19歳で風俗初体験をして以来、7年間にわたってネットに風俗レポートをアップし続けている素人童貞・通称「素童」。
ピンサロに始まり、デリヘル、M性感、「男の娘」ヘルス……数々の風俗に通い綴られた、時に文学的・哲学的な風俗レポートはネットで大きな話題を呼び、ついには『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)にまで出演してしまった。
そんな素童の風俗レポートが『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』(ぶんか社)という1冊の本に! 風俗レポートの書籍化って……平口広美の漫画くらいしか知らないよ。
なぜ彼はそこまで風俗に通い詰めるのか? そして「素人童貞」を捨てたいとは思わないのか?
■小6から彼女がいたけど、素人童貞
——まず、リアル童貞だった頃の話から聞きたいんですが、どんな子どもだったんですか?
素童 普通だと思いますよ。セックスを知るのも遅かったんで。
——じゃあ、風俗の存在を知ったのは?
素童 中学生の頃です。ブックオフにあった、風俗嬢のインタビュー集みたいなのを読んで。
——エロ本より前にそっち!? やっぱりエロ文を書く素質があったんですね。性に目覚めて、普通に「彼女作りたい」とかの方向にはいかなかったんですか?
素童 彼女はいたんですよ。
——なにーっ!(怒) いつですか?
素童 最初の彼女は小6ですね。
——小学生で彼女って! でも小6だから、具体的に何かをやるとかは……。
素童 ないですね。メールしたり、一緒に学校から帰ったりくらいです。
——そこから、彼女は何人くらいいたんですか?
素童 5人くらいいたんですけど……。
——はぁ〜っ!? なに素人童貞やってるんだよ!
素童 小6で1人、中学で2人、高校で1人、大学で1人……みたいな感じで。
——高校・大学になったら、ヤル人はヤルじゃないですか。そういう方向にはいかなかったんですか?
素童 そうなんですよね。なんか、セックスって難しいじゃないですか。
——それから「成人式前に風俗というものに行ってみたい」ということでピンサロに行ったそうですけど。その頃、風俗のジャンル分けって理解できてましたか?
素童 まったく。「ソープは本番ができる」みたいな話は知ってましたけど、「素股」がなんなのかとか、わかってなかったです。
——ピンサロがなんなのか区別がついてない状態で、1人で行くのって勇気いりません?
素童 怖かったですよ~。
——しかも、全裸で待機していたらピンサロ嬢に爆笑されて、発射もできなかったって。俺だったらもう二度と行かないと思いますよ。
素童 でも「そんなもんかな」って。「ヌキたかったな」とは思ったけど、「失敗だったな」とは思わなかったですね。
――ピンサロって、いくらくらいかかるんですか?
素童 最初のところは高かったんですよ。7,000円ぐらい払って。
――大学生にとって7,000円ってデカイでしょう。
素童 でも、奨学金もらってたんで。
――奨学金でピンサロ! 2度目の風俗には、どのくらいの間隔で行ったんですか?
素童 1週間ぐらいで行きました。
――エーッ!! パチンコ屋で7,000円負けても、しばらく行くのやめようって思うのに。
素童 風俗以外にお金使うこと、特になかったんで。食費も節約してました。
――それからはガンガン通うように?
素童 すごい行ってましたね。週に3回くらい。さすがに「これはお金がヤバイ」と思って(笑)。そこで、レポートサイトに投稿すると、お金をもらえるっていうのを知って。ピンサロに行ってレポートするようになったんです。
――なるほど、かなり初期の段階から風俗レポートを書いていたんですね。
素童 最初はピンサロに行くお金を稼ぐためだったんですが、だんだんと「レポートを書きたい」という気持ちのほうが強くなりましたね。そのレポートサイトで、割と簡単にアクセス上位に入れたんですよ。「初めて認められた!」みたいな。
――そこで成功体験をしちゃったんだ。玄人童貞を喪失したのは、いわゆる「本サロ」(本番ができるとかできないとかいううわさのあるピンサロ)ってヤツですよね。ピンサロ以外の業態には行かないんですか?
素童 当時はピンサロだけでしたね。レポートを書くには、ピンサロに詳しくないといけないじゃないですか。で、通い詰める中で「本サロ」というのがあるのを知って「1回行っておかなくちゃ」って。
――やっぱり「本番もヤリたい!」みたいな気持ちも。
素童 いや、本番には抵抗あるんですよね。でも、ピンサロのレポートサイトって、本サロのレポートが載ると「ウォー!」ってなるんです(笑)とはいえ、「本番は1回経験できてよかった」ぐらいのもんでしたね。本番やったら先がないんで、変な気持ちになるんですよ。目的を見失ってしまって。
――普通の人だったらそこから、「素人ともヤリたい」みたいな目標になると思うんですけど、「風俗の頂点を極めてしまったからもういいや」と。
素童 だから本番系はその1回だけです。
■謝ってるけど、俺はピンサロ行ってきたからね!
——社会人になってからは、どのぐらいのペースで?
素童 月に6〜10回くらいですね。予算的に、10万円台ぐらいに収まればいいと思ってます。本当に性欲がそんなに強くないんで。
——何を言ってるのかわからない!
素童 風俗は3日に1回ぐらいで十分なんですよ、マックスでも。
——働きながら10回行くって、けっこう大変じゃないですか?
素童 大変ですよ。池袋に住んでるんで「平日はできるだけ池袋にしよう」とは考えてます。
――本のタイトル通り、本当に昼休みに行くこともあるんですか?
素童 ピンサロには行きます。時間的にデリヘルはムリですね。
――昼休みにまでピンサロに行くモチベーションって、どこから来ているんでしょう?
素童 仕事でうまくいってない時とか、行きたくなりますね。取引先の人に謝んなきゃいけない時とか(笑)。
――謝りに行く前に行ってるんですか?
素童 はい。
――最低の謝罪ですね。イソジン臭い口で謝って(笑)。
素童 「反逆心」みたいのを持ちたくて……。「謝ってるけど、俺はピンサロ行ってきたからね」みたいな(笑)。
――「心の安定剤」的な部分もあるんですかね?
素童 ありますよ! やっぱり面白いことが起きると安定しますね。
――ホント、レポートのネタ探し感覚なんですね。
素童 でも、ヌケなかったら不安定になります。
――難しい(笑)。「抜ければいいけど、面白いことが起こったらもっといい」という。
■「乳首舐めのための乳首舐め」は崇高
――風俗嬢にもいろいろいると思いますが、「こんな子がいい」っていうこだわりポイントは?
素童 うーん。まあ、みんないいんですけどね。
――みんな違ってみんないい(笑)。
素童 現場でよくなかったとしても、レポートが面白くなればいいんで。よくなかった中で「どんなふうによくなかったか」のほうが重要です。だからあまりプレイに没頭できないんですけどね、観察しちゃうから。
――ピークが発射した瞬間じゃなくて、レポートを上げてネットでウケた瞬間だったりするんですかね?
素童 終わって振り返る時がピークですね。「面白い人だったなー」って。それから「じゃあ文章に書こう」と。
――面白ければ、どんな子でもいい?
素童 どっちかというと、唾液が多い子がいいですけど。
――(笑)。それは風俗情報サイトで調べても出てこない情報ですね。
素童 ないですねー。飛び込みで行って、唾液が多かったらうれしいです。
――唾液の何がいいんですか?
素童 顔を舐められたり、ツバかけてもらったらうれしいじゃないですか。
――あ、単純にMなんですね。これまでで「面白かったなー」と思うプレイは?
素童 先週デリヘルに行ったんですけど、「乳首舐め」ってしてもらうじゃないですか。
――知らないけど(笑)。
素童 普通、女の子は射精させるため、チンコ勃たせるために乳首を舐めるんですよ。でも、この前の子は、プレイが終わった後もずっと乳首を舐め続けてくれて。それはもう「乳首舐めを目的とした乳首舐め」なんです。……それは良かったですね!
――ただ単に、手持ち無沙汰だったんじゃないですか?
素童 いやいや、崇高な感じがするじゃないですか!
――風俗にもいろんな業態がありますけど、どういう気分で行き分けているんでしょう?
素童 素直になりたい時はM性感とか、女の子の新鮮な表情が見たいなっていう時は[A2] 、素人系のお店に行きますね。
――風俗を極めるに当たっていろんな業態に行きたいというのは分かるんですけど、男相手の風俗に行く気持ちはまったく共感できないんですよ。なんで「男の娘」風俗に行ったんですか!?
素童 大学の先生が、すごいリベラルな人だったんで……。今の時代、性別とかに関して寛容じゃないとダメじゃないですか。
――それは「男とヤレ」って話じゃないですよ(笑)。
素童 「ヤッてみたら世界が変わる」とかそういう話も聞くんで、行ってみないとわかんないのかなと。でも、チンコを舐めると男臭くて……男の娘風俗は1回で十分でしたね。
■「前向きな風俗嬢」にウケるレポートを書きたい
――小学校から大学までコンスタントに彼女がいたわけですけど、今は欲しいとは思わない?
素童 そうですね。彼女と一緒にしたいことがないんで。 今のところ行きたいところ風俗しかないですし、 風俗のことを考えるのに忙しいです。
――今回、本が出ましたけど「これからこうしていきたい」という展望はあるんですか?
素童 お店の人や女の子が楽しんでくれるような文章を書いていきたいですね。普通の風俗レポートって「客がどれだけいい思いするか」ばっかりなんで。それよりは「前向きな風俗嬢」にウケるレポートを書きたいです。
――「恩返し」みたいなところもある?
素童 本も出させていただいたし、そういう気持ちになってきました。
――「本を出したから、これからは文化人だ!」っていうこともなく。
素童 そうやって失敗していく作家さんとかいますからね。ホント、今すぐにM性感に行って素直になろうと思ってますよ。
――本の印税がある程度まとまって入るんじゃないかと思いますけど、やっぱりそれは「風俗にぶっ込んでいこう」という感じで?
素童 それしかないでしょう!
(取材・文=北村ヂン)