あなたはどんな女が嫌い? 「女が嫌いな女」の話題が盛り上がる理由

◎「女とは、女が許せない生き物である」

男にモテる女が、同性にも好かれるとは限らない。男にちやほやされるタイプの女を“ぶりっ子”と感じ、男に媚びているとして嫌う女もいる。男から見た女と、女から見た女の評価が正反対であるのは、往々にしてよく起こる現象である。「同性から嫌われる女」は確実にいるのだ。

二宮和也がMCを務めるバライティ番組『ニノさん』(日本テレビ)でも、12月4日の放送で「女が嫌いな女たち」というテーマに迫り、大きな反響を呼んだ。同回の内容は、街頭インタビューや、ゲストの青山テルマ、いとうあさこ、岡本夏美、菊地亜美、高橋真麻、MEGUMIによるコメントをもとに、同性から嫌われる女の特徴をつまびらかにしていくというもの。

番組内で紹介された、SNSで嫌われる女の投稿は、こんな感じである。

・女子力をアピールする
・弟を「イケメン彼氏」と紹介する
・ハッシュタグがやたら長い
・芸能人ぶる
・わざと顔がでかい友達と写真を撮る

やたら長いハッシュタグとは、「#今日も #楽しかった #HAPPY #LOVE #同期 #一生の仲間」といったものだそうだ。たしかに、うっとうしい。そのほか、「『別に悪口じゃないんだけどさ』という言葉を使う」「『私って○□○□じゃん?』って言ってくる」などの言動が紹介されると、スタジオの女性ゲストたちから共感の声が上がった。「ペンギン歩きをする女」について「かわいい」と発言する二宮に、「だから男は……」と非難が集中する場面もあった。

同番組では、「女とは、女が許せない生き物である」という煽り文句が使われている。街頭インタビューに登場した女子高生3人組は、嫌いな女の愚痴を話すために集まったのだというから驚きだ。「女が嫌いな女たち」は、女からの共感を集めやすいテーマなのかもしれない。

◎『an・an』で勃発した、ある騒動

その証拠に週刊誌や女性誌でも、「女が嫌いな女」というテーマは頻繁に扱われてきた。

『週刊文春』(文藝春秋)は、2016年11月3日号で「女が嫌いな女」のワースト50を発表。1位は和田アキ子、次いで、ベッキー、蓮舫、藤原紀香、工藤静香、泉ピン子、安藤美姫、久本雅美、上西小百合、高畑淳子がトップテンにランクインされた。ベッキーはいうまでもなく、このランキングの発表元である“センテンススプリング”のスクープによって、人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音との不倫が明らかになり、同性からの反感を買ってしまった経緯がある。

しかし、2015年にも24位にランクインしていることからもわかる通り、潜在的な“アンチ・ベッキー”は以前からいたようだ。2013年には、お笑い芸人・有吉弘行がつけた「元気の押し売り」というアダ名を引き合いに、「作りものではない等身大のベッキーを見せることができれば女性からの好感度が上がるのかも?」と寸評されている。その後、同誌によって「等身大のベッキー」が嫌というほど世間に晒されることになろうとは、この時は誰も想像していなかった。

ちなみに、『週刊文春』の「女が嫌いな女」特集は、今年で11回目を迎えたそうだ。筆者が調べた限りでは、『an・an』(マガジンハウス)も1991年から女性読者が選んだ「好きな女、嫌いな女」に関する特集をたびたび掲載している。こうしたネタを求める読者が、それだけ多いのだろう。

ただし、『an・an』には好きな女には順位をつけているのにもかかわらず、嫌いな女は「順不同」で掲載するといった手ぬるい一面がある。女性芸能人に気を使ったのだろうか。漫画家のまついなつきは、『an・an』の座談会に参加した際、女性芸能人への否定的なコメントが改変されてしまったなどと訴え、その経緯を1994年9月号の『宝島30』(宝島社)に発表。その後、同年11月号の『マルコポーロ』(文藝春秋)で、「『アンアン』では絶対に読めない。『女が嫌いな女』決定版」と題した座談会をナンシー関、町山広美とともに改めて行うという騒動も起こった。

「女が嫌いな女」を巡って女たちが揉めるというなんとも名状しがたい形になったわけだが、このテーマが人々の耳目を集め続けてきた歴史の一幕として、象徴的な出来事だと言える。

こうした特集から言えることは、「その時代に注目された女性が、ランクインする傾向がある」ということだ。今年でいえば、不倫騒動のベッキー、二重国籍問題の蓮舫、SMAP解散の一因と噂された工藤静香、息子が逮捕(後に不起訴)された高畑淳子といったネガティブな面々だけではなく、売れっ子として注目された芸能人もワースト50にランクインしていた。つまり、「注目と嫌悪は紙一重」なのだ。さらに、『週刊文春』によると、第1回目の特集から共通している嫌われの王道は、やはり「ぶりっ子」だという(第1回のトップはさとう珠緒)。

その点、和田アキ子だけは、ぶりっ子なわけでも、その時代にことさら注目されたわけでもなく、安定して名前が挙げられている。まさに“アッコにおまかせ!”といったところだろうか。

◎女は人を見る目が厳しいが、自分を見る目は甘い?

雑誌による「女が嫌いな女」特集は枚挙にいとまがないが、そのなかでも特に詳細な分析を加えているのが2012年6月4日号の『PRESIDENT』(プレジデント)だ。ビジネス誌だけあり、「職場において」という状況に限定された内容ではあるものの、現代においてどのような女が同性から嫌われるのかが、1000人のアンケートによって明らかになっている貴重な資料である。

まず目を引くのが、67.2%の女性が「女の敵は女だと思うことがある」と回答していること。さらに、「女性上司とはやりにくいと思う」と回答している男性は39.2%であるのにもかかわらず、女性がそう感じている割合のほうが43.4%と高いということである。アンケートからは「女性同士のほうが相性が悪い」ことがうかがえる。また、「育休など女性の権利を主張する」女が嫌いな割合も、男性より女性のほうが7ポイント高く、50.8%にものぼっていた。

同誌で「嫌われる女の行動」として8割以上の女性から指摘されている項目は、合計で15点ある。ただし、大半は「自分の失敗を認めない」「思い通りにならないと途中で投げ出す」といった、男であろうと、女であろうと関係なく嫌われる行動が挙げられており、ここで、むしろ注目しなければならないのは回答の内容ではなく、その「回答傾向」のほうにある。

というのも、男よりも女のほうが相手に厳しい評価を下す傾向にあり、さらには「自分も同じことをしているかもしれない」と自覚している割合が低いことがわかっているからだ。

たとえば、94.6%が嫌いと判定した「周囲の足を引っ張ろうとする」女が職場に出没する率を聞いたところ21.4%だった。しかし、「実は自分も」と感じている自覚率は2.8%しかない。明らかに、矛盾する結果だ。同じく87.4%から批判された「涙を武器にする」女も、出没率は22.0%で自覚率は4.0%だった。同誌はこうした結果から、「女性は同性にも異性にも厳しい。一般的に男性よりモラルが高いからだ。ただし、自分を見る目は甘い」と分析している。

嫌いな女は、自分の嫌いな部分を持っている

なぜ、そのような現象が発生するのか。『週刊女性』(主婦と生活社)2015年8月4日号に掲載された特集「女に好かれる女、女に嫌われる女」のなかで、漫画家の倉田真由美は「女性が選ぶ本当に嫌いな女性は、自分の恥ずかしい部分を兼ねている」という金言を残している。つまり、目を背けたい自身の性格や特徴に対して、同族嫌悪を抱く女が多いのである。

そう考えると、ぶりっ子、女の武器といった“女性性”をあざとく発揮する言動や、「女性の権利を主張する」行為に対して反感が集まりやすいのもうなずける。自身の中の女性性に対する複雑な感情が、相手が発揮する女性性に敏感に反応してしまうのだ。普段は押し込めている「自分の恥ずかしい部分」を臆面もなく出している女が痛々しい。相手を嫌う要素が、自分を映す目を背けたい一面だからこそ、「自分を見る目は甘い」という矛盾した状況に陥る。

SNSで女子力をアピールして、弟を「イケメン彼氏」と紹介し、やたら長いハッシュタグをつけたくなってしまう自分がどこかにいる。しかし、それは恥ずかしいことであり、それを堂々とやる女はどうかしていると感じる。そうした抑圧から解放されて思うままに投稿できるようになれば、「#今日も #楽しかった #HAPPY #LOVE」な毎日が送れるかもしれない。

もちろん、これは一つの仮説に過ぎないし、同族嫌悪だけではないことは承知しているが、どうしてその性格や特徴を「自分の恥ずかしい部分」と感じてしまうのかについて分析することは、現代の女性が置かれている環境を考えるうえで意味がある。逆の見方をすれば、女性が「どんな自分の一面を恥ずかしいと思っているか」を知るパロメーターになるからだ。

「どんな女が嫌い?」と質問することは、「自分のどんな部分が嫌い」と聞いていることとイコールであり、「女が嫌いな女」とは、自分の恥ずかしい部分を持っている存在なのである。

「女が嫌いな女」が、悪い女という意味での「悪女」を意味するのだとしたら、「悪女」は自身のなかにこそ存在する。その悪の基準(プレジデント風に言うとモラル)は、どういったものに規定されているのか。どのような外的要因があり、どのようにしてそれが内在化されていくのか。そういったことについて考えることが、当連載を執筆する目的の一つである。

(宮崎智之)

■ 宮崎智之
東京都出身、1982年3月生まれ。フリーライター。連載「『ロス婚』漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?」、連載「あなたを悩ます『めんどい人々』解析ファイル」(以上、ダイヤモンド・オンライン)、「東大卒の女子(28歳)が承認欲求を満たすために、ライブチャットで服を脱ぐまで」(Yahoo個人)など、男女の生態を暴く記事を得意としている。書籍の編集、構成も多数あり。

あなたはどんな女が嫌い? 「女が嫌いな女」の話題が盛り上がる理由

◎「女とは、女が許せない生き物である」

男にモテる女が、同性にも好かれるとは限らない。男にちやほやされるタイプの女を“ぶりっ子”と感じ、男に媚びているとして嫌う女もいる。男から見た女と、女から見た女の評価が正反対であるのは、往々にしてよく起こる現象である。「同性から嫌われる女」は確実にいるのだ。

二宮和也がMCを務めるバライティ番組『ニノさん』(日本テレビ)でも、12月4日の放送で「女が嫌いな女たち」というテーマに迫り、大きな反響を呼んだ。同回の内容は、街頭インタビューや、ゲストの青山テルマ、いとうあさこ、岡本夏美、菊地亜美、高橋真麻、MEGUMIによるコメントをもとに、同性から嫌われる女の特徴をつまびらかにしていくというもの。

番組内で紹介された、SNSで嫌われる女の投稿は、こんな感じである。

・女子力をアピールする
・弟を「イケメン彼氏」と紹介する
・ハッシュタグがやたら長い
・芸能人ぶる
・わざと顔がでかい友達と写真を撮る

やたら長いハッシュタグとは、「#今日も #楽しかった #HAPPY #LOVE #同期 #一生の仲間」といったものだそうだ。たしかに、うっとうしい。そのほか、「『別に悪口じゃないんだけどさ』という言葉を使う」「『私って○□○□じゃん?』って言ってくる」などの言動が紹介されると、スタジオの女性ゲストたちから共感の声が上がった。「ペンギン歩きをする女」について「かわいい」と発言する二宮に、「だから男は……」と非難が集中する場面もあった。

同番組では、「女とは、女が許せない生き物である」という煽り文句が使われている。街頭インタビューに登場した女子高生3人組は、嫌いな女の愚痴を話すために集まったのだというから驚きだ。「女が嫌いな女たち」は、女からの共感を集めやすいテーマなのかもしれない。

◎『an・an』で勃発した、ある騒動

その証拠に週刊誌や女性誌でも、「女が嫌いな女」というテーマは頻繁に扱われてきた。

『週刊文春』(文藝春秋)は、2016年11月3日号で「女が嫌いな女」のワースト50を発表。1位は和田アキ子、次いで、ベッキー、蓮舫、藤原紀香、工藤静香、泉ピン子、安藤美姫、久本雅美、上西小百合、高畑淳子がトップテンにランクインされた。ベッキーはいうまでもなく、このランキングの発表元である“センテンススプリング”のスクープによって、人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音との不倫が明らかになり、同性からの反感を買ってしまった経緯がある。

しかし、2015年にも24位にランクインしていることからもわかる通り、潜在的な“アンチ・ベッキー”は以前からいたようだ。2013年には、お笑い芸人・有吉弘行がつけた「元気の押し売り」というアダ名を引き合いに、「作りものではない等身大のベッキーを見せることができれば女性からの好感度が上がるのかも?」と寸評されている。その後、同誌によって「等身大のベッキー」が嫌というほど世間に晒されることになろうとは、この時は誰も想像していなかった。

ちなみに、『週刊文春』の「女が嫌いな女」特集は、今年で11回目を迎えたそうだ。筆者が調べた限りでは、『an・an』(マガジンハウス)も1991年から女性読者が選んだ「好きな女、嫌いな女」に関する特集をたびたび掲載している。こうしたネタを求める読者が、それだけ多いのだろう。

ただし、『an・an』には好きな女には順位をつけているのにもかかわらず、嫌いな女は「順不同」で掲載するといった手ぬるい一面がある。女性芸能人に気を使ったのだろうか。漫画家のまついなつきは、『an・an』の座談会に参加した際、女性芸能人への否定的なコメントが改変されてしまったなどと訴え、その経緯を1994年9月号の『宝島30』(宝島社)に発表。その後、同年11月号の『マルコポーロ』(文藝春秋)で、「『アンアン』では絶対に読めない。『女が嫌いな女』決定版」と題した座談会をナンシー関、町山広美とともに改めて行うという騒動も起こった。

「女が嫌いな女」を巡って女たちが揉めるというなんとも名状しがたい形になったわけだが、このテーマが人々の耳目を集め続けてきた歴史の一幕として、象徴的な出来事だと言える。

こうした特集から言えることは、「その時代に注目された女性が、ランクインする傾向がある」ということだ。今年でいえば、不倫騒動のベッキー、二重国籍問題の蓮舫、SMAP解散の一因と噂された工藤静香、息子が逮捕(後に不起訴)された高畑淳子といったネガティブな面々だけではなく、売れっ子として注目された芸能人もワースト50にランクインしていた。つまり、「注目と嫌悪は紙一重」なのだ。さらに、『週刊文春』によると、第1回目の特集から共通している嫌われの王道は、やはり「ぶりっ子」だという(第1回のトップはさとう珠緒)。

その点、和田アキ子だけは、ぶりっ子なわけでも、その時代にことさら注目されたわけでもなく、安定して名前が挙げられている。まさに“アッコにおまかせ!”といったところだろうか。

◎女は人を見る目が厳しいが、自分を見る目は甘い?

雑誌による「女が嫌いな女」特集は枚挙にいとまがないが、そのなかでも特に詳細な分析を加えているのが2012年6月4日号の『PRESIDENT』(プレジデント)だ。ビジネス誌だけあり、「職場において」という状況に限定された内容ではあるものの、現代においてどのような女が同性から嫌われるのかが、1000人のアンケートによって明らかになっている貴重な資料である。

まず目を引くのが、67.2%の女性が「女の敵は女だと思うことがある」と回答していること。さらに、「女性上司とはやりにくいと思う」と回答している男性は39.2%であるのにもかかわらず、女性がそう感じている割合のほうが43.4%と高いということである。アンケートからは「女性同士のほうが相性が悪い」ことがうかがえる。また、「育休など女性の権利を主張する」女が嫌いな割合も、男性より女性のほうが7ポイント高く、50.8%にものぼっていた。

同誌で「嫌われる女の行動」として8割以上の女性から指摘されている項目は、合計で15点ある。ただし、大半は「自分の失敗を認めない」「思い通りにならないと途中で投げ出す」といった、男であろうと、女であろうと関係なく嫌われる行動が挙げられており、ここで、むしろ注目しなければならないのは回答の内容ではなく、その「回答傾向」のほうにある。

というのも、男よりも女のほうが相手に厳しい評価を下す傾向にあり、さらには「自分も同じことをしているかもしれない」と自覚している割合が低いことがわかっているからだ。

たとえば、94.6%が嫌いと判定した「周囲の足を引っ張ろうとする」女が職場に出没する率を聞いたところ21.4%だった。しかし、「実は自分も」と感じている自覚率は2.8%しかない。明らかに、矛盾する結果だ。同じく87.4%から批判された「涙を武器にする」女も、出没率は22.0%で自覚率は4.0%だった。同誌はこうした結果から、「女性は同性にも異性にも厳しい。一般的に男性よりモラルが高いからだ。ただし、自分を見る目は甘い」と分析している。

嫌いな女は、自分の嫌いな部分を持っている

なぜ、そのような現象が発生するのか。『週刊女性』(主婦と生活社)2015年8月4日号に掲載された特集「女に好かれる女、女に嫌われる女」のなかで、漫画家の倉田真由美は「女性が選ぶ本当に嫌いな女性は、自分の恥ずかしい部分を兼ねている」という金言を残している。つまり、目を背けたい自身の性格や特徴に対して、同族嫌悪を抱く女が多いのである。

そう考えると、ぶりっ子、女の武器といった“女性性”をあざとく発揮する言動や、「女性の権利を主張する」行為に対して反感が集まりやすいのもうなずける。自身の中の女性性に対する複雑な感情が、相手が発揮する女性性に敏感に反応してしまうのだ。普段は押し込めている「自分の恥ずかしい部分」を臆面もなく出している女が痛々しい。相手を嫌う要素が、自分を映す目を背けたい一面だからこそ、「自分を見る目は甘い」という矛盾した状況に陥る。

SNSで女子力をアピールして、弟を「イケメン彼氏」と紹介し、やたら長いハッシュタグをつけたくなってしまう自分がどこかにいる。しかし、それは恥ずかしいことであり、それを堂々とやる女はどうかしていると感じる。そうした抑圧から解放されて思うままに投稿できるようになれば、「#今日も #楽しかった #HAPPY #LOVE」な毎日が送れるかもしれない。

もちろん、これは一つの仮説に過ぎないし、同族嫌悪だけではないことは承知しているが、どうしてその性格や特徴を「自分の恥ずかしい部分」と感じてしまうのかについて分析することは、現代の女性が置かれている環境を考えるうえで意味がある。逆の見方をすれば、女性が「どんな自分の一面を恥ずかしいと思っているか」を知るパロメーターになるからだ。

「どんな女が嫌い?」と質問することは、「自分のどんな部分が嫌い」と聞いていることとイコールであり、「女が嫌いな女」とは、自分の恥ずかしい部分を持っている存在なのである。

「女が嫌いな女」が、悪い女という意味での「悪女」を意味するのだとしたら、「悪女」は自身のなかにこそ存在する。その悪の基準(プレジデント風に言うとモラル)は、どういったものに規定されているのか。どのような外的要因があり、どのようにしてそれが内在化されていくのか。そういったことについて考えることが、当連載を執筆する目的の一つである。

(宮崎智之)

■ 宮崎智之
東京都出身、1982年3月生まれ。フリーライター。連載「『ロス婚』漂流記~なぜ結婚に夢も希望も持てないのか?」、連載「あなたを悩ます『めんどい人々』解析ファイル」(以上、ダイヤモンド・オンライン)、「東大卒の女子(28歳)が承認欲求を満たすために、ライブチャットで服を脱ぐまで」(Yahoo個人)など、男女の生態を暴く記事を得意としている。書籍の編集、構成も多数あり。

オマンティス! 放送できないネタが9割のゲスドルの充実生活/中村愛さんインタビュー【1】

18歳の頃、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)に出演。地元・名古屋でOL生活を送るも“アイドル”になりたい一心で24歳で上京を決意したゲスドル・中村愛さん。男子がムラムラするマジック“ムラマジ”や合コンで使える妙技“手ックス”を生み出し、ゲスネタに磨きをかけています。仕事やプライベートでいくつもの苦~い経験を経て30代に突入して、今後どのような野望を抱いているのかお話を伺いました。

下ネタ嫌いな社長の前で「オマンティス!」

――『恋のから騒ぎ』番組卒業後(8期生)から24歳までOL生活をされていたようですが、そのままタレント活動はされなかったんでしょうか。

中村 『から騒ぎ』に出演させていただいてた時も、地元の名古屋でOLをしながら収録の時に東京に行ってたんです。『から騒ぎ』卒業後もOLはそのまま続けながら、イベントコンパニオンやキャンギャル、レースクイーンの事務所に登録して、仕事の依頼がある時は連絡いただいて、休日に撮影会などをしていました。

――その後、「浅井企画」に所属するキッカケはなんだったんでしょうか。

中村 『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「安すぎて伝わらない素人芸選手権」というコーナーがあって、フリーのタレントという状態でそのオーディションに合格して収録したんですが、オンエアを見たらカットされていて。その後、もう1度受かったけど、またカット……。いや、実際に収録ではウケてなかったし実力不足なんですけどね(笑)。でも、やっぱり芸能事務所に所属した方がいいのかぁと思って。人づてに「浅井企画」の存在を知って、応募したのがキッカケです。その時、既に同番組のオーディションに三度目の合格して番組の収録は決まっていたので、さっそく事務所を通して仕事をしたんです。そしたら、やっとオンエアされました!

――その記念すべき初オンエアは、どんなネタだったんですか?

中村 おぎやはぎの小木さんもそのコーナーに出演されていたんですが、「小木さんのこと大好きすぎて、小木さんのために考えてきました!」って、マジックをするネタです。水着姿にもなってないし、今と比べるとそんなにゲスくなかったですね。

――ムラムラするエロマジック“ムラマジ”に変貌したのはいつ頃からなんですか?

中村 徐々に激しくなっていきましたね(笑)。でも、東京に来る前にサディスティックアイドルを略して「Sドル」って名乗って活動していたこともありましたね。私、どうしてもアイドルになりたかったんですけど、可愛いアイドルはたくさんいるから、「他にやってる人がいない」を考えて生まれたんです。アイドルの方が多く所属している事務所もいくつか受けたんですよ! 落ちちゃったけど。

――「浅井企画」は芸人さんのイメージ強いですが、タレントさん、女優さんや文化人の方も大勢所属してますしね。

中村 ただ……聞いてはいたんですけど、浅井企画は萩本欽一さんに代表されるように、下ネタNGの社風なんです。エロの方面だけじゃなくて、ウンチとかオシッコってワードがネタに入ってたりも良くないですし、下ネタじゃなくても激しい喧嘩のシーンとか暴力的なネタもやらない方向なんですね。

――ムラマジ、完全アウトじゃないですか。

中村 でも、事務所の先輩にどぶろっくさんがいらっしゃるんです。どぶろっくさんは「下ネタ替え歌」とかもやってるし、今は社風も変わったのかなぁ~なんて思って、入ったんですけど……。そしたら、どぶろっくさんが事務所の人にすごい怒られてて(苦笑)。社内ではいろいろ、あるようなんです。それでも、どぶろっくさんは売れてらっしゃるじゃないですか。だから私も自分らしく頑張るしかないなって……。

――その前向きな姿勢を事務所も認めてくれていると。

中村 いや、ずっと社長に内緒で……。

――え? 内緒でゲスドル活動できるものですか?

中村 私、モノマネもやっているので、モノマネ芸人だと思われてて……。私のネタ的に、今まで出させていただいてる番組は、ほとんどが深夜帯だったことと、社長も80歳を超えているのこともあって、バレずに済んでいたんですよ。でもこの間、ホールでやるような大きなライブがあって、そこに社長も観にくる! って聞いて。

――ついにバレましたか。

中村 ついに私のゲスいネタを見られちゃいました。やっぱりライブが終わったあとに、いろんな芸人さんが呼び出されていて、私もいつ呼ばれるかとドキドキしてたんですけど、最後まで呼ばれずに……。周りの芸人さんやスタッフの人たちも「中村はいいんですか?」状態だったみたいで(笑)。どうやら、私のネタはエロすぎて一周回ってもう、わからなかったみたいです。

――オマンティス! とか言ってるのに。

中村 そう、「グチョグチョ」ってなんだろう? 「オマンティスってなに?」のレベルだったみたいで、結果、セーフ! でしたね(笑)。とはいっても、社長にはちょっとナイショですけど、ちゃんと専務までは知っていますからね!

――そんな社長が知らない「ゲスドル」としての仕事は順調ですか?

中村 今は順調に進んでいます! 過去に1回、AVの方面からオファーがありましたけどね……。こういうエロいネタをしてるから、オファーしやすかったんでしょうね。ただ、事務所を通じた連絡だったので、ちゃんとマネージャーに断ってもらいました。今は、仕事に対する私の心境としても、いい状態です。所属して2年間くらいは、とにかく台本通りに進めることだけを考えていっぱいいっぱいになってしまっていたんですけど、楽しく仕事をしたい! って思えるようになって、気負いすぎずやれていると思います。

――毎日のスケジュールはどんな感じですか?

中村 曜日や時間など固定されてるものが多くなってますね。月・木・金にラジオ番組の収録コーナーやスタジオ収録があって、土日が営業。火・水に単発番組のロケ収録が入ったり。プライベートを楽しめる時間もちゃんとあるし、今までで1番充実しています。

――昨年3月からは、YouTubeで「中村愛チャンネル」をスタートさせました。エロマジックの披露や、コラボ企画、悩み相談など色々なことに挑戦していますが、Youtubeを始めたことで仕事の幅など変化はありましたか?

中村 休みの日にまとめて撮影しておく時もありあますけど、平日は、毎日更新しています。Twitterのフォロワー数よりYoutubeチャンネルの登録者数が多くなったんですよ! Youtubeに関してはコメントも全部返すようにしています。ファン層は高校生や若い子が多いですね。月曜日は「ゲス悩み相談室」のコーナーを配信してるんですが、悩みが可愛いんですよ。包茎とか早漏の悩みもあれば、「好きな人がいるけど、告白できません」とかピュアな相談も送ってきてくれて。それには真面目に答えてますよ。まったくオチもなく(笑)。

100個あるのに、90個はオンエアできないマジックネタ

――順調に仕事の幅を広げてらっしゃるようですが、今後のキャリアプランニングはどう考えていますか?

中村 今、お仕事させていただいているコラムやラジオ、競馬番組もやらせていただいていますが、どれもすごく楽しくやりがいがあるので続けていきたいのが願いですが、本来の自分のネタであるエロマジックは、結婚してもおばあちゃんになってもやっていきたいんです! 「需要があれば」ですが。エロマジックに関しては、いずれは弟子が欲しいっていう話をマネージャーに話したんですけど、「まだそんなに売れてないでしょ!」って言われて、「はい、確かに」って(笑)。私以外に誰かやってくれる人がいたら最高だな~と思ってるので、弟子を持つことも目標ですよ!

――エロマジックは、下ネタの動きとか水着姿に目がいってしまいがちですが、マジックテクニックも、「あれ? すごいぞ」ってものがあるんですよね。

中村 私が出た瞬間に見ている人は「たいしたこと、やらないんだろうな」って、がくんとハードルを下げてくれてるので、少しでも出来ると「すごいじゃん!」って思ってくれるのかも。テレビでよくやるマジックネタが2、3個ですけど、実はマジックグッズは100個くらい持ってるんです。でも、オチをつけづらいネタとかテレビではオンエア出来ないネタで、90個くらい使えないですけどね(笑)。テレビだけじゃなくて、Youtubeも結構厳しいので、モザイクかけたりしないと……。

――確かに、ここ数年でテレビ番組のアダルト表現規制はより厳しくなってはいますが、どれほどのゲスいネタなんですか?

中村 スポンジ製ですけど、造形がチンコのグッズとかも使用するのはNGでしたね。

――スポンジ製だからそんなにリアル感はないですよね? NGレベルということは、造形が……反ってたりするということでしょうか。

中村 めっちゃ聞いてくるじゃないですか(笑)。そう、反ってる感じの。まっすぐのスポンジをチンコを扱うようにするくらいならセーフかもしれませんけどね……。実際に今テレビでやってるネタも、お酒のボトルをチンコを扱うように触ってるのがありますし。

――テレビでNGでも、宴会やパーティーなどの営業だったら出来るかもしれないですね。ちなみに営業はどちらでやっていることが多いんですか?

中村 多いのは青年会議所の宴会だったり。12月は忘年会や納会、あとは公営ギャンブルのステージですね。

――水着姿でエロマジックしていて、酔客からセクハラされる懸念は?

中村 1回ありましたね。私のマジックの時って相方が必要なので、誰かをステージ上に呼ぶんですが、すごく酔っ払っているお客さんが下着を脱いじゃいそうになって慌てたり。ちょっと触られちゃったりもありましたね。それから、舞台に指名するお客さんは、あまり酔ってなさそうな人をちゃんと選ぶようにしています。

1番落ち着く空間は、トイレ

――オフィシャルブログのタイトルが「TOILETがあれば、ご機嫌です。」で、日本トイレ協会の会員になるほどトイレが好きとのことですが、どのようなところに魅力を感じているのでしょうか。

中村 まず、トイレの空間が好きなんです。お風呂とトイレが同じ空間のユニットバスより、個室でウォシュレットがついているトイレの空間が好き。あとは、トイレットペーパーを肌に当てて、メーカーを当てちゃう“利きトイレットペーパー”もできますよ。

――Youtubeでもトイレのグッズを紹介していますよね。

中村 金曜日はトイレ系配信っていうのは自分の中で決めています。お尻を洗ったり、ウォシュレットグッズを紹介したりするコーナーです。お尻を洗う時は、温水洗浄便座に座って、ウォシュレットを当てて、その音を流すっていう。

――お尻に当てるのは、ガチなんですか?

中村 そうなんです。本当にお尻に当てないと音が出ないので。真剣に体験して、水圧などの感想をお伝えしたいですから!

――個室にこもる時は、パンツはおろした状態で座ってるんですか?

中村 はじめは、おろしてたんですが、おろした状態でずっと座ってると痔になりやすいみたいですよ。「どきどきキャンプ」の佐藤満春さんと、「劇団ビタミン大使ABC」の宮川賢さんと「トイレライブ」というのをやっていた時も、その話になりました。やっぱり本当みたいですよ。

――トイレ好き仲間が身近にいるものなんですね。中村愛さんオススメのトイレグッズを教えてください。

中村 100円均一って、結構優秀なトイレグッズを販売しているんですよ。便器の隙間とか掃除しづらいところを綺麗にできるようなものとか。その中でも個人的には、ペットボトルに装着して、簡単にその場でウォシュレットに出来る携帯用ウォシュレットは感動しましたね。※Can Do限定です

◆続く後編では……30歳女性・仕事も私生活も充実した生活を送る、中村愛さんの恋愛観をお伺いします。狙った男に仕掛けるゲステクニックも伝授していただきます!

王道だけどやっぱり好き! マジックミラー号シリーズの「まず観るべき3シチュ」

街はクリスマス一色! アラレの親友(シングル)が「クリスマスに気になっている男性からお誘いされてデートするの~」とウキウキしている様子を見て、自分のことのように嬉しく思いました。ちなみに、アラレのクリスマスの予定はガラ空きです。通常通り、AVを観ながら過ごすことになるでしょう。なんてリア充!

でも、普通にAVを観ても面白くないので『アラレミー賞』と名づけ、今年観たAVの中からアラレ的最高の1本を選ぼうと思っています(笑)。下準備として、ノミネート作品をざっくりと選んでいるところなのですが、そこで気づいたことが……。

「私、マジックミラー号、選びすぎじゃない?」

……だって、なんだかんだ言っても、マジックミラー号は最高に面白いんですもの! 有名過ぎて知らない人はほとんどいないのではないかと思いますが、念のため説明いたします。

「マジックミラー号(MM号)」とはキャンピングカーのような移動型AV撮影スタジオのことです。中には広いスペースがあり、ベッドや簡易お風呂などを設置することもできます。最も特徴的なのは、荷台の壁一面がマジックミラーになっており、外から見るとただの鏡ですが、中からは外の様子が丸見え。外から見えないとわかっていても、人通りの多い路上でセックスしているような状況にドキドキするんです!

ファンの多いマジックミラー号シリーズは、たくさんの作品が出ています。そのため「どれから観ていいかわからない……」という人もいるのではないでしょうか。そこで、今回はマジックミラー号の中でもおすすめのシチュエーションを、アダルトサイトにありがちなタイトルを交えてご紹介していきたいと思います。

「だめっ…バレちゃうよぉ」彼氏まで1mの距離で寝取られる彼女

まずは、素人カップルがスタッフに「無料でエステが体験できる」と勧誘され、彼女だけマジックミラー号に乗車するパターンです。彼氏がマジックミラー号の外で待つ中、有名マッサージ師(男)から施術を受ける彼女、で・す・が。ものの1、2分でエロマッサージを施されてその気になってしまいます。外にいる彼氏の様子を伺いつつも、快楽に負けて、マッサージ師と刹那的な浮気セックスをしちゃいます。

ただでさえスリルがあるマジックミラー号内でのセックスですが、すぐそばに彼氏がいるとなると興奮倍増ですよ。アドレナリンが放出されているのか、最初は控えめに喘いでいた彼女も、次第に絶叫系の喘ぎ声を出しながらマジックミラーに手をついて立ちバックで挿入、などやりたい放題(笑)。彼氏と浮気現場までの距離、実に1m弱なのに! 見ているこちらまでハラハラドキドキさせられるシチュエーションです。

「私でいいんですか?」コンプレックスを抱えた男性を優しくケアするお姉さん

2つめのシチュエーションは、「コンプレックスを抱えた男性の悩みを聞いて元気にしてあげてください」と頼まれた素人女性がマジックミラー号に乗車するパターンです。男性の悩みというのは、早漏、童貞などさまざま。マジックミラー号の中でさっき出会ったばかりの男性に、かなりプライベートな悩みを打ち明けられて赤面するお姉さんですが、「ちょっと乳首、触ってあげてくれませんか?」とスタッフから頼まれると照れ笑いしながら指示に従います。

「悩みを聞いてあげよう」とマジックミラー号に乗車する心優しいお姉さんですから、頼まれると断れず……。スタッフにのせられて、あれよあれよと男性にゴムを装着し、体当たりでコンプレックス解決に導いてくれます。責めるのが好きな、ちょっと痴女気質がある方にはおすすめのシチュエーションです。

なんだかマジックミラーは関係ないような気もしますが、童貞男性にとって最高に思い出深い初体験になることは間違いないでしょう。

「あっ、入っちゃう…」友達同士でゲームに挑戦して一線を越える!

アラレはこれが一番好きかもしれません。ただの友達同士の男女が、「ゲームにクリアできたら謝礼がもらえますよ」と声をかけられてマジックミラー号に乗車するパターンです。最初は、「手を繋ぐ」とか「ハグ」と言った、軽いボディタッチの指令で簡単にクリアしていくのですが、だんだん指令が「オナニーを見せ合う」とか「素股」などの過激な内容になっていきます。

序盤からスイッチの入っている男友達は、過激な内容に拒否反応を示す女の子に「ちゃんとやらなきゃ謝礼もらえないよ!」と必死に説得して、なんとかゲームを続行させます。女の子は「謝礼のため」というわかりやすい言い訳があることによって、大胆になれるのかもしれませんね。

そして、謝礼のためにしぶしぶ騎乗位で素股をしているうちに、男の子は我慢できなくなって挿入し始めます。最初は戸惑う女の子ですが、結局高まりノリノリに。マジックミラーに手をついて立ちバックもしちゃいます(笑)。みんな立ちバック大好きなんですね……。

そして、一線を越えてしまった後に女の子から、「こんな風になっちゃったけど、これからも友達でいてね」なんて一言。キュンときます。マジックミラー号でのセックスという貴重な体験をシェアした2人は、これからも特別な友情で結ばれることでしょう(きっと)。

おわりに

まだまだ語りつくせないマジックミラー号。上司と部下の組み合わせもいいし、即席合コンするもいいし、卒業式の後に袴で……っていうのも捨てがたい。本当にいろいろなシチュエーションがあるので、お気に入りの1本を探してみてください。

マジックミラー号は移動型AV撮影スタジオなので、神出鬼没です。運が良ければ、グーグルカーみたいに、街のどこかで遭遇できるかもしれません。しかし、遭遇したとしても乗車するのは止めておいたほうがいいでしょうね。

王道だけどやっぱり好き! マジックミラー号シリーズの「まず観るべき3シチュ」

街はクリスマス一色! アラレの親友(シングル)が「クリスマスに気になっている男性からお誘いされてデートするの~」とウキウキしている様子を見て、自分のことのように嬉しく思いました。ちなみに、アラレのクリスマスの予定はガラ空きです。通常通り、AVを観ながら過ごすことになるでしょう。なんてリア充!

でも、普通にAVを観ても面白くないので『アラレミー賞』と名づけ、今年観たAVの中からアラレ的最高の1本を選ぼうと思っています(笑)。下準備として、ノミネート作品をざっくりと選んでいるところなのですが、そこで気づいたことが……。

「私、マジックミラー号、選びすぎじゃない?」

……だって、なんだかんだ言っても、マジックミラー号は最高に面白いんですもの! 有名過ぎて知らない人はほとんどいないのではないかと思いますが、念のため説明いたします。

「マジックミラー号(MM号)」とはキャンピングカーのような移動型AV撮影スタジオのことです。中には広いスペースがあり、ベッドや簡易お風呂などを設置することもできます。最も特徴的なのは、荷台の壁一面がマジックミラーになっており、外から見るとただの鏡ですが、中からは外の様子が丸見え。外から見えないとわかっていても、人通りの多い路上でセックスしているような状況にドキドキするんです!

ファンの多いマジックミラー号シリーズは、たくさんの作品が出ています。そのため「どれから観ていいかわからない……」という人もいるのではないでしょうか。そこで、今回はマジックミラー号の中でもおすすめのシチュエーションを、アダルトサイトにありがちなタイトルを交えてご紹介していきたいと思います。

「だめっ…バレちゃうよぉ」彼氏まで1mの距離で寝取られる彼女

まずは、素人カップルがスタッフに「無料でエステが体験できる」と勧誘され、彼女だけマジックミラー号に乗車するパターンです。彼氏がマジックミラー号の外で待つ中、有名マッサージ師(男)から施術を受ける彼女、で・す・が。ものの1、2分でエロマッサージを施されてその気になってしまいます。外にいる彼氏の様子を伺いつつも、快楽に負けて、マッサージ師と刹那的な浮気セックスをしちゃいます。

ただでさえスリルがあるマジックミラー号内でのセックスですが、すぐそばに彼氏がいるとなると興奮倍増ですよ。アドレナリンが放出されているのか、最初は控えめに喘いでいた彼女も、次第に絶叫系の喘ぎ声を出しながらマジックミラーに手をついて立ちバックで挿入、などやりたい放題(笑)。彼氏と浮気現場までの距離、実に1m弱なのに! 見ているこちらまでハラハラドキドキさせられるシチュエーションです。

「私でいいんですか?」コンプレックスを抱えた男性を優しくケアするお姉さん

2つめのシチュエーションは、「コンプレックスを抱えた男性の悩みを聞いて元気にしてあげてください」と頼まれた素人女性がマジックミラー号に乗車するパターンです。男性の悩みというのは、早漏、童貞などさまざま。マジックミラー号の中でさっき出会ったばかりの男性に、かなりプライベートな悩みを打ち明けられて赤面するお姉さんですが、「ちょっと乳首、触ってあげてくれませんか?」とスタッフから頼まれると照れ笑いしながら指示に従います。

「悩みを聞いてあげよう」とマジックミラー号に乗車する心優しいお姉さんですから、頼まれると断れず……。スタッフにのせられて、あれよあれよと男性にゴムを装着し、体当たりでコンプレックス解決に導いてくれます。責めるのが好きな、ちょっと痴女気質がある方にはおすすめのシチュエーションです。

なんだかマジックミラーは関係ないような気もしますが、童貞男性にとって最高に思い出深い初体験になることは間違いないでしょう。

「あっ、入っちゃう…」友達同士でゲームに挑戦して一線を越える!

アラレはこれが一番好きかもしれません。ただの友達同士の男女が、「ゲームにクリアできたら謝礼がもらえますよ」と声をかけられてマジックミラー号に乗車するパターンです。最初は、「手を繋ぐ」とか「ハグ」と言った、軽いボディタッチの指令で簡単にクリアしていくのですが、だんだん指令が「オナニーを見せ合う」とか「素股」などの過激な内容になっていきます。

序盤からスイッチの入っている男友達は、過激な内容に拒否反応を示す女の子に「ちゃんとやらなきゃ謝礼もらえないよ!」と必死に説得して、なんとかゲームを続行させます。女の子は「謝礼のため」というわかりやすい言い訳があることによって、大胆になれるのかもしれませんね。

そして、謝礼のためにしぶしぶ騎乗位で素股をしているうちに、男の子は我慢できなくなって挿入し始めます。最初は戸惑う女の子ですが、結局高まりノリノリに。マジックミラーに手をついて立ちバックもしちゃいます(笑)。みんな立ちバック大好きなんですね……。

そして、一線を越えてしまった後に女の子から、「こんな風になっちゃったけど、これからも友達でいてね」なんて一言。キュンときます。マジックミラー号でのセックスという貴重な体験をシェアした2人は、これからも特別な友情で結ばれることでしょう(きっと)。

おわりに

まだまだ語りつくせないマジックミラー号。上司と部下の組み合わせもいいし、即席合コンするもいいし、卒業式の後に袴で……っていうのも捨てがたい。本当にいろいろなシチュエーションがあるので、お気に入りの1本を探してみてください。

マジックミラー号は移動型AV撮影スタジオなので、神出鬼没です。運が良ければ、グーグルカーみたいに、街のどこかで遭遇できるかもしれません。しかし、遭遇したとしても乗車するのは止めておいたほうがいいでしょうね。

ベテラン技が光る手作業と、繰り返される検査、万全の品質管理。「相模ゴム工業」工場見学!

爆発的売れ行きの“世界最薄コンドーム”「サガミオリジナル001(以下「001」)」 を生みだした「相模ゴム工業株式会社」。今回は「サガミオリジナル001」を生み出した総合開発の方にもお話を伺うことができました。そして、前回インタビューをさせていただいた同社の「営業企画室」磯部仁沙(いそべ みさ)さんに、数多くのヒット商品が生産された工場を案内していただきます。

【前編】コンドーム業界への転職―「女性が持っている悩みを解決すべく、もっと女性にコンドームの素晴らしさを伝えていきたい」/相模ゴム工業で働く磯部さん

◎「世界最薄」が生まれたのは小規模な開発室

人気商品「001」の生みの親・総合開発部の方(別名:Mr.コンドーム)にもお話を伺いました。

――総合開発部のMr.コンドームさんは、どのような作業を行っているんでしょうか。

開発 とても小さな空間の建物なんですが、ここでは、皮膜の強度、乾燥の条件、液の配合の条件などを考えて、実験とテストをします。天然ゴムラテックス製も、ポリウレタン製も必要な数量を1本1本つけて、手作業も交えながら作っていき、検査室に回して結果のデータをもらって、それを見ながらまた作業していくという地味な作業の繰り返しなんですよ。この場所でそれらの条件をクリアしたら、マレーシアには生産で使っている更に大きな機械があるんですが、そこでも問題ないか確認してもらって、そこで問題なければ製品になるという流れです。

――その小さな空間で、世界最薄のコンドームが生まれたんですね。

開発 コンドームの原型となるガラス型を設置した機械が、液の中を動いて皮膜を作ります。動くスピードもコンドームの厚さによって変わってきますが、ゆっくり液から引き上げると、どんどんガラス型に付いた液が流れ落ちるので、薄くつくという原理です。「001」の場合は、ゆっくり引き上げて薄い皮膜を作ります。そして基本的に、どの厚さでもどの素材でも、高品質を保つために、2回つけるということが決まっています。取り出したらガラス型にくっついているものを、手作業で下からめくりあげて、コンドームのリングの部分を作ります。ポリウレタンでくっつきやすい素材なので、ここで失敗するとやり直しです。狭い空間でひとり深い溜息です(笑)。薄い皮膜を作ることも難しいんですが、綺麗に剥がすというのも難しい技術です。

――どのようにして美しく剥がすのでしょう。

開発 それは企業秘密なんです(笑)。被膜が薄くなればなるほどガラス型から剥がすのが難しくなります。繊細な機械調整が必要になるため、現在、ポリウレタン製コンドームを販売しているのは、日本の企業だけなんです。

――実際に人が使用するテストというのはあるんですか?

開発 人に使うというのは、安全が確認されていないとダメなんです。ここで作ったものはまだ人に使ってもらう段階ではないですね、途中で破けてしまうというリスクがあるので。社内社外問わず、人に使うテストは、製品の安全性が確認されて、本当の製品と同等のもの……本当に最終段階ですね。

――「総合開発部」は、工業系の学校を卒業している方が多いんですか?

開発 理学部だったり工業系だったり……理系ではありますね。でも最近だと、企画を社長に出してOKが出たら商品化の道筋を立てていくため、ある程度のプレゼンが出来ないといけないので、極端に「計算しかできません」とか「試験管しか持ったことありません」だと難しいかもしれないですね(笑)。昔は女性もいたんですが、なかなか「開発志望」の女性が少なくて、今は男性しかいないんです。

◎「相模ゴム工業」工場見学

――今まで数多くのコンドームを生産してきた工場を、磯部さんに案内していただきます。今現在は、生産拠点がマレーシアにほぼ移管され、サガミオリジナルをはじめ、その他の商品もマレーシアで生産されているため、日本で作られているものはごく一部だと伺いました。

磯部 はい、生産や包装もほとんどマレーシアに移管しているんですけども、納期を急ぐものは日本で作っています。ここは、ラテックスコンドームの工場になります。コンドームの原料はゴムの木の樹液なんですが、それを「ラテックス」と呼んでいます。ここには、薬品同士を混ぜる機械と、ラテックスと薬品を混ぜる機械があります。薬品を混ぜる理由が3つありまして、ひとつめが「強度のアップ」、ふたつめが、樹液なので「物性の安定と劣化の防止」、最後が「加工性の向上」です。様々な色や形の加工をしやすくするために薬品を混ぜるという工程がここで行われます。

◆熟成室

磯部 そのあとに、「熟成室」という部屋で寝かせます。コンドームの形を作るのにいいタイミング(およそ2週間)で出して、作っていきます。

――ドラム缶1本で、どれくらいのコンドームが作れるんですか?

磯部 およそ10万本作れます。

◆成形

――コンドームの形となるガラスが連なってますね。

磯部 「成形」という工程です。中にある白い液体がラテックスです。ガラス管につけて、上にあげていくと赤くなっているところが見えると思いますが、そこで乾燥させます。手前で1回目をつけて、向こう側の機械で2回目です。たとえば色の付いたコンドームは、この2回目につける段階で色付けをしています。そして、後の工程で引きはがしてコンドームの形を作るという工程になっています。

――これは無人で作ってるんですか?

磯部 コンドームが一定量溜まると、脱水機のような機械で乾燥させます。その作業は人の手が必要になります。工場では24時間フル稼働なんですよ。1チーム4、5名ほどが3チーム。それぞれ8時間体勢で稼動しています。

◆ピンホール検査

――「ピンホール検査」とは、どんな検査をしているのでしょうか。

磯部 目に見えない穴のことなんですが、コンドームにピンホールがあってはいけないので、弊社で作ったすべての商品が人間の手によって検査にかけられます。金属で出来ている棒に、コンドームをどんどん被せていきます。ピンホールだけでなく、汚れや傷がないか、皮膜が均一かどうかもチェックしながら被せていっています。

――今、被せているんですか? 片手でどんどん……超早技です。やはり熟練のスタッフの方たちなんでしょうか。

磯部 そうですね、みなさん20年以上やられているベテランです。1日2万本のコンドームを検査しています。たまに工場見学で体験していただくこともあるんですが、みなさん両手でも全然追いつかないくらいの速度ですね。

――どんな原理なんですか?

磯部 この機械の下部には電気の流れたお湯が張られた湯槽があり、金属に被せたコンドームをこちらにつけていきます。ゴムは絶縁体で電気を通さないので、もしここに潜らせて、金属の棒が電気を感知したら、そのコンドームは穴が空いているということなので、除去されていきます。

◆破裂検査

――続いて「破裂検査」ということなんですが……わざわざコンドームを破裂させるんですか?

磯部 実はコンドームは医療機器なので、欠陥があってはいけない商品です。メーカーごとに検査基準が違ってしまうといけないので、世界中でISO(国際標準化機構)が定めた同じ基準で検査をしております。こちらの「破裂検査」では、コンドームの中に空気を入れて、何リットルの空気が入ったか、そしてどれだけの圧力に耐えられたかの強度を検査します。先程のピンホール検査は、全てに検査を行っているんですが、こちらは同じ条件・同じ原料で作ったものから数本抜き取って行っています。

――40リットルちょっとで破裂しました。これくらいが基準ということですか?

磯部 実は基準は18リットル入れば合格ですが、弊社のコンドームは40リットル以上入ります。

◆水漏れ検査

――「破裂検査」では、強度を見る検査でしたが「水漏れ」検査はどういったことをするんでしょう。

磯部 ここでは、コンドームに穴がないかを調べる検査になります。コンドームの中に水をいれます。そして給水紙の上で転がして、もし穴があれば等間隔にシミが出来るので、そうなると不適合品となります。

――手作業でやってらっしゃるんですか?

磯部 一応機械もありますが、機械でやるよりも手作業の方が穴の検出率が高いので、手作業で実施しております。給水紙の上で転がすのも一見簡単そうに見えて、実はすごく難しくて、こちらの検査員の方々も20年以上のベテランです。検査に関しては検査員ごとに基準が違ってしまうと良くないので、社内の試験があり、それに合格された方しかこちらの検査をすることができない、というシステムになっております。

――世界基準に則った検査はいくつあるんですか?

磯部 外観検査・破裂検査・水漏れ検査の3つが全世界共通で行われています。それに加えて、弊社は世界最薄の「001」を出すにあたって検査基準もこれからどんどん進化させていこうということで、新しい検査を弊社独自でふたつ展開しています。ひとつめが、「摩擦試験」といいまして、棒の部分にコンドームをつけて、摩擦試験を行います。行います。どれだけの摩擦に耐えられたか、何回耐えられたかを調べる試験です。もうひとつは、水膨張試験といいまして、コンドームをぶら下げて中に水を入れます。やはりコンドームは先端部分の強度が一番大事なので、先端がどれだけの水の圧力に耐えられたかを試験していきます。

◆チェック&包装

――様々なチェックをクリアしたコンドームたちが包装されて製品となる工程ですね。

磯部 こちらの機械で、個包装にパッケージングしていきます。潤滑ゼリーたっぷりの商品や香りつけがある商品は、こちらの機械でゼリーや香料を充填していきます。

◎今月12/1より発売された業界初のセミオーダー形式コンドーム“俺用コンドーム「MY CON!」”

「自分に合ったコンドームを使いたい!」という多くの消費者の声から生まれた商品で、コンドームの厚さ、形状、潤滑剤の種類を自分で選べるのが特徴です。

コンドームは男性の付け心地意外にも、デリケートな部分に触れる女性側の意見も重要! セックスの必需品を彼と2人で話し合って決めるのも楽しいのではないでしょうか。または、自分好みのコンドームを選んで、彼へのクリスマスプレゼントにいかがでしょう。オフィシャル販売サイト「サガミショップ」から購入できます。

まず、「MY CON!」専用ページから、カスタマイズの体験をしてみて下さい。

コンドーム業界への転職―「女性が持っている悩みを解決すべく、もっと女性にコンドームの素晴らしさを伝えていきたい」/相模ゴム工業で働く磯部さん

今もなお、爆発的売れ行きの“世界最薄コンドーム”「サガミオリジナル001(以下「001」)」を生みだした「相模ゴム工業株式会社」。今回お話を伺ったのは、同社の「営業企画室」に配属され入社3年目を迎える磯部仁沙(いそべ みさ)さんです。大学卒業後、ホテル業界へ就職しますが、「広報」「商品企画」に携わりたいという自分の軸を見つめなおし、入社1年目で退職を決意した磯部さんは、「面白い会社」を求め、転職活動をスタートさせます。なぜコンドーム業界を選んだのか? 女性用アダルトビデオがきっかけだったといいます。

――相模ゴム工業「営業企画室」での、具体的な仕事内容を教えていただけますか?

磯部 「営業企画室」では、大きく分けて「広報」「企画」「マーケティング」という3つの業務を3名で担当しております。ひとつめの「広報」では、様々な媒体様からイベント協賛や広告のご提案を受けて、実施についての打ち合わせをします。今は、プレスリリースの書き方も勉強中です。ふたつめの「企画」では、開発担当者から新たな技術について説明を受け、商品化した時のターゲット層や、それに併せてパッケージを考えていきます。最後の「マーケティング」では、既存の商品に対して販売戦略や広告宣伝を考えていくという内容になります。

――就職活動中から、企画・広報業務に興味を持っていたのでしょうか。

磯部 転職で「相模ゴム工業」に入社したんですが、就職活動中も消費者が商品やサービスに触れる一度目の機会を作りたい、というハッキリとした軸が自分の中にはありました。大学卒業後、ホテル業界に就職が決まりフロント業務を行っていました。希望職種は営業や企画、広報業務だったのですが、5年間はフロント業務や現場での業務だと聞いて……、まだ入社して1年目の1月でしたが、少しでも早く自分の志望する仕事をさせていただける、面白い会社を受けたい! と、転職先を探しはじめました。

――そして「相模ゴム工業」に。

磯部 募集していた仕事内容が、「営業企画」で“広報や商品企画”って書いてあって「これは、私が求めているものにピッタリだ!」と思って、面接を受けました。

――面白い会社を探していた、ということですが「相模ゴム工業」の面白さとはどういったところで感じていますか?

磯部 社長がユーモアに溢れてますね。社長との最終面接のときも、私がケニアでキリンを見た雑談しかしていなかったんですが、それを聞いてくださって終わったような(笑)。あと、弊社にコンドームの形した植木があるんですが、社長の送り迎えをしている弊社の社員が、空いている時間に剪定していて、ふと気が付いたらこうなっていたという(笑)。おもしろ会社です。

◎女性の“性”の裏側を支える仕事に興味があった

――「営業企画」といっても業種は様々あると思うんですが、コンドーム業界に興味があったんですか?

磯部 ありました。大学時代に、女性用アダルトビデオの研究をしていたことがありまして。

――研究を?

磯部 出演されている女優さんや、表に出ている方の情報はたくさんありますが、女性用AVのメーカーさんって、女性が女性のために作ってるじゃないですか。そういう女性の性の裏側を支える仕事って面白いなぁと興味があってメーカーさんをはじめ、大学時代に色々と研究していたんです。その流れでコンドームメーカーにも興味が沸いて、転職活動の際、広告代理店などの企業とともに、相模ゴム工業にもチャレンジしてみました。でも大学時代は、自分が性に関する業界で働くことになるとは思ってなかったので、ミイラ取りがミイラになったなって思っています(笑)。

――その他の企業も受けていたということですが、「相模ゴム工業」入社への決め手はなんだったのでしょうか。

磯部 私の面接をした上司からの言葉が1番の決め手でした。その上司から内定の電話を頂いたんです。応募者数は200名だったらしいんですが、電話口で「おめでとうございます! 200分の1は磯部さんになりました!」って。こんなに素敵な言葉を言える人のいる会社で働きたい! と決めました。

――他に携わってみたい部署や業務はありますか?

磯部 今、「営業企画」で3年目を迎えて、出来ることも少しずつ増えてきている状態で、楽しくなってきているのと、2020年の東京五輪の選手村でコンドームが配られるんですが、それに「営業企画」が携っているので、それまでは今の部署で頑張りたいと思っています。将来の目標としては、弊社はフランスに関連会社があって、弊社で作った商品をフランスで販売しているんですが、そこで何かチャレンジできることがあれば、と思っています。

◎東南アジアは「薄さ」、欧米は「アレルギーフリー」

――製品のお話もお伺いしていきたいと思います。消費者の動向はどのように変化してきているのでしょうか。

磯部 1900年代中頃はベビーブーム、1980年代はエイズの問題が起こったことも影響して、コンドームの認知が高まり、売上げも安定していたんですが、2000年以降、「少子高齢化」、「男性の草食化」そして「セックスレス」と性生活に関しての諸問題が影響して右肩下がりの状況が続き、2012年は今までにないくらい落ち込んでしまいました。しかし2013年度に薄型コンドーム「サガミオリジナル001」(以下001)が発売したこともあり、売れ行きは、2013年度から少しずつ上向きに回復してきています。

――その「001」ですが、2015年6月に販売を休止しています。

磯部 日本の消費者様以外にも訪日外国人の方々がお土産として大量に購入される「インバウンド消費」という状況もありまして、生産が追いつかなくなってしまい、販売休止をしていました。ようやく今年6月に再販売になったのですが、現在数量制限を設けて販売している状況です。

――特に中国の方に大人気だそうですが、日本も中国も「コンドームは薄い方がいい」「薄い方が売れる」という傾向なんでしょうか。

磯部 中国もそうなんですが、やはり東南アジアは我々日本人と感覚が似ていて、「サガミオリジナル」でも人気の理由は「薄さ」だと聞いています。

――中国でもコンドームは生産されていると思うんですが、わざわざ日本で爆買いするのはなぜでしょう。

磯部 食べ物やIT機器でもそうですが、中国の方は自分の国で作られた商品に対して、信用度は低いようで「made in japan」を求めていますね。弊社の「サガミオリジナル」も中国パッケージにして販売しているんですが、日本の表記を敢えてそのまま残してくれと依頼されます。

――中国製と比べて、価格の違いはあるのでしょうか。

磯部 日本製品は高いんです。中国のゴム製コンドームよりも、日本のゴム製コンドームは倍近く高い。更に、どちらも日本製だとしてもゴム製と「サガミオリジナル」で使用しているポリウレタン製は倍近く高い。そうすると、中国製のコンドームと「サガミオリジナル」では、4倍近くの価格差となります。

――それでも爆買いしてしまうほど、サガミオリジナルの技術は信頼性が高いのかもしれません。

磯部 そう感じますね。価格は高いんですが、品質だったり技術力、あそこまで薄くできているのに、コンドームとしての機能が損なわれることなく備わっているっていうところが、評価していただいていると思います。ただ、インバウンド消費などで売上回復とはいっても、高齢化の波というのは今後も当分続くものと思っておりますので、国内市場だけを見ていたらいつか行き詰ってしまいます。いかに海外に向けて日本のコンドームの安全性や利便性が高いのかを知ってもらうべく動き出しているという状況です。

――東南アジア以外の国々でも、「世界最薄」というのは注目されているのでしょうか。

磯部 ヨーロッパやアメリカの方たちは、コンドームを使う文化が日本と少々異なるようです。親しい夫婦間や恋人同士のセックスではコンドームは使わず、あくまで風俗やビジネスの性病予防のために使われることが多いんです。あと、日本の比じゃないくらいゴムアレルギーをお持ちの方が多いそうで、「薄さ」よりも、「アレルギーフリー」と言う点が重視されています。

◎女性にコンドームの素晴らしさを伝えられる機会を作っていきたい

――過去のコンドーム製品も見てきて、変化を感じることはありますか?

磯部 今までのコンドームを見ると、パッケージの工夫など外見のインパクトで勝負しているものが多いなと感じました。ですが最近ですと、「サガミオリジナル」もそうですが、コンドームの機能が求められる時代になったと感じます。

――男性が装着する避妊道具ではあるゆえ、自ら購入して携帯する女性ユーザーは少ない印象が強いです。コンドーム業界で働く女性として今後、展開していきいたいことはありますか?

磯部 私自身、入社してから勉強してわかったことなんですが、ひとことで「コンドーム」と言っても、素材、形、機能とこんなに種類があるのかって驚いたんです。広報という仕事を通して、女性にもコンドームの色々な違いを知っていただくことで、その人が持っている悩みを解決できればと思います。もっと女性にコンドームの素晴らしさを伝えられる機会を作っていければ嬉しいです。

――女性がコンドームに求めていることなど、女性の声を聞く機会はあるのでしょうか。

磯部 サガミオリジナルにはアンケートはがきが封入されてまして、女性の方も意見を送ってくださるんです。アンケートには、ぬくもりについて尋ねる箇所があるんですが、ポリウレタン製の「サガミオリジナル」は熱伝導率が高いため、パートナーのぬくもりを瞬時に感じ取れる。と評価してくださっている回答を読むと、やはり、女性は“ぬくもり”という点をすごく大事にしているのかなって思いますね。あと、ananたっぷりゼリーという潤滑剤がたっぷりついた商品もあるんですが、女性はストレスでうるおい不足になっている方が多いんです。そういった方々の「痛みもなく滑らかにセックスがしたい」という声から、こちらの商品は生まれました。

(撮影/細谷聡)

◆続く後編は・・・…絶大な信頼を誇る商品の影には、数多くの手作業と検査……「相模ゴム工業」の工場見学の様子をお伝えします!

コンドーム業界への転職―「女性が持っている悩みを解決すべく、もっと女性にコンドームの素晴らしさを伝えていきたい」/相模ゴム工業で働く磯部さん

今もなお、爆発的売れ行きの“世界最薄コンドーム”「サガミオリジナル001(以下「001」)」を生みだした「相模ゴム工業株式会社」。今回お話を伺ったのは、同社の「営業企画室」に配属され入社3年目を迎える磯部仁沙(いそべ みさ)さんです。大学卒業後、ホテル業界へ就職しますが、「広報」「商品企画」に携わりたいという自分の軸を見つめなおし、入社1年目で退職を決意した磯部さんは、「面白い会社」を求め、転職活動をスタートさせます。なぜコンドーム業界を選んだのか? 女性用アダルトビデオがきっかけだったといいます。

――相模ゴム工業「営業企画室」での、具体的な仕事内容を教えていただけますか?

磯部 「営業企画室」では、大きく分けて「広報」「企画」「マーケティング」という3つの業務を3名で担当しております。ひとつめの「広報」では、様々な媒体様からイベント協賛や広告のご提案を受けて、実施についての打ち合わせをします。今は、プレスリリースの書き方も勉強中です。ふたつめの「企画」では、開発担当者から新たな技術について説明を受け、商品化した時のターゲット層や、それに併せてパッケージを考えていきます。最後の「マーケティング」では、既存の商品に対して販売戦略や広告宣伝を考えていくという内容になります。

――就職活動中から、企画・広報業務に興味を持っていたのでしょうか。

磯部 転職で「相模ゴム工業」に入社したんですが、就職活動中も消費者が商品やサービスに触れる一度目の機会を作りたい、というハッキリとした軸が自分の中にはありました。大学卒業後、ホテル業界に就職が決まりフロント業務を行っていました。希望職種は営業や企画、広報業務だったのですが、5年間はフロント業務や現場での業務だと聞いて……、まだ入社して1年目の1月でしたが、少しでも早く自分の志望する仕事をさせていただける、面白い会社を受けたい! と、転職先を探しはじめました。

――そして「相模ゴム工業」に。

磯部 募集していた仕事内容が、「営業企画」で“広報や商品企画”って書いてあって「これは、私が求めているものにピッタリだ!」と思って、面接を受けました。

――面白い会社を探していた、ということですが「相模ゴム工業」の面白さとはどういったところで感じていますか?

磯部 社長がユーモアに溢れてますね。社長との最終面接のときも、私がケニアでキリンを見た雑談しかしていなかったんですが、それを聞いてくださって終わったような(笑)。あと、弊社にコンドームの形した植木があるんですが、社長の送り迎えをしている弊社の社員が、空いている時間に剪定していて、ふと気が付いたらこうなっていたという(笑)。おもしろ会社です。

◎女性の“性”の裏側を支える仕事に興味があった

――「営業企画」といっても業種は様々あると思うんですが、コンドーム業界に興味があったんですか?

磯部 ありました。大学時代に、女性用アダルトビデオの研究をしていたことがありまして。

――研究を?

磯部 出演されている女優さんや、表に出ている方の情報はたくさんありますが、女性用AVのメーカーさんって、女性が女性のために作ってるじゃないですか。そういう女性の性の裏側を支える仕事って面白いなぁと興味があってメーカーさんをはじめ、大学時代に色々と研究していたんです。その流れでコンドームメーカーにも興味が沸いて、転職活動の際、広告代理店などの企業とともに、相模ゴム工業にもチャレンジしてみました。でも大学時代は、自分が性に関する業界で働くことになるとは思ってなかったので、ミイラ取りがミイラになったなって思っています(笑)。

――その他の企業も受けていたということですが、「相模ゴム工業」入社への決め手はなんだったのでしょうか。

磯部 私の面接をした上司からの言葉が1番の決め手でした。その上司から内定の電話を頂いたんです。応募者数は200名だったらしいんですが、電話口で「おめでとうございます! 200分の1は磯部さんになりました!」って。こんなに素敵な言葉を言える人のいる会社で働きたい! と決めました。

――他に携わってみたい部署や業務はありますか?

磯部 今、「営業企画」で3年目を迎えて、出来ることも少しずつ増えてきている状態で、楽しくなってきているのと、2020年の東京五輪の選手村でコンドームが配られるんですが、それに「営業企画」が携っているので、それまでは今の部署で頑張りたいと思っています。将来の目標としては、弊社はフランスに関連会社があって、弊社で作った商品をフランスで販売しているんですが、そこで何かチャレンジできることがあれば、と思っています。

◎東南アジアは「薄さ」、欧米は「アレルギーフリー」

――製品のお話もお伺いしていきたいと思います。消費者の動向はどのように変化してきているのでしょうか。

磯部 1900年代中頃はベビーブーム、1980年代はエイズの問題が起こったことも影響して、コンドームの認知が高まり、売上げも安定していたんですが、2000年以降、「少子高齢化」、「男性の草食化」そして「セックスレス」と性生活に関しての諸問題が影響して右肩下がりの状況が続き、2012年は今までにないくらい落ち込んでしまいました。しかし2013年度に薄型コンドーム「サガミオリジナル001」(以下001)が発売したこともあり、売れ行きは、2013年度から少しずつ上向きに回復してきています。

――その「001」ですが、2015年6月に販売を休止しています。

磯部 日本の消費者様以外にも訪日外国人の方々がお土産として大量に購入される「インバウンド消費」という状況もありまして、生産が追いつかなくなってしまい、販売休止をしていました。ようやく今年6月に再販売になったのですが、現在数量制限を設けて販売している状況です。

――特に中国の方に大人気だそうですが、日本も中国も「コンドームは薄い方がいい」「薄い方が売れる」という傾向なんでしょうか。

磯部 中国もそうなんですが、やはり東南アジアは我々日本人と感覚が似ていて、「サガミオリジナル」でも人気の理由は「薄さ」だと聞いています。

――中国でもコンドームは生産されていると思うんですが、わざわざ日本で爆買いするのはなぜでしょう。

磯部 食べ物やIT機器でもそうですが、中国の方は自分の国で作られた商品に対して、信用度は低いようで「made in japan」を求めていますね。弊社の「サガミオリジナル」も中国パッケージにして販売しているんですが、日本の表記を敢えてそのまま残してくれと依頼されます。

――中国製と比べて、価格の違いはあるのでしょうか。

磯部 日本製品は高いんです。中国のゴム製コンドームよりも、日本のゴム製コンドームは倍近く高い。更に、どちらも日本製だとしてもゴム製と「サガミオリジナル」で使用しているポリウレタン製は倍近く高い。そうすると、中国製のコンドームと「サガミオリジナル」では、4倍近くの価格差となります。

――それでも爆買いしてしまうほど、サガミオリジナルの技術は信頼性が高いのかもしれません。

磯部 そう感じますね。価格は高いんですが、品質だったり技術力、あそこまで薄くできているのに、コンドームとしての機能が損なわれることなく備わっているっていうところが、評価していただいていると思います。ただ、インバウンド消費などで売上回復とはいっても、高齢化の波というのは今後も当分続くものと思っておりますので、国内市場だけを見ていたらいつか行き詰ってしまいます。いかに海外に向けて日本のコンドームの安全性や利便性が高いのかを知ってもらうべく動き出しているという状況です。

――東南アジア以外の国々でも、「世界最薄」というのは注目されているのでしょうか。

磯部 ヨーロッパやアメリカの方たちは、コンドームを使う文化が日本と少々異なるようです。親しい夫婦間や恋人同士のセックスではコンドームは使わず、あくまで風俗やビジネスの性病予防のために使われることが多いんです。あと、日本の比じゃないくらいゴムアレルギーをお持ちの方が多いそうで、「薄さ」よりも、「アレルギーフリー」と言う点が重視されています。

◎女性にコンドームの素晴らしさを伝えられる機会を作っていきたい

――過去のコンドーム製品も見てきて、変化を感じることはありますか?

磯部 今までのコンドームを見ると、パッケージの工夫など外見のインパクトで勝負しているものが多いなと感じました。ですが最近ですと、「サガミオリジナル」もそうですが、コンドームの機能が求められる時代になったと感じます。

――男性が装着する避妊道具ではあるゆえ、自ら購入して携帯する女性ユーザーは少ない印象が強いです。コンドーム業界で働く女性として今後、展開していきいたいことはありますか?

磯部 私自身、入社してから勉強してわかったことなんですが、ひとことで「コンドーム」と言っても、素材、形、機能とこんなに種類があるのかって驚いたんです。広報という仕事を通して、女性にもコンドームの色々な違いを知っていただくことで、その人が持っている悩みを解決できればと思います。もっと女性にコンドームの素晴らしさを伝えられる機会を作っていければ嬉しいです。

――女性がコンドームに求めていることなど、女性の声を聞く機会はあるのでしょうか。

磯部 サガミオリジナルにはアンケートはがきが封入されてまして、女性の方も意見を送ってくださるんです。アンケートには、ぬくもりについて尋ねる箇所があるんですが、ポリウレタン製の「サガミオリジナル」は熱伝導率が高いため、パートナーのぬくもりを瞬時に感じ取れる。と評価してくださっている回答を読むと、やはり、女性は“ぬくもり”という点をすごく大事にしているのかなって思いますね。あと、ananたっぷりゼリーという潤滑剤がたっぷりついた商品もあるんですが、女性はストレスでうるおい不足になっている方が多いんです。そういった方々の「痛みもなく滑らかにセックスがしたい」という声から、こちらの商品は生まれました。

(撮影/細谷聡)

◆続く後編は・・・…絶大な信頼を誇る商品の影には、数多くの手作業と検査……「相模ゴム工業」の工場見学の様子をお伝えします!

ハリウッド女優は40歳で定年退職? いや待て、コメディとアクションでサバイバル!

 新作『マダム・フローレンス!夢見るふたり (Florence Foster Jenkins) 』が日本で公開中の大女優、メリル・ストリープ。実力ゆえの軽妙な演技で思いっきりの多幸感を振りまくメリルは現在67歳。実年齢を聞くと驚いてしまうが、ここ数年は革ジャンのミュージシャンから魔女、19世紀の婦人参政権運動家まで役の幅はどんどん広がるばかり。世界的メガ・ヒットとなったミュージカル映画『マンマ・ミーア!(Mamma Mia!)』で、はち切れんばかりに歌って踊っていた時点ですでに59歳だった。2011年には英国のマーガレット・サッチャー首相の伝記映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 (The Iron Lady) 』での熟達の演技によってアカデミー賞最優秀女優賞を獲得している。同作も含め、アカデミー賞ノミネートはなんと通算19回、うち3回受賞。まさに希有の大女優なのである。

 しかし、このメリルですら「40歳を超えた途端にやりたいと思える役が来なくなった」「40歳になるや魔女役のオファーを三つも受けた。『わたしのキャリアはもう終わりなんだ』と思った。どうして40歳を過ぎたらグロテスクなもの以外に役がないの?」と語っている。ハリウッドでは男優は40歳を超えたあたりから渋みとセクシーさが増し、押しも押されぬ大スターとして安定したポジションを築くケースが多いが、「恋愛もの」が多い女優はそうはいかない。

 そもそもメリルは映画俳優としては遅咲きで、1977年にジェーン・フォンダ主演のナチスにまつわる作品『ジュリア(Julia)』でスクリーン・デビューした時にはすでに28歳だった。翌年にはロバート・デニーロ主演、ベトナム戦争帰りの若者たちを描いた大作『ディア・ハンター(The Deer Hunter)』でいきなりアカデミー賞助演女優賞を受賞。以後、さまざまな役を演じているが、アウシュヴィッツのサバイバー、夫との離婚協議に苦しむ元妻、原発の告発者など社会的な役柄が多く、恋愛ものは少なかった。そんなメリルでさえ、女優として40歳の壁にぶつかってしまったのだった。

 メリルと同様に、かつて “ラブコメの女王”と呼ばれて大ヒットを連発したメグ・ライアンも40歳以降はヒットを出せなくなった。対象的にメグの全盛期のヒット作で何度か相手役を務めたトム・ハンクスは今も活躍中だ。同じく、一時は“アメリカの恋人”とさえ呼ばれたジュリア・ロバーツもここ数年はヒットに恵まれていない。今年はジョージ・クルーニーの最新作『マネーモンスター (Money Monster) 』に出演したが、これもそこそこヒットに留まった。

 幸いメリルは見事にカムバックを果たし、先述のようにありとあらゆるジャンルに挑戦し続けている。しかし、そんなメリルも手を出さなかったジャンルがひとつある。アクション・コメディだ。

◎40歳の壁をぶち破ったサンドラ・ブロック

 そのアクション・コメディ及びアクション映画によって40歳の壁を軽々と突き破った女優がいる。サンドラ・ブロックだ。躍進のきっかけとなったのはバスを爆走運転する『スピード(Speed)』シリーズ。捜査のためにミス・コンに潜入するFBI捜査官を演じた『デンジャラス・ビューティ(Miss Congeniality)』も大ヒットし、続編が公開された時点でサンドラはすでに41歳だった。

 そして2013年、49歳にしてメリッサ・マッカーシーとの、あっぱれなアクション・コメディ『デンジャラス・バディ(The Heat)』をぶち上げた。これまで男優の専売特許だったデコボコ刑事コンビものだ。これには世界中の女性映画ファンが喝采した。

 その上、なななんと、サンドラは今『オーシャンズ・エイト(Ocean’s Eight)』の撮影中である。

 サンドラが、ジョージ・クルーニーが演じたダニー・オーシャンの妹という設定で、その配下にアン・ハサウェイ、サラ・ポールソン、英国からのケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター、インド系アメリカ人のミンディ・カリング、中国系+韓国系ニューヨーカーのオークワフィーナ、そしてカリブ海バルバドス出身のシンガー、リアーナという多彩で個性的な面々が勢揃い。ジョージ・クルーニーを筆頭に一癖も二癖もある男たちが集まり、クールに壮大な詐欺を働く、あの大ヒット『オーシャン』シリーズの第4弾を、オール女性キャストが乗っ取ってしまったのだ。2018年の公開が待ち切れないではないか!

◎活躍の場が増えていくハリウッドの女優たち

 ここ数年、ハリウッドには女性主演のコメディ/アクション映画が続々と登場している。『デンジャラス・バディ』でサンドラ・ブロックの相方を務めたメリッサ・マッカーシーは、今夏たいへん盛り上がったオール女性版『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』の出演だけでなく、自身の主演作も連発している。女優はスタイルが良くなくてはならないなど、誰が言ったのだ。メリッサは過多気味な体重など苦にもせず、スパイ・アクション・コメディまでやってのけている。ちなみに『ゴーストバスターズ』の4人の年齢をご存知だろうか。49/46/43/32歳なのである。40歳の壁などどこ吹く風だ。

 同作のメリッサ以外の3人は老舗のコメディ番組『サタデーナイトライブ』(以下SNL)出身のコメディアンだ。その一人、クリスティン・ウィグは2011年に『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン(Bridesmaids)』をヒットさせている。これも女性ばかり6人のコメディで、友人の結婚式に招かれた冴えない女性の本音をグサグサ描いた作品だった。

 また、やはり『SNL』出身のティナ・フェイ(46)とエイミー・ポーラー(45)は『ベイビーママ(Baby Mama)』、『Sisters』と2本のコメディ映画で共演している。ティナは『SNL』の脚本家でもあり、二人は2008年に当時の副大統領候補サラ・ペイリン、大統候補ヒラリー・クリントンに扮して痛烈な政治パロディ・コントで全米を笑わせていた。ちなみに今回の大統領選期間中に『SNL』でヒラリーを見事に演じ切ったのは、『ゴーストバスターズ』に出ていたケイト・マッキノンだ。ヒラリーが落選してしまい、「もうケイトのヒラリーは観られないのか!」とファンは惜しむことしきりなのである。

 アクション映画にも女性の進出が本格的に始まっている。『マッドマックス 怒りのデスロード(Mad Max: Fury Road)』のシャーリーズ・セロン(41)には世界中が目を見張り、息を呑んだ。『ハンガーゲーム(The Hunger Games)』シリーズのジェニファー・ローレンス(26)は今後もアクション、恋愛、社会派と多彩な作品で活躍すると思われる。『ワイルド・スピード(The Fast and The Furious)』シリーズのミシェル・ロドリゲス(38)はデビュー作からして女性ボクサーの物語であり、今のところほぼアクション一本だ。

 その一方、熟年女優によるラブコメも徐々に浸透している。メリル・ストリープは60歳を過ぎてからアレック・ボールドウィン、トミー・リー・ジョーンズといった熟年男優とのコミカルな恋愛映画を作った。今年70歳となったお洒落な都会派ダイアン・キートンも50代、60代でジャック・ニコルソンやマイケル・ダグラスと共演し、キアヌ・リーヴスに求愛されるシーンすらあった。また、恋人のいない娘の心配をしつつ、自分もちゃっかり恋する母親を演じてみせたこともある。こうした作品のどれもが嫌みもぬか味噌臭さもなく、サラリと自然な出来となっている。

結論:女優の40歳の壁は崩れつつある。アクション、コメディ、政治パロディ……そして熟年ロマンチック・コメディ。ハリウッドの今後に乞うご期待!

■ 堂本かおる
ニューヨーク在住のフリーランスライター。米国およびNYのブラックカルチャー、マイノリティ文化、移民、教育、犯罪など社会事情専門。

「イク」日本人と「クル」外国人…喘ぎ声・息づかいの違い。ナゼ?

今年もあとわずか。残り1カ月の間に何かしら“神ってる”出来事が訪れることを待っている、大根 蘭です。

みなさんは、海外の方が出ているAV(俗にいう「洋モノ」)を観たことはありますか? 実際には観たことはない方も、外国人女性が感じる時の反応「Oh……Yes!!」をマネしている人が身近にいたのではないでしょうか。私はマネをしていた側でしたが。観たことがある方は、喘ぐ女性を見て不思議に感じたのではないでしょうか。「感じてるときの息……吸ってない?」

◎息を吸うと膣が締まる!?

 「外国人」とひとことで言っても国によってそれぞれ特徴があり、日本以外の諸国が全て、感じているときに息を吸うわけではありません。ここでいう「外国人」は、洋モノ鑑賞の代表例・アメリカ人女性に多くみられる、という前提です。そのうえで、私の個人的な考えをお伝えしたいと思います。

 日本人女性は、吐息の延長とともに「あぁ……」と声が漏れることからはじまって、イキそうな時は「あ~ん」や「あんあん」と少し激しくなる感じでしょうか。アメリカ人女性が感じているときは、「ウゥゥ~」「オーゥ」と唸り声に近く、イキそうな時は「oh,my gosh!」「Ohhh~!」と叫びながら、歯を食いしばってシッ! スーッ!と息を吸い込んでいるイメージです。

 この口を「シ」の形にして勢いよく息を吸う行為は、お腹に力が入り膣が「キュッ」となるそうです。外国人女性が喘ぐときに息を吸うのは、「あそこの締まりがよくなるから」なんていう意見もあるようですが、個人的には、締まりをよくするために、頑張って息を吸っているわけではないと思っています。ただ、息を吸うことで、腹筋も鍛えられる上にキュッとしまり、感度が上がるのであれば、息を吸う方法をマスターしておくのもいいかもしれませんね。

◎喘ぎ声は文化の現れ?

 「洋モノ」視聴を通して、日本人と外国人のセックスを比べたとき「外国人のセックスって激しいわ~」と思うはずです。体つきの違いから迫力の違いはあれど、日本人男性と外国人男性のセックスの仕方には、それほど大きな違いはないように感じます。ということは! 女性の違いではないでしょうか。

 何が違うって、「セックス」の捉えかたが大きく違うように思います。声の大きさだけでなく、彼を気持ちよくさせること、自分が気持ちよくなることに対しても受け身になりがちな日本人女性に比べて、外国人女性は(一概には言えないけれど、少なくともポルノでは)積極的。まさに消極的と積極的の違いは、息遣いの違いに繋がっているような気がします。

 セックスは「はしたない行為」や「秘めごと」とされ、自分で気持ちよくなるために腰を動かすなんてもってのほか、大きな声で喘ぐなんて恥だわ! という、一時期(今もかしら)の日本の文化が見えないところで今でも根付いているのではないでしょうか。その反面、外国人はセックスに対しての思考が非常にオープンな傾向。スポーツのように向上心を持って取り組んでいる、と語る方もいます。この奔放な考えが、喘ぎ声を響かせることにも繋がっているのかも?「コレが日本人らしいセックスだ!」と伝習されたわけでもないのに「文化」というのも、おかしな話かもしれませんね。日本人に組み込まれている遺伝子レベルの話になってしまいそう……そんな遺伝子ないですから!

◎日本は「イク!」 海外は「クル!」

 この違いは、絶頂に近くなった時の言葉にも表れているような気がします。日本人女性の場合、絶頂に達してしまいそうな時は「イク」と表現しますが、アメリカ人女性の「イク」に相当する言葉は「come(coming)」が多いと思います。この言葉からもセックスに対して、捉え方の違いが出ている気がします。言葉のままに解釈すると、日本人女性にとってイクことは「相手男性によって、絶頂に導かれている」感覚。反対にアメリカ人女性にとっては、「来る!」または「来て!」と自分で快感をコントロールしているように感じます。私自身、過去にアメリカ出身の男性と数年間、お付き合いしたことがあります。今思えばセックスに対しての探究心や、自分が気持ちよくなるために……という思考は、外国人だった彼の影響も、多少はあるかもしれません。もちろん彼とのセックスでは「come(coming)」って言うてましたよ。恥ずかしいですね。

 喘ぎ声は自然と出てくるもの。変える必要はないと思いますが、普段と違う息遣いや言葉に挑戦してみるのは、新鮮で面白いかもしれません。彼とセックスする際、急にシーシー息を吸って「yeah~coming!」と言ったら、驚くと思いますが、積極的にセックスを楽しむ第一歩として、「come(coming)」を日本語で取り入れて「くるぅ~!」と発してみては? ちょっと言い方に気をつけないと、ザキヤマさんみたいになっちゃいますので気をつけて。

(大根 蘭)