ビートたけしがリスペクトし続けた伝説の芸人伝 『浅草キッド』が描く「お笑いゼロ世代」

「有名になることでは師匠に勝てたものの、最後まで芸人としては超えられなかった」

 お笑い界のみならず、テレビ、ラジオ、映画界に革命を起こしたビートたけしが、自伝的小説『浅草キッド』(太田出版)でそう語ったのが、浅草芸人の深見千三郎だった。

 芸人としての師匠だった深見との出会いと別れを描いた『浅草キッド』は1988年に出版され、お笑いの世界に憧れる多くの若者たちに…

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原作の”ブルマ漫才”はどうした! 劇団ひとり演出『べしゃり暮らし』が大不発のまま終了

 視聴者は色んな意味で消化不良だったようだ。

 間宮祥太朗主演のドラマ『べしゃり暮らし』(テレビ朝日系)が9月14日に最終回を迎えた。森田まさひろの人気漫画が原作で、演出を劇団ひとりが務めることで注目を浴びたが、ネット上では「構成が残念」との声が噴出している。

「ドラマは全8話のうち、半分が主人公以外の登場人物メインの話で進むという異例の展開。ようやく間宮メインに戻ったのに最終回だったことで、視聴者は肩透かしを食らいました。おそらく、劇団ひとりは主人公の目を通してさまざまな芸人の生き様を見せることで、視聴者を『芸人リスペクト』させたかったのでしょうが、奏功しませんでしたね」(芸能ライター)

 一方、原作ファンからは“あのシーン”への物足りなさを指摘されている。エンタメ誌ライターが言う。

「最終回では、主人公たちとともに柳ゆり菜と小芝風花が演じる女芸人コンビ・ニップレスが『漫才新人グランプリ』に挑戦しました。原作だと、ニップレスはブルマ姿になってネタを披露する場面があるんです。そのためニップレスが登場して以降、『ま、まさか原作通り……ぶ、ぶ、ブルマかっ!』『劇団ひとりの力量が試される』などと期待が高まっていましたが、結局、ブルマ姿は拝めないまま終了となったため、脱力した人が多かったようです」

『べしゃり暮らし』終了後には、『おっさんずラブ』のシーズン2が告知されている。以前には12話が基本だった連ドラも、最近はテレビ局側が爆死を恐れて8~10話と短くなっているのがトレンド。その分、ヒットすれば続編の可能性が高いだけに、劇団ひとりも「ブルマにさせておけばよかった」と今頃、後悔しているかもしれない。

劇団ひとりとキンコン西野、『ゴッドタン』で前髪をありえないほど切る! 2人が空気を読み続けたから着地した最高の結果だ!

 空気を読んでばかりいる芸人を非難する論説が目立つようになってきた。昨年、脳科学者の茂木健一郎が「日本のお笑い芸人たちは、上下関係や空気を読んだ笑いに終止」とツイートし、物議を醸したのは記憶に新しい。

 言うまでもなく、お笑い芸人は空気を読む力に長けている。空気を読める人材がテレビ界で重宝されるのは事実だし、現在のバラエティー番組は“空気の読み合い”みたいなところもある。

 この能力は、果たして日本のバラエティーの発展を阻んでいるのだろうか。序列を崩さず、下克上を決して起こさない。そんな弊害ばかりを引き起こしてしまっている?

 

■「服の破き合い」があるからこそ、空気を読んで一張羅を用意するひとりと西野

 1月13日放送『ゴッドタン』(テレビ東京系)が、すごかった。この日は、「劇団ひとり VS キングコング・西野亮廣」による因縁対決が行われているのだが、その内容はアナーキーの極み。それでいて今回の秀逸な着地点は、この2人が「空気を読んでいた」からこそ引き起こされていたのだから面白い。

 両者の因縁対決となると、お互いが力づくで相手の衣服をビリビリに破るところから始まるのが恒例だが、恒例を恒例のままで終わらせていても仕方がない。どこかで、前回よりバージョンアップを図る必要がある。

 それは両者、承知の上だった。決して、お互いが話し合って作戦を練ったわけではないはずだ。しかし、ひとりも西野も収録へ臨むにあたり、意味もなく一張羅を着てきたという事実が芸人魂を感じさせる。

 西野は羽織っているデニムのロングコートを指し「ゴッドタンのギャラ、これより安いからね!」と告白。要するに、この企画へ出るたびに西野は赤字を被っているということになる。

 一方のひとりは、自身が着てきたパーカーを指し「俺のだってバーバリーのブラックレーベルだからね。めちゃめちゃ着てるやつだよ!」と豪語。日本から撤退したブランドで、しかもヘビーローテションしている愛用服をあえて着用してきた。

 そして、対決のゴングが鳴った。案の定、両者の一張羅はビリビリになり、ひとりも西野も、あっという間で半裸に……。

 このシステムが、非常に面白い。ただの「服の破き合い」だったはずなのに、いい服を着てくることで「なぜ、そんなことをするんだ?」と無駄なモチベーションを笑う要素がプラスされる。しかも、それを両者とも暗黙のうちに行っているという事実。安全策をとってボロい服を着てこないのは、2人が空気を読んだからである。

■嫌なのに前髪を切ったのは、2人がバラエティー的な空気を読んだから

 今回はボードに9つの対決案(「相手を泣かせる対決」「陰毛抜き対決」など)が提示され、その中のどの案で勝負するか、2人がランダムで選ぶという方式がとられた。

 ここで、ひとりがいの一番で指したのは「自分の髪をどれだけ切れるか対決」だ。「相手を見ないで、自分の髪をより多くハサミで切れた方が勝ち」というルールである。

 自信満々でこの対決を指定したひとりに対し、嫌がる西野。当然だ。しかし「じゃあ、お前の負けでいいな?」と追撃するひとりの挑発が、西野のハートに火を点けた。「言っても、根は芸人ですから」と西野は宣戦布告し、遂に台本上では選ばれる予定じゃなかったハサミ対決が決行される流れになってしまった。

 しかし、本音は2人ともやりたくないのだ。ひとりには出演しているCMが数本あり、イメージチェンジするには各所への許可が必要になってくる。“アーティスト”という側面を持つ西野にとっても、意味なく唐突に髪型を変える愚行を躊躇するのは当然だ。

 しかし、もう引けない。すでに、面白そうな流れになってしまっている。空気を読んで、ひとりと西野はこのチキンレースに挑んだ。

 対決直前の2人のやり取りが、芸人の悲しき性をストレートに表している。

ひとり お前さ、本当、ここのひと笑いのために無茶すんなよ?

西野 わかってんだよ。やりたくねえんだ、こっちも。でも、もうわかんなくなっちゃってんの。どっちに行ったらいいか。

 そして、対決直前。司会のおぎやはぎ・矢作兼は「この場のノリでやっていいもんじゃない」「今だったらギリやめれる」と2人に確認するのだが、もう止められる空気じゃなかった。嫌がりながらも「やるよ!」と歯を食いしばり、両者は自身の前髪を鷲掴み。そして、ジョキジョキと勢い良く自身の髪にハサミを入れた。

 床に落ちる髪の毛の量が、2人とも尋常じゃない。見ると、ひとりも西野も取り返しのつかない髪型になってしまっている。そして、「なんでやるんだよ!」と相手を責め合う2人。

 しかもだ。両者の勇気は甲乙付け難く、判定はドローという結果に終わった……。

 いかがだろうか。これは、ひとりと西野が「番組」「流れ」「芸人としての見え方」などいろいろなことを意識し、空気を読んだからこそ着地した秀逸な結果である。

 この2人の意気が評価されないわけない。『水曜日のダウンタウン』『クイズ☆正解は一年後』などを担当するTBSプロデューサー・藤井健太郎は1月16日にTwitterで番組の感想を発信、以下のように思いを綴っている。

「ゴッドタンの『劇団ひとりvsキングコング西野』最高でしたね。正解は一年後の有吉チーム楽屋で『これくらい髪型変わる時ってホントは事前にスポンサーに言わなきゃいけないんだって…』と仰ってました」

 空気を読んだからこそ逃げ場が失われ、結果として最高の着地点にたどり着いた2人。年末年始の番組、唐突に不可解なヘアチェンジを施して現れた劇団ひとりの角刈りスタイルを思い出すと、あまりのカッコ良さに震えがくる。
(文=寺西ジャジューカ)

ビートたけしの小説はゴーストライター作だった!? タレント小説の自筆orゴースト事情

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まさかとは思いますが、ダンカンは書いていません

 “盲目のベートーベン”佐村河内守が実際は作曲をしていなかった騒動で、今年注目のワードとなった「ゴーストライター」。専業作家ではないタレントが著書を発表すると、必ずと言っていいほどゴースト疑惑がかけられるが、多彩な才能の持ち主として知られるビートたけしに関しても「全てゴーストライターが書いている」(書籍編集者)との声が聞こえてきた。

 エッセイやビジネス書、実用書などについては、著名人や識者のインタビューをゴーストライターが書き起こして本にするという手法があり、出版界の慣習でもある。HKT48の指原莉乃が発売した新書『逆転力~ピンチを待て~』(講談社)も、指原本人が会見で「自分では書いていない。インタビュー形式で、ライターがまとめたものです」と堂々と告白していた。しかし、たけしには映画化、ドラマ化もされてヒットした自伝的小説『菊次郎とさき』(新潮社)をはじめ、『草野球の神様』(同)、『路に落ちてた月』(祥伝社)など、小説作品も多い。

劇団ひとり『永沢君』、「視聴率狙いではなさそう」でも22.8%も夢じゃない!?

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『永沢君』/小学館

 漫画家・さくらももこが原作の『ちびまる子ちゃん』(集英社)のスピンオフ作品『永沢君』(小学館)が、4月からTBSで実写ドラマ化されることが発表された。玉ねぎ頭の毒舌キャラ・永沢君役は劇団ひとりに決定。アニメ版が放送されているフジテレビではなく、TBSでの新番組だが、長年視聴者に親しまれてきた人気アニメのスピンオフ作品がどれだけの視聴者に愛されるのかと、注目が集まっている。

 劇団ひとりのほかには、親友の藤木君役をはんにゃ・金田哲、小杉君役を森三中・大島美幸、花輪君役をウエンツ瑛士、クラスのマドンナ・城ヶ崎さん役を皆藤愛子、根暗な野口さん役をハリセンボン・箕輪はるかが演じる。永沢君とその周辺の人達の中学時代が描かれた作品で、毎週月曜~木曜の午後11時53分から放送される5分間のミニドラマ枠だという。

ブームから4年……今さら“家電タレント枠”進出を狙う、玉山鉄二の勝算

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玉山鉄二オフィシャルサイトより

 白物家電のオススメポイントを面白おかしく語る“家電芸人”が大ブームになったのは、今から4年ほど前のこと。チュートリアル・徳井義実、劇団ひとりらをはじめ、俳優の細川茂樹までが名乗りを上げ、「彼らがテレビなどで独自に分析して絶賛した商品は、その後バカ売れするのが常識だった」(大手家電メーカー広報)という。すでにブームが去って久しいが、今になってどういう訳か“家電タレント枠”で仕事を狙おうとする役者が現れた。その人物とは、イケメン俳優“玉テツ”こと玉山鉄二だ。

 「役者としての評判もよく、ここ数年はテレビや映画に年数本のペースで出演しています。もちろん、今後の活躍も期待されている」(芸能関係者)という玉山。そんな彼が今さら他ジャンルに進出してメリットがあるのかと思いきや、どうやら心境面で大きな変化があったことが影響しているようだ。

「ママタレ」の冠が重い!? 大沢あかねが育児ノイローゼ気味だった

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Photo by iandeth from Flickr

 故・大沢啓二氏の孫であり、現在は「庶民派ママタレ」ともいわれる大沢あかねが、実は出産後の仕事復帰直後から家族について周囲に“ある”相談をしていたという。業界にも強い影響力を持つ神田うのの対抗馬として、同じく庶民派である藤本美貴、辻希美らのリーダーともいわれる大沢だが、いったい何が起こっていたのだろうか?

 子役モデル時代を含めて9歳からタレント活動を行ってきた大沢が、夫である劇団ひとりと入籍したのは2009年のこと。当時は結婚記者会見も行い、夫婦になって“劇団ふたり”、そして“劇団3人目”と子作りへの意欲も見せていた。そして大沢が妊娠したことを発表したのは、それから1年後のことだった。