『からまる』/角川書店
■今回の官能小説
『からまる』(千早茜、角川書店)
人と人は、複雑にからまり合いながら関係している。誰かと強くつながりたい、深く関わりたいと欲望を抱きつつも、そうなれるのはほんの数人。心と心がつながり合うことはとても難しい――だから女は、心よりも先に、てっとり早く身体を開く。そして男はそんな女たちを容易く受け止め、あらゆる人ともつれ合ってゆく。
今回ご紹介する『からまる』(角川書店)は、同僚や友人などの関係性でつながる男女7人が複雑にからみ合う、7つの短編集である。例えば、2作目に収録されている「ゆらゆらと」は、恋愛と失恋を繰り返すフリーターとその女友達の物語だ。
