ベッキー、いきなりの“無計画妊娠”にあの時以来に所属事務所は困惑の裏事情

 タレントのベッキーが、夫でプロ野球・読売ジャイアンツの二軍内野守備走塁コーチ・片岡治大との間に第1子を授かったことがわかった。現在妊娠5カ月くらいとみられ、来春に出産予定。

 これ自体は大変おめでたい話なのだが、問題はタイミング。ベッキーは12月7日に放送開始する、フジテレビ系連続ドラマ『悪魔の弁護人 御子柴礼司 -贖罪の奏鳴曲-』(要潤主演)でヒロインに起用されているからだ。

「仕事が激減したベッキーにとって、連ドラにフルでレギュラー出演するのは、2013年7月期『ショムニ2013』(フジテレビ系)以来6年ぶりで、今回はヒロインという久々のビッグチャンスでした。幸い、『悪魔の弁護人』の撮影は放送前の今月中にクランクアップする予定ですが、この撮影がオンエアとほぼ同時進行になっていたとしたら、お腹も大きくなって、役作りの上で支障が出る可能性がありました。妊娠が判明してから、撮影していたのですから、つわりなど体調面での問題も少なからずあったでしょうし、現場スタッフや共演者は、かなり気を使ったはず。ベッキーが計画的に子づくりしていたら、こんなタイミングでの妊娠はあり得ないでしょう」(テレビ制作関係者)

 ドラマの撮影スタッフ、共演者も苦慮しただろうが、所属事務所のサンミュージックプロダクションとしても、困惑を隠せないという。

「周知の通り、ベッキーは『ゲスの極み乙女。』のボーカル・川谷絵音との不倫騒動で、一時はすべての仕事を失い、事務所も大ダメージを受けました。それでも、なんとかベッキーを再生させようとして、事務所も奔走。しかし、バラエティ番組に出ると、いまだ視聴者からのバッシングが多く、“女優業”にシフトしたばかり。7月期にはNHKドラマ『これは経費で落ちません!』(多部未華子主演)の後半パートに出演しており、女優としての前途に光明が差したばかり。そんな矢先の妊娠、産休ですから、おめでたいこととはいえ、事務所も困っているようです」(芸能プロ関係者)

 ベッキーがかつて売れっ子だった頃、事務所の稼ぎ頭だったことは間違いない。だが、騒動で迷惑をかけ、ようやく復活の兆しが見えてきたところだっただけに、事務所も素直にはおめでたを喜べないのだろう。

 なんせ同事務所には、稼いでいるタレントがカンニング竹山ろメイプル超合金・カズレーザーぐらいしかいないだけに、ベッキーの産休は頭が痛いところだろう。

産休も育休も取れない!? 上戸彩、第2子妊娠が判明でも仕事を休めない”切実事情”

 上戸彩が第2子を妊娠中で、7月に出産予定であることを明らかにした。当初、上戸は出産後に報告するつもりだったというが、『女性セブン』(小学館)にスクープされ、発表せざるを得ない状況になってしまった模様だ。

 上戸は2012年9月にEXILE・HIROと結婚し、15年8月に第1子を出産した。それ以降は育児に重点を置き、拘束時間の短いCMなどを中心に芸能活動を続けてきた。撮影で長時間拘束されるドラマ、映画の仕事は控え目にしており、昨年7月期にかつて自身が主演を務めたドラマ『絶対零度』シリーズ(フジテレビ系)の第3シリーズ『未然犯罪潜入捜査』が放送された際も、主演を沢村一樹に譲り、“特別出演”にとどまっていた。

 上戸は「引き続き、家族を大切に、仕事では少しでも世の中を元気にできるようにがんばっていきたいと思いますので、温かく見守っていただけたら幸いです」とのコメントを出し、出産後も仕事を続けていく意向を明らかにしている。

 第1子も、まだ幼く、第2子ができるとなると、育児はさらに大変になりそうで、長期間“育休”を取ってもおかしくないところだが、なかなか休むわけにはいかない。それは所属事務所(オスカープロモーション)の切実な事情が絡んでいるという。

「オスカープロでは、エースの米倉涼子は健在ですが、昨年3月に第1子を出産した武井咲の本格復帰は、まだ先になりそう。剛力彩芽はご承知の通り、ほとんど開店休業状態。『ミス・ワールド2013』日本代表の田中道子を猛プッシュしましたが、ブレークまでには至っていません」(芸能プロ関係者)

 かつては、絶対的なCM女王の座に君臨していた上戸。出産後、仕事をセーブしていながら、昨年はAOKIなど9社のCMに起用されており、CM業界での需要は依然高い。それだけに、オスカープロとしては、まだまだ上戸に稼いでもらいたいところ。

「藤田ニコル、岡田結実、小芝風花らもがんばってはいるものの、そのほかの若手が伸び悩み、上戸や武井、剛力がフル稼働できない分を、なかなかカバーできていない。従って、まだまだ上戸にはエースとしてがんばってほしいと願う関係者は多い」(同)

 上戸にはゆっくり休んで元気な子どもを産んでほしいものだが、果たして?

「自分の価値観を押し付けることは……」吉木りさ、妊活中の辛かった言葉を明かすもネット民から賛否両論のワケ

 タレントの吉木りさ(31)が妊活中の思い出話をつづり、ネットから賛否が起こっている。17年11月に俳優の和田正人(39)と結婚した吉木。今月3日には第1子妊娠を報告していた。

 そんな吉木だが、5日にブログを更新し、「辛かったある言葉」というエントリーを投稿。「実際のところ、入籍してから約1年は自分なりに頑張りながらも中々上手くいかず、あっという間に時間が経ってしまい最後の半年間は不妊治療に特化した産婦人科に通院していました」と、約1年半の間妊活をしていたことを告白。「期間は人それぞれあれど、ある人は数ヶ月、ある人は半年、ある人は数年と、様々な妊活ブログや経験を書かれていた方々の言葉や悩み、思いがすごく勉強になっておりました」と同じ妊活経験者のブログを読んでいたことも明かした。

 また、妊活中、「地味に辛かったことが何気ない会話の中でありました」といい、「お子さんの予定は?」「なんで作らないの?」「子供はいいよ~!!早く作った方がいいよ!!」と年上の男性から声を掛けられたとのこと。吉木は「『言われなくてもわかってるよ!!』と大声で言いたくなるほど私は辛かった」といい、「その度にプレッシャーになり、落ち込み…母親に泣きながら電話することも」と告白。最後には「今の時代、様々な形で夫婦の絆を築いているご夫婦、ご家庭に、自分の価値観を押し付けることは絶対にしてはいけないなと勉強になりました」とつづっていた。

 吉木のこうした投稿にネット上では、「頑張って報われるものでもないから辛いよね…」「分かる!自分が言われたとき殺意が湧いた」といった声のほか、「1年半でできたんだからよかったじゃん。何年も治療して授かれない人もいるし、この発信が誰かを傷つけている可能性もある」「こんなことブログで書く時点で自分こそ差別意識がある証拠」「何年不妊治療しても授からない人だっている。自分がそこから抜け出したら上から目線で価値観を押し付けてはいけないんだとわかったとか……それがすでに上から目線なんだよ」という声が飛び交ってしまった。

 芸能人が不妊治療について語ることも珍しくない昨今だが、デリケートな話題だけに賛否両論巻き起こるのが常だ。今回の吉木の発信も、さまざまな意見を集める結果となっていた。

矢口真里が第1子妊娠も、不倫イメージ拭えず批判殺到! 令和ベイビー&ママタレ狙いの“計画妊娠”か

 飲酒運転に不倫と暗いニュースばかりが目立っているモーニング娘。OG。そんな中、タレントの矢口真里が“妊娠”との明るいニュースをもたらしてくれた。

 矢口は4月2日深夜に放送された『The NIGHT』(AbemaTV)にて、「新しい命を授かっています。安定期に入っていて、夏の終わりに出産予定です」と告白。第1子を妊娠していることを発表。続けて、性別はまだわかっていないことを明かし、判明し次第、同番組で発表すると視聴者に向けて伝えていた。

 妊娠というなんともおめでたいニュースだが、ネットはこのニュースに批判的な様子。「よくもまあまあ、妊娠とか(笑)」「子どもの将来が心配」との声が続々と上がっている。

「矢口さんといえば、あの“クローゼット不倫”の余波がいまだ続いていています。また、再婚相手で子どもの父親はその時の間男である梅田健三さん。それゆえ、おめでたいニュースですが、どうしても批判が集まってしまうのでしょう」(芸能ライター)

 そんな批判ばかりが目立っている今回の妊娠発表だが、一部ではこの妊娠が計画的なものだったのでは?というウワサが持ち上がっているようだ。

「元夫の中村昌也さんがまだ矢口さんと結婚していた時にテレビに出演した際、子どもの話になったら矢口さんが『今はママタレが多いから時期じゃない』と行ったと告白していたことがあり、矢口さんは“計算づくしの女”だとバラしていたことがありました。そのため、今回の妊娠も芸能界の“令和ベイビー”第1号になろうと計画したのではとウワサされています。正直、最近は自虐キャラ売りも低迷していますし、元モー娘。OGたちもママタレとして活躍しようとしていましたが、ほとんどが泣かず飛ばず。ここでママタレの座を勝ち取ろうと目論んでいる可能性もありそうです」(同)

 矢口がママタレ……。出産前から批判しかないだけに、正直“不安”の2文字しか思い浮かばず。仮に念願叶ってママタレとなったとしても、批判に晒されるのは目に見えているようにも思えるのだが……。

 まあ、いろいろと世間から言われてしまっているが、まずは、元気な赤ちゃんを産んでほしい。

平愛梨、久々『ヒルナンデス!』に生出演! ド派手ハイブランド衣装&腹周りの激変に視聴者二度驚愕!

 1月17日に放送された『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に、タレントの平愛梨が出演した。平の夫はサッカー日本代表・長友佑都選手で、現在は夫が所属するサッカークラブ「ガラタサライ」があるトルコに移住しており、日本には仕事があるときだけ帰国するという生活を送っている。

 今回、約1年半ぶりの同番組生出演となった平。番組では「おかえり」「愛梨ちゃん、久しぶり」と、メインMCのウッチャンナンチャン・南原清隆をはじめ、共演者たちから歓迎の言葉が。この歓迎がよほど嬉しかったのか、平は放送後、自身のInstagramに「皆さんのおかえりなさいの言葉が新鮮で嬉しく感じました。出演者の皆さんやスタッフさん!お会い出来て本当に嬉しかったです」(原文ママ)と出演した喜びを投稿した。

 また、平はこのメッセージとともに生出演時の衣装で映った写真も投稿。襟元や七分丈の袖口にレースがあしらわれたアイボリーの生地に、ハイブランドのGUCCIの総柄が入っている膝丈のワンピースを着用しており、ファンからは「かわいかったです」「本当キレイで憧れです」と母となっても変わらない愛らしさを賞賛する声が聞かれた。

 しかし一方で、多くの視聴者は、この衣装に嫌悪感を抱いたよう。ネットでは放送中から「昼間からGUCCIのワンピースって凄いな……」「一目でGUCCIとわかるワンピース着てくるなんて、主婦を敵に回したい感じ!?」「68万のワンピース……さすがサッカー選手の妻ですね(苦笑)」と辛口なコメントが並んでいたという。

「『ヒルナンデス!』といえば、『格安コーデ』『100円便利グッズ』といった視聴者層である主婦に合わせた企画を頻繁に放送している番組。そのため、ゲスト登場する女性タレントたちなどは、ハイブランドよりは手ごろなブランドの衣装を着ていることが多いのですが、平さんははっきりとハイブランドがわかる衣装でしたよね。視聴者もやっぱり、『番組にそぐわない』と思ったようですし、好感度はあきらかに下がりましたよ」(女性誌編集者)

 また、今回の派手な衣装に別の女性誌ライターは、「平さんは以前からファッションセンスが独特でした。ヒラヒラしたレースが多いものや、ゴテゴテした物が好きなよう。そういえば、夫・長友選手と帰国の際に着ていた赤いワンピースもやばかったと言われてましたよね。もしかしたら、一時帰国でしたし、今回はスタイリストをつけずに、私服で登場したのかもしれませんね」と推測する。

 その一方で、久しぶりに平の激変振りにも注目が行っていたようで、

「視聴者はこの衣装だけでなく、ふっくらとしてみえるお腹周りに釘付けとなっていた様子で、『元から太いイメージだっけど、さらに太い』『お腹出てる気がする』といった指摘が。もしかしたら、妊娠なんてことも!?」(芸能ライター)

 ただの産後太りなのか、それとも“幸せ報告”があるのか……。平の動向が気になるばかりだ。

福原愛、第2子妊娠を発表!“夫婦イチャイチャ”印象が強すぎて、「生々しい」とネットは引き気味!?

 2012年のロンドン五輪にて団体で銀メダルを、16年のリオ五輪では団体で銅メダルを獲得し、先日、現役引退を発表した元卓球日本代表・福原愛。そんな彼女が、第2子を妊娠したことを台湾の卓球選手で夫の江宏傑が、自身のTwitterにて発表した。

 12月5日、江はTwitterにて「いつも応援ありがとうございます! 皆さんにご報告があります。来年の春、あいらちゃんがお姉ちゃんになります」と福原が妊娠していることを発表。続けて「新しい家族に会えることを楽しみに、感謝の気持ちを忘れず家族一丸となって頑張っていきたいと思います。これからもよろしくおねがいします(^^)」と綴り、家族3人で写った画像ともに投稿した。

 また同日、福原も自身のブログを更新し、妊娠を報告。「今まで通り、この経験も卓球界及びスポーツ界、そして子供達の未来に貢献できるよう努力していきたいと思います。今後ともよろしくおねがいいたします!」と述べた。

 この妊娠発表はすぐさまニュースになり、ネットでも話題に。「おめでとう!」との声が続々と上がっている。

「10月21日に現役引退を表明し、23日に会見を行った福原さん。会見では『選手とは異なる視点から競技に向き合いたい』と話していましたが、この時からネットでは『妊娠したのでは?』との憶測が飛んでおり、あまりびっくりとの声は少ないのが現状。しかし、『あの泣き虫愛ちゃんが2人目か~』との声はたくさんあり、感慨深いといったところなんでしょうね」(週刊誌記者)

 そんなお祝いの声がたくさん上がっている中、一方で「ちょっと生々しくて……」と少し引いている声も上がっているようで、

「やはり、台湾のリアリティー番組に夫婦で出演した際のイメージが日本でも強く残っているよう。福原さんが江選手に甘えたり何度もキスをせがんだり。またベッドでイチャつくシーンも放送されていましたからね。ネットは『そりゃ2人目もできるでしょ(笑)』といった感じですよ」(同)

 当時はいろいろと批判も聞こえていたが、夫婦仲は順調のようでなにより。無事に元気な子どもを産んでほしい。

福原愛、第2子妊娠を発表!“夫婦イチャイチャ”印象が強すぎて、「生々しい」とネットは引き気味!?

 2012年のロンドン五輪にて団体で銀メダルを、16年のリオ五輪では団体で銅メダルを獲得し、先日、現役引退を発表した元卓球日本代表・福原愛。そんな彼女が、第2子を妊娠したことを台湾の卓球選手で夫の江宏傑が、自身のTwitterにて発表した。

 12月5日、江はTwitterにて「いつも応援ありがとうございます! 皆さんにご報告があります。来年の春、あいらちゃんがお姉ちゃんになります」と福原が妊娠していることを発表。続けて「新しい家族に会えることを楽しみに、感謝の気持ちを忘れず家族一丸となって頑張っていきたいと思います。これからもよろしくおねがいします(^^)」と綴り、家族3人で写った画像ともに投稿した。

 また同日、福原も自身のブログを更新し、妊娠を報告。「今まで通り、この経験も卓球界及びスポーツ界、そして子供達の未来に貢献できるよう努力していきたいと思います。今後ともよろしくおねがいいたします!」と述べた。

 この妊娠発表はすぐさまニュースになり、ネットでも話題に。「おめでとう!」との声が続々と上がっている。

「10月21日に現役引退を表明し、23日に会見を行った福原さん。会見では『選手とは異なる視点から競技に向き合いたい』と話していましたが、この時からネットでは『妊娠したのでは?』との憶測が飛んでおり、あまりびっくりとの声は少ないのが現状。しかし、『あの泣き虫愛ちゃんが2人目か~』との声はたくさんあり、感慨深いといったところなんでしょうね」(週刊誌記者)

 そんなお祝いの声がたくさん上がっている中、一方で「ちょっと生々しくて……」と少し引いている声も上がっているようで、

「やはり、台湾のリアリティー番組に夫婦で出演した際のイメージが日本でも強く残っているよう。福原さんが江選手に甘えたり何度もキスをせがんだり。またベッドでイチャつくシーンも放送されていましたからね。ネットは『そりゃ2人目もできるでしょ(笑)』といった感じですよ」(同)

 当時はいろいろと批判も聞こえていたが、夫婦仲は順調のようでなにより。無事に元気な子どもを産んでほしい。

9歳下男性と交際半年で妊娠。義父母と同居するも夫がうつに……【別れた夫にわが子を会わせる?】

『わが子に会えない』(PHP研究所)で、離婚や別居により子どもと離れ、会えなくなってしまった男性の声を集めた西牟田靖が、その女性側の声――夫と別居して子どもと暮らす女性の声を聞くシリーズ。彼女たちは、なぜ別れを選んだのか? どんな暮らしを送り、どうやって子どもを育てているのか? 別れた夫に、子どもを会わせているのか? それとも会わせていないのか――?

第9回 松田亜美さん(仮名・38歳)前編

「妊娠して結婚して出産して、ちょっとしたら離婚しちゃったみたいな感じです。いま振り返ると、凝縮された3年間でした。知り合いの占い師に『天中殺だ』って言われてたんですが、当たってましたね」

 中央線の某駅近くにある日当たりのいい1DKで、松田亜美さんは当時を振り返った。彼女は、まもなく3歳になる、活発な男の子を育てている。4年前、独身OLだった彼女は、「このまま結婚せずに、年を取っていくのかな」と思っていたというから、人生が劇的に動いた3年間だったことがわかる。いったい何があったのか?

■ヨガ教室のアシスタントと恋に落ちる

「5年前、ヨガ教室に通いだしたんです。教えるのは女の先生で、彼はそのアシスタント。教室に通っている生徒は当時、全員女性で、そのクラスにいた男性はひとりだけでした。その男性が後の夫です。年は私よりも9歳下で、中性的な雰囲気の人でした」

――女の園に男がひとり。そんなところに男性がいて、違和感はなかったんですか?

「ヨガの練習をしているとき、先生やアシスタントが『脚上げて』とか『ひねって』とか言いながら生徒の体を触って、ポーズを矯正することがあるんです。アシスタントの彼も生徒の体を触るんですけど、中性的な人だってこともあって、誰も違和感を持たなかった。彼は体の仕組みにすごく詳しいし、ヨガのポーズならなんでもできちゃう人なので、触られるのを嫌がるどころか、みんな感謝していました。生徒の信望は厚かったです」

――松田さんが彼を好きになったきっかけは何ですか?

「ヨガに専念したくて会社を辞めたんです。オーガニック製品を扱っているその会社は、商品も素敵だし、働いていて楽しかった。だけど体力勝負だったり、休みが取りづらかったりして、行くのがつらくなっていって、衝動的に辞めたんです。でも、辞めたら途端に、お金のことが心配になってきた。そこで彼に相談したら、『今、貯金があるのに、ないって思い込んでる。ネガティブなことにばかり気持ちが向いてるよ』って言われて、はっとしました。それがきっかけで尊敬の気持ちが、恋心へと転化したんです。それで、私から『お付き合いしてもらえませんか』って告白したんです。ふられましたけどね」

――なぜふられたんですか? 中性的とのことですけど、もしかするとゲイ?

「ゲイではないです。女性と付き合った経験がほとんどなかったらしくて、男女交際に興味が持てなかったとか。つまり根本的なところで、人に心を開けてなかったんです。彼が小さい頃、母親が2回離婚した関係で、親戚中をたらい回しにされた時期があったと聞きました。一方、彼がヨガを始めたのも、母親の影響だと話していましたね。良くも悪くも、彼は母親の影響を強く受けて生きてきたんです」

――彼自身は稼げていたんですか?

「ヨガの先生というのは、ほんとにピンキリ。そのうち彼は、収入的にはキリのほう。先生のアシスタントをしたり、自分で教えたりするんですが、収入はフリーター以下。だけど、体の仕組みについてはすごく詳しい。ちょっと体を触っただけでも、ここの筋肉が張ってるとか、たちまち当ててしまうんです。ただ、そうした技術の高さが、収入につながっていかなかった」

――ところで、ふられた後はどうなったんですか?

「教室で彼と話し込んでいるうちに、波長が合うようになりまして、気がつけば交際を始めていました。4年前の10月頃のことです。いったん付き合いだすと彼は積極的になり、彼の方から強く結婚を望むようになりました。経済的なことで不安はありましたが、私も結婚について彼の考えに基本的には賛成。そして、付き合いだして半年ほどで妊娠しました」

 結婚を決めた2人は、双方の両親に報告する。

「うちの両親に、妊娠したことを話したんです。結婚したいということも含めて。すると私の父は『ハーッ』ってため息をついてから、『なんでわざわざ苦労しなきゃいけないんだ!』って言いました。彼の経済力のなさを知っていたので、当然かもしれませんが。

 一方、彼の父親は彼の経済力や労働意欲のなさを知っているので、私に対して恐縮しているというか、将来のことを心配していました。『責任は取ります』と、きっぱりお話しされたのを覚えています」

――「責任」って何ですか? 「堕胎の費用は出す」とか、そんな話?

「違います。彼に生活力がないので、実家に一緒に住むということです。家賃はお金がかかりますからね。川崎にある彼の実家に同居することになりました。そこは3DKのマンション。もともと彼が自室として使っていた、6畳の部屋をあてがわれました。もちろん彼も同じ部屋。棚があって、布団を敷いたらもういっぱいという狭さでした」

――その後は、ずっと同居したんですか?

「基本はそうです。だけど、うまくいかなかった。お母さんは、私が掃除機をかけた後、わざわざ、また掃除機をかけたりしてるんです。悪気はないかもしれないけど、いい気はしないですよね。

 しかも、ご両親は彼をダメな息子と見なしているようで、きつい言い方で叱るんです。それがすごく嫌でした。好きで一緒になった人が、目の前で叱られるんですから。そうしたことの積み重ねから、そのうち義父母と一緒に住むのが耐えられなくなってきたんです。それで、川崎の彼の家と都内の自分の実家との間を、行ったり来たりするようになりました。翌年の8月中旬には、出産休暇に入ったんです」

――当時、彼はどんな毎日を送っていたんですか?

「かなりがむしゃらに働いていました。朝5時に起きて、6時から都内でヨガを指導して、それで午後、川崎に戻ってきて、夕方から午後11時まで、地元のジムで働いてました。その一方で、子どもの体の動きに関するDVDを借りてきて、『こうやって寝返りを打つんだ』と勉強するなど、育てる気満々の様子でした。

 ところが、そんなペースで働いていたせいか、彼は体調を崩しちゃった。アルバイト扱いなので、いくら働いても自立できないという徒労感にさいなまれたみたいです。そうしたことから、徒労感と疲労とでパンクし、うつになっちゃったんです。私が臨月を迎える頃です」
(後編へ続く)

司法試験の勉強中に出産、別居婚の夫が育休2カ月半取ったが……【別れた夫にわが子を会わせる?】

わが子に会えない』(PHP研究所)で、離婚や別居により子どもと離れ、会えなくなってしまった男性の声を集めた西牟田靖が、その女性側の声――夫と別居して子どもと暮らす女性の声を聞くシリーズ。彼女たちは、なぜ別れを選んだのか? どんな暮らしを送り、どうやって子どもを育てているのか? 別れた夫に、子どもを会わせているのか? それとも会わせていないのか――?

第7回 山崎庸子さん(仮名・36歳)前編

「大学卒業後に法科大学院(ロースクール)に行ったり、出産したりということがあって、司法試験を目指すと決めてから合格するまでにトータルで10年以上かかったでしょうか。新司法試験は2度の不合格の後の3度目で合格しました。もともと弁護士業と子育てを両立するつもりでした。先に子宝に恵まれたんです」

 都内某所。とある法律事務所にて、山崎庸子弁護士に話を聞いていた。彼女のもとを訪れたのは、これまでに彼女が担当した離婚事件についての概略を聞きたかったわけではない。山崎さん自身のシングルマザー体験について伺いたかったからだ。

■大学時代の同級生との別居結婚

「出会いは大学生のときでした。彼は大学1年生のときの同級生。お互い、地方から出てきて一人暮らし。そういうカップル、周りにはたくさんいました。最初は友だち付き合いでしたけどね。夫婦別姓のこととか女性の社会進出とか教育問題といった社会問題のスタンスがしっくりくるということもあって、急接近していきました」

 それぞれ大学を卒業し、山崎さんはロースクール、彼は大学院を卒業後に公務員とそれぞれの道へ進むころに結婚する。

「彼は東京で就職しました。一方、私は司法試験合格を目指し、北陸で受験勉強。初めての“遠距離”でした。彼の住む東京ではなく、北陸にしたのは、奨学金がもらいやすかったからです。もし出産したとしても、この地域は待機児童問題とは無縁のようでしたし」

 山崎さんは、ほどなく妊娠。おなかが大きくなっていく中の受験生活であった。

「受験勉強よりも、ママ友づくりに必死だったかもしれません。それがないと子育てのやり方もわからないと思ったんです。私の予定日は2月末。その時期は臨月で、ロースクールの期末試験に向けて勉強しているころ。期末試験を無事に終えられるかな、終えてから産めるかな、とそんな感じでした。

 別居しながらも夫とは夢に向かって一丸となって頑張っていました。それは『庸子が司法試験に合格すれば生活の形が好転する。だからお互い頑張らなきゃ』というものです。私は日に日に大きくなるおなかを抱えながら受験勉強をする生活でした。一方、彼は彼で職場にかけあって、2カ月半という長期の育児休暇を許可されました。男性の育児休暇取得率は今でも数%しか実現していませんからね、まさに先駆けですよね。そんな意識の高い彼が私は頼もしかった」

 山崎さんは司法試験という夢を諦めず出産もする。夫は育休をとって専ら子育てに励む。別居しながらも、2人は共通の夢に向かって挑戦を重ねていた。関係は良好だった。

 円満だった別居生活が揺らぎ始めたのは、いったいなぜなのだろうか?

「発端は九州に住む彼の両親による提案でした。子どもが生まれる2週間前に、夫の父親からいきなり電話がかかってきて、唐突にですよ、『1年間ぐらい育ててやろうか』って言われたんです。無事生まれるかどうかわからず、心配で頭がいっぱいなのに、『なんだ、その“育ててやろうか”っていう上から目線は!』って感じでムカムカしました。臨月を迎えている初産の妊婦で、とにかく感情が高ぶりやすい時期でもありましたから」

 彼の両親の発言の意図は、彼の育児休暇取得のインパクトに起因していた。

「息子が育休を取ることで昇進に響くんじゃないか――と心配していたことが、後でわかっていきました。しかし、そのとき真意がわからなければ後の祭りです。

 とにかく、なんの説明もなしに『育ててやろうか』という電話があまりに強烈でした。それでも、私がやり過ごして、なんとか無事に子どもを産んだらチャンチャン、という感じで解決するのかと思っていました」

 山崎さんが出産したのは、期末試験後のことだった。

「試験を無事に終えた後、ロースクールの近くにある、妊婦検診を受けていた病院で、春休みの期間中に息子は生まれてきてくれました。2008年のことです。新学期に入ってからは、四国に住む私の母や東京の彼に、北陸までわざわざやってきてもらって、産褥期(産後まもなくの回復期)を乗り切りました。

 息子の子育ては全然苦労しませんでした。ニコニコして、よく寝てくれる育てやすい子でしたから。勉強しなきゃいけないので、しょっちゅう母乳をあげられなかったし、あまり母乳が出ないという悩みはありました。なのでミルク頼りではありましたけど」

 新生児を育てながらの受験勉強。サポートがあるとはいえ、そんなにはかどるものだろうか?

「さすがに勉強は進みませんでした。新学期が始まると、週4日連日で学校に行き、後は3連休。学校に行く日にしても、朝から晩まで存分に勉強するというのではなく、お昼くらいで授業を切り上げ、あとは子育てというふうにスケジュールを組んでいました。授業に行った後のおさらいもしません。ただ、試験に落ちない程度には頑張りましたけどね。そんな生活を送っていましたので、受験生活の中でもそのころ、一番成績が悪かったですね。

 出産後も育児をしながら受験勉強を続けることが何とかできていました。ただ、出産前にこじれていた義理家族との関係は、修復することはありませんでした。誕生した長男に会いに来るのか、お祝いをするのかしないのかで、またもめてしまったんです。それで、両家の親同士の関係もひどくなってしまいました。母親同士の電話で、怒号が飛び交ったそうです。後始末どころか、どんどん溝が深まっていきました」

――夫の育休はどうなったのか? 彼の両親との関係がこじれたために、取りやめたりはしなかったのだろうか?

「元の宣言通り、2カ月半、育休を取ってくれました。おむつを替えたり、寝付かせたり、ミルクを作って飲ませたりと子育てに励んでくれました。その間は夫と子ども2人きりの時間もあったのですが、ママがいなくて泣くこともあるので、それこそ私が1人で育児するより、苦労したと思うんです。母親である私は、だっこしておっぱいをあげておけば泣かせずに済むところがありましたが、男性は、そうはいかないからですね。結局、この2カ月半が、夫が長男と同居した唯一の期間となってしまいました。期間限定だとわかっていたからこそ、円満に過ごせるよう、義両親とは距離を置き、家族3人が仲良く過ごすことを目指してお互い必死だったと思います。育休終了後は、別居生活でしたが、月イチのペースで私たちに会いに来ていました」

 夫のそんな奮闘とは別に、2人やそれぞれの家族との関係は、より一層、壊れていく。

「結局、夫の家族は生まれた孫には半年近くも会いに来ませんでした。もちろん、関係修復のために努力はしました。だけど、何をやってもダメで解決の目はまるでなく、育児をしながら受験勉強をしていくために、平穏な生活を守るには、彼の家と関わるのはもうやめようという落ち着き方しかないのだと考えました。

 でも、義父母との関係だけでなく、夫は、私の親との関係まで損なってしまいました。ささいなことがきっかけだったとはいえ、誤解を招くことが重なって、双方歩み寄りができないところまで、追い詰められていったのです。

 その一方で、彼は東京から北陸まで、月に1回は、私たち親子に会いに来てくれました。2カ月半の育休の成果なのか息子は彼に懐いていて、毎月1回くらいしか会わないのに、彼が来たら笑顔をこぼしていて、『パパと息子の絆を断ってはいけないし、保っていかねば』と会わせるごとに思っていました」

 そうした父子との関係とは裏腹に、2人や双方の両親との関係は悪化の一途をたどった。

「一人暮らしで寂しかったのか、彼はお酒に逃げるようになっていました。しかも、酔うと、次々と暴言を吐いてくるのでタチが悪い。困難について話し合うとき、だんまりを決め込んでしまうという癖も相変わらずで、もう辟易という感じでしたね。全てのトラブルに通じますが、だまりこんで解決を先延ばしにするので、ますます修復困難になっていくのです。

 出産から半年後の時点で離婚が頭によぎっていました。離婚の話をしたときの言葉は忘れられません。彼は、『息子のことを覚えて生きるのはつらい、だから息子のことを忘れるために養育費は払わないね』と言うのです。私は乳児を抱えた受験生、要は無職でしたからね。彼と離婚するには一筋縄じゃいかないなと直感しました。だから、離婚という二文字は封印し、円満な別居生活を過ごしていたと思います。

 変な話ですが、北陸での暮らしは、実質的な母子家庭生活ですが、すっかり満喫していました。保育園の運動会等の行事にも参加していましたし、そのころには信頼し合えるママ友もできていました。

 夫婦問題は一時的に凍結して受験勉強に励み、それとともにひと月に1回、彼が会いに来れば、表面的にはそこそこ仲良くして――といった感じで、ロースクールの卒業や受験に向けて頑張りました」

 初受験は、受験会場最寄りのホテルに、母子三世代で泊まり込んでの子連れ受験までしたが、地力が足らず、不合格であった。浪人して再受験することを決め、北陸での生活が続いていた。

(後編へつづく)

「男性がコンドーム、女性がピルで対等」避妊を男性任せにしている日本のセックス

 先日、市販(スイッチOTC)化が見送られた緊急避妊薬レボノルゲストレル(商品名ノルレボ錠)。他の先進国ではすでにドラッグストアで販売されており、手に入れやすい状況にある。海外と比べて性に関する健康情報が乏しい日本だが、その現状について、日本家族計画協会理事長・北村邦夫先生に聞いた。
(前編はこちら)

■日本は、女性の性や生殖に関する健康・権利が、ないがしろにされている

――日本女性の避妊に関する知識は、他の先進国と比べると、遅れているのでしょうか?

北村 緊急避妊薬導入の話が初めて僕のところにあったのが、2000年2月。そして、日本で承認されたのが、11年2月23日。11年もかかってしまいました。こんなに時間がかかってしまったのは、開発企業や審査機関の問題があることは否めませんが、日本の女性たちのリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)が、社会では非常にないがしろにされているのではないかと危惧されます。低用量ピルに関してもそうでした。アメリカで承認されたのが1960年ですが、日本で承認されたのが99年で、国連加盟国中最後の承認国となりました。アメリカと比べると40年も遅れをとっています。女性のリプロダクティブ・ヘルス/ライツが軽視されている国、これが日本の状況かもしれません。

 そのような状況の中、フランス・パリとイギリス・ロンドンを訪れる機会がありました。これらの国では緊急避妊薬が市販化されています。そこで、パリの街のドラッグストアに行って「緊急避妊薬をください」と言うと、薬剤師が棚から出して売ってくれました。これと同じように、ロンドンのドラッグストアに行ったところ「男性には売れません。妊娠を継続するか中断するかは、女性にのみ権利があるんです」と言うのです。僕自身の名刺を見せて「私はこういう者で、日本に緊急避妊薬を導入したくて調査研究を進めているところなんです」と言ってもダメでした。

 そこで、同行していた女性に頼んで、一緒に再度ドラッグストアを訪れると売ってくれました。その際、プライバシー配慮のために2人とも個室に連れて行かれ、これがどんな薬でどんな問題点があるかなど15分ほどかけて説明されました。この経験は僕にとって大きな勉強になりました。スイッチOTC化は時代の流れとしては重要ですが、僕がロンドンで経験したように、周囲に声の聞こえないカウンセリングルームを構え、そこできちんと指導がなされるような準備が、とても重要なのではないかと思います。

――現在、日本の婦人科でノルレボ錠を処方してもらうと1回分1万5,000円ほどかかるため、かなり高額に感じます。北村先生が行かれたロンドンやパリの薬局では、費用はどれくらいでしたか?

北村 1,500~2,000円くらいだったと思います。日本では、なぜこんなに高いかというと、ノルレボ錠開発の期間が長すぎたからです。その間、開発していた製薬企業は莫大なお金を使っているので、それを回収しなければなりません。医療機関も問屋から1回分1万円ほどで仕入れています。さらに、うちのクリニックでは、1万5,000円の中にピル1シート分を含んでいます。だから、産婦人科がもうけているわけではありません。ピルだって途上国などでは1シート200~300円ほどで手に入りますが、日本は2,000~3,000円します。これも、アメリカに遅れること40年も時間がたってしまったことが影響しているとはいえないでしょうか。

――日本家族計画協会では、緊急避妊に関する電話相談を行っていますよね。

北村 はい。でも、男性から「緊急避妊のできる医療機関を教えてください」と言われた場合、僕たちはパートナーの女性が電話をかけてくるように促します。この薬を飲むか飲まないかは女性の意思です。電話をかけてきた男性はコンドームを使わなかったり、使っていても破れたりしたのかもしれない。だから、大騒ぎをして電話をかけることで自分の責任を回避しようとしているのかもしれませんが、妊娠を継続するかしないかは女性の考え方ひとつなんです。

 僕がサイゾーウーマンの読者の方に伝えたいのは、緊急避妊を考える前に、男性に支配されない避妊法を女性として準備しておこうということです。妊娠経験がなく、どうしても妊娠するわけにはいかない人はピルを、妊娠経験があるけどしばらく妊娠を希望しない人は子宮内避妊具/子宮内避妊システムの使用をお勧めします。日本の8割を超える人がコンドームや膣外射精を避妊法として選択している。これが日本の現状なんです。妊娠は男性の体には絶対に起こりません。にもかかわらず、日本の女性たちは避妊を男性任せにしている現実があります。これを変えることが大事で、「コンドームによる避妊に失敗した場合はノルレボ錠を飲みましょう」というのでは、あまりにものんきすぎます。しかし、ピルを飲んでいても、時期によっては3日以上の飲み遅れや飲み忘れがあると緊急避妊を必要とする場合があります。こういうときのための緊急避妊です。

――妊娠は女性の体に起こるものだから、避妊も女性が主体となってするものだということですね。

北村 うちのクリニックに来ているピルのユーザーには、「自分がピルを飲んでいることを男性には言ってはダメ」と言っています。日本の男性は避妊目的でコンドームを使うことをためらいませんが、それは女性が妊娠したら自分に跳ね返ってくる責任を避ける目的で、自分を守るためです。少なくとも、彼女を守るためにコンドームを使っているとはいえません。だから、パートナーの女性がピルを飲んでいることを公言してしまうと、コンドームを使わなくなってしまう。女性がピルを飲んで男性がコンドームを使う二重防御ができて初めて、対等なセックスが可能になります。性感染症予防には定期的な検査、必要に応じた治療が必要ですが、コンドームを使うことは必須です。女性が男性に公言せずにピルを飲んで男性がコンドームをつければ、男性は一生懸命避妊のためにコンドームを使っているという状況になります。それは女性からしてみると性感染症予防につながります。こういう発想が日本には欠けています。避妊指導というのは、このようなことも含め、地道にきめ細かく行っていく必要があるんです。
(姫野ケイ)

北村邦夫(きたむら・くにお)
一般社団法人日本家族計画協会・理事長。産婦人科医。1951年2月23日生まれ。群馬県出身。自治医科大学一期生として卒業後、群馬県衛生環境部に在籍の傍ら、群馬大学医学部産科婦人科学教室で臨床を学ぶ。