結果次第では菅義偉首相の進退問題にまで発展しかねない、22日の横浜市長選投開票まで残すところわずか。筆者は共同通信、神奈川新聞、テレビ神奈川(TVK)が共同で行った世論調査の“意外な”数値を入手した。
立憲民主党が推薦する野党候補の横浜市立大元教授の山中竹春(48)が、現職の大臣を辞して市長選に臨む前国家公安委員長の小此木八郎(56)を「奇跡でも起きない限り逆転は不可能」(…
結果次第では菅義偉首相の進退問題にまで発展しかねない、22日の横浜市長選投開票まで残すところわずか。筆者は共同通信、神奈川新聞、テレビ神奈川(TVK)が共同で行った世論調査の“意外な”数値を入手した。
立憲民主党が推薦する野党候補の横浜市立大元教授の山中竹春(48)が、現職の大臣を辞して市長選に臨む前国家公安委員長の小此木八郎(56)を「奇跡でも起きない限り逆転は不可能」(…
9月末に予定される自民党総裁選に突然、ダークホースが登場した。
8月10日発売の月刊誌「文藝春秋」(文藝春秋社)に、高市早苗・元総務相がタイトルそのまま、<総裁選に出馬します!>の6ページにわたる論考を寄稿するというのだ。
「8月6日には早刷りが永田町に出回り、各社も報じました。二階俊博幹事長は3日の記者会見で『(菅義偉首相の)続投していただきたいと思う声のほ…
前回、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大による影響について、旅行関連、飲食関連と並んで、特に大きな影響を受けた交通関係の航空分野の状況を取り上げた。そこで今回は、航空分野と同様に大きな影響を受けた鉄道分野についてまとめた。
国土交通省の「鉄道輸送統計月報」によると、2020年度(2020年4月~2021年3月)の鉄道旅客数は176億8174万人と前年度比29.8%とい…
菅義偉内閣がついに「危険水域」に突入した。
時事通信が7月9~12日に実施した世論調査で、前月比3.8ポイント減の29.3%に。他社の世論調査でも軒並み「過去最低」を記録している。
「内閣は支持率が30%を割ると『危険水域』と呼ばれ、とりわけ選挙を前にすると自民党内の倒閣運動が始まり、内閣が倒れると言われています。また永田町には“参院のドン”と呼ばれた青木幹雄…
「カジノ利権」の全貌は暴かれるのか?
東京地検特捜部は、IR(統合型リゾート)事業に関心を寄せていた中国企業の日本法人側が無届けで海外から現金数百万円を持ち込んだとする外為法違反事件に絡み、強制捜査に乗り出した。
「特捜部は、すでに秋元司衆議院議員の地元事務所を家宅捜索し、秋元氏や現金を持ち込んだ張本人とされる中国企業の役員ら複数の関係者への聴取にも着手した。今後の焦点は、特捜部がいつ逮捕に踏み切るか。検察担当の記者らの間では、年内にも関係者の身柄を取った上で、1月の国会召招集までに秋元氏を逮捕するのではないか、との見方が強まっている」(大手紙社会部記者)
公権力の不正を暴くという使命を担う特捜部にとって、「バッジ」つまり現職国会議員の逮捕は「悲願中の悲願」(同)とされる。特に安倍晋三政権が音頭を取って推し進めてきたIR事業については、国内経済浮揚の起爆剤になるという期待感がある一方で、かねてから「不正の温床になるのでは」という懸念も一部に根強かった。
「そのIRにまつわる不正の摘発ということになればインパクトも大きく、特捜部の能力をアピールする絶好の機会にもなる。特捜部長の森本宏氏はこれまでに日産のカルロス・ゴーン元会長の特別背任事件や大手ゼネコンによるリニア中央新幹線工事をめぐる談合事件など、大型事件を次々と摘発してきた。秋元氏の周辺では、今回の件以外にもカネにまつわるさまざまな疑惑があり、特捜部が内偵を進めてきた様子がうかがえる。森本氏は、 特捜部長のキャリアの“仕上げ”にかかったということでしょう」(同)
気になるのは、今回の事件が政界のどこまで波及するかという点だ。秋元氏は、二階俊博幹事長が率いる派閥「志帥会」に所属しているが、「二階派」の通り名で知られるこの派閥は、不祥事や醜聞を抱える問題議員が多いことで知られる。捜査の進展によっては、別の議員の事件への関与が浮上してくる可能性もゼロではない。
「もうひとり、事件に関与している疑いのある議員として名前が挙がっているのが、ある世襲の女性議員です。一時は『次期首相候補』として活躍が期待されたが、数年前に政治資金絡みのスキャンダルに見舞われて失速した。秋元氏とは所属派閥が違うが、事件の舞台のひとつになった中国の財界に独自のパイプを持っており、秋元氏とも親交がある。IR事業に絡む工作資金が渡ったひとりではないか、との見方も出ています」
さる永田町関係者は、声を潜めてこう語る。
「五輪イヤー」の幕開け早々、列島に衝撃が走るかもしれない。
(文=伊芸有象)
日本版カジノと言われるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)構想が大きな曲がり角を迎えている。有力候補の一つと見られていた北海道・苫小牧市へのIR誘致について、鈴木直道・北海道知事が誘致を見送る決断をした。
日本への進出を狙っていた海外のカジノ運営会社の中からは、日本進出を断念するところも出ている。自民党の秋元司衆院議員はIRへの参入を検討していた中国企業関係者との関係で、東京地検特捜部の捜査対象となっている。
11月29日の北海道議会、鈴木知事は「苫小牧へのIRの誘致を見送ります」と発表した。安倍晋三政権が進める日本版カジノ構想に対して、有力候補地が初めて「ノー」を突き付けた。
国はIRの第一弾を2021年1~7月の申請受付としている。申請の中から認可されるのは最大3地域。関東に1つ、関西に1つ、地方に1つが既定路線と言われているが、訪日外国人数やIR開設場所のバランスからも、北海道は有力候補と見られていた。
北海道では道内でIR誘致に3地域が名乗りを上げた。このうち、新千歳空港にも近く、用地確保ができる苫小牧市を候補地として選んだ。
苫小牧市では、10月の臨時市議会でIR誘致を推進する決議案を可決し、誘致に向けIR計画の検討を進めている。道内4経済団体も誘致を求める宣言を北海道に提出、すでに海外の複数のカジノ運営会社も苫小牧市に事務所を設置している。
北海道の試算では、IR開業時の投資額は2,800~3,800億円、年間840万人の集客を見込み、年間売上高を1,560億円と試算、1万人の雇用を期待している。
IR誘致見送りの理由を鈴木知事は、「候補地は希少な動植物が生息する可能性が高く、区域認定までの限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能」と説明している。
だが、北海道が9月に行ったIR誘致に関する道民の意識調査では、「不安」「どちらかといえば不安」と答えた人が3分の2に上った。さらに、議会においても最大会派の自民党・道民会議をIR誘致で一本化できなかったことも、誘致見送りの方向に作用した。
ただ、鈴木知事は誘致見送りにあたって、今回の決定は見送りであり、「来るべき時には挑戦できるよう、所要の準備をしっかりと進める」としている。国は、第一弾のIR開設を3カ所としているが、「7年後に見直す方針」だ。早ければ、2028年に北海道が再びIR誘致に乗り出す可能性が残った。
これには、政治の複雑な背景がある。鈴木知事が誕生した2019年4月の北海道知事選では、北海道選出の国会議員、道内の経済団体は国土交通省の官僚を擁立する方向で動いていた。しかし、菅義偉官房長官の後ろ盾により鈴木氏擁立が決まり、鈴木氏は知事選で圧勝した。菅官房長官は安倍政権内のIR旗振り役だ。神奈川県横浜市のIR誘致でもその影響力が取り沙汰された。菅官房長官の後ろ盾で知事となった鈴木氏は、IR誘致を完全に諦めるにはいかない。
さらに、苫小牧市は橋本聖子五輪担当相の地盤だ。橋本五輪相のスポンサーは競馬界で最大の競走馬生産牧場の社台グループ。その社台グループの吉田勝己氏は苫小牧統合型リゾート推進協議会の副会長を務め、約100ヘクタールの所有地をIR用地として市に無償提供することになっている。鈴木知事の立場の複雑さがわかるだろう。
だが、ここに来て、日本のIR参入に強い意欲を示していた海外のカジノ運営会社からも、日本進出を断念するところが出てきた。米国のシーザーズ・エンターテインメントは、日本でのIRライセンス取得に向けた活動を中止すると発表した。海外のカジノ運営会社の中には、日本でのIRライセンス取得の煩雑さや、カジノ税制の不透明さ、遅々として進まないIR計画に対して失望感を抱くところも出てきている。
北海道苫小牧市は、候補地の自然環境と道民のIRに対する「不安感」が誘致見送りの原因となった。IR誘致を正式発表した神奈川県横浜市でも、住民の根強い反対運動が続いている。日本のIRは地域住民の理解を得なければ、簡単には誘致ができない状況だとも言える。今、日本版カジノは大きな分岐点を迎えている。
捜査の手は着々と迫っている。
12月19日午前、東京地検特捜部は自民党の秋元司衆院議員の地元事務所(東京都江東区)や国会議員会館の事務所に家宅捜索に入った。容疑はカジノを含む統合型リゾート(IR)への参入をめざしていた中国企業関係者が現金を不正に国内に持ち込んだとされる事件にからむ、外国為替及び外国貿易法(外為法)違反によるもの。
特捜部はこれまでにも秋元氏の元秘書の自宅を関係先として捜索をしたうえ、秋元氏自身からも任意で事情聴取をしていた。秋元氏は「不正にかかわったことは一切ない」と説明したとみられるが、特捜部は実態の解明のためには強制捜査が必要だと判断したようだ。
ただ、外為法違反容疑は、あくまで事件の「入り口」にすぎない。事件の本線は、秋元氏がIR誘致事業に絡んで中国企業から「利益供与」を受けていたかどうかだ。政治部記者が解説する。
「秋元氏は2017年8月から今年9月まで内閣府副大臣を務め、昨年10月まではIR担当でした。くだんの中国系企業は17年7月に日本法人を設立して、8月にはCEOが沖縄県でシンポジウムを開いたり、18年1月には同社幹部が北海道留寿都町を穂問して地元リゾート企業幹部と面会するなど、積極的に活動していた。沖縄県のシンポジウムには、秋元氏も出席し、講演もしています。
そして、中国系企業と深い接点があったとされるのが、秋元氏の元政策秘書のA氏。このA氏は小林興起元議員の秘書時代から秋元氏と昵懇で、秋元氏の金庫番だったと言われています。IR誘致に絡んでA氏が暗躍したことは間違いなさそうですが、特捜部は、資金の移動などを秋元氏がどこまで知っていたか、または指示などがあったのかを捜査しているはずです。
秋元氏の後援会関係者からは『誘致を秋元氏が主導していたことは間違いない。カネのことを秘書任せにしていたとは考えられない』との声も上がっています」
最初に元秘書の自宅などが捜索を受けたのは12月7~8日。それから10日あまりで、秋元氏自身の任意聴取、事務所への強制捜査に踏み込んでおり、捜査は急ピッチで進んでいる。特捜部を指揮する森本宏特捜部長は、あのカルロス・ゴーン被告を逮捕、起訴した実績を持つ「剛腕」として知られる。秋元氏を立件できれば、09年の「陸山会事件」で石川知裕元衆院議員を逮捕、起訴して以来の手柄となる。早ければ、年内にも事件がヤマを迎えるのではないか、との見方もある。
菅義偉官房長官は19日午前の記者会見で秋元氏の家宅捜索について問われると「捜査機関の活動内容に関わる事柄なので、答えは差し控えたい」と述べるに留めた。だが、永田町関係者によると、政府からは秋元氏を見限るような言動もみられるという。
「菅氏側近の2閣僚のスピード辞任と首相補佐官の不倫騒動で、政権内における菅氏の権力基盤は相当に揺らいでいる。桜を見る会の追及も予想以上に長引いています。そんな中、内閣府副大臣で、しかもIR担当だった秋元氏が特捜部から捜査をされるという状態をずっと続けていては、来年の通常国会を乗り切れないという危機感が生まれている。政権内部からは『ここまできたら、離党勧告は避けられない。万が一(逮捕された)の場合でも、1月の通常国会前なら(ダメージが)最小限で済む』との声も漏れるほどです」
特捜部からは追い詰められ、政権からは追い出されかねない秋元氏。いずれにしても、いばらの道が待っているのは間違いなさそうだ。
捜査の手は着々と迫っている。
12月19日午前、東京地検特捜部は自民党の秋元司衆院議員の地元事務所(東京都江東区)や国会議員会館の事務所に家宅捜索に入った。容疑はカジノを含む統合型リゾート(IR)への参入をめざしていた中国企業関係者が現金を不正に国内に持ち込んだとされる事件にからむ、外国為替及び外国貿易法(外為法)違反によるもの。
特捜部はこれまでにも秋元氏の元秘書の自宅を関係先として捜索をしたうえ、秋元氏自身からも任意で事情聴取をしていた。秋元氏は「不正にかかわったことは一切ない」と説明したとみられるが、特捜部は実態の解明のためには強制捜査が必要だと判断したようだ。
ただ、外為法違反容疑は、あくまで事件の「入り口」にすぎない。事件の本線は、秋元氏がIR誘致事業に絡んで中国企業から「利益供与」を受けていたかどうかだ。政治部記者が解説する。
「秋元氏は2017年8月から今年9月まで内閣府副大臣を務め、昨年10月まではIR担当でした。くだんの中国系企業は17年7月に日本法人を設立して、8月にはCEOが沖縄県でシンポジウムを開いたり、18年1月には同社幹部が北海道留寿都町を穂問して地元リゾート企業幹部と面会するなど、積極的に活動していた。沖縄県のシンポジウムには、秋元氏も出席し、講演もしています。
そして、中国系企業と深い接点があったとされるのが、秋元氏の元政策秘書のA氏。このA氏は小林興起元議員の秘書時代から秋元氏と昵懇で、秋元氏の金庫番だったと言われています。IR誘致に絡んでA氏が暗躍したことは間違いなさそうですが、特捜部は、資金の移動などを秋元氏がどこまで知っていたか、または指示などがあったのかを捜査しているはずです。
秋元氏の後援会関係者からは『誘致を秋元氏が主導していたことは間違いない。カネのことを秘書任せにしていたとは考えられない』との声も上がっています」
最初に元秘書の自宅などが捜索を受けたのは12月7~8日。それから10日あまりで、秋元氏自身の任意聴取、事務所への強制捜査に踏み込んでおり、捜査は急ピッチで進んでいる。特捜部を指揮する森本宏特捜部長は、あのカルロス・ゴーン被告を逮捕、起訴した実績を持つ「剛腕」として知られる。秋元氏を立件できれば、09年の「陸山会事件」で石川知裕元衆院議員を逮捕、起訴して以来の手柄となる。早ければ、年内にも事件がヤマを迎えるのではないか、との見方もある。
菅義偉官房長官は19日午前の記者会見で秋元氏の家宅捜索について問われると「捜査機関の活動内容に関わる事柄なので、答えは差し控えたい」と述べるに留めた。だが、永田町関係者によると、政府からは秋元氏を見限るような言動もみられるという。
「菅氏側近の2閣僚のスピード辞任と首相補佐官の不倫騒動で、政権内における菅氏の権力基盤は相当に揺らいでいる。桜を見る会の追及も予想以上に長引いています。そんな中、内閣府副大臣で、しかもIR担当だった秋元氏が特捜部から捜査をされるという状態をずっと続けていては、来年の通常国会を乗り切れないという危機感が生まれている。政権内部からは『ここまできたら、離党勧告は避けられない。万が一(逮捕された)の場合でも、1月の通常国会前なら(ダメージが)最小限で済む』との声も漏れるほどです」
特捜部からは追い詰められ、政権からは追い出されかねない秋元氏。いずれにしても、いばらの道が待っているのは間違いなさそうだ。
「♪はっじめて~のアコム」から17年。そういえば、最近お見かけしていない気が……。
森田健作千葉県知事が所属するサンミュージックのタレントを、県が株主の地元テレビ局で積極的に重用していることを12月19日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が取り上げた。
「文春は11月14日号で台風15号で千葉県が被害を受けている最中に森田氏が公用車で別荘に行っていた疑惑を報じていますが、森田氏は記事の多くを否定。それを見て、編集部員たちは“知事を辞任するまで徹底的にやる”と息巻いてましたから、やっぱり追撃が来たかという印象です。記事によると、森田氏は自身の影響力の及ぶ地元メディアや県の事業に、同じサンミュージックの“売れないアイドル”を起用させていたといいます」(週刊誌記者)
そんな血気盛んな文春に“売れないアイドル”と名指しされた一人が小野真弓だ。
小野は2002年に消費者金融『アコム』のCMでブレイクするも、以降はそれを上回るようなインパクトは残せないまま。現在ではテレビで見かけることがほとんどない。
「最近の小野の仕事を追ってみると、『熱血BO-SO TV~千葉の元気を世界に届ける広告会社』(チバテレ)、『森田健作 青春スピリッツ!』(bayfm)、『2010年、第65回国民体育大会ゆめ半島千葉国体』開会式司会、社会人野球のクラブチーム『千葉熱血MAKING』のマスコットガールなど、千葉県、もしくは県知事絡みの仕事ばかりが目立つ。一応、小野は千葉県流山市出身なので必然性はあるものの、キー局の地上波では姿を見ないだけに、森田氏が便宜をはかって、芸能活動を続けているようにも映ります」(前出・週刊誌記者)
かつてはグラビアアイドルとして活動していた小野だが、2011年に水着グラビアを卒業。一時期は歌手デビューするなど、方向性に迷いが見られたことも。
「昨年には36歳でセミヌード写真集を発売しました。作中では、小野自身が書いた短い文章が何編か書かれ、『毎日、まじめそうな顔して過ごしているけど、私だって結構エロいことを考えるよ』と、突然のエロアピール。脱清純派を模索したのでしょうが、大した話題にはなりませんでしたね」(芸能記者)
森田叩きの流れで、“売れないアイドル”のレッテルを貼られ、あらぬ批判の矛先となってしまった小野。自身の窮状がクローズアップされたことで、トレードマークの笑顔まで曇らないことを祈りたい。
※本記事は『灘校物語』(小社刊)の出版を記念して、「まぐまぐ!」にて9月14日に配信された「和田秀樹の『テレビでもラジオでも言えないわたしの本音』」(https://www.mag2.com/m/0001686028.html)を加筆修正し、再掲載したものです。
◇ ◇ ◇
先週の「sakidori」(文化放送)で拙著『自分から勉強する子の育て方』(大和書房)について紹介した。もともとは「塾任せは子どもをつぶす」というタイトルで出したかったのだが、こんなタイトルにされてしまった本だ。これについては、2週間前のメルマガで言いたいことを書いているので、そちらを参照してほしいが、案の定、「それではテクニックじゃないか?考える力がつかない」という批判が、番組ツイッターにきた。
テクニックで何が悪いのだろう?
子どもというのは、それがテクニックであっても、いい点をとると勉強をやる気になるし、自己評価もあがる。逆だと勉強は嫌いになるし、自己評価も下がる。できない問題を考えても、できないことを思い知るだけで、考える力などつくはずがない。
こういう根性論がいまだに幅を利かせているから、子どもの多くは受験勉強にルサンチマンをもつ。そして小学校も中学校も大学も受験していないような総理大臣を支持するようになる。その間に学力で韓国や台湾や中国にさらに大負けして、20年もすれば三等国になりかねないのに。
朝日新聞もたまにはいいことを書くと思った記事、しかも、一面にあった(9月6日朝刊)。筑波大などの研究チームが、愛知県に住むもともと要介護認定を受けていない65歳以上の男女約2800人に協力してもらって、10年間の追跡調査を行った。結果的に、運転をやめた人は続けた人に比べて要介護になるリスクが2.09倍だったという。活動が減ってとのことだが、もともと私はそう思っていたが、ちゃんと統計を取る人がいて嬉しい。こういうまともな学者は医学部にはほとんどいない。動物実験ばかりやって、人間にも当てはまると信じるアホがなる仕事が大学医学部の教授というものだ。
私は高齢者から免許を取り上げるのは財務省の陰謀だと考えている。多少介護費用がかかっても、2~3年早く死んでくれれば年金財政が浮くからだ。
さて、上皇后が乳がんの手術を受けたというニュースが入ってきた。早期の乳がんで、がんだけ摘出して早くも退院し、外出もできているという。めでたしめでたしのような報道だが、私はこの歳のがん患者に手術をするのは反対だ。ましてや今年の6月に心不全の徴候がみつかり、息切れもあったというのだ。高齢者の場合、がんの進行も遅いし、がんだけをとる手術でも、それなりに体力を奪う。
痩せるサプリの健康被害をワイドショーが大々的に報じていた。主にネット広告を行っていたサプリらしい。本当に痩せる人がそれなりにいたそうだから、食品というより、かなり危険なものであったのは確かだ。ただ、このサプリ会社がテレビ広告を打っていなかったから叩いているように思えてならない。要するに、みかじめ料を払っていなかったということだ。
この薬の危険性のついでに、ネット広告の危険性も話題にしていた。本当に汚い。
そもそも痩せるほうが6年から8年早く死ぬのだから、痩せさせることそのものが健康被害である。それなのに、世界の潮流に反して痩せすぎタレントを使い続け、痩せることが美しいような勘違いをさせ、人々を早死にに追いやっている。
それだけでなく、若い(若くない人もいるらしいが、それでも平均寿命の半分くらいだ)女性を毎年100人くらい餓死同然の死に方にさせている。痩せ願望が拒食症につながるから、各国で痩せすぎモデルの追放をしているし、その使用者の処罰までしているのに、日本はテレビと芸能プロダクションがグルになって痩せすぎを使って喜んでいる。そんな奴らに命の大切さなど論じてほしくない。
安倍改造内閣で、予想通り、小泉進次郎が入閣した。
ヘマをやる心配がほとんどない環境大臣(本当は環境大臣にろくな人間がつかないから、異常気象が収まらないのだが)に就かせたということで、安倍氏か菅氏が気を使ったのだろう。
育休を取るらしいが、大臣が育休を取っても大丈夫な役所として環境省が見られているということだ。日本の環境問題のお先は暗い。
文部科学大臣の萩生田という男は、加計問題で、嘘つきと言われても仕方のないようなことをしているが、そういう人間を文科大臣にしたということは、もっとごり押しをしたいということだろう。明治大学商学部卒なのに、千葉の科学大学の客員教授に浪人中に就任できたというのは、文教族の強みなのだろうか? 早稲田実業高校(当時は付属ではなかったが、早稲田には行きやすかった)から明治に入った立派な経歴だ。
中国にも韓国にも台湾にも学力で負けているのに、このレベルの人間を文科大臣に据えるとは、危機感のなさにあきれてしまう。
国土交通大臣には、公明党の赤羽とかいう人間が選ばれた。
ここしばらくこのポストは公明党が牛耳っている。福祉とか平和を売りにしながら、厚生労働大臣や外務大臣などのポストは求めないようだ。私の見るところ、今の公明党は、かつて池田大作が批判した宗教貴族そのものだ。
実は民主党が政権に就く前に、大阪に飛行機で行こうとしたことがある。そうしないと講演会に間に合わなかったからだ。それなのに、機体の整備に時間がかかっているからと1時間も出発が遅れた。すると、顔が四角くて大きな男が、1時間後に秘書を連れて乗り込んできた。当時の公明党の冬柴という代議士だった。後で調べてみると国土交通大臣だった。この地位を悪用して、飛行機を止めるようなことを平気でやるのだ。
どういうわけか、その飛行機に辻元清美も乗り合わせていた。『朝生』か何かでご一緒したので、飛行機を出るとき一緒に怒った覚えがある。こんな私物化が許されるのか?
ところが、民主党が政権を取ると、鳩山内閣で国土交通副大臣になった。飛行機が好きに止められる地位に憧れたのだろうか?
辻元氏がどんな人間かはわからない。ただ、民主党が政権を取るまではきさくな人だったのに、政権を取ってからはかなり態度が大きくなったと、私の周りの人間の多くが言っているのは確かだ(私はその後、じかにお会いしたことがないので、軽々なことは言えないが)。
いずれにせよ、公明党は、この国土交通大臣というポストを重視している。
公明党や学会のおえらいさんのために、飛行機を私物化するためなのか、学会の人が経営する土木業者に仕事が回しやすくするためかわからない。
学会にもいろいろな人がいるし、お金を持っている人のほうが選挙の時に役立つので、そういうこともあるかもしれない。
ただ、私の60年近く生きてきた経験で言うと、公明党の議員(そんなに何度も会ったわけではないが)の態度は大きいが、創価学会の人たちはいい人が多い。礼儀も正しい。
そういういきさつもあって、学会系の雑誌や新聞の取材を何度も受けているので、ウィキペディアに私が創価学会員と書かれたことがある。
学会の一般会員は平和を愛し、弱者に優しく、腰も低い。そういう人を使って、偉そうな態度を取り、自分たちが飛行機を止めるような特権を振りかざす公明党の議員は許せない。
今回、れいわ新選組から沖縄の創価学会員が立候補したが、学会の人の多くは憲法改正に反対だし、集団的自衛権にも反対だ。
しかし、公明党の議員は自分たちの特権のために、平気でそういう大義名分を捨てる。
とくに池田大作氏が公明党に文句を言えない状態(脳のせいか、老化のせいかはわからないが)になってからは、それがひどいようだ。
今回、国土交通大臣に選ばれた赤羽氏について、ウィキペディアにこう記載されている。
日本の集団的自衛権の行使解禁には明確に反対していた。
2012年の第46回衆議院議員総選挙に際し、集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈を変更すべきか問われ、見直す必要はないと回答していた。
また、2014年の第47回衆議院議員総選挙に際し、集団的自衛権の行使に賛成か問われ、反対すると明確に主張していた。しかし、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律」案と「国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律」案が第189回国会に上程されると、一転して賛成票を投じた。
親愛なる創価学会の人たちも、一度、この宗教貴族たちにお灸を据えてやってくれればいいのにと真剣に思う。
ついでに、内閣改造で西村康稔なる私の灘校の後輩も大臣に選ばれた。どういうつてか、私が灘校の先輩ということで、自民党の機関誌で彼と対談をすることになったが、20分ほど遅刻してきて、まともなわびもないし、その後の態度もひどいものだった。
こんな一般人の心理学がわからない人間に、経済再生ができるとはとても思えない。
別の灘の後輩の鈴木寛なる男も、先輩に対する口の利き方がわからないようだった。文教行政をやるならもう少し日本語を覚えろと言いたいが、国会議員という地位につくと、先輩か後輩かより、国会議員か一般人かという区分けをするようだ。
彼らに限らず、頭を下げたことがない、頭を下げることが嫌いな奴が、当たり前に政治家になる時代になった。
小泉進次郎だって、菅氏とかには頭を下げるのだろうが、大衆には上から目線なのに、タレント性が強いので、人気はすごい。
前から言っているように日本は民主主義国などではなく、世襲のほうが偉い封建国家なので、威張るタイプの政治家のほうが、腰が低い人より票が入るのだろう。
大阪でも庶民派から、中国や韓国に頭を下げる必要のないというような偉そうな奴が、政治家でも文化人でも人気を得ている。
公務員にも威張り散らして、お前らが税金の無駄だと言い放っているが、それで彼らのモチベーションが上がるのだろうか? 私が子どもの頃は、大阪商人の血を継ぐ祖母から「頭を下げるのはタダ」と散々聞かされた。
そのほうが経済がうまくいくなら、気に入らない客でも頭を下げて、帰ってからアカンベーすればいいという本音も聞いた。今の日本の政治家にはそれができない。
大阪では、商人でなく、お上から仕事をもらう土建屋の息子が府知事から市長になった。
市長から府知事になった男も、頭を下げる必要のない弁護士先生だ。その親玉の橋下という人も弁護士先生。それを引き上げたたかじんとかいう歌手はええとこのボンボン。今の大阪文化人の代表も作家先生。
自分たちが頭を下げて商売繁盛というより、お上からばくちの権利を得て稼ごうとする魂胆がいやらしい。大阪も終わりに近い。
もっとも、日本のトップが、地元に年に一回しか帰らず、有権者にすらろくに頭を下げないで済むボンボンだ。アメリカのトップには、オバマとトランプという、政治信条がまったく違う人間にヘコヘコできる立派な方ではあるが。
和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。国際医療福祉大学心理学科教授。和田秀樹こころと体のクリニック院長。「I&Cキッズスクール」理事長。一橋大学経済学部非常勤講師。製作・監督した『受験のシンデレラ』はモナコ国際映画祭で最優秀作品賞(グランプリ)を受賞し、『「わたし」の人生 我が命のタンゴ』もモナコで4部門受賞、『私は絶対許さない』でインドとニースの映画祭で受賞するなど、映画監督としても活躍している。
●『灘校物語』(和田秀樹・著/サイゾー・刊/定価1600円+税)
『灘校物語』は、全国書店、ネット書店でお買い求めいただけます。 CYZO BOOK STORE(https://cyzo-two.shop-pro.jp/)でも、限定特典付き、著者の専門である個別受験カウンセリングをセットにした商品を販売中です。
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