極秘出産していたことをYouTubeで発表し、“セレブなヤンママ”という新たなジャンルを切り開いたカイリー・ジェンナーが、Twitterで「スナップチャットなんて、もうやってないよって人いる? 私だけ?」とつぶやいた直後、スナップチャット社の株価が暴落した。同社の時価総額が13億ドル(約1391億円)も目減りしたと報じられている。一方、インスタグラムの親会社Facebookの株価は右肩上り。「カイリーの底知れない影響力を世に知らしめた」と、話題騒然だ。
カイリーはカーダシアン三姉妹の異父妹として、9歳の頃から人気リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』に登場している。家の中をカメラクルーが歩き回る環境で育ち、そばかすだらけのお茶目なおてんば娘として全米から愛されるようになった。
12歳で化粧を始め、13歳でネイルブランドOPIとコラボしたマニキュアを発売し、20万ドル(約2141万円)を稼ぎ出した。15歳になる12年には、姉でモデルのケンダル・ジェンナーと共に、米カジュアル系ブランドPacSunとコラボしたクロージングラインやジュエリーラインをスタートさせる。翌年にはまたしてもケンダルと一緒に靴とハンドバックのラインを開始し、「若い世代のファッションリーダー」と評された。
ジェイデン・スミスとの交際がウワサされ始めた16歳頃には、ハリウッドの次世代セレブの仲間入り。インスタグラムにすまし顔の色っぽい写真を投稿し、大人びたメイクやファッションが若い女子から絶大なる支持を集める「あこがれの存在」へと成長を遂げた。18歳になった15年にはスキンケア会社Nip + Fabの広告塔に就任し、Topshopとコラボしたクロージングラインをスタート。この年、彼女にあこがれる若い子たちが「カイリーのようなプックリしたセクシーな唇になりたい!」と、真空状態にした細口のグラスや瓶を口全体に吸い付かせ、唇を腫らした写真をSNSに掲載する「#kyliejenner challenge」が大流行。ケガをする者が続出し、「危険すぎる」と批判されると同時に「若い世代に与える影響力が、これほどまでに大きいのか」と世間を驚かせた。
「#kyliejenner challenge」を受け、カイリーは「実は唇をふっくらさせるプチ整形の注射をしていた」と認めつつ、「私のようなセクシーな唇になるには、これ!」と、リップライナーとグロス「Kylie Lip Kit」を発売。オンラインショップでは発売日に30秒で完売し、人気ぶりを見せつける。その後アイシャドウもラインナップされ、コスメラインは「Kylie Cosmetics」へと成長した。
16年には姉妹の中でも一番仲が良いクロエ・カーダシアンと組んで「KoKo Collection by Kylie Cosmetics」をセクシーな姿でリリースし、「いやらしい広告が最高」と男たちも注目。オンラインストアThe Kylie Shopもこの年にオープンさせ、とりわけセクシー水着が話題となったものだった。
恋愛面では、8歳年上のラッパー、タイガとのロマンスが14年に浮上。当時カイリーが17歳で「未成年とセックスするタイガは犯罪者」だと問題視されたためか、18歳の誕生日までは「友達」だと主張していた。18歳になってからはタイガとのセクシュアルな写真、自身のセクシー写真をインスタグラムに次々と投稿する。2人は『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』でもいちゃつく姿を見せ、視聴率稼ぎに貢献。カイリー目当てで番組を見始める人も増え、1話当たり50万ドル(約5252万円)のギャラをもらっていると伝えられた。
カイリーは、20歳にしてすでに資産家だ。17歳で260万ドル(約2億7537ドル)を支払い、最初の家を高級住宅街カラバサスに購入。その後も次々と豪邸を購入し、リノベーションしては購入した額よりも高く売りに出し、不動産投資でも資産を増やしていった。現在の資産は推定5000万ドル(約53億5000万円)。SNSをうまく利用してファッションアイコン、インフルエンサーと呼ばれるようになった彼女は、相変わらずSNSをビジネスツールとして活用し、自身のアプリやオンラインショップに誘導している。インスタグラムには1億を超えるフォロワーがいるため、写真を投稿するだけで話題になり、広告費を一切かけずに大儲けできるビジネススタイルを確立。ビジネス界からも熱い視線を集めている。
極秘妊娠/出産のため昨年秋からSNSを離れていたカイリーだが、フォロワーの数が減ることはなく、コスメの売り上げも変わらず好調のままだった。2月1日の出産後、YouTubeで妊娠判明から出産までの過程をまとめた動画を発表し、ショートバージョンをインスタグラムにも投稿。3週間でYouTubeは再生回数6000万回近くまで到達し、インスタグラムも7600万回以上再生されている。その後お披露目した、自分の指を握る愛娘の写真は1746万件を超える「いいね!」を獲得。ビヨンセの妊娠発表写真が保持していたインスタグラム史上最多記録を抜き去り、「長期間更新をストップしていたのに!」と皆がその人気に脱帽した。
出産後、カイリーはSNSの更新を再開している。インスタグラムにはセクシーな写真や自身が手がけるコスメなどの写真を投稿し、多くの「いいね!」やコメントを集める日常が戻ってきた。そんなカイリーの何気ないツイートが、株式市場を大きく揺るがしたとして話題騒然となっている。
sooo does anyone else not open Snapchat anymore? Or is it just me... ugh this is so sad.
— Kylie Jenner (@KylieJenner) 2018年2月21日
米大手芸能サイト「TMZ」によると、カイリーは現地時間21日に「スナップチャットなんて、もうやってないよって人いる? 私だけ? 超悲しいよね」とツイート。直後、運営会社スナップ社の株価が下がり始め、24時間もしないうちに7.2%も暴落してしまう。時価総額は13億ドル(約1391億8000万円)も目減りしたと報じられた。
株価の暴落にカイリーが関係しているのかどうか、因果関係は定かではない。しかしながらSNSの女王である彼女のこの発言で、若者のスナップチャット離れを懸念して株を手放した人が大勢いたとしても不思議ではない。多くの米メディアは「株価の暴落は、これに起因しているようだ」と伝えた。
カイリーは問題のツイートから11分後に「今でもスナップは大好きよ。最初に好きになったんだし」とつぶやいているが、「最初はスナップチャットでも、現在愛するのは宣伝効果抜群なインスタグラムなのだろう」と誰もが解釈。その後もスナップ社の株価は下がり、21日の時価総額は227億8000万ドル、22日は214億ドル、23日は214億1000万ドルと低迷が続いている。一方、インスタグラムの親会社であるフェイスブック社の株価は問題のツイート後、上昇している。21日の時価総額は5168億3000万ドル、22日は5199億7000万ドル、23日は5328億6000万ドルと上がっている。
とはいえもちろん、「スナップチャットの最新アップデートがクソすぎて、ユーザーが離れてるだけでしょ」「4週間前と比較すればスナップチャットの株は上がってるし、Facebookの株は下がっている。カイリーの発言とは関係ない」「本当にカイリーが株価に影響を与えたとしたのなら、この国は終わりだな」という冷静な声も多い。そうしたネットユーザーと、「そんなことない! カイリーはSNS最大のインフルエンサーだもん!」「影響力ない年寄りのヤキモチでしょ」とムキになるカイリーのファンが衝突している。
真相は定かではないが、スナップチャットの最新アップデートが不評なのは紛れもない事実だ。今月に入って、アップデート版からオリジナル版に戻すことを求めるオンライン署名活動まで起こり、たちまち80万人以上が署名を行なったと報じられるなど、ユーザーたちに厳しく非難されている。
カイリーはこの株価騒動を気にしてか、現地時間2月25日の夜、スナップチャットに愛娘の足の動画を投稿し、一応の配慮を見せた。しかし結局、インスタグラムに投稿した「Kylie Cosmetics」の新コレクションの宣伝のほうが注目されており、こちらは投稿からたったの3時間で157万件を超える「いいね!」を集めている。「この騒ぎ全体がカイリーの新コレクション宣伝のためだ」と陰謀論を唱える人もいるが、そんなセコいことをしなくても彼女のコスメには世界中から固定客がついているため、新コレクションも飛ぶように売れるだろう。
「出産後は人気が低迷するのでは?」という予想を見事に裏切り、ますます人気を集めているカイリー。彼女が次に影響を与えるのは、一体どの業界なのか? 熱い注目が集まっている。