
『女の庭』/幻冬舎
■今回の官能小説
『女の庭』(花房観音、幻冬舎)
女の欲望は、男の欲望とはまったく違うものである。セックスの時、男が女に欲しているものは快楽のみ。その裏に潜むものなど目もくれずに、ただひたすら無邪気に天国だけを目指す。けれど女はそこまで快楽に対して能天気ではいられない。「恋愛とセックスは天国と地獄が表裏一体」だと、女は知っているのだ。
街全体を高い山々に囲まれた、箱庭のような古都・京都。今回ご紹介する『女の庭』(幻冬舎)は、外敵から守られ、ひっそりと独自の時間軸を持ちつづける京都に住む5人の女たちの物語だ。