『ドロ刑』は「取り調べコント」で間延び&伏線を回収せず、モヤモヤ感が残る結末に……

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の第8話が1日に放送され、平均視聴率7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.1ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 ここ最近、馴染みのバーに伝説の大泥棒・煙鴉(遠藤憲一)が現れないことを気にかけていた斑目勉(中島)ですが、ある日、その煙鴉がしれっと来店。積もる話をしようと喜ぶ班目ですが、そこへ緊急の呼び出しがあり、警視庁へ向かうことになります。

 取調室には器物損壊の罪を自首して捕まった男(大友康平)の姿があり、13係の皇子山隆俊(中村倫也)らが取り調べにあたるものの、男は身元をまったく明かさず、手の指紋をすべてバーナーで焼き切ってしまっているため、前科データから素性を割り出すこともできません。

 ところが突然、男が煙鴉だと名乗ったことで、13係は騒然。もしそれが本当ならば大手柄となるのですが、伝説の大泥棒が自首する意味がわからず、混乱が広がります。また、本物の煙鴉を知る班目は、偽・煙鴉の目的が何なのかと疑問を抱きます。

 そんな13係の空気を察した偽・煙鴉は、本物の煙鴉である証拠として、2年前に空き巣に入った事件について供述を開始。その事件は確かに、煙鴉の犯行とされているものだったのです。

 さらに驚くことに、その現場を再捜査した班目が、新たに発見した指紋を鑑定したところ、それが第一話で逮捕した空き巣・瀬戸正次郎(高橋克実)のものであることがわかったのです。

 そのことから、偽・煙鴉が前科者で、刑務所内で瀬戸から犯行手口を聞いたに違いないと踏む班目ですが、それにしてもやはり自首した目的がわかりません。その様子をあざ笑うように、偽・煙鴉は再び過去の犯行を証言。班目たちはすぐにその現場へと向かいます。

 そうして再捜査した結果、今度は第2話に登場した犯人・大堂吾郎(笹野高史)の指紋を検出。すっかり翻弄されてしまう13係ですが、偽煙鴉は刑事たちのプライベートに精通し、取り調べ中に余計なことを暴露するため、こちらでも振り回されてしまうのでした。そして、空き巣犯だという証拠が揃わないままに勾留期限が過ぎ、偽・煙鴉は釈放されることになります。

 後日、班目はいつものバーで煙鴉から、“ある男”についての話を聞かされます。その男は町工場を経営していたものの、友人の借金を肩代わりしたことによって倒産。妻と娘と別れ、肉体労働でコツコツと借金返済していたものの、新たに2,000万円の借金があることが発覚し、自殺を決意したというのです。

 男が自殺の名所に佇んでいると、ある男から、5日間勾留される代わりに5,000万円の報酬を渡すと持ち掛けられます。つまり前者が偽・煙鴉、後者が本物の煙鴉だったわけなのです。

 なぜそんなことを? 煙鴉の意図がわからず、さらに捜査への助言だと思っていたことがすべて、偽・煙鴉を確実に釈放させるための誘導だったと知った班目は憤るのですが、煙鴉は、「俺を捕まえてみろ」と挑発的なセリフを吐いて立ち去ってしまうのでした。

 さて感想。偽・煙鴉が自首してきた理由は? という謎をメインに1時間引っ張る回となったのですが、その役を演じる大友康平が存在感抜群だったため、引き込まれるものがありました。しかし、彼に5日間の勾留を依頼した煙鴉の意図が明かされなかったため、最終的には非常にモヤモヤ感が残る回となってしまいました。

 また、煙鴉の助言(実際には誘導)によって、班目が犯行現場から次々と新たな証拠を見つけ出し、それらがすべて過去に登場した犯人たちを示す、という展開は謎がさらに深まり見ていて面白かったのですが、それだけでは1時間の尺がもたなかったのか、今回は余計なシーンが多かった印象です。

 ドラマを間延びさせてしまったのは、延々と繰り返された“取り調べコント”でした。偽・煙鴉が13係の内情に精通しているということで、取調室でそれぞれの刑事たちの秘密をコメディ調に暴露していくくだりがあったのですが、これはメインのストーリーにまったく関係ないわけなんですね。そのシーンのせいでテンポが悪くなり、途中でかなり飽きてしまう場面が何度かありました。

 その一方、煙鴉が班目と懇意にしていることや、警察あるいは同業者たちに対して「ぬるい仕事ばっかしやがって」と憤る理由は何なのか。さらに今回、皇子山が煙鴉を執拗に追うのは、5年前に自殺した妹・真里の仇をとるためであることが発覚したのですが、その事件の真相とは何なのか。クライマックスへ向けて興味がそそられる伏線がいくつか散りばめられていました。

 連続ドラマではたまに、「1週間経てば忘れているだろ」と、制作陣が視聴者を侮っているのか、前回の伏線が回収されないままということがありますが、偽・煙鴉を登場させた理由は何なのか、しっかりした説明を期待しつつ次回放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『リーガルV』向井理&速水もこみちの大根演技で、クライマックスへ向けて盛り下がる……

 米倉涼子が元弁護士役で主演を務めるドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)もいよいよクライマックスへ突入。第8話が6日に放送され、前回から0.8ポイントダウンとなる平均視聴率13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

(前回までのレビューはこちらから)

 元弁護士の小鳥遊翔子(米倉)は、1年前、NPO法人「貧困を救う会」の幹部職員・市瀬徹(夙川アトム)を公園で刺殺し、懲役9年の実刑判決を受けた、元依頼人の守屋至(寛一郎)と1年ぶりに再会します。

 小鳥遊はこの事件の調査中、暴力団幹部の花田尊と接触したことによって弁護士資格を剥奪され、最後まで弁護できなかったことに対して悔恨の念を抱くのですが、それだけではなく、守屋がまるで他人事のように実刑判決を受け入れたことに違和感を抱いているのです。また、面識のない市瀬をなぜ殺したのか、その動機も不明のため、事件の背後に“隠された何か”があるのではと疑い、再調査を買って出ます。

 しかし、守屋は頑なに心を閉ざし、付け入る隙がありません。また、弁護士資格がないにもかかわらず暗躍する行為に対し、古巣「Felix & Temma法律事務所」の代表弁護士・天馬壮一郎(小日向文世)の差し金によって、弁護士会から非弁行為だと警告されてしまいます。

 小鳥遊をクビにしなければ業務停止処分の可能性もあるということで、頭を悩ませる「京極法律事務所」の面々。この空気を察した小鳥遊が書き置きを残して姿を消したため、事務所は空中分解となり、弁護士の青島圭太(林遣都)以外は去ってしまうのでした。

 ところが、やはり事件の真相が気になる「京極法律事務所」のメンバーたちは、それぞれ独自に調査を開始。その結果、守屋が「貧困を救う会」で働いていたことや、市瀬がその会の活動費を着服していたことが発覚します。裁判の際には初対面とされていた2人の密接な関係性が明らかになったのです。

 さらに、「貧困を救う会」の代表・大峰聡(速水もこみち)と天馬が懇意であることや、大峰のことを支援する厚生労働大臣・丸山珠美(どんぐり)と天馬が、大学時代のゼミの先輩・後輩の仲であることなどが判明するのでした。

 その一方、小鳥遊は田舎の温泉旅館に宿泊。傷心旅行かと思いきや、その旅館には守屋の妹・未久(久保田紗友)の姿が。兄が起こした殺人事件後、周囲からのバッシングに耐えられなくなった未久は、偽名を使い仲居として働いていたのです。

 その事実を引っ提げて小鳥遊は帰京し、再び守屋と面会。妹はアルバイトをしながら大学の夜間部で法律の勉強をしている。そう信じていた守屋は衝撃を受けます。そして、大峰から命じられ、花田と共謀するカタチで市瀬を殺したことを告白するのでした。

 事件の真相を知った小鳥遊は、裁判をやり直すことを決意。そこへ「京極法律事務所」のメンバーも再集結したところで今回は終了となりました。

 さて感想。次回で最終回ということで、市瀬・殺人事件の裏に潜む悪事を暴くことがドラマのクライマックスを飾ることになるのですが、そのカギを握る大峰役の速水もこもちが相変わらずの大根ぶり。声のトーンを抑え、何とか頑張って黒幕感を出そうとするものの、どうにも薄っぺらい。役者名はわかりませんが、暴力団幹部・花田役の方のほうが凄みが利いていてよっぽど存在感があるんですよね。なぜ速水をキャスティングしたのか不思議でしょうがないです。

 また、薄っぺらいといえば、天馬の座を虎視眈々と狙う、「Felix & Temma法律事務所」のエース弁護士・海崎勇人役を演じる向井理も同じことがいえます。初回からかなり背伸びしている感じがありましたけど、放送回を重ねてもまるで成長した様子が見られないんですよね。今回は、事務所の後輩で恋人でもある白鳥美奈子とともに、大峰と天馬の関係性を陰で嗅ぎ回るシーンを演じていましたが、美奈子役の菜々緒ともども、ドラマを盛り上げるほどの演技力はないように思えました。

 で、その2人が調査した結果、大峰が天馬と丸山の息子だとニオわせる描写がありましたが、まさかの展開に唖然としてしまいました。丸山役のどんぐりは、映画『カメラを止めるな!』に“竹原芳子”名義で、テレビ局のプロデューサー役として出演していた小柄な女性ですが、その彼女と天馬役の小日向文世との間に、どう考えても速水のような長身イケメンが誕生するわけがありません。視聴者のミスリードを狙ったにしても、もう少しキャスティングを考えるべきだったのではないでしょうか。

 また、1年前の裁判でなぜ、守屋と市瀬の関係性が明らかにならなかったのかも謎。キャストも脚本も欠点だらけでクライマックスへ向けて盛り下がった感は否めませんが、とりあえず次週放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『リーガルV』向井理&速水もこみちの大根演技で、クライマックスへ向けて盛り下がる……

 米倉涼子が元弁護士役で主演を務めるドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)もいよいよクライマックスへ突入。第8話が6日に放送され、前回から0.8ポイントダウンとなる平均視聴率13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

(前回までのレビューはこちらから)

 元弁護士の小鳥遊翔子(米倉)は、1年前、NPO法人「貧困を救う会」の幹部職員・市瀬徹(夙川アトム)を公園で刺殺し、懲役9年の実刑判決を受けた、元依頼人の守屋至(寛一郎)と1年ぶりに再会します。

 小鳥遊はこの事件の調査中、暴力団幹部の花田尊と接触したことによって弁護士資格を剥奪され、最後まで弁護できなかったことに対して悔恨の念を抱くのですが、それだけではなく、守屋がまるで他人事のように実刑判決を受け入れたことに違和感を抱いているのです。また、面識のない市瀬をなぜ殺したのか、その動機も不明のため、事件の背後に“隠された何か”があるのではと疑い、再調査を買って出ます。

 しかし、守屋は頑なに心を閉ざし、付け入る隙がありません。また、弁護士資格がないにもかかわらず暗躍する行為に対し、古巣「Felix & Temma法律事務所」の代表弁護士・天馬壮一郎(小日向文世)の差し金によって、弁護士会から非弁行為だと警告されてしまいます。

 小鳥遊をクビにしなければ業務停止処分の可能性もあるということで、頭を悩ませる「京極法律事務所」の面々。この空気を察した小鳥遊が書き置きを残して姿を消したため、事務所は空中分解となり、弁護士の青島圭太(林遣都)以外は去ってしまうのでした。

 ところが、やはり事件の真相が気になる「京極法律事務所」のメンバーたちは、それぞれ独自に調査を開始。その結果、守屋が「貧困を救う会」で働いていたことや、市瀬がその会の活動費を着服していたことが発覚します。裁判の際には初対面とされていた2人の密接な関係性が明らかになったのです。

 さらに、「貧困を救う会」の代表・大峰聡(速水もこみち)と天馬が懇意であることや、大峰のことを支援する厚生労働大臣・丸山珠美(どんぐり)と天馬が、大学時代のゼミの先輩・後輩の仲であることなどが判明するのでした。

 その一方、小鳥遊は田舎の温泉旅館に宿泊。傷心旅行かと思いきや、その旅館には守屋の妹・未久(久保田紗友)の姿が。兄が起こした殺人事件後、周囲からのバッシングに耐えられなくなった未久は、偽名を使い仲居として働いていたのです。

 その事実を引っ提げて小鳥遊は帰京し、再び守屋と面会。妹はアルバイトをしながら大学の夜間部で法律の勉強をしている。そう信じていた守屋は衝撃を受けます。そして、大峰から命じられ、花田と共謀するカタチで市瀬を殺したことを告白するのでした。

 事件の真相を知った小鳥遊は、裁判をやり直すことを決意。そこへ「京極法律事務所」のメンバーも再集結したところで今回は終了となりました。

 さて感想。次回で最終回ということで、市瀬・殺人事件の裏に潜む悪事を暴くことがドラマのクライマックスを飾ることになるのですが、そのカギを握る大峰役の速水もこもちが相変わらずの大根ぶり。声のトーンを抑え、何とか頑張って黒幕感を出そうとするものの、どうにも薄っぺらい。役者名はわかりませんが、暴力団幹部・花田役の方のほうが凄みが利いていてよっぽど存在感があるんですよね。なぜ速水をキャスティングしたのか不思議でしょうがないです。

 また、薄っぺらいといえば、天馬の座を虎視眈々と狙う、「Felix & Temma法律事務所」のエース弁護士・海崎勇人役を演じる向井理も同じことがいえます。初回からかなり背伸びしている感じがありましたけど、放送回を重ねてもまるで成長した様子が見られないんですよね。今回は、事務所の後輩で恋人でもある白鳥美奈子とともに、大峰と天馬の関係性を陰で嗅ぎ回るシーンを演じていましたが、美奈子役の菜々緒ともども、ドラマを盛り上げるほどの演技力はないように思えました。

 で、その2人が調査した結果、大峰が天馬と丸山の息子だとニオわせる描写がありましたが、まさかの展開に唖然としてしまいました。丸山役のどんぐりは、映画『カメラを止めるな!』に“竹原芳子”名義で、テレビ局のプロデューサー役として出演していた小柄な女性ですが、その彼女と天馬役の小日向文世との間に、どう考えても速水のような長身イケメンが誕生するわけがありません。視聴者のミスリードを狙ったにしても、もう少しキャスティングを考えるべきだったのではないでしょうか。

 また、1年前の裁判でなぜ、守屋と市瀬の関係性が明らかにならなかったのかも謎。キャストも脚本も欠点だらけでクライマックスへ向けて盛り下がった感は否めませんが、とりあえず次週放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『ドロ刑』視聴率狙いで医療ドラマにスイッチ? 中島健人のゴリ押しやめて“遠藤憲一vs中村倫也”を主軸にすべき!

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の第7話が先月24日に放送され、平均視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイントアップとなりました。

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 今回、13係が追うことになったのは、病院内での窃盗を生業にする“カメレオンの卓”こと米田卓三(半海一晃)。周囲に溶け込む変装の達人である米田を現行犯で捕まえるため、斑目勉(中島)たちは病院を舞台に極秘潜入捜査を決行することになります。

 班目は看護師に扮するのですが、ひょんななりゆきから、院内で具合が悪くなった患者・文子の世話をすることに。するとその夫・源蔵から、つい最近、米田の窃盗の被害に遭ったことと、外科部長の安斎(神保悟志)が論文の症例を稼ぐために手術ミスを隠蔽しているというウワサを聞きつけます。

 一方、伝説の大泥棒・煙鴉(遠藤憲一)が最近、馴染みのバーへ顔を出さなくなったと班目から聞いた皇子山隆俊(中村倫也)は、彼が“西島”という偽名で借りているアパートの一室を勝手に捜査。そこに煙鴉の姿はなく、癌や自殺に関する書籍と、劇薬のバルビツールが見つかるのでした。

 その煙鴉はというと今回、どこか天井裏のような場所で自ら点滴を打ち、「癌を患い自ら延命治療を施しているのでは?」と視聴者に思わせるようなシーンが定期的に挿入されます。

 その頃、班目は、清掃員に扮して窃盗していた米田に偶然でくわし、現行犯逮捕することに成功するのでした。これで一件落着。かと思いきや、班目と宝塚(江口のりこ)は看護部長の鬼塚(猫背椿)から、安斎が手術ミスを隠蔽しているという密告を受けます。

 本来ならば13係の管轄外ですが、係長・鯨岡千里(稲森いずみ)を説き伏せ、班目、皇子山、宝塚の3人で安斎の悪事を暴くことに。しかし、論文データを保管していると思われるセキュリティールームへ侵入するのは困難。頭を悩ませていた3人は、鬼塚から、“安斎はオペ室で軽口を叩く”という話を聞いたことで、班目と宝塚が変装して手術室に忍び込む作戦を決行することになります。

 ところが、オペ室に安斎が来る前に班目の変装がバレてしまい、追い払われるハメに。その後、患者が運ばれてきて安斎が入室した際には、宝塚の正体も勘づかれてしまい、潜入捜査は失敗してしまうのでした。

 刑事たちがいなくなったことで気が緩んだ安斎は、論文データを保存したUSBを更衣室のロッカーに保管してあることを口にしてしまいます。すると、最初に追い返された後、患者になりすましてオペ室へ再度忍び込んでいた班目が姿を見せ、安斎の悪事を暴くことに成功するのでした。実はこのオペ自体、鬼塚が中心となり他の医療スタッフたちを抱き込んででっち上げた架空のものだったのです。

 一方、煙鴉はというと、皇子山の捜査の結果、ある病院からデータを盗み出すため、清掃業者とともにセキュリティールームへ侵入。その後、次の定期清掃日まで天井裏でブドウ糖による栄養補給をしながら凌ぎ、清掃員に紛れて何食わぬ顔で脱出するという、“入り待ち”をしていたことが発覚。その盗み出したデータは、皇子山と同じ姓で真里という名の女医に関するもの、その真里はすでに自殺していることが明らかになり、皇子山と煙鴉の過去の因縁が薄っすら見えたところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、今回は本来メインになるハズの窃盗犯はそっちのけ。安斎の不正暴きが主軸に描かれましたが、これは視聴率的に苦戦を強いられているため、ある程度の数字が期待できる病院モノに頼った結果だったのですかね。医師や看護師に扮して潜入捜査し、最後は安斎を騙すために偽のオペを実施するという、もはや何でもありのメチャクチャな展開となりました。

 特にラスト、班目が患者として潜んでいたという設定は無理やり感が半端なかったです。ドンデン返し風の展開になっていましたが、ご都合主義のオンパレード。中島にどうにか見せ場を作ってあげたい、という意気込みだけは伝わってきました。

 このメインストーリーは、いかにもジャニーズ主演ドラマの軽さが感じられるのですが、その裏で展開する煙鴉VS皇子山のサブプロットは、演じる2人の存在感が抜群ということもあり見応え十分。皇子山真里という女性の存在、そしてどうやら彼女はカルテ改竄にまつわる事件で自殺したということが明らかになり、それがどのように煙鴉と関係しているのか気になるところです。正直、中島の見せ場づくりに骨を折るぐらいならば、こちらをメインにドラマを構成して欲しいですね。その方が視聴率も稼げそうな気がします。

 次回は、偽物の煙鴉が登場するということで、医療モノに脱線した今回より楽しめそうな予感。期待して放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『リーガルV』視聴率右肩下がり……脚本がポンコツ過ぎ&米倉涼子の美脚アピールが鬱陶しい

 米倉涼子が元弁護士役で主演を務めるドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)の第7話が29日に放送され、平均視聴率14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.2ポイントダウンで、第4話から右肩下がりが続いてしまっています。

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 前回、元弁護士の小鳥遊翔子(米倉涼子)率いる「京極法律事務所」は、サクラ会員を雇い結婚詐欺を働く高級婚活相談所「ローズブライダル」を相手に訴訟を起こしたものの敗訴。今回は作戦を変え、マスコミを利用して集団訴訟へ持ち込むことに決めます。

 この集団訴訟を“男たちのme too運動”と名づけ息巻く「京極法律事務所」の面々ですが、思いのほか詐欺被害者が集まりません。そんな中、人気コメンテーターとして活躍する社会学者の高市哲也(野間口徹)が、かつて結婚詐欺の被害に遭ったことを知り、小鳥遊は接触を図るのですが、高市もまた自身のイメージを気にして原告団入りを拒むのでした。

 その一方、結婚詐欺のマニュアルの有無についての調査も捗らず、集団訴訟の先行きは不安が増すばかり。そんな折、パラリーガルの茅野明(三浦翔平)が、「ローズブライダル」の代表・相田栞(東ちづる)と、日本を代表するコンピュータ企業「ミカド通信」の会長・我妻憲史郎(国広富之)との繋がりをキャッチ。「ミカド通信」が何かと「ローズブライダル」を擁護するニュースを流しているため、我妻が栞に何らかの弱みを握られているのでは? と疑い、調査することになります。

 そんな中、開かれた公判では、「ローズブライダル」の潜入捜査を行ったパラリーガルの伊藤理恵(安達祐実)が原告側の証人として出廷。被告代理人である「Felix & Temma法律事務所」の弁護士・海崎勇人(向井理)に、過去に起こした銀行での横領事件についてツッコまれた際、「前科のある人間は司法の正当な判断を仰げないのか」と涙ながらに訴え、これを傍聴席で見ていた高市が心を動かされ、原告団に加わる決心をするのでした。

 一方、パラリーガルの馬場雄一(荒川良々)は、「ミカド通信」の本社ビル地下駐車場で我妻をスマホ動画で隠し撮りしていたところ、謎の男に声をかけられたため、驚いてスマホを放り投げてしまいます。

 しかしその男は、「ローズブライダル」の元副代表・薮谷という人物で、栞の悪事を糾弾するため結婚詐欺のマニュアルを提供してくれたのです。しかも、その時に放り投げたスマホが偶然にも、車内で熱烈なキスをする我妻と栞の様子を捉えていたため、小鳥遊はこれをネタに和解交渉を行います。

 その結果、原告団に対して「ローズブライダル」から約27億円の賠償金が支払われることが決定。さらに、原告団に栞が土下座して謝罪したことで、今回の訴訟は一件落着となったのでした。

 

 さて感想。これまでの放送回では、物語の終盤で突如として都合のいい証拠が見つかり、被告人が急に罪の意識に苛まれて謝罪、勝訴という展開がお決まりとなっていました。しかし今回は、初めて2週にまたいでの放送ということで、さぞや納得のいく決着が用意されているのだろうと期待を寄せていました。

 しかし、物語が引き延ばされた分、ご都合主義な展開が倍増しという最悪の結果に。馬場の放り投げたスマホが偶然にもキス動画を撮影していたというくだりに関してはもはや、唖然としてしまいました。そもそも、あの地下駐車場に薮谷が突如として現れ、結婚詐欺マニュアルを持参した流れ自体、無理やり感が半端なかったです。

 また、前科のある理恵を出廷させた意味も不明でした。過去の横領事件について海崎が質問した際、傍聴席で小鳥遊が「(そこ)ツッコむか……」と頭を抱えるシーンがありましたが、そりゃツッコむでしょう。元・敏腕弁護士のハズの小鳥遊がなぜそんなことに気がつかないのか不思議です。そして、その法廷での理恵の姿を見て、高市が心を動かされたという展開となったのですが、一体どこに感動するポイントがあったのかまったく理解できませんでした。

 しかし、最も理解できなかったのは、特にこれといって深いテーマがないにもかかわらず、2週にわたり放送した点。撮影時期がちょうど、me too運動が騒がれていた頃だったからなのでしょうか。だとしたら浅はか過ぎます。今クール、テレビ朝日のドラマ枠の看板的な役割を担う作品とは思えないほどのポンコツぶりでした。

 また、初回から目立っていましたが、今回は特に米倉の美脚アピール・シーンが多かったように思います。上は厚手のパーカーを着ているのに、下はショートパンツで生脚披露。ほらキレイでしょ、といわんばかりの鬱陶しさが感じられたのですが、脚本が杜撰な割に視聴率が取れるのは、やはりまだまだ米倉の人気が高いからなのでしょうか。次週からクライマックスへ向けての展開となるようなので、手に汗握るような法廷ドラマを期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『ドロ刑』中島健人が添え物に……余貴美子の圧倒的な怪演が際立つも、感動の押し売り設定に興醒め

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の第6話が17日に放送され、平均視聴率8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.3ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 今回、斑目勉(中島)に与えられた任務は、勾留中の被疑者を現場へ連れて行き、犯行の経緯を説明させる“引き当たり捜査”なのですが、実際の任務を負うのは小平美希(石橋杏奈)。班目は運転手兼写真係の雑用ということで、いつものようにふてくされて、馴染みのバーで伝説の大泥棒・煙鴉(遠藤憲一)に愚痴ります。しかし煙鴉からは、「犯人を恨んでいる奴もいる」からと、決して気を抜かないよう諭されるのでした。

 班目らが担当することになった被疑者は、無施錠の家を狙い空き巣に入る“無錠の空き”と呼ばれる窃盗犯の鳥飼和子(余貴美子)。スーパーで万引きして初犯で捕まったところ、被害総額1,500万円にのぼる65件の窃盗の余罪を吐いたのです。

 捜査には先輩刑事の皇子山隆俊(中村倫也)と宝塚瑤子(江口のりこ)が補佐として同行し、和子が数々の窃盗を犯した長野県へ向かうことに。そしてその道中、現在の夫の連れ子(川島海荷)とうまく関係が築けなかったことや、そのせいで夫と娘の関係まで悪化し、3カ月前に孫が誕生したものの面会を拒絶されていること、さらにその夫は現在、病気のために入院中であることなどが、和子から斑目と美希に語られるのでした。

 先輩刑事2人からは和子の話に耳を傾けるなと釘を刺されるものの、斑目と美希はすっかり和子に同情。どうにか長野にいる間に娘と孫に会わせてあげたいと、班目は皇子山らには内緒で娘に連絡をとるのですが、相手からは完全に拒絶されてしまうのでした。

 そんな折、犯行現場へ向かう途中で昔の同僚に出くわした和子が、突然血相を変えて逃走。幸い、皇子山が捕えたものの、和子の娘にこっそり連絡をとっていたことがバレてしまい、班目と美希はこってり絞られてしまうのです。

 その一件で和子への信用を失いかける美希ですが、その後の捜査の途中、皇子山に恨みを抱く前科者の男に襲撃された際、和子に身を挺して庇われたことで、和子は根っからの悪党ではないのではないかと考えを改めます。

 一方、東京へ戻った班目は、長野での一連の出来事を煙鴉に報告し、自身の無力さに落胆。しかし、どうしても腑に落ちないのが、“無錠の空き”とも呼ばれた和子が、スーパーで万引きして捕まるというお粗末な失態を犯した点。これに対して煙鴉から、空き巣が罪を犯すのは“特別な理由”による場合もあると助言されたことで、ピンと閃くものがあるのでした。

 実は、“無錠の空き”は和子ではなく夫だったのです。5年前にリストラされて以降、家族には内緒で空き巣を続けていたのですが、その事実を和子が知ったのは、夫が入院するようになってからのこと。警察の捜査が迫っていることも知り、余命短い夫と娘の絆を修復させてやりたいがため、和子はすべての罪をかぶることに決め、わざと万引きをして捕まったのです。また、昔の同僚に会った時に逃走しようとしたのは、犯行時に和子の“アリバイがあった”ことを証言されてしまうことを恐れての行動だったのです。

 結果的に、末期のすい臓がんを患う夫の余命が3カ月のため、回復不可能として不起訴処分に。親と子、そして孫の4人が病院で一堂に会し、ほんの束の間、幸せを取り戻したところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、謎めいた雰囲気のある和子役を、余貴美子がベテラン女優らしく圧倒的な存在感で演じていたため、真相がわかるまではその怪演に引き込まれるものがありました。大学で心理学を専攻したという和子に手玉に取られ、新米刑事2人がすっかり心を掻き乱されてしまう様子も見ていて中々にスリリングでした。

 前回は、『煙鴉VS皇子山』という構図がメインに描かれましたが、実力派の役者を前面に押し出し、実力はなくとも人気はある主役の中島を添え物のように出演させた方が、このドラマは見応えがアップすると思います。比較対象がある分、演技力のある役者の実力が浮き彫りになり、ドラマに深みが増す印象です。

 ただ、夫をかばって捕まったという無茶な設定のために、最後に一気にトーンダウンしたことは否めませんでした。65件の余罪を捜査すれば和子が犯人ではないことはすぐにバレるでしょうし、そもそも引き当たり捜査の時点でウソだと発覚したハズ。事前に夫から情報を得ていたとしても、初めて訪れる家の間取りなどを記憶するのは不可能に近いでしょう。

 犯罪者だと思っていた人物が実は善人者だったというギャップ、さらに親子の絆を描くことで視聴者を感動させようと計算したのでしょうが、その無理のある押し売り感で逆に興醒め。実力派の俳優陣が脇を固めているため何とか体裁が整った、というのが全体を通しての感想でした。次回、会心の一作を期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『リーガルV』向井理を犬呼ばわりする米倉涼子&小日向文世のセクハラ・パワハラ演出が胸クソ悪すぎる!

 米倉涼子が元弁護士役で主役を演じるドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)の第6話が22日に放送され、平均視聴率%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。

 今回、「京極法律事務所」へ弁護依頼に訪れたのは、不動産トラブルを抱えた男性・塩見一郎(矢部太郎)。婚約者・藤原夏純(逢沢りな)の紹介で3,000万円で一括購入した土地が、陽当たり悪く騒音も酷い劣悪な環境にあることが発覚したのです。

(前回までのレビューはこちらから)

 

 その土地の正当な評価額は500万円なのですが、すでに引き渡し済みで契約解除は難しく、さらに名義人は夏純のため仲介業者を訴えることも厳しい状況。その夏純はといえば音信不通なのです。

 塩見の話では、夏純とは「ローズライン」という高級婚活相談所を介して知り合ったとのことですが、「京極法律事務所」のパラリーガル・馬場雄一(荒川良々)も夏純に大金を貢いだ挙句に捨てられたことが発覚したため、元弁護士の小鳥遊翔子(米倉)は組織ぐるみの結婚詐欺ではないかと憶測。パラリーガルの伊藤理恵(安達祐実)を「ローズライン」の潜入捜査へ向かわせます。

 その結果、「ローズライン」はサクラを雇い、会員が見合いに失敗する度に脅迫まがいの口上によって、30万円かかる婚活用セミナーを受講させていることが判明。しかし、それが詐欺行為だと証拠立てるものはなく、「ローズライン」の弁護を引き受けた大手法律事務所「Felix & Temma法律事務所」の妨害もあり、調査は難航してしまうのでした。

 それならば奥の手と、小鳥遊はパラリーガル兼ホストの茅野明(三浦翔平)を暗躍させ、「ローズライン」のサクラたちに酒を飲ませて結婚詐欺について暴露させた映像を撮影。それを法廷で流し、勝訴は間違いないと確信するのでした。

 ところが、明が配送業者を装いサクラに近づいた“不法侵入”にあたる証拠映像を、相手側の弁護人・海崎勇人(向井理)が入手。これが法廷で流されたことによって、サクラの証言映像が無効となり、小鳥遊が率いる「京極法律事務所」側は敗訴してしまうのでした。

 しかし小鳥遊は、裁判所へ呼び寄せていた記者やネット掲示板を利用して情報操作を行い、世論を巻き込みつつ集団訴訟へ持ち込むという次の一手を画策。控訴へ向けて新たに動き出したところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、これまでは終盤での強引な展開で勝訴をもぎとる、という演出が定番化していたのですが、今回は決着を次週持ち越しという今までにない流れとなりました。

 とはいえ、法廷シーンの粗さは相変わらず。酒の席での、しかも盗撮風の映像を証拠にして結婚詐欺を立証するという流れは、いくらなんでもお粗末だったのではないでしょうか。また、まずはその女性たちが「ローズライン」のサクラだという証拠を提示させるのが筋だと思うのですが、海崎はいきなり“不法侵入”の映像を流すわけですね。これでは、サクラの雇用を認めたようなものなのではないしょうか。

 このドラマの演出陣はどうも、法廷でのやりとりより、『小鳥遊VS古巣の「Felix & Temma法律事務所」』の構図をよりインパクト強く描くことに注力している様子が窺えます。特に、小鳥遊の最大の敵であり、同事務所の代表弁護士を務める天馬壮一郎(小日向文世)をアクの強いキャラクターに仕立てあげたいようですが、すべて裏目に出てしまっている印象。今回、期待通りの仕事ができなかった秘書の中沢淳美(宮本茉由)に対して、ニットの胸元から赤ワインを注ぎ込むというパワハラ&セクハラ演出がありました。

 第2話では頭から赤ワインをかけるシーンも描かれましたが、ただただ胸クソが悪くなるだけ。その場面だけ過剰さが際立ってしまっていて不自然なんですよね。ショッキングな演出をすればキャラが立つと思い込んでいる、演出陣の浅はかさが露呈してしまっている印象です。

 また、宮本は米倉が所属する芸能事務所・オスカーの新人女優で、今回がドラマデビュー。話題になりそうな演出で注目を集めようという魂胆が透けて見えるのも、ドラマを盛り下げる一因になってしまっているのではないでしょうか。

 不快な演出に関していえば、小鳥遊の男性陣に対する“犬呼ばわり”も頂けません。「京極法律事務所」の弁護士・青島圭太(林遣都)のことを「ポチ」と呼び、「ローズライン」の潜入捜査員を誰にするか決める際、青島の名前が挙がると、「ポチはダメ、私のモノだから」と反対するなど、完全にペット扱いしているのです。

 さらに、元カレの海崎に対しては「番犬」と命名。“男に媚びず自立した女”という小鳥遊の、というよりも女優・米倉涼子のイメージを強調したいがための演出なのでしょうが、行き過ぎてしまっている感が否めません。このあたりの配慮のなさが、『ドクターX』の視聴率を超えられない原因にもなっているのかな、とも思いますが、さて次週はどのような展開になるのでしょうかね。
(文=大場鴨乃)

『ドロ刑』主演・中島健人の悪目立ちを減らし“遠藤憲一vs中村倫也”の構図でおもしろみが増す!?

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の第5話が10日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から横ばいとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 新設されてから幾日かが過ぎ、チームとして機能し始めた13係ですが、元捜査一課の刑事・皇子山隆俊(中村倫也)だけは非協力的。その底意を探るべく、係長の鯨岡千里(稲森いずみ)は、お調子者の斑目勉(中島)を“エリートの仕事”とおだて、皇子山の内部調査に当たらせます。

 そのおだてを真に受けた班目は、いつものバーで伝説の大泥棒・煙鴉(遠藤憲一)に自慢をするのですが、そこへ皇子山が姿を現します。自身の身辺を皇子山が嗅ぎ回っていることを知る煙鴉は、「色眼鏡で世の中を見ていちゃ何も見えない」と謎の言葉を残し、店を後に。慌てて煙鴉を尾行する皇子山ですが、その途中の一軒家で老女が殺されているのを発見します。

 翌日、13係では次に追うネタ(事件)をメンバーが鯨岡にプレゼンするも、“犯人が小物すぎる”という理由でことごとくはねつけられてしまいます。そんな中、颯爽と登場した班目は、空き巣の常習犯“白昼の蝙蝠”こと東村洋介(三遊亭好楽)のネタを持ち込み、あっさり採用。鯨岡からの評価が上がり、さらに“エリートは皇子山の内部調査を優先”とおだてられた班目は、ますます増長するのでした。

 しかし、東村のアパートを張り込んだ宝塚瑤子(江口のりこ)と小平美希(石橋杏奈)は、高齢で目と脚が不自由な東村に空き巣は無理だと判断。実はこのネタ、捜査本部を立ち上げることで点数稼ぎをしようとした所轄刑事たちが、班目に持ち込んだものだったのです。そのことがバレたため、班目はひとりで張り込み部屋の撤収作業を行うことになるのですが、東村が祈るような仕草をしていることに気づき、ふと疑問を抱きます。

 一方、煙鴉の本性を暴こうと躍起になる皇子山のもとへ、ある日突然、その煙鴉から電話がかかってきます。煙鴉は住所だけを伝えるとすぐに通話を切ってしまうのですが、皇子山がその住所へ向かうと、またしても一軒家の中で殺害された老女の姿を発見するのでした。

 その頃、東村が何を祈っているのか気になる班目は、ひょんなことから東村と懇意になりアパートの室内へ招かれることに。しかしそこに仏壇はなく、ますます“祈り”の意味がわからなくなります。

「何かニオう」と感じた班目は煙鴉に相談。直感を信じて詳しく捜査をしてみろ、というアドバイスを受け、東村の身辺を本格的に調べ始めたところ、東村の捨てたゴミの中から大量の血液が付着したズボンを発見します。

 さらに班目は、一軒家で老女が殺害された事件との関連性も疑い、現場へ足を運びます。すると、鑑識捜査はすでに終わったハズなのに家の周囲にはまだ規制線が張り巡らされ、窓ガラスが割られていることに気がつきます。その事実と、一度悪事に手を染めたものは堅気になれず、腕が落ちればランクを落とした別の犯罪を行うようになる、という煙鴉の言葉とを照らし合わせて、東村の“祈り”の意味を悟るのでした。

 高齢のため昼間に仕事ができなくなった東村は、一軒家で身寄りのない老人が殺害された事件を探し、夜に空き巣に入るというスタイルに犯行方法を変えていたのです。血だらけのズボンは犯行時に付着したもので、祈りは死者に対するものだった。そのことに気づいた班目は、殺人事件があったばかりの家に皇子山と待ち伏せして東村を逮捕。一件落着となったのでした。

 さて感想ですが、前回まではまるで中島健人のPR動画かのように、普段の王子系キャラを活かした演出が悪目立ちしたのですが、今回は皇子山VS煙鴉の構図がこれまで以上にハッキリ描かれるようになったので、ドラマにわずかに深みが出てきたような気がしました。

 闇の世界に孤独に生きる煙鴉と、彼に“大切な人”を殺された過去をもち、捜査に熱が入るあまり捜査一課をお払い箱になってもなお、逮捕に執念を燃やす皇子山。それぞれの役を遠藤憲一と中村倫也が上手く演じています。

 ちょっと残念なのは、皇子山に対してむっつりスケベ的なキャラを与えてしまったこと。これは本当に必要なかったと思います。コメディ要素として用意したのでしょうが、この無駄な設定によって、“愛する者のためにキャリアを捨てた”という一途な男の魅力が幾分か損なわれてしまっているのですよね。

 一方、これまでより若干、目立つシーンを奪われたカタチの中島ですが、それで影が薄くなったかといえばそうではないと思います。特に今回は、東村との祖父と孫的な交流、そしてその彼を逮捕しなければならないつらさなど、ハートフルな部分を担い、おいしい役回りを得たのではないかと感じました。次週以降も、今回のようなバランスでストーリー展開していくことを期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『ドロ刑』主演・中島健人の悪目立ちを減らし“遠藤憲一vs中村倫也”の構図でおもしろみが増す!?

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の第5話が10日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から横ばいとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 新設されてから幾日かが過ぎ、チームとして機能し始めた13係ですが、元捜査一課の刑事・皇子山隆俊(中村倫也)だけは非協力的。その底意を探るべく、係長の鯨岡千里(稲森いずみ)は、お調子者の斑目勉(中島)を“エリートの仕事”とおだて、皇子山の内部調査に当たらせます。

 そのおだてを真に受けた班目は、いつものバーで伝説の大泥棒・煙鴉(遠藤憲一)に自慢をするのですが、そこへ皇子山が姿を現します。自身の身辺を皇子山が嗅ぎ回っていることを知る煙鴉は、「色眼鏡で世の中を見ていちゃ何も見えない」と謎の言葉を残し、店を後に。慌てて煙鴉を尾行する皇子山ですが、その途中の一軒家で老女が殺されているのを発見します。

 翌日、13係では次に追うネタ(事件)をメンバーが鯨岡にプレゼンするも、“犯人が小物すぎる”という理由でことごとくはねつけられてしまいます。そんな中、颯爽と登場した班目は、空き巣の常習犯“白昼の蝙蝠”こと東村洋介(三遊亭好楽)のネタを持ち込み、あっさり採用。鯨岡からの評価が上がり、さらに“エリートは皇子山の内部調査を優先”とおだてられた班目は、ますます増長するのでした。

 しかし、東村のアパートを張り込んだ宝塚瑤子(江口のりこ)と小平美希(石橋杏奈)は、高齢で目と脚が不自由な東村に空き巣は無理だと判断。実はこのネタ、捜査本部を立ち上げることで点数稼ぎをしようとした所轄刑事たちが、班目に持ち込んだものだったのです。そのことがバレたため、班目はひとりで張り込み部屋の撤収作業を行うことになるのですが、東村が祈るような仕草をしていることに気づき、ふと疑問を抱きます。

 一方、煙鴉の本性を暴こうと躍起になる皇子山のもとへ、ある日突然、その煙鴉から電話がかかってきます。煙鴉は住所だけを伝えるとすぐに通話を切ってしまうのですが、皇子山がその住所へ向かうと、またしても一軒家の中で殺害された老女の姿を発見するのでした。

 その頃、東村が何を祈っているのか気になる班目は、ひょんなことから東村と懇意になりアパートの室内へ招かれることに。しかしそこに仏壇はなく、ますます“祈り”の意味がわからなくなります。

「何かニオう」と感じた班目は煙鴉に相談。直感を信じて詳しく捜査をしてみろ、というアドバイスを受け、東村の身辺を本格的に調べ始めたところ、東村の捨てたゴミの中から大量の血液が付着したズボンを発見します。

 さらに班目は、一軒家で老女が殺害された事件との関連性も疑い、現場へ足を運びます。すると、鑑識捜査はすでに終わったハズなのに家の周囲にはまだ規制線が張り巡らされ、窓ガラスが割られていることに気がつきます。その事実と、一度悪事に手を染めたものは堅気になれず、腕が落ちればランクを落とした別の犯罪を行うようになる、という煙鴉の言葉とを照らし合わせて、東村の“祈り”の意味を悟るのでした。

 高齢のため昼間に仕事ができなくなった東村は、一軒家で身寄りのない老人が殺害された事件を探し、夜に空き巣に入るというスタイルに犯行方法を変えていたのです。血だらけのズボンは犯行時に付着したもので、祈りは死者に対するものだった。そのことに気づいた班目は、殺人事件があったばかりの家に皇子山と待ち伏せして東村を逮捕。一件落着となったのでした。

 さて感想ですが、前回まではまるで中島健人のPR動画かのように、普段の王子系キャラを活かした演出が悪目立ちしたのですが、今回は皇子山VS煙鴉の構図がこれまで以上にハッキリ描かれるようになったので、ドラマにわずかに深みが出てきたような気がしました。

 闇の世界に孤独に生きる煙鴉と、彼に“大切な人”を殺された過去をもち、捜査に熱が入るあまり捜査一課をお払い箱になってもなお、逮捕に執念を燃やす皇子山。それぞれの役を遠藤憲一と中村倫也が上手く演じています。

 ちょっと残念なのは、皇子山に対してむっつりスケベ的なキャラを与えてしまったこと。これは本当に必要なかったと思います。コメディ要素として用意したのでしょうが、この無駄な設定によって、“愛する者のためにキャリアを捨てた”という一途な男の魅力が幾分か損なわれてしまっているのですよね。

 一方、これまでより若干、目立つシーンを奪われたカタチの中島ですが、それで影が薄くなったかといえばそうではないと思います。特に今回は、東村との祖父と孫的な交流、そしてその彼を逮捕しなければならないつらさなど、ハートフルな部分を担い、おいしい役回りを得たのではないかと感じました。次週以降も、今回のようなバランスでストーリー展開していくことを期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『リーガルV』米倉涼子のキャラの深みが少しだけ増すも、脚本が雑過ぎて本格法廷モノを目指すのは無理?

 すでにシリーズ化が決定しているとのウワサもある米倉涼子・主演ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)の第5話が15日に放送され、平均視聴率15.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.1ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 元弁護士の小鳥遊翔子(米倉)が、“行列のできる法律相談所”を目指し立ち上げた「京極法律事務所」ですが、依頼人が現れず暇を持て余し気味。そんな中、青島圭太(林遣都)は、以前から抱えている案件の再調査を進めます。

 その案件とは、大学生の武藤正洋(戸塚純貴)が、幼なじみで同級生の町村誠(瀬戸利樹)を崖の上で激しく殴打&刺傷を負わせた事件。青島は武藤の弁護を担当したのですが、町村の「武藤から暴行を受けた」という証言が決め手となり、一審で実刑判決を受けてしまいました。さらに、息子の無罪を主張した母・望(片岡礼子)は、ネット上に書き込まれる誹謗中傷に耐え切れなくなり自殺。青島はその無念を晴らすべく、控訴審へ向けて事件の真相を追い続けているのです。

 この案件に対して小鳥遊は当初、「金にならない」と興味を抱かなかったのですが、町村が年商10億円規模を誇るマッチングアプリ「トゥモロー」を運営するベンチャー企業の代表を務めていると知った途端、目の色を変えます。武藤の無罪を勝ち取り、町村から賠償金をふんだくる。その目的ができたため、青島の再調査に協力することに決めるのでした。

 そして、事務所のメンバーが総力を挙げて調査を進めた結果、「トゥモロー」は裏で半グレ集団と付き合いがあることが判明します。そのパイプ役を務める後輩の中西がハニートラップを仕向けたものの、町村はこれを回避。それならばと、中西が暴行に及び、再び暴力を振るわれるのを恐れた町村は、犯人を武藤に仕立てたというわけだったのです。

 青島がいくら説得に動いても、町村は証言を撤回する気配はありません。そんな中、事件現場のすぐ近くにあるラブホテルの受付嬢(YOU)が、ちょうど事件が起きた時刻に駅で武藤に会ったという証言を得ます。

 その受付嬢は、小鳥遊が持っていた、刑事ドラマ『現場百回』の希少なキーホルダーをもらう代わりに、法廷で武藤のアリバイ証言をすることを承諾。しかし検察から、“金品授与”を疑われるとあっさり認めてしまったため、再び振り出しに戻ってしまいます。

 どうしても武藤の冤罪を晴らしてあげたい。執念を燃やす青島は、望が町村へ送ろうとしていた手紙を発見。その手紙には、子供の頃にイジメに遭っていた息子が今も生き続けていられるのは、町村がいつも傍にいてくれたからだという感謝の言葉が綴られていたのです。これを聞いた町村は、逆境に負けない武藤にいつも勇気をもらっていた自分の方が助けられていたのだと涙。犯人は中西だったと証言し、武藤の無罪が決定するのでした。

 その後、望の手紙は実は青島が書いたのでは? と疑う小鳥遊ですが、“ポチ”呼ばわりしていた青島の成長ぶりに感心。自身が以前、弁護を担当していた事件の再調査を青島に依頼したところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、法廷での不利な状況が一挙に覆る性急な展開は相変わらずだなと感じました。半グレからの報復を恐れて親友を売った町村が、手紙一枚で心を入れ替えるとは思えません。それならば、望が自殺した時点で罪の意識に苛まれ、証言を撤回していたと思います。

 今回に限ったことではありませんが、強引にハートフルな展開で決着をつけようとする感が否めないんですよね。本格的な法廷モノならば強固な反証を練り上げて、大逆転の展開が期待できるのでしょうが、脚本が雑過ぎてこのドラマにはそれを望めそうにはありません。

 一方、これまでは鉄道オタクだの劇中劇『現場百回』に出てくる鎧塚刑事のファンだのと、薄っぺらいキャラ付けがされていた小鳥遊ですが、今回は学生時代に父親が破産し、ネット上で誹謗中傷の嵐に遭った過去が明らかになりました。“法律の知識さえあれば避けられる悲劇もある”を身をもって経験したために、かつての自分のような人々を救うために弁護士になった。そんな志を抱いていた過去が判明したことによって、これまでより少しだけキャラに深みが増したように思えます。

 だからこそ、今回のラストで神妙な面持ちをしながら青島へ再調査を依頼した事件や、なぜ弁護士資格を失ってしまったのか、といった小鳥遊の過去が気になるところ。また、以前所属していた『Felix & Temma法律事務所』との因縁や、そこに現在も勤める元カレらしき海崎勇人(向井理)との微妙な関係性、今回でグッと距離が縮んだ青島とのロマンスはあるのか等々、転がし方次第では今後盛り上がりそうな要素もあるので、とりあえず次週放送を期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)