『ブラッシュアップライフ』安藤サクラの「人生何周もしてる人あるある」と倫理観

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月15~21日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

ロバート・秋山「アイ・ライク・カンケーシャ、OK!」

 副業や兼業が推奨される時代である。1人が複数の職業に従事することもめずらしくない。とはいえ、彼ほど多様な仕事をしている人はいないかもしれない。

 ロバー…

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チュート徳井がやらかしても『いだてん』でカットされない「安藤サクラのブルマ姿」に熱視線

 芸能活動を自粛しているお笑いコンビ「チュートリアル」徳井義実が出演するNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』が3日、再編集して放送された。

 本編前、黒地に白の文字で「編集などで できるだけ配慮をして放送いたします」と告知。徳井は1964年東京五輪の女子バレーボール日本代表・大松博文監督役で、この日のタイトルは同監督の名言「おれについてこい!」だった。

 物語の中心人物であるため全カットとはいかず、徳井は前半部分を中心に約4分間出演。〝東洋の魔女”の異名を持つ安藤サクラ演じる主将の河西昌枝らをしごく猛練習シーンなどで何度もアップの顔が映し出された。これにはネット上で「徳井、出まくりやんけ」「むしろ徳井しか記憶に残らない」など大盛り上がり状態に。

 テレビ関係者は「NHKは夜通し編集作業を行ったようですが、ストーリーの流れから『これ以上は切れない』と判断したようです。ピンの出演シーンならともかく、他の演者さんとのこともあるので」と事情を察する。

 例えば、前出のしごきのシーンでは、安藤サクラの”緑ブルマ”が秀逸だった。

「徳井さんとの絡みで、切ろうと思えば切れたと思いますが、NHK的に『ここは残したい』となったはずです。安藤さんは今年33歳で一児の母でもある。そんな彼女がピチピチの緑色のブルマを履いて、床を転げながらボールに食らいつくんですから(笑)。何とも言えないエロスを感じました」(前出の関係者)

 安藤は昨年の「第71回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督作「万引き家族」で圧倒的な演技をみせ、いまや押しも押されもせぬトップ女優となった。前出テレビ関係者は「そのトップ女優が今回はブルマ姿で躍動しているのですから、たいしたものです。現場でも彼女はブルマ姿で歩き回り、周囲を和ませていたそうです」と明かす。

 徳井ショックで今も編集作業は続いているが、安藤のブルマ姿はすでにプロテクトされているという。『いだてん』最後の救世主になるかもしれない?

『脱力タイムズ』から考える、”番宣”俳優の正しい取り扱い方

 

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(7月7~13日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。

中村倫也「脳にシナプスってあるじゃないですか」

 ドラマの改編期である。バラエティ番組にも主役級の俳優が数多く出演し、ドラマの宣伝、いわゆる番宣をしている。

 で、番宣でゲスト出演をするそんな俳優たちについては、芸人や若槻千夏などが以前からこんなふうにネタにしてきた。しゃべらない、つまらなそうにしている、トークが面白くない――。なるほど、確かにそういう俳優もいるような気がする。そんな俳優がいると、いくら画面上は楽しそうに番組が進行していても、見ている側は真顔で虚空を見つめてしまうかもしれない。

 ただ、実際のところ、番宣だけして帰るみたいな俳優はもうあまりいない。バカリズムも以前、こんなことを言っていた。

「番宣に来たイケメン俳優さんが、全然しゃべらなくててこずるってことは昔からよくあるじゃないですか。最近はもう、そうじゃない人のほうが多いじゃないですか。イケメンなのに全然気取ってなくて、しゃべりが達者で性格がいい、みたいな」(『アメトーーク!』テレビ朝日系、2019年6月20日)

 バカリズムのトークはこの後、「あんなにチヤホヤされてんのに、ねたむ隙すら与えてくれない。どうしていいかわかんないから、そういう人たちは僕、性格悪いって見なすようにしてる」というねたみを交えたネタに展開していくのだけれど、性格の良し悪しはともかく、俳優が積極的にバラエティ番組に参加する姿を見る機会が増えているのは確かだ。

 たとえば、11日放送の『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系)。この日は、新ドラマ『凪のお暇 』の番宣で、黒木華と中村倫也が出演していた。

 中村は言う。自分は割と周囲から「冷静だね」と評価されることが多い。何があっても動じない、感情をコントロールしている、冷静でいられる。そんな自分は「まったく動じない王」である、と。

 中村はさらに語る。いつも冷静でいるにはコツがある。これを自分は、高校時代のアルバイト中に編み出した。

「高校生のとき飲食店の厨房でバイトしてたんですけど、揚げ物とかすると油がはねたりして、『熱っ!』てなるじゃないですか。それが何回か続いたときに、『熱っ!』てなるのめんどくさいなと思ったんですよ。熱がるのやめようって決めたんですよ」

「脳にシナプスってあるじゃないですか。あれを外せばいいんじゃないかなと思ったんですよ。それをやってみようと思ったら、油がはねても熱くなくなったんですよ」

 シナプスを外す。この時点で話はすでにトンチキなゾーンに入っているわけだけれど、番組は続けて「動じなさ」の検証へと移る。中村の目の前に運ばれたのは、日本一酸っぱいといわれているポン酢を入れたところてんだ。果たしてこれを、自称「まったく動じない王」は、むせずに食べきれるのか?

「確認します。……(シナプスは)外れてます」

 そう神妙な顔つきで前置きした上で、ところてんを一気にかっ込む中村。しかし、見事にむせてすべて吐き出す。「まったく動じない王」や「シナプスを外す」という設定のけったいさと、中村の真剣な顔とのギャップ、そしてところてんを吐き出す勢いの良さに思わず笑った。中村のシナプスは外れなかったし、僕のシナプスも快楽物質をたくさん伝達した。

 確かにこの面白さは、有吉や平成ノブシコブシ・吉村、島崎和歌子らバラエティ番組の手だれが「なんだシナプスって」とかツッコんで盛り上げることで、成立しているものかもしれない。だがいずれにしても、番宣に来た俳優がつまらなそうにしているみたいな話は、もう実態とズレているのは確かだ。

 だから、たまに真顔で虚空を見つめてしまう。芸人や若槻千夏がそういう話をしているのを聞くと。

 バラエティ番組に番宣で出演する俳優は、いまや笑いを生む重要なファクターになっている。そして、多くのバラエティ番組では常時ゲストを迎え、何かしらの番宣をやっている。

 とはいえ、番宣それ自体は、バラエティ番組の中では余計な部分かもしれない。なくても番組は成立するかもしれない。

 他方で、番宣自体を番組の笑いに欠かせない要素として組み込んでいるバラエティもある。たとえば、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)である。12日のゲストは志田未来。月9『監察医 朝顔』の番宣での出演だった。

 この日の番組のテーマは、コミュニケーション力を上げる会話術。解説員の元TBSアナウンサー・吉川美代子によるレッスンを踏まえた上で、初対面の相手と対談する実践コーナーが始まった。対談のために用意されたセットに、芸人ゲストのダイアン・津田が向かう。対談相手として登場したのは、コワモテの反社会的な感じのお兄さん2人組である。

津田「ご職業は?」

男性 「あ?」

 冒頭からそんな感じで始まった対談は、終始お兄さんの側がケンカ腰。コワモテを前に、汗をかきながら会話を成立させようと奮闘する津田が笑いを誘う。もちろん、『脱力タイムズ』の視聴者ならおわかりのように、これらはすべて津田以外には渡されている台本通りのやりとりである。

 続けて、同じセットに志田が向かう。対談相手として出てきたのは、先ほどと同じコワモテのお兄さんたち。この対談も成立せずに終わるのか。そう匂わせて始まった会話だが、徐々に男性のトーンは柔和になる。

志田「普段は何されてますか?」

男性「そうだなぁ……パチンコ」

志田「パチンコですか。勝ちますか?」

男性「まぁまぁだな。ねーちゃん行かねーの? パチンコ」

志田「ちょっと仕事が忙しくて、行ったことはないです」

男性「何やってる人?」

志田「一応、女優をやってます」

男性「へー、女優。何に出てんの?」

志田「えっと、月曜9時からのドラマに出演させてもらいます」

男性「なんてドラマ?」

志田「『監察医 朝顔』というドラマです」

 会話が成立しないと思われたコワモテのお兄さんが、流れるようなコミュニケーションで俳優を番宣へと誘導する展開。もちろんすべて台本通りなわけだけれど、一部始終をスタジオで見ていた津田も叫ぶ。

「巧妙な番宣!」

 志田がドラマの内容を説明し始めると、コワモテのお兄さんはドスの利いた声で尋ねた。

「見どころとかあんの?」

 バラエティ番組に俳優が番宣で出演する際は、その俳優の素顔やプライベートが、「意外な一面」と共に披露されることが多い。なんだか番宣は、「意外な一面」と引き換えにされるご褒美のようにも見える。番組冒頭から番宣を始めようとする俳優に、周囲の芸人らが「まだまだ!」とストップをかけるという展開もおなじみだ。言ってみれば、茶番だが。

 けれど『脱力タイムズ』は、そんなよくある展開とは反対に、俳優に台本通りの演技をさせる。もちろん、これはこれで茶番なわけだけれど、意図的に仕組まれた茶番であることをすべての前提にしている分、そこから意図せずあふれ出てしまっているように見える部分(芸人のリアクションにこらえきれずに笑ってしまうところとか、逆にまったく動じず真顔を貫くところとか)に、俳優の「素」を感じたりもする。何より、番組が用意する毎回異なる番宣の仕掛け、その巧妙さにはいつも驚かされる。

 バラエティ番組の中で、余計な部分であるようにも感じる番宣。そんな番宣それ自体に「見どころとかあんの?」と問われたら、僕は迷わず『脱力タイムズ』を番宣しようと思う。

 だからといって、俳優はいつも番宣を目的にバラエティ番組に出るわけではない。たとえば、7日放送の『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京系)には、安藤サクラが代打アシスタントとして出演していた。特に番宣とかはなく、単に番組のファンだからという理由で。ポーカーフェイスでババ抜きをしたり、お面をつけて運動器具にぶら下がったりしていた。

 あるいは、8日の『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)に出ていた佐藤健。彼もまた、番組のファンだからという理由だけで出演していた。冒頭の千鳥とのトークから、佐藤の番組愛は止まらない。

「いま一番おもしろい番組です、これが。テレビの1位です」

 この日の企画は「ガマンめし」。普段当たり前に食べているファストフードも、極限まで我慢して食べるとめちゃくちゃウマいのではないか。そんな想定のもと、食べたい気持ちを抑える過程や、ようやく食べたときの喜び、その一部始終をお送りする企画である。

 今回我慢するのは、すき家のキムチ豚生姜焼き丼。このメニューが大好きで週5で食べていた時期もあるという佐藤は、前日の昼から何も食べずに収録に臨んでいた。カメラが回るずっと前から、すでに佐藤の我慢は始まっていたのである。

 空腹の佐藤を、次々と試練が襲う。ビニール袋に閉じ込めた厨房の空気を店外で吸引するなどし、丼への気持ちを高めていく。高まったところで、あえて店に入らず30分ほど散歩する。そうしてようやく店内へ。が、まだ食べない。まずは、キムチ豚生姜焼き丼のスーパースロー映像を見る。そして、いよいよ本物を目にする時間。目の前に運ばれたキムチ豚生姜焼き丼を見た佐藤はつぶやく。

「完璧な料理だ……」

 嗅覚に続き、視覚も刺激された佐藤。しかし、その後も我慢は続く。体格のいいスタッフが丼をかっ込む様子を見る。空のどんぶりと箸を手に持ち、エアーで食べる。改めて一度ロケバスに戻り、20分ほどドライブする。紅生姜を3ミリだけ食べる、大勢のスタッフがキムチ豚生姜焼き丼を食べる様子をただただ見る。そんな苦行が延々と続くロケに、「想像以上にしんどいっすね……」と佐藤からも弱音が漏れる。

 そうやって我慢に我慢を重ねた末に、ようやく注文。キムチ豚生姜焼き丼をまっすぐ 見つめ、「いただきます」と手を合わせる佐藤。ロケ開始からすでに2時間。食事を抜いてからは、もはや30時間。極限まで我慢して口にした味は、果たして。

「おいしい~」

 口に含んだ瞬間に思わず笑みがこぼれた佐藤から出てきた感想は、積み重ねた時間の長さや我慢の過程の紆余曲折さとは裏腹に、とても短くてプリミティブだった。そんなうれしそうな佐藤を見ているこちらも、なぜだか笑ってしまうから不思議だ。

 番宣のために出演したバラエティ番組でつまらなそうにしている俳優は、もはやほとんどいない。多くはトークやリアクションなどで場を盛り上げている。そんな俳優についてバカリズムは、「性格悪いって見なすようにしてる」とねたみ目線でネタにした。しかし、今回の佐藤に至っては、もはや番宣ですらない。動機は単純な番組愛である。

 どうやら、ねたみを差し挟む最後の余地すらふさがれてしまったようだ。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

『脱力タイムズ』から考える、”番宣”俳優の正しい取り扱い方

 

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(7月7~13日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。

中村倫也「脳にシナプスってあるじゃないですか」

 ドラマの改編期である。バラエティ番組にも主役級の俳優が数多く出演し、ドラマの宣伝、いわゆる番宣をしている。

 で、番宣でゲスト出演をするそんな俳優たちについては、芸人や若槻千夏などが以前からこんなふうにネタにしてきた。しゃべらない、つまらなそうにしている、トークが面白くない――。なるほど、確かにそういう俳優もいるような気がする。そんな俳優がいると、いくら画面上は楽しそうに番組が進行していても、見ている側は真顔で虚空を見つめてしまうかもしれない。

 ただ、実際のところ、番宣だけして帰るみたいな俳優はもうあまりいない。バカリズムも以前、こんなことを言っていた。

「番宣に来たイケメン俳優さんが、全然しゃべらなくててこずるってことは昔からよくあるじゃないですか。最近はもう、そうじゃない人のほうが多いじゃないですか。イケメンなのに全然気取ってなくて、しゃべりが達者で性格がいい、みたいな」(『アメトーーク!』テレビ朝日系、2019年6月20日)

 バカリズムのトークはこの後、「あんなにチヤホヤされてんのに、ねたむ隙すら与えてくれない。どうしていいかわかんないから、そういう人たちは僕、性格悪いって見なすようにしてる」というねたみを交えたネタに展開していくのだけれど、性格の良し悪しはともかく、俳優が積極的にバラエティ番組に参加する姿を見る機会が増えているのは確かだ。

 たとえば、11日放送の『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系)。この日は、新ドラマ『凪のお暇 』の番宣で、黒木華と中村倫也が出演していた。

 中村は言う。自分は割と周囲から「冷静だね」と評価されることが多い。何があっても動じない、感情をコントロールしている、冷静でいられる。そんな自分は「まったく動じない王」である、と。

 中村はさらに語る。いつも冷静でいるにはコツがある。これを自分は、高校時代のアルバイト中に編み出した。

「高校生のとき飲食店の厨房でバイトしてたんですけど、揚げ物とかすると油がはねたりして、『熱っ!』てなるじゃないですか。それが何回か続いたときに、『熱っ!』てなるのめんどくさいなと思ったんですよ。熱がるのやめようって決めたんですよ」

「脳にシナプスってあるじゃないですか。あれを外せばいいんじゃないかなと思ったんですよ。それをやってみようと思ったら、油がはねても熱くなくなったんですよ」

 シナプスを外す。この時点で話はすでにトンチキなゾーンに入っているわけだけれど、番組は続けて「動じなさ」の検証へと移る。中村の目の前に運ばれたのは、日本一酸っぱいといわれているポン酢を入れたところてんだ。果たしてこれを、自称「まったく動じない王」は、むせずに食べきれるのか?

「確認します。……(シナプスは)外れてます」

 そう神妙な顔つきで前置きした上で、ところてんを一気にかっ込む中村。しかし、見事にむせてすべて吐き出す。「まったく動じない王」や「シナプスを外す」という設定のけったいさと、中村の真剣な顔とのギャップ、そしてところてんを吐き出す勢いの良さに思わず笑った。中村のシナプスは外れなかったし、僕のシナプスも快楽物質をたくさん伝達した。

 確かにこの面白さは、有吉や平成ノブシコブシ・吉村、島崎和歌子らバラエティ番組の手だれが「なんだシナプスって」とかツッコんで盛り上げることで、成立しているものかもしれない。だがいずれにしても、番宣に来た俳優がつまらなそうにしているみたいな話は、もう実態とズレているのは確かだ。

 だから、たまに真顔で虚空を見つめてしまう。芸人や若槻千夏がそういう話をしているのを聞くと。

 バラエティ番組に番宣で出演する俳優は、いまや笑いを生む重要なファクターになっている。そして、多くのバラエティ番組では常時ゲストを迎え、何かしらの番宣をやっている。

 とはいえ、番宣それ自体は、バラエティ番組の中では余計な部分かもしれない。なくても番組は成立するかもしれない。

 他方で、番宣自体を番組の笑いに欠かせない要素として組み込んでいるバラエティもある。たとえば、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)である。12日のゲストは志田未来。月9『監察医 朝顔』の番宣での出演だった。

 この日の番組のテーマは、コミュニケーション力を上げる会話術。解説員の元TBSアナウンサー・吉川美代子によるレッスンを踏まえた上で、初対面の相手と対談する実践コーナーが始まった。対談のために用意されたセットに、芸人ゲストのダイアン・津田が向かう。対談相手として登場したのは、コワモテの反社会的な感じのお兄さん2人組である。

津田「ご職業は?」

男性 「あ?」

 冒頭からそんな感じで始まった対談は、終始お兄さんの側がケンカ腰。コワモテを前に、汗をかきながら会話を成立させようと奮闘する津田が笑いを誘う。もちろん、『脱力タイムズ』の視聴者ならおわかりのように、これらはすべて津田以外には渡されている台本通りのやりとりである。

 続けて、同じセットに志田が向かう。対談相手として出てきたのは、先ほどと同じコワモテのお兄さんたち。この対談も成立せずに終わるのか。そう匂わせて始まった会話だが、徐々に男性のトーンは柔和になる。

志田「普段は何されてますか?」

男性「そうだなぁ……パチンコ」

志田「パチンコですか。勝ちますか?」

男性「まぁまぁだな。ねーちゃん行かねーの? パチンコ」

志田「ちょっと仕事が忙しくて、行ったことはないです」

男性「何やってる人?」

志田「一応、女優をやってます」

男性「へー、女優。何に出てんの?」

志田「えっと、月曜9時からのドラマに出演させてもらいます」

男性「なんてドラマ?」

志田「『監察医 朝顔』というドラマです」

 会話が成立しないと思われたコワモテのお兄さんが、流れるようなコミュニケーションで俳優を番宣へと誘導する展開。もちろんすべて台本通りなわけだけれど、一部始終をスタジオで見ていた津田も叫ぶ。

「巧妙な番宣!」

 志田がドラマの内容を説明し始めると、コワモテのお兄さんはドスの利いた声で尋ねた。

「見どころとかあんの?」

 バラエティ番組に俳優が番宣で出演する際は、その俳優の素顔やプライベートが、「意外な一面」と共に披露されることが多い。なんだか番宣は、「意外な一面」と引き換えにされるご褒美のようにも見える。番組冒頭から番宣を始めようとする俳優に、周囲の芸人らが「まだまだ!」とストップをかけるという展開もおなじみだ。言ってみれば、茶番だが。

 けれど『脱力タイムズ』は、そんなよくある展開とは反対に、俳優に台本通りの演技をさせる。もちろん、これはこれで茶番なわけだけれど、意図的に仕組まれた茶番であることをすべての前提にしている分、そこから意図せずあふれ出てしまっているように見える部分(芸人のリアクションにこらえきれずに笑ってしまうところとか、逆にまったく動じず真顔を貫くところとか)に、俳優の「素」を感じたりもする。何より、番組が用意する毎回異なる番宣の仕掛け、その巧妙さにはいつも驚かされる。

 バラエティ番組の中で、余計な部分であるようにも感じる番宣。そんな番宣それ自体に「見どころとかあんの?」と問われたら、僕は迷わず『脱力タイムズ』を番宣しようと思う。

 だからといって、俳優はいつも番宣を目的にバラエティ番組に出るわけではない。たとえば、7日放送の『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京系)には、安藤サクラが代打アシスタントとして出演していた。特に番宣とかはなく、単に番組のファンだからという理由で。ポーカーフェイスでババ抜きをしたり、お面をつけて運動器具にぶら下がったりしていた。

 あるいは、8日の『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)に出ていた佐藤健。彼もまた、番組のファンだからという理由だけで出演していた。冒頭の千鳥とのトークから、佐藤の番組愛は止まらない。

「いま一番おもしろい番組です、これが。テレビの1位です」

 この日の企画は「ガマンめし」。普段当たり前に食べているファストフードも、極限まで我慢して食べるとめちゃくちゃウマいのではないか。そんな想定のもと、食べたい気持ちを抑える過程や、ようやく食べたときの喜び、その一部始終をお送りする企画である。

 今回我慢するのは、すき家のキムチ豚生姜焼き丼。このメニューが大好きで週5で食べていた時期もあるという佐藤は、前日の昼から何も食べずに収録に臨んでいた。カメラが回るずっと前から、すでに佐藤の我慢は始まっていたのである。

 空腹の佐藤を、次々と試練が襲う。ビニール袋に閉じ込めた厨房の空気を店外で吸引するなどし、丼への気持ちを高めていく。高まったところで、あえて店に入らず30分ほど散歩する。そうしてようやく店内へ。が、まだ食べない。まずは、キムチ豚生姜焼き丼のスーパースロー映像を見る。そして、いよいよ本物を目にする時間。目の前に運ばれたキムチ豚生姜焼き丼を見た佐藤はつぶやく。

「完璧な料理だ……」

 嗅覚に続き、視覚も刺激された佐藤。しかし、その後も我慢は続く。体格のいいスタッフが丼をかっ込む様子を見る。空のどんぶりと箸を手に持ち、エアーで食べる。改めて一度ロケバスに戻り、20分ほどドライブする。紅生姜を3ミリだけ食べる、大勢のスタッフがキムチ豚生姜焼き丼を食べる様子をただただ見る。そんな苦行が延々と続くロケに、「想像以上にしんどいっすね……」と佐藤からも弱音が漏れる。

 そうやって我慢に我慢を重ねた末に、ようやく注文。キムチ豚生姜焼き丼をまっすぐ 見つめ、「いただきます」と手を合わせる佐藤。ロケ開始からすでに2時間。食事を抜いてからは、もはや30時間。極限まで我慢して口にした味は、果たして。

「おいしい~」

 口に含んだ瞬間に思わず笑みがこぼれた佐藤から出てきた感想は、積み重ねた時間の長さや我慢の過程の紆余曲折さとは裏腹に、とても短くてプリミティブだった。そんなうれしそうな佐藤を見ているこちらも、なぜだか笑ってしまうから不思議だ。

 番宣のために出演したバラエティ番組でつまらなそうにしている俳優は、もはやほとんどいない。多くはトークやリアクションなどで場を盛り上げている。そんな俳優についてバカリズムは、「性格悪いって見なすようにしてる」とねたみ目線でネタにした。しかし、今回の佐藤に至っては、もはや番宣ですらない。動機は単純な番組愛である。

 どうやら、ねたみを差し挟む最後の余地すらふさがれてしまったようだ。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

『まんぷく』好評で“安藤サクラ争奪戦”が激化! 父・奥田瑛二の「銀座での悪評」も、どこ吹く風

“平成最後の朝ドラ”となったNHKの朝の連続テレビ小説『まんぷく』。期間平均視聴率21.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)という高視聴率を記録したこともあって、主演の安藤サクラをめぐって、民放各局ではドラマ主演の争奪戦が始まっている。

 安藤といえば、父親は演技派俳優の奥田瑛二、母親はエッセイストの安藤和津で、姉の安藤桃子も映画監督という芸能一家に生まれ育ったことはよく知られたところ。父親の奥田は、2人の娘をそれこそ、目に入れても痛くないほど溺愛したが、かつての奥田は、一歩家を出ると、プレイボーイとして名を馳せ、女性関係のウワサが絶えなかった。

 ドラマで共演した松田聖子、女優の喜多嶋舞ほか、数々の女性と浮名を流したが、中でも、元・光GENJIのメンバーである大沢樹生と結婚した喜多嶋が2005年に離婚し、その後、成長した長男がDNA鑑定の結果、大沢と親子関係ゼロの結論が出た際には、かつて不倫相手だった奥田に父親疑惑が持ち上がったほどだ。

 実際、奥田は、数年前に『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)にゲスト出演した際、自ら数々の“破天荒伝説”を披露したこともあった。いわく、奥田自身は当初、銀座はあまり好きではなかったが、無理やり連れて行かれた末にその楽しさに目覚め、はじめは財布に100万円を用意して現金で支払っていたが、ツケが利くと知って以降、調子に乗って顔パスで通いまくっていたところ、家に届いた1カ月分の請求書が、3,000万円にも上ったという。

 飲み代からすれば、クラブにとっては喜ばれる太い客のはずだが、奥田は酒癖が悪く、現場ではあまり歓迎されていなかった。筆者も、8丁目にある芸能人御用達のクラブ「S」に映画関係者に連れられて通っていた奥田を何度か目撃したことがあったが、初めはおとなしく飲んでいても、酔いが回るとホステスを口説く。そのうち、ホステスの体にタッチしたり、自らの下半身を出そうとしたりと酒癖が悪く、敬遠されていた。自ら披露する“伝説”ほど、あてにならないものはない。

 ちなみにその頃、俳優の三浦友和が、当時、読売巨人軍の選手だった原辰徳と一緒に「S」と同じフロアのクラブに飲みに来たことがあった。三浦は、奥田とは違ってクラブ遊びは初めてだったようで、店のボーイに「ボトルは何にしますか?」と聞かれ、「サントリーオールド」と答えていたが、当時の銀座の一流クラブでは「オールド」は置かれていなかった。また、ホステスがついても、口説くわけでもない。妻の百恵さん一筋だと感じた。

 もっとも、奥田はクラブ遊びを“芸の肥やし”にしたのか、三浦同様、今も映画やドラマでいぶし銀の演技を披露している。

 その血を継いだ安藤も、主演した是枝裕和監督の『万引き家族』が昨年、カンヌ国際映画祭のパルムドール賞を受賞。今年の日本の映画祭でも、主演女優賞を総なめにしている。すでに実力派女優の地位を確立しつつある彼女だが、民放ドラマでも視聴率戦争に流されず、父親以上の役者になることを期待したい。
(文=本多圭)

安藤サクラ『まんぷく』ヒットで評価急上昇! CMオファー殺到でギャラは「1本7,000万円」に

 平均視聴率が20%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超える驚異的な数字で、昼のオフィスの話題を独占している朝の連続テレビ小説『まんぷく』(NHK総合)がクランクアップを迎えた。

 主演の安藤サクラは10カ月という長期ロケを無事完走し「すごくスペシャルな時間になりました。超面白いドラマだなと思います。こんな素晴らしい大先輩、スターの方々に囲まれてこんな素晴らしいぜいたくな時間はないです。もう『まんぷく』です」とコメント。撮影期間中、安藤は1歳の長女を世話しながらNHKが作ったキッズルームと現場を往復してきた。

 撮影が終了したことで「もう1人子供を産みたい」と妊活を希望しているのだが……。

「CMスポンサーからオファーが殺到しているため、休むヒマもないほど多忙となりそうです。結婚して、子育てに頑張っているイメージがあるので、母親や子どもを応援するクライアントが広告塔として使いたがっています。また嫌味がないルックスも奏功。契約上、朝ドラの放送中は新規のCM出演はできませんが、放送終了後から安藤が出演するCMが激増しそうです」(芸能関係者)

 さらに映画『万引き家族』(2018)で日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞に輝いたことも、安藤の市場価値を上げている一因になっているという。

「朝ドラで顔が売れて知名度が高まった上に、さらに日本アカデミー賞受賞で箔が付き、短期間でトップ女優に上り詰めました。まさにシンデレラストーリーです。CM出演のギャラは安い部類にはいっていたタレントですが、高騰。1本当たりの単価は倍増して7,000万円前後にまで跳ね上がっています」(同)

『まんぷく』の放送は3月30日まで。まだまだフィーバーが続きそうだ。

NHK『まんぷく』好調も、関連商品や取材対応に“慎重すぎる”ワケとは?

 いよいよ「まんぷくラーメン」が完成したものの、パクリ商品が続出するなど、まだまだ波乱の続くNHK連続テレビ小説『まんぷく』。

 実在のモデルがいる物語だけに、即席ラーメンを作るという大筋はもともと決まっている。にもかかわらず、結論まで間延びすることなく、物語がテンポよく進み、シリアスとコミカルのバランスも良く、番組開始当初から好調を維持してきた。

 しかも、萬平・福子夫妻と「ブシムス」の鈴さんをベースとし、波瀾万丈の人生において、塩業に従事する男くさい集団「塩軍団」が人気を博したり、菅田将暉演じる弁護士が活躍するパートがあったりと、各所で熱量の大きな盛り上がりも生んできた。

 そうしたドラマの好調ぶりに熱い視線を送る出版社は当然ながら多数あり、関連本やさまざまな企画がNHKに提案されてきたらしい。しかし、それらは軒並み却下されていると、ある版元の編集者は言う。

「いま視聴率20%を超えるドラマのコンテンツは貴重ですし、まして『まんぷく』は人気作で、SNSなどでも盛り上がりを見せていますので、その人気にあやかりたいと思うところは多いのでしょう。それらの企画が却下されているのは、『まんぷく』がBK(NHK大阪放送局)制作のため、スタッフの規模が東京に比べて少なく、対応しきれないからということです」

 ただし、番組公式Twitterやインスタグラムでは、撮影裏話やオフショットなど、ファンにとってうれしい情報を随時アップしている。

 番組のクオリティについては妥協することなく、高い水準で維持しつつ、「無料」のファンサービスも惜しみなく提供する「商売っ気のなさ」は、まさに長谷川博己演じる「萬平マインド」のようでもある。

 しかし、その一方で、あるテレビ誌記者からはこんな声も。

「番組は数字・評価ともに非常に好調で、キャスト・スタッフの関係性も、現場の空気も良いです。ただ、取材についてはかなり慎重になっていて、特にヒロイン役の安藤サクラさんの取材をするのは非常に困難。しかも、記事に関しても、ヒロインに絡む部分はかなり細かなチェックが入るんですよ」

 さらに、ある週刊誌記者は言う。

「安藤サクラさんの所属する事務所『ユマニテ』は、実力派俳優を多数抱えている純粋な役者事務所で、バラエティやトーク番組などに番宣で出まくるタレント役者さんたちとスタンスが異なることもあるでしょう。また、好調のドラマだからこそ、役者さんに作品に集中してもらうため、『雑音』をできるだけ耳に入れないよう、スタッフたちが守るというのも朝ドラではときどきあるケースです」

 朝ドラという強いコンテンツを利用し、さまざまな関連商品の商売を広げていったり、マスコミを大いに利用して、話題性ばかりを狙う作品もときどきある。

 そんな中、ドラマ作りに全力を注ぎ続ける『まんぷく』のスタンスは、理想的なあり方なのではないだろうか。

『まんぷく』、完全な“倦怠期”で視聴率急降下!「いつインスタントラーメン作るの?」

  スタートから、好調に推移していたNHK連続ドラマ小説『まんぷく』の視聴率が、ここにきて、一気に急降下してきた。

 同作は初回(10月1日)23.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と好発進。その後も、20~22%台で推移。週平均視聴率は第1週(同1日~6日)から第7週(11月12日~17日)まで21%超えを果たしていた。

 ところが、異変が起きたのは第8週(同19日~24日)から。この週は、第48話(同24日)で19.7%と初の大台割れを記録し、週平均は20.7%で自己ワースト。

 週が明けて、第49話(同26日)も19.8%で、2話連続で20%台に乗せられなかった。第50話(同27日)は21.8%と回復したが、今後も大台割れを記録する回が出てきそうな雰囲気も漂ってきた。

「従来の朝ドラは、若手のヒロインを抜擢し、相手役にも若手俳優を起用し、序盤は子役による演技から始まるのが定番でした。しかし『まんぷく』は、すでに実績のある演技派の安藤サクラと長谷川博己のコンビで、子役による演技はなく、期待感が高かったのです。しかも、庶民になじみ深いインスタントラーメンの生みの親である安藤百福と、妻・仁子(まさこ)をモデルにしたドラマとあって、初回から好調な視聴率をはじき出してきました。ところが、戦争が終わったと思ったら、塩作り。第8週からは栄養食品『ダネイホン』の研究開発が始まり、完全な倦怠期。視聴者としては、『いったい、いつインスタントラーメンを作るの?』という気になってしまうでしょうね。『ダネイホン』の開発が一段落するまで、視聴率は低迷しそうな気がします」(テレビ誌関係者)

 とはいえ、朝ドラは半年の長丁場で、『まんぷく』はまだ4カ月も残っている。ここで一気にインスタントラーメンを作ったのでは、ネタ切れになりそう。しばらくは、視聴者も「ダネイホン」の研究開発で我慢するしかなさそうだ。

(文=田中七男)

『まんぷく』安藤サクラが好評でNHK大喜び! 「若手女優の登竜門としての朝ドラ」は終焉か

 NHKの連続テレビ小説『まんぷく』が好調だ。11月12~17日の第7週の週間平均視聴率は21.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、放送開始から7週連続で視聴率20%台をキープしている。その好調の背景には、ヒロイン・福子を演じる安藤サクラ(32)の存在が大きいという。

「素朴だけど天真爛漫で前向きな福子をストレートに演じている安藤サクラの演技は、まさに王道の朝ドラといった雰囲気。本来の朝ドラのメイン層である40代以上の視聴者に、特に好感度が高いようです」(テレビ誌記者)

 安藤といえば、どちらかといえば“個性派女優”といったイメージも強く、これまで朝ドラヒロインのような明るく元気な役を積極的に演じてきたわけではない。また、安藤がNHKから出演オファーを受けたのは、第1子を出産した直後のこと。昨今の朝ドラは、20代前半の若手女優がヒロインを務めることが多いため、“異例のオファー”として、不安要素を指摘する声も少なくなかった。

「安藤は確かに正統派美人女優ではありませんが、演技力についてはもともと高く評価されています。NHKとしても、安藤が素晴らしいヒロインを演じてくれるという確信があってオファーしたはず。そういう意味では、想定通りの結果になっているということでしょう」(同)

 NHKの朝ドラヒロインは、オーディションで決まる場合と、NHKからのオファーで決まる場合がある。

「『まんぷく』の前に放送されていた『半分、青い。』の永野芽郁はオーディションで選ばれた主演女優で、『まんぷく』の後に放送される『なつぞら』の広瀬すずはオファーです。いずれにしろ、10代後半から20代前半の若手女優がキャスティングされるのがパターンとなっていて、20代後半になるとチャンスはなくなると言われてきました。ほとんどの朝ドラが10代後半から晩年までの女性の半生を描く物語なので、ある程度若くないと若年期を演じられないという事情もある。しかし、今回安藤が成功したことで、その傾向も変わってくると思います」(テレビ局関係者)

 つまり、今後は、安藤のような30代以上の朝ドラヒロインが誕生する可能性も高くなりそうだというわけだ。

「すでにキャリアも人気もある30代以上の女優を主演にすることは、NHKにとってもメリットは大きい。演技力の点で心配することもないだろうし、主演女優の知名度が高ければ、それだけで宣伝効果もある。視聴者の年齢層も比較的高めなので、そういった層をしっかり意識するという意味でも、若手女優よりも、それなりに活躍している30代以上の女優のほうが適切なキャスティングであるといえますね」(同)

 また、オーディションでヒロインを選ぶ際のリスクを軽減することもできる。

「例えば、のん(能年玲奈)のように、朝ドラ出演後に事務所トラブルが起こってしまうケースもある。そうなると、出演作が再放送しにくくなったり、ドラマそのものに妙なイメージがついてしまったりするんです。でも、キャリアがある女優なら、そういったトラブルに発展するリスクは低いですからね。NHKとしては、安藤でのチャレンジが成功して、かなり喜んでいるかもしれません」(同)

 NHKの朝ドラの歴史において、『まんぷく』は大きなターニングポイントとなるのかもしれない。

安藤サクラがヒロインの次々期朝ドラ『まんぷく』に若手が出ない? 松下奈緒、内田有紀、要潤ら大物の出演が続々決定

 安藤サクラがヒロインを務める、10月スタートのNHK連続ドラマ小説『まんぷく』の追加キャストが発表されたが、どうにも様子がおかしい。“若手”俳優・女優が、ただの一人も入っていないのだ。

 同ドラマは、インスタントラーメンをこの世に生み出した日清食品の創業者・安藤百福(ももふく)氏と、その妻・仁子(まさこ)氏の半生をモデルにした作品。何度も失敗しては、どん底から立ち上がる“敗者復活戦” を繰り返した末、世紀の大発明へとたどり着くという、二人の人生大逆転の成功物語だ。

 ヒロイン・今井福子役に安藤、その夫・立花萬平役には長谷川博己の起用が決まっていたが、新たにヒロインの家族のキャストが決まった。

 福子は三人姉妹の末っ子で、長女(上の姉)・咲役は内田有紀、次女(下の姉)・克子役は松下奈緒、母・鈴役は松坂慶子が務める。さらに、咲の婚約者・小野塚真一役には大谷亮平が、克子の夫・香田忠彦役には要潤がキャスティングされた。

 むろん、この先、ヒロインの夫・萬平の家族や、二人を取り巻く人々を演じるキャストが発表されることになるが、現時点で若手キャストはゼロ。韓国からの逆輸入俳優となる大谷は、国内ではブレークしたばかりだが、年齢的にはすでに30代後半で、“若手”と呼ぶには、いささか語弊がある。

「従来の朝ドラは、10代から20代前半のフレッシュな女優がヒロインを務めるため、その家族や、幼なじみ、同級生などの役で、多くの若手が起用されるのが通例。そこから新たなスターが生まれるのが、朝ドラの醍醐味であり、見どころのひとつでもあります。しかし、『まんぷく』では、ヒロインの安藤が32歳、夫役の長谷川が41歳であるため、若手をどこに配するかが難しい。今後の追加キャストで、若手の名が出てくることになるでしょうが、重要な役どころでは起用しづらいですね」(テレビ誌関係者)

 ヒロインのみならず、朝ドラをきっかけに、多くの若手がブレークを果たしていった。朝ドラは高視聴率をキープしているだけに、テレビ業界では、「朝ドラに出れば売れる!」とのジンクスが確立している。そのため、有力芸能事務所は、朝ドラに期待の若手を送り込むのに躍起だ。現在放送中の『わろてんか』では、主人公・てん役の葵わかなをはじめ、広瀬アリス、徳永えり、水上京香らがブレークした。

 ヒロインと、その相手役が、朝ドラでは異例の“高年齢”となる『まんぷく』。若手の台頭があるかどうかとなると疑問が残るが、演技力抜群の安藤と長谷川のコンビだけに“本格派”のドラマを見せてくれることを期待したい。
(文=田中七男)