『初恋ふたたび』(イースト・プレス)
■今回の官能作品
『初恋ふたたび』(末廣圭、イースト・プレス)
巷ではよく、男女の恋愛観の違いを、“PCファイル”に喩えることがある。女は別れた男との思い出を上書き保存するけれど、男は全ての思い出をフォルダに入れて永遠に保存しておく、というのがそれである。実際女である筆者も、昔の男の存在なんて記憶から速攻で消去する。恋愛を重ねることで自分をステップアップさせたい、絶対に前の恋人よりも条件のいい男を彼氏にしたい。だから、昔の男のことなど思い出す必要などない。
しかし、男の中では、昔の恋人との思い出は何十年たっても色褪せることはなく、むしろ浄化されて美しい思い出へと変化する……今回ご紹介する『初恋ふたたび』(イースト・プレス)も、そんな男が主人公。ある写真家が、10年前の恋人との再会を夢見る物語である。
