『シグナル』「カネもコネもない奴を生贄に……」警視庁が憤激してもおかしくない展開も、主演・坂口健太郎の好演が光る

 塩顔界のプリンス・坂口健太郎が主役を務めるドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第8話が29日に放送され、前回と同じく平均視聴率6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

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 その前回ラスト、三枝健人(坂口)刑事は、1999年に起きた女子高生集団暴行事件の真相を教えると、上司の岩田一夫(甲本雅裕)から連絡を受け、待ち合わせ場所へ。実はこの事件、健人にとって、実兄の加藤亮太(神尾楓珠)が濡れ衣を着せられ、その結果自殺に至った因縁があるため、真犯人に関する情報は喉から手が出るほど欲しかったのです。

 しかし、待ち合わせ場所には、腹部を刺され瀕死状態の岩田の姿が……というところで前回は終了し、今回はこの続きからスタート。岩田は、かつての部下・大山剛志(北村一輝)刑事を殺して裏庭に埋めた、といったようなことを仄めかすと、そのまま息を引き取ってしまいます。

 一方、1999年の世界では、女子高生の井口奈々(山田愛奈)が飛び降り自殺を図り、一命を取り留めたものの、集団暴行を受けたことを苦にしての行動だったことが発覚。刑事事件に進展し、大山が捜査に加わります。

 実はこの事件には、都市開発会社社長の御曹司が関わっていたため、その社長が衆議院議員の野沢義男(西岡徳馬)に相談。そして野沢は、自身と癒着関係にある警視庁捜査一課の刑事部長・中本慎之助(渡部篤郎)にうまく取り計らうよう依頼し、その結果として、カネもコネもない亮太が生贄として主犯に仕立て上げられてしまったのでした。

 過去と未来をつなぐ無線機によって、健人の兄が無実の罪で捕まったことを知っていた大山は、中本の裏工作に気づくのですが、肝心の奈々までもが亮太が主犯だという供述をしたため、お手上げ状態となってしまいます。

 一方、2018年現在の世界を生きる健人は、待ち合わせの直前、岩田が元暴力団員の岡本(高橋努)の別荘を訪れていたという情報を入手。上司の桜井美咲(吉瀬美智子)とともに、現地へ向かいます。

 そこで健人は、岩田が死に際に遺した言葉を思い出し、裏庭を捜索。不自然に土が盛られた場所を掘り起こし、白骨死体と大山の警察手帳を発見したところで今回は終了となりました。

 さて感想。今回は、今まで小出しにされてきた健人の兄の情報が一気に明かされる回となったのですが、権力によって無実の人間をスケープゴートにする、という展開は、あまりに警視庁を貶めて描き過ぎなのではないかと感じました。

 オリジナルドラマが製作されたお隣の国ではいざ知らず、日本が舞台だとリアリティーに欠けるような気もします。また、都市開発会社の社員の息子たちを暴行事件の犯人に仕立て上げ、亮太が主犯だと供述するようけしかけた、中本の裏工作も雑過ぎ。警視庁が憤激してもおかしくない展開でした。

 ストーリー的にも安直すぎますよね。この先、クライマックスに向けて勧善懲悪の流れになっていくのが予想できます。大山が無実を証明することで亮太は自殺をせず、現在の世界でも健在。健人の心の闇が晴れてハッピーエンド、といったところでしょうか。

 お決まりのレールに沿うような進行。そして、話を円滑に進めるための都合のいい演出は、健人が岡本の別荘を捜査したシーンでも発揮されていました。捜査令状を取っていなのに勝手に入り込んでいたのです。これって、完全に不法侵入ですよね。しかも、手袋をつけずに白骨死体を掘り起こすという愚まで犯していました。

 脚本や演出に粗が目立つ一方、坂口健太郎の好演ぶりは光っていました。今回、亮太の自殺死体を発見してしまった幼少期や、兄が濡れ衣を着せられたことを知る高校生時代など、暗い過去を振り返るシーンがあったのですが、悲しみ・怒り・憎しみといった負の感情、それを抱えつつ真実を暴き出そうという意思の強さなどが感じられる演技を、しっかり披露していました。

 坂口にとって本作が、連続ドラマ初主演作となるのですが、正直なところ、ドラマが始まった当初は、まだその器ではないと感じました。たどたどしい演技が目立ち、ストーリーの流れを阻害してしまうこともしばしばあったのです。

 しかし、回を追うごとに表現力が増したため、健人というキャラクターに次第に血が通い、感情が奥深くなっていくのが感じられました。刑事として一人前になっていく健人同様、坂口も役者として急成長した印象で、まだまだ伸び代もありそうな予感がします。

 ドラマも残すところあと僅かですが、坂口がさらに健人のキャラクターをモノにし、クオリティの高い演技を見せてくれることや、筆者が予想した展開を、いい意味で裏切ってくれることを期待しつつ、次週放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』吉瀬美智子、あっさり復活もストーリーに関係ない人物は死んでしまうご都合主義な展開に……

 坂口健太郎が主役を務めるドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第7話が22日に放送され、平均視聴率6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.2ポイントアップとなりました。

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 前回に引き続き、1998年に起きた連続窃盗事件を捜査する三枝健人(坂口)刑事は、その当時、誤認逮捕された工藤雅之(平田満)に改めて事件を振り返るよう促します。

 すると工藤は、窃盗事件の直前、被害者宅の息子・白石智弘(白石隼也)とトラブルを起こし、その際に白石邸の郵便受けに触れたことを思い出します。結果的に、この指紋と智弘の目撃証言によって、工藤は濡れ衣を着せられるハメに陥ってしまったのでした。

 このことを知った健人は、過去と交信できる無線機を使い、当時の世界を生きる大山剛志(北村一輝)刑事に連絡します。大山は智弘の身辺を嗅ぎ回り、盗品を見つけ出すことに成功。智弘を逮捕するのですが、智弘の父親とつながりのある衆議院議員・野沢義男(西岡德馬)が警察に根回しし、不起訴処分になってしまいます。

 一方、過去が変わったことで、前回殉職した健人の上司・桜井美咲(吉瀬美智子)が復活し、工藤は収監中に病死と、2018年現在の状況が一変します。

 不完全燃焼ながらも事件が終結したことで、健人は大山の現在の行方を追うことに。すると、大山は1999年に起きた女子高生集団暴行事件の捜査中に行方不明になったことが判明します。

 実は、この事件で主犯の疑いをかけられ逮捕されたのは、健人の兄・加藤亮太(神尾楓珠)だったのです。亮太は、この事件をきっかけに自殺。その運命を変えるべく、健人は事件を洗い直そうと動き出します。

 そんな折、上司の岩田一夫(甲本雅裕)から、集団暴行事件の真相を教えるとの連絡が。どうやら岩田は、この事件の真相を知っている様子なんですね。けれど、病気の娘の治療費を刑事部長の中本慎之助(渡部篤郎)に出してもらう代わりに、今までは口をつぐんでいた。しかし、その娘が病死したため、健人に事件の真相を明かそうと決意したようなのです。

 兄の自殺と大山の失踪を食い止められるかもしれない。健人は逸る気持ちを抑え、岩田に指定された待ち合わせ場所へと向かうのですが、そこには腹部を刺され瀕死状態の岩田の姿があり、今回はここで終了となりました。

 さて感想ですが、前回殉職した美咲が復活した一方、工藤に関しては、娘が焼死した事件で偶然居合わせた矢部英介(小須田康人)を逆恨みし、刺殺。逮捕されて収監中に病死と、なんだか後味の悪い、というよりもメインキャラだけが助かればそれで良し、といったご都合主義な展開になりました。

 美咲の再登場にしても、ずいぶんとあっさりしてたなぁと。健人との絆を深めるため、前回で死ぬ展開にしたと思うのですが、あまり効果はなかったように思います。“リセットボタンを押せば生き返る”式で、命の尊厳が感じられず、ドラマが薄っぺらくなってしまった印象すらあります。この先、誰かが死んでもどうせ助かるだろ、という目で見てしまいますからね。

 都合の良い展開に関していえば、大山の捜査もかなり強引で、リアリティーが薄い。智弘の車の中を令状もなしに勝手に調べ、事情を知る白石家の使用人と盗品を署へ運び、「証人と証拠が見つかりました!」とドヤ顔をしていましたけど、完全に違法捜査なんじゃないですかね。

 描き方が雑な点は、健人の言動にも表れていました。冒頭、健人は窃盗事件の真犯人を見つけ出すため、工藤に当時の記憶を思い出すよう頭を下げて頼むシーンがあったのですが、たとえ殺す意思がなくても、工藤は美咲が死ぬきっかけをつくった人物です。それなのに、よく下手に出られたものだなぁと驚いてしまいました。

 これが、美咲を救うために割り切っての我慢、工藤に見えないところでは怒りと悔しさでこぶしをぎゅっと握りしめる、といったワンカットでも挿入されていれば、まだ理解できたと思います。けれど、健人はまるで丁重にもてなすように工藤と語らっていたため、どうしても違和感がありました。とても健人の心情面を考えた上でのシーンとは思えませんでした。

 ディテールに粗さは目立ちますが、無線機でつながれた大山と健人が、お互いに人生のターニングポイントとなった事件へと導かれていく展開は見応えがありますし、この先が楽しみでもあります。

 また、この事件の背景にはどうやら、警視庁上部の陰謀が蠢いている様子でもあり、クライマックスに向けて徐々にエンジンがかかってきたのではないでしょうか。視聴率的には苦戦続きですが、挽回を期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』主演・坂口健太郎の演技力が急成長するも、説明不足の雑な脚本のせいで台無しに……

“塩顔界のプリンス”こと坂口健太郎が、主役として覚醒し始めたドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第6話が15日に放送され、平均視聴率5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.0ポイントダウンとなってしまいました。

 その前回、三枝健人(坂口)刑事は、過去とつながる無線機を使い、1998年の世界に生きる大山剛志(北村一輝)刑事に対し、本来ならば未解決の連続窃盗事件について助言。これによって、工藤雅之(平田満)の誤認逮捕を招いてしまいました。

 そして、過去が変わってしまったため、現在の世界で出所したばかりの工藤が、矢部香織(野崎萌香)という女性を誘拐する事件が発生。98年に一体何が起こったのか、なぜ工藤は香織を誘拐したのか、という謎を残したまま、前回は終了となりました。

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 今回は、大山が工藤の身辺を調査するところからスタート。大山は、健人から受けたアドバイスをもとに被害者宅の郵便受けを調べ、そこから工藤の指紋を検出。さらに、被害者宅の息子・白石智弘(白石隼也)の目撃証言によって工藤の逮捕を決断し、警察署へと護送します。

 署に到着した大山は、ロビー内のテレビに流れるニュース映像に注意を引きつけられます。そこに映るのは、交通事故で火事になり燃え盛るバス。よく見るとその車内には、工藤の娘・和美(吉川愛)の姿があるのです。

 そして、このバスに同車していたのが、香織とその父親の英介(小須田康人)だったのです。2人は助かったものの、和美は爆発に巻き込まれて焼死。その様子をニュース映像で見た工藤が、英介にも娘を失うつらさを味わわせてやりたい、という恨みを抱き、今回の誘拐事件を引き起こしたのでした。

 そのことに気づいた健人は、工藤が香織を殺すのは20年前の事故現場に違いないと直感。すぐにその場所へと向かいます。すると、橋の上に佇む工藤の姿を発見。すぐに逮捕するのですが、工藤の視線の先を追うと、駐車場に停車した冷凍トラックに駆け寄る英介の姿が。そしてそこへ、健人の上司・桜井美咲(吉瀬美智子)が到着し、英介を制止してトラックの荷台のドアを開けます。

 その様子を橋の上から眺めていた健人は、工藤が刑務所で電気技術を学んだことを思い出し、これは罠だと察知。美咲のもとへ駆け出すのですが、時すでに遅し。荷台の中の電気スイッチを押した瞬間に爆発が発生し、美咲は焼死してしまうのです。

 美咲の死に責任を感じた健人は、窃盗事件の真犯人を捕まえるべく、捜査資料を洗い直すことに。すると、被害者宅の息子たちがいずれも、同じヨットクラブに所属していたことが判明します。

 そして、無線機によってそのことを知らされた大山が、工藤の目撃証言をした白石に対して疑心を抱いたところで今回は終了となりました。

 さて感想。前回のレビューに、坂口健太郎の演技が徐々に覚醒してきたと書きましたが、今回はさらに成長ぶりが感じられました。特に、美咲の焼死後、署内にある机や私物品を処分するよう命じてきた上司の岩田一夫(甲本雅裕)に対して、「冷たすぎるでしょ!」と食ってかかった時の演技。岩田への怒りだけでなく、不甲斐ない自分自身への憤りも伝わってきました。

 そんな健人の抗議に対して涙目になり、必死に感情を抑える岩田の演技も良かった。岩田は美咲との付き合いが健人よりも長く、当然つらいわけなんですね。現場にいたのに助けられなかった健人への怒りもある。ただ、それをグッと飲み込む。ほんの数秒足らずでしたが、役者同士の火花が散った名シーンでした。

 ただ、演者たちのせっかくの好演も、脚本のせいで台無しになってしまった印象です。というのも、工藤が矢部親子に憎悪を抱いた理由がよくわからない。説明が不足しすぎている。今回の放送からそのまま読み取ると、バス爆発事故で自分の娘は死んだのに彼らは救出された。だから憎い、ということになるのですが、これが20年にもわたる服役期間中ずっと、恨みを持ち続ける動機になりますかね。

 これが例えば、矢部親子が和美を押しのけて助かったのならまだわかります。ただ、ニュース映像を見る限りでは、そんな様子もなかった。本当にただ偶然、同じバスに乗車していたにすぎなかったのです。矢部親子からすればとばっちり以外のなにものでもないですし、その結果、死んでしまった美咲こそ浮かばれません。

 しかし次回、その死を“白紙”にすべく、健人が窃盗事件の真犯人逮捕に全力を尽くすとのことで、果たして美咲の運命は変わるのか。過去を変えるとそれが現在に反映される、という特殊な設定を活かし、ドラマの面白みが増すかどうかのターニングポイントにもなると思うので、注目したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』主演・坂口健太郎、ようやく覚醒? “韓流演出”で上司にボコられ……

 坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第5話が8日に放送され、平均視聴率6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.2ポイントダウンとなってしまいました。

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 その前回、“23時23分になるとつながる”という謎の無線機によって、過去の世界に生きる大山剛志(北村一輝)刑事と交信し、1997年に起こった未解決事件を捜査した三枝健人(坂口健太郎)刑事は、今回、その大山についての調査を開始。大山が2000年に暴力団から賄賂を受け取った疑いで懲戒免職され、その後、失踪してしまったことを知ります。

 しかし、当時の資料を読んだ健人は、収賄の証拠があまりにも揃い過ぎていることに違和感を抱きます。誰かに仕組まれたのではないか。だとするならば、警察内部の仕業ではないか……。そんな疑惑が頭をもたげるのです。

 そんな折、再び無線がつながるのですが、大山は1998年に起こった連続窃盗事件を捜査中とのこと。実はこの事件、現在も未解決のままなのです。健人は大山から犯人逮捕につながる情報を求められるのですが、過去を変えることで未来が変わってしまうため、これを拒否。しかし、大山にしつこく食い下がられて仕方なく、被害者宅の郵便受けに指紋がないか調べるよう助言を与えてしまいます。

 すると、未解決だったはずの事件が、工藤雅之(平田満)という男の逮捕で決着したことに変化。戸惑いを抱きつつ捜査資料を調べた健人は、郵便受けから工藤の指紋が検出されたことで逮捕につながったことを知り、ショックを受けます。

 しかし、過去の犯行で工藤は一度も現場に指紋を残したことがない。なぜ、この事件の時だけそんなヘマを犯したのか。健人は疑問を抱きます。

 そんな中、刑期を終えて出所したばかりの工藤が、大学教授の娘・矢部カオリを誘拐する事件が発生。しかも、工藤は今回もまた、現場にべったり指紋を残し、防犯カメラに堂々と映っているのです。

 まるで、自分が犯人だと誇示するような工藤の行動を不審に思い、捜査会議でその旨を話す健人ですが、上司の岩田一夫(甲本雅裕)や桜井美咲(吉瀬美智子)にはまったく取り合ってもらえません。

 仕方なく健人は、工藤について独自に調査することに。すると20年前、工藤の娘・和美(吉川愛)が焼死したこと、さらにカオリも同時期に起きた事件がきっかけで抗不安薬が手放せなくなったことを知り、ここに今回の誘拐事件が起きた原因があるのではと推測します。

 大山に不必要な情報を与えてしまったために新たな事件を引き起こしてしまったのではないか。そう落ち込む健人のもとに、無線機から、「おれが間違ってました。おれのせいでメチャクチャになった」と、涙ながらに訴える大山の声が届いたところで今回は終了となりました。

 さて感想。このドラマは、2016年に韓国で放送されヒットした作品のリメイクものですが、韓流ドラマにありがちな暴力演出が随所に散りばめられている印象です。今回も、誘拐事件の捜査会議中、刑事部長の中本慎之助(渡部篤郎)に反抗的な態度を見せた健人を制止するため、美咲が何度も小突くシーンがありました。

 さらに、それでも健人が引かなかったため、業を煮やした岩田が顔面にフルスイングのパンチ。いくらなんでもやりすぎでしょ、と思ったのですが、その一方で、いつになく情熱的な健人の姿は見応えがありました。

 連続ドラマ初主演という気負いがあったからか、あるいはそういう演出だったのか定かではありませんが、これまで坂口の演技は、怒っていても顔は無表情。どこかアンドロイド感が漂っていたんですね。

 けれど今回は、岩田に殴られた後、「警察に品位なんてなかったんだ!」と食ってかかったり、大山への助言のせいで捜査状況が変わってしまったことを嘆くなど、人間味あふれる演技を見せていました。

 大山と無線交信する際のムダにタメをつくる演技に関しては、相変わらず見ていてイライラさせられますが、主役として徐々に覚醒してきたような印象を受けます。

 また、ストーリーについても、以前は大山がいつの時代から交信しているのかわかりづらかったのですが、今回はかなり整理されていました。連続窃盗事件を本筋に置きつつ、大山の失踪事件、新人時代に大山に対して想いを寄せていた美咲の回想、自殺してしまった兄との健人の幼少期の思い出など、いくつものサブストーリーが無理なく挿入されていて、物語に立体感が出てきました。

 大山が工藤を逮捕するに至った経緯や、誘拐事件の裏に隠された謎も興味深く、次週の放送が楽しみ。サスペンス部分がしっかり描けていれば、視聴率のV字回復も期待できるのではないでしょうか。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』感動の押し売りにウンザリ……坂口健太郎が演じる主人公の“鈍くささ”がストレス!

“塩顔男子界のプリンス”こと坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第4話が1日に放送され、平均視聴率7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイントダウンとなってしまいました。

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 まずは前回のあらすじを少し。1997年に発生した女性連続殺人事件を再捜査中の三枝健人(坂口健太郎)刑事は、“23時23分になるとつながる”という謎の無線機によって、その事件が起こった当時の世界を生きる大山剛志(北村一輝)刑事と交信。大山の行動次第で未来が変わることに気づき、最後の被害者である北野みどり(佐久間由衣)を救うよう要請します。

 その大山がみどりを救うべく、夜の街を駆け回るシーンから今回はスタート。大山はみどりと面識があり、ほのかな恋心を抱いているため、必死になってその行方を捜すのですが、残念ながら及ばず。死体となって発見することになってしまいます。

 一方、2018年現在に生きる健人は、被害者たちが同じ路線のバスに乗っていたことから、当時そのバスを運転していた田中修一(モロ師岡)の身辺調査を開始。田中の元同僚・八代英子(真瀬樹里)のアパートを訪問します。

 するとそこで、連続殺人事件と同じ手口で手足を縛られた英子の死体を発見。さらに、現場には田中の指紋が残されていたため、過去の連続殺人も含めて田中が最重要容疑者に急浮上します。

 しかし、検視によって、1997年の事件は被害者が生存中に手足を縛っていたものの、今回は死後に拘束したことが発覚。つまり、犯行方法が微妙に違うのです。そのため健人は、田中が真犯人をかばって英子を殺害したのではないかと推測します。

 そんな折、田中が出頭し、すべての罪を認める自供をするのですが、健人はやはり田中が誰かをかばっているに違いないと疑いを強め、再びその身辺を洗い直します。

 すると、田中の息子・仁志(尾上寛之)が1997年に事故に遭い、下半身不随になったことが判明。さらに、仁志がみどりを殺害した時、現場に落ちたみどりの髪留めを英子が拾い、それをネタに田中を脅迫し続けていたことも発覚するのです。

 そして、銀行の貸金庫に保管されていたその髪留めからDNAが検出されたため、仁志の逮捕へとつながったのでした。

 その一方、1997年の世界では、仁志が犯人だと気づいた大山が追跡。ビルの屋上に追い詰め、銃口を向けて「自首しろ」と迫るのですが、それを拒んだ仁志は落下。これが、仁志が下半身不随になった“事故”だったのです。

 その後、例の無線機で大山と交信した健人は、仁志が犯人だと示す物証が見つかったものの、1997年の鑑識技術ではそれを証明するのは不可能だと報告。過去は変えられても結局、仁志を早期に逮捕することはできないという何とも後味の悪いところで終了となりました。

 さて感想。無線機によって過去と現在がつながり、しかも大山の行動によって事件の内容が変わる。重要な情報を提供し合えば事件はあっさり解決するはず、と思って見ていたのですが、全然ダメでした。健人がチンタラしすぎていて、無線機が無駄になってしまっているのです。

 これがもし、過去と交信できることに対して健人がまだ疑いを抱いているのならわかるのですが、すでにこの不可思議な現象を受け入れている。それなのに、大山と会話する時にはいつも長ったらしい間をつくり、ロクに情報交換もしないまま通信が途絶えてしまう。恐ろしく鈍くさい。坂口健太郎のヘタクソな演技も相まって、「もっとキビキビ話せ!」とストレスを感じてしまいました。

 挙句の果てに、1997年の鑑識技術ではみどりの髪留めから仁志のDNAを検出するのは不可能だとして、その在りかを教えない。なぜ教えないのでしょうか? たとえ物証能力がなくても、みどりの目撃証言は得られたはず。2000年代には鑑識技術が発達して、少なくとも2018年より早く逮捕できたのに。さらにいえば、みどりが田中を脅迫することもなく、その後に殺されることもなかった。それなのになぜ教えないのか不思議でなりません。

 筆者は第2話のレビューで、「重厚なサスペンスの世界にSFのエキスを一滴たらし、演出の妙でうまく溶け込ませている」と書きましたが、土台であるサスペンス部分がしっかりしていない場合、一気にグダグダ感が強まることが露呈してしまったようです。

 また、今回の終盤、みどりと一緒に観に行くはずだったコメディー映画を大山が1人で鑑賞し、他の客が爆笑する中、思い出に浸って号泣するシーンがあったのですが、感動の押し売り感が半端なくてウンザリ。大山とみどりの関係性がしっかり描かれていたならまだしも、たいして丁寧に描かれていたわけではなかっただけに、まったく感情移入できませんでした。

 回を重ねるごとに面白くなることを期待していただけに、今回はちょっとガッカリ。はたして次週、挽回なるでしょうか。放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

 

フジテレビ『シグナル』過去と現在が交錯する“パラレル展開”に引き込まれるも、主演・坂口健太郎の能面演技が……

 塩顔男子代表・坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第3話が24日に放送され、平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 その前回、アメリカでプロファイリングを学び帰国した三枝健人(坂口健太郎)は、警視庁の長期未解決事件捜査班に配属。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査をすることになりました。

 そんな折、“23時23分になるとつながる”という謎の無線機によって、大山剛志(北村一輝)刑事と交信。1997年の世界にいるという大山の言葉を疑う健人ですが、5人目の被害者・中島亮子が襲撃された場所を伝えたところ、大山が救出に成功し、現在の捜査記録が“遺体発見”から“未遂”へと切り替わり驚きます。

 そして今回は、亮子を救出した大山が、犯人らしき黒ずくめの男に襲撃されたところからスタート。大山は攻撃を振り払い、慌てて逃げる犯人を追走して、木村直也という男を捕まえることに成功します。

 しかし、これは誤認逮捕だということが発覚。追いかけている途中で真犯人と木村が入れ替わっていたのです。しかも、取り調べの最中に木村が心臓発作を起こして死亡。大山は責任を問われ、謹慎処分を受けてしまいます。

 一方、現在の捜査記録上では、6人目と7人目の被害者の犯行日時が早まり、死体発見現場が人目のつきやすい場所へと変わってしまいます。この変化がなぜ起こったのか。考えを巡らせた健人は、大山に追走された際、犯人が途中でバスに乗車し、その姿を見られたためにバスの乗客を殺したのではないかと推測。当時、そのバスの運転手を務めていた田中修一(モロ師岡)に事情聴取するため、バス会社へと向かいます。

 しかし、その田中はすでに退職。また、田中の元同僚の八代英子(真瀬樹里)は、警察の訪問を知った途端に早退したとのことで、健人は嫌な予感を抱きつつ、田中が住むアパートへと向かいます。すると、その嫌な予感は的中。アパートのリビングに英子の死体が転がっていて、手足の縛られ方が連続殺人事件の手口とまったく一緒なのです。

 一方、謹慎処分を無視して単独で捜査を続ける大山もまた、犯人が途中でバスに乗って逃げたのではないかと考え、バス会社を訪問。しかし、事情聴取した田中からは、事件当夜、犯人らしき男は乗車しなかったという証言しか得られず、途方に暮れてしまいます。

 ただ、犯人があの状況で逃げられたのは、バスに乗車したためとしか考えられない。大山は諦めきれず、署に戻ってその推理を他の刑事たちに訴えるのですが、聞く耳をもってもらえず。それどころか、捜査の邪魔をするなと、金庫に手錠で結ばれ身動き取れなくされてしまうのです。

 そんな中、時刻は23時23分になり、無線機から7人目の被害者の殺害現場とその犯行時刻が迫っていることを告げる健人の声が響いてきます。その被害者が、過去に薬物依存症から救い、現在も交流が続く北野みどり(佐久間由衣)であると知った大山は、火事場のクソ力を発揮。どうにかこうにか手錠を外し、みどりの救出へと向かいます。

 しかし、現在の捜査記録では、みどりは殺害されたまま。どうにか犯行を食い止めてくれ、と健人が祈るところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、前回から健人と大山が同一の事件を捜査し、それが双方の世界に反映。見応えあるパラレル展開へと突入しましたが、今回もその魅力は衰えず。連続殺人の犯人は一体何者なのか。サスペンス色の濃い世界観にグイグイ引き込まれます。

 今回、怪しい人物として田中が浮上しましたが、大山が犯人を追走していた時にバスの運転をしていたため、真犯人とは考えられない。

 しかし、そうだとするならばなぜ、英子の口を封じるかのように殺したのか。田中は真犯人である誰かをかばっているのか。謎は深まるばかりです。

 また、最後の被害者となるみどりは、大山にほのかな恋心を抱き、大山もまんざらではない、といったシーンが前回から描かれているため、他の被害者よりも余計、その安否が気になるところです。

 気になるといえば、その最たるのが無線機の謎。なぜ、時空を超えて交信できるのか。この疑問がこの先、どう処理されていくのか見物です。さらにいえば、今後の用途についても興味深い。というのも、健人はどうやら過去に兄を自殺で亡くしているようなんですね。この無線機を使って、それを食い止める展開へと進んでいくのでしょうか。

 そんな風に、回を増すごとにストーリーには引き込まれるのですが、健人役の坂口健太郎の演技がどうしてもマイナスに映ってしまう。喜怒哀楽すべて同じ表情の能面状態。主演を務めるには時期尚早だったのではないでしょうか。といってももはや後の祭りなので、主役の演技には目をつぶり、この先の展開を楽しみたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

フジテレビ『シグナル』過去と現在が交錯する“パラレル展開”に引き込まれるも、主演・坂口健太郎の能面演技が……

 塩顔男子代表・坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第3話が24日に放送され、平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイントダウンとなってしまいました。

(前回までのレビューはこちらから)

 その前回、アメリカでプロファイリングを学び帰国した三枝健人(坂口健太郎)は、警視庁の長期未解決事件捜査班に配属。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査をすることになりました。

 そんな折、“23時23分になるとつながる”という謎の無線機によって、大山剛志(北村一輝)刑事と交信。1997年の世界にいるという大山の言葉を疑う健人ですが、5人目の被害者・中島亮子が襲撃された場所を伝えたところ、大山が救出に成功し、現在の捜査記録が“遺体発見”から“未遂”へと切り替わり驚きます。

 そして今回は、亮子を救出した大山が、犯人らしき黒ずくめの男に襲撃されたところからスタート。大山は攻撃を振り払い、慌てて逃げる犯人を追走して、木村直也という男を捕まえることに成功します。

 しかし、これは誤認逮捕だということが発覚。追いかけている途中で真犯人と木村が入れ替わっていたのです。しかも、取り調べの最中に木村が心臓発作を起こして死亡。大山は責任を問われ、謹慎処分を受けてしまいます。

 一方、現在の捜査記録上では、6人目と7人目の被害者の犯行日時が早まり、死体発見現場が人目のつきやすい場所へと変わってしまいます。この変化がなぜ起こったのか。考えを巡らせた健人は、大山に追走された際、犯人が途中でバスに乗車し、その姿を見られたためにバスの乗客を殺したのではないかと推測。当時、そのバスの運転手を務めていた田中修一(モロ師岡)に事情聴取するため、バス会社へと向かいます。

 しかし、その田中はすでに退職。また、田中の元同僚の八代英子(真瀬樹里)は、警察の訪問を知った途端に早退したとのことで、健人は嫌な予感を抱きつつ、田中が住むアパートへと向かいます。すると、その嫌な予感は的中。アパートのリビングに英子の死体が転がっていて、手足の縛られ方が連続殺人事件の手口とまったく一緒なのです。

 一方、謹慎処分を無視して単独で捜査を続ける大山もまた、犯人が途中でバスに乗って逃げたのではないかと考え、バス会社を訪問。しかし、事情聴取した田中からは、事件当夜、犯人らしき男は乗車しなかったという証言しか得られず、途方に暮れてしまいます。

 ただ、犯人があの状況で逃げられたのは、バスに乗車したためとしか考えられない。大山は諦めきれず、署に戻ってその推理を他の刑事たちに訴えるのですが、聞く耳をもってもらえず。それどころか、捜査の邪魔をするなと、金庫に手錠で結ばれ身動き取れなくされてしまうのです。

 そんな中、時刻は23時23分になり、無線機から7人目の被害者の殺害現場とその犯行時刻が迫っていることを告げる健人の声が響いてきます。その被害者が、過去に薬物依存症から救い、現在も交流が続く北野みどり(佐久間由衣)であると知った大山は、火事場のクソ力を発揮。どうにかこうにか手錠を外し、みどりの救出へと向かいます。

 しかし、現在の捜査記録では、みどりは殺害されたまま。どうにか犯行を食い止めてくれ、と健人が祈るところで今回は終了となりました。

 さて感想ですが、前回から健人と大山が同一の事件を捜査し、それが双方の世界に反映。見応えあるパラレル展開へと突入しましたが、今回もその魅力は衰えず。連続殺人の犯人は一体何者なのか。サスペンス色の濃い世界観にグイグイ引き込まれます。

 今回、怪しい人物として田中が浮上しましたが、大山が犯人を追走していた時にバスの運転をしていたため、真犯人とは考えられない。

 しかし、そうだとするならばなぜ、英子の口を封じるかのように殺したのか。田中は真犯人である誰かをかばっているのか。謎は深まるばかりです。

 また、最後の被害者となるみどりは、大山にほのかな恋心を抱き、大山もまんざらではない、といったシーンが前回から描かれているため、他の被害者よりも余計、その安否が気になるところです。

 気になるといえば、その最たるのが無線機の謎。なぜ、時空を超えて交信できるのか。この疑問がこの先、どう処理されていくのか見物です。さらにいえば、今後の用途についても興味深い。というのも、健人はどうやら過去に兄を自殺で亡くしているようなんですね。この無線機を使って、それを食い止める展開へと進んでいくのでしょうか。

 そんな風に、回を増すごとにストーリーには引き込まれるのですが、健人役の坂口健太郎の演技がどうしてもマイナスに映ってしまう。喜怒哀楽すべて同じ表情の能面状態。主演を務めるには時期尚早だったのではないでしょうか。といってももはや後の祭りなので、主役の演技には目をつぶり、この先の展開を楽しみたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』サスペンスにSFエキスをポトリ……塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝の時空を超えた捜査に期待!

 坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第2話が17日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントダウンとなってしまいました。

 まずは前回のあらましを少し。三枝健人(坂口健太郎)は、小学1年生の時に起きた女児誘拐殺人事件で犯人らしき女を目撃するのですが、警察には取り合ってもらえず。警察は、25歳の男性・橋本啓介を最重要容疑者として捜査を進めるのでした。

 しかし、行方をくらませた橋本は見つからぬまま月日は流れ、間もなく時効成立を迎えてしまうことに。その間、城西警察署地域課所属・南山田交番勤務の警察官となった健人は、ある日、廃棄予定の無線機から男の声が聞こえてくることに気づきます。

 その声の主は、過去に同警察署刑事課に所属していた刑事の大山剛志(北村一輝)。閉鎖された谷原記念病院の通風孔内に橋本の首吊り死体があることを伝えてきます。

 半信半疑の健人ですが、現場へ足を運んだところ白骨化した橋本の死体を発見。これによって一気に捜査の突破口が開け、谷原記念病院に勤務していた看護師・吉本圭子(長谷川京子)が容疑者として急浮上。任意同行にこぎつけたところで前回は終了となりました。

 そして今回、圭子の取り調べシーンからスタートするのですが、時効まで残された時間はわずか20分。当然、圭子は口を割ろうとしません。警察にとって頼みの綱は、橋本の首を吊ったロープに付着していた血液。これが圭子の血液ならば、殺人の決定的な証拠となる。しかし、DNA鑑定を依頼した科捜研からは、なかなか結果が届きません。

 焦燥感に駆られた健人は、偽の鑑定書を圭子に突きつけ自白を迫ります。しかし、嘘を見透かされてしまい、そのままタイムアウト。時効成立となったところでようやく科捜研から鑑定書が届きます。ロープに付着していたのは、やはり圭子のもの。真犯人を目の前にして逮捕できず、健人は悔しさを滲ませます。

 しかし、科捜研からはもう一点、届け物が。それは、橋本の衣服に入っていたというコインパーキングのチケットなのですが、そこに打刻された日時は、少女が殺害された翌日。つまり、橋本殺害に関しては時効まで1日の猶予があり、圭子はその場で即逮捕され、一件落着となります。

 その後、2010年4月に時効を撤廃する改正法が成立し、警視庁内では長期未解決事件捜査班が発足。城西警察署刑事課の刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)らが配属されます。

 それからさらに8年後、アメリカでプロファイリングを学び、警部補に昇進した健人が同捜査班に加入。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査を開始することになります。

 とはいえ、過去に捜査一課が全力を尽くしても解決できなかった事件。新たな手がかりは掴めず、捜査は一向に進展しません。

 そんな折、例の無線機から再び大山の声が。慌てて応答した健人は、大山が以前とはどこか違う様子であることに気がつきます。不審に思い問い詰めると、大山はまさしく今、21年前の女性連続殺人事件の捜査中だというのです。

 時空を超えた通信に驚く健人ですが、さらに不可思議な現象が発生します。本来は殺害されたことになっている近藤美香という女性を、1997年の世界にいる大山が救出すると、それが2018年にも反映され、捜査資料上で“殺人未遂”に変化。つまり、タイムパラドックスが発生するのですが、今回はそこまでで終了となりました。

 さて感想。前回は、橋本の白骨死体が見つかって以降、目まぐるしい展開となり、健人をはじめとする演者たちがドタバタ動き回り、視聴者側は置いてけぼりをくらって、何が何だかわからないまま終わってしまった印象でした。

 その点、今回は落ち着いて見られました。2018年の世界にいる健人と、1997年の世界にいる大山とが無線機で繋がり、タイムパラドックスが発生するという展開も面白い。その世界観に引き込まれました。

 冷静に考えれば、“そんなバカな”な設定なのですが、重厚なサスペンスの世界にSFのエキスを一滴たらし、演出の妙でうまく溶け込ませている。だから、特異な設定も違和感なく受け入れられるんですね。

 ただ、時系列がちょっと複雑。実は今回、圭子を逮捕した直後にも無線機の通信がつながるシーンがあったのですが、その時の大山がいつの時代から交信しているのかわからない。前回、橋本の首吊り死体を発見した時とも違う雰囲気なのです。設定自体は面白いだけに、今後はこのあたりの交通整理をうまくして欲しいな、と思いました。

 見ようによっては、大山が主役にもとれますよね。塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝という対照的な2人ですが、時空を超えた捜査が今後どう発展していくのか。回を重ねる毎に面白くなっていくのではないかと期待してます。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』サスペンスにSFエキスをポトリ……塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝の時空を超えた捜査に期待!

 坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第2話が17日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントダウンとなってしまいました。

 まずは前回のあらましを少し。三枝健人(坂口健太郎)は、小学1年生の時に起きた女児誘拐殺人事件で犯人らしき女を目撃するのですが、警察には取り合ってもらえず。警察は、25歳の男性・橋本啓介を最重要容疑者として捜査を進めるのでした。

 しかし、行方をくらませた橋本は見つからぬまま月日は流れ、間もなく時効成立を迎えてしまうことに。その間、城西警察署地域課所属・南山田交番勤務の警察官となった健人は、ある日、廃棄予定の無線機から男の声が聞こえてくることに気づきます。

 その声の主は、過去に同警察署刑事課に所属していた刑事の大山剛志(北村一輝)。閉鎖された谷原記念病院の通風孔内に橋本の首吊り死体があることを伝えてきます。

 半信半疑の健人ですが、現場へ足を運んだところ白骨化した橋本の死体を発見。これによって一気に捜査の突破口が開け、谷原記念病院に勤務していた看護師・吉本圭子(長谷川京子)が容疑者として急浮上。任意同行にこぎつけたところで前回は終了となりました。

 そして今回、圭子の取り調べシーンからスタートするのですが、時効まで残された時間はわずか20分。当然、圭子は口を割ろうとしません。警察にとって頼みの綱は、橋本の首を吊ったロープに付着していた血液。これが圭子の血液ならば、殺人の決定的な証拠となる。しかし、DNA鑑定を依頼した科捜研からは、なかなか結果が届きません。

 焦燥感に駆られた健人は、偽の鑑定書を圭子に突きつけ自白を迫ります。しかし、嘘を見透かされてしまい、そのままタイムアウト。時効成立となったところでようやく科捜研から鑑定書が届きます。ロープに付着していたのは、やはり圭子のもの。真犯人を目の前にして逮捕できず、健人は悔しさを滲ませます。

 しかし、科捜研からはもう一点、届け物が。それは、橋本の衣服に入っていたというコインパーキングのチケットなのですが、そこに打刻された日時は、少女が殺害された翌日。つまり、橋本殺害に関しては時効まで1日の猶予があり、圭子はその場で即逮捕され、一件落着となります。

 その後、2010年4月に時効を撤廃する改正法が成立し、警視庁内では長期未解決事件捜査班が発足。城西警察署刑事課の刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)らが配属されます。

 それからさらに8年後、アメリカでプロファイリングを学び、警部補に昇進した健人が同捜査班に加入。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査を開始することになります。

 とはいえ、過去に捜査一課が全力を尽くしても解決できなかった事件。新たな手がかりは掴めず、捜査は一向に進展しません。

 そんな折、例の無線機から再び大山の声が。慌てて応答した健人は、大山が以前とはどこか違う様子であることに気がつきます。不審に思い問い詰めると、大山はまさしく今、21年前の女性連続殺人事件の捜査中だというのです。

 時空を超えた通信に驚く健人ですが、さらに不可思議な現象が発生します。本来は殺害されたことになっている近藤美香という女性を、1997年の世界にいる大山が救出すると、それが2018年にも反映され、捜査資料上で“殺人未遂”に変化。つまり、タイムパラドックスが発生するのですが、今回はそこまでで終了となりました。

 さて感想。前回は、橋本の白骨死体が見つかって以降、目まぐるしい展開となり、健人をはじめとする演者たちがドタバタ動き回り、視聴者側は置いてけぼりをくらって、何が何だかわからないまま終わってしまった印象でした。

 その点、今回は落ち着いて見られました。2018年の世界にいる健人と、1997年の世界にいる大山とが無線機で繋がり、タイムパラドックスが発生するという展開も面白い。その世界観に引き込まれました。

 冷静に考えれば、“そんなバカな”な設定なのですが、重厚なサスペンスの世界にSFのエキスを一滴たらし、演出の妙でうまく溶け込ませている。だから、特異な設定も違和感なく受け入れられるんですね。

 ただ、時系列がちょっと複雑。実は今回、圭子を逮捕した直後にも無線機の通信がつながるシーンがあったのですが、その時の大山がいつの時代から交信しているのかわからない。前回、橋本の首吊り死体を発見した時とも違う雰囲気なのです。設定自体は面白いだけに、今後はこのあたりの交通整理をうまくして欲しいな、と思いました。

 見ようによっては、大山が主役にもとれますよね。塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝という対照的な2人ですが、時空を超えた捜査が今後どう発展していくのか。回を重ねる毎に面白くなっていくのではないかと期待してます。
(文=大羽鴨乃)

新ドラマ『シグナル』初主演・坂口健太郎のセリフと演技が大仰すぎてコント化……

 塩顔男子の代表格ともいえる坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第1話が10日に放送され、平均視聴率9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得。まずまずのスタートを切りました。

 城西警察署地域課所属・南山田交番勤務の警察官・三枝健人(坂口健太郎)は、小学1年生の時、同じ学校に通っていた少女・田代綾香が誘拐・殺害される直前、犯人らしき女性を目撃。しかし警察は、右手親指の指紋が検出されたことなどから、犯人を25歳の男性・橋本啓介と断定し、捜査を進めます。

 やがて月日がたち、橋本は逮捕されぬまま、あと数日で時効を迎えることに。そんなある日、健人は職場のゴミ袋の中から無線機の声が聞こえることに気づき、応答します。

 その声の主は、過去に城西警察署刑事課に所属していた刑事の大山剛志(北村一輝)。大山は健人のことを“警部補”と呼び、閉鎖された谷原記念病院の通風孔内に、橋本の首吊り死体があることを発見したと伝えてきます。

 やがて、大山が何者かに襲撃されたような物音が聞こえたかと思うと、交信は断絶。しかもよく見ると、無線機には電池が入っていない。不思議な現象に首をかしげる健人ですが、とりあえず病院へ足を運んでみることに。すると、通風孔の中に白骨死体があるのを発見するのです。

 その白骨は橋本のものであることが判明。時効まで残り24時間を切ったタイミングだったため、警視庁は橋本の自殺ということで事件を処理することに決めます。

 しかし、橋本の死体からは右手の親指が欠損しているため、健人は、真犯人の女性が橋本に罪をなすりつけて殺したのだと臆測。犯人が慌てて行動しボロを出すことを狙い、マスコミに向かって「決定的な証拠がある」と訴えるのです。

 するとその狙い通り、看護師の吉本圭子(長谷川京子)から同僚の前川穂波という女性が怪しいと連絡が入ります。穂波は以前、谷原記念病院に勤務していたことがあるのですが、健人が出たニュース映像を見て、突然休暇をとり函館へ旅立ったというのです。

 その通報を受け、警察が穂波の職場のロッカーを調べたところ、時効までの日をカウントダウンするカレンダーを発見。これは犯人に間違いないと踏んだ健人は、函館にいる穂波をすぐさま任意同行するよう要請します。

 穂波の事情聴取は、城西警察署刑事課の刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)が担当することに。しかし、その様子を見ていた健人は、違和感を覚えます。小学生の時に目撃した犯人らしき女性は、派手に着飾っていた。それなのに、穂波の身なりは地味なのです。

 健人の予感は的中。実は真犯人は圭子だったのです。自分のロッカーを穂波のものだと偽り、罪をなすりつけた。穂波の誤認逮捕を報じるマスコミが警察署前に押し寄せる中、健人は悔しさを滲ませます。時効まであと1時間を切り、もはやここまでか……。

 しかし、独自のプロファイリングによって、圭子が自己顕示欲の強い女性だと分析していた健人は、野次馬の中に紛れているのではないかと予想。そのとおり、人ごみの中に身を隠していた圭子を美咲が捕らえたところで今回は終了となりました。

 原作は2016年に韓国で放送され、高視聴率を獲得したドラマということで放送前から注目度が高かった本作。坂口の滑舌が悪かったり、表情の変化が乏しかったりといったマイナス・ポイントはあるものの、前半部分では無線機や真犯人の謎、サスペンス効果抜群のカット割りなど、「面白い展開になるのでは?」と、期待を抱かせてくれる雰囲気が感じられました。

 けれど、白骨死体が発見された途端、あまりに急展開となり、見てるこちらは置いてけぼり状態。犯人に迫っていく過程で、健人が興奮を抑えきれずにやたらとハァハァ息遣い荒くなっていくのですが、ちょっと落ち着けよと言いたくなる。下っ端警官が出しゃばりすぎだろ、とたしなめたくもなりました。

 で、まんまと圭子のワナにはまり、穂波を誤認逮捕したことに気づいた時には、「犯人は、逃亡するハズだという我々の思い込みを利用したんだ!」と悔しさ全開の演技を見せるのですが、「思い込みをしたのは我々ではなくお前だろ!」とツッコみたくなりました。

 さらに、野次馬の中に圭子がいると気づいた時には、「このタイミング、まさに今ここで見てる!」と、もはやコントかと思えるほどの大仰なセリフと芝居。この先、健人のキャラクターと坂口の演技に磨きがかかっていかなければ、このドラマかなり苦戦するのではないかな、というのが率直な意見です。

 ただ、大山の安否だったり、“23時23分になったらつながる”という無線機の謎、時効成立まで40分を残しての圭子の事情聴取など、今後の展開が気になる部分もあるので、主役の成長に期待しつつ次回以降も見守っていきたいと思います。
(文=大羽鴨乃)