「おとなのOlive」が鮮やかに描き出した、“自分の好きをみつける”「Olive」のメッセージ

<p> 「誰かにあてがわれたものって、愛おしい? 世間から差し出されたことって、面白い?『みんなが右に行くなら、左に行こうかな』」――。1982年に創刊され、2003年の休刊後もなお、“元オリーブ少女”たちに熱狂的に支持され続ける伝説のファッション・カルチャー誌「Olive」が、この春、「GINZA」の特別付録「おとなのオリーブ」として1号限りの復活を果たした。マガジンハウス創立70周年を記念した初の試みだ。独自の感性で服や日常を彩る“クリエイティブなDNA”を約20年にわたり読者たちに植え付けてきた同誌。「もし2015年にOliveがあったなら」をテーマに、一時代を築き上げたクリエイターたちが再集結した奇跡の復活号は、大反響とともにほぼ完売し、新たな伝説となった。</p>

“HARAJUKU”はデコラで時が止まっている――再び原宿が息を吹き返すために必要なこと

<p>(前編はこちら)――原宿のストリートファッションの勢いがなくなった転換点は、リーマンショックによる不況やファストファッションの台頭によるものと考えていいのでしょうか?</p>

「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?

<p> 原宿は若者の街。そのイメージが浸透するようになったのは、1960年代にさかのぼる。当時、外国文化にあこがれる若者たちが集い「原宿族」と呼ばれるようになったことに端を発する。78年、ファッションビル「ラフォーレ原宿」が開業。表参道の歩行者天国(ホコ天)には、個性的なファッションに身を包む若者が集結するようになり、93年になると、原宿系ファッションを紹介する月刊女性誌として「Zipper」(祥伝社)が創刊。しかし、その「Zipper」は、2014年12月号より季刊化され、いつしか「原宿のストリートファッションが下火になった」という声が聞こえるようになった。また、原宿に限らず「若者の服がつまらなくなった」「自己表現=ファッションという感覚がなくなった」という意見も散見される。果たして、本当に原宿のストリートファッションはつまらなくなったのか? ストリートファッションをスナップ形式で紹介する雑誌「STREET」や「FRUiTS」(ともにストリート編集室)の編集長である青木正一氏と、街ごとの若者のファッションを定点観測し続けてきた共立女子短期大学准教授の渡辺明日香氏に、原宿ファッションの過去、現在、未来を語ってもらった。</p>

「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?

<p> 原宿は若者の街。そのイメージが浸透するようになったのは、1960年代にさかのぼる。当時、外国文化にあこがれる若者たちが集い「原宿族」と呼ばれるようになったことに端を発する。78年、ファッションビル「ラフォーレ原宿」が開業。表参道の歩行者天国(ホコ天)には、個性的なファッションに身を包む若者が集結するようになり、93年になると、原宿系ファッションを紹介する月刊女性誌として「Zipper」(祥伝社)が創刊。しかし、その「Zipper」は、2014年12月号より季刊化され、いつしか「原宿のストリートファッションが下火になった」という声が聞こえるようになった。また、原宿に限らず「若者の服がつまらなくなった」「自己表現=ファッションという感覚がなくなった」という意見も散見される。果たして、本当に原宿のストリートファッションはつまらなくなったのか? ストリートファッションをスナップ形式で紹介する雑誌「STREET」や「FRUiTS」(ともにストリート編集室)の編集長である青木正一氏と、街ごとの若者のファッションを定点観測し続けてきた共立女子短期大学准教授の渡辺明日香氏に、原宿ファッションの過去、現在、未来を語ってもらった。</p>

結婚出産だけが女の人生ではなかった――『江戸の女子図鑑』で知る、現代女性の“選択肢”

<p> 「江戸の女性は当時、世界で最も幸せだった」――そんなことをどこかで聞いたことがあるだろうか。先日、江戸時代の女性たちの風俗について、ビジュアルを駆使してわかりやすく解説した小図鑑『絵でみる江戸の女子図鑑 (時代小説のお供に)』(廣済堂出版)の刊行記念イベントが、東京・代々木上原にあるサロン「三峰」で行われた。</p>

サンリオが女子カルチャーに与えた影響と、「いちご新聞」が“教えてくれたこと”とは?

sanrio-ichigo2.jpg
『サンリオデイズ いちご新聞篇』(ビー・エヌ・エヌ新社)ではマイメロが表紙を飾った「いちご新聞」も紹介。(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN

(前編はこちら)

――『サンリオデイズ』を読むと、懐かしさから脳が一気に若返る気がします。書籍の中で、一番反響が大きかったページはどこでしょう? 

竹村真奈氏(以下、竹村) 懐かしグッズを集めた計20ページですね。現物はほとんどサンリオ内にも残っていなかったので、サンリオが発行している「いちご新聞」からスキャンして『サンリオデイズ』に掲載しました。この「いちご新聞」こそ、サンリオの財産なんですよ。キャラクターについて、「おともだちができました」「いもうとができました」「特技はクッキーづくりです」と新しい情報を教えてくれるのは、いつだって「いちご新聞」。ボツキャラだったゴロピカドンもいちごメイト(=読者)の反響によって救済されてスターになったり。キキララなどのキャラクターの名前を読者投票で決めたりもしていましたね。

――「いちご新聞」には、サンリオの社長さんが「いちごの王さま」というキャラクターとして、毎回登場していましたよね。

竹村 そう、いちごの王さまは優しさの塊なんです。かつて、サンリオショップのレジで「プレゼント用です」と伝えると、「プレミアム」と呼ばれるミニサイズのプレゼントをおまけで付けてもらえたんですね。それ欲しさに自分用に買ったものでも「プレゼント用」と嘘をつく小学生が増えてきたことに心を痛めた王さまは、「プレミアムはみんなにあげよう!」と決断したんです。ちょっといい話ですよね。ちなみに、この「プレミアム」は現在も続いています。それもすごいことだと思うんです。それに「いちご新聞」はいつも、王さまの真摯なメッセージから始まりました。「せんそうはダメだよ」「みんな仲良く」「いちごの王さまは平和を祈っています」といったような温かいメッセージです。そんな社長の元で誕生した子(キャラ)たちは、平和以外の何ものでもない! カワイイだけじゃなく、人として大切なことをサンリオは私たちに発信し続け、今もそれが全然ブレていないんです。


sanrio-ichigo3.jpg
「いちご新聞」で公開されたタキシードサムの履歴書も紹介。(『サンリオデイズ いちご新聞篇』より)(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN


――ところで『サンリオデイズ』の、10代、20代の読者からの反応はどうでしょうか?

竹村 70~80年代に絞った内容だったにもかかわらず、意外にも大好評でしたね。最近も「フレッシュパンチ」や「チアリーチャム」「マロンクリーム」のチェストやポーチといった復刻グッズが発売されましたが、ほんの数日で完売したんです。中でも特に人気だったのが「フレッシュパンチ」。当時のファンだけでなく、存在さえ知らなかったはずの90年代生まれの女の子たちも買っていたとか。今見ても、デザインがカワイイのはもちろんですが、彼女たちはあえて今、レトロなカワイイを楽しんでいる時期なんじゃないかなと思います。

――90年代生まれの女子のカワイイは、また違うんでしょうか?

竹村 80年代と90年代では、カワイイの基準が若干違っているような気がしますね。90年代は“強い女の子”や“女の子の毒っ気”に光が当たったのに対し、80年代は純粋に、カワイイものがそのまんま愛されていた時代。それが若い子たちには新鮮なのかもしれないですね。アニメとかなら今は昔の動画も気軽に見られるし、グッズなら復刻版も買える。自分が生まれた時代の中だけで無理して好きな物をみつけなくても、楽しく生きられるのが現代なんです。

――なるほど! 最後に、サンリオは、その後の女子カルチャーにどんな影響を与えたと思いますか?

竹村 やっぱり幼少期のうちに、カワイイの基準を植え付けてくれたのがサンリオだと思うので、現在カワイイカルチャーにまつわる何らかの作品を発信している方たちも、根底には同じ血が流れていると感じます。かつての“いちごメイト”たちが発信する側に成長し、心の原風景に従って、純粋に好きなものを作っているのかもと想像が膨らみますね。「女の子に生まれてよかった!」と幸福な気持ちになれる、カワイイの原風景は、サンリオからもらった一番の“プレミアム”なのです。  
(取材・文/城リユア)

竹村真奈(たけむら・まな)
1976年、高知県生まれ。ミニコミ誌「ヒヨコア」、雑誌「Far」(コアグラフィックス)編集長、グラフィックデザイナーを経て、2002年に編集プロダクション「タイムマシンラボ」を設立。女性カルチャー誌「Girlie」(アスペクト)の編集長を務める。著書に『サンリオデイズ』『サンリオデイズ いちご新聞篇‐「いちご新聞」から生まれたキャラクターのヒミツがいっぱい』『魔女っ子デイズ』(BNN新社)、『小さなお店、はじめました』(翔泳社)、『ファンシーメイト』(ギャンビット)など、著書多数。

「カワイイの原風景はサンリオ」女子のノスタルジーをくすぐる魅力の秘密

sanriodays02.jpg
左から、『サンリオデイズ』、『サンリオデイズ いちご新聞篇‐『いちご新聞』から生まれたキャラクターのヒミツがいっぱい』(ともにBNN新社)(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN

 少女時代を振り返ると、そこにはいつもサンリオキャラクターがいた―—。「けろけろけろっぴ」の缶ペンケース、「ぽこぽん日記」のレターセット、「みんなのたあ坊」のポストカード。そんな懐かしのサンリオキャラクターやグッズなどをまとめた書籍『サンリオデイズ』『サンリオデイズ いちご新聞篇』(BNN新社)が、発刊から数年がたった現在でもいまだ女性たちに人気だという。折しも今年は、「リトルツインスターズ(キキララ)」と「マイメロディ」の誕生40周年(ハローキティは昨年)。この『サンリオデイズ』をテーマにした展覧会「サンリオデイズ フィーチャリング マイメロディ」も、3月25日(水)から東京・西武渋谷で開催される。サンリオの何が、女たちをうずかせるのか? その後の女子カルチャーにどんな影響を与えたのか? 同書の著者であり編集者でもある竹村真奈さんに会いに行った。

――書籍がヒットしています。まずは竹村さんが『サンリオデイズ』を制作した経緯を教えていただけますか?

竹村真奈氏(以下、竹村) 最初のきっかけは、かつて私が編集長をしていたカルチャー誌「Girlie」(アスペクト)で、2004年にマイメロディを表紙にしたことでした。ひと足先に発売されていた某カルチャー誌のキャラクター特集の表紙が泣き顔のミッフィーだったんですけど、私はそれを見て「日本人なら絶対マイメロでしょ!」と奮起(笑)。鼻息荒くサンリオさんに打診したら、運良く特集を組ませてもらえることになったんです。サンリオ本社にお邪魔して、泣き顔のミッフィーに対抗したい一心で、必死に泣いているマイメロの図版を探しました。世の中にはディズニーなどのビッグネームがいくつもありますが、私は日本のサンリオだって全然負けていないと思っています。キティやマイメロなど、ミッキー同様、世界の第一線で愛されているキャラの後ろには、ものすごい数のキャラたちが控えているのだから。これは、もう日本の誇りですよ!

――竹村さんご自身もサンリオ育ちなんですか?

竹村 はい、ガッツリ(笑)。小学生だった80年代はサンリオ全盛期で、サンリオショップや近所のファンシーショップに通っては、お小遣いでちょっとずつちょっとずつグッズを買い集める日々でした。当時、ハマってない女子小学生なんていなかったですよね? 熱狂とまではいかなくても、みんな普通にゴロピカドンのシールとか、ハンギョドンのノートとか持っていました。私が特にハマっていたのは、ザ ボードビル デュオと、ザシキブタ。子どもだてらにピンク系がなんとなく苦手で、「(当時)キティやキキララを持ってる子はガキンチョだ!」「落ち着いたトーンの、大人っぽいキャラの方がイケてる!」なんて思ってた(笑)。今は、キキララもキティちゃんも大好きですけどね。女の子の種類によって、不思議とキティ・キキララ・マイメロ派か、その他派に割れたものです。それくらい強いキャラクターなんですよね。


sanrio-ichigo01.jpg
『サンリオデイズ いちご新聞篇』(BNN新社)より(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN


――サンリオは海外でも大人気ですね。

竹村 特にキティ人気はすごいですよね。90年代後半にデザイナーが山口裕子さんに替わり、ファッショナブル路線になってからは人気が爆発。キティの可能性はますます大きく広がっていきました。しばらくすると、当時絶好調だった朋ちゃん(華原朋美)をはじめ、ギャルやハリウッドセレブまでが“キティラー”に。そうして、70年代から活躍するキティが時代にのまれず第一線を走り続ける様子は圧巻ですよ。でも、私が求めるサンリオの魅力は「どこか懐かしい、ノスタルジー感」。だからこそ、『サンリオデイズ』を編集する際は、90年以降のキャラは断固として載せないと、こだわったんです。もちろん近年のサンリオキャラクターもカワイイですけど、80年代と比較するとデザインの方向性が急にぐっと今っぽくなるんですよね。そこは絶対に混在させたくなかった。

――書籍の帯には、「サンリオに夢中だった少女たちに捧げます。」と書かれていますね。やはり読者は80年代に小学生だった、30代女性が中心ですか?

竹村 そうですね。お母さんになり、サンリオグッズを子どもに買い与えるうちに、かつてのサンリオ愛を思い出す方も多いです。かつて少女時代にサンリオキャラを見てときめいた“カワイイの原風景”は、絶対に揺るがないものだから。私は普段の格好はカジュアルな方ですけど、例えばパステルカラーやさりげないラメが入っている女の子らしいものを見ると、テンションが上がるんですよ。「なんだろう、この感覚?」と脳内検索したら、あの頃サンリオショップに入ってワクワクした、“私だけ”の思い出に行き当たった。これって女の子だけの特権だし、きっとおばあちゃんになっても変わらない、サンリオが教えてくれたカワイイの基準なんですよね。忘れ去っていたあの頃の自分と再会し、思わず本を手に取ってくださる方が多いのではないでしょうか。

(後編につづく)

“この先死ぬまで男に困らない”メイク本人気の裏側! お姉ギャルのモテ事情に“異変”

scawamake.jpg
『S Cawaii! 特別編集 この先死ぬまで男に困らない恋愛とメイクの方法を教えます』(主婦の友社)

 3月3日、お姉ギャル系ファッション誌「S Cawaii!」(主婦の友社)が特別編集した恋愛とメイクに関するムック『S Cawaii!特別編集 この先死ぬまで男に困らない恋愛とメイクの方法を教えます』が発売され、話題を呼んでいるという。

 「S Cawaii!」のメイクムックシリーズは今までに3冊発売されており、今回が第4弾。『気づいたら誰でも読モ以上の顔になるにはBOOK』(第1弾)、『もとから美人風整形メイクBOOK』(第2弾)、『フツーの女の子でも読モ・モデルなみになるにはBOOK』(第3弾)と、いずれも“読モやモデルのような美人を目指す”メイクムックだったが、今回は“男”や“恋愛”といったキーワードが登場している。

「少女」たちの恋心が向かう先は――? 『わたしのマーガレット展』が語る恋愛の“時代”

magareto-main.jpg

 現在、六本木ヒルズ・森アーツセンターで開催中の『わたしのマーガレット展~マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀~』(10月19日まで)。集英社が誇る、少女まんが誌の創刊から現在までをカラーを含む原画や貴重な資料で辿っており、あらためてその歴史を俯瞰してみることができる。

 しかし、同展を「少女まんが史の軌跡」という一面的な見方だけで見るにはあまりにもったいない。『わたしのマーガレット展』は、戦後から現在まで、「少女」たちが恋する心をどうやって培い発芽させてきたのか、その歴史をも示しているからだ。

 それを感じさせてくれるのが、入場してすぐに案内される「カレイドスコープシアター」というブースだ。たった3分間半ほどの映像だが、「あなたに出会えてよかった。」「こんな気持ちは一生のうち最初で最後だと」と恋に震え、“永遠”を祈るようなセリフとともに、マーガレット・別冊マーガレットの名作の中から珠玉のシーンがひとつの物語のように紡ぎだされる。「100のキス…・Love & Kiss Forever」と名付けられた映像の後半には、名作のキスシーンが畳みかけるように幾重にも映し出され、その甘酸っぱい世界観に恥ずかしくなってしまうほど。純粋に恋に焦がれ、将来の自分がどんな恋愛をするのか(そもそも恋愛ができるのか)と、あこがれと不安がせめぎ合う「少女」だった日々を思い出すだろう。

変容するギャル以降の女子カルチャー――消費を拒否、文化系オヤジを拒む女子の可能性

<p>――ギャル雑誌は、10代の子がもっと目立つような状況を作っていかなければならなかったということですね。</p> <p>米原 そう。その点「non-no」(集英社)や「Seventeen」(同)「Popteen」(角川春樹事務所)はうまいよね。クライアントのために従来のモデルへ青文字系の服をいきなり着せるんじゃなくて、時代の流れに合わせて、モデルやスタイルをどんどん潔く変えている。こだわってないんだ、いい意味で。過去にこだわらず「次のステージがあるよね?」と、モデルを送り出してあげればいいんだけど、多くのギャル雑誌には、ないもん、卒業。</p>