『不倫(レンタル)』というタイトルに込められた、高齢処女の思考回路とは?

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『不倫(レンタル)』(角川書店)

■今回の官能小説
『不倫(レンタル)』(姫野カオルコ、角川書店)

 「30歳を過ぎた処女」と聞くと、「見た目が残念なのかな?」「性格がきつすぎるとか」「それとも男性恐怖症?」などと思ってしまいがちだが、特に容姿や性格に問題があるわけでもなく、男性にも興味があるという高齢処女だって確かにいる。本当に、“たまたま”セックスに至ることができないまま、歳を重ねてしまったという女性が。言い換えればそれは、事故のようなものだ。

 もし私がその立場だったとしたら? 個人の問題だとわかっていても、周りの同性の友達と比べてしまいそうだ。結婚と出産を経て、処女だった時代のことすら忘れ果てている友達を見ると、私は多分、自分自身を笑うことしかできなくなると思う。とうの昔に売り手市場は終わってしまったと思い込み、その半面、男子中学生のように強くセックスを渇望する。その現実をどう受け止めればいいのか、わからなくなるのではないだろうか。