上皇后美智子さまのストレスによる“嘔吐発表”は、週刊誌合併号へのカウンター攻撃か

 12月13日、上皇后美智子さまが9月以降、血液が混じる嘔吐を複数回したり、体重減少があり、体調不良が続いていることを宮内庁が発表した。

 原因はストレスとのことだが、具体的すぎる中身がメディア関係者を驚かせている。「事実と異なる週刊誌報道にストレスを感じられ、胃に負担が掛かった可能性もある」と説明したからだ。

「発表したのは、上皇夫妻のスポークスマンである高橋美佐男上皇侍従次長。警察庁キャリアの高橋氏は、2012年に天皇夫妻担当の侍従次長となり、今年5月に天皇が上皇になるのに伴ってスライドした、ご夫妻から信頼の厚い人物です。高橋氏が”忖度”して発表するわけもなく、美智子さま本人のお考えが反映されています。高橋氏は『症状が出た時期からすると』と分析していますが、即位の一連の儀式と重なった時期で、そのストレスが大きかったはず。それでもあえて『週刊誌報道』と決めつけたのには驚きました」(宮内庁担当記者)

 週刊誌は、美智子さまと共に歩んできたと言っても過言ではない。時の皇太子である上皇陛下と美智子さまの婚約が発表されたのが1958年。ミッチーブームに沸き立ち、それを当て込んで、「女性自身」(光文社、58年)、「週刊大衆」(双葉社、58年)、「週刊現代」(講談社、59年)、「週刊文春」(文藝春秋、59年)など、雨後のタケノコのように週刊誌が創刊されたのだ。

「売れてナンボの週刊誌にとって、最初のキラーコンテンツが美智子さまだったわけです。美智子さまも週刊誌に揉まれながら、メディア戦略を身に着けていかれたことでしょう」(ベテラン週刊誌記者)

 当初の蜜月ブームから手の平を返すのもまた、週刊誌の性(さが)だ。平成になると文春などのバッシングが熾烈を極め、美智子さまは失声症になってしまう。

「皇室の生活が税金で賄われている以上、厳しい目を向けるのは当然ですが、週刊誌報道まできちんと目を通す美智子さまは、まともに受け止めてしまった。ただし体調回復後は『どの批判も自分を省みるよすがとしていますが、事実でない報道がまかり通る社会になって欲しくありません』とコメントを発表し、週刊誌に”反撃”を加えています」(同前)

 今回、ストレスの原因とされた「週刊誌報道」とは何を指すのか。どうやら「週刊新潮」(新潮社)が念頭にあると見られている。

「直接的に浮かぶのは、『「二重権威」が露わになった「即位の礼」パレード延期の残響』(10月31日号)や『「大嘗祭」という試練!「三度目の涙」で「美智子さま」に抗う「雅子皇后」』(11月21日号)といった、美智子さまvs.雅子さまの対立を煽る一連の記事です。美智子さまはそれを否定したかったのでしょう」(担当記者)

 9月からの体調不良が今になって公表されたのは、即位の儀式が終えたことに加え、周到なメディア戦略が見てとれる。

「新潮、文春は12月26日発売の合併号があります。そこでは皇室ものが必ず大きな記事になります。美智子さまは『自分には触れてくれるな』というカウンター攻撃を仕掛けられたのではないか。実際、編集部では美智子さまに触りづらい雰囲気になっているとか」(同前)

 60年にわたる美智子さまと週刊誌の攻防は、もうしばらく続きそうである。

神秘のベールに包まれた大嘗祭では何が行なわれていたのか? 「議論なき前例踏襲」に静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次氏の見解は

 天皇の即位に伴い、天皇一代につき一回限りの儀式「大嘗祭」の中核儀式である「大嘗宮の儀」が、11月14日午後6時半ごろから、翌15日午前3時頃にかけて行なわれた。

 皇居・東御苑に、今回の儀式のためだけに建てられた「大嘗宮」で行なわれる儀式では、コメやアワビなどの供え物を天皇が天照大神に捧げ、天皇も同じものを食べる。神殿の内部では天皇が「御座」に座り、「神座」の神と向かい合い、その傍らには寝床としての「寝座」が用意されているとされるが、その内部で何が行なわれているかは、秘儀であるとして、完全には明かされていない。

 この大嘗祭にかかる費用24億円は、公費である宮廷費から出されている。これについて、秋篠宮様は昨年11月の誕生日会見で、「宗教色が強いものを国費で賄うのは適当かどうか。規模を縮小し、皇室の私的なお金である内廷費で負担するべきではないか」と提案したが、その意向は反映されなかった。行なわれるようになったのは7世紀の天武天皇の時代まで遡るとされ、いまも神秘のベールに包まれた大嘗祭。しかし、その在り方は、21世紀にふさわしいものだったのだろうか? 静岡福祉大学名誉教授で皇室制度に詳しい小田部雄次氏に見解を聞いた。

「11月10日の即位パレードとともに、お祝いムードのなか行なわれた大嘗祭ですが、やはりもっと議論がなされるべきであったと思います。内廷費で行なわれるのなら、皇室の私的な行事ということでその内容が秘密であってもいいと思うのですが、国民の公費である宮廷費で賄われる以上、秘儀であるから内容は明かせないというのは、やはりおかしい。

宮廷費を使う以上は、中で何をやっているのかきちんと明らかにして、お金もどこにいくらかかったのかとい明細をきちんと国民に公開するべきだと思うのです。庭積机代物(にわづみのつくえしろもの)という各都道府県の特産物は献上ではなく買い上げになりましたが、何をどんな基準でいくらにしたのか不明です。また従来、式後は埋めていたのですが食品ロスの考えから利用することになったようですが、誰がどう利用したのかも不明です。公金なので明確にすべきでしょう。

悠紀田や主基田も、亀の甲羅のひびで占う亀占(きぼく)でどこの場所か決めてそこの新米を取り寄せたというのですが、この亀占もどういうふうに占っているのかは秘密ということになっていて、なんだか怪しいですよね。

前回の平成になったときの大嘗祭のときは、政教分離に違反するのではないかという訴訟や反対運動もあったのに対し、今回はそれほど反対の声も広がらず、前回を踏襲する形で行なわれてしまいましたが、台風などの災害が続くなかで24億円も使ったことも含めて、本当に令和の大嘗祭はこれでよかったのか。この次の大嘗祭が何十年後になるのか分かりませんが、そのときまでには今度こそきちんと議論して、いまの時代にふさわしい大嘗祭の在り方というのを検証してほしいです」

戦前には、民俗学者の折口信夫(おりぐちしのぶ)によって、天皇霊が天皇の身体に入る儀式、という説も唱えられたという大嘗祭。毎年勤労感謝の日に行なわれる新嘗祭(にいなめさい)が、天皇の代替わりの年だけに特別な形になり、新しい天皇が国と国民の安寧と五穀豊穣を祈るとされるのが大嘗祭だが、今回も核心部分は国民には謎のままだった。

 小田部氏の言う通り、国民の税金を使う以上、秘儀のベールに包まれたままでよかったのかという問題提起は、もっとなされるべきだったのではないだろうか。なお、11月の22日、23日には、天皇が伊勢神宮へ大嘗祭の儀について報告のため参拝する予定になっている。

誰が決めた!? 天皇陛下ご即位の「国民祭典」で芦田愛菜、嵐が大役を任された裏事情

 なぜこの人たちが選ばれたのかか……。

 11月9日に開かれた天皇陛下のご即位を祝う「国民祭典」では、花を添えた芸能人にも注目が集まった。約2分間にわたり「お祝いの言葉」を詠んだのは、天才子役かられっきとした女優に成長した芦田愛菜。

「謹んで申し上げます。天皇陛下御即位にあたり、心よりお祝いを申し上げます」と切り出し「古くから日本に伝わる文化を大切にしつつ、あたらしい日本へと躍進していく、そんな時代になっていくことを、せつに願っております」などと、15歳とは思えない堂々としたふるまいで重役を完遂した。

 祝賀式典の司会を務めたのは俳優の谷原章介と、元NHKアナウンサーの有働由美子。谷原は今年の正月に一般参賀で皇居を訪れ、午前1時から同8時まで7時間並んだことを振り返り、「前から3列目くらいでお二人に手を振らせていただいたのが、良い思い出になっています」。有働も両陛下について「とにかく話す方の目をじっとご覧になって、質問もお上手で。名インタビュアーでいらっしゃるなぁと。大変勉強になりました」と振り返った。

 クライマックスの奉祝曲を披露したのは人気ジャニーズグループの嵐だ。

 全盲ピアニスト・辻井伸行氏の演奏をバックに奉祝曲第三楽章「Journey to Harmony」を熱唱。5人の歌に感極まる雅子皇后の姿はニュースで幾度となく流された。それにしても、どのようにしてキャスティングは決まったのか。

「これはもう業界の力学でしかない。芦田愛菜は子役事務所に属しているが、後ろ盾は”芸能界のドン”がいるバーニングプロダクション。ドンが彼女を孫のようにかわいがっているのは有名な話。ドンが『芦田だ』と言えば、その時点で競合はゼロです。谷原はカトパン(加藤綾子)も所属する『ジャパン・ミュージックエンターテインメント』の看板タレントで、こちらも大手事務所をバックにしている。有働はマツコ・デラックスのいる『ナチュラルエイト』で、ここ数年メキメキと力をつけている。一番の大役を務めた嵐は言わずと知れたジャニーズ事務所。EXILEらを擁するLDHも奉祝曲には関心があったようですが、ジャニーズの本気度を見て撤退したそうです」(代理店関係者)

 ようは芸能界の縮図がそのまま表れた形。業界パワーのキャスティングに、日本中が酔いしれたということか?

令和の始まりを告げる「即位礼正殿の儀」小田部雄次・静岡大名誉教授が語る、ふたつの心残りとは?

 今年限りの休日となった10月22日。令和の天皇陛下の即位の儀式となる、「即位礼正殿の儀」が、皇居「松の間」で行なわれた。

 安倍首相の「天皇陛下万歳」の掛け声とともに鳴り響いた、陸上自衛隊の礼砲。そして、天皇陛下がお言葉を述べられたのだが、今回の即位の儀式は、令和の新しい時代にふさわしいものだったのだろうか? 日本近現代史が専門で、皇室報道でも知られる、小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授に、見解を語ってもらった。

時代と逆行していた『即位礼正殿の儀』の中身

「今回の『即位礼正殿の儀』を、儀式全体として見た時に、ふたつの残念な点がありました。ひとつは、今回は現憲法の象徴天皇制での2回目の即位の儀式でありながら、前回の平成の即位の儀式をほぼ踏襲しており、前回よりもさらに新しい時代に合わせたものにしようという意識がほとんど感じられなかった点です。

 むしろ、前回は梅の間の廊下に陛下が赴き、それを参列者が遠くから見られる場面があったのですが、それがなくなっただけ、逆行しているとも言えます。『平安絵巻のよう』『伝統にのっとり』などとマスコミは賞賛していますが、そもそも、ずっと即位の儀式は京都で行なっていたのを、前回の平成の即位の儀式から東京に変えたのですから、その時点で伝統は守られていないわけです。

 明治時代に作られた即位のための決まりである『登極令』をいまだに使っていますし、宮内庁職員が武官の装束姿で弓や太刀を持つ『威儀物』などもそのままですが、もう少し儀式の内容も、軍国主義ではない新しい時代に合わせて変えることを、平成の30年の間に検討してもよかったのではないでしょうか」

 確かに、「天皇陛下万歳」の三唱や、礼砲といった儀式を今行なうべきなのか、もう少し議論されてもよかったかもしれない。

「もう一点は、台風15号、19号で大きな被害が出ているなか、パレードは11月10日に延期したとはいえ、予定通り儀式を行なったことですね。マスコミ報道は、即位の儀式について、祝賀一色となっていますが、被災して家にも帰れない方々からすれば、到底そのような気分ではないでしょう。

 上皇陛下・天皇陛下ともに、これまでの自然災害では常にお心を寄せられ、避難所も訪れていましたから、今回もそうされたいお気持ちなのだと思います。とはいえ、天皇陛下ひとりのお気持ちですぐに慰問に行けるものではありませんし、いまはまだ行く時期ではないとも思いますが、もう少し儀式のあり方を再検討してもよかったのでは。

 ある意味では、天気が雨と曇りであったのは、被災者の気持ちを考えるとかえってよかったのでは、という気もしてしまいます」

 天皇陛下は、「即位礼正殿の儀」のおことばで、「国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします」と述べられた。天皇陛下の国民に対する思いが届き、かなえられるような、そんな令和の時代になることを願わずにはいられない。

今上天皇の肖像画を表紙にした『ビッグコミック』が物議「買ったはいいが廃棄する際に困る」の声も

 現在発売中の『ビッグコミック』(10月25日号/小学館)の表紙が物議を醸している。同誌の表紙を天皇陛下の御真影が飾っているからだ。出版関係者もこう驚く。

「『ビッグコミック』の表紙は“時の人”が飾り、リアルテイストの肖像画が使用されています。誌面には『徳仁天皇』と明記されており、10月22日に天皇陛下の即位の礼が催されるタイミングだったため選ばれたようです。肖像画とはいえ、同誌は表紙になる著名人たちに毎回許可を取り、肖像権料を支払っていると聞きます。今回はどういう対応をとったのかは不明ですが、在位中の天皇が雑誌の表紙を飾るのは異例中の異例でしょう」

 ネット上でも「天皇を表紙にしちゃう小学館攻めすぎ」「表紙にする事自体、大きな違和感」と驚きの声が上がっている。とはいえ、問題は雑誌を購入した後だ。

「今上天皇が表紙を飾った雑誌が、駅のゴミ箱に捨てられたり、リサイクルと称して燃やされたり、ドロドロに溶かされるのは不敬に当たるのではないか、との意見が殺到しています。読者の中には『買ったはいいが、廃棄する際には周りに誰もいないか重々注意しないと困った時事態になりかねない』と、神経をとがらせている人もいるようです」(前出・出版関係者)

 折しも、10月8日は国際芸術祭『あいちトリエンナーレ2019』の企画展『表現の不自由展・その後』の再開を受けて、河村たかし名古屋市長が「陛下への侮辱を許すのか!」とのプラカードを持って7分間の座り込みを敢行。「天皇の御真影を燃やすな」との呼びかけとともに拳を突き上げたばかり。

「それもあって、一部の人からは「『ビッグコミック』処分に困る場合は河村たかし名古屋市長に送れば生涯かけて保存してくれるなり何らかの対策してくれるだろう」と揶揄する声も上がっています」(前出・出版関係者)

 兄弟誌の『ビッグコミックオリジナル』では『昭和天皇物語』も連載されているが、皇室をより身近に感じるようにしたい、という意図でもあったのだろうか。

女性天皇を認めるか否か? 皇位継承の「女性天皇のあり方」について政府が検討開始へ

 台風19号が日本列島に甚大な被害をもたらした。その傷跡は今も生々しく残っているが、1週間後の10月22日には、天皇ご即位の「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)」が執り行われる。

 そして、一連の天皇ご即位の儀式がひと段落すると、政府が今後の皇位継承に関する検討を開始することは意外に知られていない。そして、今回の検討では、女性天皇のあり方についても、何らかの結論が出される可能性が高い。

憲法には皇位継承を“男子”と限定していない

 憲法第2条には「皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と定められている。ここでポイントとなるのは、憲法には皇位継承を“男子”と限定していないことだ。

 だが、「国会の議決した皇室典範の定めるところ」としており、その皇室典範には、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定められている。さらに、皇室典範では、「皇族女子は婚姻により皇籍を離脱する」旨が規定されている。

 悠仁親王が誕生されるまでは、皇統に属する男系の男子がいなかったため、女性天皇を認めるか否かは非常に重大な問題だった。そこで、皇室典範の改正に対する議論は、これまでにも何度も行われてきた。

 2005年4月15日の衆議院憲法調査会報告書では、憲法が皇位継承権を男性に限定していないことや男子の継承に限定したままでは皇統が途絶える懸念があること、男女平等や男女共同参画社会の形成という現代の潮流を背景に、女性天皇を認めるべきとの意見が多く出された。

 これを受け、同年11月24日の「皇室典範に関する有識者会議報告書」では、「皇位継承資格を皇族女子や女系の皇族に拡大し、皇位継承順位については、天皇の直系子孫を優先し、天皇の子である兄弟姉妹の間では、男女を区別せずに、年齢順に皇位継承順位を設定する長子優先の制度が適当である」との報告がなされた。

 しかし、悠仁親王が誕生されたことで皇統に属する男系の男子が誕生したことも一因となり、皇室典範改正の議論は下火になった。だが、2015年8月に現上皇陛下が退位のご意向を示されたことで、これまでは天皇の崩御によって継承されてきた皇位が、新たに退位という形で継承されることになったため、皇位継承に対する新たな考え方をまとめる必要が生まれ、これを契機に再び女性天皇のあり方が脚光を浴びることとなった。

 過去の皇位継承では、女性が天皇を継承した例もあるし、直系子孫に男子が不在だった場合には傍系が継承している例もある。あるいは、皇族の身分を得て即位している例(元皇族で皇籍離脱をしていたのが復帰した)もある。

 また、江戸時代までは、皇族を養子とする場合には天皇との養子縁組も行われていた。皇位を継承する男系の男子がいないという例は、何も現在の皇室に限ったことではなく、古くから皇室が抱える重大な問題でもあったのだ。

 だが、現在では女性天皇を含め、これらの皇位継承が認められていないため、皇位を安定的に継承していくのは、非常に困難な状況となっている。それは、皇位を継承する男系の男子の存在という問題だけではなく、天皇家も御多分に漏れず、“少子化”傾向にあるためだ。宮内庁関係者は、「今は秋篠宮悠仁親王殿下がいらっしゃるので、男系の男子の皇位継承者がいる。しかし、悠仁親王がもっとも年齢が下であることから、将来、悠仁親王と同年代の皇族がお一人もいらっしゃらなくなることも予想される。悠仁親王に男子が誕生しなければ、再び、皇位継承問題が発生する」と悩みは尽きない。

 皇位継承順位の第1位は秋篠宮殿下、第2位は悠仁親王となるが、上皇直系の男子は今上天皇とこの2人しかいないため、第3位は上皇の弟にあたる常陸宮正仁親王となる。

 “現人神”だった天皇が、敗戦により“象徴”に生まれ変わったように、女性の社会参画が強く言われ、社会の多様化が叫ばれている現代において、女性天皇を認めるか否かは、国のあり方に対する象徴の大きな変化ともなり得る。今後、皇位継承についての検討が注目される。

愛子さまのご結婚相手に相応しいのは誰? 保守派を納得させる「悠仁さまと結婚」の仰天プランも

 前回配信した記事「愛子さまが天皇になったらその次は? 女性天皇と女系天皇の違いと、危ぶまれの未来予想図」では、静岡福祉大学名誉教授・小田部雄次氏の話をもとに、このまま皇位継承者を男系男子に限っていれば、皇室の存続が危ぶまれるや、もし女性天皇を認めて愛子さまが天皇になった場合でも、女系天皇を認めないままでは、愛子さまの子供が天皇になれない事態が起こってしまうことについて解説した。

 女系天皇は認められないと主張しているのは、いわゆる保守派の人たちが多いが、彼らの主張として、皇室に相応しくない家系の男子が女性天皇と結婚してしまった場合、それ以降の天皇は、天皇家というより、その父方の血筋に乗っ取られてしまうのではないか……、とそのようなことを言っているようである。眞子さまとの結婚が延期になっている小室圭さんを引き合いに出し、「小室さんのような人が天皇の父や先祖になるのは認めがたい」という人たちもいる。

旧皇族の復帰案にも問題点

 それ自体、時代錯誤的な考えであるような気もするが、もしその意見をある程度汲んだ上で、それでも女系天皇を認めさせるには、愛子さまにもそれなりのやんごとなき立派な家柄の男子と結婚していただくことが必要になってくる。

 その場合の、第一の案が、旧皇族を皇族として復帰させるプランだ。これまでも解説をお願いしてきた、日本近現代皇室史が専門で、皇室報道でも知られる、小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授は言う。

「終戦後、臣籍降下といって、戦前は皇族だった11の宮家の方々が、一般人となりました。それらの旧皇族の血筋の男子は、年齢や既婚か未婚かなどを条件としなければ、現在10名以上はいるでしょう。しかし、その全員を皇室に復帰させるのは現実的ではありませんし、本人のみでなく家族ごと復帰させるのは、配偶者の扱いなど、困難な課題が多いです。

 結婚対策として、若い独身男子だけを復帰させるとした場合は、その数は減りますが、その場合でもその男子の両親や親族をどう扱うかが課題になるでしょう。特に父親の待遇はどうなるのか。天皇の父や祖父としての特別な称号を求める動きも生まれるでしょうし、問題は複雑化してしまうでしょう。独身男子は全員皇室に入るのか、どういう順番で入るのかといったことも、公平かつ合法的に行なえるのかどうか大いに疑問です。そしてその方と結婚したとしても、男子を生めるかもわかりません」

 こうして、小田部氏は、旧皇族の復帰案の問題点を指摘する。それでは、旧皇族を前もって皇族に復帰させず、適齢の旧皇族の家柄の男子に愛子さまと結婚していただくというプランはどうか。

 「家系的に一番相応しいお相手としては、旧皇族であった賀陽宮家に1998年生まれの男子、東久邇家に2004年生まれの男子がいらっしゃるといわれています。とりわけ東久邇宮家には、昭和天皇の長女であり、上皇陛下の姉でもある東久邇成子さまが嫁いでおり、この男子はその血をひいていらっしゃって、昭和天皇の血筋にもあたります。年齢的にも愛子さまの3歳下であり、もっとも近しい旧宮家であるということで、婚姻の可能性は高いでしょう。そのために、〈皇族女子は結婚しても皇室にとどまる〉という規定を先に定めておく必要はあるでしょう」

 小田部氏はこのように言いながらも、現実的には、そのような結婚が令和の時代に適しているのかについては、懐疑的だ。

「果たして、そのような政略的な結婚がいまの時代の皇室にふさわしいのか。政略結婚は将来的に大きな問題を生じる可能性があり、のちのちまでおふたりの間に深い〈しこり〉を残す危険があり、得策ではありません。やはり自由な恋愛環境で自然にお相手と結ばれるのが理想でしょう。その場合でも、おふたりの間に男子が生まれるという保証はないわけです。かといって、このまま男系男子だけに限っていて、悠仁さまに男子のお子ができるという保証もない。やはり愛子内親王のご結婚の前に、女性天皇・女系天皇を認めておかないと、将来的に皇位継承者がいなくなるし、いても皇位継承順位に大混乱が起こるでしょう」

 愛子さまのお相手に関しては、ある皇室担当記者は、さらに仰天のプランを披瀝するのだが……。

「愛子さまと悠仁さまがご結婚されるというウルトラCですよ。従兄弟同士だから法律的にも問題がないし、おふたりとも上皇陛下の孫でいらっしゃるのだから、皇位継承的にも一気に問題解決ですよね」(ある皇室担当記者)

 しかし、この令和の時代に、そんな不自然な政略結婚が最良の解決策とは到底思えない。愛子さまの幸せなご結婚と、安定した皇位継承を共に叶えるにはどうしたらいいか。議論を先送りにしていては、令和の次の時代にはもはや解決しがたい大きな問題となってしまうのは確かだろう。

愛子さまが天皇になったらその次は? 女性天皇と女系天皇の違いと、危ぶまれる皇室の未来予想図

「将来は愛子に天皇になってほしい」 


「週刊新潮」(新潮社)の8月15・22日夏季特大号で、上皇陛下がそのように言っていると宮内庁関係者から聞いたと、ノンフィクション作家の奥野修司氏が明かしている。

 現在の皇室典範では、その第一条で、「皇位は、皇統に属する男系の男子がこれを継承する」と定められている。男系とは、父方に天皇の血筋をひいていること。これに基づき、現在の皇位継承順位は、1位が秋篠宮皇嗣殿下、2位が悠仁親王となっている。

 現在の天皇陛下には、愛子内親王というれっきとした長女がいる。しかし、いまの皇室典範では、女性の愛子内親王は天皇になることができない。しかし、歴史をさかのぼれば、推古天皇や持統天皇など、8人10代の女性天皇が存在したことはよく知られた事実である。

「なにしろ現天皇と一緒に暮らしているのは愛子さまですから、その生活や仕事をよくご覧になっている。皇室行事の継承という観点からも、愛子さまが天皇になるのに相応しいと思うのですがねえ……」

 こう話すのは、日本近現代皇室史が専門で、皇室報道でも知られる、小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授である。

 かつて、民主党の野田政権下で、2012年に、「皇室制度に関する有識者ヒアリング」が行なわれ、女性天皇について議論されたことがあった。この有識者ヒアリングについて、小田部氏は、「男か女かの議論に集約されてしまい、今後の男系継承の可能性がきわめて危ういことへの危機意識が欠落していました」と振り返る。そして、2012年末に第二次安倍政権が成立すると、女性・女系天皇に関する議論は完全にストップしてしまった。

「皇位継承者は男系男子に限ると主張している人たちは、それが長きにわたり護られてきた日本の伝統だと主張しています。しかし、今後、悠仁さまが天皇になったとして、必ず悠仁さまに男子の子供ができるという保証はあるのでしょうか。まず、男子を産まなければならないという制約のもと、皇室に嫁いでくれる女性が見つかるのかという問題がひとつ。近年の皇室報道における、女性皇族へのバッシングを見ても、皇室に嫁ぎたいと思う女性がどれだけ現れるか不安です。そして仮に男子が生まれても、このまま女性皇族は結婚したら皇室を離れる制度を続けたら、悠仁さまが天皇になるころには皇族は天皇皇后とその子のみとなっている可能性が高いです。そのメンバーだけでは、皇室の数多くの公務を担いきれなくなることは、容易に想像できます」(小田部氏)

 令和となってから、女性天皇を容認すべきという議論が再び巻き起こってきている。先の参院選では、立憲民主党・国民民主党・共産党が、女性天皇を容認する立場を打ち出した。もし仮に皇室典範が改正され、女性天皇が容認されたら、いまの天皇の次は愛子さまが天皇になることになる。

 しかし、その次に問題になるのが、女系天皇を容認するかどうかだ。母方が天皇である、という女系天皇を認めないのであれば、もし愛子さまが天皇になっても愛子さまの子供は母方が天皇なので、仮に男子であっても天皇にはなれないことになる。

 その場合はその次の天皇は誰にすれば良いのか、先行きは不透明だ。それにもかかわらず、保守派の人々は、男系天皇こそは126代護られてきた日本の皇室の伝統であり、女系天皇は容認できないと主張している。女性天皇を容認する立場を示した国民民主党も、女系天皇については今後の論点としていた。

 小田部氏は、皇室に男性が少なく、このままでは将来の皇室の存続が危うくなっていることから、過去の慣習にとらわれず、女性・女系天皇を認めないと令和の次の代には皇室はなくなると主張する。小田部氏の主張はこうだ。

「かつて男子が続いたことは重要視するとしても、これからも国民が納得して承認する男系男子が何代も続く方策が具体的に作られなければ、いたずらに時間のみ経って、最悪の場合、皇位継承者が一人も存在しなくなり、象徴天皇制そのものの成り立たなくなる可能性があります。当然、象徴天皇について明記した憲法は全面的に改正されることになるし、その場合、象徴天皇が担ってきた多くの社会的機能をどういう形で継承するのか、大きな課題が生じることになるでしょう。


 令和の次の元号の時代には、私はたぶんこの世にはいないでしょうが、皇室を研究してきたものとして、将来起こるかもしれないそのような可能性を見過ごすわけにはいきません。もし天皇制を維持できなくなったら、結果として、今ある皇室が担っている社会的機能が停止して、社会は大きな混乱に巻き込まれるだろうと思います」(小田部氏)

 将来の皇室の安定のため、手遅れにならないうちに議論が本格的に再開されるべきだろう。

愛子さまが天皇になったらその次は? 女性天皇と女系天皇の違いと、危ぶまれる皇室の未来予想図

「将来は愛子に天皇になってほしい」 


「週刊新潮」(新潮社)の8月15・22日夏季特大号で、上皇陛下がそのように言っていると宮内庁関係者から聞いたと、ノンフィクション作家の奥野修司氏が明かしている。

 現在の皇室典範では、その第一条で、「皇位は、皇統に属する男系の男子がこれを継承する」と定められている。男系とは、父方に天皇の血筋をひいていること。これに基づき、現在の皇位継承順位は、1位が秋篠宮皇嗣殿下、2位が悠仁親王となっている。

 現在の天皇陛下には、愛子内親王というれっきとした長女がいる。しかし、いまの皇室典範では、女性の愛子内親王は天皇になることができない。しかし、歴史をさかのぼれば、推古天皇や持統天皇など、8人10代の女性天皇が存在したことはよく知られた事実である。

「なにしろ現天皇と一緒に暮らしているのは愛子さまですから、その生活や仕事をよくご覧になっている。皇室行事の継承という観点からも、愛子さまが天皇になるのに相応しいと思うのですがねえ……」

 こう話すのは、日本近現代皇室史が専門で、皇室報道でも知られる、小田部雄次・静岡福祉大学名誉教授である。

 かつて、民主党の野田政権下で、2012年に、「皇室制度に関する有識者ヒアリング」が行なわれ、女性天皇について議論されたことがあった。この有識者ヒアリングについて、小田部氏は、「男か女かの議論に集約されてしまい、今後の男系継承の可能性がきわめて危ういことへの危機意識が欠落していました」と振り返る。そして、2012年末に第二次安倍政権が成立すると、女性・女系天皇に関する議論は完全にストップしてしまった。

「皇位継承者は男系男子に限ると主張している人たちは、それが長きにわたり護られてきた日本の伝統だと主張しています。しかし、今後、悠仁さまが天皇になったとして、必ず悠仁さまに男子の子供ができるという保証はあるのでしょうか。まず、男子を産まなければならないという制約のもと、皇室に嫁いでくれる女性が見つかるのかという問題がひとつ。近年の皇室報道における、女性皇族へのバッシングを見ても、皇室に嫁ぎたいと思う女性がどれだけ現れるか不安です。そして仮に男子が生まれても、このまま女性皇族は結婚したら皇室を離れる制度を続けたら、悠仁さまが天皇になるころには皇族は天皇皇后とその子のみとなっている可能性が高いです。そのメンバーだけでは、皇室の数多くの公務を担いきれなくなることは、容易に想像できます」(小田部氏)

 令和となってから、女性天皇を容認すべきという議論が再び巻き起こってきている。先の参院選では、立憲民主党・国民民主党・共産党が、女性天皇を容認する立場を打ち出した。もし仮に皇室典範が改正され、女性天皇が容認されたら、いまの天皇の次は愛子さまが天皇になることになる。

 しかし、その次に問題になるのが、女系天皇を容認するかどうかだ。母方が天皇である、という女系天皇を認めないのであれば、もし愛子さまが天皇になっても愛子さまの子供は母方が天皇なので、仮に男子であっても天皇にはなれないことになる。

 その場合はその次の天皇は誰にすれば良いのか、先行きは不透明だ。それにもかかわらず、保守派の人々は、男系天皇こそは126代護られてきた日本の皇室の伝統であり、女系天皇は容認できないと主張している。女性天皇を容認する立場を示した国民民主党も、女系天皇については今後の論点としていた。

 小田部氏は、皇室に男性が少なく、このままでは将来の皇室の存続が危うくなっていることから、過去の慣習にとらわれず、女性・女系天皇を認めないと令和の次の代には皇室はなくなると主張する。小田部氏の主張はこうだ。

「かつて男子が続いたことは重要視するとしても、これからも国民が納得して承認する男系男子が何代も続く方策が具体的に作られなければ、いたずらに時間のみ経って、最悪の場合、皇位継承者が一人も存在しなくなり、象徴天皇制そのものの成り立たなくなる可能性があります。当然、象徴天皇について明記した憲法は全面的に改正されることになるし、その場合、象徴天皇が担ってきた多くの社会的機能をどういう形で継承するのか、大きな課題が生じることになるでしょう。


 令和の次の元号の時代には、私はたぶんこの世にはいないでしょうが、皇室を研究してきたものとして、将来起こるかもしれないそのような可能性を見過ごすわけにはいきません。もし天皇制を維持できなくなったら、結果として、今ある皇室が担っている社会的機能が停止して、社会は大きな混乱に巻き込まれるだろうと思います」(小田部氏)

 将来の皇室の安定のため、手遅れにならないうちに議論が本格的に再開されるべきだろう。