浜田雅功と吉本興業大崎会長の知られざる関係とは? あの番組の打ち切りで関係悪化も

 所属芸人の特殊詐欺グループへの闇営業問題に端を発した吉本興業のお家騒動。その騒動もようやく収まりつつあるかにみえるが、関係者によれば、まだ予断を許さない状況だという。

 一連の騒動を受けて、吉本は経営アドバイザリー委員会を設置。8月8日に初会合が行われ、所属芸人と「共同確認書」という書面の契約を結ぶこと、「専属エージェント契約」を導入することが発表された。

 これにより、経営陣の責任追及の急先鋒に立っていた極楽とんぼ・加藤浩次も態度を軟化。「残留ではない」としながらもこの制度を受け入れ、事実上、吉本に残留することを宣言した。

 この専属エージェント契約とは、事務所がタレントのスケジュール管理などといったマネージャー業務は行わず、営業活動のみを担当するというもの。報酬はクライアント先から芸人側に直接支払われ、そのギャラから決められたパーセンテージ分が事務所に支払われるシステムだ。

 また、吉本を通さなくても自由に仕事ができるとあって、吉本が交渉に関与していない仕事に関しては全部、自分の報酬とすることができる。芸人にとっては労働環境が大きく前進することになるが、内実はそう簡単ではないという。

「“芸人のギャラの取り分が増える可能性も”などと喧伝されていますが、“専属”とある以上、そう単純にはいかないでしょう。ましてや加藤は吉本に反乱を起こしているだけに、“専属”を逆手に取られたら、干されることもあり得ます。実際、お家騒動をめぐる『スッキリ』(日テレ系)での加藤の言動には“番組の私物化”との批判も根強く、加藤への風当たりは内外ともに強くなっています」(吉本興業に詳しいメディア関係者)。

 しかも、加藤が大崎会長と岡本社長に対して辞任を迫ったことで、大崎会長が激怒。大晦日恒例となった特番『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』を抱える日テレ上層部は頭を痛めているという。

「吉本に忖度して、日テレが『加藤はいらない』と言ったら、いくら吉本が建前上営業交渉しても、新たな契約は成立しません。加藤がレギュラーを務める他局も、そうした忖度次第では、加藤との契約を再考することになりかねないでしょう」(前同)

 要するに、一度反旗を翻した加藤と吉本の専属エージェント契約は、吉本が加藤をテレビ界から追放できる要素を孕んでいるという。

 それだけに注目は、吉本芸人のトップで、騒動の発端となった雨上がり決死隊・宮迫博之の受け入れを表明している明石家さんまと、当初、加藤自身も「新しい会社を松本さん中心につくっていただきたい」と呼びかけたダウンタウン・松本人志の動向だろう。

 とりわけ今回の騒動では、吉本の経営陣が松本に近しい人間たちで固められ、松本自身も絶大な権力を手にしていることが明らかになったが、気になるのは、相方の浜田雅功が一連の騒動の中でひとことも言葉を発していないことだ。

「実は、浜田がレギュラーを務めている『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)が一度打ち切りになってから、大崎会長と浜田の関係が悪化したんです」(元吉本興業社員)。

 00年4月から放送開始された『ジャンクSPORTS』は、当初、火曜夜11時台に放送されていたが、その後、日曜夜8時台というゴールデンタイムに昇格。人気番組に成長したが、10年3月に一度打ち切りとなっている。

「『ジャンク』のプロデューサーであるK氏は、格闘技『PRIDE』を仕掛けたフジの敏腕プロデューサーですが、『PRIDE』を主催していた元『ドリームステージエンターテインメント』の代表・榊原信行氏と暴力団の“黒い交際”が発覚。それを知りながら番組を続けたとして責任を取らされ、ニューヨークに飛ばされました。『ジャンク』打ち切りの原因も、K氏自身のダーティな交際が原因と言われていますが、一方で、浜田が制作費のキックバックを要求したという噂が立って、当時、社長だった大崎会長が激怒したことが打ち切りの原因とも言われてます。以来、浜田との関係が悪化しましたから」(前同)

 今回の一件でより関係が強化された大崎会長と松本との蜜月ぶりが、新たな騒動の火種にならないことを祈るばかりだが、他方、明石家さんまはといえば、こちらも吉本の分裂回避に向け、大崎会長と会談。自身の個人事務所「オフィス事務所」に宮迫を所属させる意向を示している。

「宮迫も『吉本に戻る気はない』と、さんまの事務所に受け入れてもらう方向だそうですが、『オフィス事務所』はさんまのマネジメントで手いっぱいでしょうし、テレビ局は吉本に忖度するでしょうから、宮迫が出演できそうな番組といえば、さんまの特番くらい。飼い殺し状態になることも予想されます」(前同)

 吉本のお家騒動は、結果的に現経営陣に不満を抱いていた加藤と宮迫の厄介物2人を黙らせることになりそうだが、これで本当に収束を迎えることができるのか? まだ、ひと波乱もふた波乱もありそうだ。

吉本興業・大崎会長「いまのやり方変えない」発言に人気芸人も反発……トップダウン体制の限界か

 反社会的勢力の会合での闇営業問題がくすぶり続けている吉本興業。7月13日には、吉本興業ホールディングスの大崎洋会長が『Business Insider Japan』の取材に応じ、諸問題に対する自身の考えを明らかにした。 

 芸人たちが闇営業に手を染める背景に、吉本が支払うギャラの安さや契約形態の問題があると指摘されることも多い。インタビューの中で大崎会長は、芸人が「最初のギャラが250円だった」と発言していたことを引き合いに出し、

〈プロとして舞台に立ったんだから、1円でも払ってあげようという意味での250円。250円もらえてよかったなと、ぼくは思う〉

〈月に30万円払ってやるからがんばれよ、というやり方は、本当の芸人を育てるやり方とは思えない。吉本のいまのやり方を、変えるつもりはありません〉

 などと発言している。修行時代は舞台に立つことこそが重要な経験であり、ギャラはもらえるだけでも有り難い――と主張する大崎社長。エンタメ業界に詳しいジャーナリストはこう話す。

「安い給料で修行を積むというのはどの世界でもある話ではありますが、業界にかかわらずそういった慣習が問題視されている現実がある。若者から搾取するシステム自体に問題があるので、250円でもギャラを払っているだけいいじゃないか、という主張はちょっとずれているように思います。もちろん、駆け出しの芸人に大物芸人と同じギャラを払えとは言いませんが、誰もが納得するくらいの適正な額のギャラを支払うべきだと思います」

 また、テレビ番組に出演した際、テレビ局から吉本に支払われるギャラの取り分が、吉本が9割で芸人が1割だという報道について大崎会長は、

〈同じ番組で、吉本のタレントとほぼ同じランクの他社のタレントが出演したとき、他社のタレントのギャラは10万円、吉本は5万円だったとします。でも、他社は50万円もらってタレントに10万円を、吉本は10万円もらって芸人に5万円払ったのかもしれない〉

 と、コメントしており、配分の問題ではないとの見解のようだ。

「配分の問題ではないというのはごもっともですが、やはり芸人に対して適正な報酬が与えられないということが問題。大崎社長が例示しているように、芸人に支払われるギャラが他社の水準と比べて低いということも問題です。ここにも芸人から搾取することが当たり前となっている状況を見て取れます」(同)

 芸人との「契約」について、大崎社長はこう話している。

〈芸人、アーティスト、タレントとの契約は専属実演家契約。それを吉本の場合は口頭でやっている。民法上も、口頭で成立します〉

 しかし、7月15日放送の日本テレビ系『スッキリ!』の中で、吉本所属のハリセンボン・近藤春菜は「口頭でも(契約に関して)聞いた覚えがない」と発言している。とあるテレビ局関係者はこう話す。

「近藤さんのように、吉本と契約について全く話したことがないという芸人は多いですね。むしろ、そういった話をしたことがあるという芸人のほうが少ないと思います。それどころか、会社に気に入られないと仕事が回ってこないということで、できるだけギャラの話をしないようにしている芸人もいます。そういう現実がある中で、“口頭で契約している”と会長が発言してしまうことには、いささかの違和感を禁じ得ません」

 トップの立場から、事細かに様々な問題について説明した大崎会長だが、残念ながら“ツッコミどころ”が多いものとなった。

「会長自らいろいろな話をできるということは、それだけオープンな環境であるということでもあるでしょう。しかしながら、結果的に“大崎会長の言うことのみが吉本内での正解”になりかねない。何千人ものタレントを抱える大きな組織の場合、1人の考えだけで物事を進めてしまうのは無謀だとも言えます。“吉本流のやり方”を貫くのではなく、客観的な視点を入れて“正しい方法”を見つけていくかが重要でしょう」(前出・ジャーナリスト)

 根本的な問題解決のためには、吉本内部の構造改革も必要なのかもしれない。

吉本興業・大崎会長「いまのやり方変えない」発言に人気芸人も反発……トップダウン体制の限界か

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 芸人たちが闇営業に手を染める背景に、吉本が支払うギャラの安さや契約形態の問題があると指摘されることも多い。インタビューの中で大崎会長は、芸人が「最初のギャラが250円だった」と発言していたことを引き合いに出し、

〈プロとして舞台に立ったんだから、1円でも払ってあげようという意味での250円。250円もらえてよかったなと、ぼくは思う〉

〈月に30万円払ってやるからがんばれよ、というやり方は、本当の芸人を育てるやり方とは思えない。吉本のいまのやり方を、変えるつもりはありません〉

 などと発言している。修行時代は舞台に立つことこそが重要な経験であり、ギャラはもらえるだけでも有り難い――と主張する大崎社長。エンタメ業界に詳しいジャーナリストはこう話す。

「安い給料で修行を積むというのはどの世界でもある話ではありますが、業界にかかわらずそういった慣習が問題視されている現実がある。若者から搾取するシステム自体に問題があるので、250円でもギャラを払っているだけいいじゃないか、という主張はちょっとずれているように思います。もちろん、駆け出しの芸人に大物芸人と同じギャラを払えとは言いませんが、誰もが納得するくらいの適正な額のギャラを支払うべきだと思います」

 また、テレビ番組に出演した際、テレビ局から吉本に支払われるギャラの取り分が、吉本が9割で芸人が1割だという報道について大崎会長は、

〈同じ番組で、吉本のタレントとほぼ同じランクの他社のタレントが出演したとき、他社のタレントのギャラは10万円、吉本は5万円だったとします。でも、他社は50万円もらってタレントに10万円を、吉本は10万円もらって芸人に5万円払ったのかもしれない〉

 と、コメントしており、配分の問題ではないとの見解のようだ。

「配分の問題ではないというのはごもっともですが、やはり芸人に対して適正な報酬が与えられないということが問題。大崎社長が例示しているように、芸人に支払われるギャラが他社の水準と比べて低いということも問題です。ここにも芸人から搾取することが当たり前となっている状況を見て取れます」(同)

 芸人との「契約」について、大崎社長はこう話している。

〈芸人、アーティスト、タレントとの契約は専属実演家契約。それを吉本の場合は口頭でやっている。民法上も、口頭で成立します〉

 しかし、7月15日放送の日本テレビ系『スッキリ!』の中で、吉本所属のハリセンボン・近藤春菜は「口頭でも(契約に関して)聞いた覚えがない」と発言している。とあるテレビ局関係者はこう話す。

「近藤さんのように、吉本と契約について全く話したことがないという芸人は多いですね。むしろ、そういった話をしたことがあるという芸人のほうが少ないと思います。それどころか、会社に気に入られないと仕事が回ってこないということで、できるだけギャラの話をしないようにしている芸人もいます。そういう現実がある中で、“口頭で契約している”と会長が発言してしまうことには、いささかの違和感を禁じ得ません」

 トップの立場から、事細かに様々な問題について説明した大崎会長だが、残念ながら“ツッコミどころ”が多いものとなった。

「会長自らいろいろな話をできるということは、それだけオープンな環境であるということでもあるでしょう。しかしながら、結果的に“大崎会長の言うことのみが吉本内での正解”になりかねない。何千人ものタレントを抱える大きな組織の場合、1人の考えだけで物事を進めてしまうのは無謀だとも言えます。“吉本流のやり方”を貫くのではなく、客観的な視点を入れて“正しい方法”を見つけていくかが重要でしょう」(前出・ジャーナリスト)

 根本的な問題解決のためには、吉本内部の構造改革も必要なのかもしれない。