巨大立体看板の値段、町中華「ちゅー」、激安ラブホの実態……大阪の”謎”を徹底調査!

日刊サイゾーの人気連載「それゆけ勝手にしらべ隊」の中から、もう一度読みたいおススメ記事をピックアップ!

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イケメン大量出演で話題のアタック「フタが開かない」問題 解決策を花王に聞いた

 松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮の5人が出演している、花王の衣料用洗剤「アタックZERO」 CM(参照記事)。

 これは、今をときめく旬の若手俳優を贅沢に集めていることや、洗濯好きな社会人サークル「#洗濯愛してる会」のメンバーというユーモラスな設定、かけ合いの面白さなどから、女性を中心に人気となっている。

 好きな俳優が出ている、あるいはCMが好きなどの理由から、洗剤をアタックZEROに替えたという人も多数いることだろう。

 しかし、一方で、商品そのものについては、多数の人があるなやみ不満 を抱えているようだ。といっても、洗浄力の問題ではない。それは、容器の「フタが開かない」問題だ。Twitter上では以下のようなコメントが多数見られる。

「アタックZEROの蓋、めっちゃ硬い」

「アタックゼロの蓋なんでこんなに固いんじゃ…開かない…」

「前から思ってたけど液体アタックゼロの蓋硬すぎて手首痛めるわ」

「洗濯しようとすると毎回アタックゼロの蓋が開かなくて悲しい気持ちになる…助けて花王さん…」

「力が欲しい……固まって開かないアタック(洗剤)のフタを開けられるくらいの力が!」

「プッシュしないやつのアタックゼロ 蓋開かない案件けっこうある 自分だけでなかった。改良したほうがいいよ…」

 中には、フタと格闘した挙げ句、悲しい結末を迎えている、以下のようなつぶやきもあった。

「朝からアタックZEROと格闘している 自分でしめてるはずの蓋がマジであかない 強敵すぎる 5分は戦っている わたしの握力が確実にダメージを受けている」

「アタックゼロ使ってるけど蓋が開かない!!!開きにくいことは何度かあったけど、今日は本当に開かない! 調べて開くってやつ試したけど開かない…」

「花王アタックゼロの容器はすごく使いづらい。計量後フタをしめる時に液だれする。イラッとする。以前のアタックは問題なかったのに……。洗濯用洗剤はずっとアタックを使って来たけど、この容器ではリピートできないなぁ」

「いつもは気まぐれで開いてくれるのに今日は温めても叩いてもダメでさすがに利き手がダメになると判断し、泣く泣くつめかえ用に買っていたアタックゼロを開封し、前任のエリエールさんの容器があったのでその蓋を使って計量した……もうちょい蓋の開けやすい洗剤に変えようと思った……」

  実は筆者自身、フタを叩いても温めてもどうしても開かない状況で、「明日になったらフタの機嫌も変わるかも」と、その日の洗濯をあきらめたことが何度かあった。そこで、良い方法はないかと検索したところ、見つけたのが、上記のような多数のつぶやきだったのだ。

 多くの人が感じている「フタが開かない」問題、どうしたらいいのか?

 花王の生活者コミュニケーションセンターに問い合わせたところ、以下の回答をいただいた。

「フタが開きづらいとのことで、申し訳ありません。アタックZEROに限らず、液体洗剤の場合、洗剤がフタについてしまうと、ギュッと硬くなってしまう傾向があります。これは、液が潤滑剤となって、滑りが良くなりすぎるためです」

 滑りが良くなるなら、むしろフタが開きやすくなるのでは? と思うが、それは逆らしい。

「潤滑剤で滑りが良くなりすぎることで、本来ならキュッと閉まる部分よりももっと先まで滑ってしまい、強く閉まりすぎてしまうのです」

 つまり、自分では普段通りの力で閉めたつもりでも、滑りが良いことで、強く奥までギュッと閉めた状態になってしまうということのよう。

 とはいえ、「いつもよりユルく閉める」と、液が漏れそうで不安だが、打開策は?

「お手数ですが、液が潤滑剤の役割をしないように、フタを閉める前に、周りについた液を軽く拭っていただければと思います。あるいは、ワンハンドのタイプをお使いいただければ」

 そういえば、最近CMでも、「ワンハンドタイプ」の便利さをしきりにプッシュしている。

 確かに、ワンハンドタイプであれば、「フタが開かない」問題は簡単にクリアしそうだが、こうして私たちはまたしても「# 洗濯愛してる会」のメンバーたちの手のひらの上で転がされていくのだろうか……。

(文=田幸和歌子)

 

 

 

 

平成終了まであとわずか! 号外研究家が「改元号外」を読み比べ

 5月1日、ついに新しい時代が幕を開ける。

 さかのぼること約1カ月前、新元号が発表されるや否や、主要駅では号外を求める人が殺到し、周辺は一時パニックになるなど、お祭り騒ぎとなった。

 しかし、ここまでネット社会となった現代で、オールドメディアである新聞の号外に注目が集まるのは少し不思議な光景でもある。

 そこで、『マツコの知らない世界』(TBS系)への出演でも話題を呼んだ号外研究家・小林宗之氏に、今回の改元号外を読み比べてもらった。

***

――今回は何紙、入手されたんですか?

小林 4月20日現在で集まっているのは50紙以上、まだもう少し入ってくる予定なので、最終的には60紙後半~70紙くらいになる見通しです。新聞社から直接送ってもらったり、人から譲ってもらったりして集めました。私は当日、JR大阪駅へ取りに行ったのですが、ここまでの盛り上がりは私の経験では初めてですね。

――70紙! 各紙に違いはありましたか?

小林 内容や文面に、それほど大きな違いはないですね。「新元号が『令和』」であること、「出典が万葉集」であること、「『大化』から数えて248番目」など、元号や皇室にまつわる小ネタで占められている感じですね。

 変わったところでは、1面に菅官房長官ではなく皇太子夫妻の写真を用いたところ(神奈川新聞)や、「額を掲げる菅官房長官」ではなく「額だけ」を載せたところ(福島民友新聞)、通常の紙面の2倍サイズの号外を出したところ(福島民報)などもあるほか、元号発表に際しての地元の声を号外紙面に盛り込んだ社(新潟日報)もありますね。平成の歩みを過去の紙面でたどった社(北海道新聞や中日新聞)も。

 中日は4月1日街頭配布とは別に2日付の号外を印刷、2日の朝刊に折り込んで読者へ配達しました。同様に、1日付号外を翌日の朝刊に折り込んで配達した地方紙が、いくつかあったようです。

――メルカリなどでは一時3,000~5,000円の高値で出品されていましたが、やはりコレクターにとって、改元号外は貴重なのでしょうか?

小林 「出品される」と「売れた」は話が別なのと、高かったのは最初だけで、今は一部を除いてだいぶ落ち着いた印象ですが、コレクターというよりは、“記念に欲しい”という人が多かった気がします。そのくらいの値段だったら、私なら買わないですけどね(笑)。ちなみに今回の号外でいえば、おそらく全紙合わせて数百万枚は出たと思われるので(後の報道によれば、読売だけで103万枚出したらしい)、現段階ではそこまで貴重なものとはいえませんね。

――平成改元時の号外はお持ちですか?

小林 当時は5歳になるちょっと前だったので、リアルの記憶はありません。平成号外は後になってから人に譲ってもらったりして集めました。同日の「天皇崩御」の号外は50紙以上持っていますが、「平成」は4~5紙ほどになります。

――平成号外と令和号外に違いはありますか?

小林 明治以降、これまでの改元というのは、天皇の代替わりという点では同じかもしれませんが、これまでは前の天皇の崩御とセットだったわけで、良い悪いは別にして、お祭り騒ぎになるというのは、今回が初めてではないでしょうか。各社とも紙面のビジュアル(見た目)に力を入れているのかなあ、という印象は受けます。カラー刷りというのは、平成改元時にはほぼなかったように思います。

――これだけネット社会になっても、号外が求められる理由はなんだと思いますか?

小林 「紙」であることで後々まで残る(残せる)、それに関連して、「記念に」という方が少なくないのではないでしょうか。

――最後に、号外の保存方法と、今後のコレクター的楽しみ方を教えてください。

小林 個人では、図書館みたいなしっかりした温度湿度管理――なんてことはできませんので、ファイルに入れるなり段ボール箱に入れるなりして保管しています。大活字の紙面ということで良くも悪くもインパクトがありますから、細かく読み込むのもよし、見て面白い、そういうものだと思います。

(取材・文=編集部)

「第2ボタン」は昭和の遺産!? 卒業式の新定番「公開プロポーズ」はいつから始まった?

 卒業シーズン真っただ中の3月。TwitterやInstagramを眺めていると、「#卒業」「#108本」「#公開プロポーズ」というハッシュタグとともに、まるでドラマに出てくるような大きな花束を抱え、彼女の前でひざまず彼氏や、幸せそうな2ショット画像が多数流れてくる。30代以上にとっては、卒業式といえば「好きな人の制服の第2ボタンをもらう」が定番だったが、どうやら最近はこの「公開プロポーズ」がはやっているらしい。でもこれ、一体いつから始まったの?

 そこで、女子中高生の実態に詳しい、ITジャーナリストの高橋暁子氏に話を聞いた。

――いつの間にかおなじみとなった公開プロポーズという文化、いつごろから始まったんでしょうか?

高橋 「公開プロポーズ」をGoogle Trendsで調べると、2008年頃から流行しています。つまり、SNSの流行時期と重なりますね。また、2007年のドラマ『花より男子2(リターンズ)』(TBS系)の影響は大きいと思います。当時、中高生の間の視聴率は100%ともいわれ、絶大な支持を得ていた本作ですが、最終回は卒業式後のプロムで道明寺司(松本潤)が牧野つくし(井上真央)に公開プロポーズ。平均視聴率27.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という人気ぶりでした。SNSでヒロインになりたい、記録として残したい若い女性のニーズと合致したんだと思います。

――108本のバラの花束には「結婚してください」という意味がありますが、そのほかの花束で告白する例も多いそうですね。卒業式に限らず、告白やプロポーズもシェアするのは当たり前なんでしょうか?

高橋 SNSの流行により、「公開告白」も流行しています。(株)マッチングエージェントが発表した「恋愛流行語2017」(https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=21098)の1位は、「公開告白」でした。10代女子に人気のMixChannelから生まれた文化であり、友だちに応援してもらって勇気を得たい、失敗しても慰めてもらえる、みんなの前で告白することで成功率が上がるなどの効果があるようです。ミクチャではカップル動画の人気が高く、告白動画が多数投稿されており、「like100で告白します!」という動画などもあります。

 若者は彼氏との恋愛は隠さない傾向にあり、10代向け雑誌ではモデルが彼氏とツーショットで登場したりしています。

――大人世代としては“みんなの前でフラられるなんて、赤っ恥!”と思ってしまいますが……。ちなみに、今年の卒業式のプロポーズに、何か傾向はありますか?

高橋 InstagramのストーリーやTicTokのブームもあり、動画で撮影するケースが増えましたね。

――公開プロポーズ以外に、ギャルの間ではキャバ嬢のような”盛り髪”も定番になっているようですね。

高橋 「#卒業プリ」「#卒業ディズニー」も流行しています。卒業証書を持った状態で写るのがポイントのようです。「#黒板アート」前での撮影も人気です。共通しているのは、やはりSNS映えですね。

――「制服の第2ボタン」は、さすがにもうない?

高橋 「第2ボタン」はもともと、戦時中の悲恋エピソードが元になったもののようですが、歌の歌詞に使われたり、心臓に一番近いボタンなどということでロマンチックなため、まだ人気があります。「#第2ボタン」で、写真や動画が多数投稿されています。

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 いかにもSNS世代らしい文化だが、中には公開プロポーズしたにもかかわらず、3カ月で破局、といったケースも珍しくないよう。若者にとっては、“一生に一度”というわけではなさそうだ。

世界発のオリジナル手作りコーラ「伊良コーラ」を飲んできた【後編】

◆前編はこちら

――あの、今さらなんですが、「コーラ」という商品名は、特に制約なく使えるんですか?

「はい、使えます!『コカ・コーラ』はもちろん商標登録されてますけど、『コーラ』は一般的な名称なので、サイダーなんかと同じですね」

――「伊良コーラ」として販売をスタートしたのは、いつ頃のことですか?

「中古車を買ってキッチンカーに改装して移動販売をし始めたのが、2018年の7月です。もともとはサラリーマンをしながら週末にコーラの調合をして、同僚に飲んでもらっていたんですが、同僚が『「おいしい! 毎日飲みたい!』と強く言い始めて(笑)。それで販売をしてみようと思ったんです」

――お仕事をしながら、コーラ作りをしていたんですか!?

「なので、土日しか販売できないんです。最初の頃はスパイスのかけらが浮いてたりとか、今の『伊良コーラ』に比べると粗削りなものだったと思います。でも、飲んでくれたお客さんの反応は最初からすごくよくて『コーラって手作りできるの!?』って驚いてくれましたし、これはもっとたくさんの人に飲んでもらえるかもしれない、と思いました。実は昨年末で会社を辞めまして、これからはコーラ一本でいこうと!」

――すごい! クラウドファンディングで工房作りの資金を募り、見事達成されたと聞きました。

「はい。おかげさまで、この工房を整備して、『伊良コーラ』の原液シロップを瓶詰めにして通販する形で全国の方々に飲んでもらおうと、動き始めているところです。2月以降には販売を開始する予定です 」

――なるほど、瓶詰めのシロップを買えば、あとは家でそれを炭酸水で割って「伊良コーラ」を飲めると。

「これまでは移動販売を行えるエリアがどうしても限られていましたし、一日に200パックほど販売するのが限界で、それも売り切れてしまうことが多かったんです。ただ、瓶選びがなかなかうまくいかなかったり、まだまだ設備や人員的に大量生産ができる状況ではないですし、これからの課題がたくさんあります」

――「伊良コーラ」はラベルといい販売車のデザインといい、オシャレですよね。

「古くて新しい、というイメージを持ってもらえるように、デザインにもこだわりたいと思っています。地下室から、この祖父のノートが見つかったんですよ。昔のマッチラベルなどをコレクションしたものなんです」

「こういったデザインを参照しながら、デザイナーさんと二人三脚で作っています。たまたま出てきた祖父のノートが、大きなヒントになっています。移動販売車のカラーは『アイランドブルー 』にしています」

 

「私が釣り好きなので、水をテーマにしようと。ユニフォームも、船の乗組員をイメージしました」

――以前、世界中を旅していろいろなコーラを飲み比べたとのことですが、ベスト3を教えてください!

「やはり、一番はメキシコのコカ・コーラです。甘みが上質で、まさにキング・オブ・コー
ラだなと思います。サトウキビ100パーセントの砂糖を使っているといわれていて、そのた
めか上質な甘みに仕上がっているのかなと思います。メキシコは高地のため、酸素が薄く、
偏頭痛持ちの私はよく偏頭痛になっていたので、そういった面からもちょくちょく飲ん
でいました。2番目以降はとても順位が付けづらいです。ヨーロッパには飲料メーカーが
こだわりのソーダを作っていたりして、そのラインナップの中にコーラがあったりするの
ですが、イギリスのキュリオシティコーラやドイツのアフリコーラは発酵生姜エキスを使っ
ていたり、こだわりを感じました」

――飲んでみたいです! 最後に、今後の展望を聞かせてください。

「『伊良コーラ』を世界中に広めたいと思っています。コーラって、いろいろなスパイスが混ぜ合わさって、ひとつの味を作っているんです。私自身、これが得意っていう秀でたものが特にないんですよ。ただ、自然に対する興味とか、農学の知識とか、祖父から学んだことや、自分の経験してきたこととか、そういう要素がコーラとの出会いでひとつの流れになった気がして。ですから、『伊良コーラ』は私自身でもあるんです。それもあって、コーラ小林と名乗ることにしました(笑)。2月末からはシロップの瓶詰めを通販で販売するので、全国の方にもぜひ飲んでいただきたいです」」

――その覚悟、伝わってきました。全国各地で「伊良コーラ」が飲めるようになるのを楽しみにしています!

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 筆者が子どもの頃、コーラといえば“体に悪いもの”と言われたが、伊良コーラを親が飲んでいたら、きっと反応は違ったはず。漢方とコーラが出会ったあの複雑なおいしさを、早くまた味わいたい。

 移動販売のスケジュールや最新情報等は以下の公式サイト上に記載されているので、チェックしてみてください!

(取材・文=スズキナオ)

●「伊良コーラ」http://iyoshicola.com/

 

世界初のクラフトコーラ専門メーカー「伊良コーラ」を飲んできた【前編】

 コーラが好きだ。無性に飲みたくなってコンビニに急ぎ、店の外に出るなりグビグビ飲む。すると、いつも「こんなおいしい飲み物って、ほかにないよな」と思う。私は酒が好きだが、ビールとコーラ、どっちがおいしいかと聞かれたら、迷わずコーラを選ぶ。ビールは苦い、コーラは旨い。

 コーラといえば日本コカ・コーラ株式会社が販売する「コカ・コーラ」、サントリー食品インターナショナル株式会社が販売する「ペプシコーラ」が思い浮かぶ。また、そのほかにも国内外のさまざまな飲料メーカーが独自のコーラ飲料を作っていて、なんとなく“コーラ味”というところは共通していながら、それぞれに細かな風味の違いがある。筆者が子どもの頃、UCCから「ジョルトコーラ」というコーラ飲料が発売され、ちょっとほかとは違う刺激的な味で好きだった記憶がある。 

 一説によれば世界にはおよそ1万種類ものコーラ飲料が存在するそうなのだが、そんな中、日本にたった一人でゼロから作り上げた“クラフトコーラ”があるという情報を耳にした。そのコーラの名は「伊良(いよし)コーラ」。

 その「伊良コーラ」を飲むためには都内を中心に主に土日に行っているというキッチンカーでの移動販売を利用するか、吉祥寺の映画館「アップリンク吉祥寺」で提供されているものを購入するという方法があるそうなのだが、今回は特別に「伊良コーラ」が作られている工房を訪ねて飲ませてもらうことができた。

 こちらが東京都新宿区にある「伊良コーラ」の工房。

 ドアを開けると、スパイスらしきものがたくさん入った瓶が目に入ってくる。

 そしてこちらが、「伊良コーラ」の生みの親であるコーラ小林さん。

――今日は、よろしくお願いします!

「まずは『伊良コーラ』を飲んでいただくのが一番だと思いますので、ぜひ味わってみてください」

 コーラ小林さんはそう言って、「伊良コーラ」のパッケージ を用意してくれた。底の方にたまっている濃い茶色の液体が「伊良コーラ」の原液。

 ここに氷と炭酸水を注ぎ、レモン果汁を加える。

 ちなみに普段、移動販売車で提供している「伊良コーラ」はオリジナルの炭酸水に輪切りのレモンを加えているが、今回は簡易版で作っていただいた。

 グッと飲んでみる。

 わっ旨い!

 コーラといえば確かにコーラの味なのだが、もっと奥行きのある味わいなのだ。シナモンの風味が最初にきて、その後にさまざまなスパイスの味わいが時間差で口の中に広がっていくような。平面的な味わいではなく、いろいろな風味が絶妙なバランスで配合されているのがわかる複雑な味。

 スパイスの粒々した感じが飲んでいて気持ちよく、なんだか体に良いものを飲んでいる、という感じ。移動販売では1パッケージ500円、「アップリンク吉祥寺」では550円で販売しているという。

――おいしいですね! コーラだけど、今まで飲んだことのあるコーラ飲料とは全然違います!

「ありがとうございます。だいたい15種類ぐらいのスパイスを独自の調合で混ぜ合わせて、コーラの実をすりつぶしたものを加えて味を作っています」

――その「コーラの実」というのが、この味を生んでいるんですね?

「いえ、コーラの実そのものは、あまり味には影響していないんですよ」

――あ、そうなんですか? コーラというからには、その「コーラの実」の味なのかと。

「『コカ・コーラ』は1886年にアメリカの薬剤師だったジョン・ペンバートンが開発したものなんですが、『コカの葉』と『コーラの実』を配合していたんです。その2つは薬効成分として入れられていたもので、当初は滋養強壮剤のように飲まれていたんです。『コカ・コーラ』という名前は、そういうものが配合された飲み物であることを示すセールスポイントをアピールした名前というか、例えば『リポビタンD』という名前だと、ビタミンが入っていることが伝わりやすいじゃないですか。そういう感覚でつけられた名前なんです。コーラの実の味自体は結構苦くて、あまりおいしいものではないんですよ」

――そうなんですね。いきなり勉強になりました!

「これがコーラの実です。日本では一般的には販売されていないもので、これを手に入れるのが大変なんです。私の場合はガーナの領事館に連絡していろいろとやりとりさせていただいた結果、個人で輸入することができたんです」

――貴重なものなんですね。コーラに入れる以外に、使い道はあるものなんですか?

「アフリカではそのままポリポリとかじって、滋養強壮に良いものとして食べられたりもしているんですけどね」

――そもそも「伊良コーラ」さんみたいに個人で作る「クラフトコーラ」っていうものは、ほかにも存在するものなんですか?

「いや、世界的にもないと思います。『簡単に手に入るものでコーラの味を再現してみよう!』みたいなことを試みとしてやっている人はいると思うんですが、コーラの実をわざわざ個人で輸入してすりつぶしてっていうのは、ないと思います」

――なぜ、そんなことをしようと思ったんですか?

「学生時代に世界のいろいろな国を放浪している時期がありまして、もともとコカ・コーラが好きだったんですが、世界のコーラを飲み比べて、味の違いを知ったりして、ますますコーラが好きになっていったんです。そんな感じでずっと一コーラマニアだったのです
が、ある日、たまたまコカ・コーラの秘伝のレシピがネット上に公開されているのを目に
して、作ってみようと」

――そのレシピ通りに作れば、「コカ・コーラ」の味になるものなんですか?

「いや、全然うまくいきません(笑)。例えばスパイスひとつとっても、ホール(スパイス本来の形)で使うか、すりつぶしてパウダーにして使うかで、味が全然違うんです。最初は、味がぼんやりしてしまって。ただ、私は北海道大学の農学部で勉強していたこともあって、自然の調味料であるスパイスにも興味がありましたし、漢方の職人をしていた祖父の影響もあって、何かを調合するということが好きだったんです」

――調合好き! なかなかいないですよね(笑)。

「そうですね。祖父の影響は、とても大きいんです。理想の味を作る上で、祖父が仕事で使っていた焙煎の技術を応用したらうまくいくようになりまして、それでも納得のいく味に近づけるのに3年ほどはかかりました」

――その漢方職人だったおじいさんは、どんな方だったんですか?

「祖父は伊東良太郎という和漢方の職人で、今のこの工房も、祖父が『伊良葯工(いよしやっこう)」』という工場をやっていた場所なんです」

「祖父は私が25歳の時に93歳で亡くなったのですが、私が幼稚園に通っていた頃、よく祖父の手伝いをしていたんです。祖父の仕事は、漢方薬の材料となる生薬を入手して、加工していろいろなところに卸すというものだったのですが、その作業をよく手伝っていたんです」

――幼稚園の頃にそんあ作業を手伝っていたと。それは……楽しかったんですか?

「それが結構楽しかったんです(笑)」

――幼い頃から漢方とか調合とか、そういうものに触れてこられたんですね。貴重な経験ですね。

「「ただ、それから小学生高学年になって中学高校と成長していく中で、弁護士や医者みた
いな、いわゆる社会的なステータスがあると言われる仕事をかっこいいと思い込むように
なり、祖父の仕事が時代遅れなものに感じたこともあったんです。好きでやっていた手伝いもしなくなって……。でも、大学に入って世界中の人々と知り合ったり、自分自身が会社に勤めるようになって、改めて祖父の仕事に対する姿勢を尊敬するようになってきました」

――それが今は同じ場所で、おじいさんの影響も受けながらオリジナルコーラを作っているわけですもんね。運命を感じるような話ですね。

「祖父は仕事に妥協しなかったですし、いつも自分の物差しを持っていたので、そういう姿勢には影響を受けています。それに漢方の原料である生薬とスパイスって、かなり近いんです。例えばシナモンは桂皮という生薬で、クローブは丁子ですし、共通するものが多いんです」

――コカ・コーラの味に影響を受けつつ、漢方の要素を取り入れたものが「伊良コーラ」ということですね。確かに、体に良いものを飲んでいるような気がしました。

「体に良いコーラ、体調を整えるコーラとして飲んでもらいたいんです。日々の仕事で疲れた時に飲んでもらったりとか。受験生が勉強で疲れた時に、お母さんが出したりするような。例えば、コーラの実だったらリラックス効果や滋養強壮、カルダモンだったら胃腸の調子を整える、コリアンダーだったらデトックスとか、いろいろなスパイスの効能がぜんぶ詰まってますから! 美味しさと機能面、両方を追求したいですね」

――さっき飲ませていただいて、心なしか体が温まってきたような気がします。

「ショウガも入っていますので、それはあると思います。冬はショウガを多めにしたりですとか、調合のバランスは、いろいろと今も変化しています」

――なるほど、調合のバランスで微妙に味わいを変えたりとか、そういうことができるのもクラフトコーラならではの面白さですね。

「そうです。特別なオーダーに応じて作り替えることもできます。例えば特定の地方の名産のフルーツを使って、その土地だけのオリジナルコーラを作ることもできますよ」

(後編へ続く/取材・文=スズキナオ)

「ウチらが一番カワイイし」話題の『異色肌ギャル』をプロデュースするmiyakoの“素顔”に突撃インタビュー!

 今年の6月26日、ツイッターのタイムラインに流れてきた以下のツイートが、私の凝り固まった脳味噌に強烈な衝撃を与えてくれた。

 髪の毛は蛍光塗料で染めたような青にピンク、そして全身の肌は鮮やかな緑色という、二次元の世界から飛び出してきたような巨乳美女が、舌を出してこちらを挑発していたのだ。この女性こそがツイートをしたmiyakoさんだ。

 そこには写真が3枚あり、残りの2枚は明らかに同族と思われる、「肌色」を放棄した異色なギャルの群れ。そんなインパクト抜群のヴィジュアルに添えられた「ウチらが一番カワイイし」というコピーもまた異色、いや出色の出来だった。

 この異色肌ギャルのツイートは1万以上のリツイートを集め、国内外で大きな話題を呼ぶこととなったのだが、個人的にその驚きを大きくしたのは、この緑色の肌を持つ美女と『八潮秘宝館』というディープスポットで会っていたことだった。そのときは高級ラブドールに囲まれていても違和感を感じさせない、いい意味で人形っぽさのある色白の女性だったのに。

 あのときに会ったmiyakoさんが、まさか肌を緑色に染めていたとは。この「異色肌ギャル」は瞬く間にムーブメントを呼び、各媒体のインタビューやテレビ番組の出演、さらには蜷川実花がプロデュースするイベントへの出演も果たした。

 メディアを通じて観る異色肌ギャルのmiyakoさんと、私が記憶しているmiyakoさんの間を埋めたい。そんな個人的な動機で恐縮なのだが、10月20日に歌舞伎町で行われたハロウィンイベントの前に時間をいただき、異色メイク前のmiyakoさんにインタビューをお願いした。

──さっそくですが、まずはmiyakoさんが何者なのかを教えてもらっていいですか?

miyako 元グラビアイドルで、今はモデルや異色肌ギャルのプロデューサーですね。

──やっぱり一般人のかわいさじゃないですよね。ではプロデューサーに聞きますが、この異色肌ギャルというのは一体何者なのでしょう。

miyako いわゆるアメコミとか、ロッキン・ジェリービーンさん(ミュージシャンでもある日本人覆面漫画家)、水野純子さん(コケティッシュでグロテスクな作風の漫画家・イラストレーター)とか、イラストとかコミックの世界では肌色が現実とは違うキャラが普通だったので、それで私がギャルでやってみよ~って趣味で撮影したのが始まりです。

──なるほど、異色肌でギャルになってみようと。すごい発想だと思いますけど、miyakoさんは元ギャルなんですか?

miyako 全然。ただのオタクです。マンガ、ゲームが大好き人間。オタクというか、引きこもりに近いかな。

──具体的にはどんな作品ですか。

miyako ゲームだと、『バイオショック』、『龍が如く』、『クーロンズゲート』、『探偵 神宮寺三郎』シリーズとか。マンガなら『パタリロ』が好きです!

──確かにギャルとは関係ないラインナップですね。まさか『パタリロ』がくるとは。

miyako でもギャルに憧れはあったんです。ガングロとかヤマンバとか。それでトランスを聞いてみたり、「egg」(大洋図書)とか「小悪魔ageha」(インフォレスト)を買ってみたり、そういう努力はしていました。その頃に憧れたギャルをオマージュして、ちょっと異色肌でやってみようと思ったのが2年前です。最初は一人でスタジオを借りて、地味に撮影していました。

──自分の中に眠っていたギャルへの憧れを、得意分野であるオタクカルチャーから「異色肌」と結び付けて、コスプレのような感じで実現させたということですかね。

miyako よしじゃあ今度は一人ではなく、何人かでやろうと思って募集をかけたら、けっこう集まったんです。それで6月に歌舞伎町のバーを借りて撮影をしたら、それがTwitterでバズって、いろんなところからご依頼がきたりとか。

──あの写真の表情、すごくいいですよね。

miyako 「アヘ顔」ですね。あれでバーッといきました。でもこんなことになるとは全然思っていなくて。蜷川実花さんに呼んでいただけたり、カズ・レーザーさんをメイクしたり……良い思い出です。

──いやいや、活躍はまだまだこれからですよ!

──異色肌のメイクは何でするんですか?

miyako 舞台役者とかピエロとかが使うドーランですね。三善(みつよし)というメーカーを使っています。一回のメイクで2時間以上かかるし、やっぱり一回異色肌になるだけでも、すごく体力を使うので、短期間に依頼が重なると、何回も塗っては落としてってなるので、ものすごく大変ですね。塗ってしまうと、ものに触れないとか、着替えもできないとか、そういうのがすごくストレスで。

──なるほど、異色肌になるのも楽じゃないんですね。他のメンバーはメイクや髪型がバラバラなんだけど、グループとしての統一感を感じます。人数が増えると、やっぱりパワーアップしますね。このヴィジュアルは自分たちで考えるんですか?

miyako メンバーがそれぞれ自分で考えますね。ただ、やっぱりなるべくハデにしようとか、色がかぶらないようにしなきゃとかは、こっちで気を付けています。

──そこはプロデューサーの手腕ですね。

miyako ちょっとは、かな。

──この異色肌ギャルには設定とかあるんですか? 宇宙から来たとか、特殊能力で変身しているとか。

miyako 自分のキャラに近いかな。何か架空の存在になりきるというよりは、自分の延長線上にあるキャラクターです。名前もキャラ名とかがあるわけではなく、普段の自分の名前ですね。

──miyakoさん以外のメンバーは、どんな人がいるんですか?

miyako ラブドールと暮らすグラドル、ぽっちゃりアイドル、ストリッパー、漫画家、イベント制作、主婦といろいろですね。全部で10人くらいかな。こんな活動をしているけど、実はオタクでおとなしいメンバーばっかりです。異色肌は自己解放みたいなところが結構あって、あの派手なメイクをすることで、普段の弱い自分からの開放がそこにある。変身すると弱いヒロインが強い魔法少女になるみたいな。でも中には普段から異色肌みたいな子もいるかな。

──なるほど。確かにもともとが強そうな方が混ざってますね。あ、良い意味でですよ。

──外観を変えると、内面も変わります?

miyako かわいいなー、自分! ってみんなテンションが上がります。その変身が大変なんですけど。

──ちょっと特殊かもしれませんが、理想の自分になるためのメイクなんでしょうね。

──「ウチらが一番カワイイし」という印象的なフレーズとつながってきましたね。

miyako あのツイートをするとき、何かギャルっぽい強い言葉を考えようと思って、ふと思いついたフレーズです。今はみんなの合言葉になっていますね。自己肯定のフレーズ。オタクって基本的に自己肯定力が低いので。

──かわいいとか、きれいだねとか、人に思われるためにやっているのとは、ちょっと違う感じですね。

miyako あわよくば、かわいいって思われたいというのはありますよ。でも、自分で自分がかわいい! と思いたい方が強いです。みんなが自己肯定をできる瞬間が、異色肌になっている瞬間なのかなって思います。

──今後の活動はどんなことを予定しているのでしょう。

miyako また新たに作品撮りをしたりとか、もっとボーダレス的な活動に参加したりとか、みんなを楽しませていけるようなことができたらなーって思っています。自己肯定力をみんなでもっと上げていくスタイルで。ハロウィンが近いので、みんなにも異色肌を試してほしいな。ただ、企業が商用でのパロディはやらないでいただいて……。

 miyakoさんが異色肌ギャルになったのは、ただ目立ちたいからというわけではなく、なりたい自分を積み重ねた結果なのだろう。ちょっと自信を持った状態の自分になるためのコスプレなのだ。

 こうしてじっくりと話を伺ったおかげで、目の前にいた色白のmiyakoさんと、写真で見た緑色のmiyakoさんが、しっかりと繋がって見えるようになった。
(取材・文=鴨野橋太郎)

「ウチらが一番カワイイし」話題の『異色肌ギャル』をプロデュースするmiyakoの“素顔”に突撃インタビュー!

 今年の6月26日、ツイッターのタイムラインに流れてきた以下のツイートが、私の凝り固まった脳味噌に強烈な衝撃を与えてくれた。

 髪の毛は蛍光塗料で染めたような青にピンク、そして全身の肌は鮮やかな緑色という、二次元の世界から飛び出してきたような巨乳美女が、舌を出してこちらを挑発していたのだ。この女性こそがツイートをしたmiyakoさんだ。

 そこには写真が3枚あり、残りの2枚は明らかに同族と思われる、「肌色」を放棄した異色なギャルの群れ。そんなインパクト抜群のヴィジュアルに添えられた「ウチらが一番カワイイし」というコピーもまた異色、いや出色の出来だった。

 この異色肌ギャルのツイートは1万以上のリツイートを集め、国内外で大きな話題を呼ぶこととなったのだが、個人的にその驚きを大きくしたのは、この緑色の肌を持つ美女と『八潮秘宝館』というディープスポットで会っていたことだった。そのときは高級ラブドールに囲まれていても違和感を感じさせない、いい意味で人形っぽさのある色白の女性だったのに。

 あのときに会ったmiyakoさんが、まさか肌を緑色に染めていたとは。この「異色肌ギャル」は瞬く間にムーブメントを呼び、各媒体のインタビューやテレビ番組の出演、さらには蜷川実花がプロデュースするイベントへの出演も果たした。

 メディアを通じて観る異色肌ギャルのmiyakoさんと、私が記憶しているmiyakoさんの間を埋めたい。そんな個人的な動機で恐縮なのだが、10月20日に歌舞伎町で行われたハロウィンイベントの前に時間をいただき、異色メイク前のmiyakoさんにインタビューをお願いした。

──さっそくですが、まずはmiyakoさんが何者なのかを教えてもらっていいですか?

miyako 元グラビアイドルで、今はモデルや異色肌ギャルのプロデューサーですね。

──やっぱり一般人のかわいさじゃないですよね。ではプロデューサーに聞きますが、この異色肌ギャルというのは一体何者なのでしょう。

miyako いわゆるアメコミとか、ロッキン・ジェリービーンさん(ミュージシャンでもある日本人覆面漫画家)、水野純子さん(コケティッシュでグロテスクな作風の漫画家・イラストレーター)とか、イラストとかコミックの世界では肌色が現実とは違うキャラが普通だったので、それで私がギャルでやってみよ~って趣味で撮影したのが始まりです。

──なるほど、異色肌でギャルになってみようと。すごい発想だと思いますけど、miyakoさんは元ギャルなんですか?

miyako 全然。ただのオタクです。マンガ、ゲームが大好き人間。オタクというか、引きこもりに近いかな。

──具体的にはどんな作品ですか。

miyako ゲームだと、『バイオショック』、『龍が如く』、『クーロンズゲート』、『探偵 神宮寺三郎』シリーズとか。マンガなら『パタリロ』が好きです!

──確かにギャルとは関係ないラインナップですね。まさか『パタリロ』がくるとは。

miyako でもギャルに憧れはあったんです。ガングロとかヤマンバとか。それでトランスを聞いてみたり、「egg」(大洋図書)とか「小悪魔ageha」(インフォレスト)を買ってみたり、そういう努力はしていました。その頃に憧れたギャルをオマージュして、ちょっと異色肌でやってみようと思ったのが2年前です。最初は一人でスタジオを借りて、地味に撮影していました。

──自分の中に眠っていたギャルへの憧れを、得意分野であるオタクカルチャーから「異色肌」と結び付けて、コスプレのような感じで実現させたということですかね。

miyako よしじゃあ今度は一人ではなく、何人かでやろうと思って募集をかけたら、けっこう集まったんです。それで6月に歌舞伎町のバーを借りて撮影をしたら、それがTwitterでバズって、いろんなところからご依頼がきたりとか。

──あの写真の表情、すごくいいですよね。

miyako 「アヘ顔」ですね。あれでバーッといきました。でもこんなことになるとは全然思っていなくて。蜷川実花さんに呼んでいただけたり、カズ・レーザーさんをメイクしたり……良い思い出です。

──いやいや、活躍はまだまだこれからですよ!

──異色肌のメイクは何でするんですか?

miyako 舞台役者とかピエロとかが使うドーランですね。三善(みつよし)というメーカーを使っています。一回のメイクで2時間以上かかるし、やっぱり一回異色肌になるだけでも、すごく体力を使うので、短期間に依頼が重なると、何回も塗っては落としてってなるので、ものすごく大変ですね。塗ってしまうと、ものに触れないとか、着替えもできないとか、そういうのがすごくストレスで。

──なるほど、異色肌になるのも楽じゃないんですね。他のメンバーはメイクや髪型がバラバラなんだけど、グループとしての統一感を感じます。人数が増えると、やっぱりパワーアップしますね。このヴィジュアルは自分たちで考えるんですか?

miyako メンバーがそれぞれ自分で考えますね。ただ、やっぱりなるべくハデにしようとか、色がかぶらないようにしなきゃとかは、こっちで気を付けています。

──そこはプロデューサーの手腕ですね。

miyako ちょっとは、かな。

──この異色肌ギャルには設定とかあるんですか? 宇宙から来たとか、特殊能力で変身しているとか。

miyako 自分のキャラに近いかな。何か架空の存在になりきるというよりは、自分の延長線上にあるキャラクターです。名前もキャラ名とかがあるわけではなく、普段の自分の名前ですね。

──miyakoさん以外のメンバーは、どんな人がいるんですか?

miyako ラブドールと暮らすグラドル、ぽっちゃりアイドル、ストリッパー、漫画家、イベント制作、主婦といろいろですね。全部で10人くらいかな。こんな活動をしているけど、実はオタクでおとなしいメンバーばっかりです。異色肌は自己解放みたいなところが結構あって、あの派手なメイクをすることで、普段の弱い自分からの開放がそこにある。変身すると弱いヒロインが強い魔法少女になるみたいな。でも中には普段から異色肌みたいな子もいるかな。

──なるほど。確かにもともとが強そうな方が混ざってますね。あ、良い意味でですよ。

──外観を変えると、内面も変わります?

miyako かわいいなー、自分! ってみんなテンションが上がります。その変身が大変なんですけど。

──ちょっと特殊かもしれませんが、理想の自分になるためのメイクなんでしょうね。

──「ウチらが一番カワイイし」という印象的なフレーズとつながってきましたね。

miyako あのツイートをするとき、何かギャルっぽい強い言葉を考えようと思って、ふと思いついたフレーズです。今はみんなの合言葉になっていますね。自己肯定のフレーズ。オタクって基本的に自己肯定力が低いので。

──かわいいとか、きれいだねとか、人に思われるためにやっているのとは、ちょっと違う感じですね。

miyako あわよくば、かわいいって思われたいというのはありますよ。でも、自分で自分がかわいい! と思いたい方が強いです。みんなが自己肯定をできる瞬間が、異色肌になっている瞬間なのかなって思います。

──今後の活動はどんなことを予定しているのでしょう。

miyako また新たに作品撮りをしたりとか、もっとボーダレス的な活動に参加したりとか、みんなを楽しませていけるようなことができたらなーって思っています。自己肯定力をみんなでもっと上げていくスタイルで。ハロウィンが近いので、みんなにも異色肌を試してほしいな。ただ、企業が商用でのパロディはやらないでいただいて……。

 miyakoさんが異色肌ギャルになったのは、ただ目立ちたいからというわけではなく、なりたい自分を積み重ねた結果なのだろう。ちょっと自信を持った状態の自分になるためのコスプレなのだ。

 こうしてじっくりと話を伺ったおかげで、目の前にいた色白のmiyakoさんと、写真で見た緑色のmiyakoさんが、しっかりと繋がって見えるようになった。
(取材・文=鴨野橋太郎)