大爆死の『anone』、主演・広瀬すずは“迷走脚本”の犠牲者か? 坂元裕二氏は責任を取って!? ドラマ休養宣言!

 ヒットした『Mother』(2010年)、『Woman』(13年)に続く、日本テレビと人気脚本家・坂元裕二氏とのタッグによる第3弾ドラマ『anone』(広瀬すず主演)が壮絶な大爆死を遂げた。

 同ドラマは、21日に最終回(第10話)を迎え、視聴率は5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)にとどまった。全話平均は6.16%で、フジテレビ月9ドラマ『海月姫』(芳根京子主演)の平均6.14%を僅差で上回り、今期の民放プライム帯の連ドラの中で視聴率最下位は辛うじて免れた。ほぼ毎クール、2ケタ台をマークしている日テレの「水曜ドラマ」としては、13年10月期『ダンダリン 労働基準監督官』(竹内結子主演)の7.5%以来、約4年ぶりの惨状になってしまった。

「坂元氏の作品は奥深くつくり込まれているため、熱狂的なファンが多い。その一方で、昨今ライト感覚のドラマを求める視聴者が増えており、なかなか坂元作品が数字に結びつかなくなってきていました。ただ、『anone』に関しては、ストーリーが複雑すぎる上、あっちこっちに飛んでしまって、ファンでさえ、ついていくのが難しい作品でした、これでは、坂元ファンでない人は確実に脱落してしまいます。映画ならいざしらず、正直、今作は、連ドラとしてはつくり込みすぎて、“失敗作”と言われても致し方なさそう。“10代最後の連ドラ主演”となった広瀬は、ショートカットにして、役作りする意欲を見せて臨みましたが、メインストーリーに登場してくるのは常に田中裕子で、広瀬は“名ばかり主演”でした。それで、低視聴率の責任をかぶらなければならないのですから、ある意味“犠牲者”とも言えそうです」(テレビ誌関係者)

 これで、坂元氏が脚本を担当した連ドラは、15年1月期『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)、16年1月期『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(同)、17年1月期『カルテット』(TBS系)、そして『anone』と4作連続で、平均視聴率が2ケタ台に届かなかった。しかも、『anone』は屈辱の6%台に終わってしまったのだ。

 放送を終えて、坂元氏は自身のInstagramで、“ドラマ休業”を発表した。その主たるコメントは「4年連続で1月期の連ドラを書きました。来年の1月はありません。これにてちょっと連ドラはお休みします。4年前にそれを決めて、周囲にもそう話して、ずっと今日を目指して来ました。また、いつか連ドラの世界に帰ってきたいと思いますが、ひとまずはありがとうございました。今後は色んなことに挑戦し、秋には舞台をやったりするので、またぜひ。朗読劇もまた新しいのをやりたいし、満島(ひかり)さんと約束したチェロの映画も書きたいし、いつも見てくれてた瑛太さんとも、今度はあまり間を置かずに、お仕事できるといいなと思います」といった内容で、ドラマ以外の活動は続けるようだ。

 坂元氏本人のコメントでは、4年前に決めていたとのことで、「悪かった視聴率の責任を取る」というわけではないようだが、さすがに人気脚本家でも、これだけ低視聴率が続けば、精神的に参ってしまうだろう。坂元作品を求めるファンは多いだけに、近い将来、ドラマの世界に戻ってきてほしいものだ。

 広瀬は、連ドラ初主演作となった15年1月期『学校のカイダン』に続き、主演ドラマが2作連続で1ケタ台。17日に公開された主演映画『ちはやふる-結び-』は第1週の週末2日間で、動員21万人(興行通信社調べ)、興行収入2億5700万円(同)と好スタートを切ったが、ドラマでは結果がまだ残せていない。1年後には、ヒロインを演じる、NHK連続テレビ小説『夏空-なつぞら-』がスタートするだけに、それまでに“ドラマ女優”として、人気を上げておきたいところだが……さて。
(文=田中七男)

『ファーストクラス』『モザイクジャパン』ら2014年のドラマベスト5を選出!

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『ファーストクラス(season2 DVD-BOX)』/ポニーキャニオン

 『HERO』(フジテレビ系)『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(日本テレビ系)など続編ドラマのヒットが印象的な2014年。『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)などドラマ評論で活躍するライター・成馬零一が2014年のドラマベスト5を選出した。

☆1位『ファースト・クラス』(ファーストクラス)(フジテレビ系)

 『ファースト・クラス』(第二期は『ファーストクラス』)は、沢尻エリカがファッション業界でイジメにあうだけのドラマと、最初は舐めていたが、予想を上回る下世話さ(褒め言葉)と安直であるが故に先鋭化していった、テロップで表示される心の声の演出に病み付きとなった。ドラマの破壊力は第一期の方が強く、第二期は視聴率の面から失敗作と捉えられがちだが、チーフ演出の西浦正記を筆頭に、第一期のひどい演出を更に発展させた『ファーストクラス』スタイルとしか言いようがない様式美を確立した。うんざりするくらい下世話な物語でありがらも、新しいことをどんどんやろうとするバイタリティ自体が作品の魅力となっていた。