“勇介ロス”に襲われ……『監獄のお姫さま』帰る場所を失ったおばさんたちが、月に代わってお仕置き宣言!

 人気脚本家・宮藤官九郎による復讐コメディードラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第6話が21日に放送され、平均視聴率7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイント減となりました。

 まずは、これまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イブ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に起こった横田ユキ(雛形あきこ)殺害事件の罪を、当時婚約者だった“爆笑ヨーグルト姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)に吾郎が押しつけたことを証言させ、再審請求しようという目的があったのです。

 その吾郎・監禁シーンと、カヨたちが女子刑務所で出会い親密になっていく6年前のシーンが行き交うカタチでドラマは展開。前回、しのぶが勇介と名付けた息子を出産し、カヨたちと共に育てたものの、規則により1年半で別れることに。そして、実の母の裏切りにあい、勇介を吾郎に奪われてしまったところまでが描かれました。

 さて今回は、勇介がいなくなってしまったことでしのぶだけでなくカヨたちも元気を失ってしまったところからスタート。美容師免許の取得に励むカヨは勇介の姿ばかりを思い出してしまい集中できず、カットの練習ではマネキンの髪型をすべて角刈りに。“姉御”こと明美や“財テク”こと千夏も重度の勇介ロスに陥ってしまい、それぞれの作業に集中できないでいるのです。

 そんな中、吾郎が西川晴海(乙葉)と再婚したことが報じられ、勇介を我が子のように抱く晴海の姿が週刊誌に掲載されたことで、カヨたちは吾郎への怒りを沸々と燃え上がらせます。

 一方、前回の放送で出所した“小しゃぶ”こと小島悠里(猫背椿)が、シャバの空気に耐えきれず再び薬物に手を出し出戻りしたため、カヨたちはショックを受けます。また、世間ではしのぶ犯人説が揺るぎないものになっていることや、カリスマ経済アナリストとして獄中にいても人気を保っていると思い込んでいた“財テク”のメルマガが半年前に休止になっていること、“姉御”の旦那で暴力団組長の鉄也(高田純次)が若い女と再婚したことなど、外の情報がもたらされ衝撃を受けるのです。

 カヨもまた、旦那の武彦(赤堀雅秋)との離婚が成立し、出所しても帰る場所を失ってしまいます。その寂しさと勇介ロスで落ち込むのですが、母の日の慰問コンサートで子どもたちが童話『おかあさん』を合唱する姿を見て感動。喪失感を吾郎への怒りに転換させて復讐することを決心し、翌朝の朝食時に雑居房のメンバーと共に「月に代わってお仕置き!」と、某セーラー戦士の決め台詞を拝借して決意表明したところで今回は終了となりました。

 さて感想。回を増すごとに面白さがアップしている同ドラマですが、今回も前回以上にクスっとさせられるシーンが多かったです。特に面白かったのが、吾郎・監禁シーンでの“先生”ことふたばのひとり芝居。ふたばは吾郎の秘書を務めているため、姿が見えないことを不審に思った刑事が晴海に電話をかけさせてきたんですね。

 そこでふたばは、共犯者だとバレないように犯人たちに襲われたフリをしたのですが、吾郎にビンタし、ベルトを鞭のように床に叩きつけながら、「ババアの群れが! ババアの群れが(襲ってきた)!」などと絶叫。通話が切れるとカヨたちが冷めた目をしながら「先生、ババアはなしです」と咎めるのですが、前回の放送で、吾郎が「おばさん」と言った際にふたばだけが怒らない、というくだりがあったことも相まって笑ってしまいました。

 また、刑事に疑われることを恐れて一旦、ふたばは吾郎の家に向かうことになるのですが、「コンビニ寄るけど何かいる人?」という問いかけに対して、財テクが「わたしあれよ、まん、まん……」と何やら思い出せない様子を見せ、他のメンバーから「肉まん?」「チャッカマン?」ときたところでカヨが「ハッピーターン?」と言うくだりもおばさん特有の天然ボケな感じが伝わり面白かったです。

 初回から第3話あたりまでは、こういったストーリーに関係のない小ネタが滑りまくっていたためテンポが悪く感じられたのですが、前々回あたりから主要キャスト陣の呼吸が噛み合い、笑わせるシーンがありつつも吾郎への復讐に至った経緯が淀みなく展開されたため、今回の復讐決意シーンもすんなりと受け入れることができました。また、細かい伏線が数多く散りばめられ、それが今後どのように回収されていくのかも楽しみ。次回の放送が待ちきれません。
(文=大羽鴨乃)

“勇介ロス”に襲われ……『監獄のお姫さま』帰る場所を失ったおばさんたちが、月に代わってお仕置き宣言!

 人気脚本家・宮藤官九郎による復讐コメディードラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第6話が21日に放送され、平均視聴率7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイント減となりました。

 まずは、これまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イブ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に起こった横田ユキ(雛形あきこ)殺害事件の罪を、当時婚約者だった“爆笑ヨーグルト姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)に吾郎が押しつけたことを証言させ、再審請求しようという目的があったのです。

 その吾郎・監禁シーンと、カヨたちが女子刑務所で出会い親密になっていく6年前のシーンが行き交うカタチでドラマは展開。前回、しのぶが勇介と名付けた息子を出産し、カヨたちと共に育てたものの、規則により1年半で別れることに。そして、実の母の裏切りにあい、勇介を吾郎に奪われてしまったところまでが描かれました。

 さて今回は、勇介がいなくなってしまったことでしのぶだけでなくカヨたちも元気を失ってしまったところからスタート。美容師免許の取得に励むカヨは勇介の姿ばかりを思い出してしまい集中できず、カットの練習ではマネキンの髪型をすべて角刈りに。“姉御”こと明美や“財テク”こと千夏も重度の勇介ロスに陥ってしまい、それぞれの作業に集中できないでいるのです。

 そんな中、吾郎が西川晴海(乙葉)と再婚したことが報じられ、勇介を我が子のように抱く晴海の姿が週刊誌に掲載されたことで、カヨたちは吾郎への怒りを沸々と燃え上がらせます。

 一方、前回の放送で出所した“小しゃぶ”こと小島悠里(猫背椿)が、シャバの空気に耐えきれず再び薬物に手を出し出戻りしたため、カヨたちはショックを受けます。また、世間ではしのぶ犯人説が揺るぎないものになっていることや、カリスマ経済アナリストとして獄中にいても人気を保っていると思い込んでいた“財テク”のメルマガが半年前に休止になっていること、“姉御”の旦那で暴力団組長の鉄也(高田純次)が若い女と再婚したことなど、外の情報がもたらされ衝撃を受けるのです。

 カヨもまた、旦那の武彦(赤堀雅秋)との離婚が成立し、出所しても帰る場所を失ってしまいます。その寂しさと勇介ロスで落ち込むのですが、母の日の慰問コンサートで子どもたちが童話『おかあさん』を合唱する姿を見て感動。喪失感を吾郎への怒りに転換させて復讐することを決心し、翌朝の朝食時に雑居房のメンバーと共に「月に代わってお仕置き!」と、某セーラー戦士の決め台詞を拝借して決意表明したところで今回は終了となりました。

 さて感想。回を増すごとに面白さがアップしている同ドラマですが、今回も前回以上にクスっとさせられるシーンが多かったです。特に面白かったのが、吾郎・監禁シーンでの“先生”ことふたばのひとり芝居。ふたばは吾郎の秘書を務めているため、姿が見えないことを不審に思った刑事が晴海に電話をかけさせてきたんですね。

 そこでふたばは、共犯者だとバレないように犯人たちに襲われたフリをしたのですが、吾郎にビンタし、ベルトを鞭のように床に叩きつけながら、「ババアの群れが! ババアの群れが(襲ってきた)!」などと絶叫。通話が切れるとカヨたちが冷めた目をしながら「先生、ババアはなしです」と咎めるのですが、前回の放送で、吾郎が「おばさん」と言った際にふたばだけが怒らない、というくだりがあったことも相まって笑ってしまいました。

 また、刑事に疑われることを恐れて一旦、ふたばは吾郎の家に向かうことになるのですが、「コンビニ寄るけど何かいる人?」という問いかけに対して、財テクが「わたしあれよ、まん、まん……」と何やら思い出せない様子を見せ、他のメンバーから「肉まん?」「チャッカマン?」ときたところでカヨが「ハッピーターン?」と言うくだりもおばさん特有の天然ボケな感じが伝わり面白かったです。

 初回から第3話あたりまでは、こういったストーリーに関係のない小ネタが滑りまくっていたためテンポが悪く感じられたのですが、前々回あたりから主要キャスト陣の呼吸が噛み合い、笑わせるシーンがありつつも吾郎への復讐に至った経緯が淀みなく展開されたため、今回の復讐決意シーンもすんなりと受け入れることができました。また、細かい伏線が数多く散りばめられ、それが今後どのように回収されていくのかも楽しみ。次回の放送が待ちきれません。
(文=大羽鴨乃)

クドカン大河に「オリンピック」が一切使えない!? “権利関係”にNHK局内も大紛糾!

“クドカンワールド”の常連女優たちを豪華に集め、放送開始前には大いに期待されたものの、視聴率は初回から9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、9.6%、6.5%、7.8%、8.0%と、苦戦を強いられている『監獄のお姫さま』(TBS系)。

 宮藤官九郎ドラマといえば、2013年放送のNHK朝ドラ『あまちゃん』で社会現象を巻き起こす大ヒットを果たした後は、『ごめんね青春!』(TBS系)、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、さらに今作と、立て続けに視聴率が低迷している。

「でも、視聴率は、おそらく想定内でしょう。さほど問題ではないはずです」と言うのは、週刊誌記者。

「もともとクドカンドラマといえば、視聴率は振るわないものの、DVDのセールスが好調というのが、もはや伝統芸。視聴率的に見てヒット作といえるのは、東野圭吾原作の『流星の絆』(TBS系)と、『あまちゃん』くらいのものではないでしょうか」

 この2作には、共通点があるという。それは、「制約がいろいろ大きかったこと」(同)だそう。

「片や有名原作がある作品で、片や15分のドラマを週6本、半年間放送する作品でした。どちらも、物理的・精神的に、かなり大きな縛りがあったはずです。しかし、皮肉にも、クドカンドラマの場合、縛りがあると、一般層にも受け入れられやすい作品になるのに対し、制約があまりないと、とことん自由に遊んでしまい、濃いファンしかついていけないものになりがちです」(同)

 そうした意味で、特定の「時代」や、NHKの看板など、大きなものを背負い、縛りのきつい大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年予定)は、むしろ期待大だと太鼓判を押す。

 しかし、この大河ドラマ、実は出だしから大きな問題にぶち当たった経緯があると、テレビ誌記者は言う。

「制作を進めていく中で、大きな問題になったのは、実は権利関係なんです。NHKではオリンピック関係の資料映像など、たくさん持っていますから、それらを使えるはずだと踏んでいたのですが、ロゴや名称、資料などの権利が非常に厳しく、NHKが持っている映像もNHKには権利がないため、JOC(日本オリンピック委員会)に高額の使用料を支払わなければいけなくなるらしいのです」

 さらに、衝撃なのは、タイトルにすらも「オリンピック」が使えないということ。

「厳しい権利関係のために、そもそも『オリンピック』という名称が使えない、とんでもないことになった……とNHK内では一時、大モメだったようです。最初は、2020年の東京オリンピックに向けて、気合や期待も高まっていたはずなのに、権利関係の問題が噴出すると、一部からは『なんでオリンピックなんて題材にすることにしちゃったんだ!?』『面倒くさいことになった』というブーイングが出ていたとか。ドラマのタイトルが『オリムピック』になっているのも、苦肉の策だそうですよ」(同)

 とはいえ、その後、諸問題はクリアされたという。

 果たして大河ドラマというさまざまな制限の中で、クドカンがどれだけ遊んでくれるか? まだだいぶ先の話とはいえ、大いに期待したい。

クドカン大河に「オリンピック」が一切使えない!? “権利関係”にNHK局内も大紛糾!

“クドカンワールド”の常連女優たちを豪華に集め、放送開始前には大いに期待されたものの、視聴率は初回から9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、9.6%、6.5%、7.8%、8.0%と、苦戦を強いられている『監獄のお姫さま』(TBS系)。

 宮藤官九郎ドラマといえば、2013年放送のNHK朝ドラ『あまちゃん』で社会現象を巻き起こす大ヒットを果たした後は、『ごめんね青春!』(TBS系)、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、さらに今作と、立て続けに視聴率が低迷している。

「でも、視聴率は、おそらく想定内でしょう。さほど問題ではないはずです」と言うのは、週刊誌記者。

「もともとクドカンドラマといえば、視聴率は振るわないものの、DVDのセールスが好調というのが、もはや伝統芸。視聴率的に見てヒット作といえるのは、東野圭吾原作の『流星の絆』(TBS系)と、『あまちゃん』くらいのものではないでしょうか」

 この2作には、共通点があるという。それは、「制約がいろいろ大きかったこと」(同)だそう。

「片や有名原作がある作品で、片や15分のドラマを週6本、半年間放送する作品でした。どちらも、物理的・精神的に、かなり大きな縛りがあったはずです。しかし、皮肉にも、クドカンドラマの場合、縛りがあると、一般層にも受け入れられやすい作品になるのに対し、制約があまりないと、とことん自由に遊んでしまい、濃いファンしかついていけないものになりがちです」(同)

 そうした意味で、特定の「時代」や、NHKの看板など、大きなものを背負い、縛りのきつい大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年予定)は、むしろ期待大だと太鼓判を押す。

 しかし、この大河ドラマ、実は出だしから大きな問題にぶち当たった経緯があると、テレビ誌記者は言う。

「制作を進めていく中で、大きな問題になったのは、実は権利関係なんです。NHKではオリンピック関係の資料映像など、たくさん持っていますから、それらを使えるはずだと踏んでいたのですが、ロゴや名称、資料などの権利が非常に厳しく、NHKが持っている映像もNHKには権利がないため、JOC(日本オリンピック委員会)に高額の使用料を支払わなければいけなくなるらしいのです」

 さらに、衝撃なのは、タイトルにすらも「オリンピック」が使えないということ。

「厳しい権利関係のために、そもそも『オリンピック』という名称が使えない、とんでもないことになった……とNHK内では一時、大モメだったようです。最初は、2020年の東京オリンピックに向けて、気合や期待も高まっていたはずなのに、権利関係の問題が噴出すると、一部からは『なんでオリンピックなんて題材にすることにしちゃったんだ!?』『面倒くさいことになった』というブーイングが出ていたとか。ドラマのタイトルが『オリムピック』になっているのも、苦肉の策だそうですよ」(同)

 とはいえ、その後、諸問題はクリアされたという。

 果たして大河ドラマというさまざまな制限の中で、クドカンがどれだけ遊んでくれるか? まだだいぶ先の話とはいえ、大いに期待したい。

爆笑ヨーグルト姫、無事出産! おばさんたちの母性がドバドバ出ちゃう展開に笑える泣ける!『監獄のお姫さま』第5話

“クドカン”の愛称で親しまれる宮藤官九郎が脚本を手掛けるドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第5話が14日に放送され、平均視聴率8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.2ポイント増となりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に起こった横田ユキ(雛形あきこ)殺害事件の罪を、当時婚約者だった“爆笑ヨーグルト姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)に吾郎が押しつけたことを証言させ、再審請求しようという目的があったのです。

 その吾郎・監禁シーンと、カヨたちが女子刑務所で出会い親密になっていく6年前のシーンが行き交うカタチでドラマは展開。前回まではしのぶが入所、妊娠発覚、出産という流れが描かれました。

 さて、今回は勇介と名付けた男の子を無事に出産したしのぶが、刑務所に戻ってきたところからスタート。しのぶだけでなく、「母性がドバドバ出ちゃう」と言いながら子育てに協力するカヨたちの愛情も受け、勇介はスクスクと成長します。しかし、幸せな時間には限りが。規則により、刑務所内で一緒に生活できるのは最長でも1年半と決まっているのです。

 いつしかカヨたちだけでなく他の囚人や刑務官たちからも可愛がられるようになる勇介。しかし時の流れは早く、遂にしのぶの元から離されてしまう日が訪れます。乳児園か親戚か、勇介の引き渡し先の選択を迫られたしのぶは、絶縁状態だった母親に預けることに決めます。

 そして迎えたお別れの日。しのぶだけでなく遠巻きに見ているカヨたちも号泣する中、しのぶの母親に勇介が引き取られるのですが、迎えに来た車内からは吾郎が登場。勇介の存在を口止めしたハズなのに、しのぶの母親が裏切ったのです。吾郎に殺人教唆の濡れ衣を着せられただけでなく、愛する我が子まで奪われてしまったしのぶが絶望に打ちひしがれ、慟哭したところで今回は終了となりました。

 さて感想。初回から第3話目あたりまでは女優陣のテンポが悪く、クドカンの持ち味ともいえるクスっと笑わせるようなサブカルネタの台詞もキレを欠いていたため、正直レビュー書きの仕事をしていなければ観るのを止めていたかもしれません。ただ、前回から少しずつクドカンワールドの魅力が発揮され始め、今回はさらに面白味が増したため途中離脱しなくて良かったと心底思いました。

 特に、これまでダダ滑りしている感が強かった、吾郎・監禁シーンでの女優陣の歯車がカチッとハマり始めたような印象を受けました。例えば、吾郎から「おばさん」呼ばわりされてカヨたちがキレる、というパターンがこれまで何度も繰り返されていました。それがあまりにしつこかったため辟易していたのですが、今回はカヨたちが怒って吾郎に詰め寄っていく際、いつもふたばだけが参加していないというツッコミが入ったことで、これまでとは違った流れになり笑いが生まれたのです。

 ふたばを演じる満島は現在31歳ということで、小泉らと比べれば確かにおばさんではありません。しかし、微妙な年齢ではあります。「おばさん」という言葉に反応しない小さなプライドや、規律を重んじるクソ真面目な性格も相まって面白味が増すと同時に、これまでの放送を見直したところ確かにツッコミに参加していなかったため、改めて笑ってしまいました。例えるならば、バラエティ番組でひな壇芸人たちが皆オーバーリアクションする中、ただひとり立ち上がらずに冷静でいる土田晃之的な面白さといったところでしょうか。

 また、カヨたちの怒りを買ってしまったことでツッコミに加わるものの、“とりあえず参加しました”という態度が露骨に出てしまうため、さらに怒りを増幅させてしまうというやり取りは、ドラマというよりも小劇団の舞台を見ているような可笑しさがありました。今回のドラマを制作するにあたり宮藤は、自分は何が1番書きたいのか? という自問をした結果、「おばちゃんのお喋りを書いている時が一番楽しい」という結論に至り、大好きな女優をキャスティングしてもらったとのことですが、その成果が表れ始めたようです。

 現代のシーンで笑わせる一方、勇介との別れで泣かせるという緩急の付け方も見事。また、車内から吾郎が登場した際のまるで悪魔が降り立ったような演出も効いていました。今まではあまり悪い男といった感じがしなかった吾郎ですが、同シーンにより一気に憎さが増した印象です。ここからどのようにして復讐計画が立ち上がっていくのか、今後の展開に目が離せません。
(文=大羽鴨乃)

爆笑ヨーグルト姫、無事出産! おばさんたちの母性がドバドバ出ちゃう展開に笑える泣ける!『監獄のお姫さま』第5話

“クドカン”の愛称で親しまれる宮藤官九郎が脚本を手掛けるドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第5話が14日に放送され、平均視聴率8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.2ポイント増となりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に起こった横田ユキ(雛形あきこ)殺害事件の罪を、当時婚約者だった“爆笑ヨーグルト姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)に吾郎が押しつけたことを証言させ、再審請求しようという目的があったのです。

 その吾郎・監禁シーンと、カヨたちが女子刑務所で出会い親密になっていく6年前のシーンが行き交うカタチでドラマは展開。前回まではしのぶが入所、妊娠発覚、出産という流れが描かれました。

 さて、今回は勇介と名付けた男の子を無事に出産したしのぶが、刑務所に戻ってきたところからスタート。しのぶだけでなく、「母性がドバドバ出ちゃう」と言いながら子育てに協力するカヨたちの愛情も受け、勇介はスクスクと成長します。しかし、幸せな時間には限りが。規則により、刑務所内で一緒に生活できるのは最長でも1年半と決まっているのです。

 いつしかカヨたちだけでなく他の囚人や刑務官たちからも可愛がられるようになる勇介。しかし時の流れは早く、遂にしのぶの元から離されてしまう日が訪れます。乳児園か親戚か、勇介の引き渡し先の選択を迫られたしのぶは、絶縁状態だった母親に預けることに決めます。

 そして迎えたお別れの日。しのぶだけでなく遠巻きに見ているカヨたちも号泣する中、しのぶの母親に勇介が引き取られるのですが、迎えに来た車内からは吾郎が登場。勇介の存在を口止めしたハズなのに、しのぶの母親が裏切ったのです。吾郎に殺人教唆の濡れ衣を着せられただけでなく、愛する我が子まで奪われてしまったしのぶが絶望に打ちひしがれ、慟哭したところで今回は終了となりました。

 さて感想。初回から第3話目あたりまでは女優陣のテンポが悪く、クドカンの持ち味ともいえるクスっと笑わせるようなサブカルネタの台詞もキレを欠いていたため、正直レビュー書きの仕事をしていなければ観るのを止めていたかもしれません。ただ、前回から少しずつクドカンワールドの魅力が発揮され始め、今回はさらに面白味が増したため途中離脱しなくて良かったと心底思いました。

 特に、これまでダダ滑りしている感が強かった、吾郎・監禁シーンでの女優陣の歯車がカチッとハマり始めたような印象を受けました。例えば、吾郎から「おばさん」呼ばわりされてカヨたちがキレる、というパターンがこれまで何度も繰り返されていました。それがあまりにしつこかったため辟易していたのですが、今回はカヨたちが怒って吾郎に詰め寄っていく際、いつもふたばだけが参加していないというツッコミが入ったことで、これまでとは違った流れになり笑いが生まれたのです。

 ふたばを演じる満島は現在31歳ということで、小泉らと比べれば確かにおばさんではありません。しかし、微妙な年齢ではあります。「おばさん」という言葉に反応しない小さなプライドや、規律を重んじるクソ真面目な性格も相まって面白味が増すと同時に、これまでの放送を見直したところ確かにツッコミに参加していなかったため、改めて笑ってしまいました。例えるならば、バラエティ番組でひな壇芸人たちが皆オーバーリアクションする中、ただひとり立ち上がらずに冷静でいる土田晃之的な面白さといったところでしょうか。

 また、カヨたちの怒りを買ってしまったことでツッコミに加わるものの、“とりあえず参加しました”という態度が露骨に出てしまうため、さらに怒りを増幅させてしまうというやり取りは、ドラマというよりも小劇団の舞台を見ているような可笑しさがありました。今回のドラマを制作するにあたり宮藤は、自分は何が1番書きたいのか? という自問をした結果、「おばちゃんのお喋りを書いている時が一番楽しい」という結論に至り、大好きな女優をキャスティングしてもらったとのことですが、その成果が表れ始めたようです。

 現代のシーンで笑わせる一方、勇介との別れで泣かせるという緩急の付け方も見事。また、車内から吾郎が登場した際のまるで悪魔が降り立ったような演出も効いていました。今まではあまり悪い男といった感じがしなかった吾郎ですが、同シーンにより一気に憎さが増した印象です。ここからどのようにして復讐計画が立ち上がっていくのか、今後の展開に目が離せません。
(文=大羽鴨乃)

クドカンはスランプなのか? 『監獄のお姫さま』低迷で、2019年NHK大河ドラマに暗雲

 “クドカン”こと宮藤官九郎が脚本を担当する、小泉今日子主演の連続ドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)が、なかなか不振から脱することができない。

 初回、第2話は共に9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、2ケタ目前までいったものの、第3話は『SMBC日本シリーズ2017 第3戦 DeNA×ソフトバンク』の中継が大幅に延長され、95分遅れの放送となったことも影響したのか、6.5%と急降下。その後も、第4話7.8%、第5話(14日)8.0%と低調な視聴率が続き、一度も2ケタに乗せられていない。

 ネット上では「クドカンファンなので楽しみにしていたのに、期待はずれ」「キョンキョンが好きなので見てみたけど、面白くない。好きな役者がたくさん出てるのに残念」「笑わそう、笑わそうとしてるけど、空回りというか滑ってる」「実力派女優がたくさん出てるのに、完全な無駄づかい」「薄っぺらいマヌケなドラマ」「クドカン、スランプなのか? テンポ悪いし、登場人物に魅力がない」といったふうで、手厳しい声も少なくない。

 同ドラマは女子刑務所が舞台となり、小泉、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂の5人が女囚役。5人は、それぞれの罪状で服役しているが、そのうち、大企業の前社長の娘である江戸川しのぶ(夏帆)は殺人罪の冤罪を着せられており、真犯人は、しのぶの元婚約者であるイケメン社長(伊勢谷友介)だった。出所後、しのぶ以外の4人は、彼女の冤罪を晴らすべく復讐計画を立て、塀の中で女囚たちに気持ちを奪われた刑務官の若井ふたば(満島ひかり)も参加することになる。さまざまな思いが交錯する刑務所での過酷な生活を経て、女たちのリベンジがうまくいくのかを描いた“おばちゃん犯罪エンターテインメント”だ。

 人気脚本家のクドカンは、随所にコミカルなネタを挿入する独創的な世界観で熱狂的なファンを持ち、2013年前期のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』を大ヒットに導いて、評価をさらに高めた。

 ところが、その後に脚本を担当した14年10月期の『ごめんね青春!』(関ジャニ∞・錦戸亮主演/TBS系)は平均7.7%と大爆死。続く16年4月期の『ゆとりですがなにか』(岡田将生主演/日本テレビ系)も、平均8.4%と振るわなかった。両作とも、ドラマファンの評価こそ高かったものの、数字には結びつかず。これで、『監獄のお姫さま』も低調のまま終わるようなら、『あまちゃん』後に脚本を担当したドラマが3作連続で1ケタ台になってしまい、「クドカンはオワコン」と言われてもいたしかない。

 クドカンといえば、19年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で、脚本を担当することが決まっている。むろん、これは朝ドラでの実績があってこその起用だ。『監獄のお姫さま』も、後半でなんとか巻き返して、大河にはずみをつけてほしいものだが……。
(田中七男)

クドカンはスランプなのか? 『監獄のお姫さま』低迷で、2019年NHK大河ドラマに暗雲

 “クドカン”こと宮藤官九郎が脚本を担当する、小泉今日子主演の連続ドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)が、なかなか不振から脱することができない。

 初回、第2話は共に9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、2ケタ目前までいったものの、第3話は『SMBC日本シリーズ2017 第3戦 DeNA×ソフトバンク』の中継が大幅に延長され、95分遅れの放送となったことも影響したのか、6.5%と急降下。その後も、第4話7.8%、第5話(14日)8.0%と低調な視聴率が続き、一度も2ケタに乗せられていない。

 ネット上では「クドカンファンなので楽しみにしていたのに、期待はずれ」「キョンキョンが好きなので見てみたけど、面白くない。好きな役者がたくさん出てるのに残念」「笑わそう、笑わそうとしてるけど、空回りというか滑ってる」「実力派女優がたくさん出てるのに、完全な無駄づかい」「薄っぺらいマヌケなドラマ」「クドカン、スランプなのか? テンポ悪いし、登場人物に魅力がない」といったふうで、手厳しい声も少なくない。

 同ドラマは女子刑務所が舞台となり、小泉、夏帆、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂の5人が女囚役。5人は、それぞれの罪状で服役しているが、そのうち、大企業の前社長の娘である江戸川しのぶ(夏帆)は殺人罪の冤罪を着せられており、真犯人は、しのぶの元婚約者であるイケメン社長(伊勢谷友介)だった。出所後、しのぶ以外の4人は、彼女の冤罪を晴らすべく復讐計画を立て、塀の中で女囚たちに気持ちを奪われた刑務官の若井ふたば(満島ひかり)も参加することになる。さまざまな思いが交錯する刑務所での過酷な生活を経て、女たちのリベンジがうまくいくのかを描いた“おばちゃん犯罪エンターテインメント”だ。

 人気脚本家のクドカンは、随所にコミカルなネタを挿入する独創的な世界観で熱狂的なファンを持ち、2013年前期のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』を大ヒットに導いて、評価をさらに高めた。

 ところが、その後に脚本を担当した14年10月期の『ごめんね青春!』(関ジャニ∞・錦戸亮主演/TBS系)は平均7.7%と大爆死。続く16年4月期の『ゆとりですがなにか』(岡田将生主演/日本テレビ系)も、平均8.4%と振るわなかった。両作とも、ドラマファンの評価こそ高かったものの、数字には結びつかず。これで、『監獄のお姫さま』も低調のまま終わるようなら、『あまちゃん』後に脚本を担当したドラマが3作連続で1ケタ台になってしまい、「クドカンはオワコン」と言われてもいたしかない。

 クドカンといえば、19年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で、脚本を担当することが決まっている。むろん、これは朝ドラでの実績があってこその起用だ。『監獄のお姫さま』も、後半でなんとか巻き返して、大河にはずみをつけてほしいものだが……。
(田中七男)

爆笑ヨーグルト姫の妊娠発覚! クドカン節がようやく炸裂し始め面白さアップ! 『監獄のお姫さま』第4話

 人気脚本家・宮藤官九郎が大好きな女優だけをキャスティング・オファーしたというドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第4話が7日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントアップとなりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に吾郎の婚約者だった江戸川しのぶ(夏帆)が、吾郎の浮気相手・横田ユキ(雛形あきこ)の殺人教唆罪で逮捕されたのが冤罪だったことを吾郎に証言させようという目的があったのです。

 前回は6年前に遡り、カヨたちがいる女子刑務所に“爆笑ヨーグルト姫(爆笑する姿がネット上で出回ったことに由来)”こと、しのぶが入所した当時の様子が描かれました。監房内のテレビで吾郎に新恋人ができたことを知り、落ち込むしのぶ。カヨたちに対して心を閉ざしてしまうのですが、ある日ツワリらしき兆候があらわれるのをカヨが目撃したところで終了となりました。

 そして今回。「もしや、しのぶは妊娠しているのでは?」との疑惑を抱いたカヨは、囚人仲間に伝えるべきか悩むのですが、その様子が刑務官・ふたばに挙動不審だと思われてしまい独居房に入れられてしまうことに。そうこうしているうちにしのぶが倒れたことで妊娠が発覚します。

 刑務所内に動揺が広がることを抑止するため、しのぶの妊娠はカヨのいる雑居房内で箝口令が敷かれることに。秘密を共有したことで仲間意識が強まり、しのぶも心を開くようになるのです。そしてカヨたちはしのぶの様子を見ているうちに、殺人教唆をしたのは、しのぶではなく吾郎だったのではないかという疑惑を抱き始めます。吾郎が『王様のブランチ』(TBS系)に“イケメン社長”として出演し、タレント気取りで浮かれている姿を見たことで余計にその疑いとしのぶへの同情心を強めるのでした。

 やがて月日が流れ、産気づいたしのぶが救急車で搬送されるのをカヨたちが見送ったところで今回は終了となりました。

 さて、感想。第2話目から同ドラマは、現在、6年前の女子刑務所でのシーン、6年前にカヨが夫の不倫を咎めて刺した時の回想シーンなど時系列がバラバラに入り組んだ展開となりました。さらに今回は、暴力団組長の夫に裏切られ違法薬物不法所持の罪で入所した明美や、実の父親に脱税を密告されたことで実刑判決をくらった千夏の回想シーンも挿入されたため、より複雑さが増したのですが、その分ストーリーに厚みが加わってきた印象です。

 また、明美と千夏の回想シーンの中に吾郎役の伊勢谷友介が別の役(若い暴力団組員や若い頃の千夏の父親役)として出演していたのですが、これは2人の意識の中で吾郎の存在が大きくなり始めたこと(千夏の場合は露骨に憎い相手として)を表現しているのではないかとも思いました。あるいはただ単に、伊勢谷をあらゆるシーンに登場させることで笑いを取ろうとしただけかもしれませんが、いずれにせよ今後はカヨたちが吾郎への憎しみを増幅させるシーンが盛り込まれていくことでしょう。前科者のカヨたちが吾郎を誘拐してまでしのぶの冤罪を晴らそうとするのですから、そこには余程の理由があるハズなのです。

 復讐劇への助走が勢いをつけ始める一方、宮藤脚本のミソであるコメディー部分も次第にノッてきたような気がします。特に、しのぶの妊娠を知りソワソワするカヨに対してふたばが“情緒不安定なおばさん”扱いをしたり、妊娠を報告しなかったことに対して「愚鈍!」と言い放つなどのシーンは、女優として大先輩である小泉を満島が罵るというおかしさが加わり笑ってしまいました。洋子が延々とルパン三世のモノマネを繰り返すなど細かいところでスベッている部分はありましたが、クドカン節がようやく炸裂し始めただけにこの先の展開が楽しみです。

 ただ、気になるのはしのぶが裁判で殺人教唆を認めた点です。カヨたちは、妊娠したために再審請求をしなかったのだと臆測していましたが、お腹の中に子供がいると分かっていたのならむしろ全力で刑務所入りを回避しようとするものなのではないでしょうか。その辺の事情も含め、次第に明らかになっていく吾郎・誘拐の背景とジワリと面白味が増し始めたコメディー部分に目が離せなくなってきました。次回を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

爆笑ヨーグルト姫の妊娠発覚! クドカン節がようやく炸裂し始め面白さアップ! 『監獄のお姫さま』第4話

 人気脚本家・宮藤官九郎が大好きな女優だけをキャスティング・オファーしたというドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第4話が7日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントアップとなりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に吾郎の婚約者だった江戸川しのぶ(夏帆)が、吾郎の浮気相手・横田ユキ(雛形あきこ)の殺人教唆罪で逮捕されたのが冤罪だったことを吾郎に証言させようという目的があったのです。

 前回は6年前に遡り、カヨたちがいる女子刑務所に“爆笑ヨーグルト姫(爆笑する姿がネット上で出回ったことに由来)”こと、しのぶが入所した当時の様子が描かれました。監房内のテレビで吾郎に新恋人ができたことを知り、落ち込むしのぶ。カヨたちに対して心を閉ざしてしまうのですが、ある日ツワリらしき兆候があらわれるのをカヨが目撃したところで終了となりました。

 そして今回。「もしや、しのぶは妊娠しているのでは?」との疑惑を抱いたカヨは、囚人仲間に伝えるべきか悩むのですが、その様子が刑務官・ふたばに挙動不審だと思われてしまい独居房に入れられてしまうことに。そうこうしているうちにしのぶが倒れたことで妊娠が発覚します。

 刑務所内に動揺が広がることを抑止するため、しのぶの妊娠はカヨのいる雑居房内で箝口令が敷かれることに。秘密を共有したことで仲間意識が強まり、しのぶも心を開くようになるのです。そしてカヨたちはしのぶの様子を見ているうちに、殺人教唆をしたのは、しのぶではなく吾郎だったのではないかという疑惑を抱き始めます。吾郎が『王様のブランチ』(TBS系)に“イケメン社長”として出演し、タレント気取りで浮かれている姿を見たことで余計にその疑いとしのぶへの同情心を強めるのでした。

 やがて月日が流れ、産気づいたしのぶが救急車で搬送されるのをカヨたちが見送ったところで今回は終了となりました。

 さて、感想。第2話目から同ドラマは、現在、6年前の女子刑務所でのシーン、6年前にカヨが夫の不倫を咎めて刺した時の回想シーンなど時系列がバラバラに入り組んだ展開となりました。さらに今回は、暴力団組長の夫に裏切られ違法薬物不法所持の罪で入所した明美や、実の父親に脱税を密告されたことで実刑判決をくらった千夏の回想シーンも挿入されたため、より複雑さが増したのですが、その分ストーリーに厚みが加わってきた印象です。

 また、明美と千夏の回想シーンの中に吾郎役の伊勢谷友介が別の役(若い暴力団組員や若い頃の千夏の父親役)として出演していたのですが、これは2人の意識の中で吾郎の存在が大きくなり始めたこと(千夏の場合は露骨に憎い相手として)を表現しているのではないかとも思いました。あるいはただ単に、伊勢谷をあらゆるシーンに登場させることで笑いを取ろうとしただけかもしれませんが、いずれにせよ今後はカヨたちが吾郎への憎しみを増幅させるシーンが盛り込まれていくことでしょう。前科者のカヨたちが吾郎を誘拐してまでしのぶの冤罪を晴らそうとするのですから、そこには余程の理由があるハズなのです。

 復讐劇への助走が勢いをつけ始める一方、宮藤脚本のミソであるコメディー部分も次第にノッてきたような気がします。特に、しのぶの妊娠を知りソワソワするカヨに対してふたばが“情緒不安定なおばさん”扱いをしたり、妊娠を報告しなかったことに対して「愚鈍!」と言い放つなどのシーンは、女優として大先輩である小泉を満島が罵るというおかしさが加わり笑ってしまいました。洋子が延々とルパン三世のモノマネを繰り返すなど細かいところでスベッている部分はありましたが、クドカン節がようやく炸裂し始めただけにこの先の展開が楽しみです。

 ただ、気になるのはしのぶが裁判で殺人教唆を認めた点です。カヨたちは、妊娠したために再審請求をしなかったのだと臆測していましたが、お腹の中に子供がいると分かっていたのならむしろ全力で刑務所入りを回避しようとするものなのではないでしょうか。その辺の事情も含め、次第に明らかになっていく吾郎・誘拐の背景とジワリと面白味が増し始めたコメディー部分に目が離せなくなってきました。次回を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)