小手伸也のSNS不倫は当然の結果!? 基本はサオ師でヒモ体質…舞台俳優の乱れた性事情

 俳優の小手伸也が既婚者であることを隠して、SNSで知り合った女性と不倫していたと、10月10日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。

 この報道を受けて、小手は所属する芸能事務所・オフィスPSCの公式サイトで謝罪文を掲載。「全ては私の不徳の致すところ、自身の未熟さを痛感して、家内からもかつて無い程叱られ深く反省を致しております。」と全面的に非を認めている。

 NHK大河ドラマ『真田丸』(2016年)やテレビ朝日系『仮面ライダーエグゼイド』(17年)などの出演で注目を集め、フジテレビ系『コンフィデンスマンJP』(18年)での怪演で遅咲きのブレイクを果たした小手。40代なかばにして一気に売れっ子になったことで、“シンデレラおじさん”などと呼ばれ、バラエティー番組でも活躍中だ。

 週刊文春の記事によると、小手は2017年にSNSを通じて女性と知り合い、ホテルで何度か関係を持ったという。シンデレラおじさんのまさかの不倫騒動だが、ある舞台関係者は「予想の範囲内」と話す。

「小手さんが不倫をしているかどうかは知りませんでしたが、舞台俳優は基本的に女癖が悪い人ばかり。ファンにとっては舞台俳優は映像に出ている俳優よりも身近なので、結構グルーピーみたいな女の子も多いですからね。そういった子と割り切った遊びをしている舞台俳優は少なくない。小手さんもそういうノリがあったんだと思います」(舞台関係者)

 また、超売れっ子の舞台俳優よりも、“微妙なクラス”の俳優の方が、乱れているともいわれている。

 「売れてる俳優さんは、多少なりともイメージを気にするから、そう簡単にはファンに手を出すようなことはしないでしょう。でも、“微妙に売れている”くらいのレベルの俳優は、あんまりイメージも気にしないし、ファンも近づきやすいから、簡単に遊んでしまう。それに、収入が少ないので、女性ファンに食わせてもらっている人も多いですね。基本的にサオ師でヒモ体質の俳優が多いんです。特に小手さんみたいに、それなりの年齢になるまで、微妙に売れなかった舞台俳優なんて、ヒモ生活も長いし、女関係は乱れまくっていることが多い。舞台出身の中堅俳優なんかは、次は自分の過去がバラされるんじゃないかとヒヤヒヤしているかもしれません」(同)

 ちなみに、舞台女優の場合はどうなのだろうか。

「もちろん、太いパトロンがいるベテラン舞台女優もいますよ。でも、男性俳優のようにアレコレ手を出しているというイメージはあまりない。昔からよく言われるのは、舞台女優は水商売に行くことが多くて、気がついたらそこそこ良いクラブのママになっていたなんていう話もある。そういう意味では、ファンに依存して食いつなぐ男性俳優よりも、女優の方がよっぽど自立しています」(同)

 舞台俳優の乱れた性事情。芸能マスコミとしては、意外と面白い題材と言えるのかもしれない。

暴力&脅しで最後の案件を解決。こんな強引な終わり方でいいのか!?『SUITS/スーツ』最終話

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)最終話。「サヨナラホームラン」 

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■最終話の敵は……姿を見せず

 検事時代の甲斐正午(織田裕二)が担当した世田谷女子高生殺害事件の再審請求。

 当時は、前科がある無職の男・栗林紡(淵上泰史)を犯人として刑務所に送ったが、柳慎次(國村隼)が隠していた証拠を調べたところ、別の真犯人が浮かび上がってきたのだ。

 真犯人と目されるのは、被害者が殺害される直前まで一緒に遊んでいたという同じ高校の男子高校生・曽我部一也と蜂矢勇気。

 起訴後の有罪率99.9%と言われる検察の名誉のため、各方面から再審請求を阻止しようと妨害が入る。

 ここで最高検の柳、もしくは澤田仁志(市川海老蔵)との直接対決となるのかと思いきや、表に出てくるのはやる気のなさそうな新人検事(上白石萌音)のみ。

 彼女に「検察の名誉を守ろうとする誰か」が圧力をかけてくるものの、その「誰か」は姿も形も見えないのだ。

 ある意味、検察全体が敵ということ。デカイ敵といえばデカイが、見えない敵とのバトルでは勝ったとしてもイマイチ爽快感がない。

 

■最後の手段が「脅し」かよ!?

 あの手この手で再審請求を突っぱねる検察を納得させるには、被害者のキャミソールに付着したDNAと曽我部たちのDNAが一致することを証明するのが一番。

 しかし当然、曽我部たちにDNA検査を拒否されてしまう。

 甲斐と鈴木大輔(中島裕翔)、そして「幸村・上杉法律事務所」の面々が協力してこの案件に立ち向かっていく最終回らしい展開ではあったものの、ここからの証拠収集方法がいろいろとヒドイ。

 まずは曽我部のDNAを手に入れるため、バーで口をつけていた酒瓶をゲット。違法に収集した証拠には証拠能力がないのでは……!?

 その結果、キャミソールに付着したDNA型と一致することが判明するが、検察はそもそもキャミソールが本当に被害者のものなのか疑わしいなんて言い出した。

 ここまでゴーインに再審を拒否されちゃうと、さすがに打つ手なし……。

 と思いきや、臆病そうな蜂矢の家に忍び込み、脅し上げることで「曽我部が殺した」という供述をゲット。

 これだけ証拠がどうのこうのやってきておいて、最後は脅し!?

「勝つためなら手段を選ばない」というわりには、普通に案件を解決することが多かった甲斐が、ここに来て「手段を選ばない」設定をフルに活かしたとも言えるが、コレがアリならもう捜査も何も必要ないだろ!

 このムリヤリな解決方法を正当化するためなのか、やたらと「自分なりの正義」だの「正義を貫くには時に小さな悪に目をつぶる必要がある」といったセリフが登場していた。

 これが「手段を選ばない」甲斐の決めゼリフとして、これまでにも登場していたのならまだ分かるが、最終回になって急に言い出したのでは「詭弁!」としか思えない。

■キャラメルの謎も「シーズン2」に持ち越しか

 事件も解決し、残された問題は経歴詐称が事務所のボス・幸村チカ(鈴木保奈美)にバレた大輔の処遇。

 大輔自身は今回の案件を最後の仕事と考え、弁護士を辞める決心をしていたが、甲斐は事務所が過去に起こした不正に目をつぶる代わりに「代表にも目をつぶっていただきたいことが」とチカに迫る。

 大輔に、弁護士バッジとともにボストン行きのチケットを渡す甲斐。

 ハーバード大学に行って、弁護士資格を取ってこいということなのだろう。

 この辺りの展開は日本版「シーズン2」以降にも含みを持たせた結末か。

 アメリカ版のスタイリッシュな雰囲気を意識しすぎて、織田裕二の演技はヘンだし、小粋な会話も滑りがち。どうも地に足が着いていない感じがしていた日本版『SUITS』。

「勝つために手段を選ばない弁護士と、超絶記憶力を持つアソシエイトのバディ」という設定自体は面白いのだから、もしも「シーズン2」があるならアメリカ版の呪縛から解き放たれた、日本独自展開多めのドラマを期待したい。

 ところで、初回から意味ありげに登場していた「江森ソフトキャラメル」。最終回にも登場していた。

 甲斐が「あたり」か何かをゲットするために食べ続けているような描写があったんだけど……結局、何だったのかは分からずじまい。

 この伏線、「シーズン2」まで持ち越すのかよ!?

(文とイラスト=北村ヂン)

『SUITS/スーツ』第10話 久々に見た織田裕二の暑苦しい演技に安心感。賢い演技、向いてないよ……

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)第9話。「最強の検事VS最強の弁護士!」

 いよいよ最終回(前編)。

 今回の案件は、鈴木大輔(中島裕翔)が蟹江貢(小手伸也)と争うことになった、資産家の異母姉妹による遺産分与問題。

 そして、甲斐正午(織田裕二)の元上司・最高検次長検事の柳慎次(國村隼)による汚職疑惑だ。

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■法曹界における「親」がラスボス

 これまでもちょいちょい顔を出してはいたものの、過去にどんな因縁があったのか分からずにいた甲斐と柳。

 柳は悪を憎む思いが突っ走りすぎて、証拠隠しなどの不正をしてまで容疑者を断罪するタイプの検事。甲斐はそんな柳に嫌気が差して検事を辞めて、弁護士となったようだ。

 柳の不正疑惑を調査している最高検監察指導部の澤田仁志(市川海老蔵)は、検事時代の甲斐の後輩。

 多くの「状況証拠」はつかんでいるものの、決定的な「物証」がないため、かつて柳とベッタリだった甲斐にあの手この手で揺さぶりをかけて、証言をさせようとする。

 柳が不正を働いていた事実を知っていた甲斐だったが、澤田の態度から「検察内の内部抗争のニオイ」を嗅ぎ取り、

「そんなものに利用されるのはまっぴらですよ」

 と証言を拒否。

 しかし、澤田たちの集めた「状況証拠」を手に入れたところ、柳が自分の担当事件だけではなく、検察時代の甲斐が担当していた事件の証拠隠しまで行っていたことが発覚する。

 甲斐の部下である大輔に対して、

「私の孫みたいな存在ってわけだ」

 と語っていた柳。つまり柳は甲斐の法曹界における「親」ということだ。

 そんな「親」が自分を裏切っていたことに対する怒りなのか、「親」を告発しなければならないことに対しての迷いなのか、甲斐はいつになくイライラした様子を見せていた。

■やっぱり暑苦しい織田裕二が見たい!

 一方、大輔の担当案件。

 クライアントである資産家の依頼は、ふたりの異母姉妹に公平に資産を分配するよう遺言書を作成したいということだが、姉・藤代(町田マリー)と、妹・雛子(本仮屋ユイカ)の関係は険悪で、すんなりとまとまりそうにはなかった。

 幸村チカ(鈴木保奈美)は、姉の担当を蟹江に、妹の担当を大輔に任せ、交渉を進めるように指示する。

 大輔の経歴詐称を知ったチカは、クビにする口実とするため、ベテランの蟹江と真っ向勝負となるような案件を担当させたのだ。

「互いの資料は盗み見しない」

 というルールを設定した蟹江だったが、当然そんなルールを守るはずもなく、大輔のメールを盗み見。

 しかし大輔もそれを予想しており、あえて偽メールを盗み見させることによって、妹・雛子の欲しがっていたアパレル部門をU&T社に売却するよう仕向けたのだ。

 その上で、U&T社を雛子が買収することによって、アパレル部門を手に入れようという作戦。

 大輔の罠に気付いた蟹江は文句たらたらだが、そこで甲斐がブチ切れる。

「不正を働いた人間が居直るな!」
「部下が相手だったら、何をしても許されているとでも思っているのか? 不正を働いた人間が偉そうに。自分を正当化するな!」

 明らかに柳へのイライラが募っていることからの発言だ。

 近年の織田裕二は、山本高広のモノマネ的な熱血・織田裕二像を払拭したいのか、やたらと「賢いキャラ」をやりたがっているように思える。

 本作でも感情を抑えた演技を心がけているようだが、あんなに色黒な猿人顔なのにクールな知性派弁護士(ハーバード大卒)って、どうしても違和感アリアリなのだ。

 やっぱり織田裕二といえば、『東京ラブストーリー』のカンチや『踊る大捜査線』の青島のような熱い男のイメージが強い。織田裕二に「賢い」イメージなんて誰も求めていないんじゃないだろうか。

 そこにきて今回の感情を爆発させる甲斐。「ボクらの裕二が帰ってきた!」という感じだ。

 織田裕二は素直に、正義感に燃える暑苦しい弁護士役をやった方がよかったんじゃ……。

 近年の武田鉄矢も、金八先生イメージを払拭しようとあえて悪役を演じることが多くなっているが、鉄矢の場合は、素の性格の悪さがにじみ出ていて、金八先生よりも明らかにハマリ役となっている。

 織田裕二の素は、おそらくTBS『世界陸上』で見せるような熱血バカなのだろう。もっと素直に「素」を活かした役をやって欲しい。

■あのキャラメル、何だったんだ?

 大輔の作戦通り、U&T社を雛子が買収することによってアパレル部門を手に入れることに成功。

 しかし蟹江は罠に気付いており、業績の悪いアパレル部門を法外な値段で売りつけていた。

 ということで、雛子の手に入れた会社は最初から借金まみれ。姉・藤代の復讐は果たされたのだ(だったら、罠にハメられた蟹江が怒っていたのはどういうことなの!?)。

 大輔の敗北が確定して、チカはさっそくクビにしようとするが、甲斐は、

「あとひとつだけ目をつぶってもらえませんか。どうしても彼に手伝ってもらいたい案件がある」と頼み込む。

 柳の証拠隠しのせいで生み出してしまった冤罪被害者を救い出したいのだという。

 甲斐と大輔との間に信頼関係が生まれつつあるのはちょいちょい描かれてきたが、ここにきて甲斐が自分自身の案件を「手伝ってもらいたい」とは。

 ふたつの案件がパラレルに進行して、せっかくのバディものなのに、甲斐と大輔、別々の案件に取り組んでいることが多かった本作。

 信頼関係を築き上げたふたりが、いよいよ手を取り合って最大の案件に立ち向かう。熱い展開ではあるが……。

 いろいろ気になっていた伏線が、あと1話でちゃんと回収されるのかが気になるところ。

 特に、第1話からしばしば意味ありげに登場していた「江森ソフトキャラメル」。何の説明もないまま終わったら怒るで、しかし。
(文とイラスト=北村ヂン)

『SUITS/スーツ』第9話 ムリヤリな設定に強引な展開……ゆるふわな主婦にしか見えない石田ひかりの演技

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)第9話。「宿命!裏切りの代償」

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■「無資格の弁護士」に加えて「無資格の会計士」まで登場!

 今回の案件は、幸村チカ(鈴木保奈美)の親友であり、「幸村・上杉法律事務所」の顧問会系事務所&クライアントでもある「YURI綜合会計事務所」所長・花村百合(石田ひかり)からの依頼。

 百合の事務所に勤めている会計士・大河原忠(西村まさ彦)を解雇したいという。その理由は、大河原が経歴詐称して無資格なのに会計士として勤めていたから。

 この案件を担当することになった甲斐正午(織田裕二)と鈴木大輔(中島裕翔)だったが、大輔は自分も無資格な弁護士ということで、大河原の側にガッツリ肩入れしてしまう。

 しかも大河原は、大輔の完全記憶能力と似た、「一度見た数字は忘れない」という特殊能力を持っているのだ。……そんな人、そうそういるもんなのか!?

 このドラマのメイン設定でありながら、まったく納得できない「無資格の弁護士」という設定。

 日本とアメリカで弁護士制度が違うんだから、明らかに無茶なこの設定を引き継がなくてもよかったんじゃ……と思っているところに、「無資格の会計士」まで乗っけてきてしまった。

 大河原は、世話になった個人経営の会計事務所のオーナーが突然亡くなってしまい、“その事務所を潰したくない”という一心で、無資格のまま会計士を続けてしまった……と言っているわりに、アッサリ百合の事務所に引き抜かれたというのも意味不明なのだ。

 それでも、大河原に肩入れした大輔は、なんとか解雇を撤回させるために動き回るのだが、「うーん、ムリでしょ、だって無資格なんだもん」という感情しか沸いてこない。

 その後も、なかなか強引な展開が続く。

 ボウリングの最中に法律事務所の入館証を盗んだり、その事務所に忍び込んで資料を盗み見したり、それを発見した警備員が金を要求してきたり、甲斐が警備員に金を渡したら本当にアッサリと解放してくれたり……。

 久々に「勝つためには手段を選ばない」弁護士っぷりを演出したのかもしれないが、それにしても、ムリヤリ過ぎるよ。

■石田ひかりが、ゆるふわ主婦にしか見えない……

 結果的に「YURI綜合会計事務所」がペーパーカンパニーを利用し、コンサル料を水増し請求していたことが発覚。

 大河原は、無資格の会計士だったことが理由ではなく、水増し請求に気付いてしまったから解雇されることになったのだ。

 自分も裏切られていたと知ったチカはブチ切れるが、百合は否定。しかし解雇された大河原が登場して悪事を暴かれてしまう。

 臭い物にフタをするために解雇した元・社員のせいで全部バラされてしまうというこの展開。前回と同じパターンだ!

 水増し請求に気が付いた社員をクビにしたら、そりゃあ逆恨みして色々バラされちゃうよ。

 大輔も百合も大河原も、それぞれかなり頭のいいキレ者という設定のハズなのに、行動がことごとくバカなのが残念だ。

 そしてもうひとつ残念なのが、石田ひかりの演技。

「親友」「戦友」と言っていたチカと百合のバトルがクライマックスなのだが、百合からは開き直った悪人の力強さが皆無。どう見てもゆるふわな主婦にしか見えないのだ。

 石田ひかり VS 鈴木保奈美のバトルと言われるとワクワクするシチュエーションだけど、ちょっとミスキャストだったのではないだろうか。

 

■切り捨てた人間に足をすくわれるパターン三度!

 百合案件と同時進行していたのが、前回から引き続き大輔の恋愛問題。

 大河原の解雇理由を探るため、蟹江貢(小手伸也)たちとのダブルデートをセッティングし、一緒に行く相手として、前回キスをした谷元砂里(今田美桜)に協力を頼む。

 しかも「私本気だからね、あの時のキス」とまで言われているのに、ガッツリ利用するところは利用して、後になって「妹としか見れない」とバッサリ切り捨て。

 それでいて、聖澤真琴(新木優子)とは仕事中に発情してしまったのか唐突にキス。

 ボンヤリしているようで、結構ヒドイよ大輔!

 そりゃあ、砂里の兄・遊星(磯村勇斗)に、弁護士資格がないことをバラされちゃうわけだわ。

 またも、切り捨てた人間に足をすくわれる展開。このドラマ、このパターン好きだね。

 次回、いよいよ「最終回前編」! って、前回から「最終章」には突入していたハズなんだけど……。
(文と絵=北村ヂン)

『SUITS/スーツ』第8話 B’zの歌がサプライズだって!? 視聴率のためなら手段を選ばないのか……

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)第8話。「情報漏えい者は誰だ!? 最終章スタート!!」

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■あのエロスを振りまく弁護士が再登場

 今回の案件は、有害性塗料によって健康被害を負ったと主張する原告団が、大手建設会社「烏丸建設」を相手取って起こした集団訴訟。

 一審を担当した原告団の弁護士が裁判直前にスキャンダルで炎上し、廃業に追い込まれてしまったということで、甲斐正午(織田裕二)とアソシエイトの鈴木大輔(中島裕翔)が新たに弁護を担当することに。

 相手方「烏丸建設」の弁護士は、甲斐の後輩でもあるスタンリー法律事務所の畠中美智瑠(山本未來)。

 大輔が担当するはじめての裁判の時に「嬉しいです、初体験のお相手になれて(は~と)」なんて、エロスを振りまいていたあの弁護士だ。

「勝つためには手段を選ばない」という甲斐イズムを継承している美智瑠は、原告団ひとりひとりの弱味を徹底的に調べ上げ、脅して回ることによって、わずかな金額での和解を進めようとする。

 甲斐たちの側も「烏丸建設」の情報を調べて対抗しようとするが、えげつない手を使って常に一歩先を行く美智瑠に苦戦。

 ……というか、甲斐って常々「勝つためには手段を選ばない」と言っているわりには大して汚い手を使っていない。

 今回の案件に関しても、「烏丸建設」が法改正された後も使用禁止となった塗料を使用していたという事実を突き止めて決着。裏技的ではあるが、真っ当な戦い方だ。

 前回登場した竹中直人演じる「最強の弁護士」もだいぶショボかったし、本作最強の「勝つためには手段を選ばない」弁護士は畠中じゃないだろうか。

■大輔の恋愛沙汰とか見たくないよ……

 今回は「烏丸建設」の案件と同時進行で、相変わらず大輔の経歴詐称がバレるのバレないだの、大輔を取り巻く女性問題だのもやっていた。

 聖澤真琴(新木優子)が事務所内の情報を流出させた犯人だと疑われ、親身になって守ろうとする大輔。

 それを見て、谷元砂里(今井美桜)がジェラシーを燃やし、ちょいちょい事務所にスーツを届けたり、夜食を届けたり。

「烏丸建設」案件でハードな情報戦が繰り広げられているのに、この恋愛要素、必要だったか!?

 ラスト、砂里がいきなり大輔にキスをしたところを、ちょうど真琴が目撃してしまい、三角関係の激化必至! という感じではあるが……そんなことより、もっとちゃんと弁護士の仕事やって!

 

■サプライズがショボ過ぎて逆にサプライズ!

 第8話に関しては、甲斐と畠中の対決よりも、大輔をめぐる三角関係よりも、よっぽど気になったのが「サプライズ」。

 番組表に「今夜ドラマ放送中にスペシャルサプライズ決行!!」と書かれていたのだ。

 しかし、テレビドラマにおいて視聴者を驚かせるような展開なんて当たり前だ。

 ここまでドーンとアピールしているからには、とんでもないゲストが出てくるとか(江口洋介、安田成美あたりが出てきたらサプライズだが)、香取慎吾主演のドラマ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(TBS系)のように、ドラマなのにいきなり生放送になるとか、そのくらいの仕掛けがなければ「サプライズ」とは言えないだろう。

 しかし『SUITS』の第8話、普通に見ていても何がサプライズだったのか分からず……。もう一回見直しても分からず……。

 放送後に公式Twitterアカウントが明かしたところによると、中盤にB’zによるドラマ主題歌「WOLF」のバラードバージョンが流れたことがサプライズだったんだとか。

 ……はい?

 確かに、初公開のバージョンだったらしく、「いつもと違う感じで稲葉がうなってるなぁ~」とは思っていたが……そんなの知らんがな!

 既に撮影が終了してしまっているため、テコ入れしようにも、ドラマの内容には手を加えられない。苦肉の策が、挿入歌によるサプライズということか。

 この作戦が功を奏したか、一桁台が続いていた視聴率もチョイ盛り返して10.5%(関東地区)になったようだが、何回も繰り返していると信用をなくすぞ!

 甲斐は大して「勝つためには手段を選ばない弁護士」じゃないのに、『SUITS』は「視聴率のためなら手段を選ばないドラマ」状態だ。
(文とイラスト=北村ヂン)

『SUITS/スーツ』第7話 いろんな要素を詰め込み過ぎて、話がややこしいわりに内容が薄い……

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)第7話。「超緊急事態発生!!敵は史上最強の弁護士!!」

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■最強の弁護士がショボすぎる!

 今回の案件はホテルグループの合併交渉。

 甲斐正午(織田裕二)のクライアント「桜庭リゾート&ホテル」は、近々4つのホテルで五つ星の評価を得ることが決まっているなど、日本国内においては超優良ホテルとして知られている。

 一方、合併相手である大手ホテルグループ「KJO」は世界規模で展開しており、合併交渉でどちらが主導権を握るかという争い。

「KJO」側の代理人弁護士は「弁護士法人セイント」代表・聖澤敬一郎(竹中直人)。幸村チカ(鈴木保奈美)とも因縁のある最強弁護士だ。

……ということで、「負けを知らない弁護士」である甲斐と、最強の弁護士・聖澤との熱いバトルが繰り広げられるのかと思いきや、これがショボイにもほどがあった。

 超・上から目線での合併案を提示してきた聖澤に対し、甲斐たちは「KJO」の弱味をつかんでマウンティングを取り、逆に「桜庭リゾート」側に有利な条件で交渉を進めることに成功。

 かと思いきや、「KJO」は交換したお互いの資産状況のデータを元に敵対的買収を仕掛けてきた!

 そこで甲斐は、五つ星が決まっていたホテルをライバルグループに売却して資産価値を半分以下にするという対抗策に打って出る。

 結果、アッサリと頭を下げてしまう聖澤。どこが最強弁護士なんだ!?

「超緊急事態発生!!敵は史上最強の弁護士!!」と、ビックリマークを4つも使っていたのに……。竹中直人の無駄遣いにもほどがあるよ。

 

■話がややこしいわりに内容が薄い

 今回は、合併交渉以外にも内容を詰め込み過ぎて、肝心の甲斐 vs 聖澤のバトルをじっくり描く余裕がなくなっていた感が強い。

・「セイント」への蟹江貢(小手伸也)の引き抜き騒動。
・聖澤とチカとの因縁。
・聖澤とパラリーガルの真琴(新木優子)との親子関係。
・鈴木大輔(中島裕翔)の経歴詐称がバレるバレない問題。

 などなど、さまざまなエピソードが同時進行する、小粋なストーリー展開を演出したかったのかもしれないが、話があっちこっちに飛んでややこしいわりに、内容が薄いという悲しい結果に。

 原作であるアメリカ版での聖澤敬一郎にあたるロバート・ゼインは、第2シーズンの終盤から登場し、その後、準レギュラーとなっていく重要なキャラクターなのだが、第2シーズン以降があるかどうかもわからない日本版で、チョロッと単発で出てきただけの聖澤が、いきなりいろんなバックグラウンドを背負わされても荷が重いってものだろう。

「幸村・上杉法律事務所」の名前にもなっている「上杉」の親友という設定も、その上杉が今まで一度も登場していない(どころか話題にも上がっていない)のでは「誰それ?」状態。

 蟹江の引き抜き問題に関しても、蟹江と聖澤の密会が娘・真琴に目撃されたりと、思わせぶりなシーンはありつつも、ギャラを上げたらアッサリ事務所への残留を決めるなど、「なんだったんだアレ、いるか、このエピソード!?」と叫びたくなってしまう。

 中でも、もっとも興味をひかれないのが、大輔の経歴詐称がバレるバレない問題。

 今回に限らず、ちょいちょいストーリーに絡んでくるこの問題だが、そもそも日本で経歴詐称をして弁護士になりすますという設定自体に無理があり過ぎて、「バレるバレないという以前に、なんでそれが成立しているのかが分からないよ!」という状態。

 おかげで「バレそう!」というシーンでもたいした緊張感が生まれていない。この設定、なくてもよかったのでは……。

 そして「一回見た物を完全に記憶できる」という大輔のスゴイ特殊能力の活用されてなさも悲しい。

 上手く活用できない設定だったら、ムリにアメリカ版から引き継がなくてもよかったのではないだろうか。

■フジテレビが必死でゴリ押ししているが……

 2話連続の再放送をしばしば行ったり、『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』に、谷元砂里役の今田美桜を起用した上、山本高広に『SUITS』撮影現場での織田裕二モノマネを披露させたりと、フジテレビ的にかなりゴリ押している本作だが、視聴率は1ケタ台を更新中。

 評価の高いアメリカ版の『SUITS』を原作にし、フジテレビの黄金期の象徴ともいうべき織田裕二&鈴木保奈美をキャスティング。

 ここまで力を入れたドラマで視聴率的にコケるわけにはいかないが、テコ入れしようにも既に撮影は終了してしまっているため、ドラマの内容には手を入れられない……。

 そんな理由から、あの手この手でゴリ押ししてきているんだと想像されるが、やはり肝心のドラマ自体が盛り上がらないとどうにもならないだろう。

 日本版独自要素と思われる柳慎次(國村隼)の存在や、ちょいちょい意味ありげに登場してくる「江森ソフトキャラメル」など、気になる要素はあるので、今後、それらがフィーチャーされてドーンと盛り上がっていってもらいたいところだが……!?
(文とイラスト=北村ヂン)

織田裕二『SUITS/スーツ』第6話 ハッカーが困った案件をすべて解決!いくら何でも反則過ぎるだろ!

『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)第6話。「消えた20億円の謎!敵は巨大投資詐欺グループ」

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■「投資詐欺」と「親子げんか」案件

 今回は「投資詐欺で20億円騙し取られた件」と「親子げんかで一億円盗まれた件」が同時進行していた。

「投資詐欺」は、甲斐正午(織田裕二)と蟹江貢(小手伸也)がタッグを組んで担当。

 内海財団の会長・内海真須美(ジュディ・オング)がインドネシアに発電所を建設するという轟ファイナンスに20億円投資したものの計画は頓挫。そのまま返ってこない金を取り戻したいとのこと。

 轟ファイナンスは、破産の申し立てをしているため3000万円しか返せないという。しかし、最初から真須美から金を騙し取り計画倒産をするつもりだった可能性もあり、証拠を掴むために資金の流れを探ることに。

 一方の「親子げんか」は、鈴木大輔(中島裕翔)が担当。

 リゾート開発会社・アテナリゾート会長の藤原一輝(大澄賢也)の娘が、社員証を偽造して会社に侵入。さらに口座をハッキングして、1億円以上を別口座に移していたというのだ。

 

■蟹江とのコンビで甲斐の存在感が消える

 日本を代表する資産家である真須美からの依頼ということで、幸村チカ(鈴木保奈美)ははりきって甲斐と蟹江という事務所のエース級を組ませたものの、普段から反発し合っているふたり。いきなりコンビを組まされても上手くいくはずもない。

 蟹江が轟ファイナンスの経理部長を詰問していたら持病で倒れ、そのまま死んじゃったり、資金の流れを掴むため相手方弁護士のアソシエイトを脅し、裏帳簿を入手したと思ったら、ダミーの帳簿だったり……(結局それは相手方のブラフで本物だったのだが)。

 熱血漢で、真贋見極めないまま体当たりで案件にぶつかっていくタイプだ。

「勝つためなら手段を選ばない弁護士」という触れ込みの甲斐だが、そのキャッチフレーズ、蟹江の方がよっぽどふさわしいんじゃないだろうか。

 甲斐の方は、いろいろと考えを巡らせてはいたものの、要は何をやっているのかよく分からないまま。キャラが濃厚すぎる蟹江とコンビを組んだことによって、甲斐の影がオフホワイトくらい極薄となってしまった。

 そして、大輔が担当した「親子げんか」案件。

 藤原の娘・華名(佐久間由衣)に会いに行き、事情を聞き出したところ、父親の会社が環境審査のデータをごまかして小さな島にホテルを建設したことに反発しており、ハッキングで盗み取った1億円は島の住人たちに還元するつもりだという。

 メチャクチャ青臭い上にハッカー!

 華名の、ショートカットにダブルのライダース。さらにガムをクチャクチャ噛んでいるというコーディネイト。謎のハッカー観に笑ってしまった。

 結局、華名が父親に反発していたのは、母親が闘病中だというのにリゾートホテルの建設に没頭していたのが許せなかったからだと判明。

 しかし、リゾートホテルの建設は母親の夢だったのだ。

 大輔から、藤原が妻の夢を叶えるために環境審査で不正をしてまでホテル建設を推し進めていたということを教えられ、和解をすることにした華名。

 ……いや、妻の夢だろうが何だろうが、環境審査をごまかしたのはアウトだと思うけど、それでいいの!?

■ハッカーが全部解決かよ……

 蟹江のミスもあり、膠着状態に陥っていた「投資詐欺」の案件も、何だかんだでスーパーハッカー・華名を仲間に引き入れたことで話はガンガン進んで行く。

 轟ファイナンス社長のクレジットカードの履歴や、轟ファイナンスの経理情報をハッキングして、シンガポールの銀行に資金を隠しているんじゃないかと突き止め、あとは甲斐と蟹江、大輔の3人が力を合わせて、どの銀行に資金を隠しているのかを特定。

 ……どうせなら、シンガポールの銀行もハッキングしてもらえば、もっとアッサリ解決したんじゃないの!?

 いがみあっている甲斐と蟹江による凸凹コンビの協力プレイなど、それなりに見どころはあった第6話だが、結局、案件自体はハッカーがすべて解決してしまい、弁護士たちが右往左往していたのは何だったんだ感も……。

 近年のドラマや映画、アニメなどでありがちな展開ではあるものの、難しい問題を解決するためにハッカーを使うのは反則だと思うのだ。いっくらなんでも万能過ぎる!

 サスペンスドラマにいきなりドラえもんが登場してきて秘密道具「ホームズ・セット」(シャーロック・ホームズみたいに推理ができる道具)を貸してくれた……くらいの掟破りだと思うのだが。

 このドラマにおいて、最大の懸念材料であった大輔の経歴詐称の件も、ハッカーがハーバード大学のアーカイブを書き換えることによってサクッと解決。

 もう何でもアリっすね。

 それに比べて、大輔の「完全記憶能力」の活かされてなさよ……。時々、思い出したかのようにチョロッと使われてはいるものの、「たまたまその時、スマホで動画を撮っていた」くらいのことで代替できる程度の使われ方しかしていない。

 甲斐も、経歴詐称させてまで大輔を雇うくらいなら、ハッカーを雇った方がよっぽど役に立つんじゃないだろうか!?
(文とイラスト=北村ヂン)