに損傷がなかったか確認したかったのでしょう。それを素直に謝罪すれば済んだものを、『視察』と明言したためにメディアに付け入る隙をつくってしまった」(同前)

さらに「これが私の政治スタイル」と熱い発言が飛び出し、水を飲む際のコップがわなわなと震えるものだから、往年のスターとあって絵にならないわけはなかった。

 この会見にはワイドショーのレポーターも大挙して訪れていたが、その多くが既視感を覚えたに違いない。2016年6月の舛添要一氏の都知事辞任劇である。週刊誌記者が解説する。

「2016年は、ベッキー不倫、甘利明経済再生担当相の口利き疑惑報道などで『文春砲』の名が確立された年で、舛添氏が公用車で神奈川県・湯河原の別荘に毎週のように通ったことを文春が報じたのは、その年5月。そうした流れに加え、情報公開請求によって明るみになったこと、釈明すればするほどドツボにはまっていく様子、木曜日の文春発売直後に定例会見が開かれること(千葉県は木曜日、東京都は金曜日)が、いちいち酷似しているのです」

 舛添氏は文春報道後、連日ワイドショーの餌食にされ、2カ月後に辞任となった。森田氏も”文春砲”を食らって、政治生命に危険信号が灯ったと言えそうだ。

銀行による”口座維持手数料”導入の是非で考える「サービスは無料」という盲信

 多くのメディアで「銀行が口座維持手数料の導入を検討」と報道されたことで、SNSを中心に銀行に対する非難が渦巻いている。「他人のお金で儲けているのに、そのお金を預けるのに手数料を取るのは銀行の横暴だ」というわけだ。しかし、果たして銀行の口座維持手数料の導入は本当に銀行の横暴なのだろうか。

 はじめにお断りしておくが、筆者は銀行が口座維持手数料を導入することに賛成しているわけではない。

銀行の経営環境が悪化したことで検討課題に

「口座維持手数料」は、預金口座に手数料をかけるもので、米国では多くの銀行が実施している。一定の預金残高を基準として、基準残高を割り込んだ場合には手数料が必要になるという方法が主流だ。

 例えば、1万ドルを基準残高とし、常に口座残高は1万ドルを維持することを条件に手数料を免除する。この条件が守られている口座については、ATMが月の3回まで無料で利用できるなどのサービスが付加されるという仕組みだ。

 しかし、日本の銀行は一部の富裕層向け口座などを除いて、口座維持手数料を導入していない。では、ここに来て、急に口座維持手数料の導入が検討されているはなぜか。それは、銀行の経営環境が大きく悪化しているためだ。

 黒田東彦氏が日本銀行総裁に就任して以降、日銀は「デフレ退治」のために異例の金融緩和を推し進めてきた。すでに、民間の銀行が日銀に預金する際の金利や、国債市場などで取引される金利は“マイナス”になるなど、超低金利となっている。

 銀行は預金者から集めた預金を元に、これを貸し出すことで、預金金利と貸出金利の差である利ザヤが収益の根源となる。しかし、超低金利により、この利ザヤが稼げなくなっており、収益が急激に悪化しているのだ。

 預金者から見れば、ほとんど利息の付かない銀行口座にお金を預けるために、年間数千円の手数料を払わなければならなくなるのは、納得できないだろう。だが、銀行を責める前に考えるべきは、銀行が口座維持手数料の導入まで考えなければならなくなった元凶は、日銀の金融緩和政策にあるということだ。

 実は、銀行が口座維持手数料の導入を検討するのは、これが初めてではない。これまでにも何度も導入案が浮上しては、消えていっている。そこには、口座維持手数料を導入せずとも利益を十分に稼ぎ出せたという背景がある。しかし、今回のように導入を前提とした検討を行うというのは、それだけ銀行が“切羽詰まっている”ことの証左でもあろう。

 その上、これまで銀行の口座維持手数料導入には口を出すことがなかった日銀までもが、口座維持手数料が銀行の収益を下支えするとして導入に前向きな姿勢を示していることが、銀行の検討を後押ししている。

 さて、少し視点を変えて「手数料」とは何かを考えてみたい。手数料とは、「一般に他人の求めに応じて行った特定の行為に対する報償として受け取る金銭を指すが、行政上は国、公共団体などが特定の者のために行う事務について徴収する料金をいう。手数をかけたことに対する報酬として支払う金銭」と国語辞典には書かれている。

 ポイントは、「特定の行為(手数)に対する報償」と「特定の者のために行う事務への対価」という点にある。とするならば、銀行にお金を預けても、その預金を引き出しても“事務”が発生する。つまり、口座を利用する場合の事務手数料を徴求することは、銀行からすれば“正当な理由がある”ということになる。

 海外旅行に行くとわかるが、多くの国で場面は違っていても“チップ”を支払う。米国などでは、基本給が低く抑えられ、チップが給与に組み込まれている仕事が多くある。日本人にとっては“サービスは無料”であっても、海外では“サービスは有料”だ。海外旅行では日本人も甘んじてこれを受け入れている。

 日本にも旅館などの中居さんなどに“心づけ”というチップを渡す習慣がある。しかし、多くの旅館などでは心づけを受け取ることを止めている。その代わり、旅館やホテルなどでは、「サービス料」として心づけは正規料金に含まれるようになった。

 身近なところでは、病院の初診料は手数料だ。中央社会保険医療協議会によると、初診料は①診療にあたって、個別技術にて評価されないような基本的な診察や検査、処置等。②診療にあたって、基本的な医療の提供に必要な人的、物的コストのために徴収するとしている。その中身は、人件費や診察用具等の設備、光熱費などのコストを指している。今や病院は400床以上の大病院では、紹介状がなければ初診料は5000円以上の追加料金を義務づけている。

 例えば、航空券の払い戻しには手数料がかかる。飛行機に乗っていなくても、手数料を支払わなければならない。宴会や結婚式をキャンセルすれば、キャンセル料を支払わなければならない。中には、法外なキャンセル料を要求されるケースまである。名目こそ違うが、「特定の行為」と「特定の者のために行う事務」には料金がかかっている。

 銀行のATMは年々高性能化している。現在のATMは現金の引き出しだけではなく、預入、振込・振替、クレジットカードの取扱いなどさまざまな機能があり、さらに指紋認証などの防犯性を兼ね備えたものまである。これらの高機能ATMは1台当たり数千万円もする上、1台を稼働させておくのに必要な維持費が年間で約700万円も必要となる。そのATMの時間外利用手数料は1回110円だ。

 手数料は独自に設定するものであって、同一の手数料にすることは“談合”と見なされることがある。かつて、公正取引委員会が銀行のATM手数料が“談合”に該当するのではないかと調査したことがある。この時、銀行側は「同業のためコスト構造が似通っていることで、同水準の手数料となっている」とし、公取委の追及をかわした。しかし、これは銀行同士がATMの相互利用ができるネットワークを広げていく上で、手数料のバラツキを嫌がったためだった。

 これまで銀行業界は、高い利益を背景に“サービスを無料”あるいは“サービスを低価格”にすることで顧客の獲得を図ってきたわけだが、もはや銀行にその余裕はなくなっており、銀行が主張するところの“正当なサービス料金”を徴収する姿勢に変化したのだ。

 銀行の口座手数料を支払いたくなければ、口座を持たなければよいだけのこと。ただし、現金は自分で金庫を購入するなど安全策を万全にして保管し、口座引き落としで支払っている家賃、電気やガス、水道などの公共料金は、自らがコンビニエンスストアなどに支払いに行かなければならない。それだけの手間を覚悟する必要があるだろう。

 銀行の口座維持手数料だけの問題ではなく、そろそろ、“サービスは無料”という考え方を“サービスは有料”という考え方に改める必要があるのかもしれない。

萩生田文科相「身の丈」発言による英語試験延期は安倍政権”お友達内閣”の内ゲバだった!

 2020年度から始まる大学入試共通テストで予定していた英語民間試験が、11月1日、見送られることに決まった。

 引き金となったのは、所管する萩生田光一文科相の「身の丈」発言だが、当の本人はどこ吹く風だという。

「”文春砲”により菅原一秀経産相、河井克行法相が立て続けに辞任し、これ以上政権にダメージは与えられないと、野党の反発を丸呑みした格好です。しかし萩生田氏は失言によるバッシングを逆手にとり、見送りに舵を切った節があるのです」(文科省担当記者)

 この騒動、どうやらその内実は、安倍内閣の「お友達」による内ゲバのようなのだ。

 今の高校2年生以降の大学受験は、これまでの「センター試験」が「大学入試共通テスト」に代わり、英語に関しては、TOEFLや英検など6団体・7種類から選ぶ計画だった。これが何ともお粗末な制度設計だと、前出の記者は指摘する。

「文科省は試験について命令する権限がなく、運営方法は各民間団体に丸投げ。参加を予定していたTOEICは呆れて、7月に離脱を表明しています。蓋を開けると、受験料は約5800円から約2万5,000円と幅広い上、受験会場が一部の都道府県にしかない試験もある。民間だから利益を出すためには仕方ないことですが、不公平感が広がっていました」

 受験生の経済状況や地域によって差が出てしまうことなり、その点を10月24日夜、BSフジのニュース番組で問われた萩生田氏は「自分の身の丈に合わせて勝負してもらえれば」と言い放ったのだった。

 教育の格差を文科行政トップが認めたとして、野党やメディアが猛反発。 萩生田氏は 28日、謝罪に追い込まれた。

 そもそも新テストは、下村博文・自民党選挙対策委員長の肝いりで、文科相時代の2013年1月、「教育再生実行会議」をスタートさせて道筋をつけたものだ。民間活用は氏の強い働きかけがあってこそだ。

「この9月に大臣になった萩生田氏は、当初からこの制度を『下村先生がつくったものでしょ』と中止にしたがっていました。とはいえ、懸命に準備を進めてきた官僚や業者のことを考え、頭を悩ませていた。皮肉にも、失言によって、いかに制度が”無理筋”か世に明るみになってしまった。萩生田氏にしてみれば渡りに船だったはずです」(同前)

 実はこの2人、第1次安倍政権崩壊後も失意の底にある安倍氏を連日訪ねた盟友で、加計学園問題でも名前がそろって登場している。安倍氏もそれに応え、両氏を重要ポストで処遇したきたのだが、その近さゆえに”近親憎悪”となるのも、また世の常である。

「萩生田氏は親分肌で、下村氏に比べて人望があり、菅義偉官房長官も『オレの後継は萩生田だ。喧嘩が出来る』と評価しています。同じく『お友達』の世耕弘成・党参院幹事長は、今回の決断を『受験生の立場に立った思いやりにあふれた決断』と下村氏を当てこするかのような発言をして参戦。いずれの言動も、安倍氏の出身派閥・清和会の跡目争いが念頭にあると見るべきでしょう」(官邸担当記者)

 だが最も翻弄されているのは、高校生たちだ。こんな政局ごっこをされては、日本の英語教育が世界に伍していくことは出来そうにない。

菅原経産相の電撃辞任の裏でうごめく「ポスト安倍」をめぐる”権力者たちの暗闘”

 有権者への「寄付行為」などを追及されていた菅原一秀経済産業相が、就任からわずか一カ月余りで辞任した。

 10月上旬より「週刊文春」(文藝春秋)が、選挙区の有権者らにカニやメロンなどを贈っていた疑惑を、証拠となるリストと共に報道。

 さらには秘書へのパワハラや秘書給与ピンハネ疑惑など、多くのスキャンダルを2週にわたって掲載した。極めつきは同誌の10月24日発売号で、菅原氏の公設秘書が選挙区内の有権者に香典2万円を渡す様子を写真付きで掲載した記事。それまで国会での追及をのらりくらりかわしていた菅原氏も、この写真によってトドメを刺された格好になった。

「カニやメロンの贈答は、リストがあるとはいえ、10年以上前の話。菅原氏も菅義偉官房長官に『昔のことなので問題ありません』と説明していた。しかし、香典は国会で追及されているさなかの10月17日に渡している。しかも、写真という動かぬ証拠を押さえられた。24日時点で、自民党や公明党の幹部からも『これではもう持たない』との声が上がりはじめ、菅氏もかばいきれなくなった。外堀が埋まり、25日には急転直下で辞任せざるを得なくなった」(政治部記者)

 安倍政権の強気な答弁姿勢もあり、週刊誌が閣僚の不祥事を報じても辞任にまで追い込まれるケースはかつてよりは少なくなっている。だが、菅原氏のケースでは「逃げ切る」時間も作らせず、週刊文春の記事が回を重ねるごとに詳細、確信的になっていったことで、辞任にまで追い込んだ。週刊文春の関係者は、その実情をこう語る。

「菅原氏に、とにかく人望がないんですよ。文春チームは公設、私設秘書を含めて30人くらいに取材をしていますが、ほとんどの人が取材に応じて、菅原氏のやり方に対して悪しざまに言う。ウチの記事を見た関係者も義憤にかられたようで、だんだんと菅原氏に『近い』人物からも情報提供が来るようになった。それが香典の現場写真へとつながったのです」

 閣僚が、それも1カ月で辞任となれば、安倍首相はその任命責任を問われることになる。25日朝、安倍首相は沈痛な面持ちで「任命責任は私にあり、こうした事態になってしまったことに対して国民に深くお詫びしたい」と記者団に語ったが、今後は国会で野党から厳しい追及を受けることになる。

 自分を窮地に追い込んだ菅原氏の軽率な行動に安倍首相は怒り心頭のはず、と思いきや意外にも安倍首相の顔に悲壮感はみられないという。その理由を、自民党関係者はこう解説する。

「菅原さんの入閣を安倍首相に薦めたのは、菅官房長官です。菅原さんは、今春に菅さんを囲む中堅議員による『令和の会』を発足させるなど、如実に菅さんにすり寄っていた。安倍さんとしては『菅さんがそこまで推すなら』という体で菅原さんの入閣を受けいれた経緯がある。官房長官による『身体検査』もクリアしたとされていたので、身辺はキレイにしたのだろうと安倍さんも考えていたはずです。それがこんな事態になったのだから、安倍さんとしては『菅さんがお墨付きを与えたのに話が違う』という姿勢でいられる。外から見れば任命責任は自分にあるが、自民党内部では『菅さんの責任』となっているのです。事実、自民党内部からは菅さんへ批判の声が上がっています。内心、安倍さんは菅さんがどうリカバリーするのか冷静に見ていると思います」

 とはいえ、安倍首相にとって菅官房長官は大事な右腕であり、政権の屋台骨のはず。菅原氏の任命責任を菅官房長官に“押し付ける”ような態度を取るのは、いったい何故なのか。そこには「ポスト安倍」をめぐる水面下での駆け引きがあるようだ。

「政権運営の手腕において安倍さんが菅さんを評価していることは確かだが菅官房長官、『ポスト安倍』となると話は別です。安倍さんの本音は『俺の次は俺』と思っていて、自民党総裁4選の可能性はまだまだ捨てていない。菅さんは『令和おじさん』としてお茶の間でも知名度が上がり、最近では女性誌などの取材も受けるなど露出を増やしている。政治的にも裏方から表舞台に出ることが多くなり、5月には官房長官としては異例の“外交デビュー”を果たし、北朝鮮による日本人拉致問題などを巡って米政府高官らと会談しました。こうした動きに対して安倍さんは敏感になっており、菅さんが政権内で目立った行動をすることは快く思ってない節があります。そこにきて『菅案件』ともいえる今回の菅原さんの入閣をめぐる失態は、安倍さんにとっては自民党内での立場をより盤石にすることにもつながった。だから安倍さんは涼しい顔をしていられるわけです」(前出・自民党関係者)

 菅原氏の辞任の裏には、権力者たちの「暗闘」が見え隠れする。

菅原経産相の電撃辞任の裏でうごめく「ポスト安倍」をめぐる”権力者たちの暗闘”

 有権者への「寄付行為」などを追及されていた菅原一秀経済産業相が、就任からわずか一カ月余りで辞任した。

 10月上旬より「週刊文春」(文藝春秋)が、選挙区の有権者らにカニやメロンなどを贈っていた疑惑を、証拠となるリストと共に報道。

 さらには秘書へのパワハラや秘書給与ピンハネ疑惑など、多くのスキャンダルを2週にわたって掲載した。極めつきは同誌の10月24日発売号で、菅原氏の公設秘書が選挙区内の有権者に香典2万円を渡す様子を写真付きで掲載した記事。それまで国会での追及をのらりくらりかわしていた菅原氏も、この写真によってトドメを刺された格好になった。

「カニやメロンの贈答は、リストがあるとはいえ、10年以上前の話。菅原氏も菅義偉官房長官に『昔のことなので問題ありません』と説明していた。しかし、香典は国会で追及されているさなかの10月17日に渡している。しかも、写真という動かぬ証拠を押さえられた。24日時点で、自民党や公明党の幹部からも『これではもう持たない』との声が上がりはじめ、菅氏もかばいきれなくなった。外堀が埋まり、25日には急転直下で辞任せざるを得なくなった」(政治部記者)

 安倍政権の強気な答弁姿勢もあり、週刊誌が閣僚の不祥事を報じても辞任にまで追い込まれるケースはかつてよりは少なくなっている。だが、菅原氏のケースでは「逃げ切る」時間も作らせず、週刊文春の記事が回を重ねるごとに詳細、確信的になっていったことで、辞任にまで追い込んだ。週刊文春の関係者は、その実情をこう語る。

「菅原氏に、とにかく人望がないんですよ。文春チームは公設、私設秘書を含めて30人くらいに取材をしていますが、ほとんどの人が取材に応じて、菅原氏のやり方に対して悪しざまに言う。ウチの記事を見た関係者も義憤にかられたようで、だんだんと菅原氏に『近い』人物からも情報提供が来るようになった。それが香典の現場写真へとつながったのです」

 閣僚が、それも1カ月で辞任となれば、安倍首相はその任命責任を問われることになる。25日朝、安倍首相は沈痛な面持ちで「任命責任は私にあり、こうした事態になってしまったことに対して国民に深くお詫びしたい」と記者団に語ったが、今後は国会で野党から厳しい追及を受けることになる。

 自分を窮地に追い込んだ菅原氏の軽率な行動に安倍首相は怒り心頭のはず、と思いきや意外にも安倍首相の顔に悲壮感はみられないという。その理由を、自民党関係者はこう解説する。

「菅原さんの入閣を安倍首相に薦めたのは、菅官房長官です。菅原さんは、今春に菅さんを囲む中堅議員による『令和の会』を発足させるなど、如実に菅さんにすり寄っていた。安倍さんとしては『菅さんがそこまで推すなら』という体で菅原さんの入閣を受けいれた経緯がある。官房長官による『身体検査』もクリアしたとされていたので、身辺はキレイにしたのだろうと安倍さんも考えていたはずです。それがこんな事態になったのだから、安倍さんとしては『菅さんがお墨付きを与えたのに話が違う』という姿勢でいられる。外から見れば任命責任は自分にあるが、自民党内部では『菅さんの責任』となっているのです。事実、自民党内部からは菅さんへ批判の声が上がっています。内心、安倍さんは菅さんがどうリカバリーするのか冷静に見ていると思います」

 とはいえ、安倍首相にとって菅官房長官は大事な右腕であり、政権の屋台骨のはず。菅原氏の任命責任を菅官房長官に“押し付ける”ような態度を取るのは、いったい何故なのか。そこには「ポスト安倍」をめぐる水面下での駆け引きがあるようだ。

「政権運営の手腕において安倍さんが菅さんを評価していることは確かだが菅官房長官、『ポスト安倍』となると話は別です。安倍さんの本音は『俺の次は俺』と思っていて、自民党総裁4選の可能性はまだまだ捨てていない。菅さんは『令和おじさん』としてお茶の間でも知名度が上がり、最近では女性誌などの取材も受けるなど露出を増やしている。政治的にも裏方から表舞台に出ることが多くなり、5月には官房長官としては異例の“外交デビュー”を果たし、北朝鮮による日本人拉致問題などを巡って米政府高官らと会談しました。こうした動きに対して安倍さんは敏感になっており、菅さんが政権内で目立った行動をすることは快く思ってない節があります。そこにきて『菅案件』ともいえる今回の菅原さんの入閣をめぐる失態は、安倍さんにとっては自民党内での立場をより盤石にすることにもつながった。だから安倍さんは涼しい顔をしていられるわけです」(前出・自民党関係者)

 菅原氏の辞任の裏には、権力者たちの「暗闘」が見え隠れする。

「滝クリの資産がスゴい!」閣僚の資産公開でバレた、滝川クリステルの”勝ち組感”

「これはルールではありますけれども、率直になんか申し訳ない」

 10月25日、閣僚資産公開の公表を受け、小泉進次郎環境相は記者団にそう述べた。「申し訳ない」と詫びた相手は、この8月に挙式したばかりの新妻・滝川クリステルである。

「紙面にきちんと掲載できるよう、記者クラブ所属の記者は、閣僚資産の詳細が公表の数日前には手渡されます。記者の間で『滝クリの資産がスゴい』と話題になっていました」(官邸担当記者)

 資産公開は全国会議員が行うが、大臣、副大臣、政務官に関しては配偶者や扶養親族の資産まで公開することが大臣規範により定められている。親族の名義にして資産を少なく見せるのを防ぐためだ。

 そのため滝クリの資産まで公表するハメになったわけだが、進次郎氏は資産ゼロの一方、滝クリは総額なんと2億9,001万円。新閣僚では突出しており、現閣僚では、留任で2017年に公表済の麻生太郎副総理の5億2,000万円に次ぐ資産額となった。

「普通預金は資産にカウントされません。常に注目を浴びてきた進次郎氏は貯まったカネは普通預金に回しているのでしょうが、滝クリはまさか自身の資産がさらされるとは思ってもみなかったでしょう」(同前)

 現在滝クリは『教えてもらう前と後』(TBS系)やラジオ局J-WAVEにレギュラーを持ち、バファリン(ライオン)のCMに出ている。キリンビールのCMは妊娠発覚で契約解除となったが「年収1億円はくだらない」(広告代理店関係者)と見られている。

 2013年9月、東京五輪招致の「おもてなし」以降、ギャラが高騰していることを考えれば、このくらいの資産があっても不思議ではないが、意外だったのはその内訳。

 不動産や定期預金はゼロで、資産はすべて「有価証券」。ただし株式ではなく、国債1億5,000万円、公社債1,399万円、証券投信・貸付信託802万円、その他1億1,800万円と低リスクな金融商品ばかりなのだ。ファイナンシャルプランナーが首をかしげる。

「こんなに資産がある人なら、不動産や株式投資に手を出すはず。そこに全く関心を示さず、利率が1%に満たない国債を大量に保有するなんて、よほど堅実か、営業マンに任せきりで何も考えていないか(笑)。要はお金を増やすことに興味がないのでしょう」

 確かに、滝クリの身辺は、年収ほどの派手さはない。

「犬猫の殺処分ゼロを目指す財団を2014年に立ち上げ、もっぱらその活動に没頭。結婚しても進次郎氏とは同居せず、今までと変わらず、南麻布の賃貸マンションに東日本大震災の保護犬・アリスと住んでいます。プライベートのファッションは質素ですし、金持ちらしいといえばベンツを運転していることくらいです」(女性誌記者)

 こうした新妻の”勝ち組感”は、冒頭のコメントが示すように、進次郎氏にとっても想定外だったに違いない。

「進次郎氏はしばしば『寄り添う』という言葉を使って被災者や地方の人たちを気遣ったり、『こども保険』を提唱して若者への理解を示してきましたが、進次郎氏の家族の将来に不安がない以上、説得力がなくなってしまう。今後、閣僚になるたびに滝クリの資産の増減が注目されることとなります」(前出・官邸記者)

 年明けにも赤ちゃんが誕生する予定だが、当分、二人が世間の関心にさらされるのは避けられそうにない。

 

「滝クリの資産がスゴい!」閣僚の資産公開でバレた、滝川クリステルの”勝ち組感”

「これはルールではありますけれども、率直になんか申し訳ない」

 10月25日、閣僚資産公開の公表を受け、小泉進次郎環境相は記者団にそう述べた。「申し訳ない」と詫びた相手は、この8月に挙式したばかりの新妻・滝川クリステルである。

「紙面にきちんと掲載できるよう、記者クラブ所属の記者は、閣僚資産の詳細が公表の数日前には手渡されます。記者の間で『滝クリの資産がスゴい』と話題になっていました」(官邸担当記者)

 資産公開は全国会議員が行うが、大臣、副大臣、政務官に関しては配偶者や扶養親族の資産まで公開することが大臣規範により定められている。親族の名義にして資産を少なく見せるのを防ぐためだ。

 そのため滝クリの資産まで公表するハメになったわけだが、進次郎氏は資産ゼロの一方、滝クリは総額なんと2億9,001万円。新閣僚では突出しており、現閣僚では、留任で2017年に公表済の麻生太郎副総理の5億2,000万円に次ぐ資産額となった。

「普通預金は資産にカウントされません。常に注目を浴びてきた進次郎氏は貯まったカネは普通預金に回しているのでしょうが、滝クリはまさか自身の資産がさらされるとは思ってもみなかったでしょう」(同前)

 現在滝クリは『教えてもらう前と後』(TBS系)やラジオ局J-WAVEにレギュラーを持ち、バファリン(ライオン)のCMに出ている。キリンビールのCMは妊娠発覚で契約解除となったが「年収1億円はくだらない」(広告代理店関係者)と見られている。

 2013年9月、東京五輪招致の「おもてなし」以降、ギャラが高騰していることを考えれば、このくらいの資産があっても不思議ではないが、意外だったのはその内訳。

 不動産や定期預金はゼロで、資産はすべて「有価証券」。ただし株式ではなく、国債1億5,000万円、公社債1,399万円、証券投信・貸付信託802万円、その他1億1,800万円と低リスクな金融商品ばかりなのだ。ファイナンシャルプランナーが首をかしげる。

「こんなに資産がある人なら、不動産や株式投資に手を出すはず。そこに全く関心を示さず、利率が1%に満たない国債を大量に保有するなんて、よほど堅実か、営業マンに任せきりで何も考えていないか(笑)。要はお金を増やすことに興味がないのでしょう」

 確かに、滝クリの身辺は、年収ほどの派手さはない。

「犬猫の殺処分ゼロを目指す財団を2014年に立ち上げ、もっぱらその活動に没頭。結婚しても進次郎氏とは同居せず、今までと変わらず、南麻布の賃貸マンションに東日本大震災の保護犬・アリスと住んでいます。プライベートのファッションは質素ですし、金持ちらしいといえばベンツを運転していることくらいです」(女性誌記者)

 こうした新妻の”勝ち組感”は、冒頭のコメントが示すように、進次郎氏にとっても想定外だったに違いない。

「進次郎氏はしばしば『寄り添う』という言葉を使って被災者や地方の人たちを気遣ったり、『こども保険』を提唱して若者への理解を示してきましたが、進次郎氏の家族の将来に不安がない以上、説得力がなくなってしまう。今後、閣僚になるたびに滝クリの資産の増減が注目されることとなります」(前出・官邸記者)

 年明けにも赤ちゃんが誕生する予定だが、当分、二人が世間の関心にさらされるのは避けられそうにない。

 

世界中で深刻な格差社会にAmazonやAppleらが改革宣言! 日本が夢見た“アメリカ型経営”に変化の兆し

 日本だけでなく世界中の、企業経営が大きく変化するかも知れない――。

 AppleやAmazonといった米国の大手企業経営者の団体であるビジネス・ラウンドテーブル(BRT)が、8月19日に「企業の目的」を再定義した声明文を発表した。これが企業経営者の間で、大きな話題を呼んでいる。

「企業の目的」を再定義する意味とは?

 BRTは、企業の目的をこれまでの「株主第一主義」から「すべてのステークホルダー(利害関係者)に配慮し恩恵を与える」との立場に転じた。声明文には183名の経営者の署名が行われている。

 この声明文で出されたコミットメントには、「従業員へ投資をする。公平な報酬を行い重要な福利厚生を提供する。変化の速い環境に対応するため、訓練・教育を通じて従業員による新たなスキル習得をサポートする」ことなどが盛り込まれている。

 1972年に設立されたBRTだがもともと、設立当初は企業の目的を「企業は株主、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーへ投資・関与することが必要」としていた。しかし、1997年に株主第一主義に転じたのだ。その理由として、「企業買収家からの圧力が一因」としている。

 欧米型企業経営、あるいは米国型企業経営は、経営者は株主から雇われているとの考えのもと、徹底した成果主義により最終利益を追求し、株主への配当を多く支払うことと株価を上昇させ株主利益を拡大すること大命題となっている。

 そのため、短期雇用や実力主義の雇用が行われ、企業業績次第では従業員のリストラ、事業撤退、経営者の交代、場合によっては事業売却や会社そのものの売却すら厭わない。そのため、経営判断のスピードを重視する。従業員にとっても基本的に年功序列はなく、成果主義のため昇給や昇格、待遇面での優遇が行われ、キャリアアップや好条件への転職が当たり前で、企業に囚われることなく人材の流動化が進んでいる。

 これに対して、かつての日本型経営は基本的には終身雇用・年功序列的な雇用が行われ、経営も合議制やボトムアップなど慎重は判断が行われ、企業は従業員のためという意識が強かった。

 しかしバブル経済崩壊後に日本企業では、企業価値が大きく毀損したこともあり、企業買収(特に外資系ファンドによる)が頻繁に行われた。それとともに、企業経営もそれまでの日本型から米国型への転換が行われ、株主重視の経営が行われるようになっってきたわけだ。

 また従業員の側でも、不可抗力的な部分はあるものの、終身雇用を諦めあるいは成果主義による好条件を求めて、人材の流動化や転職が当たり前となっているだろう。そこに加えて、バブル経済崩壊後の不況期には、正規雇用者が急激に減少(いわゆる就職氷河期)を迎えて非正規雇用者が急増し、日本の雇用関係は大きく変化した。

 ではBRTのいう、「すべてのステークホルダーへ投資・関与することが必要」とはそもそもどんな人々のことか。今回の声明文では、企業の経営活動に関わる顧客、従業員、株主、取引先、地域社会、行政機関などすべての利害関係者を指している。

 従って、多くの企業経営者が“念仏のように唱える”ステークホルダー重視の経営とは、米国企業の株主第一主義や近年の日本企業の株主重視のように、株主だけが重視されることではないのだが、これまではステークホルダー=株主という経営が行われてきたわけだ。

 しかし、米国では2000年頃から労働分配率が大きく低下しており、所得格差が拡大していることが、大きな国内問題となっている。こうした現状を鑑み、企業経営者自らが「公平な報酬を行い重要な福利厚生を提供する。変化の速い環境に対応するため、訓練・教育を通じて従業員による新たなスキル習得をサポートする」との声明文を出したことは、非常に大きな意味を持つ。

 もちろん、今回の声明文は株主を軽視するものではなく、株主に対して経済的なリターンをもたらすという目的を放棄したわけではない。それでも、経営者自らが従業員に対する“公平な報酬”という労働分配率を向上させる意思を示したことは、今後、米国の企業経営が変化していく“礎”となるかもしれない。

 このBRTが起こした“小さな波紋”が、やがて“大きなうねり”となって日本の企業経営にも波及し、日本での所得格差を是正する動きにつながることを切に願いたいと思う。